トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 給油装置
【発明者】 【氏名】西川 志津雄

【氏名】八巻 正光

【要約】 【課題】構成部品数を少なくすることができるとともに、給油のための制御が簡単な給油装置の提供。

【解決手段】制御装置10が、前回の給油日からの経過日数をカウントし、カウント信号を出力するインターバルタイマー7と、毎日、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内に動作し、動作信号を出力する正午タイマー8とを含むとともに、第1判別手段9aでインターバルタイマー7のカウント信号が予め設定される所定期間に相当するものであると判別された後に、正午タイマー8の動作信号が入力されたかどうか判別する第2判別手段9bを有する演算部9を含み、第2判別手段9bで正午タイマー8の動作信号が入力されたと判別されたときに、この制御装置10から、潤滑油を吐出するポンプ2を駆動させる駆動信号を出力する構成になっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑油が収容されるオイルタンクと、このオイルタンクに収容された潤滑油を吐出するポンプと、このポンプから吐出された潤滑油を所定の給油箇所に給油するノズルと、上記ポンプを駆動する駆動信号を出力する制御装置とを備えた給油装置において、
上記制御装置が、
前回の給油日からの経過日数をカウントし、カウント信号を出力するインターバルタイマーと、
毎日、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内に動作し、動作信号を出力する正午タイマーとを含むとともに、
上記インターバルタイマーの上記カウント信号が、予め設定される所定期間に相当するものかどうか判別する第1判別手段と、この第1判別手段で上記カウント信号が上記所定期間に相当するものであると判別された後に、上記正午タイマーの上記動作信号が入力されたかどうか判別する第2判別手段とを有する演算部を含み、
上記第2判別手段で上記正午タイマーの上記動作信号が入力されたと判別されたときに、上記ポンプを駆動させる駆動信号を出力することを特徴とする給油装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルタンクの潤滑油をノズルを介して所定の給油箇所に給油する給油装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械部品の駆動部等の給油に用いられる潤滑油の粘度は低温になるほど大きくなり、逆に高温になるほど小さくなる傾向にある。このため。給油装置のノズルを潤滑油が通過する際に、その粘度の変化により給油量が変化する事態を生じる。特に、冬季などの低温時には所望の給油量を確保することができず、給油対象である機械部品の駆動部等に錆を発生し、これに伴って固渋してしまい、その機械部品の駆動部等が破損してしまう虞がある。
【0003】
このようなことから、従来、潤滑油が収容されるオイルタンクと、このオイルタンクに収容された潤滑油を吐出するポンプと、このポンプから吐出された潤滑油を所定の給油箇所に給油する固定絞り、すなわちノズルを備えたものにあって、周囲の温度を検出する温度検出手段を備え、この温度検出手段で検出された温度に基づいてROM内に予め記憶されている温度別の給油時間データを参照し、該当する給油時間を選定する制御回路を備えた技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また従来、油槽内の温度を検出する検出器と、その検出器を介して時限を変えるタイマーとを備え、タイマーを介して給油ポンプの動作時間を自動的に制御して一定量の給油を行なう技術も提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−180668号公報
【特許文献2】実開昭47−12687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術は、いずれも温度検出手段を要することから構成部品数が多くなるとともに、温度に応じて給油時間を制御するようになっていることからその制御が複雑になりやすく、これらのために製作原価が高くなってしまう問題があった。
【0006】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、構成部品数を少なくすることができるとともに、給油のための制御が簡単な給油装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明は、潤滑油が収容されるオイルタンクと、このオイルタンクに収容された潤滑油を吐出するポンプと、このポンプから吐出された潤滑油を所定の給油箇所に給油するノズルと、上記ポンプを駆動する駆動信号を出力する制御装置とを備えた給油装置において、上記制御装置が、前回の給油日からの経過日数をカウントし、カウント信号を出力するインターバルタイマーと、毎日、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内に動作し、動作信号を出力する正午タイマーとを含むとともに、上記インターバルタイマーの上記カウント信号が、予め設定される所定期間に相当するものかどうか判別する第1判別手段と、この第1判別手段で上記カウント信号が上記所定期間に相当するものであると判別された後に、上記正午タイマーの上記動作信号が入力されたかどうか判別する第2判別手段とを有する演算部を含み、上記第2判別手段で上記正午タイマーの上記動作信号が入力されたと判別されたときに、上記ポンプを駆動させる駆動信号を出力することを特徴としている。
【0008】
このように構成した本発明は、経験的に潤滑油の粘度が高くなりやすい正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内において、ポンプからノズルを介して所定の給油箇所に給油するので、ノズルを通過する潤滑油の量の安定化を実現でき、良好な給油を行なうことができる。仮に環境温度が低温になりやすい冬季であっても、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内にあっては比較的温度が高くなりやすく、したがって、給油時の潤滑油の粘度をある程度高く維持することができ、このような冬季における給油にも好適である。
【0009】
また、温度検出手段を要さないことから構成部品の数を少なくすることができるとともに、制御装置は、インターバルタイマーのカウント信号と、正午タイマーの動作信号の2つの信号に応じてポンプを駆動する制御信号を出力するので、給油のための制御が簡単である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、経験的に潤滑油の粘度をある程度高く維持することができる正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内において自動的に給油を行なうので、所定の給油箇所に安定した量の潤滑油を供給できるとともに、従来のような温度検出手段を要さないことから構成部品数を少なくすることができ、また、給油のための制御が簡単であり、これらのことから従来技術に比べて製作原価を安くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下,本発明に係る給油装置を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明に係る給油装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。この図1に示すように本実施形態は、潤滑油が収容されるオイルタンク1と、このオイルタンク1に収容された潤滑油を吐出するポンプ2とを含む給油部3を備えている。また、ポンプ2から吐出された潤滑油を機械部品の駆動部等の所定の給油箇所、例えば乗客コンベアのチェーンに給油するノズル4を備え、このノズル4とポンプ2とを配管5で接続してある。
【0013】
また、ポンプ2を駆動する駆動信号を出力する制御装置10と、この制御装置10を駆動させる電源6とを備えている。
【0014】
上述した制御装置10は、前回の給油日からの経過日数をカウントし、カウント信号を出力するインターバルタイマー7と、毎日、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内に動作し、動作信号を出力する正午タイマー8とを含んでいる。また、インターバルタイマー7のカウント信号が、予め設定される所定期間、すなわち次の給油日までの期間に相当するものかどうか判別する第1判別手段9aと、この第1判別手段9aでカウント信号が上述の所定期間に相当するものであると判別された後に、正午タイマー8の動作信号が入力されたかどうか判別する第2判別手段9bとを有する演算部9を含んでいる。制御装置10は、後述するように、演算部9の第2判別手段9bで正午タイマー8の動作信号が入力されたと判別されたときに、ポンプ2を駆動させる駆動信号を出力する。
【0015】
図2は冬季における一日の温度変化の一例として挙げたもので、所定場所に設置された乗客コンベアの機械室内における時刻と温度との関係を示す図、図3は冬季を含む複数の測定日と、所定場所に設置された乗客コンベアの機械室内における正午の温度との関係を示す図である。
【0016】
図2に示すように、例えば所定場所に設置された乗客コンベアの機械室内にあっては、1日のうちの正午、すなわち12時、及び12時付近の時刻を含む所定時間Tにおいて温度が高くなる。また、図3に示すように、上述の乗客コンベアの機械室内の正午の温度は、冬季でも5℃以上であることが本発明者らによって確認されている。すなわち、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間T内においては、上述した機械室内の温度が1日のうちで比較的高く、冬季であっても潤滑油の供給にそれほど支障を生じることがない。つまり、供給される潤滑油の粘度をある程度高く維持できることが、本発明者らによって確認されている。
【0017】
図4は本実施形態に備えられる制御装置における処理手順を示すフローチャートである。本実施形態は、例えば所定場所に設置された乗客コンベアのチェーンへの給油のために機械室内に配備されるものである。この乗客コンベアのチェーンへ給油がなされた日から、次の給油がなされる日までの期間が、例えば制御装置10の演算部9の第1判別手段9aに、予め所定期間として設定される。
【0018】
例えば、乗客コンベアのチェーンへの給油がなされた後、電源6が投入されると、本実施形態は作動を開始する。すなわち、図4の手順S1に示すように、制御装置10のインターバルタイマー7が作動する。このインターバルタイマー7は、上述のようにして給油がなされた日からの経過日数を順次カウントし、カウント信号を演算部9に出力する。
【0019】
これに伴い、手順S2に示すように、演算部9の第1判別手段9aは、入力したカウント信号が予め設定される所定期間内に相当するものかどうか判別する。所定期間に相当するものに至っていないときには、手順S1に戻る。
【0020】
手順S2で、入力したカウント信号が所定期間に相当するものに至ったと判別された後に、手順S3に示すように、演算部9の第2判別手段9bで正午タイマー8の動作信号が入力されたかどうか判別される。
【0021】
ここで、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間に至らないときには、正午タイマー8からの動作信号は演算部9に入力されない。正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内に至ったとき、正午タイマー8からの動作信号が演算部9に入力され、手順S4に移る。
【0022】
手順S4では、この制御装置10から例えば予め設定される設定時間の間、図1に示すポンプ2に駆動信号が出力される。したがって、ポンプ2がその設定時間の間駆動し、このポンプ2から配管5を介してオイルタンク1の潤滑油がノズル4に導かれ、このノズル4を介して該当する乗客コンベアのチェーンに給油される。上述した設定時間の経過時に、制御装置10からポンプ2への駆動信号の出力が停止する。
【0023】
このように構成した本実施形態によれば、給油すべき時期に至ったときには、図2,3等に例示するように、潤滑油の粘度をある程度高く維持できる正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内において、ポンプ2からノズル4を介して所定の給油箇所に給油するので、ノズル4を通過する潤滑油の量の安定化を実現でき、良好な給油を行なうことができる。仮に環境温度が低温になりやすい冬季であっても、正午及び正午付近の時刻を含む所定時間内にあっては1日のうちで比較的温度が高くなりやすく、したがって、上述のように給油時の潤滑油の粘度をある程度高く維持でき、このような冬季における給油にも好適である。
【0024】
また、温度検出手段を要さないことから構成部品の数を少なくすることができるとともに、制御装置10は、ソフトに内蔵されるインターバルタイマー7のカウント信号と、正午タイマー8の動作信号の2つの信号に応じてポンプ2を駆動する制御信号を出力するので、給油のための制御が簡単である。
【0025】
なお、上記実施形態では、給油される機械部品の駆動部等の一例として乗客コンベアのチェーンを挙げたが、本発明の給油対象部品は、乗客コンベアのチェーンには限られない。種々の部品に給油可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る給油装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】冬季における一日の温度変化の一例として挙げたもので、所定場所に設置された乗客コンベアの機械室内における時刻と温度との関係を示す図である。
【図3】冬季を含む複数の測定日と、所定場所に設置された乗客コンベアの機械室内における正午の温度との関係を示す図である。
【図4】本実施形態に備えられる制御装置における処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0027】
1 オイルタンク
2 ポンプ
3 給油部
4 ノズル
5 配管
6 電源
7 インターバルタイマー
8 正午タイマー
9 演算部
9a 第1判別手段
9b 第2判別手段
10 制御装置
【出願人】 【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
【出願日】 平成17年7月5日(2005.7.5)
【代理人】 【識別番号】100078134
【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎

【識別番号】100099520
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 一夫

【識別番号】100093492
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 市郎


【公開番号】 特開2007−16815(P2007−16815A)
【公開日】 平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願番号】 特願2005−196362(P2005−196362)