トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離




【発明の名称】 静電フィルタ装置を含む給気ターミナル
【発明者】 【氏名】ヴィクストレーム,ゲーラン

【氏名】ヘールンクイスト,ウルフ

【要約】 【課題】長期間にわたって非常に高い粒子収集効率を維持する加温機能を備えた給気ターミナルを提供する。

【解決手段】上流側の粒子帯電ユニットと下流側に配置された粒子コレクタユニットから成り、粒子コレクタユニットが流れの方向に平行に配置された二つのグループのプレート状素子20,20’を含み、第1のグループのプレート状素子がアースに接続され、第2のグループのプレート状素子が他の部分及び第1のグループのプレート状素子に対して電気的に絶縁され、プレート状素子が1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの体積固有抵抗率を有する非吸湿性重合体材料から成る静電フィルタ装置を備え、更に、プレート状素子を含む第1のゾーン10の一端側に抵抗加熱に適した導電性プラスチックが配置された第3のゾーンを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子を帯電するための少なくとも一つのコロナワイヤを含む上流側の粒子帯電ユニットと、これに対して相対的に下流側に配置された粒子コレクタユニットとを含む粒子を分離するための静電フィルタ装置であって、粒子コレクタユニットが、互いに所定の距離だけ離れ、互いに平行で、装置を通る流れの方向に平行に配置された二つのグループのプレート状素子(1,1')を含み、これにより、第1のグループのプレート状素子(1)がアース(3)に接続され、第2のグループのプレート状素子(1')が静電フィルタ装置のうちプレート素子以外の部分及び第1のグループのプレート状素子(1)に対して電気的に絶縁され、前記プレート状素子(1,1')が、1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの範囲内にある体積固有抵抗率を有する一つ以上の非吸湿性重合体材料から成り、高電圧が粒子帯電ユニットに印加されるが、粒子コレクタユニットには印加されないことを特徴とする静電フィルタ装置を、一体化されたユニットとして、含む給気ターミナルであって、更に、電気的に絶縁性のプラスチックを備え、一方の端部において第2のゾーン(11)の中に進む拡大された素子(20,2')に第1のゾーン(10)を形成するために、フィルタユニット内に含められた少なくとも一つの所定数の素子(1,1')が成形され、第2のゾーン(11)が抵抗加熱に適した導電性プラスチックを含む第3のゾーン(12)の中に連続して進み、このゾーン(12)は、第3のゾーン(12)の少なくとも一部を電気的に抵抗加熱するために配置された、電圧源に接続可能な少なくとも二つの導体(15,16)を含んでいることを特徴とする給気ターミナル。
【請求項2】
粒子を帯電するための少なくとも一つのコロナ電極(5)を含む上流側に配置され粒子帯電ユニットと、これに対して相対的に下流側に配置された粒子コレクタユニットとを含む粒子を分離するための静電フィルタ装置であって、粒子コレクタユニットが、互いに所定の距離だけ離れて互いに平行に同心円状に交互に配置された中空の円筒状素子(1,1')を含み、これにより、第1のグループの円筒状素子(1)がアース(3)に接続され、第2のグループの円筒状素子(1')が静電フィルタ装置のうち円筒状素子以外の部分及び第1のグループの素子(1)に対して電気的に絶縁され、前記円筒状素子(1,1')が、1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの範囲内にある体積固有抵抗率を有する一つ以上の非吸湿性重合体材料から成り、高電圧が、粒子帯電ユニットに印加されるが、粒子コレクタユニットには印加されないことを特徴とする静電フィルタ装置を、一体化されたユニットとして、含む給気ターミナルであって、更に、電気的に絶縁性のプラスチックを備え、一方の端部において第2のゾーン(11)の中に進む拡大された素子(20,2')に第1のゾーン(10)を形成するために、フィルタユニット内に含められた少なくとも一つの所定数の素子(1,1')が成形され、第2のゾーン(11)が抵抗加熱に適した導電性プラスチックを含む第3のゾーン(12)の中に連続して進み、このゾーン(12)は、第3のゾーン(12)の少なくとも一部を電気的に抵抗加熱するために配置された、電圧源に接続可能な少なくとも二つの導体(15,16)を含んでいることを特徴とする給気ターミナル。
【請求項3】
素子が、素子の長さ方向にそれら自身の間で交互にオフセットされ、これにより、第1のグループの素子(1)が、粒子帯電部分から最も離れて配置されると共にアース(3)に接続され、第2のグループの素子(1')が、静電フィルタ装置のうち素子以外の部分及び第1のグループの素子(1)に対して電気的に絶縁されると共に粒子帯電部分に近接して配置される、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の給気ターミナル。
【請求項4】
櫛状形状を備えた絶縁性の材料を一緒に保持する手段(2)が、互いに所定の距離だけ相対的に離して素子(1,1')を保持するために配置される、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1つに記載の給気ターミナル。
【請求項5】
円筒状素子(1,1')を一緒に保持する手段(2)が、束を形成するためにバンドを使用する、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1つに記載の給気ターミナル。
【請求項6】
素子(1,1')の材料が、炭素がドーピング物質として使用される、ドープされたプラスチック材料である、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1つに記載の給気ターミナル。
【請求項7】
素子を製造するためのモールドが、素子のプレス中あるいはモールド中に、粗い/平滑でない不均一表面を与える表面を備えていることより、製造中に素子の表面に平滑でない不均一なあるいは粗面化された表面が与えられる、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1つに記載の給気ターミナル。
【請求項8】
素子が、高い体積固有抵抗率あるいは低い体積固有抵抗率を有する領域により互いに分離された異なった体積固有抵抗率を有する少なくとも二つのゾーンを有する、静電フィルタ装置を含むことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1つに記載の給気ターミナル。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、流れているガス状媒質から粒子を分離するための静電フィルタ装置を含む給気ターミナルに関する。この静電フィルタ装置は、粒子を帯電するための少なくとも一つのコロナワイヤを含む上流側に配置された粒子帯電ユニットと、これに対して相対的に下流側に配置された粒子コレクタユニットを含む。そのような静電フィルタ装置は、先行技術で知られている。
【背景技術】
【0002】
通常の空気クリーナは、空気クリーナを通って流れる空気に含まれる粒子がイオン化される、すなわち、電荷を受け取るイオン化セクターを備えた静電フィルタ装置を含む。次いで粒子は、粒子コレクタユニットを通過し、そこでは、帯電粒子が反対電荷で帯電されたプレートによって作り出された電界と相互に作用する。このようにして、粒子はプレートへ向かって駆動され、プレートと衝突し、収集される。
【0003】
スウェーデン特許DE−B−401 327は、ワイヤ形状の導体、いわゆるコロナワイヤと、異なった電位を有するプレートを含む静電フィルタ装置に関する。
【0004】
フィルタ装置を通って流れる媒質中には粒子が存在し、これらは帯電され、コロナワイヤの間を通過する期間中に帯電された粒子に対して逆極性を有する前記プレートに引き付けられて衝突する。とりわけ、プレートに引き付けられた粒子の層の増加によって引き起こされる、電気的に帯電されたプレートの間での火花放電を防止するために、絶縁プレートが各々のプレートの間に配置される。そのようなフィルタ装置が有する最も大きな欠点は、適当な全体のフィルタ領域を達成するために、帯電および絶縁の両方に多くのプレートを使用しなければならないことである。
【0005】
別の重要な欠点は、比較的短期間の後に、効率と粒子収集能力が大幅に低下することである。この理由により、フィルタ装置は比較的短い時間間隔でクリーニングされなければならず、これはしばしば厄介で時間がかかる仕事である。
【0006】
電気的に帯電されたプレートを備えた前述の型式のフィルタ装置で現れる別の欠点は、粒子がプレートの間の電界中を移動するときに、多数の粒子が火花放電によりプレートから或る距離で既に放電してしまっているので、粒子はプレート上に付着せず、代わりに、フィルタ構造を通る空気流に従って再度外部環境に出て行くおそれがあるということである。
【0007】
別の型式のフィルタ装置が、SE,A,7114330−9(372 180)に示される。これにおいては、ガス流から粒子を分離するための装置が説明されており、そこでは、帯電粒子のための多数の高圧電極とコレクタ素子が、ガス流の方向に順次交互に配置される。コレクタ素子は、メタライズされることがあるアースされた紙の集合体から成る。集合体の紙は、弱い導電性を有する。
【0008】
この目的のために使用される紙は、吸湿性であるという大きな欠点を有することが判っている。なぜなら、紙が湿気を吸収した場合には、導電性に関してその特性が変化するからである。
【0009】
特開昭61−164664号公報から、コロナ電極と、導電性であってコロナワイヤの接続に関して電圧源の反対極(アース)に接続された対向電極とを含むフィルタ装置が知られている。これらの「反対に帯電した」電極の間に、電気的に絶縁性の材料からなる「加速電極」が配置される。コロナ電極と「反対に帯電した」(アースされた電極)との間の距離は、コロナ電極と電気的に絶縁性の材料からなる加速電極の間の対応する距離より短い。
【0010】
この分野において、粒子コレクタプレートにシートアルミニウムを使用することも知られている。しかしながら、これは、使用の間に酸化するという欠点を有する。これは、プレートの表面が益々電気的に絶縁性となり、その結果として粒子収集効果が減少することを意味する。アルミニウム酸化物を破壊するために、これらのプレートのクリーニング/再生の期間中に、強力な塩基性のクリーニング溶液が使用されなければならない。これは、明らかに大きな欠点である。
【0011】
とりわけ、静電フィルタ装置の利点は、少なくともそれらが新しい時には、粒子収集能力が比較的良好なことである。しかしながら、上記したフィルタ装置は、複数の欠点、とりわけ、再使用のために粒子コレクタ部分をクリーニングすることが困難であることを示している。これらの困難性は、前記のフィルタ装置の構造に帰することができる。
【0012】
この点について、プレートが金属から成るか、または、金属を含む静電フィルタ装置は、プレートとアースの間に結合抵抗を必要とすることに注目すべきである。
【0013】
一方では、これは機能の観点から不利であることが判っている。すなわち、一つ以上のプレートがショートした場合には、フィルタ装置の能力の大部分が失われる。このため、フィルタ装置は、通常、プレートに関して複数のセクションに分割されている。更に、この構造は、リサイクルの観点から本来不利である。なぜなら、異なった材料から構成された多数の部品は、ケーシングおよび他の関連する構成要素に加えて、たとえば、金属プレート、コンデンサ、および、プラスチックのレールを分解して分類しなければならないからである。
【0014】
更に、出願日が1993年9月9日である出願人自身の出願SE,A,9303059においては、一方に、粒子を帯電させるためのコロナワイヤが上流側に配置された粒子帯電ユニットと、他方に、これに対して相対的に下流側に配置され少なくとも部分的にアースされた粒子コレクタユニットとを含む、粒子を分離するための静電フィルタ装置が記載されている。粒子コレクタユニットは、ケーシング内に配置された複数のプレートを含んでおり、そこでは、ケーシングとプレートがコロナワイヤに関して実質的に同電位を有するように配置される。これは、プレートとアースされるケーシングにより、また、ケーシング内の材料とそれぞれがいわゆるソフトアースされた材料の体積固有抵抗率に実質的に対応する比較的高い抵抗率を有する非吸湿性の材料を含む複数のプレートにより達成される。
【0015】
たとえ後者のフィルタ装置が上記の問題のいくつかを解決するとしても、以下に示される本発明の給気ターミナルによれば、更なる改良が達成されることが示された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、上記の欠点が除かれ、また、長期の使用期間にわたって非常に高い粒子収集効率を維持することができる改良された静電フィルタ装置を含む給気ターミナルを作り出すことである。
【0017】
更なる目的は、コロナ放電によって帯電された粒子が、電圧源に接続された制御プレートを使用することなく、粒子コレクタユニットのプレートへ向かって案内される静電フィルタ装置を含む給気ターミナルを達成することである。言及された型式の制御プレートは、容易に理解されるように、ユニットのクリーニングの期間中の問題を引き起こす。
【0018】
発明の更なる目的は、フィルタ装置が、それらの間に絶縁プレートを必要とする電気的に接続された複数の制御プレートから独立した静電フィルタ装置を含む給気ターミナルを作り出すことである。
【0019】
更なる目的は、静電フィルタ装置の構成要素の数を減少させることである。
【0020】
更なる目的は、フィルタ構造を通って流れるガス状流の湿気成分の影響を受けないようにすることである。
【0021】
更なる目的は、簡単で経済的な方法で、また、同時に容易にクリーニングを行うことができるフィルタ構造を作り出すと共に、簡単で安価な方法でリサイクルすることができる製品を作り出すことである。
【0022】
更なる目的は、粒子コレクタ部分の粒子収集能力を改善することである。
【0023】
本発明の目的は、入ってくる空気をろ過すると共にそれを暖めることもできる改良された給気ターミナルを作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
これらの目的は、特許請求の範囲の第1項で明らかな特性により本発明に従って達成される。
【0025】
本発明の好適な実施態様は、従属請求項に記載された特徴を有する。
【0026】
本発明による給気ターミナルは、多数の利点を有する。その構造の故に、クリーニングするのが容易であり、また、製造するのが容易である。なぜなら、もし所望ならば粒子コレクタ部分の構成要素を全て同じ材料で形成することができ、また、これに続いて、一つ以上の対になるように配置された櫛状手段の中を通過するプレートによりユニットを形成するために、それらは簡単な方法で取り付けることができ、その後、更にプレートの組を一つの束となるように周りに張力が加えられたバンドにより一体化することができるからである。
【0027】
粒子は、粒子帯電部分においてコロナ放電によって帯電され、また、これに続いて部分的にアースされた粒子コレクタ部分において放電され、収集されるので、粒子コレクタ部分は、高電圧/電圧が必要とされる構造の唯一の部分である。粒子コレクタ部分においては、アースすることだけが必要である。
【0028】
櫛状手段と圧縮バンドによって一体化される多数の素子の形態で粒子コレクタ部分を組み立てることにより、この部分は、束のように分離して取り付けて、たとえば、スライドして挿入することにより静電フィルタ内に配置することができ、同時に、素子の特性の故にアースと他の電圧源との間の結合抵抗は必要でない。必要なことは、アースすべきプレートを単にアースするだけである。
【0029】
粒子がプレートの上に留まるように、それらはプレートに近接して放電されるべきであり、プレートから離れ過ぎた距離で放電されるべきではない。プレート間の適当な距離は、たとえば約5〜10mm好ましくは5〜8mmである。
【0030】
素子が製造される材料は、いわゆるソフトアース金属と等価な体積固有抵抗率を有する。ソフトアース金属すなわち半導電金属とは、適切には、約102から1011Ωcmの体積固有抵抗率を有する材料の物理的特性を意味する。本発明においては、好ましくは、適当な特性を有するプラスチック材料、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、この型式の共重合体、あるいは、相当物が、ソフトアース材料として使用される。必要になった場合には、所望の導電率を達成するために、これらの材料に炭素粉をドープすること、あるいは、他の適当な方法で当業者に知られている物質の混合物を装備することができる。
【0031】
素子は、好ましくは、1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの、より好ましくは、1×103Ωcmから1×107Ωcmまでの、更に精密には、1×103Ωcmから1×104Ωcmまでの範囲内にある体積固有抵抗率を有する一つ以上の非吸湿性重合体プラスチック材料から製造するのが有利である。
【0032】
これらの材料の組み合わせは、層構造を有する素子あるいは被覆を有する素子の形態のように、混合物の形態で同様に存在することも当然可能である。素子が、上記特性を有する材料および互いに互換性を有する材料から製造されたいくつかのバンド状の部分から成ることも勿論考えられる。
【0033】
材料の選択に際しては、通常の大気、腐食性等のフィルタ構造が使用される環境を当然考慮に入れなければならない。また、発火の場合に発生する可能性があるガスと同様に、燃焼特性および火の安全性も考慮しなければならない。しかしながら、この試験を行うことは、完全に当業者の能力の範囲内の事柄である。
【0034】
本発明による給気ターミナルにおける更なる利点は、現在の技術水準による静電フィルタ装置に必要である、結合抵抗、電気的に接続されたガイドプレートのような、多数の構成要素を省くことができると共に、素子と、概して粒子コレクタ部分のほぼ全体が構成された材料を、あたかもそれらが実質的に一つの材料であるかのように、容易に取り扱うことができるということであり、これは、最終的なリサイクルの費用効果が一層高くなり、また一層容易に実行されるようになることを意味する。
【0035】
帯電粒子が粒子コレクタ部分を通過するときに、反発力により素子から押し返されることなく、帯電粒子の電荷をこれらの素子へ取り除くことができるように、帯電粒子が適当な速度を有することは、粒子コレクタ部分の素子の上に固定するための粒子の能力に関連があることが判っている。素子の間を通過する期間中の適当な流速は、1m/秒のオーダーである。
【0036】
素子の体積固有抵抗率は、高過ぎもせず低過ぎもしないことも重要である。なぜなら、粒子電荷は、非常に高い体積固有抵抗率および非常に低い体積固有抵抗率を有する素子には伝達されず、電荷は、そこから或る距離だけ離れた素子に伝達されて、粒子の「放電」を引き起こし、これにより、粒子は両方の場合において素子に固定されることなくユニットを通り続けるからである。
【0037】
素子に、平滑でない不均一な表面、または、粗された表面を与えることによって、改良を達成することもできる。多くの方法で、たとえば、続いて粗された素子を成形したり、あるいは、モールドの期間中に素子に不均一な表面を形成するように、モールドの期間中にモールドを火花放電させることにより、この表面を達成することができる。
【0038】
本発明による給気ターミナルに含まれるフィルタ装置は、フィルタ装置を通る空気流の加温を行うことができる付加装置と組み合わせることができることが示された。このようにして、フィルタ装置を通って流れる、少なくとも年間の一部分において冷たい外気から成ることができ、同時に、この冷たい外気は一層快適な温度が達成されるように、また、空気が流れ込む部屋の冷たい隙間風の感覚が避けられるように暖めることができる、空気からの汚れおよび粒子の除去に関して効率的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明は、添付された図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0040】
図1は、本発明による給気ターミナルに含まれる静電フィルタ装置を備えたフィルタ構造を示す。明瞭にするために、外側ケーシング、設けられることがあるファン構造、設けられることがある制御ユニットのような公知の他の部品は図示されていない。従って、この構造は、とりわけ、たとえば、フィルタ構造を通してクリーニングされるべき空気を運ぶファン構造を備えた静電フィルタ装置に取り付けられることが意図されている。フィルタ装置は、ファンが通常の、すなわち、フィルタ装置と関連がない吸引ファンである通風室の中にも勿論置くことができる。
【0041】
フィルタ装置は、先に特定された材料から製造される二つのグループの成形された素子を含む。この実施態様においては、素子1,1'は、二つのグループに分かれており、これにより、二つのグループの素子は、交互に配置され、グループ毎に互いにオフセットされる。第1のグループの素子1は、互いに接続されると共にアース3に接続される。このアースは、たとえば、アースされるべき素子が導電性材料の、たとえば、多孔質の導電性エラストマー、あるいは、発泡プラスチック、あるいは、非剛性の織物細片の可撓性アースストラップと接触するまで、束の形態でフィルタケーシング内のホルダにスライドして入れられる櫛状縁取り部に取り付けられた素子により行うことができる。アースされるべき素子をアース片と良好に接触させるためにアースをどのように設計することができるのかは当業者には明らかである。
【0042】
素子1,1'は、一つ以上の櫛状縁取り部2によって所定の距離だけ離れて保持される。側部から見たこれらの櫛状縁取り部が図2に示される。フィルタ構造は、好ましくは、この構造の回りに強固に締められたバンド(図示せず)により一緒に保持される。これらのバンドは、櫛状縁取り部の外側で好都合に強固に締めることができる。櫛状縁取り部は、アースされない素子1'のグループがフィルタ構造と帯電部分に依存して電位を持ち上げ続けることができるように、絶縁材料から成る。これについての詳細は以下に続く。
【0043】
当業者が理解するように、素子の数は、通過する流れの流速、通過する流れのサイズ、および、当業者により実験的に決定される他のパラメータに依存する寸法上の問題である。
【0044】
図3において、粒子コレクタ部分が、粒子コレクタ部分に加えて粒子帯電部分が同じく配置されるケーシング4内に置かれて示される。すなわち、一つ以上のコロナワイヤ5が、矢印で示される空気が流れる方向に関して装置の前に配置される。いくつかの導電性の細長いコロナワイヤ5が、ケーシング4を横切る方向に且つ素子から或る距離だけ離れて、ケーシング4を通るように架線される。結束縁取り部2と素子1の間のアース接続3も示される。
【0045】
一つ以上のコロナワイヤの構造が、ケーシングの断面方向ではあるが図面に示されるものとは直角に、代わりに置換することができることに注意すべきである。
【0046】
図4は、同じ構造を図3の線IV−IVに沿った断面で示す。ここでは、コロナワイヤ5が絶縁アタッチメント6によってケース4内にどのように固定されるのかが示される。プレート状の素子1,1'の二つのグループの間のオフセットを明瞭に見ることができる。図3は、プレート状素子1のグループをアースに接続するアース接続を示し、7はプレート状素子1,1を一緒に保持するために、これらのものと櫛状手段2の周りに張力が掛けられるバンドを参照している。
【0047】
図5は、粒子コレクタ部分に加えて粒子帯電部分がケーシング4内に配置される本発明によるフィルタ構造の第2の実施態様を示す。すなわち、コロナ電極5は、矢印によって示される空気の流れ方向において粒子コレクタ部分の前に所定の距離で配置される。粒子コレクタ部分においては、互いに同心円状に交互に配置された中空の円筒状素子の二つのグループがあり、一方はアースされた素子1であり、他方は絶縁された素子1'である。発明の概念から逸脱することなく適切であるならば、いくつかの電極5を配置することが無論可能である。縁取り部3は、素子1のグループをアースする。
【0048】
図6は、図5のフィルタ構造を断面で示す。ケーシングは、ここでも参照番号4で参照され、アースされた素子は1で、絶縁された素子は1'で参照される。同心円状の素子を適切な距離だけ離して保持するために、離隔素子(図示せず)が使用される。
【0049】
請求項にしたがった発明の更なる実施態様においては、それぞれアースされた素子およびアースされない素子の二つのグループを、互いにオフセットしないこと、それらを流れの方向に関して実質的に同じサイズにしたり交互に異なった長さにすることができることを考えることができる。すなわち、流れの方向に関して最も遠い素子の端部を同じだけ遠くに伸延することができ、また、アースされない素子の前端を粒子帯電ユニットの近傍まで伸延することができ、これにより、アースされるべき素子のアースが幾分か異なった方法で配置されなければならない。
【0050】
櫛状縁取り部は、必要に応じて、プレート状素子の対のいずれか、あるいは、各側に交互に置くことができることに注意すべきである。或る特別なケースの場合には、束を一緒に保持するために二つ以上の櫛状縁取り部を有することは必要ではないことも考えられる。同心円状に配置された素子の場合には、櫛状縁取り部は、もし必要であれば、他の形態の非導電性の離隔素子で置換することができる。
【0051】
静電フィルタ装置を通って流れる空気から分離されるべき粒子は、高電圧の部分を通過する期間中に、すなわち、それらがコロナワイヤを通過するところで、帯電される。使用期間中は、アースされておらず、アースされた素子を超えて前方に伸延した素子のグループは、コロナワイヤの寸法と電圧に依存する電圧分布を有することになる。コロナワイヤの最も近くに置かれたこれらの素子の端部は、コロナワイヤに対して反対電荷、すなわち、コロナワイヤを過ぎて粒子帯電部分を通るそれらの通過の間に粒子が受け取るものと同じ電荷ではあるが同じ強さである必要はない電荷を有することになる。これは、アースされた素子へ向かう方向に所望の角度で粒子が導かれることを意味し、これにより、アースへ向かう粒子の放電が発生し、また、アースされた素子の表面に粒子が吸着される。
【0052】
本装置の構造により、結束用バンドを有する素子は、フィルタ構造から束として容易に取り除くことができ、そして、随意の方法で、たとえば、単に濯ぐことにより、クリーニングすることができ、本装置はリサイクルすることができる。
【0053】
前述の利点は、図7から図9に示されたように、一体化されたユニットとしての本発明による静電素子を含む給気ターミナルの実施態様にも適用される。
【0054】
図7は、給気ターミナル用に意図されたプレート状素子20,20′を示す。この素子は、異なった特性を有する重合体プラスチック材料の三つの異なったゾーンを含む。第1のゾーン10は、粒子コレクタユニットに含まれる素子1と1'のそれぞれに関連した上述した材料から形成される。第2のゾーン11は、電気的に絶縁性のプラスチック材料から成り、第3のゾーン12は、プラスチック、たとえば電圧の印加時にPCT(正温度係数)効果を有する導電性重合体からなる。これは、温度が上昇するとプラスチックの電気抵抗が増加することを意味する。そのようなプラスチックは、現在の技術水準で知られている。この型式の材料による有利な点は、適当な加熱効果を達成することができるように選択することができ、これにより、温度の上昇により重合体材料の加熱が減少し、最終的に完全に停止することである。プラスチックのこの挙動は、無論可逆的である。複雑な制御装置は必要とされないので、これは加熱部分の構造が簡単化されることを意味する。ゾーン12においては、二つの電気導体15,16が、たとえば、素子の長さ方向に平行に配置され、たとえば、交流220あるいは110Vの電圧源に接続可能である。抵抗に電圧を接続することにより、材料の加熱が生じる。
【0055】
これらの伸延された素子20,20′は、異なった材料の連結成形により作ることができ、これにより、それらは連続的なユニットを形成する。
【0056】
第2のゾーン11も、たとえば、一つ以上のコロナワイヤを素子に通すためにスタンプ加工された開口を備えるように成形することもできる。この理由は、以下に説明される。
【0057】
図8は、本発明による静電フィルタ装置を含む給気ターミナルの第1の実施態様を概略的に示しており、そこでは、図7による伸延された素子が、上記した静電フィルタに関して説明されたものと実質的に同じ方法で配置されるが、電気的に加熱可能なプラスチックからなる素子の領域は粒子コレクタユニットに関連してその後方に配置される。
【0058】
出口の外側ケーシングは4により示される。空気(矢印で示される)の流れの方向において、電気的に絶縁性のサポート6を備えた一つ以上のコロナワイヤ5が最初に配置される。次は、素子20′の正面縁であり、それは、電気的に絶縁された素子のグループに属し、アースされた素子に属するグループの前に横たわる素子20によって部分的に隠される。これらの二つの型式は、好ましくは交互に配置される。10で参照される素子の部分は、本発明による重合体材料に関して先に説明された特別な体積固有抵抗率を有するゾーンに関係する。すなわち、素子のこの部分は、好ましくは、1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの、より好ましくは、1×103Ωcmから1×107Ωcmまでの、更に精密には、1×103Ωcmから1×104Ωcmまでの領域内にある体積固有抵抗率を有する一つ以上の非吸湿性重合体材料から製造するのが有利である。非導電性プラスチックを備えたゾーン11が空気の流れの方向に続き、次いで、上記に従って接続可能な導体15および16による電気加熱を行うゾーン16が続く。
【0059】
図9は、本発明による静電フィルタ装置を含んでいる給気ターミナルの第2の実施態様を概略的に示しており、そこでは、図7による素子が、上記の静電フィルタ装置に関して説明されたものと実質的に同様な方法で配置されるが、電気的に加熱可能なプラスチックから成る素子の領域は、粒子コレクタユニットに直接連結されて前方に配置される。
【0060】
出口の外側ケーシングは4により示される。上記に従って接続可能な導体15および16によって電気加熱される第1のゾーン16は、空気の流れの方向に配置され、その後ろに素子上のゾーン11が続き、これにより、一つ以上のコロナワイヤ5が、ゾーン11に配置された開口17を通過することができるように配置される。これは、電気的に絶縁性のプラスチックから成る素子の部分である。次いで、空気の流れの方向に粒子コレクタゾーンが続き、そこでは、前面素子20'は電気的に絶縁された素子のグループに属しており、これの後ろ側にアースされた素子のグループに属する部分的に隠された素子20がある。これらの二つの型式の素子は、好ましくは交互に配置される。参照符号10を有する素子の部分は、本発明による重合体材料に関して与えられた特別な体積固有抵抗率を有するゾーンに関係する。すなわち、素子のこの部分は、好ましくは、1×102Ωcmから1×108Ωcmまでの、より好ましくは、1×103Ωcmから1×107Ωcmまでの、更に精密には、1×103Ωcmから1×104Ωcmまでの領域内にある体積固有抵抗率を有する一つ以上の非吸湿性重合体材料から製造するのが有利である。
【0061】
図7から図9の実施態様は、図5および図6による実施態様に示されるような同じ方法で、円筒形の素子の形状に配置することもできる。
【0062】
特許請求の範囲に定義されたように、本発明の範囲内において、たとえば、構造を変えるために先に述べられたものの間に、別の素子を配置することも考えられ、この場合には、装置内の電界分布が変わるという利点がある。たとえば、素子の一方のグループは、2倍にすることができ、あるいは、一方の別の素子または他のグループを、同様な理由で置換することができる。
【0063】
本発明は、上述された実施態様に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の中で自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】上方から見た結束用櫛状手段を備えた本発明による複数のプレート状素子を示す。
【図2】側方から見た櫛状結束用手段を示す。
【図3】ケーシングすなわちダクトの上側を取り除いて流れの方向で見たケーシングすなわちダクト内に置かれた本発明による給気ターミナルに含まれる静電フィルタ装置の第1の実施態様を示す。
【図4】図3の線IV−IVに沿った断面を示しているが、そこでは、ケーシングすなわちダクトの上側が示されている。
【図5】本発明による給気ターミナルに含まれる静電フィルタ装置の第2の実施態様を示す。
【図6】線VI−VIに沿った図5の静電フィルタ装置の貫通断面を示す。
【図7】一体化ユニットとしての本発明による静電フィルタ装置を含む給気ターミナルのためのプレート状素子を示す。
【図8】本発明による静電フィルタ装置を含む給気ターミナルの第1の実施態様を概略的に示す。
【図9】本発明による静電フィルタ装置を含む給気ターミナルの第2の実施態様を概略的に示す。
【符号の説明】
【0065】
1,1' 素子
2 櫛状縁取り部
3 アース
4 ケーシング
5 コロナワイヤ、電極
6 絶縁アタッチメント
7 バンド
10 第1のゾーン
11 第2のゾーン
12 第3のゾーン
15 電気導体
16 電気導体、ゾーン
17 開口
20,20′ プレート状素子
【出願人】 【識別番号】506420304
【氏名又は名称】プロセル エッセ.アー.
【出願日】 平成19年7月5日(2007.7.5)
【代理人】 【識別番号】100097319
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 彰


【公開番号】 特開2007−326102(P2007−326102A)
【公開日】 平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願番号】 特願2007−177315(P2007−177315)