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【発明の名称】 水改質装置及び水改質方法
【発明者】 【氏名】神谷 成章

【要約】 【課題】栽培植物の活性化に大なる効果を奏することのできる水改質装置を提供すること。

【解決手段】水(被処理水)を改質するための装置。水を保持可能なハウジング12と;該ハウジング12内に配され、無機粒体が充填される粒体充填筒体16と;該粒体充填筒体16の底部に設けられ、被処理水を供給可能に水供給口13と連結された噴流ノズル体20とを備えている。そして粒体充填筒体16の筒体周壁17は、帯電列において無機粒体より負側である鉄等のパンチングプレートで形成する。また、噴流ノズル体20は、被処理水が加圧流入したとき渦流を発生させる噴流孔21を備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水(被処理水)を改質するための装置であって、
水を保持可能なハウジングと;該ハウジング内に配され、無機粒体が充填される粒体充填筒体と;該粒体充填筒体の底部に設けられ、被処理水を供給可能に水供給口と連結された噴流ノズル体とを備え、
該粒体充填筒体の筒体周壁が、帯電列において前記無機粒体より負側である剛性材料の多孔体で形成され、前記噴流ノズル体は、被処理水が加圧流入したとき渦流を発生させる噴流孔を複数個備えていることを特徴とする水改質装置。
【請求項2】
前記噴流ノズル体が、左旋回の渦流を発生させるものであることを特徴とする請求項1記載の水改質装置。
【請求項3】
前記噴射ノズル体は、円形山部の放射方向に、左回りの渦流を発生させる傾斜噴流孔を備えるとともに、円形山部の外周に、更に、内周面に水流案内傾斜面を備えた環状リブが形成されていることを特徴とする請求項2記載の水改質装置。
【請求項4】
前記噴流ノズル体は、中央の垂直噴流孔及び該垂直噴流孔の側面に略放射状に配され、左回りの渦流を発生させる複数個の水平噴流孔とを備えたものであることを特徴とする請求項2記載の水改質装置。
【請求項5】
前記充填筒体を形成する剛性材料が鉄製であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水改質装置。
【請求項6】
前記無機粒体が、Ca、Mg、Fe、Al及びSiの群から選択される1種以上の元素を含む酸化物又は複合酸化物であることを特徴とする請求項5記載の水改質装置。
【請求項7】
前記無機粒体が、サンゴ及び麦飯石の質量混合比で1/9〜9/1の混合系であることを特徴とする請求項6記載の水改質装置。
【請求項8】
水の改質方法であって、帯電列において無機粒体より負側である剛性材料の多孔体で形成した粒体充填筒体に充填された無機粒体を、底部から供給される被処理水の左旋回する噴流で流動化させ、前記筒体周壁と無機粒体との摩擦により前記筒体周壁を負に帯電させながら前記被処理水を前記筒体周壁の内側から外側へ通水させて水中のマイナスイオンを富化させるとともに、無機粒体に含まれるミネラル成分を溶出させることを特徴とする水改質方法。
【請求項9】
請求項8記載の水改質方法を経た貯留水又は市水を、栽培植物に灌水して植物を栽培することを特徴とする植物の栽培方法。
【請求項10】
前記無機粒体が、サンゴ及び麦飯石の質量混合比で1/9〜9/1の混合系であることを特徴とする請求項9記載の植物の栽培方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、水(被処理水)を改質するための装置及び方法、さらには、該水改質装置で得た改質水を使用した植物の栽培方法(生育促進方法)に関する。
【0002】
ここでは、溜池等の貯留水の改質を例にとり説明するが、これに限られるものではない。すなわち、スケール的・ノズル体を適宜変更して、市水を改質して、飲料水ないし風呂用水とすることも可能である。
【背景技術】
【0003】
本発明者は、野菜や果樹等の栽培植物に対する灌(かん)水として、溜池の水(貯留水)を汲み上げて使用していた。しかし、溜池の水は、綺麗な水とは言えず、かえって、栽培植物に対して病虫害を発生させることがある。
【0004】
そこで、溜池の水を浄化して使用することが考え、該水を浄化させる装置で、更に、栽培植物を活性化(生育促進)ができないかを考え、鋭意開発に努力をした。
【0005】
本発明の新規性及び進歩性に影響を与えるものではないが、特許文献1には、ミネラル成分を含有する鉱石を水流により螺旋状に回転(旋回)させて、周壁と接触・衝突を繰り返すことによりマイナスイオン量の多い、あるいはミネラル成分量の多い、又は、波動値の高い等の優良な健康飲料水を短時間で製造できる健康飲料水製造ユニットが記載されている(要約等参照)。
【0006】
なお、特許文献1における回転(旋回)方向は、図例では、右回転である。すなわち、コリオリ力が作用する方向に回転している。
【特許文献1】特開2002−200496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、上記にかんがみて、栽培植物の活性化に大なる効果を奏する水改質装置を提供することを目的(課題)とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意開発に努力をした結果、下記構成の水改質装置及びそれを用いた栽培植物の栽培方法に想到した。
【0009】
水(被処理水)を改質するための装置であって、
水を保持可能なハウジングと;該ハウジング内に配され、各種無機粒体が充填される粒体充填筒体と;該粒体充填筒体の底部に設けられ、被処理水を供給可能に水供給口と連結された噴流ノズル体とを備え、
該粒体充填筒体の筒体周壁が、帯電列において前記無機粒体より負側である剛性材料の多孔体で形成され、前記噴流ノズル体は、非処理水が加圧流入したとき渦流を発生させる噴流孔を備えていることを特徴とする水改質装置。
【0010】
上記構成の装置に被処理水を通過させることにより、被処理水は無機粒体を流動化させて無機粒体を相互接触ないし粒体充填筒体の周壁(以下「筒体周壁」という。)と摩擦接触させることにより、無機粒体及び筒体周壁の形成材料に含まれるミネラル成分(Ca、Mg、Fe、Al、Si、Zn、Co、Mn等)が水中に溶出してミネラル成分が多量に含まれるものとなる。更に、筒体周壁と無機粒体とが摩擦接触することにより負に帯電した筒体周壁を、水が内側から外側へ通過することにより水中のマイナスイオンが富化するものと推定される。したがって、栽培植物の灌水に使用した場合、栽培植物が病虫害に強い健康な作物になるとともに、成長が促進されることが期待できる。事実後述の実施例で示す如く、所定の組み合わせ無機粒体と鋼板パンチングプレートで形成した粒体充填筒体とを組み合わせたとき、それらの効果が顕著であることを確認している。
【0011】
上記噴流ノズル体は、左旋回の渦流を発生させるものが望ましい。右旋回の場合に比して、栽培植物の生育促進及び耐病虫害性に効果が大きいことを確認している。その理由は、明らかではないが、中心部から水流がコリオリ力で発生する水流とは反転する左旋回することにより、筒体周壁がより負に帯電し易くなり、水中のマイナスイオンの富化が、右旋回させる場合に比して促進されると思われる。
【0012】
そして、噴流ノズル体の形態としては、斜め上方への傾斜噴流孔を複数個備えたものとし、さらに、円形山部の外周に、更に、内周面に水流案内傾斜面を備えた環状リブが形成されている構成や、また、中央の垂直噴流孔及び該垂直噴流孔の側面に放射状に配される複数個の水平噴流孔とを備えた構成のものが考えられる。
【0013】
前記粒体充填筒体の材質は鉄製とすることが望ましい。鉄の溶出も期待でき、Fe成分の含有量を増大させることができる。
【0014】
前記無機粒体は、通常、Ca、Mg、Fe、Al及びSiの群から選択される1種以上の元素を含む酸化物又は複合酸化物とすることが望ましい。改質水におけるミネラル分を増大させるためである。
【0015】
より、具体的には、無機粒体が、サンゴ及び麦飯石の質量混合比で1/9〜9/1の混合系であることが望ましい。この組み合わせの充填材を使用して処理した改質水で灌水した栽培植物は、病中害が格段に発生しがたく、かつ、成長も早いことを確認している。
【0016】
本発明における水改質装置を用いての望ましい水改質方法は、下記構成の水改質方法となる。
【0017】
水の改質方法であって、帯電列において無機粒体より負側である剛性材料の多孔体で形成した粒体充填筒体に充填された無機粒体を、底部から供給される被処理水の左旋回する噴流で流動化させ、前記筒体周壁と無機粒体との摩擦により前記筒体周壁を負に帯電させながら前記被処理水を前記筒体周壁の内側から外側へ通水させて水中のマイナスイオンを富化させるとともに、無機粒体に含まれるミネラル成分を溶出させることを特徴とする。
【0018】
本発明の植物栽培方法は、上記水改質方法を経た貯留水又は市水を、栽培植物に灌水して植物を栽培する構成となる。
【0019】
上記構成の植物の栽培方法において、無機粒体が、サンゴ及び麦飯石の質量混合比で1/9〜9/1の混合系とすることが、植物の耐病虫害性及び成長性が格段に向上する。マイナスイオンを発生させると言われるトルマリンよりも効果が大ききことを確認している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明に係る望ましい水改質装置の実施形態を、図例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜3は、本発明の一実施形態であり、図1は全体縦断面図、図2は図1の要部断面図、図3は図1の3−3矢視断面図及びその部分拡大図である。
【0022】
本実施形態の水改質装置は、基本構成は、(1)水を保持可能なハウジング12と、(2)ハウジング12内に配され、無機粒体14が充填される粒体充填筒体16と、(3)該粒体充填筒体16の底部に設けられ、被処理水を供給可能な供給管18と接続された噴流ノズル体20とを備えたものである。以下、各構成について詳細に説明をする。
【0023】
(1)ハウジング12は、鼎形の架台11の上に底板12aを介して設置されている。通常、ハウジング12の横断面は、円筒体であるが、多角形(例えば、4〜8角形)であってもよい。また、材料は、通常、金属製するが、FRP等の強化プラスチックや塩ビパイプを裁断したものを使用してもよい。そして、ハウジング12は、本実施形態では、天井壁に水供給口13を、側面上部に水排出口15を備え、水供給口13は、粒体充填筒体16の底部に配される噴流ノズル体20と、「J」形パイプからなる連結管18を介して連結(接続)されている。なお、ハウジング12の底壁には、水抜き口22が設けられている。
【0024】
(2)粒体充填筒体16は、その筒体周壁17が、帯電列において無機粒体より負側である剛性材料の多孔体で形成されている。
【0025】
帯電列において無機粒体より負側である剛性材料としては、金属(例えば、鋼)やプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン)を挙げることができる。
【0026】
多孔体の形態は、パンチングプレート、金網、ハニカム体等任意であるが、製造性および形態保持性の見地から、パンチングプレートが望ましい。
【0027】
筒体周壁(多孔体)17の(通水)孔17aの大きさは、水が通過容易で、かつ、無機粒体14が通過しない、ないし、目詰まりしない大きさとする、例えば、無機粒体14が、1〜10mmの場合、0.5〜5mm、望ましくは1〜4mm、もっとも望ましくは約2.5mmの範囲で適宜設定する。そして、開口率は50〜80%の範囲に設定することが望ましい。開口率が小さすぎては、圧損が大きくなり、消費動力が大きくなるとともに、多孔周壁内における無機粒体流動化のための渦流を発生し難くなる。
【0028】
結果的に、本発明の作用・効果(マイナスイオン発生・ミネラルイオンの溶出)が低減するおそれがある。
【0029】
なお、粒体充填筒体16の天井側は、ハウジング12の天井壁12aで形成されるとともに、キャップ24で閉じ可能とされた無機粒体の投入口26を備えている。また、粒体充填筒体16の底側は、噴流ノズル体20が底板16cを介して取付けられている。
【0030】
(3)噴流ノズル体20は、被処理水が加圧流入したとき渦流を発生させる噴流孔21を備えている。図例では、噴流ノズル体20が、円形山部20aの放射方向に、左回りの旋回流(渦流)を発生させるべく左方向に湾曲する(図3の噴流ノズル体部分拡大図参照)とともに上方へ傾斜した噴流孔21を備えるとともに、円形山部20aの外周に、更に、内周面に水流案内傾斜面を備えた環状リブ20bが形成されている。ここで、噴流孔21は、図例では複数個(8個)であるが、1個でもよい。渦流を発生し易いため、通常、噴流孔21の数は複数個(2〜10個)とする。
【0031】
ここで傾斜噴流孔及び水流案内傾斜面Sの各傾斜角度は30〜80°、望ましくは60〜80°とする。傾斜角度が緩すぎては上方への垂直方向の分力(推力)が弱くなり、無機粒体の全体流動化が困難となり、また、傾斜角度が急すぎては半径方向への分力が弱くなり、無機粒体の充填筒体の周壁周辺における流動化が困難となる。
【0032】
そして、噴流孔21は、被処理水が加圧流入したとき左方向に旋回する渦流を発生可能に図例の如く、左方向へ湾曲している。
【0033】
上記水改質装置の大きさは、被処理量により異なるが、たとえば、溜池等の水を改質する場合には、下記のような寸法仕様とすることができる。
【0034】
ハウジング12:内径200φ×高さ800mm
粒体充填筒体16:内径φ120×高さ600mm
噴射ノズル体20:外周径50mm×10mmtの円板ワークを切削加工して製作し、円形山部の外周径は30mmとする。
水供給管18、水供給口13、水排出口15、無機粒体投入口26:50mmφ
【0035】
次に、本実施形態の水改質装置の使用方法を説明する。
【0036】
(1)準備段階:
先ず、粒体充填筒体16に無機粒体を充填する。無機粒体としては、特に限定されないが、栽培植物の生長促進を目的とする場合は、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)及びケイ素(Si)の群から選択される1種以上の元素を含む酸化物又は複合酸化物であることが望ましい。それらの要件を満たす無機粒体としては、サンゴ及び麦飯石を挙げることができ、特に、それらを質量混合比でサンゴ/麦飯石=1/9〜9/1、望ましくは、6/4〜4/6の混合系を使用することが望ましい。
【0037】
無機粒体(無機物粒子)の大きさは、1〜10mmの範囲で、望ましくは2〜6mmとする。そして、大きさは揃っておらず一定の分布を有している方が、無機粒体の流動性(上下入れ替わり)が増大して望ましい。また、無機粒体の形状は、丸みを帯びたものより角ばったもの(圭角の多いもの)の方が望ましいことを確認している。無機粒体の流動性を増大させると共に、摩耗も促進されて、ミネラル成分の溶出が促進されることが期待できる。なお、流動性を改善及びマイナスイオンを増大(静電気発生)させるために、帯電列の無機粒体と金属より帯電列の差の大きなポリスチレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンの同様な大きさの樹脂粒体を適宜混在させてもよい(「電気・電子工学百科事典13巻」電気書院、p373帯電列参照)。
【0038】
そして、無機粒体の充填比率は、見かけ容量%で、70〜90%、さらには、75〜85%が望ましい。充填比率が低過ぎては、十分なミネラル成分の溶出効率とマイナスイオンの発生効率が低く、逆に、充填比率が高すぎては、無機粒体の流動化が困難となる。
【0039】
そして、水供給口13に、被処理水供給ホース28を接続し、水排出口15に、水排出ホースを接続する。そして、水供給ホース28には、水中ポンプ32の吐出側を接続して、溜池から水を汲み上げる。水排出ホースは、灌水装置(例えば、スプリンクラー等)34と接続しておく。
【0040】
(2)運転段階
そして、ポンプ32を起動させて、溜池の水を汲み上げ、水供給ホース28を介して、粒体充填筒体16の底部に被処理水を供給する。該被処理水は、噴流ノズル体20のノズル孔21を介して噴出する。そして、水面が水排出口15の出口高さまで略充満すると、無機粒体14が、水の浮力と噴流ノズル体20のノズル孔からの噴流により発生する左旋回方向の渦流により、無機粒体が流動化する。この際、無機粒体は、主として粒体充填筒体16の筒体周壁17に沿って左旋回しながら上昇し、中心部側で下降するような対流的な流れが発生する。この無機物充填粒体の左旋回しながらの上昇に際して金属製の粒体充填筒体16と摩擦接触することにより、帯電列が無機粒体より負側である粒体充填筒体16の筒体周壁17が負極性(マイナス)に帯電する。そして、該粒体充填筒体16の通水孔17aを水が通過する際に、粒体充填筒体16の周壁に帯電した負電気をマイナスイオンとして捕獲して筒体周壁17の外周側へ流出し、水排出口(改質水出口)15から水改質装置の系外へ排出される。この際、当然、ミネラル成分も溶出する。このため、水改質装置の水排出口から排出される水(改質水)は、マイナスイオン及びミネラルイオンに富むものとなる。
【0041】
このときの、ポンプの能力は、水改質装置の寸法仕様が上記のものである場合、吐出圧2〜5kgf/cm2(0.196〜0.49MPa)を発生可能なものとする。なお、水道と直接つなぐ場合は、水道圧が上記範囲にあるためポンプで加圧する必要はない。
【0042】
目安としては、噴出孔21の径1〜2mmで、噴流渦流の旋回回転数が略100〜150min-1(最適には120min-1)、噴流孔21の径4〜5mmで、30〜100min-1(最適には30min-1)の範囲が、エネルギー効率及びマイナスイオン発生効率およびミネラル溶出率の見地から望ましいことを確認している。すなわち、吐出圧が粒体流動化の目安となる。
【0043】
当然、被処理水は、ポンプに吸引させる際に、ポンプ作動を阻害するような異物はストレーナ(金網等)で除去して流入させる。なお、本装置内に流入した被処理水は、有機物質が多量に溶存して濁っていても、本水改質装置を通過させることにより綺麗な透明な水となる。その理由は、マイナスイオンの作用で、有機物質が分解されて、二酸化炭素や窒素さらには水に変換されるためと推定される。事実、BOD、CODも大幅に低減した。
【0044】
なお、本実施形態の装置一台では、十分な水改質(浄化)が困難なときは、複数台を直列に配したり、循環用の貯留タンクを別に設け、所定時間、循環処理をしたりすればよい。
【0045】
図4に示すものは、別の実施形態で、上記実施形態の大きく異なるところは、水供給口113をハウジング112の底部側面に設けるとともに、中央に粒体充填筒体16を配し、該粒体充填筒体16の底部に配される噴流ノズル体120は、中央に垂直噴流孔121A及び該垂直噴流孔121Aの側面に略放射状に配され、左旋回の渦流を発生させる水平噴流孔121Bを備えたものとしたものである。なお、上記実施形態との対応部分は、二桁の対応図符号に接頭数字「1」を付した三桁表示として、それらの説明の全部又は一部を省略した。
【0046】
この実施形態は、粒体充填筒体116を中央に配して、粒体充填筒体116の全周から均等に流出可能としたため、渦流の乱れが少なくなり、より効率の良い、粒体流動化が期待できる。したがって、処理量が少ない場合に適している。
【実施例】
【0047】
前記図1〜3に示す実施形態でその寸法仕様ものにおいて、サンゴ/麦飯石=1/1混合物を充填率80%にして、左旋回の回転数が120回となるように吐出量でポンプを可動させて、溜池の水を汲み上げて、改質水を調製した。
【0048】
該改質水のpHは約6.9で弱酸性であった。該改質水を用いて、栽培植物(アブラナ科:大根、蕪等)を8月に播種して下記条件で灌水したところ、改質水で灌水をしなかった同種の栽培植物に比して、約30%以上成長が早く(30%は通常の観察者が成長の違いを明らかに認識できる閾値である。)、病虫害の発生も極端に少なかった。その理由は、葉部を観察したところ、葉部における腺毛(glandular hair)密度が、通常の市水で灌水した場合に比して格段に多いことに基づくと考えられる。すなわち、植物体表における腺毛密度が高いことにより、細菌に対する免疫酵素を含む分泌物や虫が嫌う分泌物(防御物質)が多量に分泌されるためである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の水改質装置における一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】同じく水噴流部を示す要部拡大図である。
【図3】図1の3−3線矢視図及び要部(水噴流部)拡大図である。
【図4】本発明の水改質装置における他の実施形態を示す縦断面図である。
【図5】図4の5−5線矢視図及び要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0050】
12・・・ハウジング
14・・・無機粒体
16・・・粒体充填筒体
18・・・水供給管
20・・・噴流ノズル体
21・・・噴流孔
【出願人】 【識別番号】505434973
【氏名又は名称】株式会社吉良商店
【出願日】 平成17年11月23日(2005.11.23)
【代理人】 【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫

【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子


【公開番号】 特開2007−136433(P2007−136433A)
【公開日】 平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願番号】 特願2005−337906(P2005−337906)