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【発明の名称】 パチンコ機における役物装置
【発明者】 【氏名】榎本 宏

【氏名】太田 和伸

【氏名】泉 邦秋

【要約】 【課題】原位置検出部を簡単な構成として小さなスペースで設置可能とすると共にモータへの負荷の軽減を図ったパチンコ機における役物装置を提供すること。

【解決手段】パチンコ機の電源投入時に検出手段により被検出片を検出していない場合には、検出手段により被検出片を検出するまでモータ装置を一方向へ回転駆動させ、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置を反対方向へ回転駆動させ、ついで、検出手段により被検出片を検出しなくなったことに基づいてモータ装置を停止させて演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、若しくは検出手段により被検出片を検出している場合には、検出手段により被検出片を検出しなくなるまでモータ装置を前記反対方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出しないことに基づいてモータ装置を停止させて演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形態の演出部材と、その演出部材を遊技盤の遊技領域に出没自在に動作させる駆動手段と、その演出部材の動作と連係して作動する被検出片と、その被検出片の所定部位を検出する検出手段とを備えたパチンコ機の役物装置において、
前記演出部材に一体に設けられた回転軸を前記駆動手段のモータ装置により時計方向及び反時計方向に回転自在に設け、前記被検出片は時計方向又は反時計方向の何れかの方向へ回転した前進端にて前記検出手段により検出されるように設けられ、他方、その被検出片は前記方向と反対方向へ回転した後退端において前記検出手段により検出されないように設けられ、
パチンコ機の電源投入時において、前記検出手段により被検出片を検出していない場合には、前記検出手段により被検出片を検出するまで前記モータ装置を一方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置をその方向と反対方向へ回転駆動させ、ついで、検出手段により被検出片を検出しなくなったことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、若しくはパチンコ機の電源投入時において前記検出手段により被検出片を検出している場合には、前記検出手段により被検出片を検出しなくなるまでモータ装置を前記反対方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出しないことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、
又はパチンコ機の電源投入時において、前記検出手段により被検出片を検出している場合には、前記検出手段により被検出片を検出しなくなるまで前記モータ装置を一方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出しなくなったことに基づいてモータ装置をその方向と反対方向へ回転駆動させ、ついで、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、若しくはパチンコ機の電源投入時において前記検出手段により被検出片を検出していない場合には、前記検出手段により被検出片を検出するまでモータ装置を前記反対方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御するように構成したことを特徴とするパチンコ機における役物装置。
【請求項2】
前記演出部材の回転軸に設けたギヤが、前記モータ装置の出力軸に取り付けた駆動ギヤにより中間ギヤを介して駆動されるように設けたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機における役物装置。
【請求項3】
前記被検出片が前記駆動ギヤと一体状に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパチンコ機における役物装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機における役物装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10に示すように、従来のパチンコ機の役物装置aは、遊技盤pの遊技領域rのほぼ中央に配置された図柄表示装置qの装飾部材uの上部背面側に設置される。この役物装置aは、図11に示すように、180°の角度間隔をおいて配置された操作片d、eを備えた回転板cをモータbの駆動により回転駆動し、その回転板cに連結されたアームiを回動軸hを支点として揺動させることにより、当該アームiの先端部kにスライドlを介して連結された演出部材mを、遊技盤pの前面に位置する遊技者側から装飾部材uに隠れて見えない収納位置(図10)と、遊技者側から見える露出位置とに切替可能に設け、検出スイッチsが回転板cに180°の角度間隔をおいて半径方向に配置した切欠部f,gの何れかを検出したときにモータbの駆動を停止するように制御し、その検出時における演出部材mの位置を収納位置、即ち原位置とするように構成されている。
【0003】
しかし、演出部材の収納位置を検出する一連の原位置検出部を設けるためのスペースは限られているために、装飾部材の背面側に小さなスペースしかないパチンコ機の場合には、上記役物装置aにおける原位置検出部のように、回転板cを1回転させる構造とすることができないことがある。
【0004】
また、原位置検出部を所定の回動規制範囲内を往復動する可動片を検出スイッチによって検出するような構成とした場合には、原位置検出制御時に、可動片をどちらの方向に回動させるべきかが分からず、モータをどれだけの時間駆動させればよいのかも分からない。
このため、可動片を回動させたときに、可動片が回動範囲を規制する規制部材に衝突してからもモータが駆動され続けると、モータに大きな負荷がかかって故障してしまうことがある。これについては、規制部材の付近に検出スイッチを設けることにより回避することができるが、それでは検出部が複雑な構成になると共にコスト的な問題が生じる。
【0005】
また、この役物装置aにおいて、図11、図12(ロ)の演出部材mの収納位置でモータbが回転して操作片dとアームiの後端部jとの係合が解かれると、演出部材mは自重により下降位置まで瞬時に降下して図12(イ)の露出位置となる。
【0006】
上述した役物装置aでは、上記演出部材mの自重による落下の際に相当の衝撃力が発生する。このため、当該衝撃力を緩和する緩衝機能を設けることを要すると思われるが、上記露出位置とする度に毎回発生する衝撃作用によってアームiや当該アームiの先端部kの周辺部分が損傷する危惧がある。
【特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、原位置検出部を簡単な構成として小さなスペースで設置可能とすると共にモータへの負荷の軽減を図ったパチンコ機における役物装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために請求項1に記載した発明は、所定形態の演出部材と、その演出部材を遊技盤の遊技領域に出没自在に動作させる駆動手段と、その演出部材の動作と連係して作動する被検出片と、その被検出片の所定部位を検出する検出手段とを備えたパチンコ機の役物装置において、前記演出部材に一体に設けられた回転軸を前記駆動手段のモータ装置により時計方向及び反時計方向に回転自在に設け、前記被検出片は時計方向又は反時計方向の何れかの方向へ回転した前進端にて前記検出手段により検出されるように設けられ、他方、その被検出片は前記方向と反対方向へ回転した後退端において前記検出手段により検出されないように設けられ、
パチンコ機の電源投入時において、前記検出手段により被検出片を検出していない場合には、前記検出手段により被検出片を検出するまで前記モータ装置を一方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置をその方向と反対方向へ回転駆動させ、ついで、検出手段により被検出片を検出しなくなったことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、若しくはパチンコ機の電源投入時において前記検出手段により被検出片を検出している場合には、前記検出手段により被検出片を検出しなくなるまでモータ装置を前記反対方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出しないことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、
又はパチンコ機の電源投入時において、前記検出手段により被検出片を検出している場合には、前記検出手段により被検出片を検出しなくなるまで前記モータ装置を一方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出しなくなったことに基づいてモータ装置をその方向と反対方向へ回転駆動させ、ついで、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御し、若しくはパチンコ機の電源投入時において前記検出手段により被検出片を検出していない場合には、前記検出手段により被検出片を検出するまでモータ装置を前記反対方向へ回転駆動させて、検出手段により被検出片を検出したことに基づいてモータ装置を停止させて前記演出部材が遊技領域から隠れた状態を原位置とするように制御するように構成したことを特徴とする。
【0009】
同様の目的を達成するために請求項2に記載した発明は、請求項1に記載のパチンコ機における役物装置において、前記演出部材の回転軸に設けたギヤが、前記モータ装置の出力軸に取り付けた駆動ギヤにより中間ギヤを介して駆動されるように設けたことを特徴とするものである。
【0010】
同様の目的を達成するために請求項3に記載した発明は、請求項2に記載のパチンコ機における役物装置において、前記被検出片が前記駆動ギヤと一体状に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
(請求項1の発明)
このパチンコ機における役物装置は、原位置検出部が検出手段により検出される被検出片を1回転させることなく検出可能であって簡素な構成とされているので、原位置検出部を小さなスペースで設置することができる。加えて、モータ装置への負荷が少ない構造とされているので、故障しにくく長期間にわたり安定して作動する。
【0012】
(請求項2の発明)
このパチンコ機における役物装置は、モータ装置とギヤ機構からなる駆動手段によって演出部材を遊技領域に出没自在に動作させるように構成し、モータ装置への負荷が少なく、長期間にわたり安定して作動する。
【0013】
(請求項3の発明)
このパチンコ機における役物装置は、原位置検出部の検出片を駆動ギヤと一体状に設けているので、原位置検出部をコンパクトにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の最良の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明にかかるパチンコ機の役物装置を設置した遊技盤の概要正面図、図2は図1に示す遊技盤の裏部品を除いた状態を示す背面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は演出部材が原位置の状態における役物装置の斜視図、図5は演出部材が進出位置の状態における役物装置の斜視図、図6は演出部材が原位置の時における役物装置の正面図、図7は演出部材が進出位置の時における役物装置の正面図、図8は原位置検出制御順序を示すフローチャート、図9は他の実施例の原位置検出制御順序を示すフローチャートである。
【0015】
本発明にかかるパチンコ機における役物装置1を遊技盤50に設置した態様を図1に示す。このパチンコ機における役物装置1は、所定形態の演出部材2と、演出部材2を遊技盤50の遊技領域rに出没自在に動作させる駆動手段5と、その演出部材2の原位置(収納位置)を検出するための原位置検出部12とから構成されている。
【0016】
このパチンコ機は、渦巻状に配置された外側レール51と内側レール52により囲まれる遊技領域rに、パチンコ球の通過を検出する通過ゲート53と、普通図柄表示器54、始動入賞装置55と、液晶画面部を備えた図柄表示装置56及び大入賞装置65を設け、遊技領域rに打ち込まれたパチンコ球が通過ゲート53を通過することにより普通図柄表示器54が作動して所定の図柄を表して停止し、このときにパチンコ球が入賞しにくい閉成状態から入賞しやすい開放状態に切り替えられる始動入賞装置55にパチンコ球が入賞することにより図柄表示装置56を作動させ、その図柄表示装置56が所定の図柄を表して停止すると特定遊技状態が発生して大入賞装置65の大入賞口をパチンコ球を受け入れる開放状態とし、その開放状態が所定回数だけ繰り返されて多量の景品球を放出することができる一般的構造とされている。
【0017】
57は図柄表示装置56の液晶画面部の周囲を飾るために遊技盤50に取付けられたプラスチック製の装飾体である。58はその液晶画面を臨ませるために装飾体57の中心部を開放して設けられたほぼ矩形状の窓穴である。59は窓穴58の上部前方を横断するように装飾体57に設けられた目隠し片である。
【0018】
図3に示すように、上記窓穴58の上部を横断するように装飾体57に設けられた扁平形態の枠部材60の裏面側には、本発明にかかる役物装置1を構成する駆動手段5のギヤボックス6がビス61により締め付け固定されている。そのギヤボックス6には、両端に丸みのある棒形状の演出部材2の後面から水平方向に突出するように一体に設けられた回転軸3を回転可能に設けると共に、当該回転軸3をモータ装置9によりギヤ機構を介して時計方向及び反時計方向に回転自在に設けている(図4)。そのモータ装置9は、ギヤボックス6に固定される取付板8に取付けられている。その枠部材60は、目隠し片59の後方に演出部材2を収めることを可能とする所定間隔を置いて配設されている。
【0019】
上記ギヤ回転機構は、図4、図6に示すように、モータ装置9の出力軸9aに取り付けられた駆動ギヤ11により中間ギヤ15を介して演出部材2の回転軸3に設けたギヤ16を駆動するように設けられている。その駆動ギヤ11の一側端部には、扇形の被検出片13が一体状に設けられている。17は被検出片13を挟むように一対の投光部18aと受光部18bを配置した検出手段としてのフォトセンサーである。それら被検出片13とフォトセンサー17により原位置検出部12が構成されている。
【0020】
しかして、その被検出片13は、時計方向又は反時計方向の何れかの方向へ回転した前進端にてフォトセンサー17により検出されるように設けられ、他方、被検出片13は、前記方向と反対方向へ回転した後退端においてフォトセンサー17により検出されないように設けられている。
【0021】
詳しくは、被検出片13の平坦部13aがフォトセンサー17により検出されたときには(フォトセンサー:オフ状態)、演出部材2は図5、図7に示す縦向き姿勢の進出位置(露出位置)にある。また、被検出片13の平坦部13aがフォトセンサー17により検出されないときには(フォトセンサー:オン状態)、演出部材2は図4、図6に示す横向き姿勢の原位置(収納位置)にあるように制御される。なお、本発明における原位置検出部12は、上記被検出片13を1回転させることなくフォトセンサー17によって検出可能としているため、コンパクトに構成することができる。
【0022】
つぎに、上記構成になる本発明のパチンコ機における役物装置1の原位置検出制御について、図8のフローチャートに基づき説明する。
(1)パチンコ機の電源を投入することにより、原位置検出制御がスタートする。
(2)フォトセンサー17により被検出片13が検出されていないオン状態の場合(S71,YES)には、被検出片13が検出されるまでモータ装置9を時計方向へ回転駆動させる(S72)。また、フォトセンサー17により被検出片が検出されているオフ状態の場合(S71,NO)には、(4)のモータ装置9を反時計方向へ回転駆動させる制御に移行する(S75)。
(3)被検出片13がフォトセンサー17により検出される(オフ状態になる)と(S73,YES)、モータ装置9を所定時間停止させる。
(4)ついで、モータ装置9を反時計方向へ回転駆動させ(S75),フォトセンサー17により被検出片13が検出されないオン状態になると(S76,YES)、モータ装置9を停止する。これにより、役物装置1の原位置検出制御が終了し、演出部材2は目隠し片59から隠れた横向き姿勢の収納位置となる。
【0023】
図9のフローチャートには、他の実施例の原位置検出制御順序を示す。
この実施例においては、被検出片の平坦部がフォトセンサー17により検出されたときには(フォトセンサー:オフ状態)、演出部材2は横向き姿勢の原位置(収納位置)にある。また、被検出片の平坦部がフォトセンサー17により検出されないときには(フォトセンサー:オン状態)、演出部材2は縦向き姿勢の進出位置(露出位置)にあるように制御される。このフローチャートの説明については、前述した図8のフローチャートの説明に準ずるので省略する。
なお、上記原位置検出制御を行なうためには、被検出片の平坦部の形状を変更する必要がある。
【0024】
以上に述べた通り、このパチンコ機における役物装置は、原位置検出部がフォトセンサーにより検出される被検出片を1回転させることなく検出可能であって簡素な構成とされているので、この原位置検出部を小さなスペースで設置することができる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明にかかるパチンコ機の役物装置を設置した遊技盤の概要正面図
【図2】図1に示す遊技盤の裏部品を除いた状態を示す背面図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】演出部材が原位置の状態における役物装置の斜視図
【図5】演出部材が進出位置の状態における役物装置の斜視図
【図6】演出部材が原位置の状態における役物装置の正面図
【図7】演出部材が進出位置の状態における役物装置の正面図
【図8】原位置検出制御順序を示すフローチャート
【図9】他の実施例の原位置検出制御順序を示すフローチャート
【図10】従来のパチンコ機の役物装置を設置した遊技盤の概要正面図
【図11】従来のパチンコ機の役物装置の斜視図
【図12】従来の原位置検出部における(イ)露出位置と(ロ)収納位置の説明図
【符号の説明】
【0026】
1・・・パチンコ機の役物装置
2・・・演出部材
3・・・回転軸
5・・・駆動手段
9・・・モータ装置
9a・・・出力軸
11・・・駆動ギヤ
12・・・原位置検出部
15・・・中間ギヤ
16・・・ギヤ
17・・・フォトセンサー(検出手段)
50・・・遊技盤
60・・・枠部材
r・・・遊技領域
【出願人】 【識別番号】000161806
【氏名又は名称】京楽産業.株式会社
【出願日】 平成18年6月9日(2006.6.9)
【代理人】 【識別番号】100090239
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 始


【公開番号】 特開2007−325807(P2007−325807A)
【公開日】 平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願番号】 特願2006−160386(P2006−160386)