| 【発明の名称】 |
グリース自動供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】津尾 寛
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| 【要約】 |
【課題】構造が簡易で故障し難い上に潤滑必要個所に必要量のグリースを自動的且つ的確に供給する。
【解決手段】ピストン17が往復作動されることによりグリース容器18内のグリースを吸引し潤滑必要個所に供給するグリース供給ポンプ14と、潤滑必要個所を形成する部材の往復動変位や回転変位に連動して間欠送り回転される爪車15と、この爪車15の特定半径位置に装着され且つこの爪車15の回転変位の過程で前記ピストン17に直接に或いは間接的に当接し前記ピストン17を往復変位させるものとした当接部材16とを備えた構成となす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ピストンが往復作動されることによりグリース容器内のグリースを吸引し潤滑必要個所に供給するグリース供給ポンプと、潤滑必要個所を形成する部材の往復動変位や回転変位に連動して間欠送り回転される爪車と、この爪車の特定半径位置に装着され且つこの爪車の回転変位の過程で前記ピストンに直接に或いは間接的に当接し前記ピストンを往復変位させるものとした当接部材とからなることを特徴とするグリース自動供給装置。 【請求項2】 前記当接部材が、円筒外周面を有し前記爪車の側面に軸着されたローラであることを特徴とする請求項1記載のグリース自動供給装置。 【請求項3】 前記爪車が、連係ワイヤを介して、潤滑必要個所を形成する部材の往復動変位や回転変位に連動し間欠送り回転されることを特徴とする請求項1又は2記載のグリース自動供給装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、外力に連動した構成部材の動作のみで潤滑必要個所にグリースを供給することのできるグリース自動供給装置に関する。 【背景技術】 【0002】 電動式のグリース供給ポンプを備えたグリース自動供給装置(前者装置)は既に存在しており(例えば特許文献1及び2)、またグリースの収容された蓄圧式のバッグと潤滑必要個所とを給脂管で連通させたグリース自動供給装置(後者装置)も既に存在している(特許文献3)。 【0003】 前者装置及び後者装置の何れも、潤滑必要個所に人為力を要することなく給脂できるようになされたものである。 【0004】 【特許文献1】特開2004−1576号公報 【特許文献2】特開平6−123121号公報 【特許文献3】特開2001−192188号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記の前者装置は高価なものとなる上に構造が複雑化し故障し易いという欠点を有しており、また上記の後者装置は潤滑必量個所に必要量を的確に給脂することが難しいという欠点を有している。 【0006】 本発明は、斯かる実情に鑑みて創案されたもので、構造が簡易で故障し難い上に潤滑必要個所に必要量のグリースを自動的且つ的確に供給することを可能としたグリース自動供給装置を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記目的を達成するため、本発明は、請求項1に記載したように、ピストンが往復作動されることによりグリース容器内のグリースを吸引し潤滑必要個所に供給するグリース供給ポンプと、潤滑必要個所を形成する部材の往復動変位や回転変位に連動して間欠送り回転される爪車と、この爪車の特定半径位置に装着され且つこの爪車の回転変位の過程で前記ピストンに直接に或いは間接的に当接し前記ピストンを往復変位させるものとした当接部材とからなるものである。 【0008】 この発明は次のように具体化することができる。 即ち、請求項2に記載したように、前記当接部材が、円筒外周面を有し前記爪車の側面に軸着されたローラである構成となす。 【0009】 また請求項3に記載したように、前記爪車が、連係ワイヤを介して、潤滑必要個所を形成する部材の往復動変位や回転変位に連動して間欠送り回転される構成となす。 【発明の効果】 【0010】 本発明によれば、次のような効果が得られる。 即ち、請求項1記載のものによれば、部品点数が少なくしかも電気機器を使用する必要がないために構造が簡易且つ安価となり、また潤滑必要個所を形成する部材の累積変位距離が予め計画した大きさを越えると必要量のグリースが潤滑必要個所に自動的且つ確実に供給されるものとなり、また電気機器などを使用したものに較べて構成部品を堅牢となすことができて故障し難いものとなる。 【0011】 さらには爪車、グリース供給ポンプ及び当接部材などの構成部材を位置調整することにより潤滑必要個所へのグリース供給量が変更調整されるものとなるのであり、また潤滑必要個所を形成する部材の変位速度が比較的大きい場合や、振動の大きい土木建設用機械などであっても支障なく作動するものとなすことができる。 【0012】 請求項2記載のものによれば、グリース供給ポンプのピストンと当接部材との連動が抵抗少なくしかも安定的に行われるものとなる。 【0013】 請求項3記載のものによれば、潤滑必要個所と爪車などとが遠く離れていたり、或いは潤滑必要個所と爪車との相対配置が種々異なる場合にも連係ワイヤの長さ及び配置経路の変更のみで簡便に対応できるものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。 図1は本発明に係るグリース自動供給装置を装設された天井クレーンを示す平面図、図2は前記天井クレーンの正面図、図3は前記天井クレーンの車輪周辺を示す正面視説明図、図4は前記グリース自動供給装置の一実施例を示す要部の斜視図、図5は図4に示すグリース自動供給装置の一部拡大斜視図、図6は前記グリース自動供給装置の車輪連動入力手段を示す側面図である。 【0015】 図1及び図2おいて、1は天井クレーンであって、左右方向f1へ長く形成されたガーダー2と、このガーダー2の上面に左右方向f1の走行移動可能に載置された横行体3を備えている。 【0016】 ガーダー2の左右各端部には2つの車輪4a、4bが前後に配置されており、これら車輪4a、4bのそれぞれは、図3に示すように、該車輪4a又は4bの左右外側に配置され上部をガーダー2に固定された車輪支持板5a、5bと、これら車輪支持板5a、5bに固定され該車輪4a、4bの中心孔に挿通された左右向きの車軸6とで支持されている。 【0017】 この際、前側f2aの左右の車輪4a、4aはその対応する内側の車輪支持板5bに固定された減速機構付モータ7と連動連結されており、減速機構付モータ7が作動することで正逆へ回転される。 【0018】 横行体3は上面に横行用モーター8及びフック昇降装置9を固定されており、横行用モーター8によりガーダー2上面を左右方向f1へ走行移動されると共にフック昇降装置9により吊りフック10が吊りワイヤ11を介して昇降変位されるものとなされている。 【0019】 上記した天井クレーン1におけるグリースによる潤滑必要個所p1は、各車輪4a、4bとこれを支持した車軸6との摺接個所である。各潤滑必要個所p1はその対応する車軸6の端面に形成されたグリース注入開口12に連通されている。 【0020】 そして、ガーダー2の左右各端部に本発明に係るグリース自動供給装置13が設けられている。各グリース自動供給装置13の主要部13aは、図4及び図5に示すようにグリース供給ポンプ14、爪車15及び当接部材16などを備えている。 【0021】 グリース供給ポンプ14は、棒状のピストン17が往復作動されることによりグリース容器18内のグリースを吸引しグリース吐出口部19から吐出するものとなされている。この際、ピストン17はポンプ本体14a内に装着された図示しないスプリングの弾力により常にその長手方向外方へ付勢された状態となされる。またグリース容器18は伸縮可能に形成され内方にグリースを充填されたバックからなっており、容器挿入部14bの内方に交換可能に挿入されている。この容器挿入部14bは、蓋20が上端に固定された状態の下ではスプリングsが自身の弾力でバッグ18の上端面を下方へ押圧する状態となされ、バッグ18内のグリースをポンプ本体14a内に流入し易くするものである。 【0022】 各グリース自動供給装置13におけるグリース吐出口部19からはグリース供給管21が延出されると共に、これの長さ途中を二股状になし、一方の枝管21aはこれの対応する左右一側の前側の車輪4aに対応したグリース注入開口12に接続させ、他方の枝管21bはこれの対応する左右一側の後側の車輪4bに対応したグリース注入開口12に接続させる。この際、グリース吐出口部19から各潤滑必要個所p1までのグリース供給抵抗は略同一となされる。 【0023】 爪車15は主要縦向き支持板22に支軸23を介して回転自在に支持されると共に外周には多数の引っ掛かり爪15aが形成されており、間欠送り手段24を介して送り回転されるものとなされている。 【0024】 間欠送り手段24は、主要縦向き支持板22に支軸23と平行な支点軸25を介して上下揺動自在に装着さた送り爪26と、潤滑必要個所p1を形成している車輪4a又は4bの回転に連動する車輪連動入力手段27とを連係ワイヤ28で連動可能に連結するほか、爪車15の戻り側f3bへの回転を規制するための戻り止め爪29を備えたものとなされている。 【0025】 この際、送り爪26は支点軸25で上下揺動自在に支持されたアーム部材30の先部に爪体31をアーム部材30長手方向の出入り自在で先側へ向けスプリング力で付勢された状態に装着されたものとなされている。そして戻り止め爪29は主要縦向き部材22に固定された支点軸29a回りの揺動自在となされ先端突部が爪車15の引っ掛かり爪15aに引っ掛かって爪車15の送り側f3aのへの回転は許容するが戻り側f3bへの回転を規制するものとなされている。 【0026】 車輪連動入力手段27は、図6に示すように、ガーダー2に支持された水平な左右向きの支点軸32回りへ揺動自在となされた揺動アーム33と、この揺動アーム33の下端に回転自在に装着された当接ローラ32aと、その対応する車輪4a又は4bの外周に固着された左右向き係合棒片34とを備え、車輪4a又は4bが回転することにより、左右向き係合棒片34が当接ローラ32aに係合して揺動アーム33を支点軸32回りへ前後揺動させるものとなされている。連係ワイヤ28は撓曲可能な案内管35に内挿されており、一端が送り爪26の長さ途中に結合され、他端が車輪連動入力手段27の揺動アーム33の上部に結合されている。案内管35は一端を主要縦向き支持板22の固定された支持片36に固定され、他端をガーダー2に支持された支持片37に固定されている。そして、送り爪26と支持片36との間範囲に位置した連係ワイヤ28部分には圧縮状のスプリング38が外挿状に装着され、また揺動アーム33には連係ワイヤ28を引張するスプリング39が係着され、前者スプリング38の弾力が後者スプリング39のそれよりも大きくなしている。 【0027】 したがって天井クレーン1が前進側f2aへ走行移動するとき、車輪4a又は4bの回転に連動して揺動アーム33及び連係ワイヤ28が変位され、これらに対応する送り爪26が上下揺動され、この送り爪26の対応する引っ掛かり爪15aがその揺動の回数と同じ個数だけ送り側f3aへ変位されて、各爪車15は引っ掛かり爪の送られた数に対応した角度だけ送り側f3aへ回転される。なお天井クレーン1が後進側f2bへ移動するときには揺動アーム33が連係ワイヤー28を弛緩させる範囲内で前後揺動されるため、送り爪26は揺動されず、爪車15は回転されない。 【0028】 当接部材16は円筒外周面を有するローラとなされ、爪車15の特定半径個所に支軸23と平行な支軸38を介して回転自在に装着されており、爪車15の1回転ごとにグリース供給ポンプ14のピストン17の後端に1回係合して、ピストン17を外方へ押圧するスプリング力に抗して例えば凡そ数mm程度のストロークで往復変位させるものである。 【0029】 なお図1及び図2中、40は車輪4a、4bを案内するレール、41a及び41bは送り爪26の上下揺動範囲を規制する調整ボルトであり、図4及び図5中、42はグリース供給ポンプ14及び主要縦向き支持板22を固設された基板であり、さらに図6中、43は戻り止め爪29を下方へ押圧するスプリング押圧手段である。 【0030】 上記した天井クレーン1の使用開始時には、グリースが存在すべき空間(バッグ18、ポンプ本体14a、グリース供給管21、潤滑必要個所p1など)にはグリースが満たされている状態となされる。この初期状態の後、グリースは次のように供給される。 【0031】 即ち、天井クレーン1が前進側f2aへ走行移動されたとき、車輪連動入力手段27及び連係ワイヤ28を介して各送り爪26が天井クレーン1の走行移動距離に比例した回数だけ上下揺動され、この上下揺動回数と同じ数の引っ掛かり爪15aが送り側f3aへ変位される。この変位により、爪車15が一回転するまでに押圧部材16がピストン17を一回往復変位させ、グリース供給ポンプ14がこの一回往復変位によりグリース吐出口部19から例えば0.05cc〜6ccのグリースを送り出すのであり、このように送り出されたグリースは2本の枝管21a、21bに分割されて、グリース吐出口部19から送り出された量の凡そ半分のグリースが各潤滑必要個所p1に供給される。 【0032】 グリース供給ポンプ14はこのようにグリースを供給した後においては、爪車15が一回転する度に同様に作動されて同一量のグリースを供給するものとなり、例えば爪車15の全周囲の引っ掛かり爪15aが100個となされているときは、車輪が100回転するごとに、同一量のグリースが一回供給されるものとなる。 【0033】 一方、天井クレーン1が後進側f2bへ走行移動されたときには、車輪4a又は4bの回転により揺動アーム33が揺動されても、連係ワイヤー28が弛緩されるのみとなって、送り爪26は支点軸25回りの最下揺動位置に静止したままとなり、爪車15は回転されない。即ち、天井クレーン1の後進側f2bへの走行移動はグリース供給に対し直接に関係しないのである。 【0034】 しかし、天井クレーン1は一般に特定長さの軌道40上において使用されるため、前進距離と後進距離は爪車が一回転する程度の比較的長い期間の使用においては必然的にほぼ同一となるため、グリースは過不足なく的確に供給されるのである。 【0035】 またグリース供給ポンプ14におけるピストン17の一回の往復変位によるグリース吐出量を変更するには、爪車15に対するグリース供給ポンプ14の位置を変更するか、或いは爪車15における当接部材16の位置を爪車15の特定半径方向上で変化させるか、或いはピストン17の長さを変更調整するか、或いは当接部材16の直径を変更するなどする。 【0036】 上記した実施例は次のように変形できる。 即ち、 1つの潤滑必要個所p1に対して一つのグリース供給ポンプ14を設けることも差し支えないのであり、また3つ以上の潤滑必要個所p1に対して一つのグリース供給ポンプ14を設けることも差し支えない。 【0037】 上記実施例の天井クレーン1において4つの潤滑必要個所p1に対して一つのグリース供給ポンプ14を設けるようにすれば、単一のグリース自動供給装置13を設けることで済むものとなる。 【0038】 また間欠送り手段24における揺動アーム33と送り爪26とを連係ワイヤ28で結合する構造に代えて、リンク機構で結合する構造となすことも可能である。 【0039】 また上記実施例では当接部材がピストン17に直接に当接するようになされたが、他の部材を介して間接的に当接するようになすことも可能である。このようにすれば他の部材の位置調整によりグリース供給ポンプ14の一回のグリース吐出量が変化されるものとなる。 【0040】 さらに、上記実施例では本発明の使用対象機器が天井クレーン1であったため潤滑必要個所p1を形成する部材が車輪4a、4bとなされたが、これに限定するものではなく、往復摺動面を有する機器などでは潤滑必要個所p1を形成する部材は往復変位体となり、揺動アーム33が往復変位体の往復変位に関連して揺動変位されるものとなる。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】本発明に係るグリース自動供給装置を装設された天井クレーンを示す平面図である。 【図2】前記天井クレーンの正面図である。 【図3】前記天井クレーンの車輪周辺を示す正面視説明図、 【図4】前記グリース自動供給装置の一実施例を示す要部の斜視図である。 【図5】図4に示すグリース自動供給装置の一部拡大斜視図である。 【図6】前記グリース自動供給装置の車輪連動入力手段を示す側面図である。 【符号の説明】 【0042】 4a 車輪(潤滑必要個所を形成する部材) 4b 車輪(潤滑必要個所を形成する部材) 14 グリース供給ポンプ 15 爪車 16 当接部材 17 ピストン 18 グリース容器(バッグ) 28 連係ワイヤ p1 潤滑必要個所
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| 【出願人】 |
【識別番号】504203723 【氏名又は名称】津尾 寛
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| 【出願日】 |
平成17年7月12日(2005.7.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065721 【弁理士】 【氏名又は名称】忰熊 弘稔
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| 【公開番号】 |
特開2007−24075(P2007−24075A) |
| 【公開日】 |
平成19年2月1日(2007.2.1) |
| 【出願番号】 |
特願2005−203151(P2005−203151) |
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