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【発明の名称】 容器ハンガー
【発明者】 【氏名】小林 裕志

【氏名】木村 和彦

【要約】 【課題】主に液体を収容する容器を保持するハンガーにおいて、一種類で大きさの異なる容器に対応できるものを提供する。

【解決手段】容器ハンガー10は上端に係合部11aを有する取付部11と支持部12とからなり、支持部12に長手方向の位置によって幅寸法が変化する長孔形状の挿入部13を形成する。取付部11に対し支持部12は93〜95度の角度を有する。容器本体2とキャップ4とを分離し、首部3を下方から挿入部13内へ差し入れ、上方へ突出させた首部3にキャップ4を装着して締め付けることにより容器本体2とキャップ4との間で挿入部13の縁部13aを挟持して容器1を保持する。挿入部13は幅寸法が変化する形状を有するため、1種類の容器ハンガー10で様々な大きさの容器1を保持できる。容器ハンガー10は壁面等に配設したレール状金物に係合部11aを係止させて取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の上部にキャップが装着される首部を有する容器を保持するための容器ハンガーであって、取付対象物に取り付けられる取付部と、取付部に対し所定の角度を持って連設された支持部とから成り、前記支持部に容器の首部を差し入れるための長孔形状又は一部に切欠を有する長孔形状から成る挿入部が形成され、当該挿入部は長手方向の位置によって幅寸法が変化していることを特徴とする容器ハンガー。
【請求項2】
前記挿入部は長手方向の位置によって幅寸法が連続的に変化するものである請求項1に記載する容器ハンガー。
【請求項3】
前記挿入部は長手方向の位置によって幅寸法が段階的に変化するものである請求項1に記載する容器ハンガー。
【請求項4】
前記挿入部は、その長手方向が、前記支持部における奥行き方向に対し交差するように形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載する容器ハンガー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー・リンス・液体石けん・液体洗剤その他主として液体を収容する容器を保持するためのハンガーに関し、一種類で大きさの異なる容器に対応できるものの提供を目的とする。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、シャンプーやリンス等を収容するプラスチック製容器を保持するためのボトルハンガーが記載されている。このボトルハンガーは、壁面に取り付けられる取付部と、この取付部に対し垂直に設けられた容器支持部とから成り、容器支持部に切り欠いて形成した係止部に容器の首部を差し入れ、首部にキャップを装着して締め付けることにより、キャップと容器本体との間で係止部の周縁を挟持して、容器を保持するものである。
【特許文献1】実公平7−27912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載された従来のボトルハンガーは、容器支持部の奥行き方向に沿って形成された係止部が、奥側ではほぼ円弧状であり、手前側へは前端まで一定幅の長方形である形態になされている。このため、保持できる容器の大きさが限られた範囲に限定されるという欠点があった。すなわち、首部の直径があまり大きな容器や、キャップ又は容器本体の直径がかなり小さい容器については、前記ボトルハンガーでは保持することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、容器本体の上部にキャップが装着される首部を有する容器を保持するための容器ハンガーにおいて、前記問題を解決する手段を提供するものであって、その特徴とするところは、請求項1に記載するとおり、取付対象物に取り付けられる取付部と、取付部に対し所定の角度を持って連設された支持部とから成り、前記支持部に容器の首部を差し入れるための長孔形状又は一部に切欠を有する長孔形状から成る挿入部が形成され、当該挿入部は長手方向の位置によって幅寸法が変化していることにある。
【0005】
本発明に係る容器ハンガーの取付対象物となるものは、例えば、洗面化粧台・手洗器・キッチンシンク・浴室やシャワー室の壁面や支持金具等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、保持対象とする容器は、首部にキャップを装着する構造のものであればよく、代表的なものをあげればシャンプー・リンス・液体石けん・液体洗剤・消毒液等を収容するプラスチック製・ガラス製・金属製などの容器であるが、その種類には特に制限はない。
【0006】
前記容器ハンガーにおける挿入部は、請求項2に記載する如く、長手方向の位置によって幅寸法が連続的に変化するもの、あるいは請求項3に記載する如く、長手方向の位置によって幅寸法が段階的に変化するものとすることができる。
【0007】
さらに前記挿入部は、請求項4に記載する如く、その長手方向が、前記支持部の奥行き方向に対し、交差するように形成することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る容器ハンガーは、容器の首部を挿入部に差し入れ、この首部にキャップを装着してキャップと容器本体との間で挿入部の縁部を挟持することにより、容器を保持するものであり、この点は従来と共通する。但し本発明では、請求項1に記載する如く、容器の首部を差し入れる挿入部を、長孔形状又は一部に切欠を有する長孔形状とすると共に長手方向の位置によって幅寸法が変化する形態としたので、首部の直径が大きい場合でも挿入部へ差し入れることが可能となる。また、キャップ又は容器本体の直径が小さい場合であっても、キャップと容器本体との間で挿入部の縁部を挟持することが可能である。従って、本発明に係る容器ハンガーは、保持できる容器の大きさが、従来よりもはるかに多種類となる。
【0009】
請求項2に記載するように、挿入部を長手方向の位置によって幅寸法が連続的に変化する形態としたときは、保持可能な容器の大きさの種類が非常に多くなる。
【0010】
また請求項3に記載する如く、挿入部を長手方向の位置によって幅寸法が段階的に変化する形態としたときは、挿入部に幅寸法が一定となる領域が形成されることになるから、容器の保持状態が安定する。
【0011】
さらに請求項4に記載する如く、前記挿入部を、その長手方向が支持部の奥行き方向に対し交差するよう形成した場合は、支持部の奥行き寸法を短くできるから、容器ハンガーの突出量を減らせる。また、支持部の突出量が減少する結果、容器ハンガーで保持する容器が、キャップに取り付けたポンプを押して内容物を取り出すポンプアップ式の場合に、ポンプ操作時の力で支持部が撓む量が少なくなり、それだけ振動が抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[第1の実施形態]
図1は、洗面化粧台Kに本発明に係る容器ハンガー10を取り付けて、液体石けん等の容器1を洗面器Sの上方に保持した状態を示すものである。この例では、洗面化粧台Kにおける洗面器Sの奥側に位置する立面Qに、溝構造を有するレール状金具Rを配設し、これに容器ハンガー10を係止させる構成が採用されている。
【0013】
図2は、容器ハンガー10の一例を示すものであり、上端に断面コ字状の係合部11aを有する取付部11の下端に、支持部12を一体に連設し、この支持部12に長孔形状の挿入部13を形成した。上記取付部11及び支持部12は板状である。挿入部13は、支持部12の奥行き方向を長手方向Lとする長孔であり、長手方向Lの位置によって幅寸法が変化する形態である。図示する例では、支持部12の奥行き方向に沿って、奥側から手前側へ幅寸法が連続的に拡大する涙滴状が採用されている。また、取付部11に対する支持部12の角度αは90〜180(好ましくは93〜95)度の範囲で設定される。容器ハンガー10の材質は、比較的剛性が大きくて錆びにくいものが望ましく、ステンレス・アルミ・銅等の金属のほか、プラスチック、セラミック、木材等が考えられる。
【0014】
前述の容器ハンガー10により容器を保持するには、図3(A)に示すように、容器1の本体2とキャップ4とを分離しておき、容器1の首部3を下方から容器ハンガー10の挿入部13内へ差し入れる。そして同図(B)のように、上方へ突出させた首部3にキャップ4を装着して締め付け、容器本体2とキャップ4との間で挿入部13の縁部13aを挟持すれば、容器1を容易には離脱することがないように保持することができる。本発明に係る容器ハンガー10は、挿入部13が連続的に幅寸法が変化する形状を有しているため、容器1の首部3の直径が多少大きくても、前方側の適当な幅広位置を選ぶことによって、首部3を挿入部13内へ挿入することが可能である。また、容器本体2又はキャップ4の直径が小さい場合でも、後方側の適当な幅狭位置を選ぶことによって、容器本体2とキャップ4とで挿入部13の縁部13aを挟持することが可能である。すなわち本発明によれば、様々な大きさの容器1の保持を、1種類の容器ハンガー10でこなすことができる。
【0015】
前記のようにして容器1を保持した容器ハンガー10は、適当な取付対象物に取り付けられる。例えば、図4(A)に示すように、溝mを有するレール状金物Rを壁面等に配設し、取付部11の上端に設けた係合部11aを上記溝mに係止させることにより、容器ハンガー10を取り付けることができる。この場合、溝mに沿って容器ハンガー10を移動させることが可能なので、使用者が所望する場所へ容器1を配置するのが容易である。あるいは同図(B)に示すように、取付部11に磁石14を固着し、この磁石14の磁力で適当な金具Tへ取着する態様も考えられる。この場合も、所望に応じた容器ハンガー10の位置変更は容易である。なお容器ハンガー10の位置変更を考慮しない場合には、ネジや接着剤等を用いて、取付部11を壁面や取付パネル等の取付対象物へ固定することも妨げない。また、取付部11の背面側に十分な空間の無い場合、大型の容器1は、なるべく支持部12の前方側で保持することが必要となる。一般に、首部3の直径が大きくなるほど容器本体2も大型化すると考えられるから、挿入部13の形状は、図時の如く、支持部12の手前側へ向かって幅寸法が拡大するように設定するのが好適と思われる。
【0016】
ところで本例の容器ハンガー10は、取付部11と支持部12との成す角度αを90度より若干大きい角度(例えば110度)に設定した。これにより、容器ハンガー10に保持される容器1が前傾姿勢になる。容器1が、内容物をポンプアップして取り出すポンプ式の場合、普通、キャップ4にはポンプヘッド5が備えられるが、上記の如く容器1を前傾させることにより、ポンプヘッド5を使用者側へ向かせると同時に、吐出部5aを下方へ向けることができる。その結果、容器ハンガー10に保持された容器1は、使用者がポンプヘッド5を押し易くなると共に、誤って勢いよくポンプ操作をしたとしても、内容物が前方(使用者側)へ飛び散らないという利点が得られる。また本例の容器ハンガー10では、挿入部13を前縁部が閉塞した形状としたから、万一、容器本体2とキャップ4との締結が緩んで前傾姿勢の容器1が前方へ滑り移動したとしても、容器ハンガー10から容易に脱落することがない。
【0017】
[第2の実施形態]
図5に示す容器ハンガー10は、支持部12に形成する挿入部13を、支持部12の奥行き方向を長手方向Lとし、後方側から前方側へ向かって幅寸法が連続的に縮小する釣り鐘状の形態としたところを特色とする。本例では、首部3の直径が大きい容器1は、挿入部13の奥側で保持されることになる。首部3が大きい場合、これに装着されるキャップ4も必然的に大きくならざるを得ない。そこで、キャップ4との干渉を避けるため、取付部11に切欠部11bを設けた。また取付部11の上端に設けられる係合部11aの形状は、図示する如く、断面半円形とすることも可能である。
【0018】
[第3の実施形態]
図6に示すように、容器ハンガー10の支持部12を平面視してほぼY字形に形成し、挿入部13を、その幅寸法が支持部12の後方側から前方側へ向かって連続的に拡大し、且つ、前端を開放させた形態とすることも考えられる。本例の容器ハンガー10は、挿入部13の前端が開放しているから、容器の着脱が容易であること、及び、簡素で小型の形状であるから製作コストを低く抑えられるという利点が得られる。
【0019】
[第4の実施形態]
図7(A)に示す容器ハンガー10の如く、支持部12に形成する挿入部13を、その幅寸法が長手方向Lに沿って(支持部12の奥行き方向の後方から前方へ向かって)段階的に拡大する形態とすることも考えられる。かかる形態によれば、挿入部13の幅寸法が一定となる領域を有するから、容器1の首部13を差し入れて容器本体2とキャップ4とで縁部13aを挟持したときに、容器1の保持状態が比較的安定するという効果が発揮される。なお本例では、挿入部13の前端を開放させたので、前側から、容器1の着脱が簡単にできる。また容器1の脱落を防止するため、図7(B)に示すように、支持部12前端に、上方へ折り曲げた係止部15を形成した。この係止部15により、容器本体2とキャップ4との締結が緩んだときにキャップ4側面と当接して、容器1の脱落を阻止することができる。
【0020】
また図8に示す如く、挿入部13の幅寸法が長手方向L(支持部12の奥行き方向)に沿って段階的に拡大する場合において、挿入部13の前端に、空隙17を置いて係止突起16,16を対向させて設けることも考えられる。上記係止突起16により、容器1の脱落を阻止することができる。また係止突起16,16間の空隙17は、ポンプ式容器の場合、ポンプヘッド5(図4参照)の下面側に連接されている吸い上げチューブを差し通すためのものである。この空隙17により、吸い上げチューブ全部を容器本体から抜き出さなくても、キャップ4を容器本体2からわずかに分離させるだけで、容器1を容器ハンガー10に装着することが可能となる。
【0021】
[第5の実施形態]
図9に示す容器ハンガー10は、支持部12に形成する挿入部13を、支持部12の奥行き方向Dに対し直交する方向が長手方向Lとなり、且つ長手方向Lに沿って幅寸法が連続的(又は段階的)に変化する形態としたものである。かかる形態によれば、支持部12の奥行き寸法を短くできるので、突出量の少ない容器ハンガー10を提供することが可能となる。また本例のように、支持部12の奥行き寸法が幅寸法に比して短くなることにより、ポンプ式容器でポンプヘッドを押圧したときに支持部12に生じる振動を小さくできるので、ポンプ操作時の感触を良好にできる。
【0022】
[第6の実施形態]
図10に示すように、容器ハンガー10における支持部12の左右に、支持部12の奥行き方向Dに対し直交する方向に幅寸法が連続的(又は段階的)に変化する挿入部13を二つ対向させて形成し、一つの容器ハンガー10で二つの容器1,1を保持可能とする態様も考えられる。なお挿入部13は、幅寸法が連続的(又は段階的)に変化する形態であるから、左右で寸法の異なる容器1,1を保持することができる。
【0023】
[第7の実施形態]
図11は、容器ハンガー10の支持部12に形成する挿入部13を、その長手方向Lが支持部12の奥行き方向Dに対し交差する方向(例えば45度)であり、且つ、幅寸法が長手方向Lに沿って連続的(又は段階的)に変化する形態としたものである。かかる形態によれば、支持部12の幅寸法及び奥行き寸法をあまり大きくしなくても、挿入部13の長手方向Lの寸法を大きくできるので、対応可能な容器寸法(首部の直径)の範囲が広くなる。
【0024】
[第8の実施形態]
図12に示すように、容器ハンガー10における支持部12の左右に、その長手方向Lが支持部12の奥行き方向Dに対し交差する方向(例えば45度)であり、且つ長手方向Lに沿って連続的(又は段階的)に幅寸法が変化する挿入部13,13を二つ対称に形成することも可能である。本例によれば、一つの容器ハンガー10で二つの寸法の異なる容器1,1を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る容器ハンガーの使用例を示す洗面化粧台の正面図である。
【図2】本発明に係る容器ハンガーの第1の実施形態を示すものであって、図(A)は平面図、図(B)は正面図、図(C)は側面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る容器ハンガーによる容器(仮想線で描く)の保持手順を説明するものであって、図(A)は保持前の状態を示す斜視図、図(B)は保持状態の斜視図である。
【図4】本発明に係る容器ハンガーの取付例を示すものであって、図(A)はレール状金具に係止させる場合の側面図、図(B)は磁石による場合の側面図である。
【図5】本発明に係る容器ハンガーの第2の実施形態を示すものであって、図(A)は平面図、図(B)は正面図、図(C)は側面図である。
【図6】本発明に係る容器ハンガーの第3の実施形態を示すものであって、図(A)は平面図、図(B)は正面図、図(C)は側面図である。
【図7】本発明に係る容器ハンガーの第4の実施形態を示すものであって、図(A)は平面図、図(B)は要部の拡大した側面図である。
【図8】本発明に係る容器ハンガーの第4の実施形態に関する異なる例を示す平面図である。
【図9】本発明に係る容器ハンガーの第5の実施形態を示す平面図である。
【図10】本発明に係る容器ハンガーの第6の実施形態を示す平面図である。
【図11】本発明に係る容器ハンガーの第7の実施形態を示す平面図である。
【図12】本発明に係る容器ハンガーの第8の実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0026】
K…洗面化粧台
L…長手方向
1…容器
2…容器本体
3…首部
4…キャップ
10…容器ハンガー
11…取付部
11a…係合部
12…支持部
13…挿入部
13a…挿入部の縁部
【出願人】 【識別番号】000000479
【氏名又は名称】株式会社INAX
【出願日】 平成18年2月14日(2006.2.14)
【代理人】 【識別番号】100082016
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敏彦


【公開番号】 特開2007−215558(P2007−215558A)
【公開日】 平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願番号】 特願2006−35974(P2006−35974)