| 【発明の名称】 |
形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】西村 映彦
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| 【要約】 |
【課題】ホットソーでの切断回数の変動などライン特有の影響を考慮して、鋼片の抽出間隔を適切に決めることができる形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法を実現する。
【解決手段】複数の先行圧延材に対して、各工程での処理時間の実績値とそれらの予測値との差に基づいて各工程での処理時間の補正量を算出するステップと、該算出した処理時間の補正量に基づいて前記先行圧延材の予測値を補正するステップとを実行し、各工程での補正後の処理時間を算出した後、補正後の処理時間のうちから最大値を求め、それを次抽出材の抽出間隔とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 形鋼熱間圧延ラインを、ホットソーでの切断工程を含む複数の工程に区分し、ラインの状況を監視しながら、連続して圧延される2本の圧延材の間で干渉が生じないように加熱炉からの次材の抽出間隔を決定する方法であって、 複数の先行圧延材に対して、各工程での処理時間の実績値とそれらの予測値との差に基づいて各工程での処理時間の補正量を算出するステップと、該算出した処理時間の補正量に基づいて前記先行圧延材の予測値を補正するステップとを実行し、各工程での補正後の処理時間を算出した後、補正後の処理時間のうちから最大値を求め、それを次抽出材の抽出間隔とすることを特徴とする形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。 【請求項2】 前記切断工程での処理時間の補正量を算出するに際し、影響係数を用い、ホットソーでの切断回数及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮することを特徴とする請求項1に記載の形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。 【請求項3】 前記切断工程を除く圧延工程での処理時間の補正量を算出するに際し、影響係数を用い、鋼片の重量及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮することを特徴とする請求項1または2に記載の形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法に関する。 【背景技術】 【0002】 形鋼熱間圧延ラインでは、加熱炉から抽出された鋼片が、BDミルで所定の断面寸法に造形され、次いで粗ミルで粗造形され、仕上ミルで製品の断面寸法に仕上られ、その後、ホットソーで製品長に切断される。その際、加熱炉では、形鋼熱間圧延ラインの状況を監視しながら、先行圧延材と後行圧延材との干渉が生じないように次材の抽出間隔を決定している。しかし、形鋼熱間圧延ラインにおいては、ホットソーでの切断回数の変動などライン特有の問題があり、このような影響を考慮して鋼片の抽出間隔を決める加熱炉抽出間隔決定方法がないというのが実状である。 【0003】 たとえば、加熱炉在炉中に、各圧延材の圧延スケジュール計算を行い、各圧延材の抽出時点から各設備・各パスをオンまたはオフする時点までの時間を予測計算し、先行圧延材と後行圧延材との干渉が生じないように次抽出材の抽出時刻を決定し、加熱炉から自動的に圧延材を抽出する方法が知られている(例えば特許文献1)。 この特許文献1に記載の加熱炉の自動抽出方法は、先行する複数の圧延材の各設備・各パスのオンまたはオフ時刻の実績値と、それらの予測値との差でもって次抽出材の抽出時刻を修正している。 【特許文献1】特開昭62−30812号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特許文献1に記載の加熱炉の自動抽出方法は、スラブを加熱炉から抽出するホットストリップミルに適用した場合、圧延設備を円滑に運転することが可能であるから手動介入が減少すると推定されるが、形鋼熱間圧延ラインに適用しようとすると、形鋼圧延ラインにはライン特有の問題があるため、手動介入によって鋼片を抽出せざるを得なくなると懸念される。 【0005】 本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、ホットソーでの切断回数の変動などライン特有の影響を考慮して、鋼片の抽出間隔を適切に決めることができる形鋼圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、以下のとおりである。 1.形鋼熱間圧延ラインを、ホットソーでの切断工程を含む複数の工程に区分し、連続して圧延される2本の圧延材の間で干渉が生じないように加熱炉からの次材の抽出間隔を決定する方法であって、複数の先行圧延材に対して、各工程での処理時間の実績値とそれらの予測値との差に基づいて各工程での処理時間の補正量を算出するステップと、該算出した処理時間の補正量に基づいて前記先行圧延材の予測値を補正するステップとを実行し、各工程での補正後の処理時間を算出した後、補正後の処理時間のうちから最大値を求め、それを次抽出材の抽出間隔とすることを特徴とする形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。 【0007】 2.前記切断工程での処理時間の補正量を算出するに際し、影響係数を用い、ホットソーでの切断回数及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮することを特徴とする上記1.に記載の形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。 3.前記切断工程を除く圧延工程での処理時間の補正量を算出するに際し、影響係数を用い、鋼片の重量及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮することを特徴とする上記1.または2.に記載の形鋼熱間圧延ラインの加熱炉抽出間隔決定方法。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、ホットソーでの切断回数の変動などライン特有の影響を考慮して、鋼片の抽出間隔を適切に決めることができるから、手動介入による鋼片の抽出を防止できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 本発明の方法を、図1に示すような形鋼熱間圧延ラインに適用した場合について詳細に説明する。図1中、1は加熱炉を示し、形鋼熱間圧延ラインには、ブレークダウンミル(以下、BDミルという)2、第1粗ミル3、第2粗ミル4、仕上ミル5、それに続いて第1ホットソー6、第2ホットソー7が配置されている。 加熱炉1から抽出された鋼片は、BDミル2で所定の断面寸法に造形され、次いで第1粗ミル3、第2粗ミル4で粗造形され、仕上ミル5で製品の断面寸法に仕上られる。製品の断面寸法に仕上られた長尺材は、第1ホットソー6、第2ホットソー7で製品長に切断される。 【0010】 この工程を図1に示すA〜Eの5区分とし、この実施の形態では、BDミル工程A、第1粗ミル工程B、第2粗ミル工程C、仕上ミル工程D、ホットソー工程Eとした。それぞれの工程における鋼片の処理時間をTi(i=1〜5)とする。 例えばBDミル工程Aでの処理時間T1とは、BDミル工程Aの区間に、加熱炉1から抽出された鋼片が進入してから出ていくまでの時間であり、他の工程においても同様に定義する。なお、図1には、設備毎に区分したときの各処理ラインの範囲を模式的に示した。 【0011】 本発明の加熱炉抽出間隔決定方法も、従来と同様、連続して圧延される2本の圧延材の間で干渉が生じないように次材の抽出間隔を決定する方法である。その際、ホットソーでの切断回数の予測値に対する実績値の変動などライン特有の影響を考慮して、最適な次抽出材の抽出間隔を決定している。それ以外に、形鋼熱間圧延ラインに抽出される鋼片の重量が予測値に対して変動することもある。鋼片の重量が予測値に対して変化すると、実際の処理時間が変わってくる。また、圧延材の性状に応じて各ミルの設定が変更された場合にも、実際の処理時間が予測した処理時間から変化する。 【0012】 このような様々な形鋼熱間圧延ライン特有の影響を考慮して 鋼片の抽出間隔を適切に決めることができる処理フローを図2に示した。 図2に示した加熱炉抽出間隔決定方法では、まずステップ10にて、各区間を正常に通過した先行圧延材の検索を行う。次いでステップ20にてデータの抽出を行う。ステップ20におけるデータの抽出は、各工程での処理時間、鋼片の重量、ホットソーでの切断回数のそれぞれにつき、ステップ10にて行った先行圧延材の検索結果に基づいて、実績値と予測値を抽出する。 【0013】 次いでステップ30、40にて、各工程での処理時間の補正量Δiの算出と、該算出した処理時間の補正量Δiに基づいて、補正後の処理時間TCiの算出を行う。このとき、鋼片の重量の予測値に対する実績値の変動、ホットソーでの切断回数の予測値に対する実績値の変動、および圧延速度の変化などの圧延条件による処理時間の予測値に対する実績値の変動が処理時間の補正量Δi(i=1〜5)として考慮される。なお、ステップ30にて用いる影響係数は、実状に合うように適宜決める。また、ステップ40での補正後の処理時間TCi(i=1〜5)は、処理時間の予測値Tiとステップ30で求めた処理時間の補正量Δiとの差で算出する。 【0014】 続くステップ50において、補正後の処理時間TCi(i=1〜5)の最大値を求め、それを次抽出材の抽出間隔とするので、最適な次抽出材の抽出間隔を決定できる。 なお、ステップ30にて、切断工程(i=5)での処理時間の補正量Δiを算出するに際し、実ラインに合うように決めた影響係数(α5)を用い、ホットソーでの切断回数及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮するのが、その影響を容易かつ的確に抽出間隔の決定に反映できるので好ましい。 【0015】 また前記ステップ30にて、圧延工程(i=1〜4)での処理時間の補正量Δiを算出するに際し、実ラインに合うように決めた影響係数(αi:i=1〜4)を用い、鋼片の重量及びその工程での処理時間の変動の影響を考慮するのが、その影響を容易かつ的確に抽出間隔の決定に反映できるので好ましい。 以上説明した本発明の加熱炉抽出間隔決定方法の効果を図3に示した。本発明の方法を形鋼熱間圧延ラインに適用した場合には、図3に示した搬送ダイヤグラムの前材の予測処理時間と次材の予測処理時間とを比較すれば明らかなように、予測では、処理時間のうちから最大である仕上ミル工程での時間を次抽出材の抽出間隔として設定していることがわかる。しかし、実績採取後、仕上ミル工程Dでの処理時間T4が短くなった時間分だけ、次抽出材の抽出間隔に反映できていることもわかる。このようにして、鋼片の抽出間隔を適切に決めることができるから、手動介入せずに加熱炉1から鋼片を抽出できる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】本発明の方法を適用して好適な形鋼熱間圧延ラインの一例を示す配置図である。 【図2】本発明の方法を形鋼熱間圧延ラインに適用した場合の処理フロー図である。 【図3】本発明の方法を形鋼熱間圧延ラインに適用した場合の効果を示す特性図である。 【符号の説明】 【0017】 1 加熱炉 2 ブレークダウンミル(BDミル) 3 第1粗ミル 4 第2粗ミル 5 仕上ミル 6 第1ホットソー 7 第2ホットソー Ti(i=1〜5) 区間に鋼片が進入してから出ていくまでの時間
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001258 【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年4月27日(2006.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099531 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 英一
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| 【公開番号】 |
特開2007−291481(P2007−291481A) |
| 【公開日】 |
平成19年11月8日(2007.11.8) |
| 【出願番号】 |
特願2006−123423(P2006−123423) |
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