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【発明の名称】 ラタノプロストの合成方法及び中間体
【発明者】 【氏名】ヘネガー,ケビン エドワード
【課題】15(S)プロスタグランジン中間体の新規製法の提供。

【解決手段】本発明は、ステップ(1)反応混合物温度を約−50°〜約0°の範囲に維持しながら、対応するエノンを(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランと接触させること、及び(2)ステップ(1)の反応混合物をボロン複合体化剤と接触させることを含む、15(S)−プロスタグランヂン中間体化合物(IV)及び(XVIII)の製造方法を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の化合物(IV):
【化1】


{式中:
(1)R3は−Hであり、かつ、R4は−Hである、
(2)R3は−Hであり、かつ、R4は−O−CH3である、そして
(3)R3及びR4は一緒になってフェニル環の3−及び4−位に結合する5員環を形成し、ここで上記R3−位〜R4−位の第二の環は−CH−CH−O−である;
ここで、
【化2】


は単結合又は二重結合である、そして
ここで、X11はフェニル又は1〜3のC1−C4アルキル、1〜3のC1−C4アルコキシ、1のフェニル、1〜3のF、−Cl、−Br及び−Iで置換されるフェニルである。}、及び以下の化合物(XVIII):
【化3】


{式中、X11は上記に定義されたものである。}から成る群から選ばれる15(S)−プロスタグランジン中間体の製造方法であって、以下のステップ:
(1)以下の化合物(III):
【化4】


{式中、R3、R4、X11及び
【化5】


は上記に定義されるとおりである。}又は以下の化合物(XVII):
【化6】


{式中、X11は上記に定義されたものである。}から成る群から選ばれる化合物を、反応混合物温度を約−50°〜約0°の範囲に維持しながら、それぞれ、(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランと接触させること、及び
(2)ステップ(1)の反応混合物をボロン錯体形成剤と接触させることを含む}、前記方法。
【請求項2】
前記反応混合物温度は−20°未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反応混合物温度は約−35〜約−45°である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
約3〜約4当量の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランが使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも3.5当量の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランが使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(2)の前に、前記ステップ(1)の反応混合物を容易に還元可能なアルデヒド又はケトンと接触させる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記容易に還元可能なアルデヒド又はケトンはC1−C6アルデヒド及びケトン及びベンズアルデヒドから成る群から選ばれる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記容易に還元可能なアルデヒド又はケトンは、アセトン又はメチルエチルケトンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ボロン錯体形成剤は水、C1−C6アルコール及びヂオール、エタノールアミン、ヂエタノールアミン、トリエタノールアミン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ボロン錯体形成剤は水及びヂエタノールアミンから成る群から選ばれる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ボロン錯体形成剤は水である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
塩基が前記ボロン錯体形成剤と共に添加される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記塩基はカーボネート、ビカーボネート、モノ−、ジ−及びトリ−C1−C6アルキルアミン、ピリヂン、及びピリヂンであってC1−C6アルキルで置換されたものから成る群から選ばれる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記塩基はビカーボネート又はカーボネートである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップ(2)の前に又は後に、前記反応混合物は約15〜約25°に温められる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記反応混合物は約1〜約3時間温められる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
11はフェニルである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記15(S)−プロスタグランヂン中間体は[3aR−[3aα,4a(1E,3S*),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニル−1−ペンテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オンとして知られる、以下の化合物(IV):
【化7】


である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記15(S)−プロスタグランヂン中間体は[3aR−[3aα,4α(E),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−1−オクテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オンとして知られる、以下の化合物(XVIII):
【化8】


である、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は眼の症態を治療に有用な医薬作用物質である、ラタノプロスト(latanoprost)を製造するための、中間体を含むプロセスである。
【背景技術】
【0002】
2.関連する分野の説明
米国特許第5,422,368号はラタノプロスト(実施例2)及びその眼剤としての有用性を開示する。上記特許はラタノプロスト及び2の密接に関連した化合物を調製方法(実施例2)を開示する。
【0003】
α,β−不飽和エノンのクロロヂイソピノカムフェイルボランでの還元の例は非常に限られた数しかない。J. Am. Chem. Soc., 110(5),1539−46(1988)は、81%エナンチオマー選択性を与えるアシクリックアリールエノン、4−フェニル−3−ブテン−2−オンのクロロヂイソピノカムフェイルボランでの還元の単一の例を示し、単純なアシクリック非アリール融合エノンの例は示していない。
【0004】
Bull. Korean. Chem. Soc., 15(12),1033−4(1994)はクロロヂイソピノカムフェイルボランでの1,2対1,4還元の問題を扱うが、上記還元のエナンチオマー選択性又はヂアステレオマー選択性は議論していない。
Tetrahedron Letters 1067−1070(1976)は上記側鎖が芳香族機能基を含まないシクロペンタンヂオール酸を開示する。
【発明の開示】
【0005】
発明の要約
開示されるのは式(VI):
【化1】


{式中:
(1)R3は−Hであり、かつ、R4は−Hである、
(2)R3は−Hであり、かつ、R4は−O−CH3である、そして
(3)R3とR4は一緒になってフェニル環の3−及び4−位に結合する5員環を形成し、ここで、R3−位からR4−位の第二の環は−CH−CH−O−である、そして
ここで、
【化2】


は単結合又は二重結合である。}により表される化合物、及びその医薬として許容される塩である。
【0006】
また開示されるのは以下の化合物(IV):
【化3】


{式中R3、R4及び
【化4】


は上記に定義されるとおりであり、及びここで、X11はフェニル又は1〜3のC1〜C4アルキル、1〜3のC1〜C4アルコキシ、1のフェニル、1〜3の−F、−Cl、−Br及び−Iで置換されるフェニルである}及び以下の化合物(XVIII):
【化5】


{式中、X11は上記に定義されたものである。}から成る群から選ばれる15(S)−プロスタグランジン中間体の製造方法であって、以下のステップ:
(1)以下の化合物(III):
【化6】


{式中、R3、R4、X11及び
【化7】


は上記に定義されるとおりである。}又は以下の化合物(XVII):
【化8】


{式中、X11は上記に定義されたものである。}から成る群から選ばれる化合物を、上記反応混合物温度を約−50°〜約0°の範囲に維持しながら、それぞれ、(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランと接触させること、及び
(2)ステップ(1)の反応混合物をボロン錯体形成剤と接触させること
を含む、前記方法である。
【0007】
発明の詳細な説明
ラタノプロスト(Latanoprost)(XVI)は知られている。米国特許第5,411,368号、実施例2を参照のこと。
【0008】
本発明に係る方法はチャートA及びBにおいて及び実施例1〜12において示される。
【0009】
本発明に係る他の化合物はもちろん、エノン(III)は底の側鎖のフェニル環上の置換について3の可能性を有する。これらはR3及びR4は:
(1)R3は−Hである及びR4は−Hであり、それはフェニルを与える、
(2)R3は−Hである及びR4は−O−CH3であり、それは4−メトキシフェニルを与える及び
(3)R3及びR4は一緒になってフェニル環の3−及び4−位に結合する5員環を形成し、ここで、R3−位からR4−位の第二の環は−CH−CH−O−である;
【0010】
ここで
【化9】


は単結合又は二重結合である及び
ここで、X11はフェニル又は1〜3のC1〜C4アルキル、1〜3のC1〜C4アルコキシ、1のフェニル、1〜3の−F、−Cl、及び−Brで置換されるフェニルである。R3及びR4は両者−Hであることが好ましい。X11はフェニルであることが好ましい。
【0011】
エノン(III)は当業者に知られるように、C−11位で保護されなければならない。保護基−CO−X11について、X11はフェニル又は1〜3のC1〜C4アルキル、1〜3のC1〜C4アルコキシ、1のフェニル、1〜3の−F、−Cl、及び−Brで置換されるフェニルであることが好ましい。α,β−不飽和エノン(III)の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボラン還元に関して、上記還元は上記エノン(III)を十分に溶解するいかなる化学的に不活性な溶媒中においても行われうる。好適な溶媒はTHF、塩化メチレン及びDME並びにそれらの混合物を含む。MTBE及びトルエン単独では実施可能ではない。ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン又は同様の炭化水素の如き共溶媒の使用は必要でないが、好ましい。これは、(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランがこれらの溶媒中の溶液として商業的に入手可能であるので重要である。MTBE及びトルエンは共溶媒として使用されうる。上記溶媒の性質は生成物中15(S)/15(R)の割合に関して実際上影響を及ぼさない。約3〜約4当量の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランが使用されることが好ましい;少なくとも3.5当量の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランが使用されることがより好ましい。より少ない当量では上記反応は不完全である;より多くの当量で速度又は選択性における改善はない。上記(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランをα,β−不飽和エノン(III)と接触させるとき、上記温度を0°未満に維持するべきである。上記温度を−20°未満に維持することが好ましい;上記温度を約−35〜約−45°の範囲に維持することがより好ましい。−35°超では上記選択性が減少し、そして約−45°未満では上記速度が実用的であるには遅すぎる。
【0012】
上記反応が完了するとき、上記過剰の(−)−クロロヂイソピノカムフェイルボランは水、C1−C6アルコール及びヂオール、エタノールアミン、ヂエタノールアミン、トリエタノールアミン及びそれらの混合物から成る群から選ばれるボロン錯体形成剤の使用により破壊されなければならない。ボロン錯体形成剤は水及びヂエタノールアミンの群であることが好ましい;上記錯体形成剤は水であることがより好ましい。
【0013】
ステップ(2)の前に、ステップ(1)の反応混合物を容易に還元可能なアルデヒド又はケトンと接触させることが好ましい。上記容易に還元可能なアルデヒド又はケトンはC1−C6アルデヒド及びケトン及びベンズアルデヒドから成る群から選ばれることが好ましい;上記容易に還元可能なアルデヒド又はケトンはアセトン又はメチルエチルケトンであることがより好ましい。上記ボロン錯体形成剤を添加するとき、塩基も添加することが好ましい。上記塩基はカルボネート、バイカーボネート、モノ−、ヂ−及びトリ−C1−C6アルキルアミン、ピリヂン及びC1−C4アルキルで置換されるピリヂンから成る群から選ばれることが好ましい;上記塩基はビカーボネート又はカーボネートであることがより好ましい。上記塩基はビカーボネートであることがさらにより好ましい。
【0014】
ステップ(2)の前に又は後に、上記反応混合物を約15〜約25°まで温めることが好ましい。上記反応混合物を約1〜3時間温めることが好ましい。
ラタノプロスト(XVI)は眼の医薬剤として有用であることが知られている。米国特許第5,296,504号及び第5,422,368号を参照のこと。さらに、国際公開WO98/30900はラタノプロスト(XVI)は他の眼の状態、近視を治療することにおいて有用であることを開示する。
【0015】
チャートB(及び実施例11及び12)の方法は知られたエノン(XVII)で開始し、それを医薬として有用なプロスタグランヂンの生産において有用であることが知られる15−アルコール(XVIII)中間体に変換する、Tetrahedron Letters, 1076−1070(1976)及びJ. Am. Chem. Soc. 92,397−8(1970)を参照のこと。非−アリールα,β−不飽和ケトン(XVII)の還元のプロセスはアリールα,β−不飽和ケトン(III)の還元と類似である。
【0016】
生成物であって、R3は−Hである及びR4は−O−CH3であるもの及びR3及びR4は共に取られフェニル環の3−及び4−位に結合する5員環を形成し、ここで、上記R3−位〜R4位の第二の環は−CH−CH−O−であるものも有用な医薬剤として知られる。それらの2の剤は本発明に係る方法により製造されうる。
【0017】
定義及び慣例
以下の定義及び説明は明細書及び請求項の両者を含むこの書面全体をとおして使用される用語に関するものである。
【0018】
定義
全ての温度は摂氏である。
【0019】
ラタノプロスト(XVI)は(5Z)−(9CI)−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル]シクロペンチル]−5−ヘプテノン酸1−メチルエチルエステルをいう。それは17−フェニル−18,19,20−トリノール−PFイソプロピルエステルとしても知られる。
【0020】
MTBEはメチルt−ブチルエーテルをいう。
TLCは薄層クロマトグラフィーをいう。
THFはテトラヒドロフランをいう。
THPはテトラヒドロピラニルをいう。
塩水は水性飽和塩化ナトリウム溶液をいう。
【0021】
クロマトグラフィー(カラム及びフラッシュクロマトグラフィー)は(支持、溶離)として表される化合物の精製/分離をいう。適切な画分が溜められ、そして濃縮され、所望の化合物を与えることが理解される。
【0022】
CMRはC−13磁気共鳴スペクトロスコピーをいい、化学シフトはTMSから下野のppm(δ)で報告される。
NMRは核(プロトン)磁気共鳴スペクトロスコピーをいい、化学シフトはテトラメチルシランから下野のppm(δ)で報告される。
【0023】
TMSはトリメチルシリルをいう。
−φはフェニル(C65)をいう。
【0024】
MSはm/e、m/z又は質量/電荷単位として表されるマススペクトロメトリーをいう。[M+H]+は親プラス水素原子の正のイオンをいう。EIは電子衝突をいう。CIは化学イオン化をいう。FABは高速原子衝撃をいう。
【0025】
HRMSは高解像マススペクトロメトリーをいう。
医薬として許容されるとは、組成、調合、安定性、患者許容性及びバイオアベイラビリティーについて、薬理学的/毒理学的観点から患者に及び物理学的/化学的観点から製造医薬化学者に許容されるそれらの特性及び/又は物質をいう。
【0026】
psiは平方インチ当たりポンドをいう。
溶媒ペアが使用されるとき、使用される溶媒の割合は容積/容積(v/v)である。
溶媒中の固体の溶解性が使用されるとき、上記溶媒への上記固体の割合は重量/容積(wt/v)である。
DIBALはヂイソブチルアルミニウムヒドリドをいう。
THAMはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンをいう。
【実施例】
【0027】
実施例
さらなる詳述なしに、当業者は、前記記述を用いて、本発明をその完全な程度にまで実施しうると考えられる。以下の詳細な実施例はどのようにさまざまな化合物を調製する及び/又は本発明に係るさまざまなプロセスを行うかを示し、そして単に例示にすぎないもので、いかなる場合でも前記開示の制限ではないと解釈されるべきである。当業者は反応物について並びに反応条件及び技術について上記手順から適切な変形を即座に認識するであろう。
【0028】
調製1 カリウム5−(トリフェニルフォスフォラニリデン)ペンタオネート
臭化4−カルボキシブチルトリフェニルフォスフォニウム(2.91g)をTHF(10mL)と撹拌し、上記スラリーを0°まで冷却する。THF中のカリウムt−ブトキシド(20%w/v、7.6mL)溶液を0°まで冷却する。上記ブトキシド溶液を0〜5°の温度に維持しながら一滴ずつ上記スラリーに添加し、その後1時間撹拌する。生ずるイリド溶液をその後−10°まで冷却する。
【0029】
実施例1 [3aR−[3aα,4α(E),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−オキソ−5−フェニル−1−ペンテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(III)
塩化リチウム(2.6g)をTHF(170mL)中に溶解する。ヂメチル(2−オキソ−4−フェニルブチル)フォスフォネート(II,7.87g)及びトリエチルアミン(4.3mL)を添加する。上記混合物を撹拌し、そして−10°まで冷却する。THF(75mL)中のCoreyアルデヒドベンゾエート、(1S,5R,6R,7R)−6−フォルミル−7−(ベンジルオキシ)−2−オキサバイシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(I,8.42g)の溶液を3時間にわたり上記反応混合物に添加する。得られた混合物を−10°で18時間撹拌する。この時間の最後に、MTBE(100mL)を添加し、上記混合物を0〜+20°まで温める。重硫酸ナトリウム(38%,100mL)を添加し、上記2相混合物を10分間撹拌した。上記相を分離し、上記有機相を飽和水性重炭酸ナトリウム溶液(100mL)で洗浄する。上記有機相を分離し、減圧下で<100mLの容積まで濃縮する。酢酸エチル(200mL)を添加し、上記混合物を50mLの容積まで濃縮する。MTBE(100mL)を添加し、上記混合物を20〜25degまで1時間冷却させる。上記混合物をその後2時間−20°まで冷却する。上記固体をろ過し、MTBEで洗浄し、窒素圧上で乾燥させ、表題の化合物を得た。
【化10】


【0030】
実施例2 [3aR−[3aα,4a(1E,3S*),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニル−1−ペンテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(IV)
THF(100mL)中の[3aR−[3aα,4α(E),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−オキソ−5−フェニル−1−ペンテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(III,実施例1,10.0g,0.0247モル)の混合物を−38〜−42°まで冷却する。(−)−クロロヂイドピノカムフェイルボランの溶液(ヘキサン中2M;43mL)の溶液を内部温度を−35°未満に維持しながらエノン(III)混合物に添加する。上記添加が完了したとき、上記混合物を−38〜−42°で18時間撹拌する。このとき、アセトン(12.7mL)を添加し、上記混合物を20〜25°まで温め、2時間撹拌する。MTBE(100mL)を添加し、その後水(150mL)中の重炭酸ナトリウム(10g)の溶液を添加する。上記2相混合物を15分間撹拌する。上記相を分離し、上記有機相を水(100mL)で洗浄する。上記有機相を減圧下で濃縮する。MTBE(300mL)を添加し、上記混合物をその後濃縮する。アセトニトリル(100mL)を添加し、上記混合物を再び濃縮する。アセトニトリル(150mL)及びヘプタン(100mL)を添加する。上記2相混合物を5分間撹拌し、その後安定させる。上記相を分離する。上記アセトニトリル相をヘプタン(3×100mL)で抽出する。上記アセトニトリル相を濃縮する。上記濃縮物の一部を除去し、クロマトグラフィー(シリカゲル、230〜400メッシュ;ヘプタン/酢酸エチル、1/1)により精製し、上記表題の化合物を得る。
【化11】


【0031】
実施例3 [3aR−[3aα,4a(1E,3S*),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニル−1−ペンチル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(V)
[3aR−[3aα,4a(1E,3S*),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニル−1−ペンテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(IV,実施例2)をTHF(125mL)中に溶解する。炭素触媒上のプラチナ(5%,1g)及びトリエチルアミン(3.4mL)を添加する。上記混合物を窒素でパージし、その後上記混合物を5psi水素下で20°±5°で激しく撹拌する。HPLCにより計測して上記反応が完了したとき、上記反応を窒素でパージする。上記混合物をセライト上でろ過する。上記ろ過物を減圧下で濃縮し、粗い生成物を得る。上記生成物の一部を除去し、クロマトグラフィー(シリカゲル,230〜400メッシュ;ヘプタン/酢酸エチル,1/1)により精製し、上記表題の化合物を得る。
【化12】


MS計算されたm/z=408,発見されたm/z=409(m+1)。
【0032】
実施例4 2−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル]シクロペンチル]酢酸(VI)
メタノール(300ml)及び水(5mL)中のカリウムヒドロキシド(10)の混合物を[3aR−[3aα,4a(1E,3S*),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニル−1−ペンチル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(V,実施例3)に添加する。上記混合物を撹拌し、80°の油浴中で約2時間熱する。上記反応が完了したとき、上記混合物を減圧下で濃縮する。水(100mL)及びMTBE(100mL)を添加し、上記混合物を20〜25°で15分間撹拌する。上記相を分離させる。上記生成物は水相中にあり、上記有機相を除去し、捨てる。上記水相のpHを塩酸(3N,約60mLが必要とされる)の添加により1〜1.5に調整する。上記溶液を20〜25°で撹拌する。30分後、MTBE(100mL)を添加し、上記混合物を20〜25°で約12時間撹拌する。上記相を分離し、上記水相をMTBE(50mL)で一度抽出する。上記MTBE相を混合し、炭酸ナトリウム(1N,50mL)で洗浄する。上記MTBE混合物を水(100mL)中のカリウムヒドロキシド(2.8g、42.5mmole)の溶液で30分間撹拌する。上記相を分離し、上記水相を20〜25degでクエン酸モノヒドレート(8.90g)及び酢酸エチル(100mL)のスラリーへ添加する。上記混合物を15分間撹拌し、上記相を分離する。上記水相を酢酸エチル(5×50mL)で抽出する。上記混合した有機相を無水物硫酸ナトリウム(8.90g)上で15分間乾燥させる。酢酸エチル抽出物を内部温度を30°未満に維持しながら減圧下で100mLの容積まで濃縮する。酢酸エチル(200mL)を添加し、上記混合物を再び100mLの容積まで濃縮する。生ずるスラリーを0〜5°で30分間撹拌する。上記固体をろ過し、ヘプタン/酢酸エチル(1/1,35mL)で洗浄し、その後窒素圧上で乾燥させ、上記表題の化合物を得る。
【0033】
実施例5 [3aR−[3aα,4α(R*),5β,6aα]]−ヘキサヒドロ−5−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(VII)
2−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル]シクロペンチル]酢酸(VI,実施例4,4.80g)及びトルエン(100mL)を撹拌し、上記スラリーを還流まで30分間熱する。30分後、上記トルエンを水を除去するために大気圧でゆっくり蒸留する。約1時間の蒸留の後、全てのヒドロキシ酸が溶解される。上記溶液をその後約50mLの容積まで蒸留する。上記混合物をその後約80°まで冷却し、酢酸エチル(25mL)を添加する。上記混合物をその後約30°まで冷却し、ヘプタン(20mL)を添加する。上記混合物を少量の上記表題の化合物で種にする。上記混合物を約30°で10分間撹拌し、その間大規模な結晶化が起こる。上記生成物が結晶化した後、ヘプタン(30mL)を15分間にわたり添加する。上記スラリーを20〜25°まで冷却し、1時間撹拌する。上記生成物をろ過し、窒素下で乾燥させ、上記表題の化合物を得る。
【化13】


【0034】
実施例6 (3aR,4R,5R,6aS)−5−(1−エトキシエトキシ)−4−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(X)
[3aR−[3aα,4α(R*),5β,6aα]]−ヘキサヒドロ−5−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(VII,実施例5,1.0g,3.3mmoles)を塩化メチレン(3mL)中に溶解し、上記混合物を密閉可能な圧チューブ中に置く。塩化メチレン(10mL)中の1.0mLのトリクロール酢酸(0.27g)の混合物、続いてエチルヴィニルエーテル(6.3mL)を添加する。上記圧チューブを閉じ、油浴中で45°まで約8時間熱する。このとき、トリエチルアミン(0.12mL)を添加し、上記混合物を10分間撹拌する。上記混合物をその後減圧下で濃縮する。
【0035】
実施例7 (3aR,4R,5R,6aS)−5−(1−エトキシエトキシ)−4−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オール(XI)
(3aR,4R,5R,6aS)−5−(1−エトキシエトキシ−4−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(X,実施例6)をTHF(14mL)中に溶解し、上記混合物を−40°まで冷却する。シリンジポンプを用いて、DIBAL(1.0M,トルエン中3.78mL)を上記内部温度を−30°未満に維持しながら15分間にわたり添加する。上記混合物を上記添加の完了後15分間撹拌し、その後酢酸エチル(0.38mL)を添加する。上記混合物を酒石酸カリウムナトリウムの溶液(30mLの水中10g)中へ注ぎ、20〜25°まで温める。上記2相混合物を45°まで1時間熱し、その後冷却する。上記相を分離し、上記有機相を濃縮する。
【0036】
実施例8 7−[(1R,2R,3R,5S)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−ヒドロキシ−2−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]シクロペンチル−5−ヘプテノン酸(XII)
(3aR,4R,5R,6aS)−5−(1−エトキシエトキシ)−4−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]ヘキサヒドロ−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オール(XI,実施例7)を乾燥THF(10mL)中に溶解し、−10°〜−5°のカリウム5−(トリフェニルフォスフォラニリデン)ペンタノエート(調製1)溶液を含む混合物に添加する。得られた混合物を約3時間−5°未満で撹拌する。水(30mL;0°)を10分間にわたり添加し、その後酢酸エチル(20mL)及び水性THAM溶液(10mL)を添加する。上記相を分離し、上記有機相を水性THAM溶液(15%,2×15mL)で洗浄する。上記水相を混合し、酢酸エチル(15mL)で1回洗浄する。MTBE(50mL)を混合した水相に添加する。上記混合物を水性リン酸(40%)でpH=3まで酸性化する。上記有機相を分離し、減圧下で20mLまで濃縮する。固体(5−ヂフェニプフォスフィノペンタノン酸)が結晶化される。MTBE(50mL)を添加し、上記スラリーを減圧下で20mLの容積まで濃縮する。上記固体をろ過し、MTBE(100mL)で洗浄する。上記ろ過物を減圧下で濃縮し、上記表題の化合物を得る。
【0037】
実施例9 ラタノプロスト酸;(5Z)−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル]シクロペンチル]−5−ヘプテノン酸(XV)
7−[(1R,2R,3R,5S)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−ヒドロキシ−2−[(3R)−3−(1−エトキシエトキシ)−5−フェニルペンチル]シクロペンチル−5−ヘプテノン酸(XII、実施例8)をTHF(30mL)中に溶解する。水(15mL)及びリン酸(85wt%;0.67mL)を添加し、上記混合物を還流まで約2時間熱する。上記混合物を冷却し、MTBE(30mL)を添加する。上記相を分離する。上記有機相を塩水(100mL)で1回洗浄する。上記有機相を減圧下で濃縮する。MTBE(3×50mL)を添加し、減圧下で濃縮して上記表題の化合物を得る。
【0038】
実施例10 ラタノプロスト;(5Z)−(9CI)−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル]シクロペンチル]−5−ヘプテノン酸1−メチルエチルエステル(XVI)
ラタノプロスト酸(XV,実施例9)をDMF(10mL)中に溶解し、DMF(10mL)中のセシウムカーボネート(1.6g)のスラリーに添加する。2−ヨードプロパン(0.49mL)を添加し、上記スラリーを45°まで約6時間熱する。上記反応が完了したとき、MTBE(40mL)及び水(50mL)を添加し、上記混合物を15分間撹拌する。上記相を分離し、上記水相をMTBE(20mL)で洗浄する。上記有機相を混合し、濃縮する。上記濃縮物をクロマトグラフィーにかけ(シリカ、150g、230〜400メッシュ)、MTBEで溶離する。上記適切な画分を溜め、濃縮して上記表題の化合物を得る。
【0039】
実施例11 2−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−1−オクテニル]シクロペンチル]酢酸(XIX)
(−)クロロヂイソピノカムフェイルボラン(27.0g)をTHF(90mL)中に溶解し、−35°まで冷却する。THF(30mL)中の[3aR−[3aα,4α(E),5β,6aα]]−5−(ベンゾイルオキシ)ヘキサヒドロ−4−(3−オキソ−1−オクテニル)−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(XVII,J. Am.
Chem. Soc., 96(18),5865−76(1974),7.4g)の混合物を、上記混合物の内部温度を<−35°に維持しながら添加する。上記混合物を−35〜−40°で18時間撹拌する。アセトン(12.3mL)を添加し、上記溶液を20〜25°で2時間撹拌する。MTBE(50mL)及び飽和水性重炭酸ナトリウム溶液(50mL)を添加し、上記2相混合物を5分間撹拌する。上記有機相を分離し、水(50mL)で1回洗浄し、その後減圧下で濃縮する。上記混合物をメタノール(75mL)、水(7.5mL)及びカリウムヒドロキシド(4.76g)で還流で2時間撹拌する。上記混合物を減圧下で濃縮する。上記濃縮物を水(75mL)及びMTBE(75mL)の間で分割する。上記水相を分離し、MTBE(2×50mL)で抽出する。上記水相のpHを塩酸(3M)で約1.2に調整し、2.5時間撹拌する。上記混合物を塩化ナトリウムで飽和し、その後MTBE(4×75mL)で抽出する。上記MTBE混合物を混合し、炭酸ナトリウム溶液(1M,2×50mL)で洗浄する。上記炭酸ナトリウム溶液をMTBE(2×50mL)で抽出しなおす。上記混合したMTBE抽出物を約100mLの容積まで濃縮し、その後水(30mL)中のカリウムヒドロキシド(3.29g)の溶液で1時間撹拌する。上記水相を分離し、酢酸エチル(100mL)中の無水物クエン酸(9.68g)のスラリーに添加する。上記相を分離し、上記水相を酢酸エチル(4×50mL)で抽出する。上記混合した酢酸エチル抽出物を無水物硫酸ナトリウム(約10g)を通してろ過する。上記ろ過物を減圧下(30°最大温度)で約100mLの容積まで濃縮する。酢酸エチル(100mL)を添加し、上記混合物を減圧下(30°最大温度)で約80mLの容積まで濃縮する。生ずるスラリーを−20°まで1時間冷却し、その後ろ過し、上記表題の化合物を得る。
【化14】


【0040】
実施例12 (3aS,4S,5S,6aR)−ヘキサヒドロ−5−ヒドロキシ−4−[(1E,3R)−3−ヒドロキシ−1−オクテニル]−2H−シクロペンタ[b]フラン−2−オン(XX)
2−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ヂヒドロキシ−2−[(3R)−3−ヒドロキシ−1−オクテニル]シクロペンチル]酢酸(XIX,実施例11,2.55g)をMTBE(100mL)及びトリクロロ酢酸(0.102g)で撹拌する。上記スラリーを還流まで1時間超熱する。その後トリエチルアミン(0.2mL)を添加する。上記混合物を冷却し、水(50mL)で1回洗浄する。上記混合物を無水物粒状硫酸ナトリウム上で乾燥させ、その後減圧下で濃縮して上記表題の化合物を得る。
【化15】


【化16】


【化17】


【化18】


【出願人】 【識別番号】504396379
【氏名又は名称】ファルマシア・アンド・アップジョン・カンパニー・エルエルシー
【出願日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬

【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次

【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
【公開番号】 特開2007−16050(P2007−16050A)
【公開日】 平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願番号】 特願2006−274261(P2006−274261)