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【発明の名称】 コレステロール調節剤
【発明者】 【氏名】青木 由典

【氏名】吉村 寛幸

【要約】 【課題】HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有するコレステロール調節剤、HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、若しくは維持することができるHDLコレルテロール上昇剤、LDLコレステロール量を選択的に低下させることができるLDLコレステロール低下剤、並びにHDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有する組成物、医薬品、飲食品、及び健康食品を提供すること。

【解決手段】オリーブ抽出物を有効成分とするコレステロール調節剤、LDLコレステロール低下剤、又はHDLコレステロール上昇剤、並びに該コレステロール調節剤を含有する組成物、医薬品、飲食品、及び健康食品である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール調節剤。
【請求項2】
オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する請求項1に記載のコレステロール調節剤。
【請求項3】
オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするHDLコレステロール上昇剤。
【請求項4】
オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する請求項3に記載のHDLコレステロール上昇剤。
【請求項5】
LDLコレステロール低下作用を併せて有する請求項3から4のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤。
【請求項6】
オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするLDLコレステロール低下剤。
【請求項7】
オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する請求項6に記載のLDLコレステロール低下剤。
【請求項8】
請求項1から2のいずれかに記載のコレステロール調節剤を含むことを特徴とする組成物。
【請求項9】
請求項1から2のいずれかに記載のコレステロール調節剤を含むことを特徴とする医薬品、飲食品、又は健康食品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、及びLDLコレステロール低下剤、並びに、該コレステロール調節剤を含有する組成物、医薬品、飲食品、及び健康食品に関する。
【背景技術】
【0002】
高脂血症治療剤は、血中脂質であるコレステロールや中性脂肪等の量を低下させることにより、動脈硬化症、狭心症、心筋梗塞,脳梗塞等の循環器系疾患の発症を予防治療することができると考えられている。
血液中の低密度リポ蛋白(以下、LDLと称する。)コレステロールは、肝臓のコレステロールを血液中に運び、動脈硬化の発症を促進させる働きがある。
一方、血液中の高密度リポ蛋白(以下、HDLと称する。)コレステロールは、逆に、血液中のコレステロールを低下させ、動脈硬化の発症を防ぐ働きがある。
したがって、動脈硬化を効果的に予防するためには、血液中のLDLコレステロール量を低下させること、及び血液中のHDLコレステロール量を上昇させることが有効であると考えられる。
しかし、一般の高脂血症治療剤は、効果の発現は確実であるものの、副作用や他の薬物との相互作用が発生する等の問題があるため、例えば、食物成分を原料とした副作用がない高脂血症予防治療剤の開発が強く望まれている。
【0003】
そこで、近年では、高脂血症を改善することのできる天然由来物としてオリーブが注目を集めている。該オリーブは、オリーブ属の常緑樹であり、学名は、「Olea europaea Linne」として知られており、地中海が原産である。その果実から得られるオリーブ油は古くから食用され、オリーブ油中のオレイン酸はLDLコレステロール量を低下させる作用があることが広く知られている。オリーブエキスは、このほかにも、総コレステロール量の低下作用、中性脂肪量の低下作用、食品や生体内における脂質や蛋白質等の抗酸化作用等を有することが報告されている(特許文献1〜5、並びに、非特許文献1及び2参照)。
また、オリーブ植物から抽出される不けん化物、及び、オレウロペイン、オレウロペインアグリコン等が、カテコールアミン誘発作用を有することが報告されている(特許文献6及び7参照)。
前記文献には、オリーブの葉の抽出物を有する抗コレステロール剤についての記載(特許文献1参照)、及び、オリーブの葉の水抽出物には、総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロールを低下させる働きがあるという記載がある(非特許文献2参照)。
しかし、これらの文献には、オリーブ葉の抽出物が、総コレステロール量を低下させること、又は、総コレステロール量、LDLコレステロール量、及びVLDLコレステロール量を低下させることについては記載されているものの、HDLコレステロールを選択的に上昇、又はLDLコレステロール量を選択的に低下させることについては、未だ報告されていない。
【0004】
【特許文献1】特開2004−352626号公報
【特許文献2】特表2002−543103号公報
【特許文献3】特開平9−78061号公報
【特許文献4】国際公開第01/45514号パンフレット
【特許文献5】特開2001−181632号公報
【特許文献6】特開2004−269426号公報
【特許文献7】特開2005−179353号公報
【非特許文献1】医学と薬学 Vol.50 No.3 335−339,2003
【非特許文献2】N.Bennani−Kabchi et al.Therapie,54,717−723,1999
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の件を達成することを課題とする。即ち、本発明は、[1]HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有するコレステロール調節剤、[2]HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、若しくは維持することができるHDLコレルテロール上昇剤、[3]LDLコレステロール量を選択的に低下させることができるLDLコレステロール低下剤、並びに[4]前記コレステロール調節剤を含有し、HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有する組成物、医薬品、飲食品、及び健康食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討を行った結果、以下の知見を得た。即ち、オリーブ抽出物を有効成分として用いると、HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有するコレステロール調節剤、HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、又は一定に保つことができるHDLコレステロール上昇剤、及びLDLコレステロール量を選択的に低下させることができるLDLコレステロール低下剤、を得られるという知見である。
本発明は、本発明者等による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするコレステロール調節剤である。
<2> オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する前記<1>に記載のコレステロール調節剤である。
<3> オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするHDLコレステロール上昇剤である。
<4> オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する前記<3>に記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<5> オリーブ抽出物、及びオレウロペインの少なくともいずれかを有効成分とする前記<3>から<4>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<6> オリーブ抽出物が葉、茎、及び実の少なくともいずれかの抽出物である前記<3>から<5>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<7> オレウロペイン含有量が少なくとも25質量%である前記<4>から<6>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<8> HDLコレステロール上昇剤を投与する前後における、HDLコレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(HDLコレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値が、0未満である前記<3>から<7>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<9> HDLコレステロール上昇剤を投与する前後における、総コレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(総コレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値が、0以上1未満である前記<3>から<8>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<10> 組成物、医薬品、飲食品、又は健康食品のいずれかに使用する前記<3>から<9>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<11> オリーブ抽出物が、オリーブを水、親水性有機溶媒、及び水と親水性有機溶媒の混合溶液のいずれかを用いて抽出処理をした後、合成吸着処理し、濃縮及び乾燥して得られる抽出物である前記<3>から<10>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<12> LDLコレステロール低下作用を併せて有する前記<3>から<11>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤である。
<13> オリーブ抽出物を有効成分とすることを特徴とするLDLコレステロール低下剤である。
<14> オリーブ抽出物がオレウロペインを含有する前記<13>に記載のLDLコレステロール低下剤である。
<15> オリーブ抽出物が葉、茎、及び実の少なくともいずれかの抽出物である前記<13>から<14>に記載のLDLコレステロール低下剤である。
<16> オレウロペインを有効成分とする前記<14>から<15>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<17> オレウロペイン含有量が少なくとも25質量%である前記<14>から<16>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<18> LDLコレステロール低下剤を投与する前後における、HDLコレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(HDLコレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値が、0未満である前記<13>から<17>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<19> LDLコレステロール低下剤を投与する前後における、総コレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(総コレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値が、0以上1未満である前記<13>から<18>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<20> 組成物、医薬品、飲食品、又は健康食品のいずれかに使用する前記<13>から<19>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<21> オリーブ抽出物が、オリーブを水、親水性有機溶媒、及び水と親水性有機溶媒の混合溶液のいずれかを用いて抽出処理をした後、合成吸着処理し、濃縮及び乾燥して得られる抽出物である前記<13>から<20>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤である。
<22> 前記<1>から<2>のいずれかに記載のコレステロール調節剤を含むことを特徴とする組成物である。
<23> 前記<1>から<2>のいずれかに記載のコレステロール調節剤を含むことを特徴とする医薬品、飲食品、又は健康食品である。
<24> 前記<3>から<12>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤を含むことを特徴とする組成物である。
<25> 前記<3>から<12>のいずれかに記載のHDLコレステロール上昇剤を含むことを特徴とする医薬品、飲食品、又は健康食品である。
<26> 前記<13>から<21>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤を含むことを特徴とする組成物である。
<27> 前記<13>から<21>のいずれかに記載のLDLコレステロール低下剤を含むことを特徴とする医薬品、飲食品、又は健康食品である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、[1]HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有するコレステロール調節剤、[2]HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、若しくは維持することができるHDLコレルテロール上昇剤、[3]LDLコレステロール量を選択的に低下させることができるLDLコレステロール低下剤、並びに[4]前記コレステロール調節剤を含有し、HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有する組成物、医薬品、飲食品、及び健康食品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のコレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、又はLDLコレステロール低下剤の有効成分として用いられるオリーブ抽出物に含まれる成分としては、一般に、例えば、Oleuropein(以下、オレウロペインと称する。)、Oleuroside、Ligstroside、Oleoside−7,11−dimethylester、Oleanolic acid、Maslinic acid、Hydroxytyrosol、Chlorogenic acid、Verbascoside、Luteolin、Luteolin−7―glucoside、Rutin、Apigenin−7−glucoside、Apigenin−7−rutinoside、Apigenin、Quercetin、Quercitrin、Luteorin−4’−glucoside、Luteorin−7−rutinoside、Demethyloleuropein等が挙げられる。これらの中でも、前記オレウロペインが多く含まれていることが好ましい。
【0009】
前記オレウロペインの含有量としては、前記オリーブ抽出物の全量に対し、少なくとも25質量%が好ましく、少なくとも35質量%がより好ましい。前記オレウロペインの含有量は、オリーブ抽出物の製造方法、本発明のコレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、又はLDLコレステロール低下剤に含まれる賦形剤の添加量等により調整され、高いほどより好ましい。
【0010】
前記オリーブ抽出物の製造方法は、前記抽出原料を用いて、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることができる。前記抽出方法としては、特に制限はなく、公知の方法が挙げられ、例えば、オリーブを、生のもの又は乾燥したものを用いて、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕したものを、溶媒抽出する方法等が挙げられる。
前記抽出法の製造方法としては、例えば、特開2002−128678号公報、特開2003−335693号公報に記載されている製造方法が挙げられる。また、前記抽出方法としては、特開2002−128678号公報に記載されている製造方法と、特開2003−335693号公報に記載されている製造方法とを併用してもよい。
【0011】
本発明のコレステロール調節剤は、HDLコレステロール上昇剤、及び、LDLコレステロール低下剤の少なくともいずれかを表すものである。
前記コレステロール調節剤は、前記オリーブ抽出物を有効成分とし、HDLコレステロール上昇作用、及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有するものである。前記HDLコレステロール上昇作用は、該コレステロール調節剤を投与した後の血液中のHDLコレステロール量を、該コレステロール調節剤を投与する前の血液中のHDLコレステロール量の値以上に平均的に上昇させる作用である。前記LDLコレステロール低下作用は、該コレステロール調節剤を投与した後の血液中のLDLコレステロール量を、該LDLコレステロール低下剤を投与する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させる作用である。
本発明のLDLコレステロール低下剤は、前記オリーブ抽出物を有効成分とし、LDLコレステロール低下作用を有する。該LDLコレステロール低下作用は、該LDLコレステロール低下剤を投与した後の血液中のLDLコレステロール量を、該LDLコレステロール低下剤を投与する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させる作用である。
また、本発明のLDLコレステロール低下剤は、該LDLコレステロール低下剤を投与した後の血液中のHDLコレステロール量を、該LDLコレステロール低下剤を投与する前のHDLコレルテロール量以上に平均的に上昇させることができる。
また、本発明のLDLコレステロール低下剤は、該LDLコレステロール低下剤を投与する前後における、HDLコレステロール変化量とLDLコレステロール変化量との比(HDLコレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値を0未満にすることが好ましい。
前記HDLコレステロール変化量は、本発明のLDLコレステロール低下剤の投与後のHDLコレステロール量から、投与前のHDLコレステロール量を引いた値である。
前記LDLコレステロール変化量は、本発明のLDLコレステロール低下剤の投与後のLDLコレステロール量から、投与前のLDLコレステロール量を引いた値である。
また、本発明のLDLコレステロール低下剤は、該LDLコレステロール低下剤を投与する前後における、総コレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(総コレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値を0以上1未満にすることが好ましい。
前記総コレステロール変化量は、本発明のLDLコレステロール低下剤の投与後の総コレステロール量から、投与前の総コレステロール量を引いた値である。
本発明のHDLコレステロール上昇剤は、前記オリーブ抽出物を有効成分とし、該HDLコレステロール上昇剤の投与後のHDLコレステロール量を、該HDLコレステロール上昇剤を投与前のHDLコレステロール量以上に平均的に上昇させることができる。
また、本発明のHDLコレステロール上昇剤は、LDLコレステロール低下作用を併せて有することが好ましい。該LDLコレステロール低下作用は、該HDLコレステロール上昇剤を投与した後の血液中のLDLコレステロール量を、該HDLコレステロール上昇剤を投与する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させる作用である。
また、本発明のHDLコレステロール上昇剤は、該HDLコレステロール上昇剤を投与する前後における、HDLコレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(HDLコレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値を、0未満にすることが好ましい。
前記HDLコレステロール量の変化量は、本発明のHDLコレステロール上昇剤の投与後のHDLコレステロール量から、投与前のHDLコレステロール量を引いた値である。
前記LDLコレステロール量の変化量は、本発明のHDLコレステロール上昇剤の投与後のLDLコレステロール量から、投与前のLDLコレステロール量を引いた値である。
また、本発明のHDLコレステロール上昇剤は、該HDLコレステロール上昇剤を投与する前後における、総コレステロール変化量と、LDLコレステロール変化量との比(総コレステロール変化量/LDLコレステロール変化量)の値を、0以上1未満にすることが好ましい。
前記総コレステロール変化量は、本発明のHDLコレステロール上昇剤の投与後の総コレステロール量から、投与前の総コレステロール量を引いた値である。
【0012】
本発明のコレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、又はLDLコレステロール低下剤の1日当たりの摂取量は、オリーブ葉抽出物を100〜1,000mg摂取できる量が好ましく、150〜600mg摂取できる量がより好ましい、又は、オレウロペインを30〜500mg摂取できる量が好ましく、50〜250mg摂取できる量がより好ましい。
本発明のコレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、又はLDLコレステロール低下剤の摂取方法としては、特に制限はなく、例えば、経口、静脈内、動脈内、経粘膜、経皮、経膣、腹腔、点鼻、点眼が挙げられる。これらの中でも、経口摂取が好ましい。
【0013】
本発明のコレステロール調節剤、HDLコレステロール上昇剤、又はLDLコレステロール低下剤では、組成物、医薬品、飲食品、又は健康食品の用途に好適に用いることができる。
【0014】
(組成物)
本発明の組成物は、前記コレステロール調節剤、前記HDLコレステロール上昇剤、及び前記LDLコレステロール低下剤のいずれかを含有する。
前記コレステロール調節剤を含有する組成物は、前記コレステロール調節剤を含有しているため、HDLコレステロール上昇作用及びLDLコレステロール低下作用の少なくともいずれかを有する。
前記HDLコレステロール上昇作用は、該組成物を摂取した後の血液中のHDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前のHDLコレステロール量以上に平均的に上昇させることであり、前記LDLコレステロール低下作用は、該組成物を摂取する後の血液中のLDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させることである。
また、前記HDLコレステロール上昇剤を含有する組成物は、前記HDLコレステロール上昇剤を含有しているため、該組成物を摂取した後の血液中のHDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前のHDLコレステロール量以上に平均的に上昇させることができる。また、前記組成物は、該組成物を摂取した後の血液中のLDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させることができる。
また、前記LDLコレステロール低下剤を含有する組成物は、前記LDLコレステロール低下剤を含有しているため、該組成物を摂取した後の血液中のLDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前の血液中のLDLコレステロール量の値より低下させることができる。また、前記組成物は、該組成物を摂取した後の血液中のHDLコレステロール量を、該組成物を摂取する前のHDLコレステロール量以上に平均的に上昇させることができる。
本発明の組成物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、医薬品、医薬部外品、飲食品、健康食品等が挙げられる。
前記組成物は、通常医薬品や飲食品の製造に使用させる公知の賦形剤をつかって、組成物とすることができる。
前記医薬品の剤型としては、特に制限はなく、公知の剤型が挙げられ、例えば、錠剤、丸剤、散剤、粉剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤、カプセル剤、等が挙げられる。
前記飲食品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、飲料類、冷菓類、麺類、菓子類、水産物類、水産・畜産加工食品類、乳製品類、油脂及び油脂加工食品類、調味料類、レトルトパウチ食品類、健康・栄養補助食品類等が挙げられる。
【実施例】
【0015】
(実施例1)
―オリーブ抽出物の製造―
特開2003−335693号公報に記載されている実施例3の方法(熱水温度は80℃とした)でオリーブ葉の乾燥を行った。このオリーブ葉を特開2002−128678号公報に記載されている実施例4の方法に従い抽出を行い、オリーブ抽出物を得た。得られたオリーブ抽出物のオレウロペインの含有量は36.2質量%であった。オレウロペインの含有量はHPLCにより測定した。
【0016】
―錠剤の製造―
前記オリーブ抽出物の製造により得られたオリーブ抽出物を本発明のコレステロール調節剤として用い、該オリーブ抽出物140gと、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ株式会社製、「アビセルFD-101」)500gと、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社製、「ファイバーソル2」)330gと、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬株式会社製、「DKエステルF20W」)30gとを、攪拌混合機(カワタ社製、「スーパーミキサー」)を使用して混合し、ロータリー式打錠機(畑鐡工所株式会社製、「AP−15」)を用いて、打圧900kgの条件で打錠し、1錠300mgの錠剤を3200錠得た。得られた錠剤にセラックコーティングを施して、本発明のコレステロール調節剤を含有する錠剤を得た。
【0017】
―評価方法―
実施例1で製造された錠剤を、15人のボランティアに、3回に分けて一日当たり6錠を毎日服用してもらい、服用開始前、服用開始から1ヵ月後、服用開始から2ヵ月後の、LDLコレステロール量、HDLコレステロール量、総コレステロール量、トリグリセリド量を、それぞれLDLコレステロール直接法、HDLコレステロール直接法、酵素法(CE−COD−POD法)、酵素法(GK−GPO法)で測定した。得られた結果から、全員の平均値を求めた。前記平均値を表1に示す。また、表1における、LDLコレステロール量、HDLコレステロール量、総コレステロール量、及びトリグリセリド量の平均値の経時的変化を図1〜2に示した。
【表1】


【0018】
表1の結果より、実施例1では、服用開始から2ヶ月後において、LDLコレステロール量が低下しており、HDLコレステロール量も上昇していることがわかった。さらに、総コレステロール量が低下していること、また中性脂肪の指標となるトリグリセリドも低下していることから、高脂血症の改善効果があることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明のコレステロール調節剤は、オリーブ抽出物又はオレウロペインが有効成分であるため、HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、若しくは維持させる作用、及びLDLコレステロール量を選択的に低下させる作用の少なくともいずれかを有することができる。本発明のLDLコレステロール低下剤は、オリーブ抽出物又はオレウロペインが有効成分であるため、LDLコレステロール量を選択的に下げることができる。また、本発明のHDLコレステロール上昇剤は、オリーブ抽出物又はオレウロペインが有効成分であるため、HDLコレステロール量を上昇させることができ、又は維持することができる。さらに、本発明のコレステロール調節剤は、組成物、医薬品、飲食品、健康食品等に用いることができ、該コレステロール調節剤を含有する組成物、医薬品、飲食品、健康食品等は、HDLコレステロール量を選択的に上昇させ、若しくは維持させる作用、及びLDLコレステロール量を選択的に低下させる作用の少なくともいずれかを有することができる
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明のコレステロール調節剤の服用開始前及び服用開始後におけるLDLコレステロール量、総コレステロール量、及びHDLコレステロール量の平均値を示した図である。
【図2】図2は、本発明のコレステロール調節剤の服用開始前及び服用開始後におけるトリグリセリド量の平均値を示した図である。
【出願人】 【識別番号】505080585
【氏名又は名称】エーザイフード・ケミカル株式会社
【出願日】 平成18年7月11日(2006.7.11)
【代理人】 【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一

【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広

【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子


【公開番号】 特開2007−45814(P2007−45814A)
【公開日】 平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願番号】 特願2006−190609(P2006−190609)