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【発明の名称】 |
ガスタービンに適用される超合金を接合するためのシム利用レーザービーム溶接方法 |
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【氏名】ダニエル・アンソニー・ノワック 【氏名】ジァンジャン・フェン 【氏名】ライル・ビー・スピーゲル |
【課題】ニッケル系超合金、コバルト系超合金及び鉄系超合金を接合するためのレーザービーム溶接方法を提供する
【解決手段】少なくとも2つの隣接する超合金構成要素(12、14)をレーザービーム溶接する方法は、(a)裏当て板なしで、1対の接合面(18、20)に沿って構成要素を整列することと;(b)接合面の間に超合金シム(16)を配置することと;(c)接合面に沿った超合金構成要素の複数の部分を超合金シムと混合させるレーザービームを使用して、構成要素を一体に溶接し、構成要素の間に突合せ溶接部(22)を形成するために、構成要素を冷却することとを含む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも2つの隣接する超合金構成要素(12、14)をレーザービーム溶接する方法において、 (a)裏当て板なしで、1対の接合面(18、20)に沿って前記超合金構成要素を整列することと、 (b)前記接合面の間に超合金シム(16)を配置することと、 (c)前記接合面に沿った前記超合金構成要素の複数の部分を前記超合金シムと混合させるレーザービームを使用して前記超合金構成要素同士を溶接し、前記超合金構成要素を冷却して前記超合金構成要素の間に突合せ溶接部(22)を形成することと、 を含む方法。 【請求項2】 前記超合金構成要素(12、14)は、ニッケル系超合金、コバルト系超合金又は鉄系超合金である請求項1記載の方法。 【請求項3】 前記シム(16)は、ニッケル系超合金又はコバルト系超合金である請求項1又は2に記載の方法。 【請求項4】 前記シム(16)は、前記隣接する超合金構成要素から上方へ突出する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。 【請求項5】 前記シム(16)は、前記隣接する超合金構成要素から上方へ約0.010〜0.150°で突出する請求項4記載の方法。 【請求項6】 前記シム(16)は、前記隣接する接合面から上方へ延出する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。 【請求項7】 前記シム(16)は、0.0254〜0.1016cmの厚さを有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。 【請求項8】 ステップ(c)を実行するためのパラメータは、 ワット数が1000〜3500、 速度が20.32〜76.2cm/min、 焦点距離が19.05cm、 シムの厚さが0.0254〜0.1016cm 間隙が0〜0.0254cm である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。 【請求項9】 少なくとも2つの超合金構成要素(12、14)をレーザービーム溶接する方法において、 裏当て板なしで、1対の接合面(18、20)に沿って前記構成要素を整列することと; 前記接合面の間に超合金シム(16)を配置することと; 前記接合面に沿った前記超合金構成要素の複数の部分を前記超合金シムと混合させるレーザービームを使用して、前記構成要素を一体に溶接し、前記構成要素の間に突合せ溶接部(22)を形成するために、前記構成要素を冷却することと、を含み、 前記シム(16)は、前記隣接する構成要素から上方へ約0.010〜0.150°突出し、レーザー溶接のためのパラメータは、ワット数が1000〜3500、速度が20.32〜76.2cm/min、焦点距離が19.05cm、シムの厚さが0.0254〜0.1016cm、間隙が0〜0.0254cm である方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、一般に、ガスタービン技術に関し、特に、ニッケル系超合金、コバルト系超合金及び鉄系超合金を接合するためのレーザービーム溶接方法に関する。 【背景技術】 【0002】 Rene N5などのニッケル系超合金は、通常、溶けにくい耐火性元素を10%を超えて含有し、一般に、溶接不可能であるとみなされる。しかし、レーザービーム又は電子ビームなどの低熱入力溶接方法の使用により、非常に狭い範囲の溶接条件の下では、亀裂のない溶接接合部が製造されるようになった。それらのレーザービーム工程の欠点の1つは、融合ゾーンにおける方向性結晶粒成長であり、その結果、溶接ゾーンの中心に明確な樹枝状境界が形成される。この種の結晶粒構造は、接合部の中心線亀裂を発生しやすくし、疲れ強さを大きく低下させてしまう。例えば、1,200°F及び0.9%ひずみの条件で電子ビーム溶接されたN5/GTD-222接合部の疲れ寿命は、約100サイクルで途絶えるが、これは、それより強度の低いGTD-222母材金属の疲れ寿命の5分の1の短さである。この範囲の溶接特性レベルは、ガスタービンの動作中に、溶接接合部の壊滅的な障害をもたらす。 【0003】 中心線亀裂発生の問題を克服するために、超合金を溶接するいくつかの別の方法が開発された。その中のワイヤフィード電子ビーム溶接方法(ワイヤフィードEB)、置きシム電子ビーム溶接方法(シムEB)及びガスタングステンアーク溶接方法(TIG)は、接合部の疲れ寿命を改善する上で最良の性能を示すことが判明している。ワイヤフィードEB方法は、電子ビーム溶接中に、自動ワイヤ送り出し装置を経て、延性超合金溶加材を追加する。溶接金属の延性が増すため、ワイヤフィードEB接合部の疲れ寿命は、1,200°F及び0.9%ひずみの条件の下で1,000サイクルまで向上した。しかし、この方法は、接合部の厚さにより制限される。また、接合部の厚さが0.1インチを超えると、溶け込み不良(LOP)欠陥が起こる場合が多い。鋭いLOP欠陥は、疲れ寿命を10サイクル未満まで短縮する可能性がある。シムEB方法は、接合部の厚さを大幅に増加させたが、電子ビームを制止するために、溶接接合部と組み合わせて、一体型裏当て板が必要である。この裏当て板は、接合部の根元部分で応力を発生する原因となる。 【0004】 これに代わる方法として実行された別の方法は、延性超合金溶加材を使用するTIG溶接であった。このマルチパスアーク溶接方法は、溶接ゾーンにおける方向性結晶粒構造を完全に変化させ、溶接金属中に延性を導入し、一体形裏当て板を不要にする。その結果、TIG溶接された接合部の疲れ寿命は、1,200°F及び0.9%ひずみの条件の下で1,300サイクルまで増加した。しかし、アーク溶接と関連する高熱入力によって、相対的に大きなエーロフォイルのひずみが発生し、溶接部に融合不良欠陥が生じる危険性が増す。多くの場合、ひずみの量の関係で、TIG溶接を複雑なエーロフォイル構造の一次溶接方法として使用することは不可能である。 【特許文献1】米国特許第6,489,583号公報 【特許文献2】米国特許第6,596,411号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、上記従来技術の課題を解決することを目的の一つとする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、高温及び高ひずみ範囲において低サイクル疲れ寿命を改善する無欠陥超合金溶接接合の開発を容易にするために改良されたレーザービーム溶接方法を提供する。更に、本発明の方法は、0.5インチまでの深さの完全溶込み溶接を実現し、一体形裏当て部材の必要をなくし、溶け込み不良欠陥の傾向を低減し、融合不良欠陥の危険を減少するように設計される。また、方法は、部品のひずみを少なくし、複雑なエーロフォイル構造の製造接合部における接合間隙の変動を許容する。 【0007】 特に、一実施形態においては、ニッケル系超合金、コバルト系超合金及び鉄系超合金(例えば、GTD-222、GTD-111、A286、FSX-414及びRene N5)の間に、0.010〜0.040インチの厚さのニッケル系シム又はコバルト系シムがあらかじめ配置され、挿入される。シムの高さは、接合部奥行の高さより約0.010インチ〜0.150インチ上方へ延出する。言い換えれば、シムは、接合面から上方外側へ0.010〜0.150インチ突出する。裏当て板を使用せずに、母材は、それ自体と他の候補超合金の各々とに溶接される。 【0008】 従って、1つの面においては、本発明は、少なくとも2つの隣接する超合金構成要素をレーザービーム溶接する方法であって、(a)裏当て板なしで、1対の接合面に沿って構成要素を整列するステップと;(b)接合面の間に超合金シムを配置することと;(c)接合面に沿った超合金構成要素の複数の部分を超合金シムと混合させるレーザービームを使用して、構成要素を一体に溶接し、構成要素の間に突合せ溶接部を形成するために、構成要素を冷却するステップとを含む方法に関する。 【0009】 別の面においては、本発明は、少なくとも2つの超合金構成要素をレーザービーム溶接する方法であって、裏当て板なしで、1対の接合面に沿って構成要素を整列するステップと;接合面の間に超合金シムを配置するステップと;接合面に沿った超合金構成要素の複数の部分を超合金シムと混合させるレーザービームを使用して、構成要素を一体に溶接し、構成要素の間に突合せ溶接部を形成するために、構成要素を冷却するステップとを含み、前記シムが、隣接する構成要素から上方へ約0.010〜0.150°突出し、レーザー溶接のためのパラメータが、 ワット数:1000〜3500 速度:8〜30ipm(20.32〜76.2cm/min) 焦点距離:7,5インチ(19.05cm) シムの厚さ:0.010〜0.040インチ(0.0254〜0.1016cm) 間隙:シムと接合面との間に0〜0.010インチ(0〜0.0254cm) である方法に関する。 【0010】 次に、添付の図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 図1を参照すると、レーザーシム溶接構成10は、ニッケル系超合金(例えば、GTD-222)から成る1対のクーポン12、14を含み、互いに対向する接合面18、20の間に、シム16が挿入される。接合面18、20は、ニッケル系又はコバルト系のシム16の両側に配置される。開示される例においては、シム16の厚さは、0.010〜0.040インチであり、シムの高さは、接合部の奥行の高さを越えて上方へ、すなわちクーポン12及び14の高さ又は厚さを越えて上方へ、約0.10〜0.150インチ延出する。溶接接合部のモックアップは、溶接接合部の間隙を0〜0.010インチ(シム16と接合面18、20との間)として装備され、レーザービームによって、低出力設定を使用して仮付け溶接される。接合部の長さに沿って、1.5インチごとに、スポット仮付けが実行されてもよい。 【0012】 開示される例においては、レーザーシム溶接方法に使用される溶接パラメータは、次の数値をとることができる。 【0013】 ワット数:1000〜3500 速度:8〜30ipm(20.32〜76.2cm/min) 焦点距離:7,5インチ(19.05cm) シムの厚さ:0.010〜0.040インチ(0.0254〜0.1016cm) 間隙:シムと接合面との間に0〜0.010インチ(0〜0.0254cm) 尚、レーザービーム溶接においては、ビームが平坦であるか又は円形であるかに関わらず、ビーム自体が溶接接合部に沿って移動する。 【0014】 図2は、冷却後に形成された突合せ溶接部22を示す。突合せ溶接部22は、超合金クーポン12及び14を一体に接合し、接合面18、20は、シム16の材料と混ざり合っている。尚、裏当て板を使用しない場合でも、溶接材料は、それぞれのクーポン12、14の下面からわずかに下方に突出しているだけであり、必要に応じて、それらの突出部分を機械加工により平坦にすることができる。同様に、溶接部の凹凸のある上面も、機械加工によりクーポンと同じ高さまで平坦にされてもよい。 【0015】 上述のレーザーシム溶接方法は、例えば、GTD-111、A286、FSX-414及びRene N5などのコバルト系超合金及び鉄系超合金と共に使用するのにも適していることが理解されるであろう。 【0016】 改良されたレーザービーム溶接方法は、0.5インチまでの深さの完全溶け込み溶接部を形成し、一体型裏当て板を不要にし、溶け込み不良欠陥の傾向を低減し、融合不良欠陥危険を減少する。 【0017】 構成要素又はクーポンに関して説明したが、溶接される構成要素は、例えば、蒸気出口煙突とノズルとの接合部、バケットとバケット先端キャップとの接合部などの多様なタービン部品のうちのいずれであってもよい。 【0018】 現時点で最も実用的であり、好適な実施形態であると考えられるものに関連して本発明を説明したが、本発明は、開示された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の趣旨の範囲内に含まれる種々の変形及び等価の構成を包含することが意図されると理解すべきである。 【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】溶接前のレーザーシム溶接構成の概略図である。 【図2】溶接終了後のレーザーシム溶接部の概略図である。 【符号の説明】 【0020】 10…レーザーシム溶接構成、12,14…一対のクーポン(超合金構成要素)、16…シム、18、20…対向する接合面、22…突合せ溶接部
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成18年6月29日(2006.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093908 【弁理士】 【氏名又は名称】松本 研一
【識別番号】100105588 【弁理士】 【氏名又は名称】小倉 博
【識別番号】100129779 【弁理士】 【氏名又は名称】黒川 俊久
【識別番号】100137545 【弁理士】 【氏名又は名称】荒川 聡志
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| 【公開番号】 |
特開2007−7730(P2007−7730A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月18日(2007.1.18) |
| 【出願番号】 |
特願2006−180144(P2006−180144) |
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