| 【発明の名称】 |
重量骨材及び重量コンクリート並びにそれらの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松村 省吾
【氏名】中尾 隆二
【氏名】山本 哲也
【氏名】庄本 育男
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| 【要約】 |
【課題】材料供給の問題、品質上の問題のない重量骨材及びこれを用いた重量コンクリート並びにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料とセメントと水を配合し、コンクリート成形しあるいはコンクリート固化体を成形した後に粉砕してなる重量骨材及びその製造方法である。材料の入手は容易であり、骨材密度、粒度、含有不純物のばらつきが少なく、所定の高い密度を実現し良好な品質を有している。また、上記本発明の重量骨材とセメントと水とを配合してなる重量コンクリート及びその製造方法である。所定の高い密度の重量コンクリートを安定した品質で安価に実現することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート成形してなることを特徴とする重量骨材。 【請求項2】 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート固化体を成形した後、粉砕してなることを特徴とする重量骨材。 【請求項3】 さらに細骨材を配合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の重量骨材。 【請求項4】 前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする請求項3に記載の重量骨材。 【請求項5】 前記鉄系材料が、研削発生物、集塵ダスト、酸化スケール、鉱石、砂鉄のうちの1種以上からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の重量骨材。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の重量骨材と、セメントと水とを配合してなることを特徴とする重量コンクリート。 【請求項7】 さらに細骨材を配合してなることを特徴とする請求項6に記載の重量コンクリート。 【請求項8】 前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする請求項7に記載の重量コンクリート。 【請求項9】 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート成形することを特徴とする重量骨材の製造方法。 【請求項10】 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート固化体を成形した後、粉砕することを特徴とする重量骨材の製造方法。 【請求項11】 さらに細骨材を配合することを特徴とする請求項9又は10に記載の重量骨材の製造方法。 【請求項12】 前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする請求項11に記載の重量骨材の製造方法。 【請求項13】 さらに混和剤を配合することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の重量骨材の製造方法。 【請求項14】 前記鉄系材料が、研削発生物、集塵ダスト、酸化スケール、鉱石、砂鉄のうちの1種以上からなることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の重量骨材の製造方法。 【請求項15】 請求項9乃至14のいずれかに記載の方法で製造した重量骨材と、セメントと水とを配合してコンクリート成形することを特徴とする重量コンクリートの製造方法。 【請求項16】 さらに細骨材を配合することを特徴とする請求項15に記載の重量コンクリートの製造方法。 【請求項17】 前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする請求項16に記載の重量コンクリートの製造方法。 【請求項18】 さらに混和剤を配合することを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の重量コンクリートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、密度の大きい重量コンクリート及び重量コンクリート用として用いられる重量骨材並びにそれらの製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 重量コンクリートとは、通常のコンクリートより単位容積重量を大きくしたコンクリートである。重量コンクリートは多くの分野で使用されており、例えば放射線遮蔽用コンクリート、橋梁ウェイト、船舶バラスト、消波ブロック、護岸堤用コンクリート等として用いられている。 【0003】 重量コンクリートは、その単位容量重量を大きくするため、その骨材として、普通の岩石などからなる一般の骨材よりも密度の大きい重量骨材を配合して製造される。重量骨材としては、鉄等の人工重量骨材や、黄鉄鉱石、重晶石、磁鉄鉱、赤鉄鉱、砂鉄等の天然産重量骨材が用いられている。 【0004】 上記重量骨材素材のうち、黄鉄鉱石は耐熱性が悪く問題があり、磁鉄鉱や重晶石は、それらの鉱石の供給源が乏しく入手が困難になってきている。特許文献1においては、安定供給が可能な赤鉄鉱をうまく使って、物性の良い重量コンクリートを供給する発明が記載されている。粗骨材としては赤鉄鉱を用い、細骨材としては赤鉄鉱又は磁鉄鉱を用いている。 【0005】 特許文献2においては、重量コンクリートの細骨材として、粒度調整されたショットブラスト用スチール細粒を使用している。粗骨材としては、丸鋼の切断片、あるいは採石を用いている。 【0006】 【特許文献1】特開平1−298045号公報 【特許文献2】特許2669876号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 天然鉱石のうち、黄鉄鉱、磁鉄鉱、重晶石は、特許文献1に記載のとおりの問題を有している。また、赤鉄鉱についても、材料の入手は決して容易ではない。さらにいずれの鉱石も、骨材密度、粒度、含有不純物のばらつきが大きく、要求品質を確保することが難しいという問題を有している。 【0008】 特許文献2に記載のように細骨材として粒度調整されたショットブラスト用スチール細粒を用いようとすると、材料が限定される上に粒度調整を必要とし、利用できる材料歩留りが悪くなる。また、特許文献2に記載の方法では、粗骨材に採石を用いたのでは十分に高い密度のコンクリートを得ることができず、丸鋼の切断片のような材料を用いようとすると、鉄屑は元来形状が極度に不定形であるため、所定の粒度分布を確保することが困難である。 【0009】 本発明は、材料供給の問題、品質上の問題のない重量骨材及びこれを用いた重量コンクリート並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。 (1)密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート成形してなることを特徴とする重量骨材。 (2)密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート固化体を成形した後、粉砕してなることを特徴とする重量骨材。 (3)さらに細骨材を配合してなることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の重量骨材。 (4)前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする上記(3)に記載の重量骨材。 (5)前記鉄系材料が、研削発生物、集塵ダスト、酸化スケール、鉱石、砂鉄のうちの1種以上からなることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の重量骨材。 (6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の重量骨材と、セメントと水とを配合してなることを特徴とする重量コンクリート。 (7)さらに細骨材を配合してなることを特徴とする上記(6)に記載の重量コンクリート。 (8)前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする上記(7)に記載の重量コンクリート。 (9)密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート成形することを特徴とする重量骨材の製造方法。 (10)密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料と、セメントと水を配合し、コンクリート固化体を成形した後、粉砕することを特徴とする重量骨材の製造方法。 (11)さらに細骨材を配合することを特徴とする上記(9)又は(10)に記載の重量骨材の製造方法。 (12)前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする上記(11)に記載の重量骨材の製造方法。 (13)さらに混和剤を配合することを特徴とする上記(9)乃至(12)のいずれかに記載の重量骨材の製造方法。 (14)前記鉄系材料が、研削発生物、集塵ダスト、酸化スケール、鉱石、砂鉄のうちの1種以上からなることを特徴とする上記(9)乃至(13)のいずれかに記載の重量骨材の製造方法。 (15)上記(9)乃至(14)のいずれかに記載の方法で製造した重量骨材と、セメントと水とを配合してコンクリート成形することを特徴とする重量コンクリートの製造方法。 (16)さらに細骨材を配合することを特徴とする上記(15)に記載の重量コンクリートの製造方法。 (17)前記細骨材が、粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグのうちの1種以上からなることを特徴とする上記(16)に記載の重量コンクリートの製造方法。 (18)さらに混和剤を配合することを特徴とする上記(15)乃至(17)のいずれかに記載の重量コンクリートの製造方法。 【発明の効果】 【0011】 本発明の重量骨材は、密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料とセメントと水を配合し、コンクリート成形しあるいはコンクリート固化体を成形した後に粉砕しているので、材料の入手は容易であり、骨材密度、粒度、含有不純物のばらつきが少なく、所定の高い密度を実現し良好な品質を有している。 【0012】 本発明の重量コンクリート及びその製造方法は、上記本発明の重量骨材とセメントと水とを配合しているので、所定の高い密度の重量コンクリートを安定した品質で安価に実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 本発明の重量骨材及びその製造方法は、まず密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料とセメントと水を配合して固化させる。さらに細骨材を配合すると好ましい。 【0014】 ここでセメントとは、それ自体で水硬性を有する無機質の粉末をいい、ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、エコセメントなどの通常に用いられるセメントが該当する。 【0015】 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料としては、研削発生物、集塵ダスト、酸化スケール、鉱石、砂鉄から選択することができる。 【0016】 研削発生物は、鉄鋼製品などの金属材料を研削した際に発生する金属屑であり、密度が6〜7g/cm3と高い。形状は糸屑状又は粉末状である。 【0017】 集塵ダストとしては、転炉乾ダスト、転炉湿ダスト(OGダスト)、電炉集塵ダスト、鉄鋼製品の表面精製集塵ダスト等を用いることができる。これら集塵ダストは、酸化鉄粉や鉄粉を主体としており、密度4.0g/cm3以上で 且つ平均粒径が4〜10μmの微粉の割合が多い特徴がある。 【0018】 酸化スケールは金属材料の製造、加工工場において加熱炉、均熱炉内又は高温加熱材料の加工工程からの発生物で、密度は3.5〜6g/cm3である。これらは、層状に堆積することが多いが容易に粉状に崩壊することが特徴である。 【0019】 鉱石は磁鉄鉱、赤鉄鉱、硫化鉄鉱、チタン鉱、重晶石などの従来から用いられている高密度の重量骨材であり、密度は凡そ4〜5g/cm3である。 【0020】 砂鉄は上記の鉱石が砂状に粉化した物である。 【0021】 本発明の重量骨材は密度が3.5 g/cm3以上の鉄系材料とセメントと水を配合してなり、その鉄系材料とセメントとの配合量は重量骨材の密度と強度を勘案して決めることができる。具体的には、鉄系材料を多くすると重量骨材の密度を高めるが、その反面、セメントが少なくなり重量骨材の強度が低下する。したがって、消波ブロックなど骨材としての強度が必要な場合、重量骨材は強度を優先して配合量を設計する。一方、高密度が要求される船舶バラストなどの場合、重量骨材は骨材として成形できる下限までのセメント量に減じることができる。本発明の重量骨材は、その密度を3.5g/cm3以上とすることが好ましい。密度を4.0g/cm3以上とするとさらに好ましい。 【0022】 本発明の重量骨材及びその製造方法は、上記のとおりコンクリート固化の後、最終的に骨材の形状とする上で2種類の方法から選択することができる。 【0023】 第1の方法は、固化に際して重量骨材の形状にコンクリート成形する方法である。鉄系材料とセメント及び水、さらに必要に応じて細骨材を混練した後、骨材と同じ断面積に押し出し成形し、硬化させて重量骨材とすることができる。また、混練した後、骨材の形状にペレット成形し、硬化させて重量骨材とすることができる。 【0024】 第2の方法は、大きな形状のコンクリート固化体を成形した後、このコンクリート固化体を粉砕することによって重量骨材を得る方法である。コンクリート固化体を粉砕機にて所定の大きさに粉砕し、5mm以上のものを重量粗骨材とし、5mm以下のものを重量細骨材として用いることができる。 【0025】 上記の第1、2の方法では、それぞれに適した鉄系材料があり、第1の方法であるコンクリートに成形する場合には、成形を容易にするため集塵ダスト、酸化スケール、砂鉄などの粉末状鉄系材料が好ましい。第2の方法である固化体を成形した後粉砕する場合は、糸屑状の研削発生物、鉱石などの塊状の鉄系材料が好ましく、塊状の鉄系材料の形状は粉砕後の要求する重量骨材のサイズより小さくすることが好ましい。 【0026】 また、固化体を成形する際のワーカビリティを確保し、鉄系材料を均一に充填し強度を安定させるために鉄系材料の粒度分布を考慮する必要がある。この粒度分布設計は従来のコンクリートにおける一般粗骨材、細骨材設計と同様に、粗骨材と細骨材比率、セメントの配合率、水とセメントとの比率などから決定される。鉄系材料の粒度分布の配合において、5mm以上の粗骨材と5mm以下の細骨材のいずれも鉄系材料を使用することでより高い密度を持つ重量骨材を製造することができる。鉄系材料の細骨材の入手が困難である場合、配合したコンクリートのワーカビリティを向上する目的で、従来のコンクリートに使用している細骨材を使用することができる。 【0027】 本発明の細骨材は従来から使用されている5mm以下に調整された砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグがあり、これらから1種以上選択して使用することができる。本発明の細骨材の配合設計は先に延べたように、重量骨材の粒度と強度を勘案して決めることができる。 【0028】 本発明の重量骨材及びその製造方法はさらに混和剤を配合することができる。混和剤として、減水剤、AE剤を配合することにより、重量骨材製造時のワーカビリティー、必要な物性を付加することができる。また、その他の添加物を加えても良い。 【0029】 本発明の重量コンクリートは、上記本発明の重量骨材とセメントと水とを配合してなる。また、本発明の重量コンクリートの製造方法は、上記本発明方法で製造した重量骨材とセメントと水とを配合してコンクリート成形する。さらに細骨材を配合しても良い。また、混和剤を配合しても良い。 【0030】 本発明の重量コンクリート及びその製造方法は、上記本発明の重量骨材とセメントと水とを配合しているので、所定の高い密度の重量コンクリートを安定した品質で安価に実現することができる。 【0031】 本発明の重量コンクリートの製造において、セメント、重量骨材及び水の配合を決める手法は普通コンクリートの施工前配合を決める方法と基本的な差はない。すなわち、重量コンクリートでは、要求される重量コンクリートの密度が決まれば、これに合った重量骨材の材料の密度を決め、施工工事に要求される強度、ワーカービリティなどから重量粗骨材と必要に応じて細骨材や混和剤の配合比及び配合量、セメント量、水の配合量が決定され、これらを混練して製造する。 【0032】 前述のとおり、本発明の重量コンクリート及びその製造方法は細骨材を配合することができる。細骨材を配合することによるメリットは、重量骨材への細骨材の配合について上述したとおりである。細骨材を配合する場合、細骨材として粒径を5.0mm以下に調整した砂、砕砂、フライアッシュ、製鋼スラグから選択して用いることができる点についても、重量骨材への細骨材の配合について上述したとおりである。 【0033】 本発明の重量コンクリート及びその製造方法はさらに混和剤を配合することができる。混和剤としてコンクリートのワーカビリティの改善、コンクリート物性値の改善、機能付加を目的として各種減水剤、各種AE剤、流動化剤、消泡剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、凝固調製剤など多くの添加物がある。本発明において、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲でこれらの添加物を使用することができる。 【0034】 上記本発明の重量骨材は、密度の高い鉄系材料をセメントと混練して成形することで、鉄系材料の密度、成分の均一化した骨材を得ることができる。 【0035】 従来、重量コンクリートを製造するに際し、重量骨材として糸屑状の研削屑をそのまま用いようとすると、糸屑状の研削屑は互いに絡み合って分離しがたく、コンクリート製造現場での使用に難があった。粒状の酸化スケールは形状のばらつきが大きかった。微粉状の集塵ダストは搬出時など飛散し汚れやすいなどのハンドリング性が悪いという問題があった。それに対し、本発明の重量骨材を用いて重量コンクリートを製造することにより、これらの問題を解消することができた。 【0036】 本発明の重量コンクリートは、本発明の成形された重量骨材を用いることにより、既存のコンクリートプラントを使用して重量コンクリートを混練し施工することができる。従来用いられていた鉄鉱石などの材料を重量骨材として直接混練すると、品質のばらつき、重量変動などのために特別な管理が必要とされていたが、本発明の重量骨材を用いることによってこのような特別な管理を回避することができ、作業性が向上する。 【0037】 本発明の重量コンクリートは、成形された重量骨材の粒径分布を一定に管理することができるので、施工の目的に応じて適切な粒度の細骨材を配合することにより、重量コンクリートのワーカビリティ、必要な物性を安定して確保することができる。 【0038】 本発明の重量コンクリートで使用する重量骨材は、コンクリート成形することで鉄系材料を骨材の中に封じ込めているので、この骨材を使用した重量コンクリートでは鉄系材料がコンクリート構造体表面に露出することを少なくすることができる。 【0039】 本発明において、集塵ダストなどの粉体はJIS R5201(1)密度試験に従って密度を計測し、研削発生物、酸化スケール、鉱石、砂鉄はJIS A1109に従って密度を計測した。 【実施例】 【0040】 (重量骨材の実施例) 密度が3.5g/cm3以上の鉄系材料として研削屑と集塵ダストとを用い、表1に示す実施例1〜4として本発明の重量骨材を製造した。 【0041】 【表1】
【0042】 研削屑は、鉄鋼製品の表面をグラインダー研削したときに発生する研削屑であり、密度が7.2g/cm3、形状は幅が 0.3mm以下、長さが10mm以下の糸屑状を有している。集塵ダストは、鉄鋼製品の表面精製集塵ダストであり、密度が6.0g/cm3、主たる粒径が10μm以下である。 【0043】 実施例1は、鉄系材料として研削屑を用い、鉄系材料とセメントと水を配合して混練した後の成形方法としては、1m角で高さが20cmの枠に混練した配合材を流し込んで成形し、3日間養生した後、粉砕機にて25mm以下の粒度に粉砕した。 【0044】 実施例2は、鉄系材料として研削屑を用い、鉄系材料とセメントと水を配合して混練した後の成形方法としては、混練後にコンクリートを押出成形機にて20mmφに押出し、長さ20mmに切出しながら成形した。 【0045】 実施例3は、鉄系材料として集塵ダストを用い、鉄系材料とセメントと水を配合して混練した後の成形方法としては、混練後にコンクリートを押出成形機にて20mmφに押出し、長さ20mmに切出しながら成形した。 【0046】 実施例4は、鉄系材料として研削屑を用い、5〜13mmに粒度調整した製鋼スラグとフライアッシュを細骨材として配合している。鉄系材料、細骨材とセメントと水を配合して混練した後の成形方法としては、混練後に20mmφ×20mm長さにペレット成形して硬化させた。 【0047】 圧縮強度は混練したコンクリートから試験サンプルを採取し、10cmφ×20cmの供試体を製作しJIS A1108に準じて材令で28日の強度を測定した。気乾密度は圧縮強度の供試体の大気中で乾燥した後、容積と重量を測定して求めた。 【0048】 実施例1〜4のいずれも、気乾密度の高い重量骨材とすることができ、また圧縮強度も重量骨材として十分に高い値を得ることができた。 【0049】 実施例1、2については、鉄系材料として糸屑状の研削屑を用いて固化体に成形することで、ハンドリング性の良い重量骨材が得られた。 【0050】 実施例3については、鉄系材料として主たる粒径が10μm以下の微粉集塵ダストを用い、これを同じく微粉のセメントと混練して固化させることにより、圧縮強度が56.8N/mm2と極めて高い圧縮強度を得ることができた。セメントに配合される集塵ダスト微粉末粒子が、セメント水和物を架橋接続する役割をなし、さらに密度が高いことで強度を増加させたのではないかと推測される。 【0051】 実施例4においては、細骨材として製鋼スラグとフライアッシュを加えることにより、成形作業性を確保してペレットに成形し、密度と強度のバランスの取れた骨材を得ることができた。 (重量コンクリートの実施例) 上記実施例で製造した重量骨材を用い、重量コンクリートを製造した。表2は製造した重量コンクリートを示しており、ここにおいて、実施例5〜7はそれぞれ表1に示す実施例1、3、2で製造した重量骨材を用いている。 【0052】 【表2】
【0053】 実施例5においては、船舶のバランスウェイトとして船底に重量コンクリートを充填するに際し、本発明の重量骨材を用いた重量コンクリートを採用した。重量骨材として、実施例1と同様、鉄系材料に切削屑を用い、これをセメント、水と混練してコンクリート固化体とした後、粉砕して重量骨材とした。粉砕に際し、30mm以下に粉砕した点で実施例1と異なる。その他の点では実施例1と同様である。 【0054】 重量コンクリート製造に際し、重量骨材は粉砕により0〜30mmに分布しており、分粒せずにそのままセメントと水を加えて混練し、船底に流し込み、硬化させた。密度の高い重量骨材を用いることにより、コンクリートが占める容積を少なくすることができた。 【0055】 実施例6においては、試験装置の基礎として本発明の重量骨材を用いた重量コンクリートを採用した。重量骨材として、実施例3で製造したものを用いた。重量骨材の鉄系材料として集塵ダストを使用しており、重量骨材の圧縮強度が極めて高いのが特徴である。 【0056】 重量骨材が押し出し成形した定形骨材であるため、重量コンクリートの製造に際し、細骨材として製鋼スラグと砂を配合して粒度を調整した。重量コンクリートは密度も圧縮強度も高いため、試験装置の安定性が向上した。 【0057】 実施例7においては、擁壁として、本発明の重量骨材を用いた重量コンクリートを採用した。重量骨材として、実施例2で製造したもの(鉄系材料として研削屑を用い、成形したもの。)を用いた。さらに細骨材として砂利と砂を用いて粒度を調整した。現地にて擁壁の型枠内に混練したコンクリートを流し込んで成形した。骨材として重量骨材を用いているため、コンクリートが硬化するまでに重量骨材が沈降し、擁壁の下部側で比重が高くなり安定性をより増大させることができる。また、圧縮強度の高い重量骨材を用いることで擁壁の強度を確保できる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503378420 【氏名又は名称】新日鐵住金ステンレス株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年7月6日(2005.7.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107892 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 俊太
【識別番号】100105441 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 久喬
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| 【公開番号】 |
特開2007−15880(P2007−15880A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月25日(2007.1.25) |
| 【出願番号】 |
特願2005−197214(P2005−197214) |
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