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【発明の名称】 除電方法
【発明者】 【氏名】遠藤 靖幸

【氏名】吉田 理恵

【要約】 【課題】複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離された場合にその剥離処理によって帯電したシートを、コストアップを生じさせたり処理効率を低下させたりすることなく、かつ確実に除電する。

【解決手段】ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bを、ローラ10bにて剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離した後、剥離紙150aを粘着剤層140bに近接させ、また、ローラ10dから引き出された表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bを、ローラ10eにて表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離した後、剥離紙150bを粘着剤層140aに近接させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離された後に該2つに剥離されたシートを除電する除電方法であって、
2つに剥離されたシートのうち一方のシートに帯電した電荷を、2つに剥離されたシートのうち他方のシートに移動させる除電方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離された場合にその剥離処理によって帯電したシートを除電する除電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。また、商品等に貼付されるタグ、ラベルに情報を記録し、このラベルを用いての商品等の管理も行われている。
【0003】
このようなカードやタグ、ラベルを用いた情報管理においては、カードやタグ、ラベルに対して非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能なICチップが搭載された非接触型ICカードや非接触型ICタグ、非接触型ICラベルがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
【0004】
図8は、一般的な非接触型ICラベルの構造を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’部分における断面図である。
【0005】
本構成例における非接触型ICラベルは図8に示すように、樹脂シート215上に、外部からの情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップ211が搭載されるとともに、接点214を介してICチップ211と接続され、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)からの電磁誘導によりICチップ211に電流を供給し、ICチップ211に対する情報の書き込み及び読み出しを非接触状態にて行うための導電性のアンテナ212が形成されたインレット210が、粘着剤層240a,240bを介して、ICチップ211及びアンテナ212を保護するとともにその表面に情報が印字される表面シート230と、剥離紙220とによって挟み込まれるように積層されて構成されている。
【0006】
上記のように構成された非接触型ICラベル200においては、剥離紙220が剥離されて粘着剤層240bによって物品等に貼着されて使用され、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、情報書込/読出装置からの電磁誘導によりアンテナ212に電流が流れ、この電流がICチップ211に電流が供給されて非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ211に情報が書き込まれたり、ICチップ211に書き込まれた情報が情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
【0007】
以下に、上記のように構成された非接触型ICラベル200の製造方法について説明する。
【0008】
図9は、図8に示した非接触型ICラベル200の製造方法を説明するための図である。
【0009】
まず、例えば、両面テープのような、粘着剤層240bを挟むように剥離紙221,220が貼着された連続状のシートから一方の剥離紙221を剥離する(図9(a),(b))。
【0010】
次に、剥離紙221が剥離された粘着剤層240b上に、樹脂シート215上にアンテナ212が形成されるとともにICチップ211が搭載されてなるインレット210を搭載する(図9(c))。
【0011】
次に、インレット210が搭載された剥離紙220及び粘着剤層240bからなるシート上に、例えば、タック紙のような、表面シート230の一方の面に粘着剤層240aが設けられた連続状のシートをインレット210が搭載された面側から重ね合わせ、粘着剤層240a,240bによって両方のシートを貼着する。これにより、剥離紙220及び粘着剤層240bからなるシートと、表面シート230及び粘着剤層240aからなるシートとの間にインレット210が挟み込まれるようになる(図9(d))。
【0012】
その後、インレット210が挟み込まれるように貼着されたシートを所定の大きさに断裁し、それにより、図8に示したような非接触型ICラベル200が完成する。
【0013】
ここで、上述した工程においては、粘着剤層240b及び剥離紙220から剥離紙221を剥離すると、その剥離処理によって、粘着剤層240bと剥離紙221との貼着されていた面がそれぞれ互いに反対の極性に帯電する。そのため、帯電した粘着剤層240b上にインレット210を搭載した場合、インレット210を構成するICチップ211が静電気によって破壊されてしまう虞れがある。また、このような非接触型ICラベル200に限らず、静電気が発生する可能性を有する複数枚の低誘電シートが貼着状態から2つに剥離されるものにおいては、上記同様に、2つの剥離された際、2つに剥離された低誘電シートがそれぞれその剥離処理によって帯電するため、帯電により生じる静電気によってごみが付着してしまう等の問題がある。
【0014】
ところで、帯電したシートを除電する装置として、帯電したシートに電荷を供給し、それにより、シートを電気的に中和させるものが従来より用いられている(例えば、特許文献1参照。)。このような装置を用い、複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離されるものに対して、剥離後に電荷を供給すれば、剥離後のシートを電気的に中和させることができる。
【特許文献1】特開2002−289394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上述したように、帯電したシートに電荷を供給することによりシートを電気的に中和させるものにおいては、帯電したシートに電荷を供給するためのイオナイザー等の装置が必要となり、コストアップが生じてしまうという問題点がある。
【0016】
また、帯電したシートに電荷を供給する場合、シートの帯電状態に合った電荷を供給しなければ、シートが、逆帯電すなわち反対の極性に帯電してしまう虞れがある。そこで、剥離後のシートの帯電状態を測定しながら、その測定結果に応じた電荷を供給することが考えられるが、その場合、電荷が供給されている状態のシートの帯電状態を測定することになるため、剥離処理によって生じた帯電状態を正確に測定することができないという問題点がある。また、電荷の供給と帯電状態の測定とを切り替えて行うことが考えられるが、その場合、本来の剥離処理の効率が低下してしまうという問題点がある。
【0017】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離された場合にその剥離処理によって帯電したシートを、コストアップを生じさせたり処理効率を低下させたりすることなく、かつ確実に除電することができる除電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために本発明は、
複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離された後に該2つに剥離されたシートを除電する除電方法であって、
2つに剥離されたシートのうち一方のシートに帯電した電荷を、2つに剥離されたシートのうち他方のシートに移動させる。
【0019】
上記のように構成された本発明においては、複数枚のシートが2つに剥離されると、2つに剥離されたシートが、静電気が発生する可能性を有する低誘電シートである場合、それらシートはそれぞれ、その貼着されていた面が互いに反対の極性に帯電する。また、この帯電電荷量は、互いに剥離された2つのシートどうしで同じ量となる。そのため、2つに剥離されたシートのうち一方のシートに帯電した電荷を、2つに剥離されたシートのうち他方のシートに移動させると、他方のシートに帯電していた電荷と一方のシートから他方のシートに移動した電荷とが電気的に中和し、シートが除電されることになる。
【0020】
その方法としては例えば、一方のシートを、他方のシートから剥離後に他方のシートに近接させることが考えられる。
【0021】
また、複数枚のシートを貼着状態から2つに剥離する剥離装置であって、
前記複数枚のシートを貼着状態から2つに剥離する剥離手段と、
前記剥離手段にて2つに剥離されたシートのうち一方のシートを、2つに剥離されたシートのうち他方のシートに近接する領域に搬送する搬送手段とを有する剥離装置を構成したり、
複数枚のシートを貼着状態から2つに剥離する剥離装置であって、
前記複数枚のシートを貼着状態から2つに剥離する剥離手段と、
前記剥離手段にて2つに剥離されたシートにそれぞれ近接するように配置された金属部材とを有する剥離装置を構成したりすることが考えられる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明においては、貼着状態から2つに剥離されたシートのうち一方のシートに帯電した電荷を、2つに剥離されたシートのうち他方のシートに移動させる構成としたため、コストアップを生じさせたり処理効率を低下させたりすることなく、かつ確実にシートを除電することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置にて製造された非接触型ICラベルの構造を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’部分における断面図である。
【0025】
本形態における非接触型ICラベルは図1に示すように、樹脂シート115上に、外部からの情報の書き込み及び読み出しが可能なICチップ111が搭載されるとともに、接点114を介してICチップ111と接続され、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)からの電磁誘導によりICチップ111に電流を供給し、ICチップ111に対する情報の書き込み及び読み出しを非接触状態にて行うための導電性のアンテナ112が形成されたインレット110が、粘着剤層140a,140bを介して、ICチップ111及びアンテナ112を保護するとともにその表面に情報が印字される表面シート130と、剥離紙120とによって挟み込まれるように積層されて構成されている。
【0026】
上記のように構成された非接触型ICラベル100においては、剥離紙120が剥離されて粘着剤層140bによって物品等に貼着されて使用され、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、情報書込/読出装置からの電磁誘導によりアンテナ112に電流が流れ、この電流がICチップ111に電流が供給されて非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ111に情報が書き込まれたり、ICチップ111に書き込まれた情報が情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
【0027】
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置の第1の実施の形態を示す図であり、図1に示した非接触型ICラベル100を製造するものを示す。
【0028】
本形態は図2に示すように、13個のローラ10a〜10mと、連続状の剥離紙120上の粘着剤層140b上にインレット110を搭載するインレット搭載機20と、剥離紙150aが剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bに対向する辺が鋭角となり、剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aをこの鋭角な辺の部分にて粘着剤層140bに近接させる三角板31aと、剥離紙150bが剥離された表面シート130及び粘着剤層140aに対向する辺が鋭角となり、表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bをこの鋭角な辺の部分にて粘着剤層140aに近接させる三角板31bと、連続状の非接触型ICラベル100を単片状に断裁する断裁機40とから構成されている。なお、三角板31aは、剥離紙150aと粘着剤層140bとが近接した際の互いの間隔が1〜2cm程度となるような位置に配置されており、また、三角板31aは、剥離紙150bと粘着剤層140aとが近接した際の互いの間隔が1〜2cm程度となるような位置に配置されている。ローラ10b,10j及び三角板31aから剥離装置30aが構成され、また、ローラ10e,10l及び三角板31bから剥離装置30bが構成されている。
【0029】
ローラ10aには、粘着剤層140bの両面に剥離紙120,150aが貼着された連続状の低誘電シートが巻き付けられており、この連続状の低誘電シートがローラ10aから引き出されて供給される。なお、低誘電シートとは、静電気が発生する可能性を有するものであり、誘電性を有さない絶縁性シートも含む。
【0030】
ローラ10bは、ローラ10aから引き出されたシートのうち、一方のシートとなる剥離紙150aのみを他方のシートとなる剥離紙120及び粘着剤層140bとは異なる方向に導くことにより、剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離紙150aを剥離するためのものであり、剥離装置30aの剥離手段を構成する。
【0031】
ローラ10jは、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aを、一旦剥離紙120及び粘着剤層140bから離れる方向に導き、その後、剥離紙120及び粘着剤層140bに近接する方向に導くものであり、また、三角板31aは、ローラ10jによって導かれてきた剥離紙150aを、剥離紙150aが剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140bの表面に近接させ、その後、剥離紙150aを鋭角に折り返す方向に導くものであり、このローラ10jと三角板31aとから剥離装置30aの搬送手段が構成されている。
【0032】
ローラ10cは、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aを巻き取って回収するためのものであり、ローラ10kは、三角板31aによって導かれた剥離紙150aをローラ10cに導くものである。
【0033】
ローラ10dには、表面シート130が連続状となって一方の面に形成された粘着剤層140aによって剥離紙150bが剥離可能に貼着されてなる低誘電シートであるタック紙が巻き付けられており、この連続状のタック紙がローラ10dから引き出されて供給される。
【0034】
ローラ10eは、ローラ10dから引き出されたタック紙のうち、一方のシートとなる剥離紙150bのみを他方のシートとなる表面シート130及び粘着剤層140aとは異なる方向に導くことにより、表面シート130及び粘着剤層140aから剥離紙150bを剥離するためのものであり、剥離装置30bの剥離手段を構成する。
【0035】
ローラ10lは、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bを、一旦表面シート130及び粘着剤層140aから離れる方向に導き、その後、表面シート130及び粘着剤層140aに近接する方向に導くものであり、また、三角板31bは、ローラ10lによって導かれてきた剥離紙150bを、剥離紙150bが剥離された表面シート130及び粘着剤層140aの粘着剤層140aの表面に近接させ、その後、剥離紙150bを鋭角に折り返す方向に導くものであり、このローラ10lと三角板31bとから剥離装置30bの搬送手段が構成されている。
【0036】
ローラ10fは、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bを巻き取って回収するためのものであり、ローラ10mは、三角板31bによって導かれた剥離紙150bをローラ10fに導くものである。
【0037】
ローラ10gは、ローラ10eによって剥離紙150bから剥離された表面シート130及び粘着剤層140aを搬送するためのものである。
【0038】
インレット搭載機20は、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140b上にインレット110を搭載する。なお、インレット110は、連続状態となってインレット搭載機20に供給され、インレット搭載機20にて単片状に断裁されて粘着剤層140b上に搭載されることになる。
【0039】
ローラ10h,10iは、互いに対向して異なる方向に回転することにより、ローラ10aに巻き付けられた連続状の低誘電シートと、ローラ10dに巻き付けられた連続状のタック紙とをそれぞれ引き出すとともに、ローラ10gによって搬送された表面シート130及び粘着剤層140aを、インレット搭載機20によってインレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bのインレット110が搭載された面に重ね合わせるためのものである。
【0040】
断裁機40は、平抜き刃やダイカット胴から構成され、ローラ10h,10iによって重ね合わされた連続状の表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120のうち、表面シート130、粘着剤層140a,140bのみを単片状に断裁する。
【0041】
以下に、上記のように構成されたICラベル製造装置における図1に示した非接触型ICラベル100の製造方法について説明する。
【0042】
粘着剤層140bの両面に剥離紙120,150aが貼着された連続状の低誘電シートが巻き付けられたローラ10aから、剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが引き出されると、まず、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって、剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離される。ここで、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bのうち剥離紙120及び粘着剤層140bは、ローラ10h,10iの回転によって所定の方向に引っ張られており、それに対して、剥離紙150aはローラ10jの方向に引っ張られており、それにより、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bは、ローラ10bによって、剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離され、それぞれ異なる方向に搬送されていく。
【0043】
ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離されると、その剥離処理によって、粘着剤層140bと剥離紙150aとの貼着されていた面が互いに反対の極性に帯電する。
【0044】
図3は、図2に示した剥離装置30aとなる領域における粘着剤層140bと剥離紙150aの帯電状態を示す図である。
【0045】
ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離されると、図3に示すように、その剥離処理によって、粘着剤層140bの剥離紙150aと貼着されていた面にマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150aの粘着剤層140bと貼着されていた面にプラス電荷が帯電する。また、剥離前の状態においては剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが帯電していないことから、粘着剤層140bに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150aに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものとなる。
【0046】
ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離されてプラスの電荷が帯電した剥離紙150aは、ローラ10jによって一旦剥離紙120及び粘着剤層140bから離れる方向に導かれ、その後、剥離紙120及び粘着剤層140bに近接する方向に導かれる。剥離紙150aが導かれた方向には三角板31aが配置されており、剥離紙150aは、この三角板31aによって、剥離紙150aが剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140bの表面に近接するようになる。
【0047】
剥離紙150aが粘着剤層140bに近接すると、粘着剤層140bの剥離紙150aと貼着されていた面にはマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150aの粘着剤層140bと貼着されていた面にはプラス電荷が帯電しているため、コロナ放電が生じ、剥離紙150aに帯電していたプラス電荷が粘着剤層140bに移動する。
【0048】
すると、上述したように粘着剤層140bに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150aに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものであるため、粘着剤層140bには、粘着剤層140bに帯電しているマイナス電荷と同量のプラス電荷が付与されることになり、それにより、粘着剤層140bに帯電しているマイナス電荷と、剥離紙150aからコロナ放電によって移動したプラス電荷とが電気的に中和し、粘着剤層140bが除電されることになる。なお、上述したように、剥離紙150aに帯電したプラスの電荷を全て粘着剤層140bに付与する必要があるため、剥離紙150aにプラスの電荷が帯電してからこのプラスの電荷が粘着剤層140bに移動するまでの経路に設けられたローラ10jは、剥離紙150aに帯電したプラスの電荷が放電しないような材料から構成されていることが好ましい。
【0049】
その後、剥離紙150aは、三角板31aによって鋭角に折り返す方向に導かれ、ローラ10kを介してローラ10cに搬送され、ローラ10cに巻き取られて回収される。
【0050】
一方、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離され、コロナ放電によって除電された粘着剤層140b及び剥離紙120は、その後ローラ10h,10iの回転によってインレット搭載機20に対向する領域に搬送される。すると、インレット搭載機20からインレット110が供給され、剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140b上にインレット110が搭載される。この際、インレット110が搭載される粘着剤層140bは除電されているため、静電気が発生することがなく、それにより、インレット110が搭載される前にごみ等が付着しにくい状態となっており、また、インレット110が搭載された場合にICチップ111が破壊されてしまうことがない。
【0051】
インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bは、ローラ10h,10iによって挟み込まれる領域に搬送されていく。
【0052】
また、表面シート130が連続状となって一方の面に形成された粘着剤層140aによって剥離紙150bが剥離可能に貼着されてなる低誘電シートであるタック紙が巻き付けられたローラ10dから、表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bが引き出されると、ローラ10dから引き出された表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bは、ローラ10eによって、表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離される。ここで、ローラ10dから引き出された表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bのうち表面シート130及び粘着剤層140aは、ローラ10h,10iの回転によって所定の方向に引っ張られており、それに対して、剥離紙150bはローラ10lの方向に引っ張られており、それにより、ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bは、ローラ10eによって、表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離され、それぞれ異なる方向に搬送されていく。
【0053】
ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離されると、その剥離処理によって、粘着剤層140aと剥離紙150bとの貼着されていた面が互いに反対の極性に帯電する。
【0054】
図4は、図2に示した剥離装置30bとなる領域における粘着剤層140aと剥離紙150bの帯電状態を示す図である。
【0055】
ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離されると、図4に示すように、その剥離処理によって、粘着剤層140aの剥離紙150bと貼着されていた面にマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150bの粘着剤層140aと貼着されていた面にプラス電荷が帯電する。また、剥離前の状態においては表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが帯電していないことから、粘着剤層140aに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150bに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものとなる。
【0056】
ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離されてプラスの電荷が帯電した剥離紙150bは、ローラ10lによって一旦表面シート130及び粘着剤層140aから離れる方向に導かれ、その後、表面シート130及び粘着剤層140aに近接する方向に導かれる。剥離紙150bが導かれた方向には三角板31bが配置されており、剥離紙150bは、この三角板31bによって、剥離紙150bが剥離された表面シート130及び粘着剤層140aの粘着剤層140aの表面に近接するようになる。
【0057】
剥離紙150bが粘着剤層140aに近接すると、粘着剤層140aの剥離紙150bと貼着されていた面にはマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150bの粘着剤層140aと貼着されていた面にはプラス電荷が帯電しているため、コロナ放電が生じ、剥離紙150bに帯電していたプラス電荷が粘着剤層140aに移動する。
【0058】
すると、上述したように粘着剤層140aに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150bに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものであるため、粘着剤層140aには、粘着剤層140aに帯電しているマイナス電荷と同量のプラス電荷が付与されることになり、それにより、粘着剤層140aに帯電しているマイナス電荷と、剥離紙150bからコロナ放電によって移動したプラス電荷とが電気的に中和し、粘着剤層140aが除電されることになる。なお、上述したように、剥離紙150bに帯電したプラスの電荷を全て粘着剤層140aに付与する必要があるため、剥離紙150bにプラスの電荷が帯電してからこのプラスの電荷が粘着剤層140aに移動するまでの経路に設けられたローラ10lは、剥離紙150bに帯電したプラスの電荷が放電しないような材料から構成されていることが好ましい。
【0059】
その後、剥離紙150bは、三角板31bによって鋭角に折り返す方向に導かれ、ローラ10mを介してローラ10fに搬送され、ローラ10fに巻き取られて回収される。
【0060】
一方、ローラ10eによって剥離紙150bが剥離され、コロナ放電によって除電された粘着剤層140a及び表面シート130は、その後ローラ10gによって搬送され、ローラ10h,10iによって挟み込まれる領域に搬送されていく。この際、粘着剤層140aは除電されているため、静電気が発生することがなく、ごみ等が付着しにくい状態となっており、また、その後、インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bと重ね合わされた場合にICチップ111が破壊されてしまうことがない。
【0061】
インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bと、ローラ10dから引き出され、ローラ10eにて剥離紙150bが剥離された表面シート130及び粘着剤層140aとは、ローラ10h,10iによって、表面シート130と剥離紙120とによってインレット110及び粘着剤層140a,140bを挟み込むように重ね合わされ、表面シート130と剥離紙120とが粘着剤層140a,140bによって貼着される。
【0062】
その後、断裁機40において、ローラ10h,10iによって重ね合わされた連続状の表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120のうち、表面シート130、粘着剤層140a,140bのみが平抜き刃やダイカット胴によって単片状に断裁される。なお、表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120の全てを単片状に断裁することも考えられる。
【0063】
これにより、図1に示した非接触型ICラベル100が製造されることになる。
【0064】
なお、剥離紙150a,150bに帯電したプラスの電荷、並びに粘着剤層140a,140bに帯電したマイナスの電荷は、剥離紙150a,150b及び粘着剤層140a,140bの搬送に伴ってそれぞれ徐々に放電していくため、剥離紙150a,150bと粘着剤層140a,140bとが近接した際に、粘着剤層140a,140bに帯電したマイナスの電荷と同量のプラスの電荷を粘着剤層140a,140bに付与するためには、粘着剤層140a,140b及び剥離紙150a,150bのそれぞれについてローラ10b,10eにて互いに剥離されてから三角板31a,31bによって互いに近接するまでの経路の長さの差分をできるだけ小さくすることが好ましい。
【0065】
また、三角板31a,31bは、粘着剤層140a,140bに対向する辺が鋭角となっているため、この三角板31a,31bによって剥離紙150a,150bと粘着剤層140a,140bとが近接した場合にコロナ放電が生じやすいが、剥離紙150a,150b及び粘着剤層140a,140bの幅方向については一定の幅を有しているため、剥離紙150a,150bに、三角板31a,31bによって粘着剤層140a,140bに近接する前に搬送方向と平行に複数のスリットを形成しておけば、コロナ放電をさらに生じやすくすることができる。
【0066】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置の第2の実施の形態を示す図であり、図1に示した非接触型ICラベル100を製造するものを示す。
【0067】
本形態は図5に示すように、13個のローラ10a〜10mと、連続状の剥離紙120上の粘着剤層140b上にインレット110を搭載するインレット搭載機20と、対向する2辺が、互いに剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとにそれぞれ近接するように配置された金属板51aと、対向する2辺が、互いに剥離された表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとにそれぞれ近接するように配置された金属板51bと、連続状の非接触型ICラベル100を単片状に断裁する断裁機40とから構成されている。なお、金属板51aは、剥離紙150a及び粘着剤層140bとの間隔がそれぞれ1〜2cm程度となるような位置に配置されており、また、金属板51aは、剥離紙150b及び粘着剤層140aとの間隔がそれぞれ1〜2cm程度となるような位置に配置されている。ローラ10b,10j及び金属板51aから剥離装置50aが構成され、また、ローラ10e,10l及び金属板51bから剥離装置50bが構成されている。
【0068】
ローラ10aには、粘着剤層140bの両面に剥離紙120,150aが貼着された連続状の低誘電シートが巻き付けられており、この連続状の低誘電シートがローラ10aから引き出されて供給される。
【0069】
ローラ10bは、ローラ10aから引き出された低誘電シートのうち、一方のシートとなる剥離紙150aのみを他方のシートとなる剥離紙120及び粘着剤層140bとは異なる方向に導くことにより、剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離紙150aを剥離するためのものであり、剥離装置50aの剥離手段を構成する。
【0070】
ローラ10cは、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aを巻き取って回収するためのものであり、ローラ10j,10kは、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aをローラ10cに導くものである。
【0071】
金属板51aは、対向する2辺のうち1辺が、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離された粘着剤層140b及び剥離紙120の粘着剤層140bの表面に近接し、対向する2辺のうち他の1辺が、ローラ10j,10k間において、剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離された剥離紙150aに近接するように配置されている。
【0072】
ローラ10dには、表面シート130が連続状となって一方の面に形成された粘着剤層140aによって剥離紙150bが剥離可能に貼着されてなる低誘電シートであるタック紙が巻き付けられており、この連続状のタック紙がローラ10dから引き出されて供給される。
【0073】
ローラ10eは、ローラ10dから引き出されたタック紙のうち、一方のシートとなる剥離紙150bのみを他方のシートとなる表面シート130及び粘着剤層140aとは異なる方向に導くことにより、表面シート130及び粘着剤層140aから剥離紙150bを剥離するためのものであり、剥離装置50bの剥離手段を構成する。
【0074】
ローラ10fは、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bを巻き取って回収するためのものであり、ローラ10l,10mは、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bをローラ10fに導くものである。
【0075】
金属板51bは、対向する2辺のうち1辺が、ローラ10eによって剥離紙150bが剥離された粘着剤層140a及び表面シート130の粘着剤層140aの表面に近接し、対向する2辺のうち他の1辺が、ローラ10l,10m間において、表面シート130及び粘着剤層140aから剥離された剥離紙150bに近接するように配置されている。
【0076】
ローラ10gは、ローラ10eによって剥離紙150bから剥離された表面シート130及び粘着剤層140aを搬送するためのものである。
【0077】
インレット搭載機20は、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離された剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140b上にインレット110を搭載する。なお、インレット110は、連続状態となってインレット搭載機20に供給され、インレット搭載機20にて単片状に断裁されて粘着剤層140b上に搭載されることになる。
【0078】
ローラ10h,10iは、互いに対向して異なる方向に回転することにより、ローラ10aに巻き付けられた連続状の低誘電シートと、ローラ10dに巻き付けられた連続状のタック紙とをそれぞれ引き出すとともに、ローラ10gによって搬送された表面シート130及び粘着剤層140aを、インレット搭載機20によってインレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bのインレット110が搭載された面に重ね合わせるためのものである。
【0079】
断裁機40は、平抜き刃やダイカット胴から構成され、ローラ10h,10iによって重ね合わされた連続状の表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120のうち、表面シート130、粘着剤層140a,140bのみを単片状に断裁する。
【0080】
以下に、上記のように構成されたICラベル製造装置における図1に示した非接触型ICラベル100の製造方法について説明する。
【0081】
粘着剤層140bの両面に剥離紙120,150aが貼着された連続状の低誘電シートが巻き付けられたローラ10aから、剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが引き出されると、まず、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって、剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離される。ここで、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bのうち剥離紙120及び粘着剤層140bは、ローラ10h,10iの回転によって所定の方向に引っ張られており、それに対して、剥離紙150aはローラ10jの方向に引っ張られており、それにより、ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bは、ローラ10bによって、剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離され、それぞれ異なる方向に搬送されていく。
【0082】
ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離されると、その剥離処理によって、粘着剤層140bと剥離紙150aとの貼着されていた面が互いに反対の極性に帯電する。
【0083】
図6は、図5に示した剥離装置50aとなる領域における粘着剤層140bと剥離紙150aの帯電状態を示す図である。
【0084】
ローラ10aから引き出された剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが、ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bと剥離紙150aとに剥離されると、図6に示すように、その剥離処理によって、粘着剤層140bの剥離紙150aと貼着されていた面にマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150aの粘着剤層140bと貼着されていた面にプラス電荷が帯電する。また、剥離前の状態においては剥離紙120,150a及び粘着剤層140bが帯電していないことから、粘着剤層140bに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150aに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものとなる。
【0085】
ローラ10bによって剥離紙120及び粘着剤層140bから剥離されてプラスの電荷が帯電した剥離紙150aは、ローラ10j,10kによって、ローラ10cに巻き取られる方向に搬送されていくが、ローラ10j,10k間において、金属板51aの1辺に近接する。
【0086】
プラスの電荷が帯電した剥離紙150aが金属板51aの1辺に近接すると、コロナ放電が生じ、剥離紙150aに帯電していたプラスの電荷が金属板51aに移動し、金属板51aにプラスの電荷が帯電するようになる。これにより、金属板51aには、剥離紙150aに帯電していたプラスの電荷と同量のプラスの電荷が帯電するようになる。なお、剥離紙150aに帯電していたプラスの電荷を全て金属板51aに移動させるために、剥離紙150aにプラスの電荷が帯電してからこのプラスの電荷が金属板51aに移動するまでの経路に設けられたローラ10jは、剥離紙150aに帯電したプラスの電荷が放電しないような材料から構成されていることが好ましい。
【0087】
一方、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離されてマイナスの電荷が帯電した粘着剤層140b及び剥離紙120は、ローラ10h,10iの回転によってインレット搭載機20に対向する領域に搬送されていくが、その際、インレット搭載機20に対向する領域に搬送されていく途中において粘着剤層140bが金属板51aの1辺に近接する。なお、この粘着剤層140bが近接する金属板51aの1辺は、ローラ10j,10k間にて剥離紙150aに近接する1辺に対向する辺となる。
【0088】
上述したように金属板51aには、コロナ放電によって剥離紙150aから移動したプラスの電荷が帯電しており、また、粘着剤層140bにはマイナスの電荷が帯電しているため、粘着剤層140bが金属板51aの1辺に近接すると、コロナ放電が生じ、金属板51aに帯電していたプラスの電荷が剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140bの表面に移動する。
【0089】
すると、上述したように、剥離紙150aに帯電して金属板51aに移動したプラスの電荷量と粘着剤層140bに帯電しているマイナスの電荷量とは等しいものであるため、粘着剤層140bには、粘着剤層140bに帯電しているマイナス電荷と同量のプラス電荷が付与されることになり、それにより、粘着剤層140bに帯電しているマイナス電荷と、金属板51aからコロナ放電によって移動したプラス電荷とが電気的に中和し、粘着剤層140bが除電されることになる。
【0090】
その後、剥離紙150aは、ローラ10kによって搬送され、ローラ10cに巻き取られて回収される。
【0091】
一方、ローラ10bによって剥離紙150aが剥離され、上述したコロナ放電によって除電された粘着剤層140b及び剥離紙120は、その後ローラ10h,10iの回転によってインレット搭載機20に対向する領域に搬送される。すると、インレット搭載機20からインレット110が供給され、剥離紙120及び粘着剤層140bの粘着剤層140b上にインレット110が搭載される。この際、インレット110が搭載される粘着剤層140bは除電されているため、静電気が発生することがなく、それにより、インレット110が搭載される前にごみ等が付着しにくい状態となっており、また、インレット110が搭載された場合にICチップ111が破壊されてしまうことがない。
【0092】
インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bは、ローラ10h,10iによって挟み込まれる領域に搬送されていく。
【0093】
また、表面シート130が連続状となって一方の面に形成された粘着剤層140aによって剥離紙150bが剥離可能に貼着されてなる低誘電シートであるタック紙が巻き付けられたローラ10dから、表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bが引き出されると、ローラ10dから引き出された表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bは、ローラ10eによって、表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離される。ここで、ローラ10dから引き出された表面シート130、粘着剤層140a及び剥離紙150bのうち表面シート130及び粘着剤層140aは、ローラ10h,10iの回転によって所定の方向に引っ張られており、それに対して、剥離紙150bはローラ10lの方向に引っ張られており、それにより、ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bは、ローラ10eによって、表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離され、それぞれ異なる方向に搬送されていく。
【0094】
ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離されると、その剥離処理によって、粘着剤層140aと剥離紙150bとの貼着されていた面が互いに反対の極性に帯電する。
【0095】
図7は、図5に示した剥離装置50bとなる領域における粘着剤層140aと剥離紙150bの帯電状態を示す図である。
【0096】
ローラ10dから引き出された表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが、ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aと剥離紙150bとに剥離されると、図7に示すように、その剥離処理によって、粘着剤層140aの剥離紙150bと貼着されていた面にマイナス電荷が帯電し、また、剥離紙150bの粘着剤層140aと貼着されていた面にプラス電荷が帯電する。また、剥離前の状態においては表面シート130,粘着剤層140a及び剥離紙150bが帯電していないことから、粘着剤層140aに帯電しているマイナスの電荷量と剥離紙150bに帯電しているプラスの電荷量とは等しいものとなる。
【0097】
ローラ10eによって表面シート130及び粘着剤層140aから剥離されてプラスの電荷が帯電した剥離紙150bは、ローラ10l,10mによって、ローラ10fに巻き取られる方向に搬送されていくが、ローラ10l,10m間において、金属板51bの1辺に近接する。
【0098】
プラスの電荷が帯電した剥離紙150bが金属板51bの1辺に近接すると、コロナ放電が生じ、剥離紙150bに帯電していたプラスの電荷が金属板51bに移動し、金属板51bにプラスの電荷が帯電するようになる。これにより、金属板51bには、剥離紙150bに帯電していたプラスの電荷と同量のプラスの電荷が帯電するようになる。なお、剥離紙150bに帯電していたプラスの電荷を全て金属板51bに移動させるために、剥離紙150bにプラスの電荷が帯電してからこのプラスの電荷が金属板51bに移動するまでの経路に設けられたローラ10lは、剥離紙150bに帯電したプラスの電荷が放電しないような材料から構成されていることが好ましい。
【0099】
一方、ローラ10eによって剥離紙150bが剥離されてマイナスの電荷が帯電した粘着剤層140a及び表面シート130は、ローラ10gの方向に搬送されていくが、その際、粘着剤層140aが金属板51bの1辺に近接する。なお、この粘着剤層140aが近接する金属板51bの1辺は、ローラ10l,10m間にて剥離紙150bに近接する1辺に対向する辺となる。
【0100】
上述したように金属板51bには、コロナ放電によって剥離紙150bから移動したプラスの電荷が帯電しており、また、粘着剤層140aにはマイナスの電荷が帯電しているため、粘着剤層140aが金属板51bの1辺に近接すると、コロナ放電が生じ、金属板51bに帯電していたプラスの電荷が表面シート130及び粘着剤層140aの粘着剤層140aの表面に移動する。
【0101】
すると、上述したように、剥離紙150bに帯電して金属板51bに移動したプラスの電荷量と粘着剤層140aに帯電しているマイナスの電荷量とは等しいものであるため、粘着剤層140aには、粘着剤層140aに帯電しているマイナス電荷と同量のプラス電荷が付与されることになり、それにより、粘着剤層140aに帯電しているマイナス電荷と、金属板51bからコロナ放電によって移動したプラス電荷とが電気的に中和し、粘着剤層140aが除電されることになる。
【0102】
その後、剥離紙150bは、ローラ10mによって搬送され、ローラ10fに巻き取られて回収される。
【0103】
一方、ローラ10eによって剥離紙150bが剥離され、上述したコロナ放電によって除電された粘着剤層140a及び表面シート130は、その後ローラ10gによって搬送され、ローラ10h,10iによって挟み込まれる領域に搬送されていく。この際、粘着剤層140aは除電されているため、静電気が発生することがなく、ごみ等が付着しにくい状態となっており、また、その後、インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bと重ね合わされた場合にICチップ111が破壊されてしまうことがない。
【0104】
インレット110が搭載された剥離紙120及び粘着剤層140bと、ローラ10dから引き出され、ローラ10eにて剥離紙150bが剥離された表面シート130及び粘着剤層140aとは、ローラ10h,10iによって、表面シート130と剥離紙120とによってインレット110及び粘着剤層140a,140bを挟み込むように重ね合わされ、表面シート130と剥離紙120とが粘着剤層140a,140bによって貼着される。
【0105】
その後、断裁機40において、ローラ10h,10iによって重ね合わされた連続状の表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120のうち、表面シート130、粘着剤層140a,140bのみが平抜き刃やダイカット胴によって単片状に断裁される。なお、表面シート130、粘着剤層140a,140b及び剥離紙120の全てを単片状に断裁することも考えられる。
【0106】
これにより、図1に示した非接触型ICラベル100が製造されることになる。
【0107】
なお、剥離紙150a,150bに帯電したプラスの電荷、並びに粘着剤層140a,140bに帯電したマイナスの電荷は、剥離紙150a,150b及び粘着剤層140a,140bの搬送に伴ってそれぞれ徐々に放電していくため、粘着剤層140a,140bに帯電したマイナスの電荷と同量のプラスの電荷を金属板51a,51bを介して粘着剤層140a,140bに付与するためには、粘着剤層140a,140b及び剥離紙150a,150bのそれぞれについてローラ10b,10eにて互いに剥離されてから金属板51a,51bにそれぞれ近接するまでの経路の長さの差分をできるだけ小さくすることが好ましい。
【0108】
また、上述した2つの実施の形態においては、剥離紙150a,150bにプラスの電荷が帯電し、粘着剤層140a,140bにマイナスの電荷が帯電するものとして説明したが、帯電の極性についてはこのような場合に限らず、剥離紙150a,150bにマイナスの電荷が帯電し、粘着剤層140a,140bにプラスの電荷が帯電する場合もある。
【0109】
また、上述した2つの実施の形態においては、非接触型ICラベルを製造するICラベル製造装置に本発明の除電方法を用いた例を説明したが、複数枚のシートが貼着状態から2つに剥離される工程を含むものであれば、上記同様に本発明の除電方法を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置にて製造された非接触型ICラベルの構造を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’部分における断面図である。
【図2】本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図3】図2に示した剥離装置となる領域における粘着剤層と剥離紙の帯電状態を示す図である。
【図4】図2に示した剥離装置となる領域における粘着剤層と剥離紙の帯電状態を示す図である。
【図5】本発明の除電方法を利用したICラベル製造装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図6】図5に示した剥離装置となる領域における粘着剤層と剥離紙の帯電状態を示す図である。
【図7】図5に示した剥離装置となる領域における粘着剤層と剥離紙の帯電状態を示す図である。
【図8】一般的な非接触型ICラベルの構造を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’部分における断面図である。
【図9】図8に示した非接触型ICラベルの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0111】
10a〜10m ローラ
20 インレット搭載機
30a,30b,50a,50b 剥離装置
31a,31b 三角板
40 断裁機
51a,51b 金属板
100 非接触型ICラベル
110 インレット
111 ICチップ
112 アンテナ
114 接点
115 樹脂シート
120,150a,150b 剥離紙
140a,140b 粘着剤層
130 表面シート
【出願人】 【識別番号】000110217
【氏名又は名称】トッパン・フォームズ株式会社
【出願日】 平成17年11月29日(2005.11.29)
【代理人】 【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫

【識別番号】100106138
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 政幸

【識別番号】100120628
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 慎一

【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭


【公開番号】 特開2007−149553(P2007−149553A)
【公開日】 平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願番号】 特願2005−344468(P2005−344468)