| 【発明の名称】 |
ペアガラス用スペーサ材 |
| 【発明者】 |
【氏名】千綿 伸彦
【氏名】仙石 真一郎
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| 【要約】 |
【課題】本発明の目的は、ペアガラス用のスペーサ材のサイズ不均一とガラスとの接触面の凹凸による強度の問題を検討し、サイズが均一で、各ガラスと接触する面が真っ直ぐで凹凸のないペアガラス用スペーサ材を提供する。
【解決手段】本発明は、一対の板ガラスの間に形成される空隙層を保持するためのペアガラス用スペーサ材であって、該スペーサ材は断面積が50μm2以上1.0mm2以下で、高さが20μm以上500μm以下であり、打抜き加工されてなるペアガラス用スペーサ材である。本発明のスペーサ材の断面形状は円形断面であることが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対の板ガラスの間に形成される空隙層を保持するためのペアガラス用スペーサ材であって、該スペーサ材は断面積が50μm2以上1.0mm2以下で、高さが20μm以上500μm以下であり、打抜き加工されてなることを特徴とするペアガラス用スペーサ材。 【請求項2】 前記スペーサ材の断面形状は円形であることを特徴とする請求項1に記載のペアガラス用スペーサ材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、一対の板ガラスの間に形成される空隙層を保持するためのペアガラス用スペーサ材に関する。 【背景技術】 【0002】 構造物における壁や屋根の断熱では、一般的に、一対の板ガラスの間に形成される空隙層を有し、一体的に構成してあるペアガラスが利用されている。このペアガラスは、一対の板ガラス間に多数のスペーサ材を点在させて配置して、空隙部を減圧状態としたものであり、前記スペーサ材が設けてあることによって、前記空隙部を減圧状態にしても所定の両板ガラス間の空隙層を保持することができるものである。 【0003】 ペアガラスにおいては、スペーサ材のサイズの大小により、サッシを含めて美観性を損なわないようにする必要がある。そこで、スペーサ材としては、ペアガラスの機密性とスペーサ材の圧縮強度を考慮した上で、直径が500μmで高さが200μm程度の円柱状に形成されたスペーサ材が用いられてきた。 これらのスペーサ材は、板ガラスに挿入する際に薄板をエッチングにより所定寸法のスペーサ材を得る方法が考えられていた。 【0004】 たとえば特開平9−268035号公報には、スペーサ材としてステンレス鋼(JIS G4303規定のSUS304)を円柱形状に形成して用いることが提案されている。この提案ではスペーサ材を得るための具体的な手段については記載されていない。 【特許文献1】特開平9−268035号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上述した従来のペアガラスでは、それぞれのスペーサ材のサイズ(高さ)が不均一な場合、あるいはスペーサ材の板ガラスと接触する面が真っ直ぐな平面でないような場合は、最も高さの高いスペーサ材には他のスペーサ材に比べて大気圧が作用しやすくなり、それに伴い挟持力が不足して各スペーサ材が両板ガラス間で移動しやすくなる危険性がある。そして、前記スペーサ材が両板ガラス間で移動すれば、スペーサ材の配列が不揃いとなって、美観性が低下すると共に、板ガラスの応力状態にバラツキが大きくなり、強度的な弱点が生じ易くなるという問題点がある。 従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、高さ精度の高いペアガラス用スペーサ材を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明者は、ペアガラス用のスペーサ材のサイズ不均一、および、各板ガラスと接触する面の凹凸によるスペーサ材と板ガラスとの接触面バラツキによる強度の問題を検討し、打抜きによるペアガラス用スペーサ材という構成を採用することで本発明に到達した。 【0007】 すなわち本発明は、一対の板ガラスの間に形成される空隙層を保持するためのペアガラス用スペーサ材であって、該スペーサ材は断面積が50μm2以上1.0mm2以下で、高さが20μm以上500μm以下であり、打抜き加工されてなるペアガラス用スペーサ材である。本発明のスペーサ材の断面形状は円形断面であることが好ましい。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、ペアガラスの美観性を損なうことなく、ペアガラスの強度の劣化を防止することができ、構造物用のペアガラスとしての実用化にとって欠くことのできない技術となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 上述したように、本発明の重要な特徴は、ペアガラス用スペーサ材として打抜き材を採用したことにある。 所定の均一な厚さの薄板を打抜き加工することによって、サイズが均一で、板ガラスと接触する面が真っ直ぐで凹凸のないペアガラス用スペーサ材を実現した。 【0010】 本発明のスペーサ材は、断面積が50μm2以上1.0mm2以下、高さが20μm以上500μm以下である必要がある。断面積が1.0mm2を超えると、ペアガラスに挿入した際にスペーサ材自体の存在が目立ち、美観を損ねることになる。一方、断面積が50μm2未満の場合、打抜き加工による限界の寸法であるとともに、スペーサ材の強度が不足することにより、十分な空隙を確保できない。 また、高さが500μmを超えると、打抜き加工が難しくなる。一方、高さが20μm未満の場合はペアガラスとしての十分な空隙を確保できない。 【0011】 スペーサ材を得るためには、打抜き加工が必要である。打抜きには、プレス加工等による方法があり、このプレス加工によると、複数の同一寸法の打抜きを同時に行なうことが可能であり、一度に大量のスペーサ材を必要とするペアガラスのスペーサ材には好適である。また、打抜きによりスペーサ材を形成する場合、スペーサ材の直径の分布を小さくする為には、一組のピンとダイスにより全てのスペーサ材を打抜くことが好ましい。これにより複数のピンとダイスを用いるのと比べて、スペーサ材の直径の分布を狭くすることが容易となる。打抜き加工によると、標準偏差σで0.35μm以下、さらには0.15μm以下を達成することができる。 また、打抜き加工によるスペーサ材は、均一な厚さを有する薄板を打抜くことにより、上下面が平坦で均一な高さを確保でき、ペアガラスの空隙層を保持することが可能である。 本発明のスペーサ材は、打抜き加工後にスペーサ材に生じるバリ等を除去するため、あるいはエッジを丸くするために、酸洗等の化学的処理を施すことが好ましい。 【0012】 本発明のスペーサ材は、断面形状を円形に成形することが有効である。断面形状を円形とし、円柱形状に形成することによって、両板ガラスに対する接当部分に、破壊にも繋がる応力集中を生じやすい角部の形成を防止できる。 【0013】 上述したスペーサ材は、圧縮強度が、0.5MPa以上の材料が好ましく、強度が低いと、板ガラスに作用する大気圧によってスペーサ材が破壊し、板ガラス間の空隙部を形成できなくなる危険性があり、ペアガラスの性能が低下してしまう。 【0014】 また、本発明のスペーサ材の材質としては、圧縮強度が0.5MPa以上で、外力を受けて両板ガラス同士が接することがないように変形しにくいものであればよい。例えば、JIS G4303規定のSUS304などのステンレス鋼をはじめ、SAE規定のAMS5596相当鋼種などでも良い。 寸法や形状についても、ペアガラスの設計仕様に応じて変更も可能である。 【0015】 本発明の具体例を説明する。ステンレス鋼(JIS G4303規定のSUS304)からなる、厚さが200μmの薄板を準備した。次にピンとダイスを用いて、直径を500μmに設定して打抜き加工により上記薄板を打抜き、本発明のペアガラス用スペーサ材を得た。図1に、打抜き後の断面ミクロ組織観察写真を示す。図1より、打抜きにより適切な延性破面と脆性破面を有しており、打抜き加工による破面が確認される。また、図1より、本発明のスペーサ材は平坦な上下面を有し、均一な高さを確保していることが確認できる。これによりペアガラスの空隙層を保持することが可能となり、ペアガラス用のスペーサ材として有効であることがわかる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】本発明の一例を示す断面ミクロ組織観察写真である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005083 【氏名又は名称】日立金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年3月6日(2006.3.6) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−238351(P2007−238351A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月20日(2007.9.20) |
| 【出願番号】 |
特願2006−59832(P2006−59832) |
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