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【発明の名称】 |
二酸化炭素固定化触媒および二酸化炭素固定化触媒製造方法 |
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【氏名】李 勤三 |
【課題】二酸化炭素分解効率が高い二酸化炭素固定化触媒を簡単、かつ、低廉なコストで得ることである。
【解決手段】無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型のマグネタイトが設けられてなる二酸化炭素固定化触媒。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型の酸化鉄が設けられてなることを特徴とする二酸化炭素固定化触媒。 【請求項2】 無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型のマグネタイトが設けられてなることを特徴とする二酸化炭素固定化触媒。 【請求項3】 無機系多孔質粒子が珪素系材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2の二酸化炭素固定化触媒。 【請求項4】 無機系多孔質粒子は、粒子径が5〜800μm、比表面積が20〜700m2/gであることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの二酸化炭素固定化触媒。 【請求項5】 鉄塩が付着した無機系多孔質粒子を焼成することを特徴とする二酸化炭素固定化触媒の製造方法。 【請求項6】 鉄塩溶液中に無機系多孔質粒子を浸漬する浸漬工程と、 前記浸漬工程の後、該無機系多孔質粒子を焼成する焼成工程 とを具備することを特徴とする二酸化炭素固定化触媒の製造方法。 【請求項7】 焼成後に還元工程を有することを特徴とする請求項5又は請求項6の二酸化炭素固定化触媒の製造方法。 【請求項8】 請求項1〜請求項4いずれかの二酸化炭素固定化触媒の製造方法であることを特徴とする請求項5〜請求項7いずれかの二酸化炭素固定化触媒の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は二酸化炭素固定化触媒に関する。 【背景技術】 【0002】 地球は温暖化に遭っている。温暖化の原因の一つとして、工業化の進展に伴って、二酸化炭素が、自然回復力を上回る程、大気中に放出され出したことが挙げられている。そこで、二酸化炭素を削減する方法として省エネの推進が提案されている。しかしながら、省エネのみでは不十分であり、二酸化炭素の固定化技術が盛んに研究されている。 【0003】 二酸化炭素の固定化技術としては、化学吸収法、物理吸収法、吸着法、膜分離法等が研究されている。又、分解除去技術として、半導体光触媒、金属コロイド触媒、金属錯体、酸素等による光化学的還元法、電気化学的還元法、化学的固定変換反応法(塩基との反応、転移反応、脱水反応、付加反応等)、及びバイオ技術による方法等が検討されている。しかしながら、これまでの上記した技術では、反応効率、コスト、エネルギー、二次公害発生等の問題点が残されており、実用化は未だの状態である。 【0004】 ところで、近年、特殊な鉄酸化物である酸素欠陥型マグネタイトの存在下で二酸化炭素を加熱すると、二酸化炭素は略100%炭素に分解し得ることが報告(Y.Tamuraら、Nature 346巻、255〜256頁、1990年)されている。この酸素欠陥型マグネタイトによる二酸化炭素の分解方法にあっては、300〜400℃の排ガス温度付近で反応が進行する為、系外から大きなエネルギーを注入する必要が無く、又、炭素を回収できることから、炭素を出発物質とする種々の有機物を得ることが出来る等の利点がある。 【0005】 しかしながら、これまでの酸素欠陥型マグネタイトは、その触媒効率が低い。 【0006】 そこで、酸素欠陥構造を有するマグネタイトを含み、粒子径が0.01〜150μm、粒子径に対する内部空孔径の比が0.3〜0.95である酸素欠陥マグネタイト中空粒子が提案(特許第3033303号)されるに至った。すなわち、先ず、酸素欠陥マグネタイト粒子の前駆体であるマグネタイト中空粒子が製造される。すなわち、加水分解性鉄塩の水溶液中にコアとなる粒子径が0.01〜140μmの球状重合体(例えば、スチレン樹脂などの球状重合体)を分散せしめ、加水分解反応により該球状重合体粒子上に酸化鉄層を設け、球状重合体−酸化鉄複合粒子を得る。次いで、前記球状重合体−酸化鉄複合粒子を水素雰囲気下で、例えば150℃以上、好ましくは250℃以上、又は空気中で、例えば150℃以上、好ましくは300℃以上で処理し、更に必要に応じ還元し、部分的に還元することによって、球状マグネタイト中空粒子を得ることが提案されている。或いは、又、コアとなる粒子径が0.01〜140μmの球状重合体粒子とシェルとなる粒子径がその1/5以下である酸化鉄粒子を気流中で高速攪拌することにより球状重合体−酸化鉄複合粒子を得、次いで上記と同様な熱処理操作によりマグネタイト中空粒子を得る技術が提案されている。 【0007】 そして、このようにして得られた酸素欠陥マグネタイト中空粒子による二酸化炭素分解効率は約20〜99%と非常にムラが有るものであった。 【0008】 事実、本発明者による追試においても、二酸化炭素分解効率は決して良いものでは無かった。 【特許文献1】特許第3033303号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 従って、本発明が解決しようとする課題は、二酸化炭素分解効率が高い二酸化炭素固定化触媒を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0010】 前記の課題は、無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型の酸化鉄が設けられてなることを特徴とする二酸化炭素固定化触媒によって解決される。 【0011】 特に、無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型のマグネタイトが設けられてなることを特徴とする二酸化炭素固定化触媒によって解決される。 【0012】 更には、上記本発明の二酸化炭素固定化触媒であって、無機系多孔質粒子が珪素系材料からなる二酸化炭素固定化触媒によって解決される。 【0013】 中でも、上記本発明の二酸化炭素固定化触媒であって、無機系多孔質粒子は、粒子径が5〜800μm(特に、50μm以上。450μm以下。)、比表面積が20〜700m2/g(特に、100m2/g以上。450m2/g以下。)である二酸化炭素固定化触媒によって解決される。 【0014】 又、前記の課題は、鉄塩が付着した無機系多孔質粒子を焼成することを特徴とする二酸化炭素固定化触媒の製造方法によって解決される。 【0015】 特に、鉄塩溶液中に無機系多孔質粒子を浸漬する浸漬工程と、 前記浸漬工程の後、該無機系多孔質粒子を焼成する焼成工程 とを具備することを特徴とする二酸化炭素固定化触媒の製造方法によって解決される。 【0016】 更には、上記本発明の二酸化炭素固定化触媒の製造方法であって、焼成後に還元工程を有する二酸化炭素固定化触媒の製造方法によって解決される。 【0017】 中でも、上記本発明の二酸化炭素固定化触媒の製造方法であって、上記本発明の二酸化炭素固定化触媒を製造する方法によって解決される。 【発明の効果】 【0018】 二酸化炭素分解効率が高い二酸化炭素固定化触媒が簡単、かつ、低廉なコストで得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 本発明になる二酸化炭素固定化触媒は、無機系多孔質粒子の表面に化学量論的に酸素欠陥型の酸化鉄が設けられたものである。特に、無機系多孔質粒子の表面に化学量論的に酸素欠陥型のマグネタイトが設けられたものである。前記の無機系多孔質粒子は、特に、珪素系材料からなる。無機系多孔質粒子は、特に、粒子径が5〜800μm(中でも、50μm以上。450μm以下。)、比表面積が20〜700m2/g(中でも、100m2/g以上。450m2/g以下。)である。 【0020】 本発明になる二酸化炭素固定化触媒(特に、上記構造の二酸化炭素固定化触媒)の製造方法は、鉄塩(水酸化鉄も含まれる。)が付着した無機系多孔質粒子を焼成するものである。特に、鉄塩溶液中に無機系多孔質粒子を浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程の後、該無機系多孔質粒子を焼成する焼成工程とを具備する。更に、焼成後に還元工程を有する。 【0021】 以下、具体的な実施例を挙げて説明する。 【0022】 [実施例1] 14.01質量部のシリカバルーン(多孔質珪酸担体:平均粒径200μm、比表面積450m2/g)、49.06質量部のFeCl3・6H2O、及び1814質量部の水を、耐圧容器に入れた。そして、100℃の温度下において2日間掛けて加水分解を行わせ、懸濁水溶液を得た。 【0023】 この後、デカンテーション操作を行った。次いで、純水で洗浄操作を数回行った後、濃縮操作を行い、27.45質量部の茶色コートシリカバルーンを得た。 【0024】 この茶色コートシリカバルーンを、800℃の温度で3時間掛けて焼成し、20.75質量部のFe2O3付着シリカバルーン(Fe2O3担持率:32.5%)を得た。 【0025】 そして、このようにして得られたものを、二酸化炭素固定化前に、250℃の水素下で保持し、酸素欠陥型マグネタイトに変換した。 【0026】 [実施例2] 実施例1において、酸素欠陥型マグネタイトへの変換を350℃で行った以外は同様に行った。 【0027】 [比較例1] 151質量部のFe3O4(大きさが5〜25μm)を、5%ポリビニルアルコール(PVA)水溶液5mlとイソプロピルアルコール(IPA)とを用いて造粒した。そして、この造粒物を放置して乾燥し、♯10〜50のもので分級した。♯50より大きなものはIPAを用いて再造粒し、そして放置乾燥し、♯10〜50のもので分級した。 【0028】 ♯10〜50の造粒物を100℃で2時間掛けて乾燥した。そして、この乾燥した造粒物を350℃の温度で熱処理し、脱PVAを行った。この後、♯10〜50のもので分級し、144質量部のFe3O4を得た。そして、このものを900℃で焼成し、更に脱PVAを行った。 【0029】 そして、このようにして得られたものを、二酸化炭素固定化前に、350℃の水素下で保持し、酸素欠陥型マグネタイトに変換した。 【0030】 [特性] 上記実施例1,2及び比較例1の二酸化炭素固定化触媒をカラムに装填し、そして二酸化炭素の固定化処理を行った。すなわち、カラムに二酸化炭素を流した。所定時間の二酸化炭素流動後、カラムから二酸化炭素固定化触媒(酸素欠陥型マグネタイト)を取り出し、動的試験による二酸化炭素分解量を調べたので、その結果を表−1に示す。 【0031】 表−1 触媒充填量 カラム温度 二酸化炭素分解量 実施例1 3.25g 250℃ 0.20mmol/g 実施例2 3.25g 350℃ 0.37mmol/g 比較例1 10g 350℃ 0.02mmol/g この動的試験による二酸化炭素の固定化具合は、本発明になる二酸化炭素固定化触媒が、特許第3033303号の如きの従来の二酸化炭素固定化触媒に比べて、約10〜20倍の二酸化炭素分解能力を有していることを示している。すなわち、現実に二酸化炭素を分解しようとする場合、二酸化炭素は流動状況下に有るのが普通であり、このような状況下における二酸化炭素分解能力が実際には問題になるものであり、このような現実の状況下において本発明は二酸化炭素の分解能力が高いと言う特長を奏する。 代 理 人 宇 高 克 己
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| 【出願人】 |
【識別番号】591214033 【氏名又は名称】李 勤三
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| 【出願日】 |
平成17年9月21日(2005.9.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079005 【弁理士】 【氏名又は名称】宇高 克己
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| 【公開番号】 |
特開2007−83159(P2007−83159A) |
| 【公開日】 |
平成19年4月5日(2007.4.5) |
| 【出願番号】 |
特願2005−274783(P2005−274783) |
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