| 【発明の名称】 |
研磨布紙及びその製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢野 定幸
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| 【要約】 |
【課題】研磨布紙の目詰まりと防止効果と、目の細かい砥粒よりなる研磨布紙でも、高い研磨力を有し、耐久性に優れた研磨布紙を提供する。
【解決手段】可撓性シート状基材1の表面に、砥粒層7を固着してなる研磨布紙2において、該基材1表面に砥粒層7を固着した研磨部3と、砥粒を固着しない空間部4を設け、該研磨部3と該空間部4の比率を、該研磨部3が全体の30−98%の範囲となるようにしたことを特徴とする研磨布紙。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可撓性シート状基材の表面に、砥粒層を固着してなる研磨布紙において、該基材表面に砥粒層を固着した研磨部と、砥粒を固着しない空間部を設け、該研磨部と該空間部の比率を、該研磨部が全体の30−98%の範囲となるようにしたことを特徴とする研磨布紙。 【請求項2】 該研磨部が全体の50−90%の範囲である請求項1記載の研磨布紙。 【請求項3】 シート状基材の表面に固着した該砥粒層が、合成樹脂よりなるバインダーの焼成により互いに結合した砥粒よりなる砥粒層である請求項1又は2記載の研磨布紙。 【請求項4】 該砥粒層が複数の砥粒が積層した砥粒層である請求項3記載の研磨布紙。 【請求項5】 該砥粒層が砥粒にゴム状弾性体粉末を配合してなる砥粒層である請求項4記載の研磨布紙。 【請求項6】 該研磨部の砥粒層表面が、直径2−4mmの球面状突起を密接して配列した形状に該砥粒層が形成された請求項4又は5記載の研磨布紙。 【請求項7】 該球面状突起が2種以上の高さの異なる球面状突起を混合して配列した球面状突起である請求項6記載の研磨布紙。 【請求項8】 該研磨布紙が円板状研磨ディスクである請求項1乃至7記載の研磨布紙。 【請求項9】 該研磨布紙が放射状の区分線により該研磨部と該空間部に区分された研磨布紙である請求項8記載の研磨布紙。 【請求項10】 該区分線が該研磨ディスクの回転方向に向かって凸状に湾曲した曲線よりなる請求項9記載の研磨布紙。 【請求項11】 該研磨布紙が環状に接合した研磨ベルトである請求項1乃至7記載の研磨布紙。 【請求項12】 該研磨ベルトが該研磨ベルトの幅方向の縞状に該研磨部と該空間部に区分された研磨ベルトである請求項11記載の研磨布紙。 【請求項13】 該研磨布紙が広い平面状の研磨布紙である請求項3乃至6記載の研磨布紙。 【請求項14】 該研磨布紙の該空間部の基材表面を該研磨部の該砥粒層の厚みよりも厚みの薄い砥粒層で被覆して、その空間部を被覆した砥粒層が該空間部を挟む両側の研磨部の砥粒層と繋がるように形成した請求項4又は5記載の研磨布紙。 【請求項15】 シート状基材の表面を研磨部と空間部に区分し、該研磨部の基材表面に、研磨剤粉末よりなる砥粒と熱硬化性合成樹脂よりなるバインダーを配合してなる砥粒配合物を一定の厚みの層状に配置して、所定の形状に圧縮成形した後、全体を該バインダーの硬化温度以上の温度で焼成する研磨布紙の製造法。 【請求項16】 シート状基材の表面を研磨部と空間部に区分し、該研磨部の基材表面に、研磨剤粉末よりなる砥粒と熱硬化性合成樹脂よりなるバインダーを配合してなる砥粒配合物を一定の厚みの層状に配置し、該空間部の基材表面に、該砥粒配合物を該研磨部に配置した砥粒配合物の厚みよりも薄い厚みに配置して、所定の形状に圧縮成形した後、全体を該バインダーの硬化温度以上の温度で焼成する研磨布紙の製造法。 【請求項17】 該砥粒配合物中にゴム状弾性体粉末を配合した砥粒配合物を用いる請求項15又は16記載の研磨布紙の製造法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は紙、布等に研磨材の粉末よりなる砥粒を固着した研磨紙、研磨布等の研磨布紙及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来の研磨布紙(本明細書において、布、紙、不織布、合成樹脂シート等のシート状基材の上に研磨材粉末を接着剤等により固着した、研磨紙、研磨布その他の研磨用シートを総称して「研磨布紙」と言う。)は、通常紙、布等よりなる基材の上に、にかわ等の天然接着剤、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の合成樹脂よりなる合成接着剤を塗布し、その上に珪石、ガーネット、エメリー等の天然研磨材、溶融アルミナ、炭化珪素、等の人工研磨材の粉末等よりなる砥粒を散布して固着せしめたものが用いられている。また耐水処理を施した基材上に耐水性の接着剤を用いて砥粒を固着した耐水研磨紙が湿式研磨用に用いられている。 【0003】 これらの研磨布紙は金属加工用、木工用、塗装用等に極めて広く用いられているが、その構成は古くから大きな改良はなされていない。従来の研磨布紙の最も大きな問題点は、その耐久性が乏しく、研磨加工の際に、極めて多量の研磨布紙が消費されていることである。研磨布紙の耐久性は基材から研磨材が極めて容易に脱落して、研磨能力を失うためと、研磨布紙の研磨材の粉末よりなる砥粒の間隙に研削で生じた微粉末が詰まり、研削能力が失われることにある。 【0004】 湿式研磨は上記の研磨布紙の目詰まりを防ぐ効果が或る程度あるが、木地研磨や塗膜研磨には乾式研磨が多用されるようになり、その研磨布紙の目詰まりを防ぐために、研磨材表面に金属石鹸を溶解して塗布する方法が知られている。しかしこの方法でも目詰まり防止効果は限定的であり、研磨布紙の研磨力が低下すると共に、ワーク表面に金属石鹸の微粉末が付着して残留するため、良好な塗装を行なうためには、下地塗膜の研磨等では上塗り塗装前に、完全な拭き取りを行なう必要がある。 【0005】 更に、研磨布紙に要求される性能として、研磨力と仕上げ面荒さと言う二律背反する要求がある。一般的に微粒砥粒よりなる研磨布紙は仕上げ面が細かいが、研磨力が小さく、逆に荒い砥粒よりなる研磨布紙は研磨力は大きいが、仕上げ面が荒い。従って、ワークの研磨に際しては、最初荒い研磨布紙で研磨し、順次目の細かい研磨布紙を用いて研磨する必要があり、数種類の研磨布紙を順次取り替えて、研磨を行なう必要がある。ここで言う「研磨力」とは、研磨布紙の持つ短時間の研磨能力であり、耐久性とは直接は関係がないが、一般に微粒砥粒よりなる研磨布紙は、目詰まりが起こりやすく、耐久性に劣る場合が多い。 【0006】 研磨布紙の目詰まりを除去するために、種々のドレッサーが用いられているが、ドレッサーによる目詰まり解消は容易ではない。 【0007】 また、研磨布紙の目詰まりを防止する手段として、特開平10−151572号には、基材上に、砥粒を間隔を隔てて、ドット状に配置した研磨布紙が開示されている。しかしこのドット状に砥粒を配置した研磨布紙は、砥粒のドットの大きさを直径2.5mm以下と小さくし、ドットの間隔を0.25mm以上とする必要があると開示している。この間隔を隔てて砥粒をドット上に配置する方法としては、基材表面にドット状に配置される砥粒は、基材に下塗り接着剤をドット状に塗布して、その上に砥粒を散布して付着させるか、基材全面に下塗り接着剤を塗布してその上に砥粒をドット状に散布して砥粒を付着させ、これらのドット状に付着した砥粒の上に上塗り接着剤を塗布するという方法が開示されているが、砥粒をドット状に配置すること以外は、通常の従来の研磨布紙の製法と同等の方法で製造されるため、下塗り接着剤の上には、砥粒が1層のみしか付着し得ない。従ってドット状の砥粒層は1層の砥粒のみからなるため、ドット状に砥粒を配置することにより、例え研磨作業中の砥粒の目詰まりが防止されたとしても、研磨中に砥粒が簡単に剥落してしまい、研磨布紙の寿命が極めて短く、また研磨布紙上の研磨に有効に働くドット状砥粒層の面積の割合が小さいため、研磨布紙の研磨力が小さいという問題がある。 【0008】 又本発明者は、特願平6−280062号(特開平8−118240号)において、砥粒を結合剤等と配合してなる砥粒配合物を円板状に圧縮成型し、焼成してなる砥石車であって、砥石車の片面に波型の凹凸を有し、該波型は該砥石車の中心部から外周部に向って多数の波頭線が略放射状方向に延び且つ該砥石車の中心と同心の同心円に沿った断面における砥石車表面の形状が波状をなす波型を有するオフセット砥石車を開示した。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明は、本発明者が砥石車に適用して、目詰まり防止と高い研削力を達成することができた、上記特願平6−280062号に開示した手法を、研磨布紙に適用することにより、研磨布紙の目詰まりと防止効果と、目の細かい砥粒よりなる研磨布紙でも、高い研磨力を有し、耐久性に優れた研磨布紙を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記目的を達成すべく、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、シート状の基材上に研磨材よりなる砥粒を固着してなる研磨布紙において、砥粒層を均一に塗布せず、砥粒層を塗布した部分と砥粒層を塗布しない部分を設けることにより、高い研磨力を維持しつつ、目詰まり防止効果を発揮しうることを見出し、本発明を完成するに到った。 【0011】 即ち、可撓性シート状基材の表面に、砥粒層を固着してなる研磨布紙において、該基材表面に砥粒層を固着した研磨部と、砥粒を固着しない空間部を設け、該研磨部と該空間部の比率を、該研磨部が全体の30−98%の範囲となるようにしたことを特徴とする研磨布紙を要旨とする。 【0012】 他の本発明は、シート状基材の表面に固着した該砥粒層が、熱可塑性合成樹脂よりなるバインダーの焼成により互いに結合した砥粒よりなる砥粒層である上記研磨布紙を要旨とする。 【0013】 別の本発明は、シート状基材の表面を研磨部と空間部に区分し、該研磨部の基材表面に、研磨剤粉末よりなる砥粒と熱硬化性合成樹脂よりなるバインダーを配合してなる砥粒配合物を一定の厚みの層状に配置して、所定の形状に圧縮成形した後、全体を該バインダーの硬化温度以上の温度で焼成する研磨布紙の製造法を要旨とする。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に本発明の内容を図面により詳細に説明する。図1は本発明の研磨布紙の一例の平面図、図2は同A−O−A’断面図、図3は同円弧B−Bに沿う拡大断面図である。1は研磨布紙2のシート状の基材であり、3は研磨部であり、砥粒層7に斜線を施して示す。4は空間部である。図1の例では、研磨布紙2は円板状であって、ディスク研磨機に取り付けて使用される研磨ディスク5を示す。研磨ディスク5の中央には、ディスク研磨機への取付孔6を設ける。 【0015】 図1において、研磨ディスク5の研磨部3と空間部4は放射状の直線よりなる区分線9で区分され、それぞれ細い扇形の研磨部3と空間部4が交互に配置されている。この研磨ディスク5の構成により、研磨ディスク5が回転してワークを研磨する際に、研磨部3と空間部4が交互にワークに接触する結果、研磨屑が遠心力により容易に研磨ディスク5の外方向に排出される結果、研磨部3の目詰まりが防止され、高い研磨力が維持される。 【0016】 本発明の研磨布紙において研磨部3と空間部4の面積の割合は研磨部3が30%以上、98以下が好ましい。更に好ましくは、研磨部3の面積の割合の下限が50%以上、上限が95%以下が好ましい。研磨部3の面積の割合が大き過ぎると、空間部4が狭くなり、研磨屑の排出効果が小さくなる。また研磨部3の面積の割合が小さくなり過ぎると、研磨力が低下する。 【0017】 研磨ディスク5の研磨部3と空間部4の面積の最適な割合は、研磨ディスク5の回転速度によっても変化する。回転速度が大きい場合は、研磨部3の面積の割合を小さく、回転速度が小さい場合は、研磨部3の面積の割合を大きくするのが好ましい。 【0018】 研磨ディスク5の研磨部3と空間部4の幅は研磨ディスク5の直径によって、適切な幅が選ばれる。研磨ディスク5の外周部において、研磨部3の幅を1−10mmとするのが適当であるが、この範囲に限定されるものではない。 【0019】 図4は本発明の研磨布紙よなる研磨ディスク5の他の実施例の平面図であり、研磨部3と空間部4を区分する放射状の区分線9が直線状でなく、矢印で示す研磨ディスク5の回転方向に向かって凸状に湾曲した曲線状に形成されている。この区分線9の形状により、研磨屑の研磨ディスク5外方への排出効果が更に高められる。この実施例では空間部4の幅は2mmと細く形成されているため、研磨部3の面積の割合が大きく、研磨力が大きくなる。空間部4の幅は1mm以上が好ましく、更に好ましくは1.5mm以上である。 【0020】 本発明の研磨ディスク5は図1に示すように、研磨ディスク5の中心に、回転研磨機の回転軸に取付ける取付孔6を設けて、ねじ止めする方法と、回転研磨機の回転軸に予め可撓性回転円盤を固着しておき、その回転円盤上に、図4に示すような取付孔のない研磨ディスク5の裏面に粘着剤を塗布しておいて貼着する方法、研磨ディスク5を回転円盤上に面ファスナーにより、着脱自在に取り付ける方法等、公知のあらゆる研磨ディスクの回転研磨機への取付法が可能である。 【0021】 本発明の研磨布紙は、広い平面状研磨布紙であってもよく、これを使用目的に合わせて、適宜必要な形状に裁断して用いることができる。手研ぎ用研磨布紙として用いることができ、またバイブレーションサンダー等に取り付けて使用することも可能である。 【0022】 図5は本発明の研磨布紙の研磨部3の一例の拡大平面図、図6は同C−C断面図である。研磨部3を構成する砥粒層7の表面に半球状の球面状突起16が全面に密接して形成されている。球面状突起16の大きさは直径2−4mm程度が好ましい。球面状突起16の大きさは均一な大きさのものを配列してもよいが、図6の断面図に示すように、2種類以上の高さの異なる球面状突起16を混合して配列するのが好ましい。球面状突起16を構成する砥粒は、球面状突起16の大きさよりも遥かに細粒の砥粒で構成する。例えばP60の砥粒で直径3mmの球面状突起16を構成することができる。 【0023】 図5及び図6に示す球面状突起16は、本発明の全ての研磨布紙の研磨部3に形成することができ、図1及び図4に示す研磨ディスク5の研磨部3のと砥粒層7表面全面に設けることができる。 【0024】 図5及び図6に示す細粒の砥粒で構成した球面状突起16を、研磨部3の全面に配列することにより、粗粒の砥粒で構成した研磨布紙の研磨力を有しながら、細粒の砥粒で構成した研磨布紙の肌理の細かい研磨が可能であり、空間部4の研磨屑の排出効果と相まって、1種類の研磨布紙により、細粒の砥粒による肌理の細かい研磨を、高い研磨力により行なうことができ、研磨作業能率が極めて高くなる。 【0025】 球面状突起16の形状は必ずしも完全な球面である必要は全くない。突起頂部が丸みを帯びた形状でありさえすればよく、本明細書で「球面状突起」の語は「頂点が球面状に丸みを帯びた突起」を意味する語として用いる。頂点が球面状に丸みを帯びた突起は、これによるワークの研磨の際、突起の頂点の摩擦による深い擦痕がワークの研磨面に付きにくく、肌理の細かい研磨が可能となる。 【0026】 本発明の研磨布紙に用いられる可撓性基材1は布、紙、合成樹脂シート、不織布、バルカナイズドファイバー板等、公知の研磨布紙に用いられるあらゆるシート状基材が用いられる。また硬質ゴム板等も用いることができる。またこれらを複合したシート状基材を用いることも可能である。後述するように、研磨部3の砥粒層7を焼成して作成する場合は、基材1は焼成温度に耐える耐熱性が必要である。 【0027】 本発明の研磨布紙に用いられる砥粒は、珪石、ガーネット、エメリー等の天然研磨材、溶融アルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ等の人工研磨材の粉末等よりなる砥粒をいずれも用いることができ、ダイヤモンド粉末、立方晶窒化硼素等の超砥粒を用いることもできる。またこれらの素材よりなる砥粒を混合して用いることも可能である。更に砥粒中にゴム弾性体の粉末を配合したものを用いることができる。ゴム弾性体粉末を配合することにより、砥粒層7の柔軟性が増し、屈曲による砥粒層7の剥離、脱落が防止できる。 【0028】 本発明の研磨布紙に用いられる砥粒の粒度は特に制限はなく、公知の研磨布紙に用いられる粒度の砥粒が全て用いられる。しかし細粒の砥粒でも大きな研磨力を発揮するため、比較的細粒の砥粒、例えばP60又はこれより細粒の砥粒が好ましく用いられる。 【0029】 本発明の研磨布紙を製造する方法として、砥粒を固着した研磨布紙を所定のパターンに切り抜いたものを、基材1上に貼り付けることにより、本発明の研磨布紙を作成することも可能である。 【0030】 本発明の研磨布紙の他の製造法としては、砥粒にレゾール型或いはベンジリックエーテル型等の液状フェノール樹脂、粉状低縮合フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂よりなるバインダーを配合した砥粒配合物を、適当な治具を用いて基材1上に所定の研磨部のパターンに適当な厚みで配設し、圧縮成形した後、バインダーの硬化温度以上の温度で焼成して、基材に対して及び砥粒相互に強固に固着した砥粒層を形成する方法が好ましく用いられる。 【0031】 図7は本発明の研磨布紙の他の実施例の平面図であり、ベルト研磨機用の長尺の研磨ベルトを示す。この研磨ベルトを環状に接合して用いられる。研磨ベルト8の幅方向に沿って、縞状に研磨部3(図7において斜線を施した部分)と空間部4を配置する。このように研磨部3及び空間部4を配置すると、研磨ベルト8が走行してワークを研削する際に、研磨部3と空間部4が交互にワークに接触することにより、研磨屑が容易に排出され、目詰まりを防止し、高い研磨力を維持することができる。 【0032】 図8は本発明の研磨ベルト8の他の実施例の平面図であり、研磨部3と空間部4を山形に形成し、山形の頂点が研磨ベルト8の矢印で示す走行方向に向けて形成してある。この山形の研磨部3の形状により、研磨屑が研磨ベルト8の両側に排出されやすくなる。 図7及び図8に示す研磨ベルト8の研磨部3の砥粒層7表面にも、図5及び図6に示す球面状突起16を全面に設けることができる。 【0033】 図9は本発明の研磨布紙2の製造に用いられる、砥粒層7のパターン形成用の治具の一例を示す。金属製型枠10の表面に研磨布紙2に形成すべき空間部4のパターンに一致する位置、形状に合わせて、一定の深さの筒状凹所11を複数設け、各筒状凹所11内にそれぞれの筒状凹所11と同じ断面形状を有し、上下に摺動可能な一定の高さの摺動子12を嵌合し、各摺動子12と筒状凹所11の底面の間にそれぞれつる巻きばね13を配設して、各摺動子12にの上面に圧力を加えない状態で各摺動子12の頂面が、型枠10の上面から一定の高さ位置に整列するように調整する。摺動子12の突出高さを変更する場合は筒状凹所11の底に必要な厚みのスペーサーを配置することにより、調整することができる。図10に示すように型枠10の上面から各摺動子12が一定の高さに僅かに突出した状態で、砥粒配合物14を型枠10状に散布し、摺動子12の頂面15の高さより上に載っている砥粒配合物14を全て排除した後、型枠10全体の上に基材1を載置し、基材1上より加圧して、砥粒配合物14を圧縮し、基材1上に圧着することができる。 【0034】 摺動子12の上面に図5及び図6に示す球面状突起16を形成するための球面状凹所を形成しておけば、砥粒層7の圧縮成形の際に、所定の球面状突起16を研磨部3の砥粒層7上に形成することができる。 【0035】 砥粒配合物14中のバインダーの量は5−15%が好ましく、8−12%が更に好ましい。砥粒層7の厚みは焼成後の厚みが0.2−2mmとなるように選ばれる。砥粒層7の焼成後の更に好ましい厚みは0.3−1mmである。この厚みが薄いと研磨布紙の耐久性が小さくなり、厚過ぎると研磨布紙の柔軟性が損なわれる。 【0036】 図9に示す治具を用いて砥粒配合物14を配設する際に、砥粒配合物14を散布して摺動子12の頂面15の高さ以上の砥粒配合物14を排除する代わりに、摺動子12の頂面15の位置から更に一定の高さの位置より上の砥粒配合物14を排除して、摺動子12の帳面上にも一定の高さに砥粒配合物14を載置した状態で、その上に基材1を載置して全体を同様に圧縮成形すると、空間部4にも厚みの薄い砥粒層が形成され、図9の断面図に示すように、研磨部3の砥粒層7と空間部4の砥粒層7が連続して結合した状態に形成される。このように砥粒層7を形成することにより、砥粒層7の脱落が防止でき研磨布紙が更に長寿命となる。このように空間部4にも砥粒層7を形成する場合は、研磨部3の砥粒層7の厚みは3−4mm、空間部4の砥粒層7の厚みは0.5−1mm程度が好ましい。 【0037】 基材1上に砥粒配合物14を圧着した後、その全体を砥粒配合物14中のバインダーの硬化温度以上に加熱して焼成する。砥粒配合物14を圧着するための加圧の圧力は、特に制限はないが、高い圧力で加圧すれば、硬質の砥粒層7が形成され、低い圧力で加圧すれば、軟質の砥粒層7が形成できるので、加圧の圧力により、砥粒層7の高度を調整することができる。軟質の砥粒層7は摩耗が速いが、目詰まりがしにくく、研磨の際目詰まりし易い素材よりなるワークの研磨に適している。焼成の加熱温度はバインダーの種類により変わるが、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂の場合は、120−180℃の範囲が選ばれ、150−160℃の範囲が更に好ましい。 【0038】 本発明の研磨布紙によれば、研磨布紙2の空間部4により、研磨屑の排出効果が発揮され、研磨布紙の目詰まりが防止され、空間部4による冷却効果と相まって、研磨布紙の耐久性が大幅に向上すると共に、研磨力が極めて高くなる。研磨布紙の耐久性の向上の結果、研磨力作業中に研磨布紙2を短時間で取り替える必要がなくなり、研磨作業の能率が高くなると共に、研磨コストの大幅な削減を図ることができる。 【0039】 更に、微粒砥粒の研磨布紙でも遥かに荒い砥粒の研磨布紙と同等以上の研磨力を発揮する結果、従来は荒い砥粒の研磨布紙から始め、順次、数種の細かい砥粒の研磨布紙に取り替えて研磨を進める必要があったが、本発明の研磨布紙を用いると、最初から細かい砥粒の1種類の研磨布紙を用いて連続して研磨作業を進めることができ、作業能率が極めて向上する。 【0040】 研磨布紙の研磨部3を細粒の砥粒で構成し、その砥粒層7の表面に、球面状突起16を多数配列して設けることにより、目詰まり防止効果を更に発揮し、荒目砥粒と同じ高い研磨力を維持しながら、肌理の細かい研磨を行なうことができる。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】 本発明の研磨布紙の一例の研磨ディスクの平面図 【図2】 本発明の研磨布紙の一例の研磨ディスクのA−O−A’断面図 【図3】 本発明の研磨布紙の一例の研磨ディスクの円弧B−Bに沿う断面図 【図4】 本発明の研磨布紙の他の一例の研磨ディスクの平面図 【図5】 本発明の研磨布紙の研磨部の一例の拡大平面図 【図6】 本発明の研磨布紙の研磨部の一例のC−C断面図 【図7】 本発明の研磨布紙の一例の研磨ベルトの平面図 【図8】 本発明の研磨布紙の他の一例の研磨ベルトの平面図 【図9】 本発明の研磨布紙の製造に用いられる治具の一例の一部断面図 【図10】 本発明の研磨布紙の別の一例の断面図 【符号の説明】 【0042】 1 基材 2 研磨布紙 3 研磨部 4 空間部 5 研磨ディスク 6 取付孔 7 砥粒層 8 研磨ベルト 9 区分線 10 型枠 11 筒状凹所 12 摺動子 13 つる巻きばね 14 砥粒配合物 15 頂面 16 球面状突起
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| 【出願人】 |
【識別番号】594187769 【氏名又は名称】矢野 和也 【識別番号】596073295 【氏名又は名称】出口 佳代
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| 【出願日】 |
平成17年12月31日(2005.12.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088650 【弁理士】 【氏名又は名称】小山 義之
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| 【公開番号】 |
特開2007−181884(P2007−181884A) |
| 【公開日】 |
平成19年7月19日(2007.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2005−381373(P2005−381373) |
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