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【発明の名称】 放電灯点灯装置及び放電灯点灯方法
【発明者】 【氏名】船山 信介

【氏名】奥田 典明

【要約】 【課題】放電灯点灯装置において、放電灯の点灯停止後、放電灯の異常状態を判別して、異常状態に基づいて放電灯の累積点灯時間をリセットすることを目的とする。

【解決手段】放電灯点灯装置100は、点灯中に保護検出回路13からの正常異常検出信号93とフィラメント検出回路14からのフィラメント有無信号96とを入力し、正常異常検出信号93とフィラメント有無信号96との少なくとも何れかが異常を発生した場合にランプの点灯を停止させ、点灯の停止後、フィラメント検出回路14からのフィラメント有無信号96をチェックしてフィラメント有無信号96が示す状態に基づいてランプの異常状態を判別するマイクロコンピュータ6と、判別した状態情報201を記憶する不揮発性メモリ20とを備えている。放電灯点灯装置100は、不揮発性メモリ20に記憶したランプの状態情報201に基づいて、ランプの累積点灯時間202をリセットする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電灯を点灯する放電灯点灯装置において、
放電灯の正常異常状態を検出して正常異常検出信号を出力する保護検出回路と、
放電灯のフィラメント有無状態を検出してフィラメント有無信号を出力するフィラメント検出回路と、
放電灯の点灯中に前記保護検出回路からの正常異常検出信号と前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号とを入力し、正常異常検出信号が異常状態を示す場合と、フィラメント有無信号がフィラメント無し状態を示す場合との少なくとも何れかの場合が発生した場合に放電灯の点灯を停止させ、放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号をチェックしてフィラメント有無信号が示すフィラメント有無状態に基づいて、放電灯の異常状態を判別するマイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータが判別した状態情報を記憶する不揮発性メモリと
を備えたことを特徴とした放電灯点灯装置。
【請求項2】
前記マイクロコンピュータは、
放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号がフィラメント有り状態を示す場合、放電灯が寿命末期であると判断し、寿命末期情報を状態情報として不揮発性メモリに記録することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項3】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリに放電灯の点灯時間を累積して記録するとともに、前記不揮発性メモリに記録された放電灯の状態情報が寿命末期情報の場合に、次回正常ランプ点灯時に放電灯の累積点灯時間をリセットすることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
【請求項4】
前記マイクロコンピュータは、
放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号がフィラメント無し状態を示す場合、フィラメント無し状態が継続した累積フィラメント無し時間をカウントして不揮発性メモリに記録し、不揮発性メモリに記録した累積フィラメント無し時間に基づいて、放電灯の抜去と放電灯のフィラメント断線との何れの状態が発生したかを判断し、放電灯抜去情報とフィラメント断線情報とのいずれかを状態情報として不揮発性メモリに記録することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項5】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリに放電灯の点灯時間を累積して記録するとともに、前記不揮発性メモリに記録された状態情報がフィラメント断線情報である場合、次回正常ランプ点灯時に、前記不揮発性メモリに記録された放電灯の累積点灯時間をリセットすることを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。
【請求項6】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリに放電灯の点灯時間を累積して記録するとともに、前記不揮発性メモリに記録された状態情報が放電灯抜去情報である場合には、次回正常ランプ装着時に、前記不揮発性メモリに記録された放電灯の累積点灯時間をリセットしないことを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。
【請求項7】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリに放電灯の点灯時間を累積して記録するとともに、
放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号がフィラメント有り状態を示す場合、放電灯が寿命末期であると判断し、放電灯の累積点灯時間をリセットするためのリセット指示情報を不揮発性メモリに記録することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項8】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリに放電灯の点灯時間を累積して記録するとともに、
放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号がフィラメント無し状態を示す場合、フィラメント無し状態が継続した累積フィラメント無し時間をカウントして不揮発性メモリに記録し、不揮発性メモリに記録した累積フィラメント無し時間が所定の時間を越えた場合、放電灯がフィラメント断線であると判断し、放電灯の累積点灯時間をリセットするためのリセット指示情報を不揮発性メモリに記録することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項9】
前記マイクロコンピュータは、
前記不揮発性メモリにリセット指示情報が記録された場合、次回正常ランプ点灯時に、前記不揮発性メモリに記録された放電灯の累積点灯時間をリセットすることを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項10】
放電灯を点灯する放電灯点灯方法において、
保護検出回路が、放電灯の正常異常状態を検出して正常異常検出信号を出力する正常異常検出信号出力工程と、
フィラメント検出回路が、放電灯のフィラメント有無状態を検出してフィラメント有無信号を出力するフィラメント有無信号出力工程と、
マイクロコンピュータが、放電灯の点灯中に前記保護検出回路からの正常異常検出信号と前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号とを入力し、正常異常検出信号が異常状態を示す場合と、フィラメント有無信号がフィラメント無し状態を示す場合との少なくとも何れかの場合が発生した場合に放電灯の点灯を停止させる放電灯点灯停止工程と、
マイクロコンピュータが、放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号をチェックしてフィラメント有無信号が示すフィラメント有無状態に基づいて、放電灯の異常状態を判別する放電灯異常状態判別工程と、
不揮発性メモリが、前記マイクロコンピュータが判別した放電灯の異常状態を記憶する放電灯異常状態記憶工程と
を備えたことを特徴とした放電灯点灯方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、放電灯を点灯する放電灯点灯装置および放電灯点灯方法に関する。特に、放電灯の状態を判別し、判別した状態に基づいて累積点灯時間をリセットする機能を有する放電灯点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、施設用照明器具のメモリの累積点灯時間を参照して点灯経過にともない光束を補償するように点灯手段を制御する手段を備えた回路において、メモリにおける前記累積点灯時間のデータをリセットする手段として、寿命末期をむかえた蛍光ランプを新品の蛍光ランプなどに交換した場合に前記メモリをリセットするというのが一般的である。
【0003】
また、特開平11−283783号公報では、蛍光ランプの累積点灯時間のデータをリセットする手段として、蛍光ランプの累積点灯時間を記録するメモリを備える点灯回路において、蛍光ランプの未接続状態(すなわち、ランプ取り外し状態)で、蛍光ランプの未接続状態が所定の時間を超えたときに、メモリに記録された累積点灯時間のデータをリセットする、という手段が開示されている。
【特許文献1】特開平11−283783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来では、蛍光ランプの未接続状態が所定の時間を超えたときに、累積点灯時間のデータをリセットするという手段であるため、蛍光ランプの掃除など一時的に蛍光ランプが外され、掃除終了後に再度同じランプを装着された場合でも、累積点灯時間のデータをリセットしてしまうという課題がある。ランプ清掃後に再度同じランプを装着した場合に累積点灯時間をリセットしてしまうと、古いランプであるにも関わらず、放電灯点灯装置は新品ランプと判断してしまい出力を低下させるため、必要とする照度よりも低くなってしまうという不具合が発生するという課題がある。
【0005】
また、蛍光ランプのフィラメントが断線した場合のような長時間の未接続状態については、特開平11−283783号公報の発明の実施の形態に記述されているように、想定されていない。
【0006】
さらに、交流電源を落とさずにランプの交換がされることが前提条件であり、電源ON状態でランプを外し、電源OFF状態で新品ランプを装着された場合は、次回電源ON時に累積点灯時間をリセットできないという課題がある。
【0007】
この発明は、蛍光ランプの状態を正しく判定することができる放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る放電灯を点灯する放電灯点灯装置は、
放電灯の正常異常状態を検出して正常異常検出信号を出力する保護検出回路と、
放電灯のフィラメント有無状態を検出してフィラメント有無信号を出力するフィラメント検出回路と、
放電灯の点灯中に前記保護検出回路からの正常異常検出信号と前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号とを入力し、正常異常検出信号が異常状態を示す場合と、フィラメント有無信号がフィラメント無し状態を示す場合との少なくとも何れかの場合が発生した場合に放電灯の点灯を停止させ、放電灯の点灯の停止後、前記フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号をチェックしてフィラメント有無信号が示すフィラメント有無状態に基づいて、放電灯の異常状態を判別するマイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータが判別した結果を記憶する不揮発性メモリと、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る放電灯点灯装置によれば、例えば、放電灯の点灯の停止後、フィラメント検出回路からのフィラメント有無信号をチェックしてフィラメント有無信号が示すフィラメント有無状態に基づいて放電灯の異常状態を判別するマイクロコンピュータを備えているので、放電灯の点灯の停止の原因が、保護検出回路からの正常異常検出信号とフィラメント検出回路からのフィラメント有無信号とのいずれによるものであるかが正しく判定することができる。また、フィラメント無し状態の継続時間を検出することにより、フィラメントの断線か放電灯の抜去かを判断することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1を図1〜図5を用いて、以下に説明する。
図1は、実施の形態1における放電灯点灯装置100の全体構成回路を示す全体構成回路図である。図1は、マイクロコンピュータで制御する場合の放電灯点灯装置の回路ブロックを示した図である。
【0011】
図1において、放電灯点灯装置100は、電源整流回路1、アクティブフィルタ回路2、インバータ回路3、負荷回路4、ドライブ回路5、マイクロコンピュータ6、制御電源回路7、インダクタL1 10、コンデンサC1 11、ランプ12(放電灯)、保護検出回路13、フィラメント検出回路14、不揮発性メモリ20を備えている。
【0012】
電源整流回路1(整流回路部)は、電源電流の整流、及び、ノイズの除去を行う回路である。電源整流回路1は、例えば、ダイオードブリッジにより構成する。
【0013】
アクティブフィルタ回路2(アクティブフィルタ回路部)は、電源電圧波形に沿ってスイッチングを行うことにより、電源電圧を所定の直流電圧に昇圧すると共に入力電流波形を整形して力率を改善する回路である。アクティブフィルタ回路2は、電源整流回路1から脈流電圧を入力し、直流電圧を出力する。
【0014】
インバータ回路3(インバータ回路部)は、アクティブフィルタ回路2で昇圧された直流電圧を、ドライブ回路5から出力される逆極性の電圧でFET(電界効果型トランジスタ)Q1、及び、FETQ2を交互にスイッチングすることにより、高周波電圧を発生させる回路である。インバータ回路3は、アクティブフィルタ回路2で昇圧された直流電圧の供給を受け、これを高周波交流電圧に変換して、変換した高周波交流電圧を負荷回路4に供給する。インバータ回路3は、FETQ1 8、FETQ2 9を有する。
【0015】
負荷回路4(負荷回路部)は、インバータ回路3が出力した高周波交流電圧を入力し、インダクタL1、コンデンサC1の共振を利用して、ランプ12(放電灯)を点灯させる回路である。
【0016】
ドライブ回路5は、マイクロコンピュータ6から出力される矩形波電圧を、直列に接続されたNPNトランジスタ、及び、PNPトランジスタで形成されるトーテムポール出力で、インダクタの1次側に印加して、互いに極性の異なる前記インダクタの2次側から出力される電圧により、インバータ回路のFETQ1,Q2を交互にスイッチングさせる回路である。ドライブ回路5は、マイクロコンピュータ6が出力するドライブ信号を入力し、入力したドライブ信号を増幅して、FETQ1及びQ2をスイッチングする信号を生成する。FETQ1及びQ2は、ドライブ回路から出力された信号を入力し、スイッチング動作を行う。ここで、FETQ1に入力する信号と、FETQ2に入力する信号とは、逆極性の電圧を有するので、FETQ1と、FETQ2とは、交互にスイッチングする。これにより、インバータ回路3は、高周波電圧を発生させる。
【0017】
制御電源回路7は、商用電源ACから全波整流された電圧を、安定した直流電圧に変換する回路である。
【0018】
保護検出回路13(保護検出回路部)は、ランプ電圧の変化を検出する回路で、ランプ寿命末期等のランプ電圧の上昇を検出する回路である。
【0019】
フィラメント検出回路14(フィラメント検出回路部)は、ランプ12のフィラメント2箇所を検出するものである。
【0020】
不揮発性メモリ20は、情報を保持するメモリである。不揮発性メモリ20は、情報を書き込むことができ、あとで書き込んだ情報を読み出すことができる。また、電源を切っても、書き込んだ情報を保持しているので、再び電源を入れれば、電源を切る前に書き込んだ情報を読み出すことができる。不揮発性メモリ20は、例えば、EEPROMなどを用いて構成する。EEPROMは、情報を保持するメモリであり、情報を書き込むことができ、あとで書き込んだ情報を読み出すことができる。
【0021】
不揮発性メモリ20は、ランプ異常状態等についての情報を記憶する。
【0022】
図2は、実施の形態1における放電灯点灯装置100の詳細回路図である。図2を用いて、保護検出回路13とフィラメント検出回路14について説明する。
【0023】
保護検出回路13は、2つの抵抗91、92を直列に接続した回路であり、ランプ異常状態を検出する回路である。ここで、ランプ異常状態とは、放電灯点灯装置100に装着したランプ12が、寿命末期などにより、エミレス点灯するなどした状態のことをいう。保護検出回路13は、ランプ異常状態であるか否かを示す正常異常検出信号93をマイクロコンピュータ6に出力する。ランプ点灯中に、ランプ寿命末期等の異常放電が生じると保護検出回路13の正常異常検出信号93の電圧が上昇する。マイクロコンピュータ6は、この正常異常検出信号93の電圧を監視し、規定の電圧を超えた場合に異常ランプと判断し、インバータ回路3の発振を停止させる。
【0024】
フィラメント検出回路14は、2つの抵抗94、95を直列に接続した回路であり、ランプ12のフィラメントがあるか否かを検出する回路である。
【0025】
ここで、フィラメントがあるとは、正常なフィラメントを有するランプ12が放電灯点灯装置100に装着されている状態をいう。ランプ12が装着されていなかったり、装着されていてもフィラメントが切れている場合には、フィラメント検出回路14は、電圧0(L状態)のフィラメント無し状態を示すフィラメント有無信号96を出力し、マイクロコンピュータ6は、フィラメントがないこと(フィラメント断線)を検出する。フィラメント検出回路14は、フィラメントがある場合は、電圧0以外(H状態)のフィラメント有り状態を示すフィラメント有無信号96を出力し、マイクロコンピュータ6は、フィラメントがあることを検出する。
【0026】
以下に、フィラメント検出回路14と保護検出回路13がランプ12の異常状態を検出してインバータ回路3の発振を停止させる場合を説明する。
【0027】
フィラメント検出回路14では、ランプ点灯中にランプ12を抜去した場合、フィラメント検出回路14の検出電圧が低下する。マイクロコンピュータ6は、この電圧を監視し、規定の電圧を下回った場合にランプ12が抜去されたと判断し、インバータ回路3の発振を停止させる。あるいは、ランプ点灯中にランプを抜去した場合には、サージ電圧が発生し、保護検出回路13で異常状態を検出して、マイクロコンピュータ6が、インバータ回路3の発振を停止させる場合もある。
【0028】
また、フィラメント検出回路14では、ランプフィラメント断線の場合、フィラメント検出回路14の検出電圧が低下する。マイクロコンピュータ6は、この電圧を監視し、規定の電圧を下回った場合にランプフィラメント断線と判断し、インバータ回路3の発振を停止させる。あるいは、ランプフィラメント断線の場合には、サージ電圧が発生し、保護検出回路13で異常状態を検出して、マイクロコンピュータ6が、インバータ回路3の発振を停止させる場合もある。
【0029】
このように、ランプ点灯中の保護検出回路13とフィラメント検出回路14の情報だけでは、ランプの異常状態が、ランプ寿命末期、ランプ抜去、フィラメント断線等のいずれであるかの判断がつかない場合がある。
【0030】
図3は、放電灯点灯装置100におけるマイクロコンピュータ6のハードウェア構成を示す図である。
【0031】
図3において、マイクロコンピュータ6は、プログラムを実行するCPU911を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、EEPROM916と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
【0032】
RAM914は、揮発性メモリであり、例えば、主記憶装置に利用される。
【0033】
ROM913は、読み出し専用記憶装置である。ROM913は、例えば、後述する正常異常信号検出処理部61、フィラメント検出処理部62、累積点灯時間リセット処理部63、フィラメント無し時間カウント部64等のプログラムを記憶している。
【0034】
また、CPU911は、例えば、ROM913が記憶した正常異常信号検出処理部61、フィラメント検出処理部62、累積点灯時間リセット処理部63、フィラメント無し時間カウント部64等のプログラムを読み出し、処理を実行する。
【0035】
EEPROM916は、上述した不揮発性メモリ20である。EEPROM916には、例えば、後述する状態情報201、累積点灯時間202、累積フィラメント無し時間203、リセット指示情報204(実施の形態2で述べる)等が記憶される。また、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリが接続されていてもよい。
【0036】
図4は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置100の機能ブロック図を示す図である。
【0037】
図4において、マイクロコンピュータ6は、正常異常信号検出処理部61、フィラメント検出処理部62、累積点灯時間リセット処理部63、フィラメント無し時間カウント部64を機能ブロックとして備えている。
【0038】
不揮発性メモリ20は、ランプの異常状態を記録する状態情報201、ランプの点灯時間を累積して記録する累積点灯時間202、ランプのフィラメントが継続して無い状態を示すフィラメント無し時間を累積カウントして記録する累積フィラメント無し時間203を備えている。ランプのフィラメント無し時間は、ランプのフィラメントが断線した場合と清掃等のためにランプ自体を抜去した場合等に、カウントされる。
【0039】
保護検出回路13は、上述したように、ランプの正常異常状態を検出して、正常異常検出信号93を出力する。フィラメント検出回路14は、上述したように、ランプのフィラメントの有無状態を検出してフィラメント有無信号96を出力する。ドライブ回路5は、上述したように、マイクロコンピュータ6からの指示により、インバータ回路3の発振を停止させる。
【0040】
正常異常信号検出処理部61は、処理装置を用いて、保護検出回路13から正常異常検出信号93を入力して、電圧が所定以上の値を示す場合には、ランプが異常であると判断し、ランプが異常状態の場合は、ランプの点灯を停止するための信号をドライブ回路5に出力する。
【0041】
フィラメント検出処理部62は、処理装置を用いて、フィラメント検出回路14からフィラメント有無信号96を入力して、電圧の値に基づいて、ランプのフィラメント有無状態を判定して、ランプのフィラメント有無状態に応じた処理を行う。フィラメント検出処理部62のランプのフィラメント有無状態に応じた処理については、後述する。また、フィラメント検出処理部62は、不揮発性メモリ20に記録した累積フィラメント無し時間203に基づいて、ランプの抜去とランプのフィラメント断線との何れの状態が発生したかを判断する。フィラメント検出処理部62は、清掃等のためにランプが抜去されている場合を示す放電灯抜去情報と、ランプのフィラメントが断線している場合を示すフィラメント断線情報とのいずれかを状態情報201として不揮発性メモリ20に記録する。
【0042】
累積点灯時間リセット処理部63は、処理装置を用いて、ランプの点灯時間を累積して累積点灯時間202として不揮発性メモリ20に記憶する。また、累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20に記録されたランプの状態情報201を参照して、累積点灯時間202をリセットする(0にする)かリセットしないかを判定する。
【0043】
本実施の形態にかかる放電灯点灯装置100は、ランプの累積点灯時間202を参照して点灯経過にともないランプの光束を補償するように点灯手段を制御する手段を備えている。そのため、累積点灯時間202は、ランプが新品に交換された場合等には、リセットする必要がある。ここで、ランプが新品に交換される場合とは、ランプ寿命末期により新品に交換した場合と、フィラメント断線により新品に交換した場合とが考えられる。つまり、累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20の状態情報201の情報を参照し、状態情報201が寿命末期情報とフィラメント断線情報のいずれかの場合に、累積点灯時間202をリセットする。累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20の状態情報201の情報を参照し、状態情報201がランプ清掃等のためのランプ抜去情報の場合には、再度同じランプが装着されるとして累積点灯時間202をリセットしない。
【0044】
フィラメント無し時間カウント部64は、処理装置を用いて、ランプのフィラメント無し状態が継続した時間をカウントして累積フィラメント無し時間203を不揮発性メモリ20に記録する。
【0045】
図5は、実施の形態1に係る放電灯点灯方法の処理を示すフロー図である。図5を用いて、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の放電灯点灯方法について説明する。
【0046】
<正常異常検出信号出力工程>
保護検出回路13が、ランプの正常異常状態を検出するための正常異常検出信号93を出力する(S101)。
<フィラメント有無信号出力工程>
フィラメント検出回路14が、ランプのフィラメント有無状態を検出するためのフィラメント有無信号96を出力する(S102)。
【0047】
<放電灯点灯停止工程>
正常異常信号検出処理部61は、ランプの点灯中に保護検出回路13からの正常異常検出信号93を入力する。正常異常信号検出処理部61は、処理装置を用いて、正常異常検出信号93が異常状態を示す場合にランプの点灯を停止させる(S103)。ランプの点灯を停止させるとは、すなわち、正常異常信号検出処理部61が、処理装置を用いて、ドライブ回路5の動作を停止させ、インバータ回路3の発振を停止させることである。
【0048】
また、あるいは、フィラメント検出処理部62が、ランプの点灯中にフィラメント検出回路14からのフィラメント有無信号96を入力する。フィラメント検出処理部62は、処理装置を用いて、フィラメント有無信号96がフィラメント無し状態を示す場合にランプの点灯を停止させる(S103)。
【0049】
ランプの点灯を停止させるとは、すなわち、フィラメント検出処理部62が、処理装置を用いて、ドライブ回路5の動作を停止させ、インバータ回路3の発振を停止させることである。
【0050】
<放電灯異常状態判別工程>
ランプの点灯の停止後、フィラメント検出処理部62は、処理装置を用いて、フィラメント検出回路14から入力したフィラメント有無信号96をチェックする(S104)。
【0051】
ここで、インバータ発振停止時のランプフィラメントの検出は、図2に示す回路図より、整流電圧を、抵抗15、インダクタ10、ランプフィラメント、抵抗16、ランプフィラメント、フィラメント検出回路14の閉ループを検出することにより可能である。すなわち、フィラメント検出回路14の閉ループは、ランプが装着されフィラメントが2個ある場合には、フィラメント検出回路14の出力電圧はH状態(電圧0以外)となり、ランプがない、または、フィラメントが1本でも断線している場合は、L状態(電圧0)となるので、フィラメントを検出することができる。
【0052】
フィラメント有無信号96がフィラメント有り状態を示す場合は、ランプが装着されフィラメントが2個あることを示していることになるため、フィラメント検出処理部62は、ランプの異常状態が寿命末期状態であると判断する(S105)。
【0053】
また、ランプの点灯の停止後、フィラメント検出処理部62は、処理装置を用いてフィラメント検出回路14から入力したフィラメント有無信号96を定期的にチェックして(S104)、フィラメント有無信号96がフィラメント無し状態を示す場合には、フィラメント無し時間カウント部64が、ランプのフィラメント無し状態が継続した時間をカウントして累積フィラメント無し時間203を不揮発性メモリ20に記録する(S107)。
【0054】
フィラメント検出処理部62は、累積フィラメント無し時間203が所定の時間を越えたか越えていないかをチェックする(S108)。
【0055】
ここで、インバータ発振停止後にフィラメント無し状態を示す場合は、フィラメントが無い状態で放電灯点灯装置100が通電されている時間をカウントして(累積フィラメント無し時間203)、所定の時間以上であればフィラメント断線ランプ、所定の時間以下であればランプ清掃と判断することができる。なぜなら、数分程度の短い時間のフィラメント無し状態は、ランプ清掃等と判断することができ、フィラメント断線のような放置されている時間が長いものは、フィラメント断線ランプと判断することができるからである。なお、所定の時間とは、例えば、10分程度の時間を表すのが好適である。また、フィラメント無し状態の累積時間を不揮発性メモリ20に記録することにより、途中で電源をOFFされた場合でも、次回ON時に累積してカウントすることができる。
【0056】
また、所定の時間とは、10分程度に限られるわけではなく、放電灯点灯装置の設置場所、設置施設、管理方法等の条件を考慮して、他の好適な所定の時間を決定してもよい。
【0057】
フィラメント検出処理部62は、累積フィラメント無し時間203が所定の時間以上の場合、ランプがフィラメント断線状態と判断する(S109)。
【0058】
フィラメント検出処理部62は、累積フィラメント無し時間203が所定の時間以上でない場合、ランプがランプ清掃等のための抜去状態であると判断する(S111)。
【0059】
<放電灯異常状態記憶工程>
フィラメント検出処理部62は、ランプが寿命末期であると判断した場合は、不揮発性メモリ20の状態情報201に寿命末期を示す寿命末期情報を記録する(S106)。フィラメント検出処理部62は、ランプがフィラメント断線と判断した場合は、不揮発性メモリ20の状態情報201にフィラメント断線を示すフィラメント断線情報を記録する(S110)。フィラメント検出処理部62は、ランプが抜去状態と判断した場合は、不揮発性メモリ20の状態情報201に放電灯抜去を示す放電灯抜去情報を記録する(S112)。
【0060】
累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20の状態情報201が寿命末期情報である場合とフィラメント断線情報である場合とに、次回の正常ランプ点灯時に不揮発性メモリ20に記録されたランプの累積点灯時間をリセットする(S113)。累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20の状態情報201が放電灯抜去情報の場合には、次回の正常ランプ点灯時に不揮発性メモリ20に記録されたランプの累積点灯時間をリセットしない(何もしない:S114)。
【0061】
以上の図5におけるマイクロコンピュータ6及びその機能ブロックの処理動作は、処理装置等のハードウェア資源を用いることにより実現される。
【0062】
以上のように、本実施の形態の放電灯点灯装置100によれば、ランプの点灯の停止後に新品のランプに交換した場合とランプ清掃等の後再度同じランプを装着した場合とを適正に判別することができるという効果を奏する。また、本実施の形態の放電灯点灯装置100によれば、マイクロコンピュータ6が判別したランプの状態情報を記憶する不揮発性メモリ20を備えているので、電源OFF状態で新品のランプに交換した場合でも不揮発性メモリ20の情報に基づいて適正に累積点灯時間202をリセットできるという効果を奏する。
【0063】
すなわち、本実施の形態における放電灯点灯装置では、寿命末期ランプ、フィラメント断線ランプ、及び、ランプ清掃によるランプ抜去状態を区別することができ、かつ、不揮発性メモリ20にその情報(寿命末期情報、フィラメント断線情報、ランプ抜去情報)を記録することにより、点灯停止となったランプを電源ON時に交換することはもちろんのこと、電源OFF時に交換しても、必ず累積点灯時間をリセットすることができるという効果を奏する。
【0064】
また、ランプ清掃後に再度同じランプを装着した場合には、累積点灯時間をリセットしないことができるという効果を奏する。
【0065】
実施の形態2.
実施の形態2について、図6から図9を用いて説明する。
【0066】
図6は、実施の形態2に係る放電灯点灯装置100の機能ブロック図を示す図である。図6において、実施の形態1と同一の機能及び動作を示す機能ブロックには、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0067】
図6において、実施の形態1との相違点は、不揮発性メモリ20に状態情報201に代えてリセット指示情報204を備えたことである。
【0068】
リセット指示情報204は、「リセットする」(ON)あるいは「リセットしない」(OFF)の情報を記憶する。
【0069】
実施の形態1では、フィラメント検出処理部62が不揮発性メモリ20の状態情報201に記憶する情報は、寿命末期情報とフィラメント断線情報とランプ抜去情報とのいずれかである。
【0070】
実施の形態2では、フィラメント検出処理部62が、ランプの状態が寿命末期情報とフィラメント断線情報とのいずれかの場合であると判断した場合は累積点灯時間をリセットする情報としてリセット指示情報204を「ON」にし、また、ランプの状態がランプ抜去情報であると判断した場合は累積点灯時間をリセットしない情報としてリセット指示情報204を「OFF」にする。この場合、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204は、例えば、1ビットの情報を保持し、リセットする情報の場合には「1」を保持し、リセットしない情報の場合には「0」を保持するようにしてもよい。
【0071】
図7は、実施の形態2に係る放電灯点灯方法の処理を示すフロー図である。
【0072】
図7を用いて、実施の形態2に係る放電灯点灯装置の放電灯点灯方法について説明するが、実施の形態1と同じ処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
図7において、放電灯点灯停止工程後(ランプの点灯の停止後)、フィラメント検出回路14からのフィラメント有無信号96がフィラメント有り状態を示す場合、フィラメント検出処理部62は、ランプが寿命末期であると判断し(S105)、ランプの累積点灯時間をリセットするための不揮発性メモリ20のリセット指示情報204を「ON」にする(S706)。
【0074】
放電灯点灯停止工程後(ランプの点灯の停止後)、フィラメント検出回路14からのフィラメント有無信号96がフィラメント無し状態を示す場合、フィラメント無し時間カウント部64は、フィラメント無し状態が継続した累積フィラメント無し時間203をカウントして不揮発性メモリ20に記録する(S107)。フィラメント検出処理部62は、不揮発性メモリ20に記録した累積フィラメント無し時間203が所定の時間を越えた場合、ランプがフィラメント断線であると判断し(S109)、ランプの累積点灯時間をリセットするための不揮発性メモリ20のリセット指示情報204を「ON」にする(S710)。フィラメント検出処理部62は、不揮発性メモリ20に記録した累積フィラメント無し時間203が所定の時間を越えていない場合、ランプが抜去状態であると判断し(S111)、ランプの累積点灯時間をリセットするための不揮発性メモリ20のリセット指示情報204を「ON」にしない(何もしない:S712)。
【0075】
累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204が「ON」である場合に、次回の正常ランプ点灯時に不揮発性メモリ20に記録されたランプの累積点灯時間202をリセットする(S713)。累積点灯時間リセット処理部63は、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204が「OFF」の場合には、次回の正常ランプ点灯時に不揮発性メモリ20に記録されたランプの累積点灯時間202をリセットしない(何もしない:S714)。
【0076】
図8は、実施の形態2における放電灯点灯装置100の動作を示す詳細フロー図である。図8を用いて、実施の形態2における放電灯点灯装置100の動作を詳しく説明する。以下に述べる図8の説明では、マイクロコンピュータ6を動作主体にして説明するが、より具体的な動作主体は、実施の形態1で述べたとおりである。
【0077】
まず、放電灯点灯装置100の電源が投入される(S800)。
【0078】
マイクロコンピュータ6は、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204を読み出す(S801)。
【0079】
マイクロコンピュータ6は、フィラメント検出回路14が出力するフィラメント有無信号96に基づいて、フィラメントの有無を判別する(S802)。
【0080】
S802において、フィラメント無し状態の場合は、ランプはあるがフィラメント断線ランプである場合と、ランプ抜去の場合とのいずれかの状態のままで電源ONされたことを示しており、S816の処理へ行く。このS816以降の処理の詳細については後述する。
【0081】
S802において、フィラメント有り状態の場合は、放電灯点灯装置100は、正常ランプがあるものと仮定して、ランプの予熱を始動する(S803)。S804からS811の処理は、正常点灯の動作であり、マイクロコンピュータ6は、S804からS811のループ動作を繰り返す。
【0082】
放電灯点灯装置100は、不揮発性メモリ20から累積点灯時間202を読み出し(S804)、点灯経過にともないランプの光束を補償するように読み出した累積点灯時間202に見合った出力に設定する(S805)。
【0083】
マイクロコンピュータ6は、ランプ点灯中、ランプの点灯時間を累積してカウントし、不揮発性メモリ20に累積点灯時間202として書き込む(S806)。
【0084】
マイクロコンピュータ6は、リセット指示情報204があるか(リセット指示情報204がONか)を判別する(S807)。
【0085】
S807において、リセット指示情報204がある場合(リセット指示情報204がONの場合)、マイクロコンピュータ6は、不揮発性メモリ20の累積点灯時間202をリセットする(S809)。さらに、マイクロコンピュータ6は、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204を解除(リセット指示情報204をOFF)にして(S810)、S804の処理へ戻る。これにより、リセット指示情報204がONのときは、正常ランプ点灯時に累積点灯時間202をリセットすることができる。
【0086】
S807において、リセット指示情報204が無い場合(リセット指示情報204がOFFの場合)、不揮発性メモリ20の累積点灯時間202をリセットすることなく、点灯され続ける。マイクロコンピュータ6は、ランプ点灯中に、フィラメント検出回路14が出力するフィラメント有無信号96に基づいて、フィラメントの有無を判別する(S808)。
【0087】
S808において、ランプ点灯中に、フィラメント無し状態が検出された場合は、マイクロコンピュータ6は、インバータ回路3の発振を停止してランプの点灯が停止する(S812)。
【0088】
S808において、ランプ点灯中に、フィラメント有り状態が検出された場合は、マイクロコンピュータ6は、保護検出回路13が出力する正常異常検出信号93に基づいて、保護検出回路13の正常異常検出信号93の電圧は正常電圧かを判別する(S811)。
【0089】
保護検出回路13が異常状態を示す場合は、マイクロコンピュータ6は、インバータ回路3の発振を停止してランプの点灯が停止する(S812)。
【0090】
保護検出回路13が正常状態の場合は、S804の処理に戻り、ランプの正常点灯が継続する。
【0091】
次に、S812のインバータ回路3の発振停止後(すなわち、ランプの点灯停止後)の処理について説明する。
【0092】
マイクロコンピュータ6は、ランプの点灯停止後、フィラメント検出回路14が出力するフィラメント有無信号96に基づいて、フィラメントの有無を判別する(S813)。ここで、インバータ発振停止時のランプフィラメントの検出は、図2に示す回路図より、整流電圧を、抵抗15、インダクタ10、ランプフィラメント、抵抗16、ランプフィラメント、フィラメント検出回路14の閉ループを検出することにより可能である。すなわち、フィラメント検出回路14の閉ループは、ランプが装着されフィラメントが2個ある場合には、フィラメント検出回路14の出力電圧はH状態となり、ランプがない、または、フィラメントが1本でも断線している場合は、L状態となるので、フィラメントを検出することができる。
【0093】
S813において、フィラメント有り状態の場合は、マイクロコンピュータ6は、寿命末期ランプと判断し(S814)、電源ON状態でのランプ交換、または、次回電源ON時のランプ正常点灯時に累積点灯時間202をリセットするように不揮発性メモリ20のリセット指示情報204をONに記録する(S815)。次に、マイクロコンピュータ6は、S891でフィラメントの有無をチェックして、ランプがはずされたかをチェックする(S891)。S891において、フィラメント有り状態(ランプがはずされていない状態)の場合はフィラメント無し状態(ランプがはずされた状態)を検出するまでループする。次に、マイクロコンピュータ6は、S892でフィラメントの有無をチェックして、ランプが装着されたかをチェックする(S892)。S892において、マイクロコンピュータ6は、ランプの装着を検出すると、S803へ戻る。すなわち、S891、S892の処理により、電源ONの状態でランプ交換されたことがわかり、その後、S803へ戻り、ランプが正常点灯する。
【0094】
また、S893、S894に示すタイミングで、ランプ交換中に、電源がOFFされる場合がある。その場合はS800に戻ることになる。ここで、ランプが交換されていなければ、寿命末期ランプが装着されているため、S811でNOになり、S891、S892の動作を再び実行する。ランプが正常なランプ(新品ランプ)に交換されていれば、累積点灯時間202がリセットされ(S809)、かつ、ランプが正常点灯する。
【0095】
S813において、フィラメント無し状態の場合は、マイクロコンピュータ6は、ランプのフィラメント無し時間が継続する時間を累積してカウントするためのフィラメント無し計時カウンタを0にして(初期化して)、不揮発性メモリ20の累積フィラメント無し時間203を0にする(初期化する)(S815)。
【0096】
マイクロコンピュータ6は、フィラメントなし計時カウンタを動作させる(S816)。
【0097】
次に、マイクロコンピュータ6は、フィラメント検出回路14が出力するフィラメント有無信号96に基づいて、フィラメントの有無を判別する(S818)。フィラメント無し状態の場合は、マイクロコンピュータ6は、フィラメントなし計時カウンタでカウントした時間を、定期的に不揮発性メモリ20の累積フィラメント無し時間203に書き込み(S819)、フィラメントを検出するまでループする。
【0098】
ここで、S895に示すタイミングで、S818とS819のループ中(すなわち、累積フィラメント無し時間カウント中)に、電源がOFFされる場合がある。その場合はS800に戻ることになる。
【0099】
S818とS819のループ中(すなわち、累積フィラメント無し時間カウント中)に、S895で電源がOFFされS800でONされ、かつ、S802においてフィラメントが無い場合は、フィラメント断線ランプがそのまま装着されている場合か、あるいは、清掃のためにランプ抜去中の場合かである。この場合は、累積フィラメント無し時間は不揮発性メモリ20の累積フィラメント無し時間203に記憶されているため、電源OFF時の値から継続してカウントすることができる。S802でフィラメント無しを検出した場合にS816へ処理がジャンプするが、その理由は、累積フィラメント無し時間203の値を継続してカウントするためである。
【0100】
また、S818とS819のループ中(すなわち、累積フィラメント無し時間カウント中)に、S895で電源がOFFされS800でONされ、かつ、S802でフィラメント有り状態の場合は、電源ON時にランプ清掃のためランプを抜去した後電源OFF時の清掃終了後に同じランプを装着した場合と、フィラメント断線状態で累積フィラメント無し時間カウント中に電源をOFFして新品のランプに交換した場合とがある。
【0101】
電源ON時にランプ清掃のためランプを抜去した後電源OFF時の清掃終了後に同じランプを装着した場合は、S802でフィラメント有り状態となり、不揮発性メモリ20の累積点灯時間202が維持されたまま、ランプは正常点灯する。
【0102】
フィラメント断線状態で累積フィラメント無し時間カウント中に電源をOFFして新品のランプに交換した場合は、考慮していない。それは、本実施の形態では、電源の一分岐に多数の器具(ランプ)が接続されるため、フィラメント断線後に即時消灯(電源OFF)し、ランプを交換することはほとんど無いと推定できるからである。電源をOFFしてランプを交換するとしても、少なくとも交換(電源OFF)までに10分以上は要すると考えられる。したがって、フィラメント断線後に10分以内に電源をOFFにしてランプを交換することは希であり、本実施の形態ではこのような場合は考慮していない。
【0103】
マイクロコンピュータ6は、S818でフィラメントを検出すると、不揮発性メモリ20の累積フィラメント無し時間203が所定の時間以上かそうでないかを判別する(S820)。
【0104】
累積フィラメント無し時間203が所定の時間以上でない場合は、マイクロコンピュータ6は、何もせずにS802に処理が戻る。すなわち、ランプ抜去状態と判断して(S823)、累積点灯時間202をリセットしないようにリセット指示情報はOFFのままとなる。
【0105】
累積フィラメント無し時間203が所定の時間以上の場合は、マイクロコンピュータ6は、フィラメント断線ランプと判断し(S821)、S818とS819とのループ時間中の電源ON状態でのランプ交換の後に累積点灯時間202をリセットするように、または、S895の電源OFF後の次回電源ON時のランプ正常点灯時に累積点灯時間202をリセットするように、不揮発性メモリ20のリセット指示情報204をONに記録して(S822)、S803に戻る。
【0106】
以上の図7、図8におけるマイクロコンピュータ6の各機能ブロックの処理動作及びマイクロコンピュータ6の処理動作は、処理装置等のハードウェア資源を用いることにより実現される。
【0107】
従来の放電灯点灯装置では、ランプ(放電灯)の累積点灯時間を参照して点灯経過にともないランプの光束を補償するように点灯手段を制御する手段を有しているにもかかわらず、寿命末期状態のランプと、ランプ清掃後再度同じランプが装着された状態のランプと、フィラメントが断線した状態のランプとの判断が可能ではないために、正しくランプの累積点灯時間をリセットすることができないという課題があった。
【0108】
本実施の形態の放電灯点灯装置100では、寿命末期状態のランプと、ランプ清掃後再度同じランプが装着された状態のランプと、フィラメントが断線した状態のランプとのランプの状態を判別することが可能であり、累積点灯時間202のリセットを適正に行うことができるという効果を奏する。また、本実施の形態の放電灯点灯装置100では、電源ON状態でランプを外し、電源OFF状態で新品ランプを装着した場合でも、次回電源ON時に適正に累積点灯時間をリセットすることができるという効果を奏する。
【0109】
以上の処理について、以下にまとめる。
【0110】
上述したように、ランプ点灯時にランプ寿命末期、ランプ抜去、フィラメント断線等が発生し、インバータ回路の発振が停止した後、ランプフィラメントを検出することにより、ランプフィラメントがあれば、寿命末期ランプと判断することができる。
【0111】
上述の寿命末期ランプと判断された場合には、不揮発性メモリ20にその情報を書き込み、ランプ交換後、または、次回電源ON時のランプ点灯時に累積点灯時間202をリセットする。
【0112】
また、インバータ発振停止後にランプフィラメントがない場合は、ランプの抜去、または、フィラメント断線と判断できる。ランプの抜去、または、フィラメント断線と判断した場合は、ランプフィラメントがない状態で通電されている時間をカウントし、所定の時間以上であればフィラメント断線ランプ、所定の時間以下であればランプ清掃と判断する。このようにすることで、ランプ清掃のような数分程度の短い時間のランプフィラメントなし状態は、累積点灯時間をリセットせずに、フィラメント断線のような放置されている時間が長いものは、フィラメント断線ランプと判断し、不揮発性メモリ20にその情報を書き込み、ランプ交換後、または、次回電源ON時のランプ点灯時に累積点灯時間をリセットする。
【0113】
なお、所定の時間とは、例えば10分程度の時間を表し、ランプフィラメントなし状態の累積時間を不揮発性メモリに記録することにより、途中で電源をOFFされた場合でも、次回ON時に累積してカウントすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】実施の形態1における放電灯点灯装置100の全体構成回路を示す全体構成回路図である。
【図2】実施の形態1における放電灯点灯装置100の詳細回路図である。
【図3】放電灯点灯装置100におけるマイクロコンピュータ6のハードウェア構成を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る放電灯点灯装置100の機能ブロック図を示す図である。
【図5】実施の形態1に係る放電灯点灯方法の処理を示すフロー図である。
【図6】実施の形態2に係る放電灯点灯装置100の機能ブロック図を示す図である。
【図7】実施の形態2に係る放電灯点灯方法の処理を示すフロー図である。
【図8】実施の形態2における放電灯点灯装置100の動作を示す詳細フロー図である。
【図9】実施の形態2における放電灯点灯装置100の動作を示す詳細フロー図である。
【符号の説明】
【0115】
1 電源整流回路、2 アクティブフィルタ回路、3 インバータ回路、4 負荷回路、5 ドライブ回路、6 マイクロコンピュータ、7,8 制御電源回路、11 コンデンサ、12 ランプ、13 保護検出回路、14 フィラメント検出回路、20 不揮発性メモリ、61 正常異常信号検出処理部、62 フィラメント検出処理部、63 累積点灯時間リセット処理部、64 フィラメント無し時間カウント部、93 正常異常検出信号、96 フィラメント有無信号、201 状態情報、202 累積点灯時間、203 累積フィラメント無し時間、204 リセット指示情報。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
【出願日】 平成18年2月8日(2006.2.8)
【代理人】 【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司


【公開番号】 特開2007−213929(P2007−213929A)
【公開日】 平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願番号】 特願2006−31468(P2006−31468)