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【発明の名称】 ゴルフカートの可動式荷台構造
【発明者】 【氏名】佐藤 佑也

【氏名】吉井 芳徳

【要約】 【課題】傾斜角度を大きな範囲で調整することができるゴルフカートの可動式荷台構造を提供すること。

【解決手段】ゴルフカート10におけるゴルフバッグ18を積載するための可動式荷台部21の前端部を、上下方向に回転可能な状態でカウル11aに設けた。そして、可動式荷台部21を、ゴルフバッグ18の底部を支持する底受部30と、ゴルフバッグ18の側部を支持する側受部23で構成し、底受部30をボルト33等を介して側受部23に回転可能な状態で連結した。また、底受部30の底受部支持部30aに当接部材35を設けて、底受部30が側受部23から離間する方向に回転するときに、底受部30と側受部23との角度が所定角度以上にならないようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフバッグを積載するための荷台を、前記荷台の一端側部分を支点として上下方向に回転可能にすることにより傾斜角度を調節可能にして車体後部に設けたゴルフカートの可動式荷台構造であって、
前記荷台が、前記ゴルフバッグの底部を支持する底受部と、前記ゴルフバッグの側部を支持する側受部とを備え、前記底受部と前記側受部とが、車幅方向に中心軸を合わせて配置された回転軸を介して互いに回転可能な状態で連結されていることを特徴とすることを特徴とするゴルフカートの可動式荷台構造。
【請求項2】
前記底受部が前記側受部から離間する方向に回転するときに、前記底受部と前記側受部との角度を所定角度に規制する規制手段を設けた請求項1に記載のゴルフカートの可動式荷台構造。
【請求項3】
前記規制手段を、前記底受部および前記側受部の少なくとも一方に設けた当接部材で構成した請求項2に記載のゴルフカートの可動式荷台構造。
【請求項4】
前記支点を前記側受部の一端部に設けるとともに、前記回転軸を前記側受部の一端部から所定距離だけ離れた部分に設け、前記規制手段における前記底受部側部分と前記側受部側部分との接触位置を前記支点と前記回転軸との間に位置付けた請求項3に記載のゴルフカートの可動式荷台構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフバッグを積載するための荷台を、傾斜角度を調節可能にして車体後部に設けたゴルフカートの可動式荷台構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゴルフカートの中には、車体後部に、ゴルフバッグを積載するための荷台が設けられたものがあり、このような荷台に傾斜角度を調節可能にするための可変手段が備わったものがある(例えば、特許文献1参照)。この可変手段は、荷台の位置を、ゴルフバッグを積み下ろしする際の位置(水平な状態)と、ゴルフバッグからクラブを出し入れする際の位置(後端部がやや上方になるように傾斜した状態)とに変更する。すなわち、この可変手段は、上面後部側が湾曲しながら下方に延びる車体後部における上部側に、前端部を支点として上下に回転可能に設けられたキャリア(荷台)と、車体後部における下部側に直立状態で設けられた積み下ろし位置固定フレームと、一端部が、キャリアの後端側部分に回転可能に連結され、他端部が積み下ろし位置固定フレームの上部側部分に着脱可能になったクラブ出し入れ位置固定フレームとで構成されている。
【0003】
そして、ゴルフバッグを積み下ろしする際には、クラブ出し入れ位置固定フレームを積み下ろし位置固定フレームから外して、キャリアに沿わせるとともに、キャリアを積み下ろし位置固定フレームの上端部に支持させて水平状態にする。また、ゴルフバッグをキャリアに載せた状態で、ゴルフバッグからクラブを出し入れする際には、キャリアを上方に移動させて、クラブ出し入れ位置固定フレームの他端部を積み下ろし位置固定フレームの上部側部分に係合させることにより、積み下ろし位置固定フレームとクラブ出し入れ位置固定フレームとでキャリアを傾斜させた状態で支持させる。
【0004】
さらに、キャリアは、L字状に屈曲した左右一対の支持フレームと、一対の支持フレームの底部間に掛け渡された底部フレームとを備えており、車体における底部フレームに対応する部分には、表面にゴムダンパが取り付けられた支持ステーが設けられている。そして、キャリアを、後端部が上方になるように回転させて傾斜させたときに、底部フレームがゴムダンパに当たり、ゴムダンパを介して支持ステーに支持される。
【特許文献1】特開平10−146408号公報
【発明の開示】
【0005】
しかしながら、この従来のゴルフカートでは、底部フレームがゴムダンパに当たるまでしかキャリアが回転できないため、キャリアを十分に上方に向けることができない。このため、複数のゴルフカートを前後に並べて収納する場合には、キャリアが邪魔になってゴルフカートどうしを接近させることができないため広い収納スペースが必要になる。
【0006】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、傾斜角度を大きな範囲で調整することができるゴルフカートの可動式荷台構造を提供することである。
【0007】
前述した目的を達成するため、本発明に係るゴルフカートの可動式荷台構造の構成上の特徴は、ゴルフバッグを積載するための荷台を、荷台の一端側部分を支点として上下方向に回転可能にすることにより傾斜角度を調節可能にして車体後部に設けたゴルフカートの可動式荷台構造であって、荷台が、ゴルフバッグの底部を支持する底受部と、ゴルフバッグの側部を支持する側受部とを備え、底受部と側受部とが、車幅方向に中心軸を合わせて配置された回転軸を介して互いに回転可能な状態で連結されていることにある。
【0008】
このように、本発明に係るゴルフカートの可動式荷台構造では、ゴルフバッグを積載する荷台が、ゴルフバッグの底部を支持する底受部と、ゴルフバッグの側部を支持する側受部とを備えており、底受部と側受部とが、車幅方向に配置された回転軸を介して回転可能な状態で連結されている。このため、一端側の支点を中心として荷台を上方に回転させ、底受部が車体後部に当たっても底受部と側受部とが互いに回転できるため、底受部を車体表面で静止させた状態で、側受部を底受部に接近させるようにして上方に回転させることができる。この結果、荷台にゴルフバッグを積載していないときには、荷台を略垂直状態まで上昇させることができ、その場合のゴルフカートの前後方向の長さは短くなる。これによって、複数のゴルフカートを前後に並べて収納する場合に、各ゴルフカートを接近させることができ、収納スペースを狭くすることができる。
【0009】
また、本発明に係るゴルフカートの可動式荷台構造の他の構成上の特徴は、底受部が側受部から離間する方向に回転するときに、底受部と側受部との角度を所定角度に規制する規制手段を設けたことにある。この場合の所定角度は、任意の角度にすることができるが、直角にすることが好ましい。これによると、荷台を下方に位置させたときに、側受部に対して底受部をゴルフバッグを支持するための適切な角度に保持でき、底受部と側受部との角度が必要以上に大きくなることを防止できる。
【0010】
また、本発明に係るゴルフカートの可動式荷台構造のさらに他の構成上の特徴は、規制手段を、底受部および側受部の少なくとも一方に設けた当接部材で構成したことにある。この場合の当接部材は、底受部および側受部の一方に設けてもよいし、双方に設けてもよい。一方に設けた場合には、当接部材が、底受部または側受部の所定部分に当接したときに、底受部がそれ以上側受部から離間しなくなり、双方に設けた場合には、当接部材どうしが当接したときに、底受部がそれ以上側受部から離間しなくなる。これによると、規制手段を単純で強固な構造にすることができる。
【0011】
また、本発明に係るゴルフカートの可動式荷台構造のさらに他の構成上の特徴は、支点を側受部の一端部に設けるとともに、回転軸を側受部の一端部から所定距離だけ離れた部分に設け、規制手段における底受部側部分と側受部側部分との接触位置を支点と回転軸との間に位置付けたことにある。これによると、規制手段を構成する当接部材を、荷台におけるゴルフバッグの積載領域に配置しないで済むため、規制手段とゴルフバッグとが干渉しなくなり、ゴルフバッグの積み下ろし作業がやり易くなる。また、規制手段を構成する当接部材にゴルフバッグが接触してゴルフバッグが傷付くことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて詳しく説明する。図1および図2は、同実施形態に係る可動式荷台構造20を備えたゴルフカート10を示している。このゴルフカート10は、車体11の下部における前部および後部の左右両側にそれぞれ設けられた4個の車輪12と、車体11内の中央部の前後に設けられた二人用の前部シート13aと三人用の後部シート13bとを備えている。また、前部シート13aの前部にハンドル14が設けられ、ハンドル14の下方にアクセルペダルとブレーキペダル(図示せず)とが並んで設けられている。さらに、車体11の上部に、車体11の四隅に設けられた支持枠15を介して屋根部16が設けられている。
【0013】
また、車体11の後部を構成するカウル11aの後端下部にバンパ17aが取り付けられ、車体11の前端下部にバンパ17bが取り付けられている。そして、カウル11aの上部にはゴルフバッグ18を積載するための可動式荷台構造20が設けられている。このゴルフカート10は、前部シート13aに座った運転者がハンドル14を回転操作することにより前部の両車輪12が左右に向きを変更して、ゴルフカート10は左旋回したり右旋回したりしながら進行方向を変えて走行する。また、運転者がアクセルペダルを踏み込むとアクセルペダルの踏込み量に応じてゴルフカート10は加速しながら走行する。
【0014】
この場合、アクセルペダルの踏込み量が大きいほどゴルフカート10の加速度は大きくなり、アクセルペダルの踏込み量が小さいほどゴルフカート10の加速度は小さくなる。また、アクセルペダルの踏込み量を一定に維持するとゴルフカート10は一定速度で走行する。また、運転者がブレーキペダルを踏込むと、ブレーキペダルの踏込み量に応じて各車輪12の回転駆動が制動される。この場合、各車輪12に掛かる制動力は、ブレーキペダルの踏込み量に比例する。
【0015】
可動式荷台構造20は、図3に示したように、本発明の荷台としての可動式荷台部21と、支持アーム部22とで構成されている。また、可動式荷台部21は、車体11の後部下部側に上下方向に回転可能に取り付けられた側受部23と、側受部23の下端側部分に回転可能に連結された底受部30とで構成されている。側受部23は、前端部(下端部)を支点として上下方向に回転可能な状態で車体11の後部に取り付けられた一対の棒状本体25a,25bと、棒状本体25a,25bの後端部に掛け渡された棒状本体27と、棒状本体25a,25bの前部側部分の上面に掛け渡された前部支持部材26aと、棒状本体27の上面に取り付けられた後部支持部材26bとで構成されている。
【0016】
前部支持部材26aと後部支持部材26bとの左右両側部分は、それぞれ斜め上方に向かって湾曲しており、これによって、ゴルフバッグ18を側受部23に載せたときに、ゴルフバッグ18が前部支持部材26aと後部支持部材26bとの両側から落下しないようになっている。また、棒状本体27の中央前部には、回転支持部27aが取り付けられている。
【0017】
また、棒状本体25a,25bの前端部には、それぞれ車幅方向に中心軸を沿わせた軸穴(図示せず)が形成されている。そして、棒状本体25a,25bは、図4ないし図6に示したように、この軸穴を、車体11の後部に取り付けられた荷台支持部28に係合させることにより、上下方向に回転可能な状態で車体11の後部に連結されている。すなわち、荷台支持部28は、車体11の後端部に上下方向に延びるように固定されたアングル状の固定部28aと、軸穴を車幅方向に向けて固定部28aの上端部に固定された筒状の回転支持部28bと、ボルト28cとで構成されている。
【0018】
そして、回転支持部28bの軸穴と棒状本体25a,25bの軸穴とを合わせた状態で、両軸穴内にボルト28cを挿入することにより、棒状本体25a,25bと各荷台支持部28とが連結されている。また、棒状本体25a,25bの下端側部分には、それぞれ、底受部支持部30aが上下方向に回転可能な状態で連結されており、この両底受部支持部30aの上面に掛け渡された状態で板状のバッグ底受部30bがボルト24を介して固定されている。この底受部支持部30aとバッグ底受部30bとで底受部30が構成される。
【0019】
底受部支持部30aは、天井部と両側部とからなる断面形状がコ字状の支持部本体31と、支持部本体31の両側部から左右に対向した状態で後方に延びる軸挿通穴付きの一対の支持片32a,32bを備えている。また、棒状本体25a,25bにおける前部支持部材26aが取り付けられた部分と荷台支持部28に連結された部分との略中央には、それぞれ車幅方向に中心軸を沿わせた軸穴25cが形成されている。そして、底受部支持部30aは、軸挿通穴を軸穴25cに合わせ、軸挿通穴と軸穴25cとにボルト33を挿入することにより、棒状本体25a,25bに連結されている。
【0020】
また、底受部支持部30aの内部における支持部本体31と支持片32a,32bとの境界部は、板状の仕切り壁34で仕切られており、この仕切り壁34に、本発明の規制手段を構成する当接部材35が取り付けられている。この当接部材35は、弾性ゴムからなっており、軸方向の長さが短い円柱状のダンパ部35aと、軸方向の長さが短く前部側が先細りになった円柱状の脱落防止部35bと、ダンパ部35aと脱落防止部35bとを連結する軸方向の長さが短い円柱状の連結部35cとで構成されている。
【0021】
また、仕切り壁34の中央には、連結部35cの直径よりもやや大きな直径の穴部34aが形成されており、当接部材35は、脱落防止部35bを穴部34aの後部側から前部側に押し込んで挿通させ、連結部35cを穴部34a内に位置させた状態で仕切り壁34に固定されている。この当接部材35は、図6に示したように、棒状本体25a,25bが垂直状態になっているときや、垂直状態に近い状態になっているときには、棒状本体25a,25bから離れた位置に位置する。
【0022】
そして、棒状本体25a,25bが下方に回転して、図4に示した状態になったときに、底受部30を、棒状本体25a,25bから離間させるように回転させても、当接部材35が棒状本体25a,25bに当接して、底受部30が棒状本体25a,25bからそれ以上離間しないように規制する。なお、図8は、図4に示した当接部材35と棒状本体25aとが当接した状態を下方から見た状態を示している。
【0023】
また、支持アーム部22は、一対の棒状部材36a,36bからなる折り畳み式支持部36と、伸縮ロッド37とからなるリンク機構で構成されている。また、折り畳み式支持部36を構成する棒状部材36a,36bは、回転連結部38を介して互いに回転可能な状態で連結されている。この回転連結部38は、棒状部材36bの一端部に設けられ対向する左右一対の支持片を備えた回転支持部38aと、棒状部材36aの他端部から左右水平方向に延び、回転支持部38aに回転可能に連結された回転軸38bとで構成されており、回転軸38bは水平方向に延びる軸の軸周り方向にのみ回転可能になっている。
【0024】
そして、棒状部材36aの一端部は、回転連結部39を介して、車体11の後部の上部側部分に連結され、棒状部材36bの他端部は、回転連結部41を介して側受部23の後部支持部材26bに連結されている。回転連結部39は、車体11の後部における上部側部分に取付用フレーム39cを介して設けられ対向する左右一対の支持片を備えた回転支持部39aと、棒状部材36aの一端部から左右水平方向に延び、回転支持部39aに回転可能に連結された回転軸39bとで構成されており、回転軸39bは水平方向に延びる軸の軸周り方向にのみ回転可能になっている。
【0025】
また、回転連結部41は、前述した回転支持部27aと、棒状部材36bの他端部から左右水平方向に延び、回転支持部27aに回転可能に連結された回転軸41aとで構成されており、回転軸41aは水平方向に延びる軸の軸周り方向にのみ回転可能になっている。このため、棒状部材36a,36bが直線状に延びると、側受部23は、図2に実線で示したように、下方に位置するようになり、棒状部材36a,36bが屈曲し、その屈曲角度が大きくなるほど側受部23は、二点鎖線で示した直立状態に近づいていく。
【0026】
伸縮ロッド37は、シリンダ37aと、シリンダ37a内を進退可能なロッド37bと、シリンダ37aの軸周り方向に回転可能な状態でシリンダ37aに取り付けられたレバー(図示せず)と、シリンダ37aの内部におけるレバーの両側にそれぞれ設置されたコイル状のスプリング(図示せず)とを備えている。スプリングは、それぞれ外側の端部がシリンダ37aに固定され、内側の端部がレバーに固定されており、通常時は、ロッド37bを締め付けて固定する。また、レバーを、一方に回転させると、スプリングによるロッド37bの締付力が小さくなって、ロッド37bをシリンダ37aの長手方向に沿った所定位置に移動させることができる。
【0027】
また、伸縮ロッド37の一端部は、回転連結部42を介して、棒状部材36aの下面における一端側部分に連結され、伸縮ロッド37の他端部は、回転連結部43を介して棒状部材36bの下面における略中央部に連結されている。回転連結部42は、ロッド37bの一端部に設けられ左右水平方向に延びる回転軸42aと、棒状部材36aの下面に設けられ回転軸42aを回転可能に支持する回転支持部42bとで構成されており、回転軸42aは水平方向に延びる軸の軸周り方向にのみ回転可能になっている。
【0028】
また、回転連結部43は、シリンダ37aの他端部に設けられ、左右方向に延びる回転軸43aと、棒状部材36bの下面に設けられ回転軸43aを回転可能に支持する回転支持部43bとで構成されており、回転軸43aは水平方向に延びる軸の軸周り方向にのみ回転可能になっている。また、レバーには、ケーブル44を介してロック解除レバー45が連結されている。このロック解除レバー45は、棒状本体27の長手方向に沿うようにして、棒状本体27の下面における右側部分に取り付けられており、ばね部材(図示せず)によって、棒状本体27から遠ざかるように付勢されている。
【0029】
そして、ロック解除レバー45を操作して、棒状本体27に近づけるとレバーが、回転してスプリングによるロッド37bの締付力を小さくして、ロッド37bを移動可能にする。また、ロック解除レバー45を放して、棒状本体27から遠ざけると、レバーが元の位置に戻ってスプリングによるロッド37bの締付力が大きくなりロッド37bをシリンダ37aに固定する。このため、ロック解除レバー45を操作しながら可動式荷台部21を上下移動させることにより、可動式荷台部21の傾斜角度を任意の角度に調節することができる。
【0030】
つぎに、以上のように構成されたゴルフカート10の可動式荷台構造20を使用する場合について説明する。この場合、まず、ロック解除レバー45を棒状本体27側に押した状態で、伸縮ロッド37を伸長または収縮させて、側受部23の位置を、図1の状態か、または図1の状態よりもやや高い任意の位置になるように調節する。ついで、ロック解除レバー45を放して側受部23をその位置に固定したのちに、底受部30を回転させて棒状本体25a,25bから離間させる。このときの底受部30と棒状本体25a,25bとの角度は略直角になる。そして、ゴルフバッグ18を、可動式荷台部21の上に載せる。
【0031】
この場合、可動式荷台部21には、支持アーム部22を挟んで、両側に2個ずつ、合計4個のゴルフバッグ18を載せることができ、各ゴルフバッグ18は、底部を底受部30のバッグ底受部30bに当て、側部における下部側部分と上部側部分とをそれぞれ前部支持部材26aと後部支持部材26bとに当てた状態で可動式荷台部21に積載される。この状態で、ゴルフカート10を運転して走行させ、ゴルフ場のコースを回る。そして、ゴルフカート10の使用が終了して、ゴルフカート10を所定の場所に回収する際には、可動式荷台部21から、ゴルフバッグ18を降ろす。
【0032】
ついで、ロック解除レバー45を棒状本体27側に押した状態で、可動式荷台部21の後部支持部材26bを上方に押し上げて、図2に二点鎖線で示した状態にしていく。そして、可動式荷台部21が略垂直状態になったときに、ロック解除レバー45を放して可動式荷台部21をその位置に固定する。この場合、ロック解除レバー45と後部支持部材26bとを片手で持って操作することができる。また、このように、可動式荷台部21を略垂直状態にしたときには、可動式荷台部21や支持アーム部22が後方に突出しなくなるため、邪魔になることがなくなる。この結果、複数のゴルフカート10を接近させて効率よく収容することができる。
【0033】
このように、本実施形態に係る可動式荷台構造20では、ゴルフバッグ18を積載する可動式荷台部21が、ゴルフバッグ18の側部を支持する側受部23と、ゴルフバッグ18の底部を支持する底受部30とを備えている。そして、底受部30が、底受部支持部30aを介して側受部23に回転可能な状態で連結されている。このため、可動式荷台部21を上方に回転させたときに、底受部30がカウル11aに当たっても、底受部30をカウル11aの表面で静止させたまま側受部23を底受部30に接近させるようにしてさらに回転させることができる。
【0034】
この結果、可動式荷台部21にゴルフバッグ18を積載していないときには、可動式荷台部21を略垂直状態まで上昇させることができ、その場合のゴルフカート10の前後方向の長さは短くなる。これによって、複数のゴルフカート10を前後に並べて収納する場合の収納スペースを狭くすることができる。また、底受部支持部30aに、当接部材35を設けて、底受部30が側受部23から所定角度以上離間しないようにしている。これによると、可動式荷台部21を下方に位置させたときに、側受部23に対して底受部30をゴルフバッグ18を支持するための適切な角度に保持でき、底受部30と側受部23との角度が必要以上に大きくなることを防止できる。
【0035】
また、この当接部材35によると規制手段を単純で強固な構造にすることができる。さらに、底受部支持部30aを、棒状本体25a,25bにおける前部支持部材26aが取り付けられた部分と荷台支持部28に連結された部分との略中央に連結したため、底受部支持部30aが、可動式荷台部21に積み下ろしされるゴルフバッグ18と干渉しなくなる。この結果、底受部支持部30aでゴルフバッグ18が傷付くことがなく、底受部支持部30aがゴルフバッグ18の積み下ろし作業の邪魔になることもない。
【0036】
また、本発明は、前述した実施形態に限定するものでなく、本発明の技術的範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、当接部材35を底受部支持部30aに設けているが、当接部材は、棒状本体25a,25bに取り付けて、当接部材と底受部支持部30aの所定部分とが当接したときに、底受部30と側受部23との離間方向への角度が規制されるようにすることもできる。また、底受部支持部30aと棒状本体25a,25bとの双方に所定の当接部材を設けて、両当接部材が当接したときに、底受部30と側受部23との離間方向への角度が規制されるようにすることもできる。また、それ以外のゴルフカート10や可動式荷台構造20を構成する各部分についても適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る可動式荷台構造を備えたゴルフカートを示した側面図である。
【図2】ゴルフカートが備える可動式荷台構造の可動式荷台部を移動させる状態を示した側面図である。
【図3】可動式荷台構造を後方から見た状態を示した斜視図である。
【図4】可動式荷台部が下方に位置したときの底受部支持部と棒状本体との関係を示した一部切欠き断面図である。
【図5】可動式荷台部がやや上方に位置したときの底受部支持部と棒状本体との関係を示した一部切欠き断面図である。
【図6】可動式荷台部が略垂直状態になったときの底受部支持部と棒状本体との関係を示した一部切欠き断面図である。
【図7】底受部と側受部との連結状態を示した斜視図である。
【図8】底受部と側受部との連結状態を示した底面図である。
【符号の説明】
【0038】
10…ゴルフカート、11…車体、11a…カウル、18…ゴルフバッグ、20…可動式荷台構造、21…可動式荷台部、23…側受部、25a,25b…棒状本体、25c…軸穴、26a…前部支持部材、26b…後部支持部材、28…荷台支持部、28b…回転支持部、28c,33…ボルト、30…底受部、30a…底受部支持部、32a,32b…支持片、35…当接部材。
【出願人】 【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
【出願日】 平成17年8月31日(2005.8.31)
【代理人】 【識別番号】110000213
【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所


【公開番号】 特開2007−61379(P2007−61379A)
【公開日】 平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願番号】 特願2005−251603(P2005−251603)