| 【発明の名称】 |
真空蒸着装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 敦哉
【氏名】河合 良太
【氏名】指宿 克英
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| 【要約】 |
【課題】従来の真空蒸着装置においては、ワークホルダの自転機構は駆動源を直接持たない間接的な機械式回転機構のため一定の広角度ステップでしか自転できない。又、支持ホルダに所定の傾きでワークホルダを設置しているので、ワークホルダの自転軸の傾きが蒸着源に対し一定となってしまい、蒸着源方向に対面露出できない被蒸着物表面(特に側面)が生じてしまう。
【解決手段】蒸着炉内の蒸発源より加熱蒸発した蒸発粒子を、被蒸着ウエハ及びマスク等から構成され且つ蒸着炉内で自公転する複数個の被蒸着ワークに蒸着する機構を備えた真空蒸着装置において、被蒸着ワークを保持自転させるワークホルダに、このワークホルダ自体を回転させる第1の回転機構と、ワークホルダに保持されている被蒸着ワークを回転させる第2の回転機構との2軸自転機構を備えている真空蒸着装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蒸着炉内の蒸発源より加熱蒸発した蒸発粒子を、被蒸着物及びマスク等から構成され且つ該蒸着炉内で自公転する複数個の被蒸着ワークに蒸着する機構を備えた真空蒸着装置において、 被蒸着ワークを保持自転させるワークホルダに、該ワークホルダ自体を回転させる第1の回転機構と、該ワークホルダに保持されている該被蒸着ワークを回転させる第2の回転機構との2軸自転機構を備えていることを特徴とする真空蒸着装置。 【請求項2】 該第1の回転機構と該第2の回転機構とが、ゼネバ機構により構成されていることを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、真空蒸着装置に関し、特に立体構造の被蒸着体の表面すべてへの蒸着膜形成に適した真空蒸着装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、この種の真空蒸着装置としては真空蒸着装置やスパッタリング装置などが一般的であり、その一例としてはプラネタリ型といわれる図3に図示したような真空蒸着装置がある。すなわち、この真空蒸着装置30は、槽内を真空に排気する真空ポンプ31を設けた蒸着炉32内に、成膜処理すべき円形状又は矩形状の水晶薄板などのウエハを内部に保持し、且つウエハ表面が蒸着源に概略向かうように傾けた被蒸着ワーク33を保持したワークホルダ34を一定の角度ステップで自転運動を行う構成と、複数個のワークホルダ34を支持する支持ホルダ35とが設置されている。尚、支持ホルダ35は、高真空に排気される蒸着炉32内の上部に固定支持されたうえで回転駆動される機構に連結されている。又、蒸着炉32内の下部には蒸着される金属を加熱蒸発させる蒸発源36が載置されている。 【0003】 そして、この際における支持ホルダ35は公転駆動用フックを介したうえで蒸着炉外に設置された回転駆動源であるモータ37と連結されており、被蒸着ワーク33はワークホルダ34の回転軸を軸に自転しつつ支持ホルダ35により公転することで、被蒸着ワーク33内のウエハ表面に均一に蒸着膜を形成している。 【0004】 前述のような真空蒸着装置については、以下のような文献が開示されている。 【0005】 【特許文献1】特開平4−329869号公報 【特許文献2】特開平10−88325号公報 【0006】 尚、出願人は前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を、本件出願時までに発見するに至らなかった。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 上述したような真空蒸着装置において、通常、ワークホルダの自転機構は駆動源を直接持たない間接的な機械式回転機構のため一定の広角度ステップでしか自転できない。又、支持ホルダに所定の傾きでワークホルダを設置しているので、ワークホルダの自転軸の傾きが蒸着源に対し一定となってしまい、蒸着源方向に対面露出できない被蒸着物表面(特に側面)が生じてしまう。このことにより、被蒸着ワーク内に保持されたウエハの側面等の特定部分に蒸着膜を形成することが非常に難しい。又、仮にウエハ側面部分に蒸着膜が形成されたとしても、その蒸着膜の膜厚は均一ではなく膜質が悪く、更にこれら蒸着膜の形成形態を精確に管理することは非常に困難である。 【0008】 又、近年では、円形状又は矩形状のウエハだけではなく、形状が複雑なウエハの表面に蒸着膜を形成する必要が多くなり、このようなウエハではその主面だけではなく側面にも所定の膜厚で均一な蒸着膜を形成する必要が生じつつある。例えば、水晶ウエハを用いたセンサ素子では、励振又は検出用電極膜やその引き回し電極などを精確に水晶ウエハ側面に形成する必要がある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は前述した問題点を解決するために成されたものであり、蒸着炉内の蒸発源より加熱蒸発した蒸発粒子を、被蒸着ウエハ及びマスク等から構成され且つ蒸着炉内で自公転する複数個の被蒸着ワークに蒸着する機構を備えた真空蒸着装置において、被蒸着ワークを保持自転させるワークホルダに、このワークホルダ自体を回転させる第1の回転機構と、ワークホルダに保持されている被蒸着ワークを回転させる第2の回転機構との2軸自転機構を備えていることを特徴とする真空蒸着装置である。 【0010】 又、前記第1の回転機構と第2の回転機構とが、ゼネバ機構により構成されていることを特徴とする真空蒸着装置でもある。 【発明の効果】 【0011】 従って、本発明の真空蒸着装置により、ワークホルダに備えた第1の回転機構と第2の回転機構を、ゼネバ機構により構成したことにより、第1の回転機構と第2の回転機構を狭角度ステップで自転させることができる。又、前記第2の回転機構により、被蒸着ワークが蒸着源に対し自由な角度を取ることが可能となる。このことにより、被蒸着ワーク内に保持されたウエハの側面部分に蒸着源から蒸発した蒸発粒子がウエハ側面に蒸着しやすくなり、その蒸着膜の膜厚は均一となる。また、ワークホルダの第1の回転機構と第2の回転機構とを制御することにより、蒸着膜の形成形態を精確に管理するも可能となる。 【0012】 因って、上記作用によりウエハのマスクされていない全ての表面に、蒸着膜を均一な厚みで形成できる真空蒸着装置を提供できる効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 本発明について各図面を参照しつつ説明する。 図1は本発明に係る真空蒸着装置の炉内形態を図示した概略模式図である。図2は図1に図示したワークホルダ部分を示した外観概略図である。 尚、各図では、説明を明りょうにするため構造体の一部を図示せず、また寸法も一部誇張して図示している。 【0014】 即ち、図1において、真空蒸着装置1を構成する蒸着炉10は、炉内空間に直結した真空ポンプ11により炉内を真空に排気できる機構を有している。又、蒸着炉10の下部には、AuやNi−Cr等の金属を上部に載せ金属を加熱蒸発させることが可能な蒸発源12が形成されており、蒸発源12より加熱蒸発したAu等の金属粒子が、後述する被蒸着ワーク13内に保持されている水晶薄板やガラス等の被蒸着物の、被蒸着ワーク13を構成するマスクで被覆されていない表面に付着することで、被蒸着物表面に蒸着膜を形成している。 【0015】 蒸着炉10内上部には、蒸着膜を成膜すべき水晶薄板やガラスなどのウエハを内部に保持し、且つ初期設定姿勢時のウエハ表面が蒸着源に概略向かうように傾けた被蒸着ワーク13を保持したワークホルダ14が配置されており、又、複数個のワークホルダ14(図1では2台)を支持する支持ホルダ15が設置されている。 【0016】 この被蒸着ワーク13を保持したワークホルダ14には、このワークホルダ14自体を自転回転させる第1の回転機構と、ワークホルダ14に保持されている被蒸着ワーク13を図1に示したように回転させる第2の回転機構との2軸自転機構を備えている。又、この2軸自転機構はゼネバ機構により構成されており、連動して回転運動を行う機構となっているため、各自転回転ステップの角度を狭く設定できる。尚、これら回転機構はワークホルダ14内及び支持ホルダ15内に内蔵されている。 【0017】 又、ワークホルダ14が連結された支持ホルダ15は、高真空に排気される蒸着炉10内の上部に固定支持されたうえで回転駆動される機構に連結されており、支持ホルダ15は公転駆動用フック16を介したうえで蒸着炉10外に設置された回転駆動源であるモータ17と連結されており、被蒸着ワーク13はワークホルダ14の2つの回転軸を軸に2軸自転しつつ、支持ホルダ15により公転する。 【0018】 このように、ワークホルダ14及び支持ホルダ15の各自公転機構により被蒸着ワーク13を、蒸着炉10内で回転させつつ蒸発源12より蒸発した金属粒子中に挿入させることで、3種類の自公転回転機構により、被蒸着ワーク13内に保持されている水晶薄板やガラス等の被蒸着物の、被蒸着ワーク13を構成するマスクで被覆されていない主面及び側面の全てが、蒸発源方向に対面露出することができ、これら被蒸着ワーク13内のウエハの主面及び側面を含む所望の表面に均一に金属粒子を付着させることができ、形成不良箇所がない蒸着膜を形成することが可能となる。 【0019】 尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】図1は、本発明に係る真空蒸着装置の炉内形態を図示した概略模式図である。 【図2】図2は、図1に図示したワークホルダ14及び被蒸着ワーク13部分を示した外観概略図である。 【図3】図3は、従来の真空蒸着装置の炉内形態を図示した概略模式図である。 【符号の説明】 【0021】 1・・・真空蒸着装置 10・・・蒸着炉 11・・・真空ポンプ 12・・・蒸発源 13・・・被蒸着ワーク 14・・・ワークホルダ 15・・・支持ホルダ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000104722 【氏名又は名称】京セラキンセキ株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年9月30日(2005.9.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−100123(P2007−100123A) |
| 【公開日】 |
平成19年4月19日(2007.4.19) |
| 【出願番号】 |
特願2005−287943(P2005−287943) |
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