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【発明の名称】 エレベーターの音声誘導装置
【発明者】 【氏名】小野 努

【要約】 【課題】二方口エレベーターにおいて、適切なアナウンスをする音声誘導装置を得ること。

【解決手段】所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部26と、発生部18aからアナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内器18と、音声案内器18を上下、回動自在に駆動する駆動機構16と、カメラ10,12の撮像情報に基づいて乗客の顔の向きを求める第1画像処理部22と、顔の前面が、次の停止階おけるかご室2の開放する戸4a,6aの方向を向いているか否かを判断する第1判断部24と、第1判断部24が戸4a,6aの方向を向いていないと判断すると、該向いていない乗客に対して音声案内手器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させる第1動作制御部28とを備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かご室に二つの出入り口と、これを開閉する戸とを有すると共に、前記かご室の乗客に対してアナウンスするエレベーターの音声誘導装置において、
所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部と、
発生部から前記アナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内手段と、
該音声案内手段を上下、回動自在に駆動する駆動機構と、
前記かご室内の乗客を撮像した該撮像手段の撮像情報に基づいて前記乗客の顔の向きを求める第1画像処理手段と、
前記顔の前面が、次の停止階おける前記かご室の開放する前記戸の方向を向いているか否かを判断する第1判断手段と、
該第1判断手段が前記戸の方向を向いていないと判断すると、該向いていない前記乗客に対して前記音声案内手段の発生部を向けるように前記駆動機構を動作させる第1動作制御手段と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの音声誘導装置。
【請求項2】
かご室に二つの出入り口と、これを開閉する戸とを有すると共に、前記かご室の乗客に対してアナウンスするエレベーターの音声誘導装置において、
所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部と、
発生部から前記アナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内手段と、
該音声案内手段を上下、回動自在に駆動する駆動機構と、
前記かご室内の乗客を撮像した撮像手段の撮像情報に基づいて少なくも二人の前記乗客の顔の向きを求めると共に、第1乗客に近接し、該第1乗客よりも身長の高い第2乗客との身長差を求める第2画像処理手段と、
前記第1乗客の顔の前面が、次の停止階おける前記かご室の開放する前記戸の方向を向いるか否かを判断すると共に、前記身長差が予め定められた値よりも大きいか否かを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段が前記戸の方向を向いていないと判断すると共に、前記身長差が予め定められた値よりも大きいと判断すると、前記かご室の内面の反射を用いて前記第1乗客に前記アナウンスを成す前記音声案内手段の発生部を向けるように前記駆動機構を動作させる第2動作制御手段と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの音声誘導装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーターの音声誘導装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりかごの正面側と背面側、あるいは正面側と側面にそれぞれドアが設けられた2方口エレベーターが用いられている。
かかる二方口エレベーターでは、各フロア毎にかごのドアが開く方向が異なるため、健常者ですら、そのドアの開放方向を認識しずらく、誤った出口の前でドアが開くのを待ち、もう一方のドアが開いていることに気がついた時にはドアが閉まり、降り損なうというケースが見受けられた。
【0003】
このような課題を解決するために下記特許文献1に記載されたエレベーターの音声誘導装置は、かご内に複数個設置されたオートアナウンス装置をアナウンスする内容によって全部もしくは一部のみ分離して駆動し、連絡をしたい乗客に対して適切なオートアナウンスが可能となり、乗客に誤解や苛立ちを与えることがないものが提案されている。
【特許文献1】特開平6−80331号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記音声誘導装置は、複数台のアナウンス装置による誘導では、かご室が狭いために音源の方向を認識し難いという問題点があった。
【0005】
本発明は上記課題を解消するためになされたもので、二方口エレベーターにおいて、かご移動中にかご内の乗客の顔の向き等を検出し、次停止階の出口方向とは異なった方向を向いている特定の利用客に対し、適切なアナウンスをするエレベーターの音声誘導装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係るエレベーターの音声誘導装置は、かご室に二つの出入り口と、これを開閉する戸とを有すると共に、前記かご室の乗客に対してアナウンスするエレベーターの音声誘導装置において、所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部と、発生部から前記アナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内手段と、該音声案内手段を上下、回動自在に駆動する駆動機構と、前記かご室内の乗客を撮像した該撮像手段の撮像情報に基づいて前記乗客の顔の向きを求める第1画像処理手段と、前記顔の前面が、次の停止階おける前記かご室の開放する前記戸の方向を向いているか否かを判断する第1判断手段と、該第1判断手段が前記戸の方向を向いていないと判断すると、該向いていない前記乗客に対して前記音声案内手段の発生部を向けるように前記駆動機構を動作させる第1動作制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
第2の発明に係るエレベーターの音声誘導装置は、かご室に二つの出入り口と、これを開閉する戸とを有すると共に、前記かご室の乗客に対してアナウンスするエレベーターの音声誘導装置において、所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部と、発生部から前記アナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内手段と、該音声案内手段を上下、回動自在に駆動する駆動機構と、前記かご室内の乗客を撮像した撮像手段の撮像情報に基づいて少なくも二人の前記乗客の顔の向きを求めると共に、第1乗客に近接し、該第1乗客よりも身長の高い第2乗客との身長差を求める第2画像処理手段と、前記第1乗客の顔の前面が、次の停止階おける前記かご室の開放する前記戸の方向を向いるか否かを判断すると共に、前記身長差が予め定められた値よりも大きいか否かを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段が前記戸の方向を向いていないと判断すると共に、前記身長差が予め定められた値よりも大きいと判断すると、前記かご室の内面の反射を用いて前記第1乗客に前記アナウンスを成す前記音声案内手段の発生部を向けるように前記駆動機構を動作させる第2動作制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
第1の発明によれば、次停止階の出口方向とは異なった方向を向いている乗客に対し、適切なアナウンスすることにより、乗客に不便を感じさせることなくかご出口まで誘導できるという効果がある。
【0009】
第2の発明によれば、第1乗客に近接し、該第1乗客よりも身長の高い第2乗客とがかご室に居て、次停止階の出口方向とは異なった方向を向いている第1乗客に対し、かご室の内面の反射を用いて前記第1乗客に前記アナウンスを成すようにしたので、身長の低い第1乗客に不便を感じさせることなくかご出口まで誘導できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を図1及び図2によって説明する。図1は本発明の一実施の形態を示すエレベーターの音声誘導装置の全体図、図2は図1に示すかご内をカメラから見た平面図である。
図1及び図2において、エレベーターのかご室2に二つの第1出入り口4,第2出入り口6と、これを開閉する第1戸4a,第2戸6aとを有している。
【0011】
エレベーターの音声誘導装置は、かご室3の天部に設けられると共に、かご室3内の乗客を撮像する撮像手段としての第1カメラ10と、第1カメラ10から離れたかご室3のコーナー部に第2カメラ12が設けられている。かご室3の中央天井には、スピーカーとしての発生部18aからアナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内器18が取付けられ、該音声案内器18を上下したり、回動自在にしたりする駆動する駆動機構16に取付けられている。
【0012】
制御装置20には、かご室2が走行しているか否かを巻上モータ(図示せず)の速度検出信号により検出するかご走行検出部21と、第1カメラ10、第2カメラ12の撮像情報に基づいて乗客8の顔の向きを求める第1画像処理部22と、所定のアナウンスを記憶した音声記憶部26と、第1判断部24とを有している。
第1判断部24は、乗客8の顔の前面が、エレベーターの次の停止階おけるかご室3の開放する戸、例えば、次に開放するのが第1戸4aとすると、第1戸4aの方向を向いているか否かを、図2に示すように上部から乗客8の頭を撮像し、鼻の位置から判定する。つまり、乗客8aは第1戸4aを向いていると判断するが、乗客8c,8fは第1戸4aを向いていないと判断する。
第1動作制御部28は、該判断部24が向いていないと判断すると、該向いていない乗客8に対して音声案内器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させるように形成されている。
【0013】
上記のように構成されたエレベーターの音声誘導装置の動作を図1から図3を参照して説明する。図3はエレベーターの音声誘導装置の動作を示すフローチャートである。
いま、エレベーターのかご室2が走行しているとすると、かご走行検出部21はかご室3の走行を検出し(ステップS101)、第1カメラ10,第2カメラ20は、図2に示すようにかご室2の乗客を撮像し、第1画像処理部22は該撮像情報により乗客8の鼻の位置から顔の方向を定める(ステップS103)。
【0014】
第1判断部24は、次に開放するのが第1戸4aとすると、第1戸4aの方向を向いているか否かを、乗客8の鼻の位置から乗客8aは第1戸4aを向いているが、乗客8c,8fは第1戸4aを向いていないので、一致していないと判断する(ステップS105)。第1動作制御部28は、乗客8c,8fに対して音声案内器18の発生部18aを向けるように動作させ(ステップS107)、音声記憶部26から「戸開方向は反対です。」を読み出して音声案内器18の発生部18aからアナウンスする(ステップS109)。
【0015】
上記実施形態の音声誘導装置によれば、かご室2内の乗客8を撮像する第1、第2カメラ10,12と、所定のアナウンスの内容を記憶する音声記憶部26と、発生部18aからアナウンスを発すると共に、指向性を有する音声案内器18と、該音声案内器18を上下、回動自在に駆動する駆動機構16と、該第1、第2カメラ10,12の撮像情報に基づいて乗客8の顔の向きを求める第1画像処理部22と、顔の前面が、次の停止階おけるかご室3の開放する戸4aの方向を向いているか否かを判断する判断部24と、該判断部24が戸4aの方向を向いていないと判断すると、該向いていない乗客に対して音声案内器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させる第1動作制御部28とを備えている。これにより、該判断部24が戸4aの方向を向いていないと判断すると、第1動作制御部28は該向いていない乗客に対して音声案内器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させるので、次停止階の出口方向とは異なった方向を向いている乗客に対し、適切なアナウンスすることにより、乗客に不便を感じさせることなくかご室3の出口まで誘導できる。
【0016】
実施の形態2.
本発明の他の実施の形態を図4によって説明する。図4は身長差が大きい場合、低い身長の人にアナウンスするエレベーターの音声誘導装置の全体図である。図4中、図1と同一符号は同一部分を示し、説明を省略する。
図4において、制御装置120は第1カメラ10、第2カメラ12の撮像情報に基づいて二人の乗客8,8xの顔の向きを求めると共に、第1乗客8xに近接し、該第1乗客8xよりも身長の高い第2乗客8との身長差を求める第2画像処理部122と、第1乗客8xの顔の前面が、次の停止階おけるかご室2の開放する戸4aの方向を向いるか否かを判断すると共に、身長差が予め定められた値よりも大きいか否かを判断する第2判断部124と、第2判断部124が戸4aの方向を向いていないと判断すると共に、身長差が予め定められた値よりも大きいと判断すると、かご室2の内面の反射を用いて第1乗客8xにアナウンスを成す音声案内器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させる第2動作制御部128とを備えたものである。
【0017】
上記実施形態の音声誘導装置によれば、第2判断部124が戸4aの方向を向いていないと判断すると共に、身長差が予め定められた値よりも大きいと判断すると、第2動作制御部128はかご室2の内面の反射を用いて第1乗客8xにアナウンスを成す音声案内器18の発生部18aを向けるように駆動機構16を動作させる。これにより、身長の低い第1乗客に不便を感じさせることなくかご出口まで誘導できる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は、エレベーターの音声誘導装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態を示すエレベーターの音声誘導装置の全体図である。
【図2】図1に示すかご内をカメラから見た平面図である。
【図3】エレベーターの音声誘導装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】他の実施形態による身長差が大きい場合、低い身長の人にアナウンスするエレベーターの音声誘導装置の全体図である。
【符号の説明】
【0020】
2 かご室、8 乗客(第2乗客)、4 第1出入り口、4a 第1戸、6 第2出入り口、6a 第2戸、8a 第1乗客、10 第1カメラ、12 第2カメラ、16 駆動機構、18 音声案内器、18a 発生部、22 第1画像処理部、24 第1判断部、26 音声記憶部、28 第1動作制御部、122 第2画像処理部、124 第2判断部、128 第2動作制御部。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成17年10月25日(2005.10.25)
【代理人】 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾

【識別番号】100112210
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 忠彦

【識別番号】100108431
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 加奈子

【識別番号】100128060
【弁理士】
【氏名又は名称】中鶴 一隆


【公開番号】 特開2007−119101(P2007−119101A)
【公開日】 平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願番号】 特願2005−309886(P2005−309886)