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【発明の名称】 生産管理装置
【発明者】 【氏名】坂井 実治

【要約】 【課題】部品の生産、部品の組み立ての生産システムの効率化を図ることのできる生産管理装置を提供する。

【解決手段】部品の製造工場6及び、該製造工場で生産した部品を受け付け、受け付けた部品を加工し組み立てて製品を生産する製品工場1の生産システムを管理する生産管理装置8において、単位製品毎に、製品の生産に使用する部品の種別毎の数量および製品の製作に要する日数を格納した部品組み合わせテーブル、並びに製品の生産に使用する部品の種別毎の必要総数量および部品の生産期限を格納した部品生産指示テーブルを備え、該部品生産指示テーブルにしたがって、前記部品の製造工場6、前記製品工場1の生産を管理する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品の製造工場及び、該製造工場で生産した部品を受け付け、受け付けた部品を加工し組み立てて製品を生産する製品工場の生産システムを管理する生産管理装置において、
単位製品毎に、製品の生産に使用する部品の種別毎の数量および製品の製作に要する日数を格納した部品組み合わせテーブル、並びに製品の生産に使用する部品の種別毎の必要総数量および部品の生産期限を格納した部品生産指示テーブルを備え、該部品生産指示テーブルにしたがって、前記部品の製造工場、前記製品工場の生産を管理することを特徴とする生産管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の生産管理装置において、
前記部品生産指示テーブルに格納する、製品の生産に使用する部品の種別毎の必要総数量および製品の生産期限のデータは、単位製品の生産に使用する部品の種別毎の数量と製品の生産個数および製品の製作に要する日数をもとにそれぞれ演算することを特徴とする生産管理装置。
【請求項3】
請求項1記載の生産管理装置において、
部品を製作する部品工場、製品工場、納品先の位置およびそれらを結ぶ道路網の情報を格納したデータベースを備え、該データベースをもとに配送手段に最適ルートを指示することを特徴とする生産管理装置。






【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生産管理装置に係り、部品の生産、搬送、部品の組み立て、組み立てた製品の搬送を含む一連の生産システムの効率化を図ることのできる生産管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の製品工場では、部品工場などで生産された部品を収集し、収集した部品を加工し、組合せることにより製品を生産している。前記製品工場では、注文者からの発注を受けると、設計資料などを参照して必要とされる部品の種類とその員数を算出し、その結果を部品工場に知らせることにより部品を手配している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−218800号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記部品を手配する作業の一部は、通常人手を介して行われるため、作業には遅延が生じる。このため、部品工場側では、手配を受けてからの納入時間を短く保つため、ある程度の余裕在庫を抱えることが必要であり、これは経営上の負担となっていた。
【0004】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、部品の生産、部品の組み立ての生産システムの効率化を図ることのできる生産管理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
【0006】
部品の製造工場及び、該製造工場で生産した部品を受け付け、受け付けた部品を加工し組み立てて製品を生産する製品工場の生産システムを管理する生産管理装置において、単位製品毎に、製品の生産に使用する部品の種別毎の数量および製品の製作に要する日数を格納した部品組み合わせテーブル、並びに製品の生産に使用する部品の種別毎の必要総数量および部品の生産期限を格納した部品生産指示テーブルを備え、該部品生産指示テーブルにしたがって、前記部品の製造工場、前記製品工場の生産を管理する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、以上の構成を備えるため、部品の生産、部品の組み立ての生産システムの効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る生産管理装置を説明する図である。図1に示すように、製品工場1では、部品工場6から種々の部品を収集し、収集した部品を組み合わせて所定の製品を生産する。この製品工場1は、部品受付部2、受け付けた部品を格納しておく倉庫3、倉庫3から部品を払い出す払出し窓口4、および製品生産ライン5を備える。
【0009】
部品工場6は端末71を設置し、後述する生産管理コンピュータ8からの発注データ9に従って必要な数量の部品10を生産する。なお、生産した部品10にはそれぞれICタグを取り付けておく。また、前記ICタグには部品の種別、ロットNO、製造年月日などの情報を書き込にでおく。
【0010】
次に前記ICタグを取り付けた部品を輸送車などの搬送手段11を介して製品工場1に搬送する。製品工場1では部品受付部2に備えたICタグ読取装置により前記ICタグを読み取り、受け付けた部品の種別や員数などをチェックしたのち、倉庫3に格納する。このとき、受付けた部品の情報(部品情報)12を生産管理コンピュータ8に送信する。 生産管理コンピュータ8は、製品の生産指令13を製品工場1に出力する。製品の生産指令13を受けた製品工場1は、払出し窓口4を介して倉庫3から製品を生産に必要な部品を払出し、払い出した部品を製品生産ライン5に流す。
【0011】
生産ラインに流す際には、払出し窓口4で部品に取り付けたICタグを取り外す。また、このとき、部品生産時に書き込んだ情報、すなわち部品の種別、ロットNO、製造年月日などの情報を消去する。次いでこれらの情報を消去したICタグを部品工場6に返却する。これにより部品工場ではICタグを再利用することが可能となる。
【0012】
製品工場1で製作した製品は輸送車などの搬送手段11を介して注文者14に配送(納品)する。このとき、例えば、端末72を介して、生産した製品の数量あるいは搬送した製品の数量、配送先、配送年月日などの情報15を生産管理コンピュータ8に送信する。
【0013】
生産管理コンピュータ8はインターネットなどのネットワークを介して注文者14、製品工場1に設けた端末73、部品工場6に設けた端末71、搬送手段11に設けた端末72と接続する。また、製品生産に必要とされる部品の種別、数量等の設計情報等を格納した製品生産管理元データベース16、および外部データベース20と接続し、各接続先とデータの授受を行う。
【0014】
生産管理コンピュータ8の初期INPUT情報としては、製品生産管理元データベース16から入力される単位製品に使用する部品の種別、数量などのデータ17、製品工場1に保管しておきたい余裕在庫部品数量の設定値18、および注文者14から入力される製品の注文数量や納期などの発注データ19である。
【0015】
生産管理コンピュータ8は、前記初期INPUT情報をもとに、部品工場6への部品の注文情報9、製品工場1への製品生産指令13を主要OUTPUT情報として出力する。また、製品工場1の部品受付部2から部品情報12、および搬送手段11の端末72からの生産した製品の情報15をフイードバック情報として生産管理コンピュータ8に格納しておく。
【0016】
図2は、生産管理元データベース16に格納したデータ例を説明する図である。図2に示すように、単位製品(AないしC)の生産に使用する部品の種別および数量、製品ごとの製作に要する日数を格納する。また、生産管理元データベース16には、部品工場の生産能力、工場の余裕在庫の設定値を格納する。また、外部データベース20には、部品を構成する素材の価格トレンドあるいは道路渋滞や事故などの交通情報を格納する。
【0017】
ここで、注文者より製品Aを100個,製品Bを50個,製品Cを30個を10日後に納入するような注文(発注データ19)があったとする。生産管理コンピュータ8は、これを受けて製品工場1に、製品Aを100個、製品Bを50個、製品Cを30個、を10日後までに製作するよう指示を出す。
【0018】
前記製作の指示と並行して、前記生産管理コンピュータ8は、部品工場6に、生産すべき部品の数量および各部品の生産期限を通知する。また、製品工場1に、製作すべき製品の種別および数量、並びに製作完了の期限日を通知する。
【0019】
図3は、生産すべき部品の数量および各部品の生産期限を示す図である。なお、生産すべき部品の数量および各部品の生産期限は、図2に示す単位製品(AないしC)に使用する部品の種別および数量、および製品ごとの製作に要する日数をもとに演算することができる。例えば、前述のように、製品Aの製作数量は100個であるから、それを製作するに要する部品aの数量は10000個、部品bの数量は5000個、部品cの数量は3000個、であり、部品の生産期限は7(10−3)日後となる。同様に、製品Bの製作数量は50個であるから、それを製作するに要する部品aの数量は2500個、部品bの数量は5000個、部品dの数量は1500個であり、部品の生産期限は5(10−5)日後となる
生産管理コンピュータは、図3に示されるデータにしたがって、部品aを製作する部品工場に部品a、12500個を5日後までに製作し、部品bを製作する部品工場に部品b、10900個を3日後までに製作し、部品cを製作する部品工場に部品c、6000個を3日後までに製作し、部品dを製作する部品工場に部品d、3000個を3日後までに製作するよう指示を出力する。
【0020】
各部品工場の生産能力が1日2500個である場合、部品b製作する部品工場は上記指示に対応できなくなるが、このような場合には、部品工場bに対して、5日後までに5900(5000+900)個、7日後までに5000個というように、生産能力に応じたさらに細かい製作指示を出力することができる。
【0021】
つぎに、生産管理コンピュータ8は、製品工場1の部品受付部2により受け付けた部品情報12(部品の種別および数量)並びに搬送手段11から送信される生産された製品の情報15(製品工場において生産された製品の種別および数量)を監視することにより、製品の生産を管理する。これにより、注文者に製品が届けられまでを監視することができる。
【0022】
図4は、輸送車等の搬送手段11に最適ルートを提供する方法を説明する図である。なお、部品aを製作する部品工場6a、部品bを製作する部品工場6b、部品cを製作する部品工場6c、部品dを製作する部品工場6d、製品工場1、注文者14の位置およびそれらを結ぶ道路網は図4aに示すとおりであり、これらの情報は予め外部データベース20に格納しておく。部品工場と部品工場で生産された部品を輸送する輸送業者は別々の業者である場合が多く、輸送経路などにムダが発生し、結果として輸送コストが上昇していた。
【0023】
生産管理コンピュータ8は、道路に渋滞や道路事故などがない場合には、例えば、図4(a)に示すように、搬送手段11aに対し、部品工場6a→部品工場6b→製品工場1というルートを、搬送手段11bに対し、部品工場6c→製品工場1というルートを、搬送手段11cに対し、部品工場6d→製品工場1→注文者14というルートを指示する。
【0024】
一方、図4(b)に示すように、部品工場6a→部品工場6b間が事故などにより通行止めになった場合、生産管理コンピュータ8は搬送手段11aに対し、部品工場6a→一般道1経由→部品工場6d→製品工場1→注文者14というルートを、搬送手段11bに対し、部品工場6c→一般道2経由→部品工場6b→製品工場1というルートを指示する。これにより道路事情に応じた最適ルートを指示することができる。
【0025】
また、部品工場6から製品工場1までの搬送手段11の搬送に要する搬送所要日数をデータベースに有し、製品の生産期限から部品の搬送所要日数と部品製作所要日数を差し引いて部品の生産期限を算出しても良い。これによれば、部品の搬送を含む一連の生産システムの効率化を図ることができる。
【0026】
また、製品工場1から注文者14までの搬送手段11の搬送に要する搬送所要日数をデータベースに有し、製品の注文期限から製品の搬送所要日数を差し引いて製品の生産期限を算出しても良い。これによれば、製品の搬送を含む一連の生産システムの効率化を図ることができる。
【0027】
また、前記部品工場6、部品搬送手段、製品工場1、製品搬送手段による所要日数を有し、注文者の製品の納入期限から、生産や搬送の各工程の期限を管理することで、部品の生産、搬送、部品の組立、組み立てた製品の搬送を含む一連の生産システムの効率化を図ることができる。
【0028】
以上説明したように、生産管理コンピュータ、ICタグ、ネットワークを本実施形態のように組み合わせることで次に示すような効果を得ることができる。第一に、部品の発注データ9をリアルタイムで正確に出力することができるため、部品工場の部品在庫を究極にはゼロとすることができ、部品工場の経営状態、具体的にはバランスシートなどが向上、安定する。部品の発注データ9は、注文者14からの発注データ19、製品生産管理元データベース16からの単位製品に使用する部品の種別数量データ17、余裕在庫部品の設定値18、製品工場1からのフイードバック値である部品情報12、搬送手段11の端末72からの生産した製品の情報15をもとに算出することもできる。
【0029】
第二に、製品工場1へのINPUT、すなわち部品受付および製品の生産指令を自動入力とし、またOUTPUT、すなわち生産した製品の情報を生産管理コンピュータに自動入力することにより製品工場1を無人化できる。このように人手をかけずに部品から付加価値を有する製品を生産できることとなり製品生産システムの収益性が向上する。
【0030】
第三に、注文者14に対して従来より迅速に製品を届けることができる。製品生産に関する情報が全てネットワークを介して生産管理コンピュータにリアルタイムに蓄積されるためである。
【0031】
また、生産管理コンピュータ8には、外部データベース20から製品生産に影響を与える外的要因となりうる情報21を入力することができる。例えば、部品工場6に提供するための素材単価のトレンドや搬送手段11に提供する交通情報が挙げられる。この場合には、生産管理コンピュータ8は部品工場6および注文者14の場所情報および外部データベース20から道路渋滞や事故などの交通情報をもとに搬送手段11に対して最適な輸送ルート情報22を提供する。これにより、輸送会社の輸送費の低減、また地球環境に対してはCO削減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施形態に係る生産管理装置を説明する図である。
【図2】生産管理元データベース16に格納したデータ例を説明する図である。
【図3】生産すべき部品の数量および各部品の生産期限を示す図である。
【図4】輸送車等の搬送手段11に最適ルートを提供する方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0033】
1 製品工場
2 部品受付部
3 倉庫
4 払出し窓口
5 製品生産ライン
6 部品工場
71,72,73 端末
8 生産管理コンピュータ
9 発注データ
10 部品
11 搬送手段
12 受付した部品情報
13 製品生産指令
14 注文者
15 生産した製品の情報
16 製品生産管理元データベース
17 単位製品に使用する部品の種別、数量のデータ
18 余裕在庫部品の設定値
19 発注データ
20 外部データベース
21 外的要因となりうる情報
22 最適な輸送ルート情報



【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成17年10月17日(2005.10.17)
【代理人】 【識別番号】100093492
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 市郎


【公開番号】 特開2007−109161(P2007−109161A)
【公開日】 平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願番号】 特願2005−301896(P2005−301896)