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【発明の名称】 自動取引装置
【発明者】 【氏名】星野 佳紀

【要約】 【課題】盗難や紛失した事故カードを使用した際、その使用者がどのような人であるかの情報は、店内に通常設置されている防犯カメラによる情報しかなく、それでは使用者を確定する情報としては情報量が少なく、使用者を確定するに足る情報に欠けるという問題がある。

【解決手段】顧客の操作によって現金の入金取引、出金取引および振込取引等ができる自動取引装置において、ホストコンピュータ7の顧客データベース10に格納された事故カード情報を記憶部19に保存し、事故カードが使用された際に、カメラ17でその使用者を撮影して記録し、さらに監視センタ12にその情報を通知すると共に画像を転送することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の操作によって現金の入金取引、出金取引および振込取引等ができる自動取引装置において、
ホストコンピュータの顧客データベースに格納された事故カード情報を記憶部に保存し、事故カードが使用された際に、カメラでその使用者を撮影して記録し、さらに監視センタにその情報を通知すると共に画像を転送することを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】
請求項1において、事故カードを使用した際に、その旨を店内の警備室に通知することを特徴とする自動取引装置。
【請求項3】
請求項1において、事故カードを使用した際に、ホストコンピュータに通知することを特徴とする自動取引装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関等で使用されるキャッシュカード等の盗難や紛失したカードによる現金引き出しに対応した自動取引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
銀行のキャッシュカード等のカードが盗難されたり紛失(以下事故という。)した場合、被害者は取引先の金融機関にその旨を通知する。事故通知を受けた金融機関は直ちにホストコンピュータにその事故カードの口座番号を通知し、顧客データベースに盗難情報として登録してカードによる取引を不能とする。
金融機関の各支店は定期的に事故カードの口座番号を自動取引装置にダウンロードして記憶部に記憶しておき、自動取引装置に挿入されたカードを事故カードの口座番号と照合して一致した場合には引き出しができないようにしてある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001―184418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の技術においては、現金の不正な引き出しを防ぐことはできるが、その事故カードを使用した際、その使用者がどのような人であるかの情報は、店内に通常設置されている防犯カメラによる情報しかなく、それでは使用者を確定する情報としては情報量が少なく、使用者を確定するに足る情報に欠けるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
【0004】
そこで、本発明は事故カードの使用によってカメラを稼動させ、その画像をネットワーク接続した監視センタに転送し、画像を取得すると共に警備会社に連絡することによって使用者の確定情報を得るようにしたことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのため、本発明は、顧客の操作によって現金の入金取引、出金取引および振込取引等ができる自動取引装置において、ホストコンピュータの顧客データベースに格納された事故カード情報を記憶部に保存し、事故カードが使用された際に、カメラでその使用者を撮影して記録し、さらに監視センタにその情報を通知すると共に画像を転送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
このようにした本発明によると、事故カードが不正使用された場合、現金の引き出しが不可能となるだけでなく、その不正使用者の画像を直近距離から取得し、保存して不正使用者の確定を容易にすることができると共に監視センタに直ちに連絡すると共に画像を転送し、監視センタが警備会社に連絡することにより、警備員の手配ができることになり、不正使用者の身柄確保の機会を増加させることになるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0008】
図1は実施例を示す制御ブロック図、図2は自動取引装置の説明図である。
図において、1は自動取引装置であり、顧客の操作によって現金の入金取引、出金取引および振込取引等ができるものである。
2はカード挿入排出口であり、顧客の操作によりカードの挿入を受付け、また、挿入されたカードを顧客に返却するために排出する。さらに、このカード挿入排出口から取引内容を印字した明細票も排出する場合がある。
【0009】
3は紙幣入出金口であり、顧客が投入する紙幣を受け付け、また、出金する紙幣を顧客に受け渡す口である。
4は硬貨入出金口であり、顧客が投入する硬貨を受け付け、また、出金する硬貨を顧客に受け渡す口である。
5は通帳挿入排出口であり、顧客の操作により通帳の挿入を受付け、また、挿入された通帳を顧客に返却するために排出する口である。
【0010】
6は顧客操作表示部であり、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイ等の表示盤上に顧客の操作による入力を受け付けるタッチパネル等を配置し、顧客の入力操作等の誘導を行う取引選択画面および入力された情報等を表示するものである。また、この顧客操作表示部は顧客が行う入力操作をタッチパネルで検知し、所定の信号を出力することができるものである。
【0011】
なお、取引選択画面には、「出金」、「入金」、「振込」等の取引ボタンが押下されるとその押下を検知し、所定の信号を出力することにより顧客が希望する取引を実行することができる。
7はホストコンピュータであり、銀行等の金融機関の事務センタ等に設置され、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の演算および制御手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段および通信手段を備え、通信回線8を介して自動取引装置1と相互に通信可能に接続され、自動取引装置1との間で入金、出金、振込等の取引電文の送受信を行い、利用者の取引を成立させるか否かを判断する。また、口座番号および暗証番号を受信して自動取引装置1を操作する顧客が本人であることを確認する本人認証を行う。
【0012】
なお、提携している他の金融機関のホストコンピュータ9とも通信回線を介して接続している場合があり、その場合も同様である。
10は顧客データベースであり、顧客情報が格納されており、ホストコンピュータ7からの要求によって情報が送受される。したがって、事故カードの顧客情報も格納されることになる。これも、他の金融機関と接続されている場合にはその顧客データベース11の情報は同様に扱われる。
【0013】
12は監視センタであり、それぞれの自動取引装置1とネットワークを介して接続されており、本発明の機能の一つとして自動取引装置から事故カードの使用通知とそれをカメラで撮影した画像が転送され、監視装置にはその画像が表示されると共にその画像が保存され、さらに監視センタはその事故カードの使用情報を警備会社13に通知する。
14はカード読取り印字部であり、顧客がカード挿入排出口2から挿入したカードの磁気ストライプまたはICチップ等から口座番号等の口座情報等を読取り、また、顧客が行った取引の内容を明細票に印字し、そのカードおよび明細票をカード挿入排出口2から排出する。
【0014】
15は紙幣入出金機であり、紙幣入出金口3から投入された紙幣の真偽および金種鑑別を行った後、装置内部に紙幣を保管すると共にタッチパネルにより指定された出金金額を紙幣入出金口3に排出する。したがって、紙幣鑑別部、一時保留部、「千円」、「五千円」、「万円」等の金種別金庫が搬送路によって連結されており、それらそれぞれには切り替えブレードによって振り分けられたり繰り出されたりする。
【0015】
16は通帳部であり、顧客が通帳挿入排出口5から挿入した通帳に取引内容を印字し、その通帳をその通帳挿入排出口5から排出し、顧客に返却する。
17はカメラ部であり、事故カードであることが照合されると稼動して自動取引装置に対面している使用者を撮影し、その画像は取得されると共に監視センタに転送され、監視モニタに画像は取得、表示される。
【0016】
18は制御部であり、顧客操作表示部6、カード読取り印字部14、紙幣入出金機15、通帳部16およびカメラ部17を含めて自動取引装置全体の動作を記憶部19に格納されたソフトウェアに基づいて制御する。
記憶部19には例えば制御プログラム、各種判定データ等が格納される。この記憶部19には、ホストコンピュータ7の顧客データベース10から事故カード情報をダウンロードできることにし、定期的に事故カード情報である口座番号等のデータを判定データとして格納される。
【0017】
したがって、顧客が出金を選択し、カードが挿入されると、カード読取り印字部14で読取り、記憶部19の事故カードの口座番号と照合して事故カードでないと判別された場合は、出金金額の入力を行うと、制御部18はカード情報、暗証番号、引き出し金額をホストコンピュータ7に送信し、ホストコンピュータ7から取引許可の返信によって制御部18は記憶部19からデータを読み出して取引を実行するものである。
【0018】
照合によって事故カードであると判明した場合は、カメラ17が使用者を撮影し、その画像を保存すると共に監視センタ12に事故カードの使用が通知され、同時にカメラ17で撮影された画像が転送され、監視モニタに表示し、監視センタ12からは警備会社13にその旨の通知が行われ、警備員が出動される。
そのとき、自動取引装置1では通常の取引画面が表示されており、事故カード使用者は、通常の取引通り、暗証番号を入力し、つづいて引き出し金額を入力して確認キーを押圧する。通常は、ここで、上記の如く、制御部18はホストコンピュータ7にカード情報等を送信するが、この場合は、ホストコンピュータ7に送信することなく、画面に「ただいまお取扱い中です」等の文言を表示して事故カード使用者を自動取引装置の前に留めておき、上記警備会社の警備員の到着を待つ。同時に、支店内の警備室にも警報として伝え、店内警備員にも事故カードが使用されている自動取引装置の番号を警報と共に伝え、店内警備員の対応を促す。
【0019】
なお、上記の説明では、事故カードを使用した場合には、ホストコンピュータ7通知しないとしたが、通知するようにしても無論よい。
上述した構成の作用について説明する。
なお、以下に説明する各部の動作は、上記の如く、記憶部19に格納されたソフトウェア(プログラム)に基づいて制御部18によって制御される。
【0020】
図3のフローチャートを用いて以下に取引を説明する。
利用者は顧客操作表示部に表示される手順に従って操作することは従来からの自動取引
装置の場合と同様であり、また、その操作手順も従来と全く同様である。
S1.出金取引を選択する。
S2.カードをカード挿入排出口2に挿入する。
S3.カードが事故カードか否かを判断し、事故カードでなければS4に進み事故カードであればS8に進む。
S4.暗証番号を入力する。
S5.出金金額を入力して確認ボタンを押圧する。
S6.ホストコンピュータ7に暗証番号、出金金額等の取引内容を通信する。
S7.計数された出金金額が紙幣入出金口3に、カード(必要に応じて取引明細書共に)がカード挿入排出口2にそれぞれ排出される。
【0021】
顧客は紙幣、カードおよび取引明細書を取り出して終了する。
S8.カメラが撮影開始。
S9.撮影画像を記録すると共に監視センタに転送して監視モニタに取得、表示される。
S10.一定時間経過後、自動取引装置は強制終了する。
S11.S8でカメラの撮影が開始された場合も顧客操作表示部の画面には通常の取引画面が表示されており、事故カード利用操作者は暗証番号を入力する。
S12.出金金額を入力して確認ボタンを押圧する。
S13.顧客操作表示部に「ただいま、お取扱い中です。」等の文言を表示して操作者を自動取引装置の前に留める。
S14.上記S10の一定時間経過後、自動取引装置は強制終了する。
【0022】
また、カメラの撮影開始と同時に上記の如く、支店内の警備室にも事故カードが使用されている旨を自動取引装置の番号と共に伝え、店内警備員の対応を促す。
通報を受けた監視センタ12は、事故カード使用の情報を警備会社13に通報し、警備会社は直ちに警備員を派遣する。
以上説明した本発明によると、その事故カードが不正使用された場合、現金の引き出しが不可能となるだけでなく、その不正使用者の画像を直近距離から取得し、保存して不正使用者の確定を容易にすることができると共に監視センタに直ちに連絡すると共に画像を転送し、監視センタが警備会社に連絡することにより、警備員の手配ができることになり、不正使用者の身柄確保の機会を増加させることになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例を示す制御ブロック図
【図2】装置例の説明図
【図3】出金取引を説明するフローチャート
【符号の説明】
【0024】
1 自動取引装置
2 カード挿入排出口
3 紙幣入出金口
4 硬貨入出金口
5 通帳挿入排出口
6 顧客操作表示部
7 ホストコンピュータ
8 通信回線
9 他行ホストコンピュータ
10 顧客データベース
11 他行顧客データベース
12 監視センタ
13 警備会社
14 カード読取り印字部
15 紙幣入出金機
16 通帳部
17 カメラ
18 制御部
19 記憶部

【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成17年9月6日(2005.9.6)
【代理人】 【識別番号】100069615
【弁理士】
【氏名又は名称】金倉 喬二


【公開番号】 特開2007−72657(P2007−72657A)
【公開日】 平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願番号】 特願2005−257589(P2005−257589)