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【発明の名称】 給脂装置
【発明者】 【氏名】浦田 雅彦

【氏名】西村 浩一

【要約】 【課題】グリース等の潤滑剤から確実に空気を排除して給脂対象に供給する。

【解決手段】空気を検出する空気検出センサ7をグリース搬送路のグリース導入孔16中に配置する。ポンプ2により供給されるグリース19は、グリース導入孔16、スプール5で区画される室を通りグリース吐出口14を介して機械の潤滑部に導入される。グリース内の空気を空気検出センサ7で検出すると、制御装置1は切替弁3を駆動し、圧縮空気でスプール5を移動させ、グリース導入孔16と空気排出口15を連通させる。グリースに混ざった空気は空気排出口15から排出される。空気検知センサ7が空気を検出しなくなると、切替弁3を切替えて、スプール5を元の位置(図1に示す位置)に復帰させ、グリース19をグリース吐出口14より吐出させる。機械の潤滑部に導入される直前に、グリース19に混ざった空気を検出して排除するから、より確実に空気を排除できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプと、該ポンプの出力を制御する制御装置とを備え、前記ポンプの駆動により潤滑剤を給脂対象へ供給する給脂装置であって、潤滑剤搬送経路中の空気を検知するセンサと、該センサからの信号に応じて作動して潤滑剤搬送経路から空気を排出する手段とを備えた給脂装置。
【請求項2】
前記空気を排出する手段は、前記センサの配置位置より下流側に配置された潤滑剤搬送経路を潤滑剤吐出口か空気排出口かのいずれか一方に選択的に切替る切替手段と、該切替手段を駆動する駆動手段とを備え、前記制御装置は、前記センサからの空気検知信号が入力されると、前記駆動手段により切替手段を駆動し潤滑剤搬送経路を空気排出口に連通させることを特徴とする請求項1に記載の給脂装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、各種機械の潤滑部等の給脂対象にグリース等の潤滑剤を供給する給脂装置に関する。
【背景技術】
【0002】
機械の潤滑部等の給脂対象にグリース等の潤滑剤を給脂する給脂装置においては、給脂するグリース等の潤滑剤中に空気が混入しないように、潤滑剤から空気を抜き給脂対象に供給することが行われている。給脂対象に供給されるグリース等の潤滑剤中に空気が混入していると、給脂対象に給脂された潤滑剤中に空気が存在することから、続けて給脂対象に潤滑剤を供給するために潤滑剤に圧力を加え供給しても、この混入した空気が圧縮されて、圧力が前方の潤滑剤に伝達されず、グリース等の潤滑剤が機械の潤滑部等の給脂対象の隅々まで到達しないという問題がある。そのため、グリース等の潤滑剤から空気を抜き給脂対象に供給するようにしている。
【0003】
例えば、カートリッジガンにグリースが充填されたカートリッジを装着して、給脂対象に給脂する方法において、空になったカートリッジにグリースを充填するとき、グリースの充填領域の後端部に空気抜け孔を設けておき、グリースの充填によって後退するフォロープレートが、この空気抜け孔よりも後方まで後退したとき、充填領域に充填された余分のグリースと共に、混ざり合った空気をも排出するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
又、グリースを吐出する吐出バルブにグリースを供給する供給タンクを備え、該供給タンクから供給されるグリース内に気泡が入らないように、該供給タンクにエア抜き用の栓を設けた吐出装置も知られている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平7−61484号公報
【特許文献2】特開平9−303683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
グリース等の潤滑剤から空気を抜き、機械の潤滑部等の給脂対象に潤滑剤を供給するために従来から用いられた方法は、上述した特許文献1,2に記載されているような、潤滑剤を貯留する容器(カートリッジや供給タンク)内から空気を抜く方法である。
しかし、潤滑剤を貯留するタンク等の貯留部に空気抜き手段を施して空気を抜いても、潤滑剤に混入する空気を十分に抜けない可能性があり、実際に給脂対象に供給される潤滑剤に空気が混ざり合っていないという保証はない。
そこで、本発明の目的は、給脂対象に供給される潤滑剤からより確実に空気を排除して潤滑剤を給脂対象に供給する給脂装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ポンプと、該ポンプの出力を制御する制御装置とを備え、前記ポンプの駆動により潤滑剤を給脂対象へ供給する給脂装置であって、潤滑剤搬送経路中の空気を検知するセンサと、該センサからの信号に応じて作動して潤滑剤搬送経路から空気を排出する手段とを備えるものである。
前記空気を排出する手段は、前記センサの配置位置より下流側に配置された潤滑剤搬送経路を潤滑剤吐出口か空気排出口かのいずれか一方に選択的に切替る切替手段と、該切替手段を駆動する駆動手段とを備え、前記制御装置は、前記センサからの空気検知信号が入力されると、前記駆動手段により切替手段を駆動し潤滑剤搬送経路を空気排出口に連通させることによって、潤滑剤からそれに混入した空気を潤滑剤搬送経路途中で排出する。
【発明の効果】
【0007】
潤滑剤搬送経路で、潤滑剤に混入する空気を検出して排出するから、給脂対象に導入される直前に空気が排出され、より確実に空気の混入のない潤滑剤を給脂対象に供給できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の概要説明図である。本実施形態は、給脂装置本体4と、該給脂装置本体4を制御する制御装置1,グリース(潤滑剤)を給脂装置本体4に供給するポンプ2,給脂装置本体4内に設けられ、グリース搬送経路をグリース吐出口か空気排出口のいずれか一方に切替接続するスプール5を駆動する圧縮空気を切替える切替弁3で構成されている。
【0009】
給脂装置本体4は、潤滑剤搬送経路をグリース吐出口14か空気排出口15のどちらか一方に切替接続する切替手段を構成するスプール5が配置された経路切り替え部材9と、センサユニット押さえ部材10,戻しばね収納部材11で構成され、経路切り替え部材9には切替手段を構成するスプール5を収納するスプール収納孔12,スプール5を駆動する圧縮空気の導入孔13,グリース導入孔16を形成する孔を含むセンサ収納部17、グリース吐出口14,空気排出口15が設けられている。又、センサユニット押さえ部材10には、グリース導入孔16を形成する孔が設けられ、経路切り替え部材9と接合されたとき、センサ収納部17に収納されたセンサユニット6を固定するように形成されている。また、戻しばね収納部材11には、戻しばね8を収納する孔18が設けられている。
【0010】
スプール5は、グリース導入孔16をグリース吐出口14又は空気排出口15のどちらか一方に連通させる切替手段を構成するものであり、後述するように、圧縮空気が該スプール5に作用していないときには、戻しばね8の作用によってスプール5は、グリース導入孔16とグリース吐出口14とが連通するように位置づけられる。又、センサユニット6は、発行素子と受光素子からなる光センサで構成された空気検知センサ7を備える。
【0011】
経路切り替え部材9のスプール収納孔12にスプール5を挿入し、戻しばね収納部材11の孔18に戻しばね8を挿入し、経路切り替え部材9と戻しばね収納部材11をボルト等で接合し、スプール5を戻しばね8の押圧力によりスプール収納孔12内の一方側(図1において左側)に付勢し、グリース導入孔16とグリース吐出口14とを連通させる。 又、経路切り替え部材9のセンサ収納部17にセンサユニット6を配置し、該経路切り替え部材9にセンサユニット押さえ部材10をボルト等で密着接続し、経路切り替え部材9のグリース導入孔16とセンサユニット押さえ部材10のグリース導入孔16とをセンサユニット6を介して連通させる。
【0012】
グリース導入孔16には、グリース供給路を介してポンプ2によりグリース19が供給される。又、圧縮空気導入孔13には、切替手段のスプール5を駆動する駆動手段として、圧縮空気20を供給する切替弁3が接続されている。
制御装置1は、空気検知センサ7、ポンプ2,切替弁3に接続され、ポンプ2のオン/オフを制御し、空気検知センサ7からの信号に基づいて、切換弁3を制御する。
【0013】
機械等の潤滑部等の給脂対象にグリース19を供給するときには、圧縮空気20は圧縮空気導入孔13に導入されておらず、スプール5は戻しばね8の押圧力で、図1に示す状態のグリース導入孔16とグリース吐出口14とを連通させた状態にある。ポンプ2を作動させると、グリース19はグリース導入孔16、スプール収納孔12におけるスプール5で仕切られた室を通りグリース吐出口14から吐出され、機械の潤滑部等の給脂対象に供給される。
【0014】
このグリース供給中に、グリース導入孔16のセンサユニット6の配設された部分をグリースに混入した空気が通ると、空気検知センサ6はこの空気の存在を検出し、制御装置1に空気検知信号を出力する。制御装置1は、この空気検知信号を受けて、切替弁3を切り替えて、圧縮空気20を圧縮空気導入孔13に導入し、戻しばね8の力に抗してスプール5を、図1において右方向に移動させ、グリース導入孔16と空気排出口15を連通させる。その結果、グリース19に混入した空気は空気排出口15から排出され、グリース吐出口14を介して機械の潤滑部等の給脂対象に供給されることはない。
【0015】
一方、空気検知センサ7が空気を検知しなくなると、空気検知信号はオフとなり、これにより、制御装置1は、切換弁を切換て、圧縮空気導入孔13への圧縮空気の供給を停止する。スプール5は戻しばね8の力で図1において左側に移動し、グリース導入孔16とグリース吐出口14を連通させ、グリース19を機械の潤滑部に供給する。
【0016】
なお、上述した実施形態では、空気検知センサとして、光センサを用いたが、音波により空気を検出するセンサなど、潤滑剤中の空気を検出できる他のセンサでもよい。又、潤滑剤搬送経路を切替える切替手段のスプールの駆動手段として、圧縮空気、戻しばね等を使用したが、油圧を用いてこのスプールを駆動してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態の概要説明図である。
【符号の説明】
【0018】
1 制御装置
2 ポンプ
3 切替弁
4 給脂装置本体
5 スプール
6 センサユニット
7 空気検知センサ
8 戻しばね
14 グリース吐出口
15 空気排出口
16 グリース導入孔
19 グリース
20 圧縮空気
【出願人】 【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
【出願日】 平成17年11月28日(2005.11.28)
【代理人】 【識別番号】100082304
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 松司

【識別番号】100088351
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 秀雄

【識別番号】100093425
【弁理士】
【氏名又は名称】湯田 浩一

【識別番号】100102495
【弁理士】
【氏名又は名称】魚住 高博


【公開番号】 特開2007−146962(P2007−146962A)
【公開日】 平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願番号】 特願2005−342159(P2005−342159)