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【発明の名称】 導体レールの製造方法及び導体レールの製造に使用する装置
【発明者】 【氏名】デイヴィド・ジュリアン・ハートランド

【要約】 【課題】本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールの製造方法。

【解決手段】仕上げ層を2つ以上の部分12として溶接台に同時に供給しながら、本体を溶接台10に供給することと、本体との仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、2以上の部分を溶接台10で互いに溶接することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールの製造方法であって、
溶接台を準備することと、
前記本体を前記溶接台に供給すると共に前記仕上げ層を2以上の部分として前記溶接台に供給する供給手段を準備することと、
前記本体との前記仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、前記溶接台において、前記仕上げ層の前記2以上の部分を互いに溶接することと
を含む製造方法。
【請求項2】
前記仕上げ層は、実質的に断面がJ形状の2つのステンレス鋼片から形成され、
前記本体は、アルミニウムからなり、台座と、軸と、頭部とを含む構造を有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記溶接台は、溶接ヘッドを備え、
前記供給手段は、前記2つのステンレス鋼片及びアルミニウムからなる前記本体が前記溶接ヘッドを通り越して供給されるように、前記2つのステンレス鋼片を前記本体の前記頭部に接触させて加圧する圧力付加手段を備える、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記導体レールが前記溶接台において所定の形状を採用して前記溶接台から出るように、前記溶接台の前後に、前記導体レールに作用するローラが設けられ、
前記所定の形状は、前記溶接動作が完了して形成された導体レールが冷却されるかまたは室温に冷却されたときに、前記導体レールが直線形状を採用することを確実にするようになっている、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールの製造に使用する装置であって、
溶接ヘッドを有する溶接台と、
前記本体を前記溶接台に供給すると共に前記仕上げ層を2以上の部分として前記溶接台に供給する供給手段であって、前記本体との前記仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、前記2以上の部分が前記溶接台で互いに溶接される供給手段と
を備え、
前記供給手段は、前記仕上げ層の前記2つ以上の部分及び前記本体が前記溶接ヘッドを通り越して供給されるように、前記2つ以上の部分を前記本体に接触させて加圧する圧力付加手段を備える装置。
【請求項6】
前記供給装置は、循環チェーン駆動システムを有し、
前記循環チェーン駆動システムは、前記導体レールの構成要素を前記溶接ヘッドを通り越して供給するための2組の区分された軌道を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記圧力付加手段は、前記循環チェーン駆動システムの区画に作用するラムを有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記導体レールが前記溶接ヘッドにおいて所定の形状を採用して前記溶接ヘッドから出るように、前記溶接台の前後に、前記導体レールに作用するローラが設けられ、
前記所定の形状は、前記溶接動作が完了して形成された導体レールが冷却されるかまたは室温に冷却されたときに、前記導体レールが直線形状を採用することを確実にするようになっている、請求項5に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
この発明は、本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールに係り、鉄道及びオーバーヘッドコンベアのようなその他の輸送システムに用いられる導体レールに関する。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
導体レールを製造する1つの方法が、英国特許第2231544号明細書に記載されており、2つ以上の部分として仕上げ層を形成することを含んでいる。この2つ以上の部分は、本体との仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、本体と接触して互いに溶接されている。
【0003】
特に、英国特許第2231544号明細書に記載された方法において、仕上げ層は、アルミニウムからなる本体上の位置に配置されるJ形状の2つのステンレス鋼片から形成されている。2つのステンレス鋼片の上縁の、内向きに対向する端部がほとんど接触するように、アーチ形状の結合部分が本体の円形の表面にぴったりと合うようになっている。
【0004】
2つのステンレス鋼片が、アルミニウムからなる本体上の位置に配置されると、位置が合わせられ、望む場合には、2つのステンレス鋼片の上縁の、向かい合うように対向する端部が溶接されて、長手方向のシーム溶接を形成する。溶接動作が完了した後、2つのステンレス鋼片から形成された仕上げ層が収縮する傾向となることによって、仕上げ層内に、実質上、J形状の2つのステンレス鋼片を、アルミニウムからなる本体の頭部との押し込み式把持係合に引き込む応力を引き起こすことを確実にするように、溶接パラメータが制御される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、英国特許第2231544号明細書に記載された製造方法に対して、以下に説明するいくつかの利点を有する導体レールの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[発明の概要]
本発明によれば、本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールの製造方法であって、
a)溶接台を準備することと、
b)前記本体を前記溶接台に供給すると共に前記仕上げ層を2以上の部分として前記溶接台に供給する供給手段を準備することと、
c)前記本体との前記仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、前記溶接台において、前記仕上げ層の前記2以上の部分を互いに溶接することと
を含む製造方法が提供される。
【0007】
英国特許第2231544号明細書に記載されるように、前記仕上げ層は、好ましくは、実質的に断面がJ形状の2つのステンレス鋼片から形成され、前記本体は、好ましくは、アルミニウムからなり、台座と、軸と、頭部とを含む構造を有する。ステンレス鋼片の組成は、英国特許第2231544号明細書に記載されたものが好ましい。導体レールの試験は、英国特許第2231544号明細書に記載された方法によって行ってもよい。
【0008】
前記溶接台は、好ましくは、溶接ヘッドを備え、前記供給手段は、好ましくは、前記2つのステンレス鋼片及びアルミニウムからなる前記本体が前記溶接ヘッドを通り越して供給されるように、前記2つのステンレス鋼片を前記本体の前記頭部に接触させて加圧する圧力付加手段を備える。
【0009】
本発明の第2の実施形態によれば、本体及び耐摩耗性の仕上げ層を有する導体レールの製造に使用する装置であって、
溶接ヘッドを有する溶接台と、
前記本体を前記溶接台に供給すると共に前記仕上げ層を2以上の部分として前記溶接台に供給する供給手段であって、前記本体との前記仕上げ層の機械式かみあい係合を得るように、前記2以上の部分が前記溶接台で互いに溶接される供給手段と
を備え、
前記供給手段は、前記仕上げ層の前記2つ以上の部分及び前記本体が前記溶接ヘッドを通り越して供給されるように、前記2つ以上の部分を前記本体に接触させて加圧する圧力付加手段を備える装置が提供される。
【0010】
前記供給装置は、好ましくは、循環チェーン駆動システムを有し、前記循環チェーン駆動システムは、前記導体レールの構成要素を前記溶接ヘッドを通り越して供給するための2組の区分された軌道を備える。
【0011】
前記圧力付加手段は、好ましくは、前記循環チェーン駆動システムの区画に作用するラムを有する。
【0012】
前記導体レールが前記溶接ヘッドにおいて正確に湾曲した形状を採用して前記溶接ヘッドから出るように、前記溶接台の前後に、前記導体レールに作用するローラが設けられ、そのような正確に湾曲した形状は、前記溶接動作が完了して形成された導体レールが冷却されるかまたは室温に冷却されたときに、前記導体レールが直線形状を採用することを確実にするように決定される。
【0013】
形成された導体レールの直線性を維持することを確実にするために、ローラの位置を調整する手段を設けることが好ましい。導体レールは、好ましくは、20m程度の長さに製造される。
【0014】
英国特許第2231544号明細書に記載された方法は、各導体レールを別々に製造することを含み、連続する溶接動作間において、形成された導体レールを冷却させ、次に、荷おろし動作及び荷積み動作を行う必要がある。対照的に、本発明の方法では、実質的に連続した製造を得ることができ、かなりのコスト低減となる。
【0015】
英国特許第2231544号明細書に記載された方法は、導体レールの一端から他端まで移動される移動可能な溶接ヘッドの使用を含む。本発明の方法では、溶接台は動かず、もっと頑丈な装置の使用を容易にしている。溶接台の部分を、正確に関連する位置に設定することも容易にする。アルミニウムからなる本体の頭部に接触する耐摩耗性の仕上げ層を形成するステンレス鋼片を保持するために、特別な輪郭のジョーを使用する必要もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[好適な実施形態の説明]
この装置は、溶接台を有している。溶接台では、頭上に溶接ヘッド10が位置し、アルミニウムを押し出し成形した本体11及び一対のJ形状のステンレス鋼片12が、相互にチェーン駆動される2つのレール供給ユニット13及び14によって、溶接台へ同時に供給される。本体11及びステンレス鋼片12の形状は、英国特許第2231544号明細書に記載されたものであり、ステンレス鋼の組成は、英国特許第2231544号明細書に記載されたものが好ましい。
【0017】
各レール供給ユニット13及び14は、駆動チェーンホイール13A及び14Aと、アイドラーチェーンホイール13B及び14Bとを有し、それらの周りをチェーン13C及び14Cが回転する。チェーン13C及び14Cは、複数の軌道要素13D及び14Dによってもたらされる区分された軌道を有する。各レール供給ユニット13及び14内には、まくら15及び16があり、各まくら15及び16は、その上に設けられた複数のローラ17を有し、ローラ17は、軌道要素13D及び14Dが溶接ヘッド10を越えて移動するように、軌道要素13D及び14Dを支持している。一方のまくら15は、一対の水圧ラム18の作用を受け、他方のまくら16は固定されている。水圧ラム18の作用は、移動可能なまくら15を、固定されたまくら16に向かって押し進めて、制御された圧力をJ形状のステンレス鋼片12に付加して、レールの本体11の頭部との係合に押し付けることを確実にする。
【0018】
J形状の2つのステンレス鋼片12を、レールの本体11の頭部との固定係合に押し込むと、レール供給ユニット13及び14の作用下での本体11と2つのステンレス鋼片12との組み合わせの連続した前進移動により、2つのステンレス鋼片12が溶接ヘッド10のトーチを越えて移動するようになる。従って、2つのステンレス鋼片12は、加圧力を受けながら互いに溶接され、互いに溶接された部分は、本体11と2つのステンレス鋼片12との組み合わせのさらなる前進移動の間、連続した加圧力を受けたままとなる。区分された軌道の大きさ及びその前進移動の速度が関連して、加圧力の有意の低下が起こる時間によって溶接の実質的な冷却が起こる。
【0019】
導体レールが溶接ヘッドにおいて所定の形状を採用するように、溶接台の前に、導体レールに作用するローラ19及び20が設けられており、同様のローラを溶接ヘッドの後に設けてもよい。その所定の形状は、溶接動作が完了して形成された導体レールが冷却されるかまたは室温に冷却されたときに、導体レールが直線形状を採用することを確実にするようになっている。
【0020】
さらなるローラ21及び22が、導体レールの構成要素11及び12の上方及び下方で溶接ヘッド10に隣接して設けられて、導体レールの構成要素が溶接ヘッド10を越えて移動するように、2つのJ形状のステンレス鋼片12が導体レールの本体11の頭部と密接したままとなることを確実にする。
【0021】
ローラ19,20,21及び22の位置を調整して形成された導体レールの直線性を確実にすること、すなわち、溶接熱と、アルミニウム及びステンレス鋼の2つの金属の収縮の差とによる歪みを取り除くための(図示しない)調整手段を設けることができる。
【0022】
上述した方法及び装置の利点は以下の通りである。
a)連続した製造方法が得られる。
b)典型的には20mの長さで形成されるものの、導体レールの長さに制限がない。
c)導体レールの特性は、その長さに沿って均一である。
d)製造速度がより速くなる。
e)熱循環なしに連続したアウトプットを提供するために、溶接ヘッドを調整できる。
f)製造中または厳密な直線性を達成できる間、望む場合には、導体レールを故意に湾曲させることができる。
g)導体レールの完成した特性の測定を、移動するレール上で連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】導体レールの製造に使用する装置の平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った装置の垂直方向の部分図である。
【図3】図1の3−3線に沿った装置の垂直方向の部分図である。
【出願人】 【識別番号】507183457
【氏名又は名称】ブレックネル・ウィリス・アンド・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Brecknell, Willis & Co. Limited
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 10, Tapstone Road, Chard, Somerset. TA20 2DE, England
【出願日】 平成19年6月4日(2007.6.4)
【代理人】 【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治

【識別番号】100084010
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 秀利

【識別番号】100094695
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 憲七

【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順

【識別番号】100147500
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 雅啓


【公開番号】 特開2007−326567(P2007−326567A)
【公開日】 平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願番号】 特願2007−148341(P2007−148341)