| 【発明の名称】 |
ウィーンブリッジ発振回路 |
| 【発明者】 |
【氏名】牧野 訓
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| 【要約】 |
【課題】制御を容易にでき、信号の安定性を向上させることができるウィーンブリッジ発振回路を提供すること。
【解決手段】負帰還回路のゲインは一定にし、正帰還回路にゲイン可変素子であるVCA119を備え、VCA119の制御電圧の出力振幅を整流した信号について高圧トランス17の二次巻線171より高電圧を発生させて両波整流し、ローパスフィルタ(コンデンサ134,136、インダクタンス135)を通してリプルを減少させ、抵抗131,132による分圧により作成した信号レベルが大きい場合はゲインを小さくし、信号レベルが小さい場合は、ゲインを大きくすることにより出力振幅が一定になるように制御した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ブリッジ回路をオペアンプの入力端子に接続し、設定周波数で、且つ設定増幅率の信号波形を発振するウィーンブリッジ発振回路において、 負帰還回路のゲインは一定にし、正帰還回路にゲイン可変素子であるVCA(電圧制御増幅器)を備えた、 ことを特徴とするウィーンブリッジ発振回路。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、安定した正弦波波形を発振させるウィーンブリッジ発振回路の技術分野に属する。 【背景技術】 【0002】 従来のウィーンブリッジ発振回路は、高圧トランスの一次側に印加する交流電流が一定になる様にして交流電圧源として高圧トランスにエネルギー供給し、2次側の高圧の交流電圧を一定にしている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開平5−100552号公報(第2−3頁、全図) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、従来のウィーンブリッジ発振回路にあっては、制御のしやすさ、信号の安定性が不十分であった。 【0004】 本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、制御を容易にでき、信号の安定性を向上させることができるウィーンブリッジ発振回路を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記目的を達成するため、本発明では、ブリッジ回路をオペアンプの入力端子に接続し、設定周波数で、且つ設定増幅率の信号波形を発振するウィーンブリッジ発振回路において、負帰還回路のゲインは一定にし、正帰還回路にゲイン可変素子であるVCA(電圧制御増幅器)を備えた、ことを特徴とする。 【発明の効果】 【0006】 よって、本発明にあっては、制御を容易にでき、信号の安定性を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、本発明のウィーンブリッジ発振回路を実現する実施の形態を、実施例1に基づいて説明する。 【実施例1】 【0008】 まず、構成を説明する。 実施例1は、感光体に帯電ローラを接触させて、感光体を均一に帯電させる手段に用いる高圧電源における高圧交流電圧発生回路の例である。この高圧交流電圧発生回路には、ウィーンブリッジ回路を用いている。 図1は実施例1のウィーンブリッジ発振回路を用いた高圧交流電圧回路の構成回路図である。 実施例1の高圧交流電圧回路は、ウィーンブリッジ発振回路11、整流回路13、オペアンプ14、電流ブースタ回路15、コンデンサ16、高圧トランス17、コンデンサ18、DC高圧電源19、感光体と帯電ローラの等価回路20を主要な構成としている。 【0009】 ウィーンブリッジ発振回路11の構成について説明する。 実施例1では、ウィーンブリッジ発振回路11のゲイン可変素子としてVCA119(電圧制御増幅器、以下VCAと略す)を設けている。VCA119とオペアンプ115の出力により、コンデンサ112,抵抗113の直列回路と、コンデンサ111,抵抗114の並列回路により分圧されたバンドパスフィルタ信号をオペアンプ115のプラス端子に入力する。これにより正帰還となる。ここで、コンデンサ111,112の値をC1,C2とし、抵抗1114,113の値をR1,R2とする。C1=C2,R1=R2とするとバンドパスフィルタの中心周波数は、1/2πC1R1となる。 【0010】 さらに、オペアンプ115の出力より抵抗116,117により分圧された信号をオペアンプ115のマイナス端子に入力する。これにより負帰還となる。抵抗116,117の値をR3,R4とすると利得は(R3+R4)/R3倍となる。 オペアンプ115の出力は、コンデンサ118により直流成分を除いてVCA119に入力し、制御電圧によるゲイン倍されて出力される。 VCA119の制御電圧は、整流回路13の出力電圧とオペアンプ122のプラス端子入力電圧との差を反転増幅した出力が入力される。 電流ブースタ回路15の出力電圧が必要な振幅の時、VCA119の制御電圧は、オペアンプ122のプラス端子入力電圧と等しくなる。 【0011】 次に整流回路13は、高圧トランス17のフィードバック用二次巻線より発生する両端電圧をダイオード137〜140にて両波整流し、コンデンサ134,136、インダクタンス135によるローパスフィルタによりリプルを減少させ、抵抗132の両端電圧が電流ブースタ回路15の出力振幅が必要な振幅時にオペアンプ122のプラス端子入力電圧と等しくなるように抵抗131,132により分圧する。 【0012】 次にオペアンプ14と電流ブースタ回路15は、ウィーンブリッジ発振回路11の正弦波出力を高圧トランス17へ交流電圧源としてエネルギーを供給する。 電流ブースタ回路15は、抵抗151,153,154,156、ダイオード152,155、トランジスタ157,158で構成されている。 コンデンサ16は、高圧トランス17の偏磁を防ぐためのコンデンサである。 高圧トランス17は、高圧を発生させるフィードバック用二次巻線171を備えている。 【0013】 高圧トランス17の二次側の高圧出力側は、感光体と帯電ローラの等価回路20と、DC高圧電源19と交流バイパスコンデンサ18で構成されている。 等価回路20は、抵抗202とコンデンサ201で構成されている。 【0014】 次に作用を説明する。 [制御の容易性、信号の安定性について] ここで、制御の容易性、信号の安定性について詳細に説明する。 図2は、従来の技術におけるウィーンブリッジ発振回路の回路図である。図2の符号は、従来公報(特開平5−100552)と同じ符号を付す。 図2に示す従来のウィーンブリッジ発振回路210は抵抗211,213,215とコンデンサ214,212とオペアンプ216で構成されサイン波を発振させる。このサイン波のピークピーク電圧Vppは、ゲインコントロール回路220でコントロールされる。ゲインコントロール回路220は抵抗221,223,225とコンデンサ222とジャンクションFET224で構成されジャンクションFET224のゲート電圧が上昇するとオペアンプ216のゲインが小さくなりサイン波のVp-p が小さくなることになる。ジャンクションFET224のゲート電圧は整流回路230によりコントロールされる。また、図2に示す従来の整流回路230はダイオード233,コンデンサ231,抵抗232で構成され、出力のサイン波を整流している。しかるに出力サイン波のVp-p は常に一定にコントロールされることになる。 【0015】 しかしながら、上記従来のウィーンブリッジ発振回路について、負帰還回路のジャンクションFET224のゲート電圧を制御することによりウィーンブリッジ発振回路の出力振幅を一定にしているが、図5に示す特性のようにドレイン−ソース間にかかる電圧により抵抗値が変化する為狙い目の抵抗値により必要なゲート電圧を求めて制御する必要がある。 【0016】 また、素子毎にバラツキがある為個別に調整する必要がある。さらに、信号レベルにより抵抗値が変化する為歪みも発生する。 【0017】 負帰還回路のゲイン可変素子として、サーミスタやランプ等が考えられるが温度により抵抗値が変化して振幅を安定化させる為振幅安定性があまり良くない。 【0018】 振幅を安定化させる為の制御電圧は、出力を整流して直流にして作成するが整流をダイオードで行うと、順方向電圧が温度により変化する為温度により振幅が変化する。 【0019】 振幅を安定化させる為の制御電圧について、リプルが大きいと、ゲインがリプルにより変化し、信号の歪みも増加する。 【0020】 以上のように従来のウィーンブリッジ発振回路では、多くの問題点を有する。本実施例1では、これらの問題点を解決している。 【0021】 [制御の容易化作用及び信号の安定化作用] 本実施例1のウィーンブリッジ発振回路11では、ウィーンブリッジ発振回路11において負帰還回路のゲインは一定にし、正帰還回路にゲイン可変素子を追加する。 【0022】 ゲイン可変素子としては、VCA119を使用する。 【0023】 VCA119を使用することによる長所は、図4に示すように3v±1vで±6dBと制御電圧対ゲインの変化率が緩やかの為制御し易いことである。つまり、制御電圧対ゲイン特性が明確である。 【0024】 また、出力振幅を安定にする制御電圧について、高圧トランス17にフィードバック用二次巻線171を追加し、整流ダイオードの順方向電圧の温度変化が無視できるような高電圧を発生させる。 【0025】 さらに、リプルを減少させる為に両波整流して、ローパスフィルタ(コンデンサ134,136、インダクタンス135)を通してさらにリップルを減少させ、抵抗131,132により分圧して制御電圧を作成することにより、温度変化に対して安定な制御電圧を作成する。 【0026】 さらに、図3を参照して具体的に動作を説明する。 図3は、実施例1における図1の各部(a)〜(e)における動作信号の状態を示すタイムチャート図である。 【0027】 図3において、(a)はオペアンプ115の出力電圧である。(b)は高圧トランス17のフィードバック用二次巻線171より発生する両端電圧である。(c)は整流回路13の出力電圧である。(d)はオペアンプ122の出力電圧であり、VCA119の制御電圧である。(e)はVCA119の出力電圧である。 【0028】 (a)の出力を巻線比分増幅した信号が(b)の出力である。発振開始時振幅は小さい。(b)の出力を両波整流し、ローパスフィルタを通し抵抗131,132により分圧した信号である(c)の出力も小さい。(c)の出力を反転増幅した(d)出力は高くなり、VCA119のゲインは高くなり(e)の出力は、大きくなる。以降必要な振幅になるまでゲインは、徐々に下がっていくが高い状態が続く。必要な振幅に達すると以降VCA119のゲインはバランスのとれた適度なゲインとなる。 【0029】 (b)の出力が大きくなった時について(b)の出力を整流した信号である(c)の出力も大きくなる。(c)の出力を反転増幅した(d)出力は低くなり、VCA119のゲインは低くなり(e)の出力は、小さくなる。以降必要な振幅になるまでゲインは、徐々に上がっていくが低い状態が続く。 【0030】 必要な振幅に戻ると以降VCA IC2のゲインはバランスのとれた適度なゲインとなる。 【0031】 このように、本実施例1におけるウィーンブリッジ発振回路では、ゲイン可変素子として、VCAを用いることにより、制御電圧対ゲイン特性が明確になり、回路における設定が容易になる。また、信号の歪みも少なくなる。また、VCAは素子バラツキも少なくなるため、調整箇所が少なくなる。 【0032】 よって、ウィーンブリッジ発振回路は、容易な制御により、出力安定で低歪みになり、さらに制御電圧を高電圧の信号により作成しているため、温度に対しても安定になる。 【0033】 次に、効果を説明する。 【0034】 実施例1のウィーンブリッジ発振回路にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。 【0035】 (1)ブリッジ回路をオペアンプ115の入力端子に接続し、設定周波数で、且つ設定増幅率の信号波形を発振するウィーンブリッジ発振回路において、負帰還回路のゲインは一定にし、正帰還回路にゲイン可変素子であるVCA119を備えたため、制御を容易にでき、信号の安定性を向上させることができる。 【0036】 (2)ゲイン可変素子であるVCA119の制御電圧の出力振幅を整流した信号について高圧トランス17の二次巻線171より高電圧を発生させて両波整流し、ローパスフィルタ(コンデンサ134,136、インダクタンス135)を通してリプルを減少させ、抵抗131,132による分圧により作成した信号レベルが大きい場合はゲインを小さくし、信号レベルが小さい場合は、ゲインを大きくすることにより出力振幅が一定になるように制御したため、制御電圧対ゲイン特性が明確になり、回路における設定が容易にできる。また、信号の歪みも少なくできる。また、VCAは素子バラツキも少なくなるため、調整箇所が少なくできる。 【0037】 言い換えると、容易な制御により、出力安定で低歪みにでき、さらに制御電圧を高電圧の信号により作成しているため、温度に対しても安定にすることができる。 【0038】 以上、本発明のウィーンブリッジ発振回路を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。 【0039】 実施例1では、感光体と帯電ローラに用いる高圧電源を例に説明したが、この回路、装置に限るものではない。 【産業上の利用可能性】 【0040】 本願のウィーンブリッジ発振回路は、実施例に示すような高圧電源に用いるものに限らず、例えば、オーディオ機器におけるトーン信号発生など、正弦波信号を用いる回路、装置への利用は容易である。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】ウィーンブリッジ発振回路を用いた高圧交流電圧回路の構成回路図である。 【図2】従来の技術におけるウィーンブリッジ発振回路の回路図である。 【図3】実施例1における図1の各部(a)〜(e)における動作信号の状態を示すタイムチャート図である。 【図4】VCAの制御電圧対ゲインの特性例の図である。 【図5】ジャンクションFETのドレイン−ソース間電圧対ドレイン電流特性例の図である。 【符号の説明】 【0042】 11 ウィーンブリッジ発振回路 111 コンデンサ 112 コンデンサ 113 抵抗 114 抵抗 115 オペアンプ 116 抵抗 117 抵抗 118 コンデンサ 119 VCA 120 コンデンサ 121 抵抗 122 オペアンプ 123 抵抗 124 抵抗 125 抵抗 13 整流回路 131 抵抗 132 抵抗 133 コンデンサ 134 コンデンサ 135 インダクタンス 136 コンデンサ 137 ダイオード 138 ダイオード 139 ダイオード 140 ダイオード 14 オペアンプ 15 電流ブースタ回路 151 抵抗 152 ダイオード 153 抵抗 154 抵抗 155 ダイオード 156 抵抗 157 トランジスタ 158 トランジスタ 16 コンデンサ 17 高圧トランス 171 二次巻線 18 コンデンサ 19 高圧電源 20 等価回路 201 コンデンサ 202 抵抗
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004765 【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年6月24日(2005.6.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100119644 【弁理士】 【氏名又は名称】綾田 正道
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| 【公開番号】 |
特開2007−6284(P2007−6284A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月11日(2007.1.11) |
| 【出願番号】 |
特願2005−185692(P2005−185692) |
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