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【発明の名称】 非密着型酸素マスク
【発明者】 【氏名】柴田 岳三

【要約】 【課題】使用に伴う使用者の不快感と不便を軽減することが可能な非密着型酸素マスクを提供する。

【解決手段】例えば壁に酸素供給ノズルが設けられた病室等で使用され、酸素供給ノズルから供給される酸素を通す酸素管1と、酸素管1が接続され酸素管1からの酸素を使用者側に放出させるマスク部2と、マスク部2の位置を調節可能に保持するアーム3と、アーム3をベッド10の頭部側板10a等に固定して支持するアーム支持部材4と、を備えた構成を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素を通す酸素管と、前記酸素管が接続され前記酸素管からの酸素を使用者側に放出させるマスク部と、前記マスク部の位置を調節可能に保持するアームと、前記アームを外部に固定して支持するアーム支持部材と、を備えたことを特徴とする非密着型酸素マスク。
【請求項2】
前記マスク部が、前記アームに対して向きを変えられるように前記アームに接続されるマスク保持部を有することを特徴とする請求項1に記載の非密着型酸素マスク。
【請求項3】
前記マスク部が、鼻から口の外方に亘って湾曲して広がり、酸素を供給しうる領域を鼻の左右に広げるようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非密着型酸素マスク。
【請求項4】
前記マスク部が、前記マスク部を使用者の耳又は頭部に係止するマスク係止部材を備え、前記アームが前記マスク部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の非密着型酸素マスク。
【請求項5】
前記マスク係止部材が、耳掛けゴムであることを特徴とする請求項4に記載の非密着型酸素マスク。
【請求項6】
前記マスク部が、前記耳掛けゴムを係止する耳掛け係止爪を有することを特徴とする請求項5に記載の非密着型酸素マスク。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、患者等への酸素供給に使用する非密着型酸素マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
酸素マスクは、例えば酸素供給ノズルが壁に設けられた病室等で使用され、酸素供給ノズルからの酸素をビニール管でマスク部まで通し患者に供給するようになっている。酸素マスクは、使用者の動きを確保するために、使用者が顔に装着する必要がある。従来、使用者は、装着用のゴムバンドを頭に巻いて酸素マスクを顔に密着させて使用していた(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2005−253925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の酸素マスクでは、使用者が酸素マスクを装着してなければ、酸素を供給することができないという問題があった。そのため、睡眠時等の動きの少ない場合でも、酸素マスクを同様に装着する必要があり、使用者に圧迫感、顕部締め付け感等の不快感を与えていた。また、酸素マスクを装着するため、飲食等の際、酸素の供給を受けにくいという問題があった。
【0004】
以上の現状に鑑み、本発明の目的は、使用に伴う使用者の不快感と不便を軽減することが可能な非密着型酸素マスクを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、酸素を通す酸素管と、前記酸素管が接続され前記酸素管からの酸素を使用者側に放出させるマスク部と、前記マスク部の位置を調節可能に保持するアームと、前記アームを外部に固定して支持するアーム支持部材と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1の非密着型酸素マスクにおいて、前記マスク部が、前記アームに対して向きを変えられるように前記アームに接続されるマスク保持部を有することを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の非密着型酸素マスクにおいて、前記マスク部が、鼻から口の外方に亘って湾曲して広がり、酸素を供給しうる領域を鼻の左右に広げるようになっていることを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項の非密着型酸素マスクにおいて、前記マスク部が、前記マスク部を使用者の耳又は頭部に係止するマスク係止部材を備え、前記アームが前記マスク部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項4の非密着型酸素マスクにおいて、前記マスク係止部材が、耳掛けゴムであることを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項5の非密着型酸素マスクにおいて、前記マスク部が、前記耳掛けゴムを係止する耳掛け係止爪を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、酸素を通す酸素管と、酸素管が接続され酸素管からの酸素を使用者側に放出させるマスク部と、マスク部の位置を調節可能に保持するアームと、前記アームを外部に固定して支持するアーム支持部材と、を備えるため、使用者が装着することなく酸素の供給を受けられ、もって使用に伴う不快感、顕部締め付け感及び不便を軽減することが可能な非密着型酸素マスクを実現することができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、上記請求項1の効果に加えて、マスク部が、アームに対して向きを変えられるようにアームに接続されるマスク保持部を有するため、使用者に応じてマスクを調節でき、使用の利便性を向上することができる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、上記請求項1又は請求項2の効果に加えて、マスク部が、鼻から口の外方に亘って湾曲して広がり、酸素を供給しうる領域を鼻の左右に広げるようになっているため、頭部の左右の動きの影響を緩和して酸素を供給しうる領域を広げることができる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、上記請求項1乃至請求項3のいずれか一項の効果に加えて、マスク部が、マスク部を使用者の耳又は頭部に係止するマスク係止部材を備え、アームがマスク部に着脱可能に取り付けられているため、アームを外して装着することもできる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、上記請求項4の効果に加えて、マスク係止部材が、耳掛けゴムであるため、簡易に装着することができる。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、上記請求項5の効果に加えて、マスク部が、耳掛けゴムを係止する耳掛け係止爪を有するため、装着しないときに耳掛けゴムを動かないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明による非密着型酸素マスクの一実施例を模式的に示す斜視図である。非密着型酸素マスクは、例えば壁に酸素供給ノズルが設けられた病室等で使用され、酸素を通す酸素管1と、酸素管1に接続され酸素管1からの酸素を使用者側に放出させるマスク部2と、マスク部2を保持するアーム3と、アーム3を外部に固定して支持するアーム支持部材4とを備える。
【0018】
酸素管1は、例えばビニール等の可撓性を有する樹脂材料を用いて形成され、マスク部2に接続されて図示しない酸素供給ノズルからマスク部2に酸素を通すようになっている。図1は、酸素管1が、ベッド10の下側に設けられた図示しない酸素供給ノズルとマスク部2とを接続する構成の一例を示す。
【0019】
図2はマスク部の一実施例を模式的に示す図であり、図2(a)〜図2(c)はそれぞれマスク部の正面図、側面図、及び下面図であり、図2(d)は図2(a)に示すA−A’断面図である。マスク部2は、図2に示すように、使用者側に酸素を供給するマスク本体2aと、必要に応じてマスク部2を装着するための耳掛けゴム2bと、耳掛けゴム2bを係止する耳掛け係止爪2cと、酸素管1及びアーム3が接続され酸素管1からの酸素を通すため連通部材2dとを有する。
【0020】
マスク本体2aは、例えばビニール等の樹脂からなり、装着した場合に、図3に示すように鼻の上方、口の外方、及び口の下方まで亘る領域を覆うことができるようになっている。図3は、マスク部がアームによって保持された状態の非密着型酸素マスクを示す説明図であり、図3(a)〜図3(c)はそれぞれ正面図、側断面図、及び下面図である。また、マスク本体2aは、例えば、中央部分に連通部材2dが形成される。さらに、マスク本体2aは、周辺部に弾性を有する部分が設けられ、装着した場合に顔に合わせて変形するようになっている。マスク本体2aは、さらに、鼻から耳又は頬の方向に湾曲して広がり、酸素を供給しうる領域を鼻の左右に広げ、顔の左右方向への動きの自由度を広げている。
【0021】
図4は、耳掛け係止爪から耳掛けゴムを外した状態のマスク部を示す図であり、図4(a)〜図4(c)はそれぞれマスク部の正面図、側面図、及び下面図である。同様に、図5は、アームを外して装着した状態の非密着型酸素マスクを示す説明図であり、図5(a)〜図5(c)はそれぞれ正面図、側断面図、及び下面図である。耳掛けゴム2bは、図5に示すように、非密着型酸素マスクを装着した場合に頬側となる左右の周辺領域の対応する1対の所定箇所に設けられ、耳掛け係止爪2cは、耳掛けゴム2bが設けられる場所よりも中央寄りの場所に設けられ、例えばフック状、ピン状の形状を有する。非密着型酸素マスクを強く装着する用途には、耳掛けゴム2bを、先端部に面ファスナーが設けられたベルトに代え、面ファスナーを後頭部等の頭部の所定位置上で取り外し可能に接続して、マスク部2を装着するのでもよい。
【0022】
連通部材2dは、図2(d)に示すように、先端からマスク本体2a側に連通する開口部2d1と、アーム3に接続されマスク部2を保持するマスク保持部2d2とが形成されている。連通部材2dの先端には、図3に示すように、酸素管1が例えば着脱可能に接続される。開口部2d1は、例えば図2(d)に示すようにL字状の側断面形状を有するのでもよい。マスク保持部2d2は、マスク本体2aに手で回転力を加えることによって向きが変えられ、通常の使用状態では動かないようになっている。具体的には、マスク保持部2d2は、図3に示すようにボールジョイントをなし、アーム3が着脱可能に接続されるように構成されるのでもよい。
【0023】
アーム3は、例えば図3に示すように、一方の端部がマスク保持部2d2に着脱可能に接続され、他方の端部がアーム支持部材4を介して外部に固定され、マスク部2を所定範囲内で移動可能に保持するようになっている。ここで、アーム3は、アーム支持部材4に例えば着脱可能に取り付けられ、頭部側板10a等に固定される。アーム3は、例えば、複数の棒状部材が相互に連結された可動部、所謂フレキシブルアーム等の変形自在のパイプ等によって構成される可動部を有する。アーム3の可動部は、フレキシブルアーム等の角のない部材によって構成されるのが取り扱い上好ましい。
【0024】
アーム支持部材4は、例えば図1に示すように、ベッド10の端部側板10a、壁に設けられた棚、机等に固定される固定部材4aと、アーム3を着脱可能に接続するアーム接続部4bとを有する。固定部材4aは、例えば図1に示すように、ベッド10の頭部側板10aを挟んで頭部側板10aに固定されるようになっている。アーム接続部4bは、例えば、アーム3の端部と嵌合し、ピン、ねじ等で固定するように構成される。
【0025】
以下、本発明による非密着型酸素マスクの使用方法について図面を参照して説明する。図6〜図8は、本発明による非密着型酸素マスクの使用方法についての説明図である。まず、図6に示すように、アーム支持部材4を使用者の頭部近傍の例えばベッド10の頭部側板10a等に固定する。次に、マスク部2の連通部材2dに、酸素管1の対応する端部を開口部が連通するように接続すると共に、連通部材2dのマスク保持部2d2にアーム3の対応する端部を接続する。次に、アーム3の他方の端部をアーム支持部材4のアーム接続部4bに固定すると共に、酸素管1の他方の端部を例えば壁等に設けられた酸素供給ノズルに接続する。
【0026】
次に、ベッド10に仰向けに寝て使用する場合は、例えばフレキシブルアームからなるアーム3を手で湾曲させて又は伸ばして、マスク部2を使用者の鼻及び口の前又は接触する位置に調節する。ここで、マスク部2の向きは、マスク本体に手で回転力を加えて調節される。マスク部2の位置及び向きの調節が完了したとき、酸素供給ノズルを開いて酸素管1経由でマスク部2に酸素を供給する。
【0027】
また、図7に示すように、ベッド10を起こした状態でも、上記と同様にアーム3を調節してマスク部2の位置を調節し、マスク部2の向きを手で調節して使用することができる。酸素マスク部2がアーム3によって保持されているため、使用者は酸素マスク部2から離れて飲食等を行うことができる。
【0028】
図8は、使用者がマスク部を装着して使用する場合についての説明図である。マスク部2は、耳掛けゴムを耳掛け係止爪から外して耳に掛け、装着される。また、耳掛けゴムに代えて面ファスナーを有するマスク係止部材が設けられている場合は、例えば後頭部上で面ファスナーを相互に重ね合わせて接続し、マスク部2を装着する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による非密着型酸素マスクの一実施例を模式的に示す斜視図である。
【図2】マスク部の一実施例を模式的に示す図である。
【図3】マスク部がアームによって保持された状態の非密着型酸素マスクを示す説明図である。
【図4】耳掛け係止爪から耳掛けゴムを外した状態のマスク部を示す図である。
【図5】アームを外して装着した状態の非密着型酸素マスクを示す説明図である。
【図6】本発明による非密着型酸素マスクの使用方法についての説明図である。
【図7】ベッドを起こした状態での非密着型酸素マスクの使用方法についての説明図である。
【図8】使用者がマスク部を装着して使用する場合についての説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1 酸素管
2 マスク部
2a マスク本体
2b 耳掛けゴム
2c 耳掛け係止爪
2d 連通部材
2d1 開口部
2d2 マスク保持部
3 アーム
4 アーム支持部材
4a 固定部材
4b アーム接続部
10 ベッド
10a ベッドの頭部側板
【出願人】 【識別番号】506153114
【氏名又は名称】柴田 岳三
【出願日】 平成18年5月2日(2006.5.2)
【代理人】 【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎

【識別番号】100069176
【弁理士】
【氏名又は名称】川成 靖夫

【識別番号】100124176
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 典子

【識別番号】100111604
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 卓也


【公開番号】 特開2007−296211(P2007−296211A)
【公開日】 平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願番号】 特願2006−128131(P2006−128131)