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【発明の名称】 生ごみ分別回収補助装置
【発明者】 【氏名】柏木 順一

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ごみを分別回収するための補助装置であって、排水と共に生ごみを粉砕する粉砕装置(1)、悪臭等の逆流を防ぐU字管(2)、U字管(2)から排水を下流に導く排水導入管(3)、排水導入管(3)から排水と粉砕生ごみを流し込み生ごみを収容する専用生ごみ袋(4)、専用生ごみ袋(4)を収納する内部容器(5)、内部容器(5)を載置する内部容器盤(6)、排水を一時的に溜める排水溜槽(7)、排水溜槽(7)を上下に移動させる昇降装置(8)、排水溜槽(7)から排水を外部に排出する外部排水管(9)、排水溜槽(7)から水又は空気を排水導入管(3)に戻すリターン配管(10)、排水導入管(3)から水又は空気を外部排水管(9)に導くバイパス管(11)、排水溜槽(7)からリターン配管(10)を通して水又は空気を吸い上げるバキューム機構(12)、内部容器盤(6)を支える主軸(14)、専用生ごみ袋(4)を固定する上部メス管(51)及び上部メス管(51)を支える上部メス管支持梁(15)を備えたことを特徴とする生ごみの分別回収補助装置。
【請求項2】
更に、U字管(2)の出口付近に設置する電磁石(Am)及びフロート弁(A)、バイパス管(11)の入口付近に設置するストレーナ(S1)、電磁石(Bm)及びフロート弁(B)、排水溜槽(7)の排水を一時的に遮断する排水遮断弁(C)及び電磁石(Cm)、排水導入管(3)から専用生ごみ袋(4)に流れる排水を一時的に遮断又はリターン配管(10)から専用生ごみ袋(4)に流れる水や空気を一時的に遮断するキング弁(D)、リターン配管(10)の途中に設ける空気弁(E)、リターン配管(10)の下流に設けるストレーナ(S2)、上部メス管(51)と排水導入管(3)を接続する上部オス管(50)、同じく専用生ごみ袋(4)を固定する下部オス管(52)、下部オス管(52)と接続して専用生ごみ袋(4)から排水を排水溜槽(7)に導く下部メス管(53)、専用生ごみ袋(4)が生ごみで満たされた時に満杯状態を感知する満杯センサー機構(16)並びに上部メス管支持梁(15)に設ける満杯センサー(54)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の生ごみの分別回収補助装置。
【請求項3】
前記専用生ごみ袋(4)が、中心部に排水、生ごみを取り入れる入り口開口部(d)を有する水、空気を通さない素材(a)と、中心部に排水を排出する出口開口部(e)を有する水、空気を通さない素材(a’)とを互いに貼り合わせ、素材(a)と素材(a’)の間にフィルター素材(b)を設け、素材(a’)とフィルター素材(b)との間に中間素材(c)を設け、更に専用生ごみ袋(4)を内部容器(5)に装着する際に、気密性をもたせるための袋の耳(f1)を素材(a)の上部に、袋の耳(f2)を素材(a’)の下部に貼り合わせたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生ごみの分別回収補助装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、調理場や家庭で発生する生ごみの分別や回収を容易にして、生ごみをメタン発酵原料として再利用するための生ごみ分別回収補助装置に関するものである。詳しくは、調理場や家庭で発生する生ごみを粉砕装置で粉砕し、粉砕した生ごみを排水と共に専用生ごみ袋に流し込み、水分を除去した後に残る生ごみを袋詰め状態で取り出し回収して、メタン発酵発電(ここでメタン発酵発電は、下水汚泥や生ごみを微生物処理して生じるメタンガスを燃料又は原料として使用する発電方式を意味する)の燃料又は原料として再利用するための生ごみ分別回収補助装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化ガス排出量削減のために、化石燃料の消費節減や代替エネルギーの研究が行われている。その中の有望な方法として、下水汚泥から発生するメタンガスを発電の燃料又は原料として利用する方法がある。その場合、メタン発酵発電における発電効率を高めるため、下水汚泥に加えて調理場や家庭の生ごみを混合利用する方法が研究されている。この場合、調理場や家庭で発生する生ごみの効率的な分別回収法の確立が必要になる。
【0003】
即ち、調理場や家庭で発生する生ごみをメタン発酵発電の燃料又は原料として再利用するためには、生ごみを調理場や家庭から効率的に集めるシステムの確立が必要である。調理場や家庭から発生する生ごみは、腐敗による悪臭がありまた生ごみに含まれる水分が多いので、生ごみの分別作業、取り出し作業及び搬出作業はできるだけ簡単な方法が望ましい。また、地方自治体にとっても、生ごみ集積場所から生ごみ処理施設までの回収費用や処理施設に於ける生ごみ処理コストを安く抑えるために、効率的な生ごみ収集システムの確立が必要である。
【0004】
調理場や家庭で発生する生ごみをメタン発酵発電の燃料又は原料として再利用する場合、各調理場や家庭から生ごみだけを効率よく分別する方法、各調理場や家庭からメタン発酵発電用として実用的且つ効率的に生ごみを回収する方法が課題である。生ごみを可燃ごみとして扱う地域に於いては、生ごみを排出するまでの保管の際に悪臭漏れや水漏れの問題があり、家庭では一時保管する際の管理に悩んでいる。各家庭では一般的に、朝・昼・夜に発生した生ごみをその都度ビニール小袋に詰めて、更に自治体指定の大きなビニール袋に詰めることにより対応しているのが現状である。この場合、生ごみは二重、三重にビニール袋で梱包されていることになる。
【0005】
この様な対処方法は、仮に家庭の協力によって生ごみ分別作業が完全になされるようになったとしても、メタン発酵発電施設において、二重、三重に梱包された生ごみの袋を破砕しなければならず、袋の破砕工程等で装置への袋の噛み込み不良等のトラブルを起こす事態が懸念される。更に、生ごみに含まれる水分を収集前にできるだけ除去して生ごみの重量や容積を小さくするとともに、生ごみ以外の異物がごみ袋に混入しないようにする必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、調理場や家庭で発生する生ごみの効率的な分別作業、取出し作業、搬出作業及び回収作業を容易にして、生ごみをメタン発酵発電の燃料又は原料として有用に再利用するための、生ごみ分別回収補助装置を提供しようとするものである。即ち、本発明は、生ごみ処理の現状を踏まえて、生ごみの粉砕、袋詰め、脱水作業を自動的に行い、生ごみの水分を除去しその重量と容積を小さくし、生ごみ処理時と一時保管時の悪臭漏れ、水漏れ、異物混入を防止し、且つ、生ごみだけを袋詰めの状態で取り出すことのできる生ごみ分別回収装置を提供しようとするものである。
【0007】
本発明者は、以前に調理場や家庭で発生する生ごみの処理装置を発明して特許を取得し、更に、追加の特許も出願している(特許第2952384号、特開2005−40717号、特開2005−60003号)。本発明は、これらの生ごみ回収装置の構造を更に簡素化し、生ごみの分別、回収及び処理コストの低廉化を図り、利便性を高めようとするものである。
【0008】
【特許文献1】特許第2952384号公報
【特許文献2】特開2005−40717号公報
【特許文献3】特開2005−60003号公報
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の要旨は、生ごみを分別回収するための補助装置であって(図1を参照)、排水と共に生ごみを粉砕する粉砕装置(1)、悪臭等の逆流を防ぐU字管(2)、U字管(2)から排水を下流に導く排水導入管(3)、排水導入管(3)から排水と粉砕生ごみを流し込み生ごみを収容する専用生ごみ袋(4)、専用生ごみ袋(4)を収納する内部容器(5)、内部容器(5)を載置する内部容器盤(6)、排水を一時的に溜める排水溜槽(7)、排水溜槽(7)を上下に移動させる昇降装置(8)、排水溜槽(7)から排水を外部に排出する外部排水管(9)、排水溜槽(7)から水又は空気を排水導入管(3)に戻すリターン配管(10)、排水導入管(3)から水又は空気を外部排水管(9)に導くバイパス管(11)、排水溜槽(7)からリターン配管(10)を通して水又は空気を吸い上げるバキューム機構(12)、内部容器盤(6)を支える主軸(14)、専用生ごみ袋(4)を固定する上部メス管(51)、上部メス管(51)を支える上部メス管支持梁(15)及び備えたことを特徴とする生ごみの分別回収補助装置である。
【0010】
この生ごみの分別回収補助装置は、更に、U字管(2)の出口付近に設置する電磁石(Am)及びフロート弁(A)、バイパス管(11)の入口付近に設置するストレーナ(S1)、電磁石(Bm)及びフロート弁(B)、排水溜槽(7)の排水を一時的に遮断する排水遮断弁(C)及び電磁石(Cm)、排水導入管(3)から専用生ごみ袋(4)に流れる排水を一時的に遮断又はリターン配管(10)から専用生ごみ袋(4)に流れる水や空気を一時的に遮断するキング弁(D)、リターン配管(10)の途中に設ける空気弁(E)、リターン配管(10)の下流に設けるストレーナ(S2)、上部メス管(51)と排水導入管(3)を接続する上部オス管(50)、同じく専用生ごみ袋(4)を固定する下部オス管(52)、下部オス管(52)と接続して専用生ごみ袋(4)から排水を排水溜槽(7)に導く下部メス管(53)、専用生ごみ袋(4)が生ごみで満たされた時に満杯状態を感知する満杯センサー機構(16)並びに上部メス管支持梁(15)に設ける満杯センサー(54)を備えることができる。
【0011】
専用生ごみ袋(4)は、中心部に排水や生ごみを取り入れる入り口開口部(d)を有する水、空気を通さない素材(a)と、中心部に排水を排出する出口開口部(e)を有する水、空気を通さない素材(a’)とを互いに貼り合わせ、素材(a)と素材(a’)の間にフィルター素材(b)を設け、素材(a’)とフィルター素材(b)との間に中間素材(c)を設け、更に専用生ごみ袋(4)を内部容器(5)に装着する際に、気密性をもたせるための袋の耳(f1)を素材(a)の上部に、袋の耳(f2)を素材(a’の下部に貼り合わせたことを特徴とするものである。
【0012】
粉砕装置(1)としては、例えば、既存の台所用デイスポーザーと称するものを使用できる。これは、生ごみを水と共に流して回転刃で切断粉砕するものであり、外国及び日本の一部住宅等で既に使用されている例が見られる。
【0013】
U字管(2)としては、一般的なU字管を使用することができる。また、U字管(2)の出口付近には電磁石(Am)とフロート弁(A)を設ける。
【0014】
専用生ごみ袋(4)は、その内部に粉砕した生ごみを捕捉するためのものである。専用生ごみ袋(4)は、基本的には、排水と生ごみとを取り込み、水をフィルター素材で濾過し、生ごみのみを捕捉するものであればよい。好適に使用できる専用生ごみ袋(4)の構造の例を、図2に示した。即ち、中心部に排水や生ごみを取り入れる入り口開口部(d)を有する水や空気を通さない素材(a)と中心部に排水を排出する出口開口部(e)を有する水や空気を通さない素材(a’)とを互いに貼り合わせ、素材(a)と素材(a’)の間にフィルター素材(b)を設け、更に専用生ごみ袋(4)を内部容器(5)に装着する際に、気密性をもたせるために袋の耳(f1)を素材(a)の上部に、袋の耳(f2)を素材(a’)の下部に貼り合わせた構造となっているものを好適に使用することができる。入り口開口部(d)から流入した排水と生ごみは、フィルター素材(b)で水は濾過されて出口開口部(e)から排出され、生ごみが専用生ごみ袋(4)内に捕捉される。
【0015】
この場合、素材(a’)とフィルター素材(b)との間に適切な空間を作るための中間素材(c)を挿入して排水効率を高めるのがよい。中間素材(c)が無い場合には、専用生ごみ袋で排水目詰まりが生じることがあるからである。素材(a)及び素材(a’)の中心位置には上部メス管(51)と下部オス管(52)の口径に合った袋の入口開口部(d)と同出口開口部(e)を設けて、それらの開口部には上部メス管(51)と下部オス管(52)に専用生ごみ袋(4)を固定するための袋の耳(f1)と袋の耳(f2)を貼り合わせる(溶着する)ことができる。この場合、袋の耳(f1)と袋の耳(f2)は各々上部メス管(51)と下部オス管(52)の内径側を通して、上部オス管(50)と上部メス管(51)及び下部オス管(52)と下部メス管(53)を密着することにより、これら袋の耳がふたつの管の間に挟まれて漏水を防止する構造になっている。袋の耳(f1)と袋の耳(f2)の形状と寸法については、上部メス管(51)と下部オス管(52)に着脱し易いように適宜設定することができる。g1〜g4及びh1〜h4は溶着部分である。溶着部分より先を切断することもできる。
【0016】
専用生ごみ袋(4)の寸法は、袋が生ごみで満杯になった時、袋そのものは内部容器(5)の内部容積全体に膨張している状態とするのがよい。この状態において、素材(b)と素材(a’)とが密着して、排水は下部オス管(52)の口径部の素材(b)部分に集中し、その結果、素材(b)の下部オス管(52)の口径部に目詰まりが発生することがある。これを防止するため、素材(b)と素材(a’)との間に排水の流れる間隙を設ける。即ち、素材(b)と素材(a’)が直接に密着しないように中間素材(c)を設ける。中間素材(c)の形状は、素材(a’)の内側表面に下部オス管(52)口径部から外側に向かって伸びた凸面状の放射体である。専用生ごみ袋を製造する際に、凸面状の放射体(最大長さは内部容器(5)の半径、凸面状の放射体の巾は2〜3mm程度)を素材(a’)の内側表面に貼り合わせる。中間素材(c)を素材(a’)の内側表面に貼り合わせた状態を図3に示した。
【0017】
上部メス管(51)は上部メス管支持梁(15)によって支えられており、上部メス管支持梁(15)は主軸(14)によって支えられている。上部メス管支持梁(15)は主軸(14)を中心に手前方向に転回できるようになっており、且つ、接合部(15a)を基点に上方向へ折り畳めるようになっている。上部メス管(51)は接合部(15a)から適切な位置に固定されている。上部メス管支持梁(15)の接合部(15a)を水平に伸ばすと上部メス管(51)が内部容器(5)の中心位置に来るようになっており、部分的に内部容器(5)の上蓋(5a)の役割を果たすようになっている。
【0018】
内部容器(5)は専用生ごみ袋(4)を収納するためのものであり、内部容器盤(6)の上に載置される。内部容器(5)の構造は、容器側壁と容器底面が一体になって天井面の容器蓋が着脱可能な構造になっている。容器底面の中心部には下部オス管(52)を取り付ける構造になっている。この場合、下部オス管(52)は容器底面に着脱可能なものでも良い。
【0019】
内部容器盤(6)は主軸(14)によって支えられており、主軸(14)を中心に手前方向へ転回できる構造になっている。内部容器(5)を内部容器盤(6)に設置する場合、容器底面の下部オス管(52)が内部容器盤(6)の下へ突き出るように、内部容器盤(6)の中心位置はくり抜かれている。下部オス管(52)に接合する下部メス管(53)は、排水溜槽(7)の天井面に固定されている。
【0020】
リターン配管(10)は排水溜槽(7)に固定されて排水溜槽(7)の内部から同天井面を突き抜けて設置されており、内部容器盤(6)及び上部メス管支持梁(15)とは交叉しない位置にある。リターン配管(10)はリターン連結部(10a)を有し、排水溜槽(7)を上下に移動させてもその上下運動がバキューム機構(12)やモータ(13)などに伝わらないようになっている。バキューム機構(12)は、タービン翼状のもので、モータ(13)による翼の回転を利用して、排水溜槽(7)内の水や空気をリターン配管(10)を通して吸い上げて排水導入管(3)へ導くものである。
【0021】
バイパス管(11)は排水導水管(3)から排水又は空気を逃がすものであり、入口付近にストレーナ(S1)と電磁石(Bm)及びフロート弁(B)、途中にバイパス管連結部(11a)の付いた構造になっている。
【発明の効果】
【0022】
既存の台所用デイスポーザーは生ごみを粉砕して、そのまま排水と共に下水道等に流す方式が採用されているため、デイスポーザー単体での使用は下水管が詰まる問題、下水処理場における処理負荷の増大等の問題があり好ましくない。本発明による生ごみ分別回収補助装置は、粉砕装置で粉砕された生ごみを専用生ごみ袋に収納して、不要な水分を除去し、残った生ごみを袋詰め状態で取り出すものであって、調理場や家庭で発生する生ごみの分別搬出や自治体等による生ごみの一括分別回収を容易に行うことが可能となり、生ごみの再利用が容易になる。また、本発明の生ごみの分別回収補助装置に使う専用生ごみ袋は、使用中の悪臭漏れや排水漏れが発生しない構造になっており、装置への着脱も容易な構造になっている。本発明の装置により、調理場や家庭で発生する生ごみの再利用を容易にする効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の生ごみの分別回収補助装置を示すものである。生ごみ分別回収補助装置が稼動していない状態に於いては、粉砕装置1は停止した状態である。U字管2には水が溜まっており、フロート弁AはU字管内の水位に応じた位置に浮遊しており、フロート弁Bも電磁石Bmに軽く触れている状態にある。この時、電磁石Amと電磁石Bmには電流が流れていないので、共に磁力を有していない。内部容器5の中には専用生ごみ袋4がセットされており、キング弁Dと排水遮断弁Cは開いた状態になっている。昇降装置8は排水溜槽7を上に押し上げた状態になっており、上部オス管50と上部メス管51及び下部オス管52と下部メス管53は強く接合された状態になっている。バキューム機構12は稼動していない状態にある。
【0024】
このような状態で調理場や家庭の台所が使用されると、通常の洗い物から発生する細かなごみ類は、ほとんど粉砕装置1の中に残留し、U字管2へ流出することはない。その結果、U字管2には生ごみを含まない排水だけが流れ込み、そして、排水はフロート弁Aを上に押しやり、排水導入管3を経由して専用生ごみ袋4に流れ込む。この場合、台所シンク内の水位によっては一部の排水がバイパス管11を経由して外部排水管9へ流出する。この際、仮に排水の中に細かなごみ等が混ざっていたとしても、バイパス管11へ流出する排水はストレーナS1で濾過されるため、排水に生ごみが混入することはない。専用生ごみ袋4に流れ込んだ通常の調理場、台所排水は、その中を通過して排水溜槽7から排水遮断弁Cを経て外部排水管9へ流出する。
【0025】
次に、生ごみ粉砕のために粉砕装置1の稼働スイッチを入れると、同時にバキューム機構12のモータ13が稼動を開始する。それと同時に電磁石Bmのスイッチが入り、電磁石Bmに磁力が発生してフロート弁Bがバイパス管11を閉じる。粉砕装置1で粉砕された生ごみは、排水と共にU字管2を経由してフロート弁Aを上に押しやり、排水導入管3を経て専用生ごみ袋4の中に流れ込む。専用生ごみ袋4に於いては、専用生ごみ袋4に設けたフィルターにより粉砕生ごみは専用生ごみ袋4中に残り、濾過された排水が排水溜槽7に流出する。
【0026】
排水溜槽7に流入した排水は、排水遮断弁Cを経由して大半が外部排水管9へ流出するが、一部はバキューム機構15の機能によりリターン配管10へ吸引され(吸い上げられ)、ストレーナS2を経てキング弁Dの上流の排水導入管3に戻される。この時、リターン配管10に吸引された排水と排水導入管3から流れ込む粉砕生ごみを含む排水がキング弁Dの上流で合流する。この際、乱流が発生するが、この乱流の状態は、リターン配管10からの排水量や空気量との関係で、種々の状態を形成する。その結果、専用生ごみ袋4へは、生ごみが分散された状態で流れ込みその結果、専用生ごみ袋4の中で生ごみが一ヶ所だけに堆積することはない。
【0027】
粉砕装置1のスイッチを切ると、生ごみの粉砕作業が終了し、粉砕装置1から排水だけが流出する状態がしばらく続く。この時、バキューム装置12のモータ13はまだ稼動している。シンクに溜まった水は粉砕装置1を経由して全てが排出され、排出された排水はU字管2と排水導入管3を経由して専用生ごみ袋4に流入する。専用生ごみ袋4に流入した排水は、フィルターで濾過されて、排水溜槽7に流れ込む。この時、バキューム装置12がまだ稼動しているので、排水溜槽7に流れ込んだ排水の一部はリターン配管10経由で吸い上げられる。残りは、排水遮断弁Cを経て外部排水管9へ流出する。この状態がしばらく続くと、排水導入管3と専用生ごみ袋4及び排水溜槽7の中に残っている水分が少なくなり、やがて、バキューム機構12は排水導入管3と専用生ごみ袋4及び排水溜槽7の中の空気を循環させているだけの状態になる。
【0028】
この状態において、キング弁Dを閉じる。キング弁Dは手動で閉じるようにしてもよい。キング弁Dを閉じると、同時に電磁石Amのスイッチが入り、磁力が発生してフロート弁Aを固定してU字管2を閉じる。それと同時に電磁石Cmのスイッチが入り、排水遮断弁Cmが閉じて外部排水管9への排水の流れは停止する。一方、同時に電磁石Bmは電源が切れてフロート弁Bは自由に動浮遊するようになり、バイパス管11への排水又は通気が可能になる。
【0029】
この状態でバキューム機構12の稼動を続けると、排水溜槽7の空気又は排水がリターン配管10経由で吸い上げられて排水溜槽7と専用生ごみ袋4の中の気圧が下がり、その結果、専用生ごみ袋4の中の粉砕生ごみは脱水されて袋全体の容積が収縮する。バキューム機構12で吸い上げられた空気又は排水は、キング弁Dを通過できず、又、U字管2にも戻れず、フロート弁Bを経由してバイパス管11を通り外部排水管9へ排出される。
【0030】
この状態を暫く続けた後、バキューム機構12のモータ13のスイッチを切ると、生ごみ脱水工程が完了する。そして、キング弁Dを元に戻すと、電磁石Amと電磁石Cmのスイッチが切れて、フロート弁Aと排水遮断弁Cは自由な動きができるようになる。
【0031】
専用生ごみ袋4には、脱水された粉砕生ごみが詰まっている。専用生ごみ袋4を取り出す時は、先ず昇降装置8を下げて排水溜槽7の高さを低くし、上部オス管50と上部メス管51の接合及び下部オス管52と下部メス管53の接合を切り離す。その結果、内部容器5は内部容器盤6の上に載る形になる。
【0032】
次に、内部容器盤6を手前に転回すると、専用生ごみ袋4の収まった内部容器5と上部メス管支持梁15が共に転回して引き出される。
【0033】
内部容器5を手前に引き出した状態で、上部メス管支持梁15を接合部15aで上方向に折り畳むと内部容器の上蓋5aを取り外す事ができて、専用生ごみ袋4を内部容器5から取り出す事ができる。
【0034】
粉砕生ごみの詰まった専用生ごみ袋4を内部容器5から取り出して、その後に別の新しい専用生ごみ袋4をセットする。その際には、この逆の作業を行う。この場合、専用生ごみ袋4を正確にセットするため、環状磁石(図示していない)を用いて、袋の耳f1を上部メス管51へ、袋の耳f2を下部オス管52へ押さえるようにして固定する事ができる。
【0035】
次に、上記脱水工程を経た後、専用生ごみ袋4が粉砕生ごみで満杯になっていない時の取り扱い方について説明する。脱水したところ、専用生ごみ袋4にまだ余裕があるため、引き続き同じ専用生ごみ袋4に粉砕生ごみを溜めたい時の準備作業である。その場合は、バキューム機構12のモータ13のスイッチを入れたまま、キング弁Dを元の開いた状態に戻して、且つ、閉じていた空気弁Eを開く動作を行う。この時、キング弁Dと空気弁Eは手動で操作できるようにしても良い。仮にキング弁Dと空気弁Eの操作順序が逆になっても構わない。
【0036】
上記の過程を経て空気弁Eを開くと、電磁石Amはスイッチが入ったまま、同時に電磁石Bmのスイッチが入りフロート弁Bがバイパス管11を閉じて、同じく同時に電磁石Cmのスイッチは切れて排水遮断弁Cが開く。
【0037】
この状態でバキューム機構12を稼動し続けると、空気弁Eから吸い込まれた外部の空気が専用生ごみ袋4を膨らませる役割を果たす。その結果、専用生ごみ袋4の中には追加の粉砕生ごみや排水を受け入れるスペースが作られる。脱水工程で収縮したままの専用生ごみ袋4には追加の粉砕生ごみを流し込みにくいため、これは専用生ごみ袋4の収容能力を良くするための措置であり、専用生ごみ袋4が膨らんだ段階で空気弁Eを元に戻してバキューム機構12のモータ13のスイッチを切ると全ての工程が完了する。即ち、粉砕装置1とバキューム機構12は、電源の入っていない状態になる。
【0038】
満杯センサー機構16は、専用生ごみ袋4が満杯になり、粉砕生ごみをそれ以上取り込めなくなった時に働くものである。この場合、満杯センサー器具54が専用生ごみ袋4の生ごみ堆積量を感知して、特定量になったら粉砕装置1のスイッチを自動的に切るようになっている。粉砕装置1のスイッチが切れると、専用生ごみ袋4にはそれ以上の粉砕生ごみが流れ込まなくなる。
【0039】
粉砕装置1が自動的に停止した時の状態では、バキューム機構12のモータ13はまだ動いている。この時、電磁石Amと電磁石Cmの電源は切れており、電磁石Bmの電源は入っている。そして、バキューム機構12のモータ13のスイッチを切ると、電磁石Bmの電源も切れるようになっている。
【0040】
以上を整理すると次の通りである。粉砕装置1とモータ13は独立したスイッチを有しているが、その機能は始動時には連動しており停止時は独立している。即ち、粉砕装置1を「ON」にすると自動的にモータ13が「ON」になり、いずれかを停止する時は別々にスイッチを「OFF」にする。粉砕装置1を「ON」にしてモータ13が自動的に「ON」になると、電磁石Bmが自動的に「ON」になる。この状態で、キング弁Dを「閉じる」と自動的に電磁石Amと電磁石Cmが「ON」になり、電磁石Bmは「OFF」になる。キング弁Dを「開く」又は「開いたまま」空気弁Eを「開く」と、自動的に電磁石Bmが「ON」になり電磁石Cmが「OFF」になる。キング弁Dは通常の状態では開いており、空気弁Eは閉じている。キング弁Dと空気弁Eの開閉作業は手動で行うようにしてもよい。各々の関係は次の様になっている。
【0041】
該生ごみ回収補助装置を使用していない時。
粉砕装置1のスイッチ :OFF
電磁石Amのスイッチ :OFF
電磁石Bmのスイッチ :OFF
電磁石Cmのスイッチ :OFF
バキューム機構12のモータ13のスイッチ :OFF
キング弁Dは開いている。
空気弁Eは閉じている。
【0042】
生ごみを粉砕している時。
粉砕装置1のスイッチ :ON
電磁石Amのスイッチ :OFF
電磁石Bmのスイッチ :ON
電磁石Cmのスイッチ :OFF
バキューム機構12のモータ13のスイッチ :ON
キング弁Dは開いている。
空気弁Eは閉じている。
【0043】
生ごみを脱水している時。
粉砕装置1のスイッチ :OFF
電磁石Amのスイッチ :ON
電磁石Bmのスイッチ :OFF
電磁石Cmのスイッチ :ON
バキューム機構12のモータ13のスイッチ :ON
キング弁Dは閉じている。
空気弁Eは閉じている。
【0044】
生ごみ袋を膨らませている時。
粉砕装置1のスイッチ :OFF
電磁石Amのスイッチ :ON
電磁石Bmのスイッチ :ON
電磁石Cmのスイッチ :OFF
バキューム機構12のモータ13のスイッチ :ON
キング弁Dは開いている。
空気弁Eは開いている。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の生ごみ分別回収補助装置は、生ごみの粉砕、袋詰め、脱水を自動的に行い、生ごみの重量と容積を小さくし、生ごみの悪臭漏れ及び水漏れ、異物混入等の問題を防止し、生ごみだけを袋詰め状態で取り出す装置である。回収された生ごみは、メタン発酵発電の原料に再利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】生ごみ回収補助装置の一例を示す図である。
【図2】専用生ごみ袋の構造を示す図である。
【図3】中間素材(c)を素材(a’)の内側表面に貼り合わせた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 粉砕装置
2 U字管
3 排水導入管
4 専用生ごみ袋
5 内部容器
6 内部容器盤
7 排水溜槽
8 昇降装置
9 外部排水管
10 リターン配管
11 バイパス管
12 バキューム機構
13 モータ
14 主軸
15 上部メス管支持梁
16 満杯センサー機構
50 上部オス管
51 上部メス管
52 下部オス管
53 下部メス管
54 満杯センサー器具
60 シンク
5a 内部容器の上蓋
10a リターン連結部
11a バイパス連結部
15a 接合部
Am 電磁石
Bm 電磁石
Cm 電磁石
A フロート弁
B フロート弁
C 排水遮断弁
D キング弁
E 空気弁
S1 ストレーナ
S2 ストレーナ
a、a’ 水や空気を通さない素材
b フィルター素材
c 中間素材
d 入口開口部
e 出口開口部
f1 袋の耳
f2 袋の耳
g1〜g4 溶着部
h1〜h4 溶着部


【出願人】 【識別番号】596125206
【氏名又は名称】柏木 順一
【出願日】 平成17年8月23日(2005.8.23)
【代理人】 【識別番号】100088214
【弁理士】
【氏名又は名称】生田 哲郎

【識別番号】100100402
【弁理士】
【氏名又は名称】名越 秀夫


【公開番号】 特開2007−55712(P2007−55712A)
【公開日】 平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願番号】 特願2005−241223(P2005−241223)