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【発明の名称】 |
積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】室田 伸夫 【氏名】濱崎 宏典 【氏名】若菜 裕一郎 【氏名】荻原 秀敏 【氏名】石塚 英武 【氏名】矢澤 輝 |
【課題】弾性率や減衰係数などの、積層ゴムの性能に関係する加硫後のゴム材料の物性を精度よく予測することのできるシミュレーション方法を提供する。
【解決手段】免震用積層ゴム10の加硫後の物性値を推定する際に、2枚の鉄板でゴム部材を挟持した試験体を作製し、これを種々の温度履歴で加硫した後、その加硫度と剪断弾性率を求めて、温度と加硫度とをパラメータとした、上記ゴム部材の物性値を近似した加硫物性関数F(Cd,T)を作成するとともに、熱伝導用のFEMモデルを作成して、これを伝熱解析し、上記FEMモデルの各ゴム要素の温度と加硫度との時間変化をそれぞれ予測した後、この予測した温度と加硫度と上記加硫物性関数F(Cd,T)とを用いて、上記各ゴム要素の加硫後の剪断弾性率を物性を推定するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のゴム部材と鉄板とを積層して成る積層ゴムの加硫後の物性をシミュレーションする方法であって、 上記鉄板を構成する鋼材で上記積層ゴムを構成するゴム部材を挟持した試験体を作製し、これを種々の温度履歴で加硫して得られた上記試験体の加硫度と加硫後の物性値とを求める第1のステップと、 上記求められた試験体のデータを用いて、上記ゴム部材の加硫後の物性値を近似した、温度と加硫度とをパラメータとする加硫物性関数を作成する第2のステップと、 上記積層ゴムを有限個の要素に分割した数値解析モデルを作成する第3のステップと、 上記数値解析モデルに加硫条件を与えて伝熱解析して、上記モデルの各ゴム部材を構成する各要素の温度と加硫度との時間変化をそれぞれ予測する第4のステップと、 上記第4のステップで求められたゴム部材の要素の温度と加硫度の予測値と上記第2のステップで作成された加硫物性関数とを用いて、上記ゴム部材の各要素の加硫後の物性値を推定する第5のステップ、 とを備えたことを特徴とする積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法。 【請求項2】 上記第5のステップで推定された上記ゴム部材の各要素の加硫後の物性値の体積平均を算出してこれを上記積層ゴムの製品性能値とする第6のステップを設けたことを特徴とする請求項1に記載の積層ゴムの加硫物性シミュレーション方法。 【請求項3】 上記第6のステップで求められた製品性能値と予め設定された目標性能値とを比較して、上記目標性能値と上記算出された製品性能値との差が所定の範囲内にあるかどうかを判定する第7のステップを設けるとともに、上記差が所定の範囲を超えた場合には、上記第4のステップに戻って加硫条件を変更するとともに、上記第4のステップから第6のステップまでを繰り返して、上記目標性能値を与える加硫条件を特定するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の積層ゴムの加硫物性シミュレーション方法。 【請求項4】 上記物性をゴム材料の剪断弾性率としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の積層ゴムの加硫物性シミュレーション方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、有限要素法を用いて、ゴム部材と鉄板とを積層して成る積層ゴムの加硫後の物性をシミュレーションする方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、制震・免震対策のため、建造物や橋桁などの上部構造物とこれを支承する基礎杭や橋脚などの下部構造物とを接合する方法として、従来の剛接合に代えて、ピン接合,転がり支承,すべり支承、あるいは、免震用積層ゴムなどを用いた接合方法が採用されてきている。上記免震用積層ゴムは、大型の工業用ゴム製品でありながら、剪断剛性や減衰定数等の性能については、防舷材や可撓継ぎなどのような他の大型ゴム製品に比べて相対的に高い精度が要求されている。 また、上記免震用に用いられる積層ゴムのような、大型で厚肉なゴム製品を製造する際の技術的課題としては、加硫の最適化が挙げられる。すなわち、上記のような、金型を用いた加硫処理においては、熱源が外周に限られることから、大型ゴム製品では内部の加硫状態は不均一になりやすい。また、加硫中の内部温度は非定常状態であり簡単に予測はできない。そのため、適切な加硫条件を設定するためには、非定常熱伝導を考慮した内部の加硫熱履歴を計算に入れる必要がある。 【0003】 一方、ゴム製品や、積層ゴムあるいはエンジンマウントEMなどのゴムと金属部材との複合製品などの加硫成形品の性能を予測する方法として、評価しようとする成形品を有限個の多数の要素に分割した数値解析モデルを作成し、各有限要素に拡散係数やゴム材料の加硫活性エネルギーなどの特性を与えるとともに、上記モデルに金型に与える熱源を熱源として与え、上記各要素の温度の時間推移や上記ゴム材料の加硫戻り現象を含む加硫度推移データとを用いて、積層ゴムの加硫度をシミュレーションする熱伝導FEMが多く用いられている(例えば、特許文献1,2参照)。 【特許文献1】特開2003−159713号公報 【特許文献1】特開2005−212150号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、上記従来のシミュレーション方法では、内部温度と時間の関係や、加硫度については予測できるものの、そこから弾性率や減衰係数などの、最終製品の性能に関係する加硫後のゴム材料の物性を予測するまでには到っていなかった。 これは、上記積層ゴムを構成するゴム材料の弾性率や減衰係数が加硫の熱履歴、すなわち、温度と時間の関係によって決定されるため、上記従来のシミュレーション方法で予測された最終的な加硫度の精度が十分であっても、上記弾性率や減衰係数を上記予測した加硫度から精度よく推定することは困難であった。 【0005】 本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、弾性率や減衰係数などの、積層ゴムの性能に関係する加硫後のゴム材料の物性を精度よく予測することのできるシミュレーション方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明者らは、鋭意検討の結果、剪断サンプルを用いた素材試験により、熱履歴と剪断弾性率、減衰係数などのゴム材料の諸物性との関係を予め測定し、これを近似関数(加硫物性関数)で表わし、この加硫物性関数を熱伝導FEMに組み込むことにより、製品性能を精度よく予測することができることを見出し本発明に到ったものである。 すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、複数のゴム部材と鉄板とを積層して成る積層ゴムの加硫後の物性をシミュレーションする方法であって、 上記鉄板を構成する鋼材で上記積層ゴムを構成するゴム部材を挟持した試験体を作製し、これを種々の温度履歴で加硫して得られた上記試験体の加硫度と加硫後の物性値とを求める第1のステップと、 上記求められた試験体のデータを用いて、上記ゴム部材の加硫後の物性値を近似した、温度と加硫度とをパラメータとする加硫物性関数を作成する第2のステップと、 上記積層ゴムを有限個の要素に分割した数値解析モデルを作成する第3のステップと、 上記数値解析モデルに温度履歴などの加硫条件を与えて伝熱解析して、上記モデルの各ゴム部材を構成する各要素の温度と加硫度との時間変化をそれぞれ予測する第4のステップと、 上記第4のステップで求められたゴム部材の要素の温度と加硫度の予測値と上記第2のステップで作成された加硫物性関数とを用いて、上記ゴム部材の各要素の加硫後の物性値を推定する第5のステップ、 とを備えたことを特徴とするものである。 【0007】 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法において、上記第5のステップで推定された上記ゴム部材の各要素の加硫後の物性値の体積平均(各要素の物性値に当該要素の体積を乗じたものの合計をゴム部材の全体積で除算したもの)を算出してこれを上記積層ゴムの製品性能値とする第6のステップを設けたものである。 請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法において、上記第6のステップで求められた製品性能値と予め設定された目標性能値とを比較して、上記目標性能値と上記算出された製品性能値との差が所定の範囲内にあるかどうかを判定する第7のステップを設けるとともに、上記差が所定の範囲を超えた場合には、上記第4のステップに戻って加硫条件を変更するとともに、上記第4のステップから第6のステップまでを繰り返して、上記目標性能値を与える加硫条件を特定するようにしたものである。 請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法において、上記物性をゴム材料の剪断弾性率としたものである。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、積層ゴムの加硫後の物性をシミュレーションする際に、鉄板でゴム部材を挟持した試験体を作製し、これを種々の温度履歴で加硫して得られた上記試験体の加硫度と剪断弾性率などの加硫後の物性とを求めて、上記ゴム部材の加硫後の物性値を近似した、温度と加硫度とをパラメータとする加硫物性関数を作成するとともに、上記積層ゴムを有限個の要素に分割した数値解析モデルを作成して、このモデルに温度履歴などの加硫条件を与えて伝熱解析し、上記モデルの各要素の温度と加硫度との時間変化をそれぞれ予測した後、この温度と加硫度の予測値と上記加硫物性関数とを用いて、上記ゴム部材の各要素の加硫後の物性値を推定するようにしたので、加硫の熱履歴を考慮した物性値を求めることができる。したがって、弾性率や減衰係数などの、積層ゴムの性能に関係する加硫後の物性の予測精度を大幅に向上させることができ、積層ゴムの製品性能を精度よく予測することができる。 【0009】 また、上記第6のステップで求められた製品性能値と予め設定された目標性能値とを比較して、上記目標性能値と上記算出された製品性能値との差が所定の範囲内にあるかどうかを判定するとともに、上記差が所定の範囲を超えた場合には、上記第4のステップに戻って加硫条件を変更して、上記第4のステップから第6のステップまでを繰り返して、上記目標性能値を与える加硫条件を特定するようにすれば、適正な加硫条件を容易に特定することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。 図1は、本最良の形態に係る積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法により解析する免震用積層ゴム10の概略構成を示す図である。この免震用積層ゴム10は複数のゴム部材11と鉄板12とを交互に積層したもので、図2に示すように、未加硫のゴム部材11と接着処理済の鉄板12とを積層したものを、円環状のモールド21と上,下のモールド22,23とから成る加硫金型20内に投入し、この加硫金型20の上,下面及び側面から加熱して上記ゴム部材11のゴム分子と硫黄との間に架橋反応を起こさせるとともに、上記ゴム部材11と上記鉄板12とを接着する加硫処理を行って得られる。この加硫処理により、剪断弾性率などの上記免震用積層ゴム10を構成するゴム部材11に所望の物性値を与えることができるとともに、上記ゴム部材11と鉄板12との接着強度を確保することができる。なお、実際の上記免震用積層ゴム10では、更に、全体をEPDM系ゴムから成る外皮ゴムで覆った構成であるが、説明を簡単にするため、上記外皮ゴムについては省略した。 【0011】 次に、上記免震用積層ゴム10の加硫後の物性をシミュレーションする方法について、図3のフローチャートに基づき説明する。 まず、図4に示すような、上記鉄板12と同一の鋼材から成る2枚の鉄板31,31の間に、上記ゴム部材11と同一成分から成るのゴム部材32を挟持した試験体30を多数作製し(ステップS10)、これらの試験体10を様々な加硫条件で加硫処理し、上記ゴム部材の加硫度を求めるととともに、上記試験体10の剪断試験を行って、加硫後の剪断弾性率を求める(ステップS11)。 そして、上記の加硫条件と求められた加硫度のデータと剪断弾性率の測定データとから、上記ゴム部材30の加硫後の剪断弾性率を近似した加硫物性関数F(Cd,T)を作成する(ステップS12)。この加硫物性関数F(Cd,T)は、図5の模式図に示すような、温度Tと加硫度Cdとをパラメータとする2変数の関数で、3次元座標上では曲面で表わされる。なお、本例では、加硫物性関数F(Cd,T)として、剪断弾性率Gそのものではなく、標準加硫条件(141℃×40分)で加硫したとき剪断弾性率G0を1として規格化したもの(G/G0)を用いた。また、同図の色分けした領域の境界が剪断弾性率の等高線を表わしている。 【0012】 次に、熱伝導用のFEMモデルを作成する(ステップS13)。 免震用積層ゴム10及び金型20はいずれも軸対象であるので、熱伝導用のスチールコード解析モデルとしては、図6に示すような、上記免震用積層ゴム10及び金型20とを、それぞれ、多数の4節点四辺形要素に分割した軸対称の2次元モデル(熱伝導解析用のFEMモデル)40を用いるとともに、上記積層ゴムモデル10Mのゴム要素41と鉄板要素42と金型20Mの要素43とに熱伝導率あるいは拡散係数を与え、上記ゴム要素41には、更に、加硫反応による発熱を考慮するための加硫反応活性化エネルギーを与える。 そして、加硫条件(温度履歴)を設定して(ステップS14)、熱伝導解析を行い、上記各ゴム要素41の温度と加硫度とを時間ステップ毎に算出して、上記各ゴム要素41の温度上昇と加硫度の変化を予測する(ステップS15)。 ところで、金型を用いた加硫処理においては、免震用積層ゴム10の中心部が最も温度が低く、したがって、加硫度も小さい。そこで、本例では、上記加硫条件において、中心部についても十分に加硫が進んでいるかどうかを判定するため、上記各ゴム要素41のうち、最遅部の温度と加硫度とが所定の値以上になっているかどうかを判定する(ステップS16)ようにしている。 【0013】 最遅部の温度と加硫度とが所定の値を満たさない場合には、上記加硫条件は不適切であるとして、ステップS19に進み、上記加硫条件を設定し直す。また、最遅部の温度と加硫度とが所定の値以上になっている場合には、上記加硫条件は最低限の要求を満たしているとして、ステップS17に進み、上記ステップS12で作成した加硫物性関数F(Cd,T)のCd及びTに、上記各要素の加硫度と到達温度をそれぞれ代入して、当該ゴム要素41の物性である剪断弾性率を推定する。そして、上記推定された上記各ゴム要素41の剪断弾性率に当該要素の体積vを乗じたものの合計を全体積Vで除算した、体積平均を算出する(ステップS18)。この体積平均は、積層ゴムの製品性能を表わす数値で、上記体積平均の値は、上記ステップS14で設定した加硫条件が適切であるかどうかを判定するために利用される。 体積平均の算出後には、加硫条件を変更するかどうかを検討し(ステップS19)、変更する場合には、ステップS14に戻って新たな加硫条件を設定して再度熱伝導解析を行い、上記加硫条件での体積平均を求める。また、加硫条件を変更しない場合には、本シミュレーション処理を終了する。 【0014】 このように、本最良の形態によれば、免震用積層ゴム10の加硫後の剪断弾性率を推定する際に、鉄板31,31でゴム部材32を挟持した試験体30を作製し、これを種々の温度履歴で加硫した後、その加硫度と剪断弾性率を求めて、温度と加硫度とをパラメータとした、上記ゴム部材32の剪断弾性率を近似した加硫物性関数F(Cd,T)を作成するとともに、熱伝導用のFEMモデル40を作成して、これを伝熱解析し、上記FEMモデル40の各ゴム要素41の温度と加硫度との時間変化をそれぞれ予測した後、この予測した温度と加硫度と上記加硫物性関数F(Cd,T)とを用いて、上記各ゴム要素41の加硫後の剪断弾性率を物性を推定するようにしたので、加硫の熱履歴を考慮した剪断弾性率を求めることができ、免震用積層ゴム10の性能の予測精度を大幅に向上させることができる。 【0015】 なお、上記最良の形態では、加硫後の物性値を剪断弾性率としたが、加硫後物性値はこれに限る物ではなく、等価減衰係数など他の物性値であってもよい。なお、この場合には、上記剪断弾性率と同様に、別個試験体を作成して推定する加硫後の物性値を測定するとともに、その物性値を近似した加硫物性関数F(Cd,T)を作成する必要があることはいうまでもない。 また、上記例では、製品性能を表わす数値として体積平均を用いたが、各ゴム要素41の剪断弾性率を用いて剪断弾性率の分布を求め、この分布の均一性を製品性能の評価に使用するようにしてもよい。 また、上記例では、ステップS19において、加硫条件を変更する基準を特に設けず、設計者が加硫条件の変更を判断したが、体積平均の目標値を予め設定するとともに、複数の加硫条件を設定しておき、上記ステップS18で求めた体積平均の値を製品性能値とし、この製品性能値と予め設定された目標性能値とを比較する。そして、その差が所定の範囲内にあるかどうかを判定し、上記差が所定の範囲を超えた場合には、上記第4のステップに戻って加硫条件を変更するようにしてもよい。あるいは、単に、複数の加硫条件を設定しておき、それぞれの加硫条件での体積平均を全て求めるようにしてもよい。 また、上記ステップS16の判定ステップは必ずしも必要ではないが、シミュレーションの初期段階においては、最遅部の温度と加硫度とが所定の値を満たさない場合でも、剪断弾性率の分布を求めたい場合以外には入れておく方が、計算を効率よく行うためには好ましい。 【実施例】 【0016】 外径がφ800mm、内径がφ20mm、単層厚さが5.4mmの円環状のゴム部材30層と、同じ平面形状で厚さが4.4mmの鋼板(材質;SPHC)29層とを積層した免震用積層ゴムの内部温度、加硫度、及び、剪断弾性率の温度変化を有限要素法を用いてシミュレーションした。 このときの計算条件は以下の通りである。 (1)ゴムと鋼材の特性 ・ゴム部材のゴム質 内部ゴム:高減衰ゴム材料、剪断弾性率G=0.39MPa(100%剪断歪時) 外皮ゴム:EPDM系ゴム ・拡散係数 κ ゴム;7.5m/s2、鉄部;710m/s2 ・加硫反応活性化エネルギー ゴム;23000J/mol ・標準加硫条件(ベストキュアタイム) ゴム;141℃×40min (2)有限要素法モデル 円形断面を有する建築免震用積層ゴムの軸対称2次元モデルを用いた。 使用した要素タイプ:4節点四辺形要素の軸対称要素 総要素数:378要素 (3)境界条件 モールドの熱源であるジャケット面と熱盤の2境界について、時間依存型の固定温 度境界条件とした。本解析の用いた境界条件を下記の表1の示す。 【表1】
なお、上記表1で与えた各ステップの温度は、加硫プレス機の設定温度に対して、解析状の境界での温度として、2〜3℃低下させた値を用いた。これは、実測評価に基づく処置である。 加硫開始から600分後の温度分布を図7に示す。また、1000分までの免震用積層ゴム内部の温度、加硫度、基準化された剪断弾性率の時系列変化を図8(a)〜(c)に示す。なお、同図において、実線は熱源に近い箇所に位置するゴム要素Aの時系列変化、細かな破線は熱源から遠い箇所に位置するゴム要素Bの時系列変化、破線はA,Bのほぼ中間に位置するゴム要素Cの時系列変化である。 上記図8(a)のグラフにて、任意の到達温度で急令したと仮定すれば、図8(c)のグラフから、上記到達温度での免震用積層ゴムの物性(ここでは、剪断弾性率)の分布を予測できるので、本発明によるシミュレーションを行うことにより、免震用積層ゴムの加硫後の物性を容易に予測できることが確認された。 【産業上の利用可能性】 【0017】 このように、本発明によれば、弾性率や減衰係数などの、積層ゴムの加硫後の物性を容易にかつ精度よく予測することができるので、積層ゴムの設計・開発効率を大幅に向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】本最良の形態に係る免震用積層ゴムの概略構成を示す図である。 【図2】免震用積層ゴムの加硫処理を説明するための図である。 【図3】本発明の最良の形態に係る免震用積層ゴムの加硫後物性シミュレーション方法を示すフローチャートである。 【図4】本最良の形態に係る加硫後特性測定用の試験体の模式図である。 【図5】本最良の形態に係る加硫物性関数の一例を示す図である。 【図6】本最良の形態に係る熱解析モデルの一例を示す図である。 【図7】免震用積層ゴム内の温度分布の計算例を示す図である。 【図8】免震用積層ゴムの各要素の温度、加硫度、及び、剪断弾性係率の時系列変化の計算例を示す図である。 【符号の説明】 【0019】 10 免震用積層ゴム、11 ゴム部材、12 鉄板、20 加硫金型、 21 円環状のモールド、22 上モールド、23 下モールド、 30 試験体、31 鉄板、32 ゴム部材、40 熱伝導用の解析モデル、 10M 積層ゴムモデル、41 ゴム要素、42 鉄板要素、20M 金型モデル、 43 金型モデルの要素。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005278 【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
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| 【出願日】 |
平成18年2月1日(2006.2.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080296 【弁理士】 【氏名又は名称】宮園 純一
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| 【公開番号】 |
特開2007−203591(P2007−203591A) |
| 【公開日】 |
平成19年8月16日(2007.8.16) |
| 【出願番号】 |
特願2006−24805(P2006−24805) |
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