| 【発明の名称】 |
積層体の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】満山 勝己
【氏名】帆足 順一
【氏名】濱津 力
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| 【要約】 |
【課題】多層回路基板の製造時の二次積層の際に生じる内層回路用部材間のずれや歪みを抑制し、また、二次積層の加熱加圧成形の際に最外層に金属箔を積層する場合においても最外層の金属箔に凹状部が転写されることを抑制する。
【解決手段】内層回路用部材とプリプレグとを積層した被積層体の両面から溶着ヘッドを押圧することにより部分的に仮溶着して積層体を製造する方法において、被積層体を略直線状に沿った複数の部分に溶着ヘッドを押圧して仮溶着する際に、複数の仮溶着される部分の上に特定の形状の金属板を介在させて溶着ヘッドにより被積層体を仮溶着することを特徴とする積層体の製造方法を用いる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内層回路用部材とプリプレグとを積層した被積層体の両面から溶着ヘッドを押圧することにより部分的に仮溶着して積層体を製造する方法であって、 前記被積層体を略直線状に沿った複数の仮溶着部に溶着ヘッドを押圧して仮溶着する際に、前記複数の仮溶着部と溶着ヘッドとの間に長形状で短手方向の幅が前記溶着ヘッドの前記短手方向の幅の2〜7倍であり厚みが0.1〜0.5mmの金属板を配置し、前記金属板を介在させて溶着ヘッドにより被積層体を仮溶着することを特徴とする積層体の製造方法。 【請求項2】 前記金属板の少なくとも長手方向の一辺に前記金属板の短手方向の幅の2〜6倍の幅を有する断熱材が接続されている請求項1に記載の積層体の製造方法。 【請求項3】 前記断熱材が熱伝導率0.5W/mK以下の断熱材である請求項1又は請求項2に記載の積層体の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は多層配線回路基板の製造に用いられる積層体の製造方法に関し、詳しくは、内層回路用部材とプリプレグとを仮溶着して積層体を形成する際に、仮溶着部に発生していた凹状部の発生を抑制することにより、積層体を二次積層する際に発生する層間の位置ずれ及び最外層の金属箔の凹状部の発生等を抑制するための多層配線回路基板の製造に用いられる積層体の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 多層配線回路基板の製造方法としては、以下の特許文献1や特許文献2に記載されているようにプリプレグを介して、複数枚の内層回路用部材を重ね、プリプレグを隣接する内層回路用部材に部分的に仮溶着して積層体を得、前記積層体を加熱加圧成形することにより各プリプレグを隣接する内層回路用部材と全体的に溶着させることにより製造する方法が知られている。 【0003】 しかしながら、前記特許文献1及び特許文献2に開示された製造方法により積層体を製造する場合においては、溶着ヘッドと内層回路用部材とを直接接触させて押圧し、溶着するために、図10に示すように仮溶着部5が溶着ヘッドの押圧力により凹状になり、また凹状部の周囲は逆にやや凸状になるという問題があった。 【0004】 従って溶着部に凹状部が形成される従来の積層体を用いて多層回路基板を製造すると、前記凹状部及びその周囲の凸状部の存在により二次積層の際の加熱加圧成形において、内層回路用部材間にずれや歪みが発生し、重ねられる層同士の位置決め精度が低下する原因になった。 【0005】 また、前記凹状部の存在は、二次積層の加熱加圧成形の際に最外層に金属箔が積層される場合には最外層の金属箔に凹状部が転写されてそのまま残ることになるという問題もあった。 【0006】 一方、以下の特許文献3には表面にプリプレグが露出した1組の内層配線板をレイアップして、溶着ヘッドでプリプレグを溶融溶着して、内層配線板を固定するための内層板溶着機が開示されており、最外層がプリプレグである被積層物を溶着する際に溶着ヘッドとプリプレグが直接接触しないようにテフロンテープや紙製のテープを介在させることにより溶着ヘッドの熱が直接プリプレグに接触しないようにして、プリプレグ表面の炭化や軟化して溶着ヘッドの先端に付着するのを防止する技術が開示されている。 【0007】 しかしながら、特許文献3に記載の技術においても、溶着ヘッドがテープを介してプリプレグと接触するためにプリプレグには溶着ヘッドの形状がそのまま転写され凹状部が転写されてそのまま残ることになる。 【特許文献1】特開昭61―64193号公報 【特許文献2】特開平2―241091号公報 【特許文献3】特開2000―294936号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は、従来の内層回路用部材を用いた多層配線回路基板の製造に用いられる積層体の製造時に、溶着ヘッドの押圧により溶着部分に凹状部が形成されその周囲が凸状になるために、前記積層体を加熱加圧成形する際に内層回路用部材間にずれや歪みが発生し、また、加熱加圧成形の際に最外層に金属箔を積層する場合に最外層の金属箔に凹状部が転写されるという問題を解決することができる積層体の製造方法に関する。 【課題を解決するための手段】 【0009】 すなわち、本発明の積層体の製造方法は内層回路用部材とプリプレグとを積層した被積層体の両面から溶着ヘッドを押圧することにより部分的に仮溶着して積層体を製造する方法であって、被積層体を略直線状に沿った複数の仮溶着部に溶着ヘッドを押圧して仮溶着する際に、複数の仮溶着部と溶着ヘッドとの間に長形状で短手方向の幅が前記溶着ヘッドの前記短手方向の幅の2〜7倍であり厚みが0.1〜0.5mmの金属板を配置し、前記金属板を介在させて溶着ヘッドにより被積層体を仮溶着することを特徴とするものである。 【発明の効果】 【0010】 本発明の積層体の製造方法によれば、溶着ヘッドの押圧により溶着部分に凹状部が形成されにくくなるために、多層回路基板の製造時の二次積層の際に生じる内層回路用部材間のずれや歪みを抑制し、また、二次積層の加熱加圧成形の際に最外層に金属箔を積層する場合においても最外層の金属箔に凹状部が転写されることを抑制することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明の積層体の製造方法は内層回路用部材とプリプレグとを積層した被積層体の両面から溶着ヘッドを押圧することにより部分的に仮溶着して積層体を製造する方法であって、被積層体を略直線状に沿った複数の部分の仮溶着部に溶着ヘッドを押圧して仮溶着する際に、溶着ヘッドと複数の仮溶着部との間に長形状で短手方向の幅が前記溶着ヘッドの前記短手方向の幅の2〜7倍であり厚みが0.1〜0.5mmの金属板を配置し、金属板を介在させて溶着ヘッドにより被積層体を仮溶着することを特徴とするものである。 【0012】 本発明における内層回路用部材とはプリント配線板用基板等とも称される、その片面又は両面に回路パターンを形成するための導体層を有する配線回路用基板であり、具体的には松下電工株式会社製のR−1766、R−1566等が挙げられる。 【0013】 なお、内層回路用部材を多層配線回路基板に用いる際には、通常その表面には回路パターンが形成されている。前記回路パターンは、エッチング加工等公知の配線回路パターン形成の手法を用いて、目的に応じた配線回路パターンが形成される。 【0014】 一方、プリプレグとは、従来から多層配線回路基板の製造に絶縁層として用いられている、基材に樹脂を含浸させて得られる層状材料である。 【0015】 プリプレグを構成する基材としては、例えば、ガラス等の無機繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリイミド等の合成樹脂繊維、あるいは木綿等の天然繊維の織布、不織布、紙等が挙げられる。 【0016】 また、プリプレグを構成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテル系等の単独、変性物、混合物等の熱硬化性樹脂組成物等が挙げられる。 【0017】 本発明における積層体の製造工程の一実施形態を以下に説明する。 【0018】 はじめに、図1に示すように少なくとも1枚以上の内層回路用部材1をプリプレグ2を介して重ねて被積層体10を形成する。このとき、例えば、内層回路用部材1の両表面に回路パターンが形成されたものを用い、この内層回路用部材1を5枚用いると10層の配線回路パターンを有する多層配線回路基板が得られる。 【0019】 内層回路用部材1には通常、図2に示すように、その中央部に切断されて最終製品として切り出される複数の製品部分4を有し、そして、その外周部分の通常切り落とされる部分の任意の位置に複数の仮溶着部5が設けられる。 【0020】 隣接する内層回路用部材1とプリプレグ2とは、その面方向と平行な方向で位置ずれがないように正確に重ねられる。また、内層回路用部材1及びプリプレグ2の端部には、通常、積層用ガイド孔6が設けられており、この積層用ガイド孔6を貫くように固定ピンを配置することにより、内層回路用部材1に位置ずれが発生しないように工夫がされている。 【0021】 図1に示された被積層体10は、仮溶着工程において、図3に示すように溶着装置の上下に備えられた対向する一組の溶着ヘッド100の間に配置される。 【0022】 この際、本発明においては被積層体10の最外層に位置する内層回路用部材1の仮溶着部5と対向する溶着ヘッド100との間に金属板7が配置されている。 【0023】 金属板7を介在させて溶着することにより、溶着ヘッド100が仮溶着部5を直接押圧することがなく、また、溶着ヘッド100の当接する面積よりも広い面積の金属板7で押圧するために、仮溶着部5が凹状に形成されなくなるか、形成されても従来の凹状に比べて非常になだらかなものになる。 【0024】 本発明の製造方法に用いられる金属板は、前記複数の仮溶着部と溶着ヘッドとの間に配置される長形状で厚みが0.1〜0.5mmの金属板である。 【0025】 なお、本発明における長形状とは、図4に示すように略直線状に並んだ仮溶着部を覆うような形状を意味するものであり、長方形の他、長方形に類似する長軸と短軸を有する異方性の形状であり、また、熱拡散性を調整する目的で本発明の効果を損なわない範囲でその内部にパンチ孔等を設けた変形されたものをも含有する概念である。 【0026】 なお、前記金属板の厚みが0.1mm未満の場合には金属板の剛性が低くなりすぎて溶着ヘッドによる圧力を金属板に充分に分散させることができず仮溶着部が凹部状になり、0.5mmをこえる場合には、溶着部を溶着するために必要な熱が金属板で拡散されすぎるために溶着力が不充分になる。 【0027】 金属板の材質としては、特に限定されないが、具体的には、例えばSUS、銅、アルミニウム等の金属板が挙げられる。この中では、SUSが強度、耐熱性、耐錆性の点から好ましい。 【0028】 金属板の大きさは長形状の金属板の短手方向の幅が溶着ヘッドの前記方向の幅の2〜7倍であり、好ましくは2〜5倍である。前記倍率が2倍未満の場合には、溶着ヘッドの熱を充分に熱拡散させることができず、また押圧力を充分に分散しないために仮溶着部が凹形状になりやすく、また、7倍をこえる場合には熱拡散性が高すぎて溶着面積が広くなり回路形成部分にまで影響を与えるおそれがあり、また、溶着力が低くなるおそれがある。 【0029】 なお、金属板としては熱拡散性を適度に制御するために図5に示すように、少なくともその長手方向の一辺に金属板7の短手方向の幅の2〜6倍の幅を有する断熱材8が接続されていることが断熱効率の点から好ましい。 【0030】 また、金属板表面は、仮溶着時に内層回路用部材と溶着ヘッドの融着を防ぎ、離型性を維持するため及びメンテナンス性からその表面性は並仕上げ以上の表面性、具体的には算術平均粗さ(Ra)が6.3μm以下、最大高さ(Ry)が25μm以下、十点平均粗さ(Rz)が25μm以下であることが好ましい。 【0031】 前記断熱材が接続された金属板は前記金属板に耐熱テープや耐熱接着剤等あるいは溶着による接続等により断熱材が接続されて得られる。 【0032】 断熱材の材料としては、熱伝導率が0.5W/mK以下の有機質断熱材、無機質断熱材、有機質無機質複合断熱材等から形成される断熱板、具体的には、例えば、日光化成(株)製商品名ロスナボード等が用いられる。 【0033】 被積層体を仮溶着する方法としては公知の溶着装置に図3に示すように被積層体10を配置して、図上最も上層に位置する内層回路用部材1の仮溶着部5と最も下層に位置する内層回路用部材1の仮溶着部5に上下に対向するように複数個の溶着ヘッド100を配置し、溶着ヘッド100と最外層の内層回路用部材1との間に金属板7を介在させ、金属板7を介して内層回路用部材1の仮溶着部5を加圧しながら加熱する。 【0034】 この際、金属板7を被積層体に配置する手段は、具体的には限定されないが、例えば、以下のような手段が挙げられる。 【0035】 前記仮溶着する際には、溶着装置のテーブル上に被積層体を載置した後、被積層体の溶着しろ以外の部分を仮押圧して厚みを整えるための被積層体押さえ板が設けられるが、前記被積層体押さえ板に金属板を接続する手段や、溶着装置の溶着ヘッドの上昇・下降シリンダと連動するシリンダ等に金属板を連結し、仮溶着時に溶着ヘッドと仮溶着部との間に溶着ヘッドの動作と連動するように金属板を配置するような手段等が挙げられる。 【0036】 そして、対向する溶着ヘッド100で挟まれた部分のプリプレグ2を硬化させて隣接する内層回路用部材1を仮止めすることにより加熱加圧成形に供するための積層体を形成することができる。 【0037】 溶着ヘッド100としては、超音波振動溶着により超音波をプリプレグに印加して加熱するものや、電熱ヒーターにより加熱するもの等が挙げられる。 【0038】 加熱条件としては、仮溶着ができる限り特に限定されず、プリプレグの種類に応じて選ばれるが、通常、170〜300℃、さらには250〜300℃程度で、10〜120秒間、さらには20〜60秒間とすることが好ましい。また超音波振動を印加する場合はその周波数を10〜50kHzとし、加圧・超音波振動印加時間を10〜120秒間とすることが好ましい。また、仮溶着の際のヒーター治具による加圧力も前記仮溶着ができる限り特に限定されないが、例えば、プリプレグとしてエポキシ樹脂系の熱硬化性樹脂組成物を用いる場合には、通常、0.4〜1MPa程度である。 【0039】 次に、本発明で得られる積層体を用いて多層配線回路基板を形成する方法を具体的に説明する。 【0040】 まず、図6に示すように熱プレスの一対の加圧板20、21の間に仮溶着部5で仮溶着された積層体11及びその両表面にプリプレグ9を配してさらに金属箔3を積層させる。 【0041】 金属箔3が積層された積層体11(以下、箔積層体12とも言う)は加熱加圧成形に供される。すなわち、積層体11の内層回路用部材1と隣接するプリプレグ2とを全体的に溶着すると共にプリプレグ9とこれに隣接する金属箔3とを全体的に溶着・硬化させ一体化することによって、多層配線回路基板が形成される。 【0042】 なお、加熱加圧成形の前には、箔積層体12は減圧処理されることが好ましい。箔積層体12中の空気等の気体が加熱加圧成形後まで多層配線回路基板内に残り、ボイドが発生することを抑制するためである。 【0043】 減圧処理された箔積層体12は、その後加熱加圧される。 【0044】 加熱加圧の条件は特に限定されず、通常の多層配線回路基板を形成するための条件を採用することができる。具体的には、加熱温度170〜200℃、加圧圧力2〜4.9MPa、加熱時間150〜200分の条件が選ばれる。また、加熱・加圧条件をプログラム化して多段の条件で行なってもよい。 【0045】 加熱加圧成形の工程においては、従来の製造方法により得られる積層体を用いた場合には最外層の金属箔に前記仮溶着の際に生じる凹状部やその周囲に形成される凸状部が転写されるという問題があったが、本発明の製造方法により得られる積層体を用いた場合には、前記問題を解決できる。 【0046】 なお、前記加熱加圧成形は、通常、生産性の効率化から、複数組の多層配線回路基板、通常10〜20組程度の積層体を金属製のセパレーターを介して積み重ねて同時に加熱加圧成形される。この際、それぞれの積層体の最外層に凹状部や凸状部が発生した場合には、積層体には全体として傾斜や歪みが生じるために、均質に加熱加圧することができなくなり、得られる多層配線回路基板の厚みや各層の接着力、寸法精度において不均質なものになることがあった。 【0047】 本発明の製造方法を用いて得られる積層体を用いて多層配線回路基板を製造する場合には、前記傾斜を抑えることができ、複数組の多層配線回路基板を同時に製造しても、均質な多層配線回路基板を得ることができる。 【実施例】 【0048】 以下に本発明の多層配線回路基板の製造方法について実施例によりさらに詳しく説明する。本実施例は本発明の実施形態の一例に過ぎない。 【0049】 なお、本実施例において、用いた原材料を以下に示す。 プリプレグ:松下電工(株)製の「R−1661GG 0.1t」(FR−4用のプリプレグで、大きさ510×610(mm)、厚み0.1mm、レジンコンテント52%) 内層回路用部材:両面銅張積層板(松下電工(株)製の「R−1766」、FR−4コア、大きさ510×610(mm)、厚み0.1mm、銅箔厚み35μm) 金属箔:大きさ510×610(mm)、厚み12μmの銅箔 金属板:SUS製の長さ630mmで表1に記載の幅と厚みの長方形型金属板 断熱材付き金属板:SUS製の長さ630mmで表1に記載の幅と厚みの長方形型金属板の長手方向の両辺に前記金属板の短手方向の幅に対して表1に記載の幅で厚み10mmの断熱板(日光化成(株)製の商品名ロスナボード)を熱的に連続するように断熱テープで固定した断熱材付き金属板 【0050】 〈実施例1〜8〉 両表面に回路パターンが形成された図7に示すような形状の内層回路用部材を用いて、図8に示す層構成で、内層回路用部材41、44とプリプレグ42、43とを重ね合わせ、図3に示したような超音波振動加熱装置(溶着ヘッド当接面寸法(4×20(mm)))の溶着ヘッド100と仮溶着部5との間に表1に記載の形状の金属板7を介して配置した。 【0051】 次に仮溶着部5に金属板を介して溶着ヘッド100を接触・押圧させて、仮溶着部5で仮止を行い積層体を得た。このときの仮溶着工程は溶着ヘッド100を最外の内層回路用部材41及び44の表面端部の仮溶着部に6KPaの圧力で当接し、溶着設定温度300℃、30秒間加熱した。 【0052】 そして、得られた積層体の両表面にプリプレグを重ね、さらに、前記プリプレグの外側に金属箔を重ねたものを加熱プレスの一対の加圧板の間に配置し、加熱加圧成形することにより、厚み1.0mmの多層配線回路基板を製造した。 【0053】 なお、加熱・加圧の条件としては加圧板の温度が180℃、圧力が2.9MPa、加圧時間は180分であった。 【0054】 得られた積層体及び多層配線回路基板の評価は以下のようにして評価した。 (凸状部発生枚数):20枚の多層配線回路基板の外観を観察し、仮溶着部の状態及び 金属箔にシワ(凸状部)が発生した枚数を数えた。 (溶着面積の倍率):溶着ヘッドの面積(80mm2)に対する仮溶着された部分の面積 を測定して算出した。 (溶着力) :得られた積層体の6点の仮溶着部5のうち、中央部の1点の仮溶 着部5のみの溶着状態を残し、それ以外の溶着部5の溶着状態を 解いた。 そして、図9に示すような1×5(cm)の短冊形状の内層回路 用部材2枚を中央部で仮溶着させた形態の試験片に加工し、前記 加工後の試験片の両末端を引張試験機の対向するチャックで保持 し、引張せん断強さを測定した。 【0055】 結果を表1に示す。 【表1】
【0056】 〈比較例1〉 金属板を用いない以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表2に示す。 〈比較例2〜5〉 表1に記載の金属板を用いた以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表2に示す。 【0057】 【表2】
【0058】 表1及び表2の結果より、本発明の製造方法を用いた実施例1〜8においては、得られた多層配線回路基板には表面の金属箔にシワの発生がなかった。一方、金属板を用いなかった比較例1、金属板を用いたがその厚みが薄い0.05mmの比較例2、金属板の幅が溶着ヘッドと同じ幅の比較例3で得られた多層配線回路基板には表面に金属箔にシワの発生が頻繁に観察された。 【0059】 また、金属板の幅が広すぎる比較例4の場合には熱拡散性が高くなりすぎて溶着面積が広がりすぎるとともに溶着力が不充分になり、金属板の厚みが厚すぎる比較例5の場合には溶着熱の伝導性が悪く溶着力が不充分であった。 【0060】 一方、断熱材を用いた実施例は溶着力が高く、さらに、金属板の形状が同等である実施例3と実施例8を比較すると、断熱材の熱伝導率が0.6W/mK未満の実施例3の方が溶着力が高かった。 【図面の簡単な説明】 【0061】 【図1】被積層体の積層構造の一例の断面図である。 【図2】内層回路用部材の形態の一例を示す平面図である。 【図3】仮溶着工程の一例を示す断面図である。 【図4】被積層体の最外層の内層回路用部材の仮溶着部に金属板を配置した一例を示す平面図である。 【図5】本発明における金属板の形態の一例を示す平面図である。 【図6】本発明における加熱加圧工程の一例の断面図である。 【図7】実施例における内層回路用部材の回路パターン部分及び仮溶着部分の配置パターン及び寸法を示す平面図である。 【図8】実施例における被積層体の層構造を示す模式断面図である。 【図9】実施例における溶着力評価試験に用いた試験片を示す模式図であり、図9(a)はその平面図、図9(b)はその断面図である。 【図10】従来の積層体の仮溶着部の形態を示す平面図及び断面図である。 【符号の説明】 【0062】 1、41、44 内層回路用部材 2、9、42、43 プリプレグ 3 金属箔 4 回路パターン部 5 仮溶着部 6 積層用ガイド孔 7 金属板 8 断熱材 10 被積層体 11 積層体 12 箔積層体 20、21 加圧板 15 箔積層体 100 溶着ヘッド
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年6月27日(2005.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司
【識別番号】100096150 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 孝夫
【識別番号】100099955 【弁理士】 【氏名又は名称】樋口 次郎
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| 【公開番号】 |
特開2007−5736(P2007−5736A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月11日(2007.1.11) |
| 【出願番号】 |
特願2005−187395(P2005−187395) |
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