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【発明の名称】 薬の服用管理方法
【発明者】 【氏名】高野 功一
【氏名】高野 裕子
【課題】薬の服用を管理し、服用忘れや二重服用を防止するとともに、用具の製造コストが低く、また使用が簡単な薬の服用管理方法を提供する。

【解決手段】厚紙等の台紙1上の互いに反対方向に傾斜した保持スリット部6a、6bを形成したカレンダー白紙台紙に、処方箋に対応した服用日時の表示3をプリントし、この台紙の保持スリット部6a、6bに分割したPTPシート7を保持させ、プリントした表示に従って薬を服用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有するシート材からなる台紙に分離された薬のプッシュスルーパッケージの両側隅部を挟持する互いに反対方向に傾斜した少なくとも一対の保持スリット部を形成したカレンダー台紙を用いて薬の服用を管理する方法であって、少なくとも薬の服用日時を表示していない白紙のカレンダー台紙を用意する過程と、処方箋に対応して上記の保持スリット部に対応した部分に服用日時をプリントする過程と、分離されたプッシュスルーパッケージを上記のプリントされたカレンダー台紙の服用日時に対応した保持スリットに差し込んで保持させる過程と、上記の服用日時に従って薬を服用する過程とを具備したことを特徴とする薬の服用管理方法。
【請求項2】
前記の服用日時をプリントする過程は、薬の服用日付と、薬の服用時刻とをプリントすることを特徴とする請求項1の薬の服用管理方法。
【請求項3】
前記の服用日時をプリントする過程は、薬の服用日時とともに、前記の保持スリット部の近傍にその保持スリット部に保持させるべき薬剤名を同時にプリントすることを特徴とする請求項1の薬の服用管理方法。
【請求項4】
前記の服用日時に従って薬を服用する過程は、服用後の空のプッシュスルーパッケージを元の保持スリット部に戻して保持させる過程を含み、またカレンダー台紙に残った空のプッシュスルーパッケージにより薬の服用状況を確認する過程を含むことを特徴とする請求項1の薬の服用管理方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、薬の服用を管理する方法であって、さらに特定すれば分離された薬のプッシュスルーパッケージを保持する保持スリット部を備えたカレンダー台紙を用いて薬の服用を確実に管理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、医療機関から処方される薬は、毎日、または所定時間ごとに服用日時を指定して処方される場合が多い。しかし、長い期間にわたって薬を服用するような場合に、薬の服用を忘れたり、また服用したことを忘れて二重に服用することがある。このような薬の服用忘れ、または二重服用は服用者に悪影響を与えるので、これを防止する各種の器具が開発されているが、構造が複雑でコスト高であり、また使用に際して操作、取り扱いが煩雑なものが多く、低いコストで簡単に製造可能なものが要望されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、カレンダー状の台紙に日付に対応して複数の袋状の薬収納部を設け、これらの薬収納部に薬を収容しておき、薬の服用忘れや二重服用を防止するものがある。しかし、このようなものは、やはり製造にコストが掛かり、また使用の際の手間が煩雑である。
【0004】
また、特許文献2に示すものは、カレンダーの表面に粘着層を形成し、ここにメモ等を貼り付け保持させるものである。このものは、このカレンダーの日付に対応して薬を貼り付けておけば、薬の服用忘れ、二重服用は防止できると思われるが、粘着層を形成するにはコストが掛かる。
【0005】
また、特許文献3に示すものは、PTPシートを収容できる折り畳み形の台紙を備え、この台紙にPTPシートの錠剤収容部に対応して日付等を表示したものである。
しかし、このものは、製造にコストが掛かるとともに、日付の表示が一日目、二日目、としか表示できず、何日目かを忘れてしまえば、服用忘れ、二重服用を確実に防止することはできない。
【0006】
これらの問題を解決するために、本発明者は、先に特願2006‐028618として出願した薬の服用管理具を提案した。このものは、厚手の紙等に反対方向に傾斜した対をなすスリットを形成し、ここを保持スリット部とし、この保持スリット部に分離した薬のプッシュスルーパッケージ包装(PTPシート)の下隅部を差し込んで挟持させ、またこれらの保持スリット部に対応してその薬を服用する日時を表示した薬の服用管理カレンダー形式のものである。
【0007】
このような薬の服用管理カレンダーは、構造が簡単で、低コストで製造できるが、このようなカレンダーを用いても、この服用管理カレンダーの使用および薬の服用は患者(服用者)の判断によらざるを得ない。
【0008】
このため、PTPシートを差し込む位置を間違えたり、差込み忘れたりする等、誤用の可能性がある。特に、このようなカレンダーをすべての患者に共通した汎用型に形成すると、上述のような誤用が発生しやすい。したがって、可能な限り服用者の誤用を防止する必要がある。
【特許文献1】特開2001−258999号公報
【特許文献2】実開昭64−27264号公報
【特許文献3】特開2001−70404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は以上の事情に基づいてなされたもので、PTPシートを差し込んで保持可能な保持スリット部を備えた薬の服用管理カレンダーを用いて、薬の服用忘れや二重服用、または誤用を確実に防止できる薬の服用管理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の本発明は、弾性を有するシート材からなる台紙に分離された薬のプッシュスルーパッケージの両側隅部を挟持する互いに反対方向に傾斜した少なくとも一対の保持スリット部を形成したカレンダー台紙を用いて薬の服用を管理する方法であって、少なくとも薬の服用日時を表示していない白紙のカレンダー台紙を用意する過程と、処方箋に対応して上記の保持スリット部に対応した部分に服用日時をプリントする過程と、分離されたプッシュスルーパッケージを上記のプリントされたカレンダー台紙の服用日時に対応した保持スリットに差し込んで保持させる過程と、上記の服用日時に従って薬を服用する過程とを具備したものである。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、前記の服用日時をプリントする過程は、薬の服用日付と、薬の服用時刻とをプリントすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の本発明は、前記の服用日時をプリントする過程は、薬の服用日時とともに、前記の保持スリット部の近傍にその保持スリット部に保持させるべき薬剤名を同時にプリントすることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の本発明は、前記の服用日時に従って薬を服用する過程は、服用後の空のプッシュスルーパッケージを元の保持スリット部に戻して保持させる過程を含み、またカレンダー台紙に残った空のプッシュスルーパッケージにより薬の服用状況を確認する過程を含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の本発明は、少なくとも薬の服用日時を表示していない白紙のカレンダー台紙を用意するとともに、処方箋に対応して上記の保持スリット部に対応した部分に服用日時をプリントするものである。したがって、薬の服用日数、一日に服用する錠数、等がそれぞれ処方箋に対応した個々の患者専用のカレンダー台紙が形成される。そして、この個々の患者専用のカレンダー台紙の保持スリット部に、分離されたプッシュスルーパッケージを上記のプリントに対応して保持させ、上記の服用日時の表示に従って薬を服用するので、誤用、服用忘れ、二重服用等が確実に防止され、薬の服用を確実に管理することができる。
【0015】
請求項2に記載の本発明は、前記の服用日時をプリントする過程において、薬の服用日付と、薬の服用時刻とをプリントすることを特徴とするものである。したがって、服用の日付だけでなく、処方箋に対応して朝食前、朝食後、夕食前、ねる前、等の服用時刻が、そこに保持されるべきPTPシートに対応して具体的に表示されるので、差込み間違い、差込み忘れ等の誤用、服用忘れ、二重服用等が確実に防止される。
【0016】
請求項3に記載の本発明は、前記の服用日時をプリントする過程において、薬の服用日時とともに、前記の保持スリット部の近傍にその保持スリット部に保持させるべき薬剤名を同時にプリントすることができるものである。したがって、どの保持スリット部にどの薬剤を保持させるべきかが具体的に表示され、分割したPTPシートを間違った位置に保持させてしまうことがなく、誤用が確実に防止される。
【0017】
請求項4に記載の本発明は、前記の服用日時に従って薬を服用するとともに、服用後の空のプッシュスルーパッケージを元の保持スリット部に戻して保持させておき、後にカレンダー台紙に残った空のプッシュスルーパッケージにより薬の服用状況を確認するものである。したがって、服用後においても、飲み忘れ等の服用状況を把握することができ、医師に報告して影響等を評価してもらうことが可能であり、薬の服用をより厳密に管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、図1ないし図12を参照して本発明に用いる薬の服用管理具すなわち服用管理カレンダー台紙の構成を説明する。
【0019】
図1ないし図4にはこのカレンダー台紙の第1の実施形態を説明する。この実施形態のものは、2錠分ずつに切り離されたPTPシートを保持するものである。
【0020】
図中の1は台紙であって、この台紙1は弾性を有するシート材、例えばある程度の腰のある厚紙、プラスチックシート、その他の材料で形成されている。そして、この台紙1の上部中央には掛け孔2が形成され、フック等に引っ掛けて吊り下げられるように構成されている。
【0021】
また、この台紙1には、日時表示部3が形成されている。この実施形態の場合には、この日時表示部3は8個あり、横方向に配列されている。この実施形態の場合には、この日時表示部には暦日、すなわち月、日および曜日が印刷される。そして、これらの日時表示部は、格子状の枠線4で囲まれ、各日時表示部3と、これらに対応してPTPシートを保持すべき部分である保持部5とが明確に関連付けられている。
【0022】
そして、各日時表示部3の下方に対応した枠線4内の保持部5には、対をなす保持スリット部6a、6bが形成されている。この実施形態の場合には、保持スリット部6a、6bは上下方向に並んだ5対のものが形成されており、5個のPTPシートが保持可能となっている。そして、この実施形態の場合、対をなす保持スリット部6a、6bは、隣接する2つの保持部5にまたがって形成されている。
【0023】
上記の保持スリット部6a、6bは、図2に示すように、互いに反対方向に傾斜した直線状の切り込みであり、互いに上方に広がった谷状に配置されている。そして、図3に示すように、2錠ずつに分割されたPTPシート7の凸状の錠剤収容部9の周囲に形成される薄板状の部分9の両側下隅部が、これら保持スリット部6a、6b内に差し込まれる。これによって、このPTPシート7は、この保持部5に保持される。このPTPシート7は、台紙1の弾性によって両側を挟持され、台紙1を逆さにして振っても脱落しない。また、これら対をなす保持スリット部6a、6bは互いに反対方向に傾斜した谷状に配置されているので、分離したPTPシート7の寸法が各種相違していても支障なく挿入することができる。
【0024】
また、この台紙1の余白を利用して、この薬の服用管理具の名称10、年の表示11、薬の服用に関する注意事項等の表示12、この薬の服用管理具を調剤薬局で薬とともに配布する場合には薬局名等の表示13が印刷される。また、各対をなす保持スリット部6a,6bの一部または全部の部分には、PTPシートの差し込み方を示すために、PTPシートを差し込んだ状態を模した絵柄14が印刷されている。
【0025】
この薬の服用管理具を使用する場合には、PTPシートをミシン目に沿って2錠分ずつに分割し、この分割したPTPシート7を図4に示すように、服用日時に対応するように上記の保持スリット部6a、6bに差し込んで保持させる。一日に服用すべき薬の数が複数の場合でも、最大5個のPTPシートまで保持できる。この2錠ずつに分割されたPTPシート7は隣接する2つの保持部5すなわち2日分の保持部5にわたって保持される。したがって、この2錠分に分割されたPTPシート7の2つの錠剤収容部9はそれぞれ2つの日時表示部3に対応した保持部5に位置する。
【0026】
よって、PTPシート7を保持させたこの薬の服用管理具を壁等に掛けておけば、その日に服用すべき薬、あるいはその日に服用すべき薬が服用されているか、まだ服用されていないか、等が一目瞭然となる。したがって、薬の服用忘れ、二重服用が確実に防止される。
【0027】
この実施形態のものは、持ち運びの便宜のため、台紙1の寸法を小さく設定してあり、8日分の薬しか保持できないが、8日分以上の薬を服用する場合には、日付の連続した複数枚の服用管理具を用意しておき、これらにPTPシートを保持させ、壁等に重ねて掛けておけばよい。
【0028】
なお、前述のように、PTPシートを1錠ずつに切り離すと、高齢者等ではこのPTPシート包装ごと飲み込んでしまう誤飲の例があり、これを防止するため、最近のPTPシートでは2錠ずつにしか切り離せないようにミシン目を入れている。よって、この薬の服用管理具を用いれば、鋏などを使用せずに、PTPシートを手のみでミシン目に沿って2錠分ずつに分割し、この薬の服用管理具に差し込んで服用を管理できるので、簡単に使用することができる。また、PTPシートを1錠ずつに細かく切断した場合には、この保持スリット部6a、6bの片側にしか挿入できないので、保持が不安定で使用できない。このようにして、高齢者等の場合でもこの薬の服用管理具を使用することによって、PTPシートを2錠ずつに分割する習慣がつけば、上述のような誤飲を防止することができる。
【0029】
また、空になったPTPシートを捨てずにこの薬の服用管理具に差し込んでおけば、過去の服用の状態が一目で判別でき、また後に空のPTPシートをプラスチックごみとして一括して分別廃棄するのに便利である。
【0030】
また、図5ないし図7にはこのカレンダー台紙の第2の実施形態を示す。この実施形態のものは、1錠ずつに分離したPTPシート7を保持させるもので、一週間分すなわち7個の日時表示部3、枠線4、保持部5等を備え、これらの構成その他は前記の第1の実施形態のものと同様で、対応する部分には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0031】
この実施形態のものは、各日時表示部3に対応した各保持部5内にそれぞれ対をなす保持スリット部26a、26bが形成されている。これらの保持スリット部26a、26bは前述の実施形態と同様に、互いに反対方向に傾斜した上方に開いた谷状に配置された切込みである。この保持スリット部26a、26bの間隔は、図6に示すように、1錠ずつに分割されたPTPシート17の両側下隅部を差し込んで挟持して保持するように構成されている。これらの保持スリット部26a、26bは、一日分の保持部5に上下方向に5対形成されており、一日分で最大5個の分割されたPTPシート17を保持できるように構成されている。
【0032】
この実施形態のものは、PTPシートを1錠ずつに切断し、切断した各PTPシートを図7に示すように各日時表示部3の各保持部5ごとに1個ずつ挟んで保持させる。各日付ごとに1個ずつのPTPシート17が保持されるので、薬の服用をより明確に管理することができる。また、例えば毎日服用する薬と、隔日に服用する薬を併用する場合等、変則的な服用の場合にも便利である。
【0033】
また、図8にはカレンダー台紙の第3の実施形態を示す。このものは、日時表示部33が空欄となっている他は、前述の第2または第1の実施形態と同様の構成であり、第2および第1の実施形態と同様な部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0034】
この第3の実施形態のものは、この空欄の日時表示部33に後から日時等を印字または記入して使用する。例えば、その薬の服用開始日から始まった日時をこの日時表示部33に印字または記入すれば、すべての保持部5が無駄なく使用でき、経済的である。また、所定時間ごとに服用する薬の場合には、服用すべき日付と時刻を計算してこの日時表示部33に印字または記入すれば、薬の服用を確実に管理できる。
【0035】
また、図9および図10にはカレンダー台紙の第4の実施形態を示す。このものは、前述の保持スリット部を単なる切込みではなく、図示するように、ある幅を持った細長い隙間状の保持スリット部46a、46bとしたものである。このものは、前述の実施形態のものと同様に、図10のようにPTPシート7の両側下隅部をこれらの保持スリット部46a、46bに差し込んで挟持する。この場合に、これらの保持スリット部46a、46bが隙間状であるので、PTPシート7の両側下隅部を挿入するのが容易である。
【0036】
さらに、図11にはカレンダー台紙の第5の実施形態を示す。このものは、近接した2本ずつのスリットが対をなし、4本の保持スリット部56a,56b,56c,56d、が対を構成している。このものは、切断した各種PTPシートの幅の変化が大きい場合でも挿入可能である。
【0037】
また、図12にはカレンダー台紙の第6の実施形態を示す。このものは、一対の保持スリット部66a,66bの下端部が互いに水平のスリット66cにより連結されているもので、これらのスリット66a,66b,66cは全体としてU字状をなしている。このものは、PTPシート27の錠剤収容部9がスリット66cに当たるまで深く挿入でき、上下に隣接して保持されるPTPシート27の間隔を狭くでき、これらのPTPシートの保持に要する面積を小さくできる。
【0038】
なお、上記の第4ないし第6の実施形態は、前述した部分のほかは前記の第1ないし第3の実施形態と同様の構成であり、これらと同じ部分には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0039】
さらに、このカレンダー台紙は上述の各実施形態には限定されない。例えば、日時表示部および保持部等の数は8または7には限定されず、任意の数でも良く、またその配列も横一列に限らず、縦方向に配列しても良く、さらに複数段、複数列に配列しても良い。また、各対をなす保持スリット部の近傍に例えば朝、昼、夕、食前、食後等の服用態様の表示を印刷、印字、または記入しても良い。
【0040】
また、保持スリット部の形状も上記のものには限定されず、例えば直線状でなく曲線状でも良い。また、台紙は折り畳むように構成してもよい。また、複数枚の台紙をカレンダー帳のように綴り合わせても良い。また、保持スリット部を左右対称に配置した場合に、台紙の裏面にも日時表示部や保持部等を印刷しても良い。
【0041】
また、台紙の形状等は上記のような矩形に限定されず、台形、円形、楕円形その他の形状でも良い。また、日時表示部と保持部との関連付けの構成は、上記のように枠線で囲むものには限定されず、例えば色分け、模様による関連付け、あるいは単なる位置関係で関連付けても良い。
【0042】
次に、上述のような薬の服用管理カレンダーを用いた薬の服用管理方法の実施形態を図13ないし図15を参照して説明する。この実施形態は、薬の処方とともに、この服用管理カレンダーを薬剤師(調剤薬局)を介して患者に手渡す場合のものである。
【0043】
まず、図13に示すような白紙のカレンダー台紙71を用意する。この白紙のカレンダー台紙71は、厚手の弾力のある紙または合成紙等で形成され、インクジェットプリンタ等のプリンタにより印字可能な紙が選択される。そして、このカレンダー台紙71には、所定の位置に前述したような保持スリット部6a、6bが形成されている。また、前述した掛け孔2も形成されている。この白紙のカレンダー台紙71は、調剤薬局等にあらかじめ用意されている。
【0044】
次に、患者(薬の服用者)は医師から渡された薬の処方箋を図16のst1に示す過程で調剤薬局すなわち薬剤師に手渡す。次に過程st2において、薬剤師はその処方箋に基づいて調剤を行うとともに、その薬の服用情報すなわちその薬の薬剤名や服用開始日、朝食前、夕食後等の服用時刻、患者の氏名等をパソコンのキーボードに入力する。
【0045】
このパソコンのメモリには、上記の白紙のカレンダー台紙71にプリントすべきプリントパターンがあらかじめ入力されている。このプリントパターンは、例えば図14に示すようなもので、前述したような枠線4、このカレンダーの名称の表示10、年の表示11、薬局名の表示13、薬の絵柄14等の共通事項が入力されている。また、前述の保持スリット部6a、6bは、細いスリットであるので、そのままではスリットの位置が判別しにくいので、その上からスリット表示線75をプリントするようなパターンも入力されている。
【0046】
また、このメモリには、前述したような処方箋に対応した表示パターンをプリントするようなプログラムが入力されている。このパターンは、その薬を服用する患者の氏名等の表示72、薬を服用する日付の表示73、朝食前、朝食後、夕食前、ねる前、等の服用時刻の表示75、これらに対応した服用すべき薬の薬剤名の表示74等があらかじめプログラムされている。上記の日付の表示73は日時表示部に、また服用時刻の表示75、薬剤名の表示74は、各保持スリット部6a、6bの近傍にプリントされる。なお、これらの表示は、各表示ごとに入力する必要はなく、例えば日付の表示73は服用開始日と服用期間を入力すればその期間中の日付が自動的にプリントされ、また服用時刻の表示75、服用薬剤名の表示74は、薬剤名とその服用時刻を入力すれば、各保持スリット部の近傍に自動的にプリントされるようにプログラムされている。
【0047】
また、これと同時に、処方した薬剤名、患者の氏名、服用期間、服用時刻等の情報がこのパソコンのメモリに入力され、各患者ごとの投薬記録として保存される。
【0048】
このようにして設定されたプリントパターンを用いて、過程st3において図13に示すようなカレンダー台紙71の上にインクジェットプリンタ等のプリンタによってプリントし、図14に示すような薬の服用カレンダーを作成し、これを薬とともに患者すなわち服用者に手渡す。この場合に、薬剤師は患者に薬の種類等を口頭または文書で説明し、患者はそれに従って各保持スリット部6a、6bに表示された薬のPTPシートを2錠ずつに分割して保持させる。なお、患者が高齢者等の場合等、上述の作業ができないような場合には、過程st4に示すように、薬剤師が分割したPTPシートを所定の保持スリット部に挿入保持させてから患者に手渡してもよい。
【0049】
そして、患者は、過程st5において、この服用カレンダーに表示されている通り薬を服用し、一錠のみ服用したPTPシートは元の位置に保持させておく。このPTPシートを保持させた服用カレンダーを壁に掛けておくか、または適当なホルダーに保持させて見やすい箇所に置いておけば、どの日付のどの時刻までの薬を服用したかが一目瞭然であるので、服用忘れや二重服用が確実に防止される。
【0050】
この場合、2錠ずつに分割したPTPシートの2錠分を服用した後も、空になったPTPシートを廃棄せず、元の保持スリット部に挿入して保持させておく。なお、薬を飲み忘れた場合には、飲み忘れた錠剤をそのままにして元の保持スリット部に差し込んで保持させておく。
【0051】
そして、すべての薬を服用した後は、空のPTPシートを保持させたままこの服用カレンダー台紙を調剤薬局すなわち薬剤師に戻す。この時点で過程st6に示すように薬剤師は服用状況を確認する。この服用状況は、飲み忘れ、薬(PTPシート)の入れ違い、その他の情報がこの戻された服用カレンダーに残されているので、この患者が正しく薬を服用したか、または正しく服用されていない場合には、その間違った服用の状況が把握できる。
【0052】
次に、薬剤師は、このカレンダー台紙から空のPTPシートを外し、一括してプラスチックごみとして廃棄し、またカレンダー台紙は可燃ごみとして廃棄する。一般に、空のPTPシートはそのままくずかご等に廃棄され、可燃ごみに混入されてしまうので、このようにして回収することにより、分別回収ができる。
【0053】
また、薬剤師は、st8において、患者が正しく薬を服用したか、または正しく服用しなかった場合にはどのような服用状況であったかを医師に報告し、医師がその患者の状態を判断する。そして、必要な場合には、再度患者を診察し、または次の受診の際に必要な処置をする。
【0054】
以上のようにして、患者は薬の服用が具体的に表示され、かつ個々の患者ごとに作成された服用カレンダーの指示に従って服用するので、誤用、服用忘れ、二重服用等が防止される。また、この薬の服用状況は薬剤師を介して医師に報告すなわちフィードバックされるので、厳密な服用管理ができる。
【0055】
なお、上述の実施形態は一日6錠分を保持可能なカレンダー台紙を使用したが、一日分の錠数の少ない場合、例えば3錠以下の場合には、図15に示すように、保持スリット部を2段に配置したカレンダー台紙を使用すれば、無駄がない。
【0056】
なお、本発明は上記の実施形態には限定されない。上述の実施形態は、調剤薬局すなわち薬剤師を介して服用を管理する場合であるが、例えば、病院で入院患者の薬の服用を管理する場合には、看護師等がこの服用カレンダーを使用して入院患者の服用を管理してもよい。
【0057】
また、患者自身が相当の注意力を有するか、または相当の注意力を有する者が患者を補助している場合には、患者自身または補助者が薬剤師等の指導の下にこの服用カレンダーを作成してもよい。
【0058】
また、上記の実施形態では、カレンダーの白紙台紙は全く印刷されていないものを使用したが、場合によっては上述の共通表示、すなわち前述したような枠線4、このカレンダーの名称の表示10、年の表示11、薬局名の表示13、薬の絵柄14、スリット表示線75等をあらかじめ印刷したカレンダー台紙を使用してもよい。
【0059】
また、各保持スリット部に保持させる薬のPTPシートの写真を各保持スリット部に印刷しておけば、薬の挿入間違いがより確実に防止される。この場合に、プリントするPTPシートの写真は、本物のPTPシートと間違えないように、色彩を薄くしたり、またはその上に重ねて「見本」等の文字を付しておいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に使用する服用カレンダーの第1の実施形態の平面図。
【図2】保持スリット部の部分の平面図。
【図3】PTPシートを挿入した状態の保持スリット部の平面図。
【図4】第1の実施形態の使用状態を示す平面図。
【図5】服用カレンダーの第2の実施形態の平面図。
【図6】PTPシートを挿入した状態の保持スリット部の平面図。
【図7】第2の実施形態の使用状態を示す平面図。
【図8】服用カレンダーの第3の実施形態の平面図。
【図9】服用カレンダーの第4の実施形態の保持スリット部の平面図。
【図10】PTPシートを挿入した状態の保持スリット部の平面図。
【図11】服用カレンダーの第5の実施形態の保持スリット部の平面図。
【図12】服用カレンダーの第6の実施形態の保持スリット部の平面図。
【図13】本発明の実施態様に使用するカレンダー白紙台紙の平面図。
【図14】本発明の実施態様に使用するプリントされたカレンダー台紙の平面図。
【図15】別のプリントされたカレンダー台紙の平面図。
【図16】本発明の管理方法の実施形態の過程を示す図。
【符号の説明】
【0061】
1 台紙
2 掛け孔
3 日時表示部
4 枠線
5 保持部
6a、6b 保持スリット部
7 PTPシート
8 薄板状の部分
9 錠剤収容部
10 名称の表示
11 年の表示
12 注意事項等の表示
13 薬局名等の表示
14 絵柄
26a、26b 保持スリット部
27 PTPシート
33 日時表示部
46a、46b 保持スリット部
56a、56b、56c、56d 保持スリット部
66a、66b 保持スリット部
71 カレンダー白紙台紙
72 患者の氏名の表示
73 日付の表示
74 薬剤名の表示
75 服用時刻の表示
【出願人】 【識別番号】505257501
【氏名又は名称】有限会社インベル
【出願日】 平成18年4月17日(2006.4.17)
【代理人】 【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司

【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章

【識別番号】100101889
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 俊郎

【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義

【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行

【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅
【公開番号】 特開2007−282822(P2007−282822A)
【公開日】 平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願番号】 特願2006−112923(P2006−112923)