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【発明の名称】 ドライクリーニング用洗浄剤組成物、ドライクリーニング用洗浄液およびそれを用いたドライクリーニング方法
【発明者】 【氏名】加藤 圭一

【氏名】服部 敏夫

【氏名】杉野 真吾

【氏名】森谷 仁

【要約】 【課題】ドライクリーニングにおいて、洗浄性、再汚染防止性に優れるだけでなく、安全であり、皮膚への悪影響も少なく、しかも洗浄液の後処理が容易であり、加えて、溶剤の着色をも防止することを一の課題とする。

【解決手段】炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体が溶剤として使用されるドライクリーニングにおいて、該溶剤とともに使用されるドライクリーニング用洗浄剤組成物であって、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系およびイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを含有することを特徴とするドライクリーニング用洗浄剤組成物による。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体が溶剤として使用されるドライクリーニングにおいて、該溶剤とともに使用されるドライクリーニング用洗浄剤組成物であって、
アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを含有することを特徴とするドライクリーニング用洗浄剤組成物。
【請求項2】
溶剤として、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体が配合され、洗浄剤組成物として、アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とが配合されてなることを特徴とするドライクリーニング用洗浄液。
【請求項3】
溶剤として、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体を使用し、洗浄剤組成物として、アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを使用することを特徴とするドライクリーニング方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライクリーニングに好適に使用されるドライクリーニング用洗浄剤組成物およびドライクリーニング用洗浄液、並びにそれを用いたドライクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドライクリーニング用の洗浄剤としては、石油溶剤に、アニオン界面活性剤や非イオン界面活性剤を添加してなるものが知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−192085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドライクリーニングにおいては、被洗浄物の汚れを落とすこと(洗浄性)に加え、例えば、一旦落ちた汚れが被洗浄物に再付着するのを防止すること(再汚染防止性)や、使用する溶剤の引火点が高く安全性が高いこと、被洗浄物に残存した洗浄液が皮膚に悪影響を及ぼさないこと、使用済みの溶剤の処理が容易であることといった多数の要望を同時に満たすことが求められている。
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載のようないわゆる石油溶剤を主成分とする従来のドライクリーニング用洗浄剤組成物を用いた場合には、このような多数の要望をバランス良く満たすことは困難であった。
【0006】
さらに、本発明者らは、このようなドライクリーニングにおいて洗浄性、再汚染防止性に優れるだけでなく、安全であり、皮膚への悪影響も少なく、しかも洗浄液の後処理を容易にしうる洗浄剤として、いわゆる天然柑橘系溶剤と呼ばれる環式モノテルペン及び/又はその誘導体を溶剤として用い、同時に、カチオン界面活性剤、および非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の少なくとも何れか1種を添加することにより、上述のような種々の要望をバランス良く満たし得るような洗浄液となることを見出し、特許出願を行った。
即ち、該出願に係るドライクリーニング方法は、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体を溶剤として使用し、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤とを含有するドライクリーニング用洗浄剤組成物を該溶剤とともに使用するものである。
【0007】
しかしながら、上記のようなドライクリーニングに関して更なる研究を行ったところ、上記のような溶剤および洗浄剤組成物とともに使用されるフェノール系酸化防止剤が、ドライクリーニングの長期運転において酸化防止機能を発揮するにつれ副生物を生成し、該副生物が溶剤を徐々に黄色等に着色するという新たな問題を見い出した。
【0008】
そこで、本発明は、ドライクリーニングにおいて洗浄性、再汚染防止性に優れるだけでなく、安全であり、しかも洗浄液の後処理が容易であり、加えて、溶剤の着色をも防止することを一の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決すべく、本発明は、(1)炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体が溶剤として使用されるドライクリーニングにおいて、該溶剤とともに使用されるドライクリーニング用洗浄剤組成物であって、アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを含有することを特徴とするドライクリーニング用洗浄剤組成物、(2)溶剤として、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体が配合され、洗浄剤組成物として、アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とが配合されてなることを特徴とするドライクリーニング用洗浄液、(3)溶剤として、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体を使用し、洗浄剤組成物として、アニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、カチオン界面活性剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを使用することを特徴とするドライクリーニング方法、を提供する。
【0010】
炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体は、優れた洗浄力を有するだけでなく、引火点が高いことから安全性の面で優れており、また、天然の成分であるが故に皮膚への刺激も少なく使用後の処理も容易であるという特性を有している。よって該溶剤をドライクリーニング用の溶剤として用いることにより、これを用いたドライクリーニング用洗浄液は、これらの特性を兼ね備えたものとなる。
【0011】
さらに、溶剤としてこのような炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体を使用し、且つ洗浄剤組成物としてカチオン界面活性剤を併用することにより、洗浄の際の再汚染防止性が極めて優れたものとなる。これは、被洗浄物から分離された汚れ成分が、該溶剤中でのカチオン界面活性剤による作用と、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方による作用とにより、安定化されやすくなるからであると考えられる。
【0012】
そして、本発明においては、このような溶剤および洗浄剤組成物に加え、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方を添加することにより、溶剤の酸化防止と着色防止を図ることができる。
また、該ドライクリーニングにおいてフェノール系酸化防止剤を添加した場合には、該フェノール系酸化防止剤と、リン系及びイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方との併用による相乗作用により、溶剤に対して優れた酸化防止機能を発揮するとともに、フェノール系酸化防止剤による溶剤の着色をも防止し得るという優れた効果を奏する。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明によれば、ドライクリーニングにおいて、被洗浄物の洗浄性に優れ、被洗浄物の再汚染を防止し、また、使用済みの溶剤の処理が容易であるという効果を奏し、加えて、長期運転において溶剤の酸化と着色を防止しうるという極めて優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係るドライクリーニング用洗浄剤組成物は、炭素数10〜13の環式モノテルペン及び/又はその誘導体と、アニオン界面活性剤と、カチオン界面活性剤と、非イオン界面活性剤とを含有するものである。
【0015】
環式モノテルペンとは、2つのイソプレンが環状に結合したものであり、下記式(1)に示されたボルナン類、下記式(2)に示されたカラン類、下記式(3)に示されたフェンカン類、下記式(4)に示されたp−メンタン類、下記式(5)に示されたピナン類、下記式(6)に示されたツジャン類がある。
尚、式(1)〜(6)において、R1、R2およびR3は、炭素数が1〜2の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、互いに同じであっても異なっていても良い。
また、式(1)〜(6)中には、隣り合わない任意の位置に少なくとも2箇所以上の二重結合が含まれており、さらに、任意の位置に水酸基が付与されていてもよい。
【0016】
【化1】


【0017】
【化2】


【0018】
【化3】


【0019】
【化4】


【0020】
【化5】


【0021】
【化6】


【0022】
前記式(1)に示されたボルナン類の具体例としては、ボルナン、ボルニル、ボルネオール、イソボルネオール、ショウノウ、カンホルキノン、ノルボルナン、ノルボニル、カンフェンなどが挙げられる。
【0023】
前記式(2)に示されたカラン類の具体例としては、カラン、カリル、ノルカラン、ノルカリルなどが挙げられる。
【0024】
前記式(3)に示されたフェンカン類の具体例としては、フェンカン、フェンキルアルコール、フェンコンなどが挙げられる。
【0025】
前記式(4)に示されたp−メンタン類の具体例としては、p−メンタン、p−メンチル、リモネン、α−テルピネン、γ−テルピネン、メントール、カルベオール、ペリリルアルコール、α−テルピネオール、ペリルアルデヒド、メントン、カルボン、ピペリトン、プレゴンなどが挙げられる。
【0026】
前記式(5)に示されたピナン類の具体例としては、ピナン、α−ピナン、クリサンテノン、ベルベノン、ノルピナンが挙げられる。
【0027】
前記式(6)に示されたツジャン類の具体例としては、ツジャン、ツジル、ツジョンなどが挙げられる。
【0028】
上記のような炭素数が10〜13である環式モノテルペンは、十分な洗浄力と、洗浄した後の被洗浄物の乾燥性とを併せ持ち、さらに、洗浄に際して被洗浄物の傷みが少なく、その使用に際しての制約が少なく、しかも引火点が高いことから安全性が高いという優れた効果を有する。
中でも、炭素数が10〜11の環式モノテルペンは、上記のような洗浄力、乾燥性、安全性のバランスが良く、被洗浄物の傷みも少ない洗浄剤組成物を構成できる、という点で特に好適に使用できる。
【0029】
炭素数が9以下の場合には、そもそも環式モノテルペンではなくなり、十分な洗浄力と、洗浄した後の被洗浄物の乾燥性とを併せ持つものではあるが、分子の極性が大きくなることによって洗浄に際して被洗浄物の傷みが多くなってしまう。また、分子量が小さくなることによって引火点が下がり、安全性の高い洗浄剤組成物を得ることができない。
【0030】
逆に、炭素数が14以上の場合には、洗浄に際しての被洗浄物の傷みが少なく、より安全性は高くなるが、洗浄力が低下し、洗浄後の被洗浄物の乾燥性に劣るという点で好ましくない。また、環式モノテルペンの分子量が大きくなると、生分解性が低下し、廃棄処理が困難になるという点で好ましくない。
【0031】
さらに、前記環式モノテルペンの誘導体とは、前記式(1)〜(6)中のR1〜R3が炭素数1〜2の基であるもののうち、前記環式モノテルペンを除いたものをいう。
R1〜R3の具体例としては、アルキル基、ビニル基、アルコキシル基、アルデヒド基などが挙げられ、アルキル基、ビニル基が好ましく用いられる。アルキル基、ビニル基を用いた場合は、被洗浄物の繊維を傷めることなく汚れの洗浄がより効果的になるという効果がある。
【0032】
上述のような環式モノテルペン及び/又はその誘導体のうち、好ましいものとして、炭素環に対して側鎖がパラ位に配位しているp−メンタン類(式4)およびツジャン類(式6)が挙げられる。このp−メンタン類(式4)およびツジャン類(式6)は、液状であるためドライクリーニング用洗浄剤組成物として適した形態であり、取り扱いが容易であるとともに、皮膚への刺激が比較的少ないという利点がある。
特に、p−メンタン類(式4)の中では、p−メンタン、p−メンチル、リモネン、γ−テルピネンがより好ましく用いられ、ツジャン類(式6)の中では、ツジャンがより好ましく用いられる。
【0033】
また、本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に用いられるカチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤、アシルアミン塩型カチオン界面活性剤、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、アミド結合含有アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、エステル結合またはエーテル結合含有アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、イミダゾリンまたはイミダゾリウム塩型カチオン界面活性剤などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
前記アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤、アシルアミン塩型カチオン界面活性剤 の具体例としては、例えば、C1218のアルキル基を有する第1級アミン塩(塩酸塩、酢酸塩など)、C17のアルキル基またはアルケニル基を有するアシルアミノエチルジエチルアミン塩(塩酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、乳酸塩など)、C1218のアルキル基を有するN−アルキルポリアルキレンポリアミン塩(塩酸塩、酢酸塩、アルキレン基のC数は2〜3、アルキレンアミン基の繰返し数は1〜3)、C17のアルキル基またはアルケニル基を有する脂肪酸ポリエチレンポリアミド塩(塩酸塩、エチレンアミン基の繰返し数は2)、C17のアルキル基を有するジエチルアミノエチルアミド塩(塩酸塩、酢酸塩、乳酸塩など)などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
前記第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、アミド結合含有アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の具体例としては、例えばC1218のアルキル基またはC18のアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルトリメチルアンモニウム塩(陰イオンはCl-、Br-、C25SO4-、CH3SO4-など)、C1218のアルキル基またはC18のアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルジメチルエチルアンモニウム塩(陰イオンはCl-、Br-、C25SO4-、CH3SO4-など)、C1218のアルキル基またはC18のアルケニル基を有するジアルキルまたはジアルケニルジメチルアンモニウム塩(陰イオンはCl-、Br-、C25SO4-、CH3SO4-)、C1218のアルキル基またはC18のアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルジメチルベンジルアンモニウム塩(陰イオンはCl-)、C1218のアルキル基を有するアルキルピリジウム塩(陰イオンはCl-、Br-)、C17のアルキル基またはC17のアルケニル基を有するアシルアミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩(陰イオンはCH3SO4-)、C13のアルキル基を有するアシルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩(陰イオンはCl-)、C17のアルキル基を有するアシルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩(陰イオンはCl-)、C11のアルキル基を有するアシルアミノエチルピリジニウム塩(陰イオンはCl-)、C17のアルキル基またはC17のアルケニル基を有するジアシルアミノエチルジメチルアンモニウム塩(陰イオンはCl-、なお、メチル基の1つがヒドロキシエチル基になっていてもよい)などが挙げられる。また、トリアルキルまたはアルケニルジアルキルアミンなどの3級アミンを、キシレニルジクロライドなどの4級化剤を用いてカチオン化させた化合物なども挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
前記エステル結合またはエーテル結合含有アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の具体例としては、例えばC17のアルキル基またはC17のアルケニル基を有するジアシロキシエチルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩(陰イオンは、CH3SO4-)、C16のアルキル基を有するアルキルオキシメチルピリジウム塩(陰イオンはCl-)などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
前記イミダゾリンまたはイミダゾリウム塩型カチオン界面活性剤の具体例としては、例えばC1117のアルキル基またはC17のアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルイミダゾリン(酢酸塩、炭酸塩、四級化物がある)、C1117のアルキル基またはC17のアルケニル基を有する1−ヒドロキシエチル2−アルキルまたはアルケニルイミダゾリン(第四級化物もある)、C17のアルキル基またはアルケニル基を有する1−アシルアミノエチル−2−アルキルイミダゾリウム塩(陰イオンは、CH3SO4-、C25SO4-、2位のアルキル基はメチル基またはエチル基)などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0038】
上記カチオン界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのカチオン界面活性剤のうちでも、環式モノテルペン及び/又はその誘導体に対する溶解性および安定性に優れるという観点から、特に第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が好ましい。
【0039】
また、本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に用いられるアニオン界面活性剤としては、カルボン酸型アニオン界面活性剤、硫酸エステル型アニオン界面活性剤、スルホン酸型アニオン界面活性剤、リン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】
前記カルボン酸型アニオン界面活性剤の具体例としては、脂肪酸塩、ロジン酸塩、ナフテン酸塩、エーテルカルボン酸塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
前記硫酸エステル型アニオン界面活性剤の具体例としては、硫酸第1アルキル塩、硫酸第2アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、硫酸アルキルフェニルポリオキシエチレン塩、硫酸モノアシルグリセリン塩、アシルアミノ硫酸エステル塩、オリブ油、ひまし油、綿実油、なたね油、牛脂などの油脂中の2重結合や水酸基が硫酸エステル化物の塩(一部アシルグリセリンの加水分解、硫酸化も起こっている)である硫酸化油、オレイン酸、リシノール酸などの2重結合、水酸基を有する脂肪酸のプロピル、ブチルエステルなどの硫酸エステル化物の塩である硫酸化脂肪酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
前記スルホン酸型アニオン界面活性剤の具体例としては、例えばC1419のα−オレフィンのスルホン化物であるα−オレフィンスルホン酸(AOS)塩、C820のn−パラフィンにSO2、Cl2のスルホオキシ化物あるいはスルホクロル化物をアルカリで中和して得られる第2アルカンスルホン酸塩、C1218の脂肪酸のメチル、イソプロピルエステルなどのα−スルホン化物の塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アシルイセチオン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABS、LAS)、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、石油スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩などが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
前記リン酸エステル型アニオン界面活性剤の具体例としては、例えばリン酸アルキル塩((1)リン酸モノエステル塩、(2)ジエステル塩、(3)(1)と(2)の混合物として存在する)、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩(通常はジエステル塩との混合物として存在する)、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩(通常はモノエステル塩とジエステル塩との混合物として存在する)などが挙げられる。また、前記スチレン化フェノールポリアルキレンオキシド付加物の硫酸エステル塩(Na塩、K塩など)、前記ベンジル化フェノールポリアルキレンオキシド付加物の硫酸エステル塩(Na塩、K塩など)などが挙げられる。
【0044】
上記アニオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのアニオン界面活性剤のうちでも、環式モノテルペン及び/又はその誘導体に対する溶解性および安定性に優れるという観点から、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩が好ましい。
【0045】
また、本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に用いられる非イオン界面活性剤の具体例としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド化合物、ポリアルキレンポリアミンポリアルキレンオキシド付加物、多価アルコール脂肪酸エステル、および多価アルコール脂肪酸エステルポリアルキレンオキシド付加物が挙げられる。
【0046】
これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの非イオン界面活性剤のうちでも、環式モノテルペン及び/又はその誘導体に対する溶解性および安定性に優れるという観点から、特にポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
【0047】
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物の配合としては、前記カチオン界面活性剤が1〜90重量%、好ましくは10〜40重量%含まれ、アニオン界面活性剤が0〜60重量%、好ましくは1〜30重量%含まれ、非イオン界面活性剤が0〜60重量%、好ましくは1〜30重量%含まれたものとする。
【0048】
また、本発明において使用するリン系の酸化防止剤としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソデシルホスフィト、ジフェニルジイソオクチルホスファイト、ジフェニルジイソデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス−ジ−ノニルフェニルホスファイト、トリス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、4,4'−イソプロピリデンジフェノールアルキルホスファイト、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジ−トリデシルホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビスフェニレンジホスファイト、3,4,5,6−ジベンゾ−1,2−オキサホスファン−2−オキシド、トリラウリルトリチオホスファイト、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、フェニル−ビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォン酸ジエチルエステル等を挙げることができる。
【0049】
また、本発明において使用するイオウ系の酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3'−チオジプロピオン酸エステル、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、ペンタエリスリトールテトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エステル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−6−メチルベンズイミダゾール等を挙げることができる。
【0050】
前記リン系又はイオウ系の酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、リン系のみ2種以上、イオウ系のみ2種以上、又はリン系とイオウ系を組み合わせて2種以上用いてもよい。
【0051】
また、前記リン系又はイオウ系の酸化防止剤は、使用される溶剤中に1〜10000ppmの濃度となるように添加しておくことが好ましく、50〜200ppmの濃度となるように添加しておくことがより好ましい。
また、該リン系又はイオウ系の酸化防止剤は、ドライクリーニング用洗浄剤組成物とともにドライクリーニングにおいて消費されるものであるため、上記のような溶剤中の濃度を保つべく、通常、ドライクリーニング用洗浄剤組成物100重量部に対して0.001〜1重量部の割合で添加することが好ましく、0.01〜0.1重量部の割合で添加することがより好ましい。
添加量が0.001重量部未満では、酸化防止効果があまり期待できない。また添加量が1重量部を超えると、価格が高くなるので好ましくない。
【0052】
また、本発明においては、リン系又はイオウ系の酸化防止剤とともにフェノール系の酸化防止剤を併用することもできる。該フェノール系酸化防止剤を併用することによって溶剤の酸化をより一層効果的に防止することが可能となり、しかもリン系又はイオウ系の酸化防止剤との併用であるために、該フェノール系酸化防止剤の酸化防止機能の発揮による溶剤の着色を防ぐことができる。
【0053】
該フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,4−ジエチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、n−オクタデシル−β−(4'−ヒドロキシ3',5−ジ―t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,4−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ3',5'−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、スチレン化フェノール、スチレン化クレゾール、トコフェノール、2−t−ブチル−6−(3'−t−ブチル−5'−メチル−2'−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2'−ジヒドロキシ−3,3'−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5'−ジメチルジフェニルメタン、2,2'−エチリデン−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−3−(−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、N,N'−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、N,N'−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナミド、2,2'−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−t−ブチル−4−メチル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、カルシウム(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルモノエチルホスフォネート)、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ラウリル、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等を挙げることができ、これらの1種或いは2種以上が使用できる。
【0054】
また、前記フェノール系の酸化防止剤は、使用される溶剤中に1〜10000ppmの濃度となるように添加しておくことが好ましく、50〜200ppmの濃度となるように添加しておくことがより好ましい。
また、該フェノール系の酸化防止剤は、ドライクリーニング用洗浄剤組成物とともにドライクリーニングにおいて消費されるものであるため、上記のような溶剤中の濃度を保つべく、通常、ドライクリーニング用洗浄剤組成物100重量部に対して0.001〜1重量部の割合で添加することが好ましく、0.01〜0.1重量部の割合で添加することがより好ましい。
【0055】
また、本発明に係るドライクリーニング用洗浄剤組成物においては、本発明の効果を阻害しない範囲内において、他の成分を添加することができる。他の成分としては、例えば、溶剤としても使用する環式モノテルペン及び/又はその誘導体や他の石油溶剤(以下、洗浄剤組成物中の溶剤を「溶剤成分」ともいう)、溶解助剤として機能するグリコールエーテルなどの高沸点アルコール系溶剤、平滑剤として機能するシリコーン油、水、防錆剤等が挙げられる。
溶剤成分を添加することにより、該ドライクリーニング用洗浄剤組成物の粘度を低下させ、使用しやすくなるという効果がある。
本発明に係るドライクリーニング用洗浄剤組成物に溶剤成分を添加する場合、溶剤成分の合計量が1〜90重量%となるように添加することが好ましく、30〜60重量%となるように添加することがより好ましい。
溶剤成分の合計量が、1重量%未満では、安定性、粘度を保つことが困難となる傾向にあり、90重量%を超えると洗剤としての洗浄効果が弱くなる傾向にある。
【0056】
本発明に係るドライクリーニング用洗浄液は、溶剤として前記環式モノテルペン及び/又はその誘導体を含有し、洗浄剤組成物として前記アニオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤の少なくとも何れか一方と、前記カチオン界面活性剤と、前記リン系又はイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方とを含有するものである。
【0057】
また、本発明のドライクリーニング用洗浄液は、前記環式モノテルペン及び/又はその誘導体に加えて石油溶剤が添加されていてもよい。石油溶剤を添加することにより、溶剤単価を低減することができる。該石油溶剤の配合量は、溶剤である環式モノテルペン及び/又はその誘導体および前記界面活性剤の作用効果を阻害しない程度であれば特に制限はないが、通常、溶剤全量に対して80重量%未満とすることが好ましい。
【0058】
該石油溶剤としては、例えば、ナフテンやパラフィンといったC911の炭化水素系油を主成分とするものが挙げられる。
中でも、乾燥性や臭気が少ないという観点から、特にノルマルデカンが好ましい。
【0059】
本発明に係るドライクリーニング用洗浄液の組成は、通常、前記溶剤が95〜99.99重量%、前記洗浄剤組成物が0.01〜5重量%からなり、好ましくは前記溶剤が99〜99.9重量%、前記洗浄剤組成物が0.1〜1重量%からなるものである。
【0060】
また、本発明のドライクリーニング方法は、上述のようなドライクリーニング用洗浄液を用いて被洗浄物を洗浄する方法である。
具体的には、まず、被洗浄物を上記洗浄液中に浸漬させた後、さらに、攪拌、回転、落下、振動等の物理的な外力を加えて洗浄する。浸漬によって被洗浄物に付着した汚れ成分を洗浄液中に溶出させることができ、物理的な外力を加えることによって被洗浄物のより細部にまで洗浄液を浸透させ、繊維と汚れ成分との分離を促進させることによって洗浄効率の向上を図ることができる。
【0061】
また、洗浄においては、前記洗浄液を加温することができ、好ましくは25℃程度に加温することにより、汚れ成分の洗浄剤中への溶解性を高め、洗浄効率の向上を図ることができる。また、引火の危険性や衣料に対するダメージなどの観点から、25℃を超える場合には、該洗浄液を適宜冷却することもできる。
【0062】
洗浄後、被洗浄物と、汚れ成分の溶出した洗浄液とを分離し、被洗浄物を乾燥させる。この分離、乾燥により、被洗浄物中に洗浄液が残留することを防止し、化学やけどの危険性を低下させることができる。分離方法としては、搾りや、遠心力を利用した方法を採用することができる。また、乾燥方法としては、常温によるもの又は加熱によるものの、いずれの方法でも可能であるが、乾燥を促進させるという観点から加熱によるものが好ましい。加熱温度としては、40〜80℃が好ましく、この温度範囲であれば乾燥を促進させつつ被洗浄物の傷みの少ないものとなる。
【0063】
また、被洗浄物と分離された洗浄液は、再度、ドライクリーニングに使用することができる。この場合、洗浄液中の汚れ成分の量に応じて、新しい洗浄液を添加することにより、洗浄力を維持させることができる。
また、汚れ成分の溶出した洗浄液は、蒸留あるいはカートリッジフィルターでろ過した後、再び使用してもよい。蒸留あるいはカートリッジフィルターでろ過することによって汚れ成分がほとんど含まれていない洗浄液を得ることができる。
【実施例】
【0064】
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。
【0065】
ドライクリーニング用洗浄液の調製
下記表1に示した配合割合に基づき、ドライクリーニング用洗浄液を調製した。尚、溶剤および界面活性剤については、以下のものを使用した。

カチオン界面活性剤 :アルキルジメチルエチルアンモニウム塩
溶解助剤 :3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール
非イオン界面活性剤 :ソルビタン脂肪酸エステル
溶剤 :リモネン(前記式(4)においてR1〜R3が全てCH3である環式モノテルペン)
フェノール系酸化防止剤 :2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)
リン系酸化防止剤A :2,2-メチレンヒ゛ス(4,6-シ゛-t-フ゛チルフェニル)オクチルホスファイト
(商品名「ADKSTAB HP-10」旭電化工業社製)
イオウ系酸化防止剤 :ジミリスチル−3,3−チオジプロピオン酸エステル
【0066】
溶剤の着色試験方法および評価方法
実施例および比較例のドライクリーニング用洗浄液を溶剤に対して2重量%の割合で添加し、さらに該溶剤25mlに対して活性炭1gを加え、八日間放置した。その後、透過率計(GEMBU PHOTO COLORIMETER MODEL GC−111)を用い、液の透過率を測定することによって液の変色の有無について評価した。
上記試験の結果を表1に記す。
【0067】
【表1】


【0068】
表1に示したように、フェノール系酸化防止剤を添加した比較例の場合には溶剤が黄色に着色し、透過率が78%にまで低下したのに対し、リン系又はイオウ系の酸化防止剤を併用した実施例の場合には、溶剤の着色が抑制されていることがわかる。
【0069】
(参考試験)
さらに、上述した溶剤およびフェノール系酸化防止剤の混合物に対し、下記のリン系酸化防止剤の添加による着色の有無を評価した。

リン系酸化防止剤B :トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト
(商品名「IRGAFOS 168」チハ゛スヘ゜シャリティーケミカル社製)
尚、着色の試験方法および評価方法については、試験日数を6日とすること以外、上記と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】


【0071】
上記試験は、リン系又はイオウ系の酸化防止剤の少なくとも何れか一方が含まれていないために参考例という位置づけではあるが、前記実施例とは異なる種類のリン系酸化防止剤を用いた場合であっても洗浄液の着色を防止できることが確認された。
【出願人】 【識別番号】000159032
【氏名又は名称】菊水化学工業株式会社
【識別番号】305030412
【氏名又は名称】三菱重工産業機器株式会社
【識別番号】594032481
【氏名又は名称】ゲンブ株式会社
【出願日】 平成17年12月5日(2005.12.5)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇

【識別番号】100114421
【弁理士】
【氏名又は名称】薬丸 誠一

【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭

【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉


【公開番号】 特開2007−154038(P2007−154038A)
【公開日】 平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願番号】 特願2005−350946(P2005−350946)