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【発明の名称】 吊り下げ用フック部構造
【発明者】 【氏名】渡邊 寛人
【氏名】松澤 宏
【氏名】梅澤 茂久
【課題】コストダウンが可能な吊り下げ用フック部構造の提供。

【解決手段】インストルメントパネルに1形成された開口部11の裏面側にベンチレータケース21が取付フランジ部22を介して取り付けられ、インストルメントパネル1におけるベンチレータケース21の開口部11の下方に形成されたフック用開口部13の下縁にフック部3が一体に突出形成され、フック用開口部13の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚23がベンチレータケース21における取付フランジ部22を延長して一体に形成されている構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルに形成された開口部の裏面側にベンチレータや収納ポケット等のケース部材が取付フランジ部を介して取り付けられ、
前記パネルにおける前記ケース部材の開口部の下方に形成されたフック用開口部の下縁にフック部が一体に突出形成され、
前記フック用開口部の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚が前記ケース部材における前記取付フランジ部を延長して一体に形成されていることを特徴とする吊り下げ用フック部構造。
【請求項2】
前記フック部の裏面側には該フック部の下方のパネルの裏面側まで至る補強リブが形成され、
該補強リブと前記遮蔽棚の先端縁部とは少なくともいずれか一方に形成された切込みに対し他方が係合されていることを特徴とする請求項1に記載の吊り下げ用フック部構造。
【請求項3】
前記補強リブにおける前記フック部の裏面側は、下部より上部が高く突出する引っ掛かり部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の吊り下げ用フック部構造。
【請求項4】
前記パネルがインストルメントパネルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の吊り下げ用フック部構造。
【請求項5】
前記ケース部材がベンチレータのケースであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の吊り下げ用フック部構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のパネル内側に形成される吊り下げ用フック部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の吊り下げ用フック部構造としては、例えば、インストルメントパネルにおけるグローブボックスの下方に、インストルメントパネルとは別に形成されたアンダートレイが取り付け固定され、このアンダートレイの先端縁部にフック部が形成された構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−85439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来の技術にあっては、上述のように、フック部が形成されたアンダートレイをインストルメントパネルに取り付け固定することによりフック用開口部の裏面側がポケット状に塞がれた構造のフック部を備えるようにしたものであったため、部品点数および取り付け工数の増加により、コストアップを招くという問題があった。
【0004】
本発明は、上述のような従来の問題点に着目して成されたもので、コストダウンが可能な吊り下げ用フック部構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本願請求項1に記載の吊り下げ用フック部構造は、パネルに形成された開口部の裏面側にベンチレータや収納ポケット等のケース部材が取付フランジ部を介して取り付けられ、前記パネルにおける前記ケース部材の開口部の下方に形成されたフック用開口部の下縁にフック部が一体に突出形成され、前記フック用開口部の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚が前記ケース部材における前記取付フランジ部を延長して一体に形成されていることを特徴とする手段とした。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の吊り下げ用フック部構造では、上述のように、パネルにおけるケース部材の開口部の下方に形成されたフック用開口部の下縁にフック部が一体に突出形成され、フック用開口部の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚がケース部材における取付フランジ部を延長して一体に形成されている構造としたことで、別に形成されたフック部を備えたアンダートレイをパネルに取り付ける従来例に比べ、部品点数および取り付け工数が減少し、コストダウンが可能になるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
この実施例の吊り下げ用フック部構造は、請求項1〜5に記載の発明に対応する。
【0009】
図1はこの実施例の吊り下げ用フック部構造を示す全体斜視図、図2は図1のA−A線における拡大縦断面図、図3は図1のB−B線における拡大縦断面図、図4は図1のC−C線における拡大縦断面図、図5はインストルメントパネルのベンチレータ取付部近傍の裏面図(ケースが取り付けられていない状態)、図6は実施例の吊り下げ用フック部構造におけるベンチレータケースを示す斜視図である。
【0010】
この実施例の吊り下げ用フック部構造は、図1に示すように、インストルメントパネル1におけるベンチレータ2の下部に、フック部3がインストルメントパネル1に一体に備えられた構造となっている。
【0011】
さらに詳述すると、上記ベンチレータ2は、インストルメントパネル1における助手席の運転席側寄りの位置に備えられている。このベンチレータ2は、図2〜4に示すように、インストルメントパネル1に開口された開口部11の裏面側に、縦長方形断面のベンチレータケース(ケース部材)21が取付フランジ部22を介して取り付け固定されることにより備えられている。即ち、この取付フランジ部22は、図6に示すように、ベンチレータケース21の下縁部と両側縁部にそれぞれ備えられ、図3に示すように、インストルメントパネル1の裏面側に形成されたボス12の孔にビス4をねじ込むことにより取り付け固定されている。
【0012】
上記フック部3は、図1、2、4、5に示すように、インストルメントパネル1におけるベンチレータ2の開口部11の下方に形成されたフック用開口部13の下縁中央部に一体に突出形成されている。
【0013】
また、図2、4、5に示すように、フック部3の裏面側には、その下方のインストルメントパネル1の裏面側まで至る3本の補強リブ31が形成されている。
【0014】
また、図2〜4、6に示すように、フック用開口部13の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚23が、ベンチレータケース21の下縁部に設けられた取付フランジ部22を下方に延長する状態で、取付フランジ部22と一体に形成されている。
【0015】
そして、図2、4、5に示すように、インストルメントパネル1の裏面側に形成された3本の補強リブ31のうち、中央の補強リブ31には係合用段部33が形成されると共に該段部33に沿って切込み32が形成され、両端の補強リブ31、31には係合用段部33のみが形成される一方、図4、6に示すように、遮蔽棚23の先端縁部には両端の補強リブ31、31がそれぞれ係合する切込み25が形成されていて、この両切込み25、25に両端の補強リブ31、31を係合させ、切込み32と両係合用段部33、33に対し、遮蔽棚23の先端縁部を係合支持させることにより、遮蔽棚23がインストルメントパネル1の裏面側に対し横方向及び縦方向において位置決め固定されている。
【0016】
また、図2、4に示すように、フック部3の裏面側のリブ31は、下部より上部が高く突出する引っ掛かり部31aが形成されている。
【0017】
なお、図6に示すように、遮蔽棚23が延長された取付フランジ部22には係合孔24が形成される一方、図5に示すように、この係合孔24と対向するインストルメントパネル1の裏面側には係合孔24に係合する係合用突起14が突出形成されている。
【0018】
次に、実施例の作用・効果について説明する。
【0019】
この実施例の吊り下げ用フック部構造では、上述のように、インストルメントパネル1におけるベンチレータケース21の開口部11の下方に形成されたフック用開口部13の下縁にフック部3が一体に突出形成され、フック用開口部13の裏面側をポケット状に塞ぐ遮蔽棚23がベンチレータケース21における取付フランジ部22を延長して一体に形成されている構造としたことで、別に形成されたフック部を備えたアンダートレイをパネルに取り付ける従来例に比べ、部品点数および取り付け工数が減少し、コストダウンが可能になるという効果が得られる。
【0020】
また、遮蔽棚23の先端縁部に形成された両切込み25、25に対し、インストルメントパネル1の裏面側に形成された両端の補強リブ31、31を係合させると共に、中央の補強リブ31に形成された切込み32と両端の補強リブ31、31に形成された両係合用段部33、33に対し、遮蔽棚23の先端縁部を係合支持させることにより、遮蔽棚23をインストルメントパネル1の裏面側に対し横方向及び縦方向において位置決め固定することで、位置決め及び補強の機能が統合され、これにより、狭いスペースのなかでも、レイアウトを有効活用することができるようになる。
【0021】
また、各補強リブ31に段部33が形成されると共に、中央の補強リブ31の段部33に沿って切込み32が形成されことで、遮蔽棚23の先端縁部と補強リブ31を係合支持させる際に、各段部33に遮蔽棚23の先端縁部を仮支持させた状態で遮蔽棚23の先端縁部を中央の補強リブ31に形成された切込み32に対し容易に係合させることができ、また、遮蔽棚23を各段部33に沿って横移動させることにより両端の補強リブ31、31を遮蔽棚23に形成された両切込み25、25に容易に係合させることができる。
従って、補強リブ31と遮蔽棚23の係合支持作業を容易にすることができるようになる。
【0022】
また、フック部3の裏面側のリブ31は、その下部より上部が高く突出する引っ掛かり部31aが形成されている構成とすることにより、フック部3に掛けた袋等が外れ難くなる。
【0023】
なお、図5、6に示すように、遮蔽棚23が延長された取付フランジ部22に形成された係合孔24に対し、インストルメントパネル1の裏面側に形成された係合用突起14を係合させるようにしたことで、少ないビス止め構造で、ベンチレータケース21の位置決め固定が可能になる。
【0024】
また、フック部3をインストルメントパネル1に備えることで、ケース部材としてベンチレータケース21や、収納ポケットのケース等を有効利用し、遮蔽棚23を一体に形成することができるようになる。
【0025】
以上、本発明の実施例を図面に基づき説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
【0026】
例えば、実施例では、フック部3が形成されるパネルとしてインストルメントパネル1を例に採ったが、上部にケース部材が備えられた部分であれば、車内の場所は任意である。
【0027】
また、実施例では、ケース部材として、ベンチレータケース21を例に採ったが、収納ポケット、グローボックス、灰皿等、任意である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例の吊り下げ用フック部構造を示す全体斜視図である。
【図2】図1のA−A線における拡大縦断面図である。
【図3】図1のB−B線における拡大縦断面図である。
【図4】図1のC−C線における拡大縦断面図である。
【図5】インストルメントパネルのベンチレータ取付部近傍の裏面図である。
【図6】実施例の吊り下げ用フック部構造におけるベンチレータケースを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 インストルメントパネル(パネル)
11 開口部
12 ボス
13 フック用開口部
14 係合用突起
2 ベンチレータ
21 ベンチレータケース(ケース部材)
22 取付フランジ部
23 遮蔽棚
24 係合孔
25 切込み
3 フック部
31 補強リブ
31a 引っ掛かり部
32 切込み
33 係合用段部
4 ビス
【出願人】 【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
【出願日】 平成18年6月6日(2006.6.6)
【代理人】 【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
【公開番号】 特開2007−326390(P2007−326390A)
【公開日】 平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願番号】 特願2006−157327(P2006−157327)