| 【発明の名称】 |
雄コネクタ |
| 【発明者】 |
【氏名】池田 昌夫
【氏名】山辺 悦朗
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| 【要約】 |
【課題】柔軟性が中程度であるチューブにおいて、部品点数を増やすことなく、適度の挿入性と大きな接続強度を兼ね備えたチューブ接続を実現する雄コネクタを提供することである。
【解決手段】医療用チューブを接続するための雄コネクタであって、雄コネクタは、先端側に略円筒形の接続部(1)を有し、接続部(1)の先端部から基端側に向かって一つの突条部(5)を有することを特徴とする雄コネクタである。また、突条部(5)は、基端側に向かって拡径する略円錐台形である雄コネクタである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 医療用チューブを接続するための雄コネクタであって、 前記雄コネクタは、先端側に略円筒形の接続部を有し、該接続部の先端部から基端側に向かって一つの突条部を有することを特徴とする雄コネクタ。 【請求項2】 前記突条部は、基端側に向かって拡径する略円錐台形である請求項1に記載の雄コネクタ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、医療用のチューブの接続などに用いる雄コネクタに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、手術後の患者の体内に医療用チューブを留置し、チューブの端部には吸引および吸引物の貯留をする機器を接続し、滲出液のドレナージが実施されている。このような医療用チューブと医療用機器の接続は、医者または看護士の手によって医療現場で実施されるため、予め接着剤等により強固に接続しておくことができないし、工具を必要とする接続方法は好ましくない。このため、主にチューブ内径よりわずかに大きい外径を有する雄コネクタを機器側に設け、雄コネクタにチューブを差し込んで接続する方法が多くとられている。 【0003】 このような接続方法ではコネクタとチューブの接続強度は雄コネクタの接続部の寸法・形状が大きく影響する。接続部はより長く、チューブの内径に対してより大きな外径である雄コネクタの方が接続強度はより大きいため、高い安全性が期待できる。しかし、雄コネクタの接続部が長すぎても外径が大きすぎても、逆に接続し難くなる。 【0004】 雄コネクタの寸法・形状については、チューブ接続のし易さと接続強度を両立するように種々の工夫が凝らされている。接続部の形状は、先端から基端まで略円筒形状のものや、先端から基端にかけてタケノコ形状のものや、先端から基端にかけて複数の円形リブを設けた形状のものが、一般的に良く知られている。 【0005】 接続部がタケノコ形状である雄コネクタは、図1のように接続部(1)の先端側が基端側よりも小径である略円錐台形のユニットが直列に複数個配列されている形状のものが特許文献1に開示されている。この形状のもたらす効果は、チューブ接続のときに、チューブを先端側からテーパ状に連続的に拡径させるため、挿入性は確保しながら、最大外径部(6)の寸法をチューブ内径よりもはるかに大きくできることである。このことにより、チューブの挿入性を確保しながら、かつチューブとの接続強度を向上させる。 【0006】 このタケノコ形状の接続部を有するコネクタの場合、比較的硬質のチューブの接続に向いている。このような硬質のチューブの場合は、わずかの拡径でもチューブの雄コネクタへの垂直抗力を増し、さらに最大外径部(6)のエッジが引っ掛かるため、この部分の摩擦力を向上させる効果がより大きいと考えられる。つまり、最大外径部(6)における大きな摩擦力が見込めるため接続強度が大きいと考えられる。 【0007】 その一方で、接続部(1)の先端側の方が基端側よりも小径であることは、チューブ引張時には不利に働く。チューブが雄コネクタから受ける垂直抗力が雄コネクタ先端側にわずかに傾くため、チューブが接続部表面からはがされて、見かけ上の摩擦面が小さくなり抜けやすくなるからである。例えば、もっと軟質のチューブとの接続に採用しても、前記のようにチューブが抜けやすくなる効果のほうがより大きく反映されてしまう。これは、軟質チューブの拡径によるチューブの雄コネクタへの垂直抗力の増加分が小さく、チューブが伸びやすいために簡単に最大外径部(6)のエッジを乗り越えてしまうからである。また、軟質チューブ自体の強度が弱いため、最大外径部(6)の引っ掛かりで切断されてしまう恐れも否定できない。なお、この特許文献1に開示されている雄コネクタには接続強度を増すために、チューブの外側から圧着する締付リングを添付している。 【0008】 一方、接続部が略円筒形状のものは、図2のように接続部(1)全体にわたってチューブ内径以上の外径を有する略円筒形状となっている雄コネクタが特許文献2に開示されている。この略円筒形状の接続部(1)を有する雄コネクタは比較的軟質のチューブの接続に向いている。このような軟質のチューブの場合は雄コネクタ先端にさえ嵌めることができればチューブの柔軟性により比較的容易に挿入を進められる。このため、円筒の外径を比較的大きくして、チューブとの接続強度を確保することもできる。また、チューブが雄コネクタから受ける垂直抗力がそのまま摩擦力の増加に寄与するため、引っ張れば引っ張るほど摩擦力が増加する。さらに、この略円筒形状であれば、タケノコ形状で懸念されるような最大外径部の引っ掛かりによるチューブ切断の恐れもない。 【0009】 これらを勘案して、図3のようにチューブ接続のための雄コネクタとして、略円筒形状の接続部にさらに円形リブを設けた雄コネクタもある。この形状であれば、チューブ拡径による摩擦力増加の効果が見込め、かつ最大外径部(6)の引っ掛かりによるチューブ切断の恐れもない。ただ、逆に最大外径部(6)の引っ掛かりが弱いため、その分の摩擦力増加の効果は見込めないため、略円筒形状と比較して実質的な差はあまりない。 【0010】 以上、これまでに種々の雄コネクタ形状が検討されてきたが、上に述べたような雄コネクタ形状では、柔軟性が中程度であるチューブ(以下、中庸のチューブと略す。)において、部品点数を増やすことなく、適度の挿入性と大きな接続強度を兼ね備えたチューブ接続を実現することができなかった。 【0011】 まず、図1に示すようなタケノコ形状の接続部(1)を有する雄コネクタに中庸のチューブを用いた場合、やはりチューブが雄コネクタから受ける垂直抗力が雄コネクタ先端側にわずかに傾くため、チューブは抜けやすくなる。チューブの拡径によるチューブの雄コネクタへの垂直抗力の増加分が硬質のチューブよりも小さく中程度であるため、チューブが抜けやすくなる効果のほうがより大きく反映されてしまうからである。 【0012】 また、図2に示すような略円筒形状の接続部(1)を有する雄コネクタに中庸のチューブを用いた場合、軟質のチューブと同様に雄コネクタ先端にさえ嵌めることができればチューブの柔軟性により比較的容易に挿入を進められる。しかし、挿入性を考慮すると軟質のチューブほどには接続部外径を大きくすることはできないので、チューブとの接続強度の増大も中程度となってしまうため、大きな接続強度が期待できない。 【特許文献1】特開平01−255789号公報 【特許文献2】特開2004−194718号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0013】 柔軟性が中程度であるチューブにおいて、部品点数を増やすことなく、適度の挿入性と大きな接続強度を兼ね備えたチューブ接続を実現する雄コネクタを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明は、医療用チューブを接続するための雄コネクタであって、前記雄コネクタは、先端側に略円筒形の接続部を有し、該接続部の先端部から基端側に向かって一つの突条部を有することを特徴とする雄コネクタである。また、前記突条部は、基端側に向かって拡径する略円錐台形である雄コネクタである。 【発明の効果】 【0015】 本発明の雄コネクタは、柔軟性が中程度であるチューブにおいて、部品点数を増やすことなく、適度の挿入性と大きな接続強度を兼ね備えたチューブ接続を実現する雄コネクタを提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、図をもとに本発明の詳細を説明する。 【0017】 図4は本発明の雄コネクタの一実施例である。図5は本発明の雄コネクタの一実施例で、チューブを接続した状態を示した断面図である。本発明による雄コネクタは、略円筒形状の接続部(1)の先端部(2)と基端部(3)との間に突条部(4)を有する。接続部(1)の長さは、接続するチューブ(6)の内外径及び弾性率、また後述する接続部(1)の先端部(2)、基端部(3)、突条部(4)の外径により規定されるので特に限定されないが、チューブ(6)の挿入性を考慮するとチューブ(6)の外径の4倍を超えない範囲とするのが好ましく、実使用においては5〜50mmの範囲とするのがより好ましい。 【0018】 接続部(1)の先端部(2)はチューブ(6)の挿入性を考慮し、C面取り又はR形状とするのが好ましく、接続したチューブ(6)が先端部(2)の角と接触するのを避けるためにR形状とするのがより好ましい。先端部(2)のRの半径は可能な限り大きくすることが好ましいが、特に限定されない。先端部(2)の外径はチューブ(6)の内外径及び弾性率により規定されるため特に限定されないが、チューブ(6)の挿入性を考慮すると、チューブ(6)の内径に対して1.5〜1.7倍の比率にするのがより好ましく、実使用においては1.5〜20mmの範囲とするのがさらに好ましい。 【0019】 先端部(2)の長さは接続部(1)の長さの半分くらい設けるのがよいが、特に限定されない。接続部(1)の基端部(3)の外径は、突条部(4)の外径を超えない範囲であれば特に限定されない。また、基端部(3)の長さは特に限定はないが、接続部(1)の長さの2〜3割程度にするのが好ましい。 【0020】 突条部(4)の長さは接続部(1)の2〜3割程度とするのが好ましく、個数は1個設けるのがより好ましい。突条部(4)の最大外径部(5)の寸法は特に限定はないが、チューブ(6)の接続強度及び挿入性を考慮すると内径の2.2〜2.4倍とするのがより好ましい。実使用においては2〜30mmの範囲とするのがより好ましい。突条部(4)の形状は、図4に示すような最大外径部(5)が鋭角をなした円錐台形とするのが、チューブ(6)の挿入性及び接続強度の点からより好ましい。 【0021】 この雄コネクタの材質としては、ステンレス鋼等の金属材料の他、硬質のプラスチックとしてポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテルサルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリメチルペンテン、ポリグリコリド、ポリラクチド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などが用いられるが、特に限定されない。 【0022】 この雄コネクタに使用するチューブ(6)の材質は、JIS硬度がA40〜A70かつ50%モジュラスが2〜5MPaであれば特に限定されないが、実使用においてはポリ塩化ビニル、ポリウレタン、シリコーンゴム、天然ゴムなどが用いられる。 【0023】 使用方法は図5に示すとおりで、雄コネクタの接続部(1)の先端部(2)からチューブ(6)を基端部(4)まで挿入して接続して使用する。次に、この雄コネクタの突条部(4)の円錐台形状部分と先端部(2)及び基端部(3)の略円筒形状部分が、チューブ(6)の接続強度に働く作用について説明する。まず、突条部(4)即ち円錐台形状部分の摩擦力は、最大外径部(5)におけるチューブ(6)の拡径と引っ掛かりによるものであり、摩擦力の大きさはほぼチューブ(6)の接続時に決まる。一方、先端部(2)及び基端部(3)即ち略円筒形状の摩擦力は、やはり先端部(2)及び基端部(3)の外径におけるチューブ(6)の拡径によりチューブ(6)の接続時に決まる部分もあるが、チューブ(6)の引張時におけるチューブ(6)の縮径による部分もある。このチューブ(6)の縮径による摩擦力はその性質上、引っ張るほど増大する。 【0024】 つまり、チューブ(6)の接続部の略円錐台形状部分の摩擦力はチューブの伸びが小さな引張初期により効果的に働き、略円筒形状部分の摩擦力はチューブ(6)の伸びが大きな引張後期により効果的に働く。よって、JIS硬度がA40〜A70かつ50%モジュラスが2〜5MPaである中庸のチューブ(6)をより効果的に接続することができる。 【0025】 以上のように、雄コネクタにチューブを挿入する操作は従来と変わりなく、大きな接続強度を得ることができ、医療用チューブの接続部の信頼性向上におおいに役立つ。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】従来の雄コネクタの比較例。 【図2】従来の雄コネクタの比較例。 【図3】従来の雄コネクタの比較例。 【図4】本発明の雄コネクタの一実施例。 【図5】本発明の雄コネクタの一実施例で、チューブを接続した状態を示した断面図。 【符号の説明】 【0027】 1 接続部 2 先端部 3 基端部 4 突条部 5 最大外径部 6 チューブ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002141 【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年2月21日(2006.2.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−222195(P2007−222195A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−43313(P2006−43313) |
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