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【発明の名称】 入退場管理システム、入退場管理サーバ、および入退場口端末
【発明者】 【氏名】通 村 富 茂

【氏名】原 憲太郎

【氏名】中 西 祐 幾

【氏名】岩 本 正 志

【要約】 【課題】メッセージ伝達手段としても用いることができる入退場管理システムを提供することを目的としている。

【解決手段】入退場管理システム10は、管理対象範囲A内における管理対象区画ZへのICタグ所有者の入退場を管理するシステムである。入退場管理システム10は、所有者に関するID情報が記録されたICタグ20と、特定の所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末30と、入力端末30からのメッセージ入力を受けて記録する記録部42を有したサーバ40と、管理対象区画Zの入退場口12近傍に設けられた入退場口端末50と、を備えている。入退場口端末50は、ID情報を読み取る読取手段52と、メッセージを表示する表示部と、を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所有者に関するID情報が記録されたICタグと、
特定のICタグ所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末と、
入力端末と接続され、入力端末からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する記録部を有するサーバと、
サーバと接続され、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と、を備え、
入退場口端末は、
ICタグからID情報を読み取る読取手段と、
ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有する
ことを特徴とする管理対象範囲内における管理対象区画へのICタグ所有者の入退場を管理する入退場管理システム。
【請求項2】
サーバは、入退場口端末からID情報の読み取り結果を受け、ICタグ所有者の管理対象区画への入退場情報を作成するようになっている
ことを特徴とする請求項2に記載の入退場管理システム。
【請求項3】
所有者に関するID情報が記録されたICタグと、
特定のICタグ所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末と、
入力端末と接続され、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と、を備え、
入退場口端末は、
入力端末からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する記録部と、
ICタグからID情報を読み取る読取手段と、
ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有する
ことを特徴とする管理対象範囲内における管理対象区画へのICタグ所有者の入退場を管理する入退場管理システム。
【請求項4】
入退場口端末は、該入退場口端末が設けられた管理対象区画へのICタグ所有者の入退場情報を作成するようになっている
ことを特徴とする請求項3に記載の入退場管理システム。
【請求項5】
入力端末から、作成された入退場情報を確認することができるようになっている
ことを特徴とする請求項4に記載の入退場管理システム。
【請求項6】
管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末の読取手段は、ICタグ所有者が該管理対象区画へ入場する際にICタグからID情報を読み取る入場情報読取リーダと、該管理対象区画から退場する際にICタグからID情報を読み取る退場情報読取リーダと、を有する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の入退場管理システム。
【請求項7】
入退場口端末の読取手段は、ICタグ所有者が管理対象範囲から退出する際にICタグからID情報を読み取る退出情報読取リーダをさらに有する
こと特徴とする請求項6に記載の入退場管理システム。
【請求項8】
メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されて用いられる入退場管理サーバであって、
入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部を備え、
管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有するとともに、管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と接続される
ことを特徴とする管理対象範囲内における管理対象区画への管理対象者の入退場を管理する入退場管理システムに用いられる入退場管理サーバ。
【請求項9】
メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されたサーバであって、入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部を有するサーバと、接続されて用いられる入退場口端末であって、
管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、
ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を備え、
管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられる
ことを特徴とする管理対象範囲内における管理対象区画への管理対象者の入退場を管理する入退場管理システムに用いられる入退場口端末。
【請求項10】
メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されて用いられる入退場口端末であって、
入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部と、
管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、
ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を備え、
管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられる
ことを特徴とする管理対象範囲内における管理対象区画への管理対象者の入退場を管理する入退場管理システムに用いられる入退場口端末。
【請求項11】
管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末の読取手段は、管理対象者が該管理対象区画へ入場する際にICタグからID情報を読み取る入場情報読取リーダと、該管理対象区画から退場する際にICタグからID情報を読み取る退場情報読取リーダと、を有する
ことを特徴とする請求項9または10に記載の入退場口端末。
【請求項12】
入退場口端末の読取手段は、管理対象者が管理対象範囲から退出する際にICタグからID情報を読み取る退出情報読取リーダをさらに有する
こと特徴とする請求項11に記載の入退場口端末。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグを用いた入退場管理システムに係り、とりわけ、ICタグの所有者である管理対象者が管理対象区画へ入退場する際に、管理対象者にメッセージを伝達することができる入退場管理システムに関する。
【0002】
また、本発明は、ICタグの所有者である管理対象者が管理対象区画へ入退場する際に管理対象者にメッセージを伝達することができる入退場管理システムに用いられる入退場管理サーバおよび入退場口端末に関する。
【背景技術】
【0003】
所有者に関する情報が記録された可搬記録媒体を用いた入退場管理システムが開発されている(例えば、特許文献1)。入退場管理システムにおいては、管理対象者の管理対象範囲内の各管理対象区画への入退場を監視することができる。したがって、管理対象者に連絡事項があれば、管理対象者がいる管理対象区画を探し出し、その管理対象区画へ連絡を取ればよい。
【0004】
しかしながら、都度、連絡相手の居場所を探し出すのは煩雑であるし、そもそも、居場所を確認することができたとしても連絡相手が連絡を取れる状態ではない場合もある。
【0005】
一方、連絡手段として、インターネットやLANを経由してメッセージの伝達を行う電子メールが広く利用されるに至っている。電子メールによれば、連絡者(メッセージ発信者)は連絡相手が何処にいるかにかかわらずメッセージを発信することができる。また、連絡相手は発信されたメッセージを即座に受信してメッセージ内容を確認することができる。
【0006】
しかしながら、電子メールを用いた場合、連絡相手がメッセージの確認を怠る虞があり、メッセージの伝達が著しく遅れることもある。また、連絡相手にしてみても、常に電子メールの受信に注意を払うということは煩雑である。そもそも、電子メールによってメッセージを受け取るにはそのための端末が必要である。
【特許文献1】特開2004−70542号公報
【発明の概要】
【0007】
今般、本発明者らは、既存の入退場管理システムに電子メールの優れた長所を組み合わせることができること、また、組み合わせた場合に既存の入退場管理システムの有用性を格段に向上させることができる、という知見を得た。本発明はこのような知見に基づくものである。
【0008】
したがって、本発明は、メッセージ伝達手段としても用いることができる入退場管理システムを提供するものである。また、本発明は、このような入退場管理システムに用いられる入退場管理サーバおよび入退場口端末を提供するものである。
【0009】
本発明による第1の入退場管理システムは、所有者に関するID情報が記録されたICタグと、特定のICタグ所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末と、入力端末と接続され、入力端末からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する記録部を有するサーバと、サーバと接続され、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と、を備え、入退場口端末は、ICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明による第2の入退場管理システムは、所有者に関するID情報が記録されたICタグと、特定のICタグ所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末と、入力端末と接続され、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と、を備え、入退場口端末は、入力端末からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する記録部と、ICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有することを特徴とする。
【0011】
第1および第2の入退場管理システムにおいて、管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末の読取手段が、ICタグ所有者が該管理対象区画へ入場する際にICタグからID情報を読み取る入場情報読取リーダと、該管理対象区画から退場する際にICタグからID情報を読み取る退場情報読取リーダと、を有するようにしてもよい。この場合、入退場口端末の読取手段が、ICタグ所有者が管理対象範囲から退出する際にICタグからID情報を読み取る退出情報読取リーダをさらに有するようにしてもよい。
【0012】
第1の入退場管理システムにおいて、サーバが、入退場口端末からID情報の読み取り結果を受け、ICタグ所有者の管理対象区画への入退場情報を作成するようにしてもよい。また、第1および第2の入退場管理システムにおいて入退場口端末は、該入退場口端末が設けられた管理対象区画へのICタグ所有者の入退場情報を作成するようにしてもよい。これらの場合、入力端末から、作成された入退場情報を確認することができるようになっていることが好ましい。
【0013】
本発明による入退場管理サーバは、メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されて用いられる入退場管理サーバであって、入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部を備え、管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を有するとともに、管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末と接続されることを特徴とする。
【0014】
本発明による第1の入退場口端末は、メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されたサーバであって、入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部を有するサーバと、接続されて用いられる入退場口端末であって、管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を備え、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられることを特徴とする。
【0015】
本発明による第2の入退場口端末は、メッセージ入力を行う機能を有した入力端末と接続されて用いられる入退場口端末であって、入力端末からの、管理対象者に関するID情報を用いての該管理対象者に対するメッセージ入力を受けて、メッセージを記録する記録部と、管理対象者に所有されるとともに該管理対象者に関するID情報が記録されたICタグからID情報を読み取る読取手段と、ICタグから読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録されているメッセージを表示する表示部と、を備え、管理対象範囲内における管理対象区画の入退場口近傍に設けられることを特徴とする。
【0016】
第1および第2の入退場口端末においては、管理対象区画の入退場口近傍に設けられた入退場口端末の読取手段が、管理対象者が該管理対象区画へ入場する際にICタグからID情報を読み取る入場情報読取リーダと、該管理対象区画から退場する際にICタグからID情報を読み取る退場情報読取リーダと、を有するようにしてもよい。この場合、入退場口端末の読取手段が、管理対象者が管理対象範囲から退出する際にICタグからID情報を読み取る退出情報読取リーダをさらに有するようにしてもよい。
【発明の開示】
【発明の効果】
【0017】
本発明による入退場管理システムによれば、管理対象者が管理対象区画へ入退場する際に、メッセージが表示されるようになっている。したがって、移動中の管理対象者にメッセージをより確実に連絡することができる。また、管理対象者はメッセージを確認するために端末を持ち歩く必要がなく、メッセージ発信者は管理対象者の所在を確認することなくメッセージを発信すればよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1乃至図3は本発明による入退場管理システムの一実施の形態を示す図である。このうち図1は入退場管理システムの構成を示す概略図であり、図2は入退場口端末を示す図であり、図3はICタグの一例を示す平面図である。
【0020】
図1および図2に示すように、本実施の形態において入退場管理システム10は、所有者に関するID情報が記録されたICタグ20と、特定のICタグ所有者(管理対象者とも呼ぶ)に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末30と、入力端末30と接続線18を介して接続され、入力端末30からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する記録部42を有するサーバ40と、サーバ40と接続線18を介して接続されるとともに管理対象範囲A内における管理対象区画Zの入退場口12に設けられ、ICタグ20からID情報を読み取る読取手段52を有した入退場口端末50と、を備えている。接続線18としては、後述するように信号や情報の送受信を行うことができる限りにおいて特に限定されず、電話線や光ケーブルを用いることができる。
【0021】
このような入退場管理システム10は、管理対象者(被管理者)であるICタグ20の所有者の、管理対象範囲A内における管理対象区画Zへの入退場を管理するとともに、管理対象者が管理対象区画Zへ入退場する際に、該管理対象者宛のメッセージを表示して該管理対象者に対してメッセージを伝達するシステムである。
【0022】
本実施の形態においては、この入退場管理システム10を企業に適用した例となっている。また、この例においては、管理対象範囲Aを企業が管理、または管轄、または占有等する範囲または該範囲内の一部分とし、管理対象区画Zを管理対象範囲A内における各部屋等とし、管理対象者を企業の社員または企業への来訪者とすることができる。さらに、図2に示すように、図示する例においては、管理対象区画Zの入退場口12にオートロック式の扉14が設けられており、管理対象区画Z内への自由な入場が制限されている。扉14の鍵16は入退場口端末50を介してサーバ40に接続されており、サーバ40からの信号を受けた場合に鍵16が開錠されるようになっている。
【0023】
まず、ICタグ20について図3を用いて説明する。
【0024】
図3に示すように、ICタグ20は、非導電性材料からなる基材22と、基材22上に渦巻き状に形成され一対の接点24aを有するアンテナ回路24と、アンテナ回路24の異なる接点24aにそれぞれ接続された一対の電極28aを有するICチップ28と、を有している。ICチップ28の一対の電極28aは、それぞれ導電性の拡大電極26を介してアンテナ回路24の接点24aに導通(電気的に接続)されている。なお、拡大電極26は、アンテナ回路24に対し接点24aのみで導通しており、アンテナ回路24の接点24a以外の部分とは絶縁されている。
【0025】
基材22は、例えばカード状の、紙やPET等からなり、アンテナ回路24は、基材22に対して導電性インキを印刷することや、アルミニウム等の箔を転写すること等により形成されている。
【0026】
このようなICタグ20によれば、ICタグ20と非接触で情報の送受信を行うことができるリーダ・ライタを用いることにより、アンテナ回路24をアンテナとして機能させ、非接触状態でICチップ28に記録された情報を読み取ること、およびICチップ28に新たな情報を記録することができる。なお、ここでいう「非接触」とは電気的に接触していないことを意味し、ICタグとリーダ・ライタが物理的に非接触であることを意味するのではない。したがって、リーダ・ライタ上にICタグを載置した状態で情報の送受信を行うことも、非接触状態での情報の送受信に該当する。
【0027】
なお、ICタグ20はこのような態様に限られず、情報の送受信のために用いられる電磁波の種類によっては、図3におけるICチップ28と、ICチップ28の異なる電極28aにそれぞれ電気的に接続された一対の拡大電極26と、からICタグ20を構成することもできる。このようなICタグ20においては、拡大電極26がアンテナとして機能し、リーダ・ライタによってICチップ28に記録された情報を読み取ったり、あるいはICチップ28に新たな情報を記録させたりすることができる。
【0028】
ICタグ20のICチップ28には、管理対象者(被管理者)である該ICタグ20の所有者に関するID情報、すなわち、所有者を特定することができる情報が少なくとも記録されている。ID情報には、氏名だけでなく、社員番号、氏名をコード化したもの、並びに、本システムにおける利用の目的で各人に割り振られた固有の番号や、ICタグ毎に割り振られた固有の番号(ICタグ番号とも呼ぶ)等も含まれる。なお、各人に割り振られた番号やICタグ番号等の本システム特有のID情報のみがICタグ20に記録されている場合には、該番号はICタグ20の所有者である管理対象者と関連付けられてサーバ40に登録され、これにより、これらの番号から所有者を特定することができるようになる。
【0029】
本実施の形態においては、各ICタグ20にICタグ番号がID情報として記録されており、サーバ40には各ICタグ番号が、該ICタグを所有する管理対象者の氏名および社員番号と関連付けられて記録されている。
【0030】
次に、入力端末30について説明する。
【0031】
本実施の形態において、入力端末30は企業内に設けられた汎用パソコンからなっている。この汎用パソンコンには、メッセージ入力用ソフトがインストールされている。そして、このメッセージ入力用ソフトが起動されると、入力端末30から、特定の管理対象者に関するID情報を入力するとともに該ICタグ所有者に対するメッセージを入力することができるようになっている。入力端末30から入力された特定の管理対象者に対するメッセージ内容は、該管理対象者を特定することができるID情報(以下、受信者ID情報とも呼ぶ)とともにサーバ40に送信される。サーバ40に送信されたメッセージは、メッセージ番号を自動的に割り振られ、記録部42に記録されるようになっている。
【0032】
また、メッセージ内容および受信者ID情報のサーバ40への送信にともなって、該メッセージを入力した管理対象者のID情報(以下、送信者ID情報とも呼ぶ)も、該メッセージに関連付けられてサーバ40へ送信される。サーバ40に送信された送信者ID情報はメッセージ内容と関連付けて記録部42に記憶されるようになっている。
【0033】
本実施の形態において、送信者ID情報は、入力者本人によってメッセージ入力時に併せて入力される。しかしながら、この態様に限定されるものではなく、入力端末30へのログイン情報に基づいて自動的に入力されるようにしてもよい。
【0034】
なお、入力端末30である汎用パソコンは、例えば、企業内の社員に対して1台ずつ割り当てられるパソコンであってもよく、当然にこの場合、入力端末30にはワープロや表計算等の他のアプリケーションソフトがインストールされていてもよい。また、本実施の形態において、入力端末30が汎用パソコンからなる例を示したが、これに限られず、入力端末30がメッセージ入力用の専用端末であってもよい。
【0035】
次に、入退場口端末50について説明する。図2に示すように、本実施の形態において、入退場口端末50は、入退場口12に設けられた扉14の近傍であって管理対象区画Zの外側(管理対象区画Zを区画する壁Wの外側)に設けられている。
【0036】
入退場口端末50は、ICタグ20からID情報を読み取る読取手段52と、ICタグ20から読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録部42に記録されているメッセージを表示する表示部54と、を有している。本実施の形態において、読取手段52は、それぞれ接触または接近させられたICタグ20から記録されているID情報を読み取ることができる、入場情報読取リーダ52a、退場情報読取リーダ52b、および退出情報読取リーダ52cの3つのリーダを有している。管理対象区画Zの入退場口12を通過する管理対象者は、管理対象区画Zへ入場する際にはICタグ20を入場情報読取リーダ52aに接触または接近させ、管理対象区画Zから退場する際にはICタグ20を退場情報読取リーダ52bに接触または接近させ、管理対象範囲Aから退出しようとする際にはICタグ20を退出情報読取リーダ52cに接触または接近させる。
【0037】
読取手段52によって読み取られたID情報は、サーバ40に送信されるようになっている。
【0038】
次にサーバ40について説明する。
【0039】
図7はサーバ40の記録部42の情報記録構造を説明する図である。図7に示されているように、記録部42は、管理対象者情報記録部42a、ICタグ情報記録部42b、入退場履歴記録部42c、メッセージ記録部42d、およびメッセージ宛先記録部42eを有している。
【0040】
このうち管理対象者情報記録部42aには、管理対象者の氏名が社員番号および所属部署名と関連付けられて登録されている。入社または退社する社員が生じた場合には、都度、管理対象者情報記録部42aの情報がシステム管理者等によって更新される。ICタグ情報記録部42bには、管理対象者によって所有されるICタグ20に付随する固有のICタグ番号(ID情報)が、該ICタグ所有者の社員番号と関連付けられて登録されている。したがって、管理対象者情報記録部42aとICタグ情報記録部42bとに記録されている情報を照らし合わせることにより、社員番号を介して、ICタグ20の所有者の氏名および所属部署名と、該ICタグ20に記録されているICタグ番号との関連付けを行うことができる。
【0041】
なお、企業への来訪者は、当然に、社員番号を有していない。来訪者には、企業の受付等でICタグ20が貸与される。貸与されたICタグ20に付されたICタグ番号は、システム利用上の模擬社員番号と関連付けられてICタグ情報記録部42bに登録されている。また、システム管理者等は、ICタグ20が来訪者に貸与される度に、来訪者の氏名および/または来訪者が所属する企業名等を模擬社員番号と関連付けて管理対象者情報記録部42aに更新(登録・削除・再登録)する。これにより、来訪者も社員と同様に入退場管理システム10を利用することができるようになる。
【0042】
ところで、上述したように、サーバ40は、入退場口端末50の読取手段52の各リーダ52a,52b,52cがICタグ20から読み取ったICタグ番号(ID情報)を、入退場口端末50から受けるようになっている。このとき、サーバ40は、いずれの入退場口端末50の、いずれのリーダ52a,52b,52cが読み取ったかを認識することができるようになっている。
【0043】
入場情報読取リーダ52aによって読み取られたID情報を受信した場合、サーバ40は、ICタグ情報記録部42bに登録された情報に基づき、受信したICタグ番号が登録されているものであるか否かを判断する。ID情報が登録されているものであった場合、サーバ40は入退場口端末50を介して扉14の鍵16に信号を送り、鍵16を開錠するようになっている。また、サーバ40は送信されてきた管理対象者の入退場情報を記録部42の入退場履歴記録部42cに記録するようになっている。図7に示されているように、入退場履歴記録部42cに記録されるのは、管理対象者の社員番号、入退場時刻、管理対象区画名、および入場・退場・退出情報である。また、本実施の形態においては、入力端末30から入退場履歴記録部42cにアクセスし、入退場履歴記録部42cに記録されている入退場情報を閲覧することができるようになっている。
【0044】
また、上述したように、入力端末30から入力されたメッセージ内容は、受信者ID情報および送信者ID情報と関連付けられてサーバ40に送信されてくる。サーバ40は各メッセージに対してメッセージ番号を自動的に割り振るとともに、メッセージ記録部42dおよびメッセージ宛先記録部42eに所定の情報を記録するようになっている。図7に示すように、メッセージ記録部42dには、メッセージ番号、メッセージ入力者の社員番号、およびメッセージ内容が記録される。一方、メッセージ宛先記録部42eには、メッセージ番号、メッセージ宛先人の社員番号、および既読・未読情報が記録される。本実施の形態においては、システム管理者等の限定された者だけが、メッセージ記録部42dおよびメッセージ宛先記録部42eに記録された情報にアクセスすることができるようになっている。
【0045】
サーバ40は、入退場口端末50からID情報を受信した場合、該ID情報によって特定される管理対象者へのメッセージを記録部42から検索するようになっている。そして、該管理対象者宛のメッセージが記録部42に記録されていれば、該メッセージのすべてを、ID情報を読み取った入退場口端末50に送信するようになっている。すなわち、入退場口端末50に提示されたICタグ20の所有者にあてたメッセージが記録部42に記録されていれば、そのメッセージが入退場口端末50に送信されるようになっている。この場合、送信されたメッセージが、ICタグ番号の送信先である入退場口端末50の表示部54に表示されるようになっている。
【0046】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0047】
まず、管理対象者が管理対象範囲A内における管理対象区画Zへ入退場する場合、あるいは管理対象範囲Aから退出する場合、管理対象者は、管理対象区画Zの入退場口12近傍に設けられた入退場口端末50の読取手段52にICタグ20を接触、あるいは接近させる。このとき、管理対象区画Zへ入場する場合には入場情報読取リーダ52aにICタグ20を接触または接近させ、管理対象区画Zから退場する場合には退場情報読取リーダ52bにICタグ20を接触または接近させ、管理対象範囲Aから退出する場合、例えば、帰宅する場合には退出情報読取リーダ52cにICタグ20を接触または接近させる。
【0048】
ICタグ20が読取手段52に接触または接近させられると、読取手段52は記録されているICタグ番号をICタグ20から読み取る。読取手段52に読み取られたICタグ番号(ID情報)は、サーバ40に送信される。入場情報読取リーダ52aによって読み取られたICタグ番号が送信されてきた場合、サーバ40は、ICタグ情報記録部42bの情報に基づき、送信されてきたICタグ番号が登録されているものであるか否かを判断する。読み取られたICタグ番号が登録されているものであれば、入退場口端末50を介して入退場口12の扉14に信号を送信して鍵16を開錠する。このようにして、登録されたICタグ番号が記録されているICタグ20の所有者のみが管理対象区画Zへ入場することができる。
【0049】
また、サーバ40は、ICタグ情報記録部42bの情報に基づき、送信されてきたICタグ番号に対応する管理対象者の社員番号を検索する。さらに、サーバ40は、管理対象者情報記録部42aの情報に基づき、検索された社員番号に対応する管理対象者の氏名を検索する。この検索結果に基づき、サーバ40はICタグ20の所有者である管理対象者の社員番号を入退場時刻とともに記録部42の入退場履歴記録部42cに記録する。また、サーバ40は、いずれの入退場口端末50のいずれのリーダ52a,52b,52cがICタグ20からID情報を読み取ったかを認識することができるようになっており、氏名および入退場時刻と関連させて管理対象区画名および入場・退場・退出情報をも入退場履歴記録部42cに記録する。すなわち、入退場口端末50からICタグ番号が送信されてくる度に、誰(社員番号)が、いつ(入退場時刻)、どこ(管理対象区画名)を、入場または退場(入場・退場・退出情報)したか、あるいは誰(社員番号)が、いつ(入退場時刻)、どこ(管理対象区画名)を経由して管理対象範囲Aから退出(入場・退場・退出情報)したかを入退場履歴記録部42cに記録する。
【0050】
入退場履歴記録部42cに記録された入退場情報を適宜処理(並べ替え、集計等)することにより、特定の管理対象者の移動履歴、特定の管理対象区画Zへの入退場履歴、各管理対象者のその時点での居場所、各管理対象区画Zのその時点での使用状況等を知ることができる。また、本実施の形態においては、この入退場履歴記録部42cに入力端末30からアクセスすることができるようになっている。すなわち、管理対象者である社員は、汎用パソコン(入力端末20)からこれらの有用な情報を容易に得ることができるのである。
【0051】
なお、この際、入退場履歴記録部42cに記録された社員番号に対応する氏名および所属部署名も、閲覧者に表示されるようになっていることが好ましい。氏名および所属部署名は、管理対象者情報記録部42aの情報に基づき、社員番号から検索されることによって得られる。
【0052】
次に、メッセージの入力およびメッセージ送信のプロセスについて説明する。
【0053】
特定の管理対象者に対してメッセージを伝達したい場合、企業内の社員は、入力端末30においてメッセージ入力用ソフトを起動させ、入力端末30から送信先となる管理対象者に関するID情報(受信者ID情報)および送信者本人に関するID情報(送信者ID情報)とともにメッセージ内容を入力する。このようにして入力されたメッセージ、受信者ID情報、および送信者ID情報は、互いに関連付けられてサーバ40に送信される。なお、本実施の形態において、送信者によって入力される受信者ID情報および送信者ID情報は、それぞれ受信者の氏名および送信者の氏名である。
【0054】
メッセージが、宛先人の氏名(受信者ID情報)および送信者の氏名(送信者ID情報)とともにサーバ40に送信されると、サーバ40は固有のメッセージ番号を割り振るとともに、記録部40のメッセージ記録部42dとメッセージ宛先記録部42eに所定の情報を記録する。
【0055】
メッセージ記録部42dには、メッセージ番号、送信者の社員番号、およびメッセージ内容が互いに関連付けられて記録される。このうち送信者の社員番号は、管理対象者情報記録部42aの情報に基づき、サーバ40に送信されてきた送信者の氏名(送信者ID情報)に対応する社員番号を検索することによって得られる。
【0056】
一方、メッセージ宛先記録部42eには、メッセージ番号、メッセージ宛先人の社員番号、および既読・未読情報が互いに関連付けられて記録される。このうち、メッセージ宛先人の社員番号は、管理対象者情報記録部42aの情報に基づき、サーバ40に送信されてきた受信者の氏名(受信者ID情報)に対応する社員番号を検索することによって得られる。また、既読・未読情報とは、メッセージが既に宛先人に向けて送信されているか否かを記録するものであり、この時点では、当然に、「未読」として記録される。
【0057】
なお、入力端末30から複数人に向けてメッセージを入力することができるようになっている。このようなメッセージに対しては1つのメッセージ番号が割り振られ、メッセージ記録部42dには1つの情報が記録される。一方、メッセージ宛先記録部42eには、宛先人毎に情報が記録される。すなわち、1つのメッセージ番号に対して、宛先人の人数分の情報が記録される。さらに、複数人に向けてメッセージを入力端末30から入力する場合には、受信者ID情報として所属部署名を入力することもできる。この場合、管理対象者情報記録部42aの情報に基づき、該所属部署に所属する全宛先人の社員番号が検索され、メッセージ宛先記録部42eに社員番号毎の情報が記録される。
【0058】
管理対象者が管理対象区画Zを入退場する際、上述したように、読取手段52によってICタグ20から読み取られたICタグ番号がサーバ40に送信される。送信されてきたICタグ番号は対応する社員番号に変換され、この社員番号に対応する情報がメッセージ宛先記録部42eに記録されていないか検索される。具体的には、ICタグ20から読み取られたICタグ番号に対応する社員番号を、メッセージ宛先記録部42eにメッセージ番号とともに記録されている宛先人の社員番号と照合していく。
【0059】
該当する社員番号がメッセージ宛先記録部42eに記録されている場合、サーバ40によって、関連付けられて記録されている既読・未読情報が「既読」および「未読」のいずれとして記録されているかが確認される。既読・未読情報が「既読」として記録されている場合には、メッセージ内容は送信されない。一方、メッセージ宛先記録部42eに既読・未読情報が「未読」として記録されている場合には、メッセージ記録部42dに該メッセージ番号と関連付けて記録されているメッセージ内容が送信者の情報とともに、ICタグ20からICタグ番号を読み取った入退場口端末50に送信されることになる。また、同時に、メッセージ宛先記録部42eに記録されている既読・未読情報が「未読」から「既読」へと更新される。
【0060】
なお、入退場口端末30にメッセージ内容とともに送信される送信者の情報は、送信者の氏名である。メッセージ内容とともにメッセージ記録部42dに記録されている送信者の社員番号に対応する氏名を、管理対象者情報記録部42aの情報に基づいて検索することによって、送信者の氏名が得られ、これが入退場口端末30に送信される。
【0061】
入退場口端末50にサーバ40からメッセージ内容および送信者の氏名が送信されると、表示部54にメッセージ内容および送信者の氏名が表示される。これにより、特定の管理対象者に向けたメッセージを、該管理対象者が管理対象区画Zへ入退場する際に確認することができる。すなわち、該管理対象者は、意識しなくとも、管理対象範囲Aから退出するまでにメッセージを必ず確認することができるのである。
【0062】
以上のように本実施の形態によれば、管理対象区画Zへ入退場する際におけるICタグ20からのID情報の読み取り結果を、メッセージを受信する際のID識別に利用するようになっている。したがって、管理対象者が管理対象区画Zへ入退場する際に、該管理対象者に対するメッセージがあればそのメッセージが表示される。このため、必然的に生じ得る管理対象区画Zへの入退場の際に、管理対象者がメッセージを受信することになり、これにより、少なくとも管理対象者が管理対象範囲Aから退出するまでに、該管理対象者にメッセージを伝達することができる。また、メッセージの発信者からすると、連絡相手である管理対象者の居場所を探し出すことなく、入力端末(汎用パソコン)30からメッセージを入力しさえすれば、メッセージを受けることを予期していない該管理対象者にメッセージを伝達することができる。さらに、メッセージの受信者である管理対象者からすれば、管理対象範囲A内を移動したり、あるいは、自分が所属していないまたは通常所在していない管理対象区画Zに出張したりしている場合であって、かつ、メッセージ受信用の端末を持ち歩いていない場合であっても、メッセージを受信してその内容を確認することができる。さらに、入退場管理システム10を設置した企業への来訪者に対しても、メッセージを伝達することができる。
【0063】
また、本実施の形態によれば、サーバ40は、入退場口端末50からID情報の読み取り結果を受け、各管理対象者の各管理対象区画Zへの入退場情報を作成して記録部42に記録するようになっており、また、作成された入退場情報を入力端末30から確認することができるようになっている。したがって、入力端末30を操作することができる者は、特定の管理対象者の移動履歴、特定の管理対象区画Zへの入退場履歴、各管理対象者のその時点での居場所、各管理対象区画Zにおける管理対象者のその時点での有無(すなわち、各管理対象区画Zのその時点での使用状況)等を容易に確認することができる。このことは、セキュリティー上の観点からも非常に好ましい。
【0064】
さらに、本実施の形態によれば、入退場口端末50の読取手段52が入場情報読取リーダ52aと、退場情報読取リーダ52bと、退出情報読取リーダ52cと、を有しており、サーバ40は、いずれのリーダがID情報を読み取ったかに基づき、管理対象者が管理対象区画Zに入場したか、あるいは管理対象区画Zから退場したか、あるいは管理対象範囲Aから退出したかを識別することができる。したがって、サーバ40は、入退場口端末50の読取手段52がID情報を読み取るたびに、都度正確な入退場情報を作成することができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、入退場管理システム10を企業に適用し、管理対象範囲Aを企業が管理、または管轄、または占有等する範囲あるいは該範囲の一部分とし、管理対象区画Zを管理対象範囲A内における各部屋等とし、管理対象者を企業の社員または企業への来訪者とした例を示したが、これに限られない。例えば、入退場管理システム10を遊戯施設に適用し、管理対象範囲Aを遊戯施設の入場ゲート内とし、管理対象区画Zを遊戯施設内に設けられた各アトラクション等とし、管理対象者を遊戯施設への来訪者とすることもできる。
【0066】
また、本実施の形態において、入退場口12にオートロック式の鍵16を有する扉14が設けられ、登録されたID情報が記録されているICタグ20を所有していない者の管理対象区画Zへの自由な入場が制限されている例を示したが、これに限られない。例えば、管理対象者が登録されたID情報を記録されたICタグ20を有していなければ、管理対象区画Zからの自由な退場も制限されるようにしてもよい。この場合、図2に示す入退場口端末50とは異なり、入退場口端末50の退場情報読取リーダ52bを管理対象区画Zの内側(管理対象区画Zを区画する壁Wの内側)に設けなければならず、また、表示部54を管理対象区画Zの外側と内側との両方に設けることが好ましい。その一方で、本実施の形態における扉14の鍵16、さらには扉14自体も必須ではなく、省略することもできる。
【0067】
さらに、本実施の形態においては、ID情報として、ICタグ番号、社員番号、氏名の3種類が用いられた例を示したが、これに限られず、適宜変更することができる。また、本実施の形態においては、サーバ40の記録部42内において社員番号を用いて各管理対象者を特定するようにしており、同姓同名の複数の管理対象者をも区別することができるといった利点を有している。しかしながら、このような態様に限られるものではない。
【0068】
さらに、本実施の形態において、入退場口12にオートロック式の鍵16を有する扉14が設けられ、この鍵16は、入退場口端末50の読取手段52が読み取ったID情報がサーバ40に登録されていることを条件として、開錠される例を示したが、これに限られない。読取手段52が読み取ったID情報に対応する管理対象者に対してのメッセージがある場合には、該管理対象者がメッセージ内容を確認したと判断されることをさらなる条件として、鍵16が開錠されるようにしてもよい。この場合、施錠された入退場口12から管理対象区画Zへ入場するには、管理対象者が自分宛のメッセージを確認することが条件となるので、メッセージの伝達をより確実に行うことができる。なお、管理対象者がメッセージ内容を確認したか否かを判断することができるようにするには、入退場口端末50の表示部54をタッチパネルディスプレイにする等して、メッセージを確認した場合に入力する確認ボタンを入退場口端末50に設け、この確認ボタンが入力されたか否かを入退場口端末50またはサーバ40によって識別することができるようにすればよい。
【0069】
さらに、本実施の形態において、記録部42に記録されたメッセージを入退場口端末50に一度送信すると、該メッセージに付随して記録されている既読・未読情報が「未読」から「既読」に変更され、「既読」として記録されたメッセージがその後送信されないようにした例を示したが、これに限られない。例えば、メッセージ入力者が重要と考えるメッセージについては、入退場口端末50に2度以上送信されるようにしてもよい。他の変形例としては、一度送信されたメッセージをサーバ40の記録部42(メッセージ記録部42dおよびメッセージ宛先記録部42e)から削除するようにしてもよい。この場合、記録部42(メッセージ宛先記録部42e)に既読・未読情報を記録する必要がなくなる。別の変形例としては、受信者である管理対象者がメッセージ内容を確認したと判断されることを条件として、メッセージを、都度、削除していくようにしてもよい。さらなる変形例としては、記録部40に表示済メッセージ記録部をさらに設け、入退場口端末50に一度送信されて表示部54に表示されたメッセージを、未だ表示されていないメッセージと区別して表示済メッセージとして記録部42に記録するとともに、メッセージ記録部42dおよびメッセージ宛先記録部42eに記録されている該メッセージに関連する情報を削除するようにしてもよい。この場合も、記録部42(メッセージ宛先記録部42e)に既読・未読情報を記録する必要がなくなる。
【0070】
さらに、本実施の形態において、入退場口端末50の読取手段52が、入場情報読取リーダ52a、退場情報読取リーダ52b、および退出情報読取リーダ52cの計3つのリーダを有している例を示したが、これに限られない。例えば、退出情報読取リーダ52cを省略し、入退場管理システム10が退出情報を把握しないようにしてもよい。あるいは、読取手段52が1つのリーダのみを有するようにしてもよい。
【0071】
さらには、管理対象区画Zの入退場口12近傍に設けられた入退場口端末50に加えて、管理対象範囲Aの入退場口(入退場ゲート)13に入退場口端末50aを設け、この入退場口端末50aのみに退出情報読取リーダ52cを設けるようにしてもよい。この変形例においては、管理対象区画Zの入退場口12近傍に設けられた入退場口端末50の退出情報読取リーダ52cが不要となる。なお、図4はこのような変形例を示す概略図であり、図4に示す入退場管理システム10は図1乃至図3を用いて説明した実施の形態と他の部分において略同一である。したがって、図4において、図1乃至図3に示す実施の形態と同一部分については同一符号を付すとともに、重複する詳細な説明を省略する。
【0072】
さらに、本実施の形態において、入力端末30に予めインストールされたメッセージ入力用ソフトを用いてメッセージ入力を行う例を示したが、これに限られず、種々変更された態様により、入力端末30からメッセージ入力を行うことができるようにしてもよい。例えば、サーバ40が、メッセージ入力用ソフトに代わるアプリケーションを稼働させるホームページを運営し、入力端末30からこのホームページにアクセスして入退場口端末50に送信されるメッセージを入力するようにしてもよい。
【0073】
さらに、本実施の形態において、入力端末30が汎用パソコンからなる例を示したが、入退場口端末50も同様に汎用パソコンを元にして構成するようにしてもよい。このようにして構成された入退場口端末50の一例を図5に示す。図5に示す入退場口端末50は、ディスプレイ(表示部)54とキーボード56とを有した汎用パソコンと、汎用パソコンに接続された読取手段52と、から構成されている。
【0074】
汎用パソコンからなる入退場口端末50はある程度の情報処理能力を有するとともに、入力手段としてのキーボード56を有していることから、メッセージ入力を行う機能を有するように構成することができる。この場合、入退場口端末50を入力端末30としても用いることができるようになる。
【0075】
また、汎用パソコンからなる入退場口端末50は、通常、記憶装置(端末記録部とも呼ぶ)58を有している。したがって、入退場口端末50が、読取手段52によってICタグ20から読み取ったID情報に基づき、対応する管理対象区画Zへの管理対象者の入退場情報を作成し、この入退場情報を端末記録部58に記録するようにすることもできる。この場合、入力端末30から、入退場口端末50の端末記録部58に記録された入退場情報を確認することができるようになっていることが好ましい。
【0076】
さらに、本実施の形態において、入退場管理システム10は単一のサーバ40を中心として構成され、いわゆる集中管理型的なシステムとした例を示したが、これに限られず、サーバ40によって行われる処理の一部またはすべてを、入退場口端末50や入力端末30が行うようにしてもよい。例えば、入退場口端末50の情報処理能力および端末記録部58の記録容量を増強し、入力端末30で特定のID情報とともに入力されたメッセージ内容の記録、メッセージとともに記録されたID情報と読取手段52で読み取ったID情報との照合、鍵の開錠作業等の一部またはすべてを、入退場口端末50で行うようにしてもよい。さらには、複数のサーバ40を設けて各サーバが処理を分散して行うようにしてもよい。複数のサーバ40を設ける場合には、主たるサーバと、入退場口端末50および入力端末30と主たるサーバとの間に設けられた従たるサーバと、に区別するようにすることもできる。
【0077】
このような変形例の一例を図6に示す。図6に示す入退場管理システム10はサーバ40を備えておらず、いわゆる分散管理型的なシステムとして構成されている。図6に示す入退場管理システム10は、この点において、図1乃至図3を用いて説明した実施の形態と相違し、他の部分においては略同一である。したがって、図6において、図1乃至図3に示す実施の形態と同一部分については同一符号を付すとともに、重複する詳細な説明を省略する。
【0078】
図6に示す入退場管理システム10は、所有者に関するID情報が記録されたICタグ20と、特定の所有者に関するID情報を用いて該ICタグ所有者に対するメッセージ入力を行う機能を有する入力端末30と、入力端末30と接続され、管理対象範囲A内における管理対象区画Zの入退場口12近傍に設けられた入退場口端末50と、を備えている。また、入退場口端末50は、入力端末30からのメッセージ入力を受けてメッセージを記録する端末記録部58と、ICタグ20からID情報を読み取る読取手段52と、ICタグ20から読み取ったID情報とメッセージ入力のために用いられたID情報との照合結果に基づいて記録部42に記録されているメッセージを表示する表示部と、を有している。
【0079】
このような入退場管理システム10においては、入力端末30から入力されたメッセージはすべての入退場口端末50に送信されて、すべての入退場口端末50の端末記録部58に記録される。入退場口端末50がICタグ20からID情報を読み取ると、入退場口端末50は、読み取ったID情報に該当するID情報とともに記録されたメッセージを検索する。該当するID情報とともに記録されたメッセージがあれば、入退場口端末50はそのメッセージを表示部54に表示するとともに、他の入退場口端末50にメッセージを表示した旨を送信する。これにより、他の入退場口端末50は該メッセージを削除し、あるいは未だ表示部54に表示されていないメッセージと区別して再記録する。
【0080】
また、この入退場管理システム10において、各入退場口端末50は、対応する管理対象区画Zへの管理対象者の入退場情報を作成して記録する。また、各入退場口端末50が、該入退場口端末50の読取手段52が読み取ったID情報を他の入退場口端末50に送信しあい、各入退場口端末50が全管理対象区画Zへの管理対象者の入退場情報をそれぞれ作成して記録するようにすることができる。
【0081】
さらには、図6に示す入退場管理システム10が備える複数の入退場口端末50のうちのいずれかを親機として、情報等の記録、照合作業、および開錠作業等の一部またはすべてを親機である入場口端末50が担当するようにすることもできる。
【0082】
以上のように、入退場管理システム10の一実施の形態をいくつかの変形例とともに説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明による入退場管理システムの一実施の形態の構成を示す概略図。
【図2】入退場口端末を示す図。
【図3】ICタグの一例を示す平面図。
【図4】入退場管理システムの構成の一変形例を示す概略図。
【図5】入退場口端末の一変形例を示す図。
【図6】入退場管理システムの構成の一変形例を示す概略図。
【図7】サーバの記録部の情報記録構造を説明する図。
【符号の説明】
【0084】
10 入退場管理システム
12 入退場口
20 ICタグ
30 入力端末
40 サーバ
42 記録部
50 入退場口端末
52 読取手段
54 表示部
52a 入場情報読取リーダ
52b 退場情報読取リーダ
52c 退出情報読取リーダ
54 表示部
A 管理対象範囲
Z 管理対象区画
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【出願日】 平成17年6月21日(2005.6.21)
【代理人】 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次

【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之

【識別番号】100096895
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 淳平

【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁

【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕


【公開番号】 特開2007−4230(P2007−4230A)
【公開日】 平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願番号】 特願2005−180333(P2005−180333)