| 【発明の名称】 |
ウッド型ゴルフクラブヘッド |
| 【発明者】 |
【氏名】今本 泰範
【氏名】島崎 秀夫
【氏名】松永 英夫
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| 【要約】 |
【課題】低重心化を図り、無駄な振動を抑える。
【解決手段】金属製のソール2の前後方向にわたってかつその前後の長さの半分以上を占めるように1又は2以上の凹部3を形成し、この凹部3に弾性体6を埋め込み、この弾性体6にかぶさるように凹部3にソール2と面一となるようにウェイト7を固着し、凹部3の面積をソール2の全面積の10〜60%となるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属製のソールの前後方向にわたってかつその前後の長さの半分以上を占めるように1又は2以上の凹部を形成し、この凹部に弾性体を埋め込み、この弾性体にかぶさるように凹部にソールと面一となるようにウェイトを固着し、凹部面積をソールの全面積の10〜60%となるようにしたことを特徴とするウッド型ゴルフクラブヘッド。 【請求項2】 前記ウェイトとしてタングステン合金を用い、凹部へ圧入したことを特徴とする請求項1に記載のウッド型ゴルフクラブヘッド。 【請求項3】 前記凹部の底部から上に形成された段部にウェイトを当接され、段部より奥に弾性体を埋め込んだことを特徴とする請求項1又は2に記載のウッド型ゴルフクラブヘッド。 【請求項4】 前記ボディのクラウンの厚さを0.5mm±0.1mmに形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のウッド型ゴルフクラブヘッド。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ウッド型ゴルフクラブヘッドに関し、特にソールが金属材料で形成されたドライバーやフェアウェーウッドに適用して好適なウッド型ゴルフクラブヘッドに関する。 【背景技術】 【0002】 ゴルフクラブヘッドのボールインパクト時の振動を抑え、打感と飛距離を向上させるために、JIS C硬度が15〜80(好適には20〜60)の弾性体(熱可塑性エラストマー)をヘッドに内蔵したものが知られている(特許文献1参照)。この例では、アイアンゴルフクラブのヘッドに適用しているが、ウッド型ゴルフクラブヘッドのソール内部に突出する筒体をソールのほぼ中央に形成し、この筒体内に弾性体を収容し、ビスで蓋をする構造のものも知られている。この場合も、インパクト時に生じるヘッドの振動をこの弾性体が抑制し、その結果、打感と飛距離を向上させている。また、弾性体が無駄な振動を抑え、ミスヒット時でも手に嫌な感触が残らないように作用している。また、ビスとしてタングステンなどの比重の大きなものを使用することで低重心化も図っていた。 【0003】 また、低重心化を図るため、ソールに形成された複数の凹部にウェイトを取付けたものも知られている。ウェイトとしてはタングステン銅が用いられ、大きいウェイトが長方形状であり、長さ1.1815インチ、幅0.25インチに形成されている。このウェイトはソールの凹部にろうけつによって結合されている(特許文献2参照)。 【特許文献1】特開2004−89434号公報(第4頁、図1) 【特許文献2】特開平11−262548号公報(第3,4頁、図7) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1のものをウッド型ゴルフクラブヘッドに適用したものでは、無駄な振動を抑え、低重心化することはできても、ウェイトがネジであるため、所定の高さを必要とし、表面積を広くできず、より一層の低重心化と振動抑制はむずかしかった。低重心化の面からは、細長く薄いウェイトを複数ソールに固着した特許文献2の方が有利であった。しかし、特許文献2のものは、ソールを含むボディの振動を抑える機能はなかった。また、特許文献1の弾性体もソールの面積に占める割合がきわめて小さく、未だ十分な振動抑制効果が得られなかった。 【0005】 そこで、本発明は、ソールの全面積に占める弾性体及びウェイトの割合を増大させて、より一層の低重心化と振動抑制効果を高めたウッド型ゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上述の目的を達成するため、この発明は、金属製のソールの前後方向にわたってかつその前後の長さの半分以上を占めるように1又は2以上の凹部を形成し、この凹部に弾性体を埋め込み、この弾性体にかぶさるように凹部にソールと面一となるようにウェイトを固着し、凹部面積をソールの全面積の10〜60%となるようにしたものである。 【発明の効果】 【0007】 以上説明したように、本発明によれば、金属製のソールの前後方向にわたってかつその前後の長さの半分以上を占めるように1又は2以上の凹部を形成し、この凹部に弾性体を埋め込み、この弾性体にかぶさるように凹部にソールと面一となるようにウェイトを固着し、凹部面積をソールの全面積の10〜60%となるようにしたので、ウェイトはソール上方には突出せず、ソールと面一にかつ比較的広い面積で存在することで十分な低重心化を図れるのみならず、凹部に収容された弾性体も比較的広い面積でソールに沿った形で存在するので、ソールを含むボディの無駄な振動を抑え、打球感と飛距離を向上させる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 以下に、本発明の好適な実施形態について図面を参照にして説明する。 【0009】 図1は、ヘッドのボディ1をソール2側から見た分解斜視図であり、ソール2の中央部分に、その前後方向にわたって、かつその前後の長さの半分以上(この場合7〜8割)を占めるように、後部(フェースと反対側)が狭まった長円形状あるいは水滴形状の凹部3を形成してある。この凹部3の底部4からソール2までの間、すなわち弾性体6の厚み分相当の個所に全周にわたる段部5を形成してある。この凹部3の底部4に弾性体6を埋め込み、この弾性体6にかぶさるように段部5に当接するようにウェイト7を凹部3に圧入する。前記ソール2は、金属材料で形成され、図示する例では、ステンレス17−4phを使用した。前記凹部3の面積は、ソール2の全面積の10〜60%となるようにした。 【0010】 前記弾性体6としては、弾性を有するエラストマーが好ましく、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー、1,2−ポリブタジエン、アイオノマー樹脂、トランスポリイソプレン等がある。特に、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー、1,2−ポリブタジエンが好適である。エラストマーが熱可塑性エラストマーである場合、その軟化温度は80℃以上であることが好ましい。これは、夏場の日中に、自動車のトランクに収納されたゴルフクラブのエラストマーを塑性変形させないためである。弾性体6のJIS C硬度が15〜80特に18〜70とりわけ20〜60であると、打球感が良好なものとなる。しかし、硫黄で加硫したゴム、特にブチルゴムを配合したゴムなどは、特にブチルゴムを配合したゴムなどは、熱可塑性エラストマーに比べて温度依存性が低く好ましい。また、特に粘弾性材料は、ヘッドの振動を抑えるのに非常に有効である。具体的には、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、天然ゴム、シリコンゴム、スチレン系ゴム等である。この中で、特にブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムが好ましいが、天然ゴムとブチルゴムを混ぜて使用してもよい。 【0011】 前記弾性体6として用いる粘弾性材料は、粘弾性材料の損失係数(tanδ)が−40℃から−10℃の範囲で0.3以上であること、又は−40℃から−10℃の範囲でピーク値0.5以上をもつことが望ましい。粘弾性材料のこの損失係数(tanδ)は、貯蔵剪断弾性率(G´)と損失剪断弾性率(G″)の比、G″/G´を損失正接(損失係数)と呼び、tanδであらわし、材料が変形する際に材料がどのくらいエネルギーを吸収するか(熱に変える)を示している。測定は動的粘弾性測定装置で求めることができる。tanδの値が大きいほどエネルギーを吸収し、衝撃緩衝試験では反発弾性率が小さくなり、加振試験においては共振倍率が低くなる。 【0012】 前記ウェイト7としては、タングステン−ニッケル合金、タングステン−銅合金が好適に使用できる。これらの比重は9〜12であるものがよい。なお、ソール2以外の形成材料もソール2と同一材料であってもよいし、異なる材料を組合せたコンポジットボディであってもよい。このウェイト7の厚さは、0.5mm〜2.5mmとし、1.0mm〜2.0mmが好ましい。ヘッドの重心を低くするためである。また、ロフト角が大きくなるほど、ウェイト7の厚み及び重量を重くするとよい。フェアウェーウッドの場合、ロフト角が大きくなるに従って、ヘッド体積が小さくなると共に、ヘッド重量は重くなるためである。 【0013】 図2は、ヘッドの側断面であり、厚さ約2mm、重さ約1gの弾性体6を凹部3に埋め込み、約10gのタングステン−ニッケル合金のウェイト7を凹部3に圧入した状態を示す。ここで、符号8はフェース、符号9はクラウンを示す。ここで、クラウン9は、ステンレス鋳造で極限まで薄くし、すなわち肉厚を0.5mmとし、クラウン9の軽量化を図っている。また、ソール2の肉厚設計をコンピュータシミュレーションにより、最適な重量配分にし、プロ・上級者の求める操作性を満足させながら、方向性に優れた高い慣性モーメントを実現した。上述した薄肉クラウンによって約5gの軽量化を図る一方、ソール中央部に約10gのタングステン合金のウェイト7を圧入し、さらに最適形状の肉厚ソール2による低重心設計で、高打ち出し・低スピンの強弾道の飛びを実現したものである。 【0014】 図3は、ソール2の凹部3の周縁がウェイト7の周縁をカシメるようにした個所Aの拡大図を示す。ウェイト7の凹部3への固着手段は、圧入、カシメの他にも接着などの公知手段も採用可能である。 【0015】 図4ないし図6は、フェアウェーウッドの♯3に本発明を適用したもの(本発明品)と、ヘッド体積158cm3、ロフト角15°、ステンレスボディの上級者向け♯3フェアウェーウッド(商品名;ツアーステージF−ST)を比較例1とし、ヘッド体積170cm3、ロフト角14°、ステンレスボディで内部にタングステンウェイトを設けて重心距離を短くした♯3フェアウェーウッド(商品名;ツアーステージF−ST+)を比較例2として、夫々「重心高さ」、「重心距離」、「慣性モーメント」を比較したグラフである。本発明品は、比較例1よりもフェース高さが高いが、重心高さは低くすることができた。これにより、プロ・上級者の高ヘッドスピードでも吹き上がらない強弾道が得られた。また、重心距離は、比較例1,2よりも横長の形状にすることで長くなった。さらに、横方向の慣性モーメントも大きくなり、方向性にも優れる。 【0016】 上述した実施形態では、凹部3をソール中央に1つ形成したが、左右一対の2つ、あるいは中央とその左右の3つにすることも可能であるし、4つ以上とすることもできる。また、ウェイト7と凹部3の形状も種々の形状とすることもでき、重心深さを深くしたいときには、ソール2の後部に重量配分が多くなる形状とすることができる。 【0017】 前記ソール2には、粘弾性体の臭化ブチルゴムを入れた本発明品のゴルフクラブヘッド及び弾性体のウレタン系エラストマーを入れた本発明品のゴルフクラブヘッドと上述した比較例のゴルフクラブと打感のフィーリングテストを行った。その結果、比較例1,2のゴルフクラブに比べ、粘弾性体を入れたゴルフクラブヘッドの打感が一番良く、次いで、弾性体を入れたゴルフクラブヘッドでも、打感が良く効果があった。これは、弾性体、粘弾性体の効果によるものである。 【0018】 図3で示したウェイト7のソール2への固着手段の他に、図7及び図8に示すように、ソール2の凹部3との境界部分に凹部3の外周に沿って連続する突片3Aを形成しておき、ウェイト7の外周部には切欠き凹部7Aを形成しておき、ウェイト7を凹部3に嵌め込んだ後に突片3Aを押しつぶし、この突片3Aで切欠き凹部7Aを埋めるように塑性変形を施してウェイト7をソール2に固着することもできる。前記凹部3は、小さな凹部30と大きな凹部31との二段構造になっていて、小さな凹部30に弾性体6を配置し、大きな凹部31にウェイト7を配置するようになっている(図3の実施形態でも同じ)。大きな凹部31は、小さな凹部30の外周よりも1〜5mm程度大きく形成してあり、段部5(図1参照)にウェイト7の外周縁を圧接させる。 【0019】 図9及び図10もウェイト7の他の固着手段を示すものであり、凹部3の外周に溝部3Bを形成し、ウェイト7の外周に突起7Bを形成し、この突起7Bを溝部3Bに圧入することにより、塑性変形を施してウェイト7をソール2に固着したものである。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】ソール側から見た斜視図。 【図2】側断面図。 【図3】ウェイト固着個所の拡大断面図。 【図4】重心高さの比較グラフ。 【図5】重心距離の比較グラフ。 【図6】慣性モーメントの比較グラフ。 【図7】ウェイト固着の他の手段を示す固着前の拡大断面図。 【図8】図7の固着後の拡大断面図。 【図9】ウェイト固着の別の手段を示す固着前の拡大断面図。 【図10】図9の固着後の拡大断面図。 【符号の説明】 【0021】 1 ボディ 2 ソール 3 凹部 6 弾性体 7 ウェイト
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| 【出願人】 |
【識別番号】592014104 【氏名又は名称】ブリヂストンスポーツ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年4月17日(2006.4.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078824 【弁理士】 【氏名又は名称】増田 竹夫
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| 【公開番号】 |
特開2007−83012(P2007−83012A) |
| 【公開日】 |
平成19年4月5日(2007.4.5) |
| 【出願番号】 |
特願2006−113176(P2006−113176) |
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