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【発明の名称】 残留洗剤の検出方法および残留洗剤検出具
【発明者】 【氏名】原田 士郎
【課題】食器や衣類あるいは設備の洗浄・すすぎの際に残留する洗剤(界面活性剤)を簡便かつ正確に検出する方法を提供し、すすぎ状況の確認に利用できる方法および検査具を提供すること。

【解決手段】検査対象物とシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物(検査薬)との接触で生じる化学発光現象により検査対象物表面に付着している残留洗剤を簡単に検出する方法および前記検査薬を入れる最適な検査具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物とシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物との接触で生じる化学発光現象により検査対象物表面に付着している残留洗剤を検出する方法。
【請求項2】
検査対象物とシュウ酸エステル、青色発光の蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物との接触で生じる化学発光現象により検査対象物表面に付着している残留洗剤を検出する方法。
【請求項3】
検査対象物に付着している洗剤を検出する方法において、検査対象物にシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物を直接渡塗布あるいは滴下して塗布面あるいは滴下部の化学発光現象によって、残留洗剤を検出することを特徴とする残留洗剤の検出方法。
【請求項4】
検査対象物に付着している洗剤を検出する方法において、検査対象物の対象部分を検出媒体で払拭して、対象部分を移しとり、該検出媒体とシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物との接触で生じる化学発光現象によって、残留洗剤を検出することを特徴とする残留洗剤の検出方法。
【請求項5】
検査対象物に付着している洗剤を検出する方法において、検査対象物の対象部分を検出媒体で払拭して、対象部分を移しとり、該検出媒体をシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物と接触させて生じる化学発光現象を、薄暗い所あるいは遮光容器中で目視により確認して、残留洗剤を検出することを特徴とする残留洗剤の検出方法。
【請求項6】
検査対象物に付着している洗剤を検出する方法において、検出媒体の繊維物にシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物を含侵し、検査対象物の対象部分を前記検出媒体で払拭して対象部分を移すことで生じる化学発光現象を、薄暗い所あるいは遮光容器中で目視により確認して、残留洗剤を検出することを特徴とする残留洗剤の検出方法。
【請求項7】
破割アンプルを内蔵した可撓性を有し尖った部分を設けた中空容器において、中空容器内にシュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶剤からなる組成物と過酸化水素、有機強酸および有機溶剤からなる組成物のいずれか一方を充填し、他方の組成物を破割アンプルに充填密封し、前記中空容器の尖った部分の一端を開口して、前記破割アンプルの破割により混合した組成物が、前記開口部より排出する構成としたことを特徴とした残留洗剤検出具。
【請求項8】
尖った部分の開口部付近にガラス細片ストッパーとしてフィルターを挿入した請求項6記載の残留洗剤検出具。
【請求項9】
2本の尖った部分を設けた中空容器において、一方の中空容器内にシュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶剤からなる組成物を、他方の中空容器内に過酸化水素、有機強酸および有機溶剤からなる組成物を充填密封し、両方の容器の尖った部分の先端を開口して、一方の容器の組成物を他方の容器にいれ2種類の組成物を混合することを特徴とした残留洗剤検出具。
【請求項10】
シュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶剤からなる組成物と過酸化水素、有機強酸および有機溶剤からなる組成物のいずれか一方を中空容器に入れ、他方の組成物を別のノズル付きキャップを有する中空容器内に入れ、前記ノズル付きキャップを有する中空容器内に一方の組成物を入れることにより2種の組成物を混合することを特徴とした残留洗剤検出具。
【請求項11】
2本の中空容器において、一方の中空容器内にシュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶剤からなる組成物を、他方の中空容器内に過酸化水素、有機強酸および有機溶剤からなる組成物を充填密封し、別途準備したノズル付きキャップを有する容器内に、前記2本の容器の先端開口部から組成物を注入して、2種類の組成物を混合することを特徴とした残留洗剤検出具。












【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は残留洗剤(界面活性剤あるいはアルカリ成分)を簡便かつ正確に検出する方法及びその検出具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般家庭における衣類の洗濯、食器洗い、あるいは食品の加工工場等では一般的に、洗浄には、適当な界面活性剤を洗剤として使用している。使用した洗剤は流水によって洗い流し、乾燥させるが、その後に残留洗剤(界面活性剤)をチェックすることは、特に行なわれていなかった。残留洗剤の人体に対する影響はアレルギー発症の要因の一つともみられており、そのため簡単に残留洗剤を判定する方法が望まれていた。
【0003】
特開平8−320315号公報には、試料表面に付着している界面活性剤を検出する方法において、試料表面の対象部分を検出媒体で払拭して、対象部分を移しとり、該検出媒体を染料を含有する媒体と接触させ、界面活性剤の存在による染料の色調の変化によって、界面活性剤を検出することを特徴とする界面活性剤の検出方法が記載されているが、色の変化を肉眼で判別するのは微妙な場合が多く、また感度も優れたものではなかった。
【0004】
本発明者は、微量の残留洗剤に接触した化学発光液が強い発光を呈した発見に基づき、研究をかさねた結果発明を完成したものである。
【特許文献1】特開平8−320315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、簡便で正確な残留洗剤(界面活性剤)の検出方法および残留洗剤検出具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は以下の構成によりなっている。
シュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物の中の
シュウ酸エステル(オキサレート)としては、例えば、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボブトキシフェニルオキザレート)、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボペントキシフェニルオキザレート)等が例示される。
【0007】
蛍光物質としては、9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、1−メトキシ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、ペリレン、1,5−ジクロロ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、1,8−ジクロロ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、ルブレン、モノクロロ及びジクロロ置換9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、5,12−ビス(フェニルエチニル)テトラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、16,17−ジヘキシルオキシビオラントロン、2−メチル−9,10−ビス−(フェニルエチニル)アントラセン、9,10−ビス−(4−メトキシフェニル)−2−クロロアントラセン、9,10−ビス−(4−エトキシフェニル)−2−クロロアントラセン、16,17−ジデシクロキシビオラントロン、「ルモゲン・レッド」(「LUMOGEN
RED」、赤色を発するペリレンジカルボキシイミド蛍光剤)、(「LUMOGEN YELLOW」、黄色を発するペリレンジカルボキシイミド蛍光剤)、(「LUMOGEN
ORANGE」、オレンジ色を発するペリレンジカルボキシイミド蛍光剤)、5,12−ビス−(フェニルエチニル)ナフタセン、5,6,11,12−テトラフェニルナフタセン及びこれらの混合物が挙げられる。
【0008】
本発明では、上記蛍光物質の中で青色を発するものが効果的である。例えば蛍光物質9,10−ビス−(4−エトキシフェニル)−2−クロロアントラセン(青色発光)を含有した化学発光組成物は肉眼では透明の液体であり、発光していない時は肉眼でも光っていないことは容易に判断できるが、他の例えば黄色、緑、オレンジの蛍光物質を使用した場合は、薄暗いところで視認した場合、光っているような錯覚を生じるからである。
【0009】
本発明で使用する有機強酸は、シュウ酸エステルと過酸化水素との反応を抑制する負の触媒としての働きを有し、有機強酸としては、スルホン酸基、リン酸基、カルボン酸基を有する芳香族強酸または脂肪族強酸が好ましい。芳香族スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、などが例示される。脂肪族スルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、メタンジスルホン酸、などが例示される。
【0010】
本発明はシュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素および有機強酸からなる組成物(検査薬)は残留洗剤と接触するまでは発光していない状態とするため、有機強酸を使用してシュウ酸エステルと過酸化水素との反応を抑制する。まったく発光していない検査対象物の検査部位が発光するのを肉眼で認識できるので、明確に判別できる。この視認は薄暗い所で十分判別できるが、遮光した容器中に入れると更に容易となる。なお、本発明の化学発光用組成物の溶媒としては、アセチルクエン酸トリブチル(ATBC)、クエン酸トリエチル、ベンジルベンゾエート、ブチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(DMM)、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステルが好ましく、アルコールとしてはt−ブタノール、エチルアルコールが望ましい。
【0011】
上記のシュウ酸エステル、蛍光物質組成物、過酸化水素、有機強酸の混合物は反応を抑制してはいるものの完全ではなく、1ヶ月以上などの長期保存で劣化する傾向があるので、シュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶媒(組成物A)と過酸化水素、有機強酸および有機溶媒(組成物B)の2つに分離保存するのが最適である。
【0012】
本発明の検出方法によれば、様々な種類の界面活性剤の検出に有効である。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤などがある。
【0013】
組成物Aと組成物Bは別々の容器に保存しておき、検査直前一方の容器の組成物を他方の容器に移し混合して使用するものであるが、一方の組成物を柔軟性ある容器に入れ、この容器のなかに破割性アンプルをいれ、このアンプルの中に他の組成物を封入したものは、検査直前、前記容器を曲げて中のアンプルを割り、容器を振って2種の組成物を混合して使用する構造は簡便な残留洗剤検出具として最適である。
【0014】
検出媒体は検査薬と化学発光反応をおこさない繊維状含侵物を棒状のものにとりつけた略綿棒形状のものが良い(図6)。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、検査対象物に検査薬を直接塗布あるいは滴下するだけで、直ちに肉眼で発光を確認できるので、残留洗剤の有無を簡便且つ容易に判別できる効果がある。また検査対象物が大きなものである場合や直接塗布に問題がある場合は、検出媒体に一旦移しとり、この媒体と検査薬を接触させて発光の確認により判別できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
シュウ酸エステルとしてビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボペントキシフェニルオキザレート)5重量%と、青色蛍光物質として9,10−ビス−(4−エトキシフェニル)−2−クロロアントラセン0.1重量%と、溶媒としてATBC94.69重量%とから成る溶液を調製した(組成物Aとする)。一方、過酸化水素3重量%と、有機強酸としてメタンスルホン酸0.01重量%と、溶媒としてTEC82.16重量%及びエタノール14.38重量%とから成る溶液を調製した(組成物Bとする)。次いで、組成物Aと組成物Bとを混合したところ、透明な溶液が得られ発光現象は全く認められなかった。
【0018】
上記検査薬を使い各メーカの洗剤類をテストした。なお組成物Aと組成物Bは5:1の割合で混合した。
測定方法は検査薬5ccを試験管にいれ、蒸留水で各種洗剤を1000ppm、100ppm、10ppm、1ppmに希釈した液を0.6ccとり前記試験管に滴下する。
発光状態を暗室にて確認。
【0019】
商品名(メーカー名) 界面活性剤種類 製品分類
1 ハミング(花王株式会社) カチオン界面活性剤アミン塩類 柔軟仕上剤
2 エマール(花王株式会社) ノニオン界面活性剤エーテル型 洗濯用合成洗剤
3 キッチンキレイキレイ ノニオン界面活性剤 台所用漂白剤
除菌&漂白(ライオン株式会社) アミンアルキレンオキサイド
4 ホーミング(花王株式会社) ノニオン界面活性剤エーテル型 クレンザー
5 モア エクセレント(花王株式会社) ノニオン界面活性剤アルキルグリコシド 台所用合成洗剤
6 キッチンハイター(花王株式会社) アニオン界面活性剤硫酸エステル塩 台所用漂白剤
7 パワープラスジョイ アニオン界面活性剤硫酸エステル塩等 台所用合成洗剤
(P&Gファー・イースト・インク)
8 ヤシノミ洗剤(サラヤ株式会社) アニオン界面活性剤硫酸エステル塩等 台所用合成洗剤
9 シャボン玉台所用固形 アニオン界面活性剤カルボン酸塩 台所用石鹸
(シャボン玉石けん株式会社)
10 無リントップ(ライオン株式会社) アニオン界面活性剤スルホン酸塩 洗濯用合成洗剤

【0020】
暗室での目視による実験結果
A強い発光 B発光 C弱い発光 Dかなり弱い発光 E発光していない
に分類した結果を下記に示す。
商品名(メーカー名) 濃度1000ppm 100ppm 10ppm 1ppm
0 洗剤なし E E E E
1 ハミング(花王株式会社) A B C E
2 エマール(花王株式会社) C E E E
3 キッチンキレイキレイ A B D E
除菌&漂白(ライオン株式会社)
4 ホーミング(花王株式会社) D D D E
5 モア エクセレント(花王株式会社) A B C E
6 キッチンハイター(花王株式会社) C D D E
7 パワープラスジョイ C D E E
(P&Gファー・イースト・インク)
8 ヤシノミ洗剤(サラヤ株式会社) E E E E
9 シャボン玉台所用固形 A C E E
(シャボン玉石けん株式会社)
10 無リントップ(ライオン株式会社) A C E E
【0021】
上記の実験では洗剤濃度1000ppmでは、ヤシノミ洗剤を除きすべての洗剤で発光が認められた。なおホーミングはかなり弱い発光となっている。また濃度100ppmではエマールおよびヤシノミ洗剤が発光が認められない結果となっている。
【0022】
なお各商品の界面活性剤成分およびその他の成分を調査できた範囲内で下記に記す。
商品名 界面活性剤成分 その他の成分
1 ハミング エステルアミド型ジアルキルアミン塩
2 エマール ポリオキシエチレンアルキルエーテル 安定化剤、pH調整剤
3 キッチンキレイキレイ アルキルアミンオキシド 次亜塩素酸ナトリウム
除菌&漂白 水酸化ナトリウム
4 ホーミング ポリオキシエチレンアルキルエーテル 研磨剤
5 モア エクセレント アルキルグリコシド 安定化剤
6 キッチンハイター アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム 次亜塩素酸ナトリウム
水酸化ナトリウム
7 パワープラスジョイ アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム 安定化剤
(P&Gファー・イースト・インク) アルキルアミンオキシド 粘度調整剤
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 酵素
8 ヤシノミ洗剤 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
脂肪酸アルカノールアミド
9 シャボン玉台所用固形 脂肪酸ナトリウム
10 無リントップ 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム アルカリ剤
アルファスルホン酸ナトリウム (炭酸塩、ケイ酸塩)
水軟化剤(アルミノけい酸塩)
安定化剤(硫酸塩)
【実施例2】
【0023】
残留洗剤検出実験
1. 水2000ccに洗剤を1.5cc入れ攪拌する。
2. スポンジに上記の液を含侵させ、ガラスコップの内面を10回こする。
3. その後、流水(水道水)をコップに流しこみ、あふれるぐらい入れて捨てる。この時を1回すすぎとし、同様にして2回すすぎ、3回すすぎを行った。これを乾燥機に入れて乾燥させた。
4. このコップの内面に実施例1の検査薬を滴下した。
5. 薄暗い所で発光の様子を目視で確認した。
6. また、50℃のお湯をつかって同様にすすぎ洗いを行った結果も下記に示す。
【0024】
水道水
1回すすぎ 2回すすぎ 3回すすぎ
モア エクセレント 発光 発光 弱い発光
パワープラスジョイ 発光 発光 発光
ヤシノミ洗剤 発光 発光 弱い発光
チャーミーVクイック 発光 発光 弱い発光
ファミリーフレシュ 発光 発光 弱い発光
【0025】
お湯(50℃)
1回すすぎ 2回すすぎ 3回すすぎ
モア エクセレント 弱い発光 弱い発光 確認できない
パワープラスジョイ 弱い発光 弱い発光 弱い発光
ヤシノミ洗剤 弱い発光 弱い発光 確認できない
チャーミーVクイック 弱い発光 弱い発光 確認できない
ファミリーフレシュ 弱い発光 弱い発光 確認できない
【0026】
上記の実施例は各々ガラスコップ3コのテスト結果の平均を記載した。
この結果から市販の洗剤を使って水洗いしても、洗剤は簡単には落ちないかとが判明した。なお、お湯を使った場合洗剤は落ちやすいが、3回以上すすがないと完全に落ちないことが確認された。
【実施例3】
【0027】
残留洗剤の量と発光輝度の関係を実験した。
洗剤モア エクセレントを50μl、25μl、5μlとり、それぞれに水道水を50ml、25ml、5ml加えて濃度を1000ppmにし、これを80℃の恒温槽に入れ乾燥させた。
(濃度を一定にしたので洗剤の量が多いほど水道水の添加量も多い。)
室温放置後実施例1の検査薬を10ml加え攪拌後測定した。
輝度計はミノルタ製LS100、数値の単位はmcd/m2(以下の測定はこの輝度計と単位である)。
【0028】
測定結果
商品名 洗剤添加量
モア エクセレント 50μl 25μl 5μl
323 202 134
【0029】
この結果から残留洗剤の残留量の多いほど輝度の値も高くなり、同じ洗剤を使う家庭や工場では、残留洗剤の残留量を把握する目安となる。
【0030】
本発明では、検査薬は水道水中の微量成分と反応し発光が生起するのが確認されている。しかし前記成分の存在で発光が肉眼で確認できるほど光っては、検査が不完全となるので、発光が認められないていどまで、反応を抑制する必要がある。そこでメタンスルホン酸の最適な添加量を険討した。
【実施例4】
【0031】
水道水中の微量成分と検査薬との反応
実施例1のメタンスルホン酸の濃度を下記のように調整した検査薬を準備した(A:B=5:1)。
水道水各50ml、25ml、5ml容器にとり80℃で乾燥し、検査薬10ml加え発光を測定。
メタンスルホン酸の濃度 水の量
50ml 25ml 5ml
0. 001% 116 35 15
0. 005% 17 9 9
0.01% 6 6 6
0.015% 7 5 2
0.02% 5 3 3
【0032】
メタンスルホン酸を使用した場合は、約0.01%が発光が認められない濃度となったが、有機強酸の種類により濃度が変化するので濃度を限定するものではない。
なお、人間の肉眼による光にたいする感度は、人により差異があるが、少し薄暗い所で青い光を認識できるのは約30mcd/m2前後であると思われる
【0033】
次に下記のテストを行った。
水道水で洗剤モア エクセレントの濃度を100ppm、10ppm、1ppmの3種類の水溶液をつくり、この各水溶液にそれぞれガラスコップを漬けた後、中の水溶液を排出し乾燥させ実施例1の検査薬を滴下して薄暗い所で目視した。100ppmおよび10ppmは発光を確認できたが、1ppmは暗室でないと確認できなかった。
【0034】
次に残留洗剤検出具について説明する。
ガラスアンプルを収容した可撓性を有し図1に示すような尖った部分を設けた中空容器3(図1A)内にシュウ酸エステル、蛍光物質および有機溶剤からなる組成物Aを充填し、前記ガラスアンプルに過酸化水素、有機強酸および有機溶剤からなる組成物Bを充填、溶封する。なお中空容器3はポリエチレン製でブローにより成形した、その後中空容器3の首の部分を加熱して引き伸ばし、尖った部分を溶封した(図1B)。使用する時は全体を曲げて中のガラスアンプルを割り容器を振って組成物AとBを混合する。次に尖った先端部分をカットして開口部をつくり、中空容器3の柔軟性ある膨らんだ部分を押して検査対象物に滴下する(図1C)。
【0035】
図3、図5は組成物Aと組成物Bをそれぞれ別の容器に収容した一例であり、一方の容器から他方の容器に移して混合するか、図4に示すように別のノズル付きキャップの容器に組成物Aと組成物Bを移して混合する方法があるが、分離し保存する形態であれば上記に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の残留洗剤検出具の説明図。
【図2】本発明の残留洗剤検出具にフイルターを挿入した断面図。
【図3】本発明の残留洗剤検出具の説明図。
【図4】本発明の残留洗剤検出具の説明図。
【図5】本発明の残留洗剤検出具の説明図。
【図6】本発明の検出媒体の説明図。
【符号の説明】
【0037】
1 組成物A 2 組成物B 3 中空容器 4 ノズル付きキャップを有する容器
5 破割性アンプル 6 フィルター 7 繊維状含侵物

























【出願人】 【識別番号】000230630
【氏名又は名称】株式会社ルミカ
【出願日】 平成18年1月6日(2006.1.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2007−183139(P2007−183139A)
【公開日】 平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願番号】 特願2006−1001(P2006−1001)