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【発明の名称】 高圧放電灯点灯装置及び照明装置
【発明者】 【氏名】孫 彦斌

【氏名】鎌田 征彦

【氏名】高橋 雄治

【氏名】加藤 剛

【氏名】三田 一敏

【氏名】高原 雄一郎

【要約】 【課題】始動後短い時間で高圧放電灯の定格電力を判別し、判別した定格電力に応じて高圧放電灯を始動し点灯制御する。

【解決手段】高圧放電灯3を始動し点灯制御する電子安定器2と、この電子安定器を駆動制御する電力制御回路7と、ランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路4と、始動時、電力制御回路が、電子安定器を特定の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、他の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できない出力電流で駆動したときに、ランプ電圧検出手段4により検出されたランプ電圧によって、接続された高圧放電灯3の定格電力を判別するランプ判別手段6を設ける。電子安定器2はランプ判別回路6が判別した定格電力に基づいて高圧放電灯3を点灯制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点灯回路の出力電流を制御する制御回路と;
ランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と;
始動時において、前記制御回路の制御信号により、前記点灯回路の出力電流を制御し、特定の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、他の定格電力の高圧放電灯がアーク放電に移行できない出力電流で駆動したときに、前記ランプ電圧検出手段により検出されたランプ電圧によって、接続された高圧放電灯の定格電力を判別するように構成されたランプ判別手段と;
前記ランプ判別手段が判別した定格電力に基づいて高圧放電灯を点灯制御する点灯回路を具備することを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項2】
前記点灯回路は、定格電力が異なる3個以上の高圧放電灯を点灯制御できるものであり、
前記制御回路は、最初に、点灯回路を定格電力の最も小さい第1の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、第2、第3、…の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できない第1の出力電流で駆動し、続いて、前記点灯回路を定格電力が次に大きい第2の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、第3、…の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できない第2の出力電流で駆動するようにして、前記点灯回路から出力する出力電流を、定格電力の異なる各高圧放電灯に合わせて第1の出力電流から順に切替え、この切替えを、ランプ判別手段が接続された高圧放電灯の定格電力を判別するまで行うことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
【請求項3】
ランプ判別手段は、高圧放電灯を交換した後、最初の始動時にその高圧放電灯の定格電力を判別し、この判別した結果を始動、点灯制御のためにメモリに記憶し、以降、高圧放電灯が交換されるまで定格電力の判別することなく点灯制御することを特徴とする請求項1又は2記載の高圧放電灯点灯装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1記載の高圧放電灯点灯装置と;
高圧放電灯を有する照明器具本体と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧放電灯の定格電力を判別して点灯制御する高圧放電灯点灯装置及びこの高圧放電灯点灯装置を使用した照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧放電灯点灯装置として、直流電源投入後の高圧放電灯の電気特性、光学特性又は温度特性が所定の閾値を超えたことを検出する検出手段と、閾値を超えるまでの時間を積算するタイマー手段と、このタイマー手段の積算時間の長短により高圧放電灯の種類を判別する判別手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−229289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、高圧放電灯の電気特性、光学特性又は温度特性が所定の閾値を超えるまでの時間をタイマー手段で積算して高圧放電灯の種類、すなわち、定格電力を判別するものでは、判別するまでに時間がかかり、特に定格電力の大きい高圧放電灯の場合には電気特性、光学特性又は温度特性が所定の閾値を超えるまでに長時間を要するという問題があった。
【0004】
本発明は、このような問題を解決するために為されたもので、始動後短い時間で高圧放電灯の定格電力を判別でき、この判別に従って高圧放電灯を点灯制御できる高圧放電灯点灯装置及び照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1対応の発明は、点灯回路の出力電流を制御する制御回路と、ランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と、始動時において、制御回路の制御信号により、点灯回路の出力電流を制御し、特定の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、他の定格電力の高圧放電灯がアーク放電に移行できない出力電流で駆動したときに、ランプ電圧検出手段により検出されたランプ電圧によって、接続された高圧放電灯の定格電力を判別するように構成されたランプ判別手段と、ランプ判別手段が判別した定格電力に基づいて高圧放電灯を点灯制御する点灯回路を具備する高圧放電灯点灯装置にある。
【0006】
これにより、特定の定格電力の高圧放電灯が接続されているときには、始動時の出力電流で高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行するので、ランプ電圧が低下する。これをランプ電圧検出手段が検出し、ランプ判別手段がランプ電圧の低下から高圧放電灯の定格電力が特定の定格電力であることを判別する。これにより、点灯回路はアーク放電以降の点灯を維持する。
【0007】
また、特定の高圧放電灯の定格電力(例えば、35Wのセラミックメタルハライドランプ)よりも定格電力の大きい高圧放電灯(例えば、70Wのセラミックメタルハライドランプ)が接続されたときには、始動時の小さな出力電流で高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行することはなく、グロー放電の状態に留まる。このためランプ電圧は高い状態のままとなる。これをランプ電圧検出手段が検出し、ランプ判別手段は接続されている高圧放電灯の定格電力が高い(70W)ことを判別する。これにより、制御回路は点灯回路をより大きな出力電流で駆動し、高圧放電灯に対して再度始動を開始する。
【0008】
請求項2対応の発明は、請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、点灯回路は定格電力が異なる3個以上の高圧放電灯を点灯制御できるものであり、制御回路は、最初に、点灯回路を定格電力の最も小さい第1の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、第2、第3、…の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できない第1の出力電流で駆動し、続いて、点灯回路を定格電力が次に大きい第2の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行でき、第3、…の定格電力の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できない第2の出力電流で駆動するようにして、点灯回路から出力する出力電流を、定格電力の異なる各高圧放電灯に合わせて第1の出力電流から順に切替え、この切替えを、ランプ判別手段が接続された高圧放電灯の定格電力を判別するまで行うことにある。
【0009】
このように、定格電力の異なる3種以上の高圧放電灯に対しては、点灯回路を、定格電力の最も小さい高圧放電灯に対応する第1の出力電流で駆動し、接続されている高圧放電灯がアーク放電へ移行しなければ、点灯回路を、定格電力が次に大きい高圧放電灯に対応する第2の出力電流で駆動し、接続されている高圧放電灯がアーク放電へ移行しなければ、点灯回路を、定格電力が次に大きい高圧放電灯に対応する第3の出力電流で駆動するようにして出力電流を切替える。そして、接続されている高圧放電灯がアーク放電に移行すれば、ランプ判別手段は接続されている高圧放電灯の定格電力を判別し、点灯回路はアーク放電以降の点灯制御を開始する。
【0010】
このようにして、定格電力の異なる3種以上の高圧放電灯に対してもランプ判別手段は始動時において接続されている高圧放電灯の定格電力を迅速に判別できる。
【0011】
請求項3対応の発明は、請求項1又は2記載の高圧放電灯点灯装置において、ランプ判別手段は、高圧放電灯を交換した後、最初の始動時にその高圧放電灯の定格電力を判別し、この判別した結果を始動、点灯制御のためにメモリに記憶し、以降、高圧放電灯が交換されるまで定格電力の判別することなく点灯制御することにある。
【0012】
このように、高圧放電灯を交換したときの最初の始動時において、高圧放電灯の定格電力を判別してメモリに記憶し、以降は、定格電力の判別を行わずにメモリの定格電力を使用して高圧放電灯の始動を行えばよい。このように高圧放電灯の交換時の最初の始動時にのみ定格電力の判別を行い、それ以降は定格電力の判別を行わずに始動を行うので、定格電力の判別のために始動を繰り返すようなことは無く、高圧放電灯に対してダメージを与えやすいグロー放電を極力短くできる。これにより、高圧放電灯の寿命低減を防止することができる。
【0013】
請求項4対応の発明は、請求項1乃至3のいずれか1記載の高圧放電灯点灯装置と、高圧放電灯を有する照明器具本体を具備した照明装置にある。
この照明装置は、定格電力の異なる高圧放電灯が照明器具に装填されても、その高圧放電灯の定格電力を判定し、その定格電力に応じて高圧放電灯を点灯制御し照明を行う。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、始動後短い時間で高圧放電灯の定格電力を判別でき、この判別に従って高圧放電灯を始動し点灯制御できる高圧放電灯点灯装置及び照明装置を提供できる。
また、本発明によれば、高圧放電灯に対してダメージを与えやすいグロー放電を極力短くすることで高圧放電灯の寿命低減を防止できる高圧放電灯点灯装置及び照明装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
なお、この実施の形態は、例えば、定格電力が35Wか70Wか、いずれかの高圧放電灯を判別して始動し点灯制御するものについて述べる。
【0016】
商用交流電源1に点灯回路を構成する電子安定器2を接続している。前記電子安定器2は、例えば、交流を全波整流する全波整流回路、この全波整流回路出力を昇圧する昇圧チョッパ回路、この昇圧チョッパ回路出力を平滑する平滑コンデンサからなる直流電源回路と、この直流電源回路から直流電源の供給を受けて交流の矩形波電圧を出力するインバータ回路と、高圧放電灯を始動するために高圧パルスを発生する始動回路2aによって構成されている。
【0017】
前記電子安定器2の出力端に高圧放電灯3を接続している。この場合、高圧放電灯3は口金を有する電球形状で、電子安定器2の出力端は高圧放電灯3の口金を螺着するソケットになっている。
前記高圧放電灯3の両端間に発生するランプ電圧VLをランプ電圧検出手段であるランプ電圧検出回路4で検出するとともに前記高圧放電灯3に流れるランプ電流をランプ電流検出回路5で検出している。
【0018】
前記ランプ電圧検出回路4が検出したランプ電圧をランプ判別手段であるランプ判別回路6に供給し、前記ランプ電流検出回路5が検出したランプ電流を、制御回路を構成する電力制御回路7に供給している。前記ランプ判別回路6は検出したランプ電圧から高圧放電灯3の定格電力を判定する。そして、判定した定格電力情報を前記電力制御回路7に供給している。
【0019】
前記ランプ判別回路6及び電力制御回路7は、図3に示す流れ図に基づいて制御を行う。前記電力制御回路7は、例えば、定格電力が35Wの高圧放電灯3を特定の高圧放電灯とし、この高圧放電灯3がグロー放電からアーク放電に移行できる出力電流(略0.3mA)を設定している。
【0020】
始動時に、先ず、ステップS1にて、前記電力制御回路7は、出力電流(ランプ電流)ILを略0.3mAに設定して前記電子安定器2の始動回路2aを駆動する。そして、この出力電流の基で高圧放電灯3がグロー放電からアーク放電に移行したか否かを、ランプ判別回路6がランプ電圧検出回路4からのランプ電圧の検出値によって判別する。前記電子安定器2の出力電圧VL−出力電流(ランプ電流)IL特性は、図2に示すようになっている。
【0021】
続いて、ステップS2にて、ランプ判別回路6は、ランプ電圧検出回路4が検出したランプ電圧VLが略40V以下に低下したか否かを判断し、略40V以下に低下していると、ステップS3にて、定格電力が35Wの高圧放電灯3が接続されていることを判別する。また、ランプ電圧VLが略40V以下に低下しなければ、ステップS4にて、定格電力が70Wの高圧放電灯3が接続されていることを判別する。
【0022】
すなわち、図4に、T35W830a1(フィリップス社製)及びR35W830a1(フィリップス社製)の35Wの高圧放電灯と、R70W942(フィリップス社製)及びTP70W935(フィリップス社製)の70Wの高圧放電灯を、電子安定器2を出力電流0.3mAで駆動したときの始動直後の電圧を示すように、35Wの高圧放電灯の場合はいずれもアーク放電へ移行してランプ電圧が略40V以下に低下しているのに対し、70Wの高圧放電灯の場合はいずれもアーク放電へは移行せずにグロー放電のままランプ電圧が略200V近くを維持している。
【0023】
従って、ステップS3にて、定格電力が35Wの高圧放電灯3が接続されていることを判別したときには、ステップS5にて、電力制御回路7はそのまま点灯制御を継続し、高圧放電灯3を安定点灯状態に移行させる。このとき、電力制御回路7はランプ電流検出回路5からのランプ電流検出値に基づいて、ランプ電流が一定になるように電子安定器2を制御する。
【0024】
また、ステップS4にて、定格電力が70Wの高圧放電灯3が接続されていることを判別したときには、ステップS6にて、電力制御回路7は出力電流を定格電力70W用に切替え、改めて始動回路2aを駆動する。これによって、定格電力が70Wの高圧放電灯3には充分な出力電流が与えられ、高圧放電灯3はグロー放電からアーク放電へ移行して点灯状態になる。このときも、電力制御回路7はランプ電流検出回路5からのランプ電流検出値に基づいて、ランプ電流が一定になるように電子安定器2を制御する。
【0025】
このように、電子安定器2に接続された高圧放電灯3が定格電力35Wのものか、定格電力70Wのものかを、始動時のグロー放電か、アーク放電へ移行したものかをランプ電圧の高低によって判別する。このときに判別に要する時間は極めて短い。従って、電子安定器2に接続されている高圧放電灯3の定格電力が70Wで、当初特定した定格電力35Wと異なっているために、最初の始動ではアーク放電に移行せず、出力電流を変更して定格電力70Wの高圧放電灯3を改めて判別することになっても、それまでに要する時間は高圧放電灯がアーク放電から安定点灯状態になる時間に比べて充分に短くできる。
【0026】
(第2の実施の形態)
なお、この実施の形態も、定格電力が35Wか70Wか、いずれかの高圧放電灯を判別して点灯制御するものについて述べ、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0027】
この実施の形態は、図5に示すように、ランプ判別回路6に代えて、メモリ8を備えたランプ判別回路61を設けている。前記ランプ判別回路61は、高圧放電灯3を交換した後の最初の始動時に高圧放電灯3の定格電力を判別し、定格電力が35Wか70Wかを判別すると、その判別結果を前記メモリ8に記憶するようにしている。
【0028】
この場合の高圧放電灯3の交換の判断は、高圧放電灯3を覆うカバーの取り外しを検知して交換を判断したり、交換時にリセットスイッチを操作することで交換を判断したり、など様々な方法があり、特に限定されない。
【0029】
前記ランプ判別回路61は、定格電力の判別結果を前記メモリ8に記憶した後の2回目以降の始動時においては定格電力の判別を停止し、前記メモリ8に記憶した定格電力情報を電力制御回路7へ供給する。そして、この動作は、次に高圧放電灯3が交換されるまで継続される。
【0030】
このような構成においては、高圧放電灯3が交換され電子安定器2が高圧放電灯3に対して最初に始動するときには、ランプ判別回路61は高圧放電灯3の定格電力の判別を行う。このときの判別は前述した第1の実施の形態と同じで、例えば、最初に35Wの定格電力を判別し、35Wの高圧放電灯であればそのまま点灯制御へ移行し、また、70Wの高圧放電灯であれば電力制御回路7は出力電流(ランプ電流)ILを70W用に切替えて電子安定器2を制御し、電子安定器2は高圧放電灯3を再度始動することになる。
【0031】
ランプ判別回路61は高圧放電灯3が35Wか70Wかを判別するとその判別結果をメモリ8に記憶する。そして、次の始動からはランプ判別回路61のメモリ8に記憶している定格電力情報が電力制御回路7に供給され、電力制御回路7はそれに応じて電子安定器2を制御し、電子安定器2は高圧放電灯3を始動し点灯制御することになる。
【0032】
このように、ランプ判別された後の高圧放電灯3に対する始動は常に1回でよく、従って、高圧放電灯3に対してダメージを与えやすいグロー放電させる時間を極力短くでき、高圧放電灯の寿命低減を防止することができる。
【0033】
(第3の実施の形態)
なお、この実施の形態も、定格電力が35Wか70Wか、いずれかの高圧放電灯を判別して点灯制御するものについて述べ、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施の形態は、図6に示すように、ランプ電圧検出回路4が検出するランプ電圧をランプ判別回路62、ランプ寿命判定手段9及びランプ交換検出手段10に供給している。
【0034】
前記ランプ寿命判定手段9は、入力されるランプ電圧から高圧放電灯3の寿命を判定し、寿命末期になったことを判定すると、その結果をメモリ11に記憶する。前記ランプ交換検出手段10は前記ランプ寿命判定手段9から寿命末期判定情報を入力すると、それを前記ランプ判別回路62に出力するとともに、高圧放電灯3の安定点灯時のランプ電圧をランプ電圧検出回路4から取込む。そして、前記ランプ交換検出手段10はランプ電圧状態によって高圧放電灯3が交換されたか否かを検出し、交換を検出すると、前記ランプ判別回路62に交換検出信号を供給するようにしている。
【0035】
前記ランプ判別回路62は、メモリ12を設け、高圧放電灯3が交換され電子安定器2が高圧放電灯3に対して最初に始動するときに高圧放電灯3の定格電力の判別を行う。そして、定格電力の判別結果を前記メモリ12に記憶し、2回目以降の始動時においては定格電力の判別を停止し、前記メモリ12に記憶した定格電力情報を電力制御回路7へ供給する。
【0036】
前記ランプ判別回路62は、その後、前記ランプ交換検出手段10からランプの寿命末期判定情報を取込むと、以降、毎回始動時に高圧放電灯3の定格電力の判別を行うようになる。そして、前記ランプ交換検出手段10からランプの交換検出信号を取込むと、高圧放電灯3の定格電力の判別を停止するようにしている。
【0037】
このように、高圧放電灯3を交換したときにランプの定格電力を判別し、一旦ランプ判別が行われると、高圧放電灯3の寿命末期が検出されるまでは高圧放電灯3に対する始動は常に1回でよく、従って、高圧放電灯3に対してダメージを与えやすいグロー放電させる時間を極力短くでき、高圧放電灯の寿命低減を防止することができる。そして、高圧放電灯3の寿命末期が検出された後はランプ判別を毎回行うことで、何時の時点で高圧放電灯が交換されても、交換後の最初の始動時においてランプの定格電力の判別を確実に行うことができる。
【0038】
なお、前述した各実施の形態では、高圧放電灯3の定格電力が35Wと70Wの2種類の場合について述べたが、さらに、定格電力150Wを加えて3種類を判別して点灯制御することもできる。
例えば、電力制御回路7に、定格電力が35W、70W、150Wの3種類についてそれぞれの高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できる第1、第2、第3の出力電流を設定する。
【0039】
そして、電力制御回路7は、始動時において、先ず、定格電力が最も小さい35W(第1の定格電力)の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できる第1の出力電流で電子安定器2を駆動する。この第1の出力電流の基で高圧放電灯3がグロー放電からアーク放電に移行したか否かを、ランプ判別回路6(61,62)がランプ電圧検出回路4からのランプ電圧の検出値によって判別する。
【0040】
ランプ判別回路6(61,62)が高圧放電灯3の定格電力が35Wであることを判別すると、電力制御回路7は、電子安定器2の制御をそのまま継続し、高圧放電灯3の以降の点灯を維持する。また、ランプ判別回路6(61,62)が高圧放電灯3の定格電力が35Wでないことを判別すると、電力制御回路7は、次に70W(第2の定格電力)の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できる第2の出力電流で電子安定器2を駆動する。この第2の出力電流の基で高圧放電灯3がグロー放電からアーク放電に移行したか否かを、ランプ判別回路6(61,62)がランプ電圧検出回路4からのランプ電圧の検出値によって判別する。
【0041】
ランプ判別回路6(61,62)が高圧放電灯3の定格電力が70Wであることを判別すると、電力制御回路7は、電子安定器2の制御をそのまま継続し、高圧放電灯3の以降の点灯を維持する。また、ランプ判別回路6(61,62)が高圧放電灯3の定格電力が70Wでないことを判別すると、電力制御回路7は、次に150W(第3の定格電力)の高圧放電灯がグロー放電からアーク放電に移行できる第3の出力電流で電子安定器2を駆動する。従って、定格電力が150Wの高圧放電灯3が接続されていれば、この時点で始動によりアーク放電へ移行する。こうして最終的には150Wの高圧放電灯も点灯制御できる。
【0042】
このようにして、定格電力の異なる3種類の高圧放電灯を点灯制御できる装置においても、ランプ判別回路6(61,62)が高圧放電灯3の定格電力を判別するまで電力制御回路7は出力電流が順次大きくなるように電子安定器2を制御するので、定格電力の異なる3種類の高圧放電灯のどの高圧放電灯が接続されても始動し点灯する制御ができる。そして、この場合においても、ランプ判別回路によるランプの定格電力の判別は始動時に行われるので、判定に要する時間を短くできる。
なお、このランプ判別方式を使用すれば、4種類以上の定格電力を判別して点灯制御することも容易に実現できる。
【0043】
(第4の実施の形態)
この実施の形態は、前述した第1乃至第3の実施の形態に記載した高圧放電灯点灯装置のいずれかを設けた照明装置ついて述べる。
図5に示すように、高圧放電灯点灯装置100は照明器具101と別置され、この照明器具101のソケットに高圧放電灯3の口金を螺着し装填している。放電灯点灯装置100は前述した第1乃至第3のいずれかの実施の形態に記載した高圧放電灯点灯装置の構成になっている。
【0044】
このような構成の照明装置に使用する高圧放電灯点灯装置100は、高圧放電灯3として、定格電力が35Wのもの、また、定格電力が70Wのものの、いずれが装填されてもその定格電力を短時間で判別し、適正な出力電流によって始動し安定点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の、第1の実施の形態に係る、高圧放電灯点灯装置の構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態において、電子安定器を略0.3mAの出力電流で駆動したときの電子安定器の出力電圧−出力電流特性を示すグラフ。
【図3】同実施の形態における電力制御回路及びランプ判別回路による制御を示す流れ図。
【図4】同実施の形態において、電子安定器を略0.3mAの出力電流で駆動して定格電力35W及び70Wの高圧放電灯を始動させた直後のランプ電圧状態を示す図。
【図5】本発明の、第2の実施の形態に係る、高圧放電灯点灯装置の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の、第3の実施の形態に係る、高圧放電灯点灯装置の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の、第4の実施の形態に係る、照明装置の構成を示す斜視図。
【符号の説明】
【0046】
2…電子安定器、3…高圧放電灯、4…ランプ電圧検出回路、6…ランプ判別回路、7…電力制御回路。
【出願人】 【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
【出願日】 平成18年2月8日(2006.2.8)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2007−213931(P2007−213931A)
【公開日】 平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願番号】 特願2006−31496(P2006−31496)