| 【発明の名称】 |
H形鋼の圧延方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹内 靖之
【氏名】東 悦男
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| 【要約】 |
【課題】角形断面鋼片(ブルーム)を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、フランジ外面に発生する圧着疵を適切に防止することができるH形鋼の圧延方法を提供する。
【解決手段】角形断面鋼片の厚さTをH形鋼のフランジ幅Bの1.3倍〜1.5倍(すなわち、T/B=1.3〜1.5)となるようにして圧延を行なう。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 角形断面鋼片を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、前記角形断面鋼片の厚さをH形鋼のフランジ幅に対して所定の比率とすることを特徴とするH形鋼の圧延方法。 【請求項2】 前記角形断面鋼片の厚さをH形鋼のフランジ幅に対して1.3倍〜1.5倍とすることを特徴とする請求項1に記載のH形鋼の圧延方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はH形鋼の圧延方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 一般に、H形鋼の熱間圧延は一例として図6に示すように、加熱炉11から抽出された素材鋼片を粗ミル12、粗ユニバーサルミル群13、中間ユニバーサルミル群14、仕上ユニバーサルミル15の順に圧延することで行われる。素材鋼片としては、矩形断面の鋼片(スラブ)、角形断面の鋼片(ブルーム)や、略H形断面の鋼片(ビームブランク)が使用される。そして、その素材鋼片を1個または複数個の造形孔型を刻設した粗ミル12にて所定のH形鋼用粗形鋼片に造形する。粗ミル12にて造形された粗形鋼片は、粗ユ二バールミル群13、ついで、中間ユニバーサルミル群14にて複数パスの往復圧延を行った後、仕上ユ二バールミル15により1パスで成形し、H形鋼に圧延される(例えば、特許文献1参照。)。 【0003】 ちなみに、図2は、圧延されて製品となったH形鋼の断面形状を示すものであり、ウェブ高さH、フランジ幅B、ウェブ厚t1、フランジ厚t2を備えている。 【特許文献1】特開2000−233201号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記のようなH形鋼の熱間圧延方法において、図3に示したような角形断面の鋼片(ブルーム)を素材鋼片として用いた場合、図5に示したような製品のフランジ外面に圧着疵(へげ疵)21が生じることがある。そのため、圧延後に圧着疵21を除去する手入れ作業が必要となり、製造能率の低下や製造コストの上昇を招いている。 【0005】 本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、角形断面鋼片(ブルーム)を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、フランジ外面に発生する圧着疵を適切に防止することができるH形鋼の圧延方法を提供することを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。 【0007】 [1]角形断面鋼片を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、前記角形断面鋼片の厚さをH形鋼のフランジ幅に対して所定の比率とすることを特徴とするH形鋼の圧延方法。 【0008】 [2]前記角形断面鋼片の厚さをH形鋼のフランジ幅に対して1.3倍〜1.5倍とすることを特徴とする前記[1]に記載のH形鋼の圧延方法。 【発明の効果】 【0009】 本発明においては、角形断面鋼片を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、フランジ外面に発生する圧着疵を適切に防止することができる。その結果、製造能率の向上や製造コストの低減を図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 本発明者らは、素材鋼片として角形断面鋼片(粗角)を用いて熱間圧延にてH形鋼を製造した場合に、製品のフランジ外面に圧着疵が発生する原因について調査検討を行なった。その結果、図4に一例を示す粗ミル12の造形孔型12aにおいて、噛み出し(オーバーフィル)22が発生している痕跡を見付け、この噛み出し22の位置が圧着疵21の発生位置と対応していることから、噛み出し22が圧着疵21の起因になっていると推定した。 【0011】 そこで、本発明者らは、造形孔型12aにおける噛み出し22の発生を抑止する方法について検討を行い、その結果、噛み出し22の発生を抑止するには、角形断面鋼片(粗角)の厚さをH形鋼のフランジ幅に対して適切な比率とすることがよいとの考えに至った。 【0012】 すなわち、通常、図3に示した角形断面鋼片(粗角)については、粗角を造形孔型12aで圧延する際の上下方向の寸法である粗角厚さTと左右方向の寸法である粗角幅Lは、製品寸法との関係で定められるが、粗角厚さTについては、フランジの成形性やフランジ幅の寸法精度を安定的に確保する観点から比較的厚くする方向で定められているので、そのことが造形孔型12aにおける噛み出し22の発生に繋がっていると判断された。 【0013】 したがって、粗角の厚さTを製品フランジ幅Bに対して適切な比率とすることによって、フランジの成形性やフランジ幅の寸法精度を確保しつつ、造形孔型12aにおける噛み出し22を抑止して圧着疵21の発生を防止することができると考えた。 【0014】 上記の考え方に基づいて、粗角厚さTと製品フランジ幅Bとの関係を整理したものを本発明の一実施形態として図1に示す。 【0015】 図1において、直線T=1.3Bより下方の領域(すなわち、T<1.3Bの領域)は、製品のフランジ幅の寸法精度を確保することができない領域である。一方、直線T=1.5Bより上方の領域(すなわち、T>1.5Bの領域)は、造形孔型で噛み出しが発生する領域である(図1中の□印が位置する領域)。これに対して、直線T=1.3Bと直線T=1.5Bに挟まれた領域(すなわち、1.3B≦T≦1.5Bの領域)が、製品のフランジ幅の寸法精度を確保しつつ、造形孔型12aにおける噛み出し22を防止できる領域である(図1中の◆印が位置する領域)。 【0016】 以上のことから、この実施形態においては、角形断面鋼片(粗角)を素材鋼片としてH形鋼を熱間圧延にて製造するに際して、粗角の厚さTをH形鋼のフランジ幅Bの1.3倍〜1.5倍(すなわち、T/B=1.3〜1.5)となるようにしている。 【0017】 これによって、製品のフランジ幅の寸法精度を確保しつつ、造形孔型における噛み出しを抑止してフランジ圧着疵の発生を適切に防止することができるようになる。その結果、製造能率の向上や製造コストの低減を図ることができる。 【実施例】 【0018】 ウェブ高さHが300mm、フランジ幅Bが150mmのH形鋼について、従来例として、粗角高さTがフランジ幅Bの1.63倍(T/B=1.63)となる粗角を用いて圧延した場合と、本発明例として、粗角高さTがフランジ幅Bの1.50倍(T/B=1.50)となる粗角を用いて圧延した場合とを比較した。 【0019】 その結果、従来例ではフランジ圧着疵の発生率が1%以上であったのに対して、本発明例ではフランジ圧着疵の発生が皆無となった。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】本発明の一実施形態における粗角厚さと製品フランジ幅の関係を示す図である。 【図2】H形鋼の断面図である。 【図3】角形鋼片(粗角)の断面図である。 【図4】造形孔型における噛み出しの説明図である。 【図5】フランジの圧着疵の説明図である。 【図6】H形鋼の圧延設備の配置図である。 【符号の説明】 【0021】 11 加熱炉 12 粗ミル 12a 造形孔型 13 粗ユニバーサルミル群 14 中間ユニバーサルミル群 15 仕上ユニバーサルミル 21 圧着疵 22 噛み出し
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001258 【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年2月15日(2006.2.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105968 【弁理士】 【氏名又は名称】落合 憲一郎
【識別番号】100130834 【弁理士】 【氏名又は名称】森 和弘
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| 【公開番号】 |
特開2007−216245(P2007−216245A) |
| 【公開日】 |
平成19年8月30日(2007.8.30) |
| 【出願番号】 |
特願2006−37700(P2006−37700) |
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