| 【発明の名称】 |
慰霊用モニュメントの製造方法及び慰霊用モニュメント |
| 【発明者】 |
【氏名】坂田 ▲静▼弘
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| 【要約】 |
【課題】作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向き、遺骨灰を火葬場等の敷地内で加工することができる慰霊用モニュメントの製造方法、原料として遺骨粉と土または土砂を含みセメントで固化したことにより、一定の硬度を備えながらも埋葬処置時の環境負荷が軽減できる慰霊用モニュメント、作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向いて作成する上記慰霊用モニュメントを提供する。
【解決手段】モニュメントは土又は土砂と遺骨粉とセメントと無機硬化剤と水を含む混合物を使用して形成してある。上記モニュメントは作業車両により火葬場又は斎場に出向き、車両内又は/及び車両外において作成し、その形態は石碑1、表面に彫刻したブロック2、上面に文字を彫刻したプレート3、仏像4、十字架5、位牌6等が挙げられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向く工程、 当該火葬場又は斎場にある遺骨を原料とする遺骨粉と当該遺骨粉を固化する固化材料を上記作業車両内または/および車両外において混合して混合物を得る工程、 当該混合物を成形型に入れて固化する工程、 を含むことを特徴とする、 慰霊用モニュメントの製造方法。 【請求項2】 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向く工程、 当該火葬場又は斎場にある遺骨を原料とする遺骨粉と土または土砂と当該遺骨粉を固化する固化材料を上記作業車両内または/および車両外において混合して混合物を得る工程、 当該混合物を成形型に入れて固化する工程、 を含むことを特徴とする、 慰霊用モニュメントの製造方法。 【請求項3】 原料として遺骨粉と土または土砂を含み、固化材料で固化されたことを特徴とする、 慰霊用モニュメント。 【請求項4】 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向いて製造された慰霊用モニュメントであって、 上記慰霊用モニュメントは原料として遺骨粉と土または土砂を含み、固化材料で固化されたことを特徴とする、 慰霊用モニュメント。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、慰霊用モニュメントの製造方法に関する。更に詳しくは、慰霊用モニュメントを製造するに当たり、作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向く工程を含む、慰霊用モニュメントの製造方法に関する。また、本発明は、慰霊用モニュメントに関する。更に詳しくは、火葬場又は斎場にある遺骨を原料とする遺骨粉と当該遺骨粉を固化する固化材料で得られた慰霊用モニュメントに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、故人の葬儀においては、火葬場や斎場(以下「火葬場等」という。)にて遺体を荼毘に付した後、遺骨を拾集して骨壺等の容器に収め、その後に当該骨壺等を各家の墓や納骨堂に収納する場合がほとんどである。 各地方や各宗教によって葬儀の風習は異なるが、西日本等一部の地域では遺骨の一部を拾骨する慣習があり、遺骨を拾った後に残った骨片や灰(以下「遺骨灰」という。)の処理については、当該荼毘を行った火葬場等に委ねられていることが多い。 上記のような一部拾骨の慣習がある地域の火葬場等では、遺骨灰を敷地内の施設等にまとめて貯蔵し、一定量或いは一定期間経過後に寺院等に持ち込み供養して貰う処理を行っているとされている。 【0003】 しかし、火葬時にしか来場することがない一般の者にとって、遺骨灰の残りが本当に丁重に扱われているか否かを確認することは困難であり、また、火葬場等の外に搬出された遺骨灰の行方を追跡することは更に困難であるといえる。 日本人の遺骨に対する思い入れは諸外国と比較しても強い傾向にあり、諸般の事情から拾骨しなかった又はできなかった遺骨粉等のその後の扱いについても気にかける者は少なくない。 【0004】 そこで、上記のような残余遺骨粉の処遇を気にする者のために、下記特許文献1に示すような遺骨の処理方法が提案されている。下記特許文献1に係る遺骨処理方法は、原材料に遺骨を用いて仏像等を作成することにより遺骨の処理を行うものである。 【特許文献1】特開平5−123368号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、特許文献1に係る遺骨処理方法は、処理作業を行う場所等について具体的に開示されておらず、処理のために火葬場等から外部へ持ち出した遺骨灰の追跡は依然として困難であるという課題があった。 【0006】 また、特許文献1に係る遺骨処理方法により仏像等を作成していくと、いずれ収容場所が一杯になってしまうことが考えられる。この場合の処置の一態様として、上記仏像等をそのまま或いは破砕等して土中へ埋葬する処置が挙げられるが、埋葬後の上記仏像等はなるべく早く土壌に分解されて、環境負荷が少ないことが望ましい。 【0007】 (発明の目的) (1)そこで、本発明の目的は、慰霊用モニュメントを製造するにあたり、作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向くことにより、遺骨灰を火葬場等の敷地内で加工することができる慰霊用モニュメントの製造方法を提供することにある。 (2)また、本発明の他の目的としては、原料として遺骨粉と土または土砂を含み、固化材料で固化されたことで、一定の硬度を備えながらも埋葬処置の際の環境負荷が軽減できる慰霊用モニュメントを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。 第1の発明にあっては、 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向く工程、 当該火葬場又は斎場にある遺骨を原料とする遺骨粉と当該遺骨粉を固化する固化材料を上記作業車両内または/および車両外において混合して混合物を得る工程、 当該混合物を成形型に入れて固化する工程、 を含むことを特徴とする、 慰霊用モニュメントの製造方法である。 【0009】 第2の発明にあっては、 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向く工程、 当該火葬場又は斎場にある遺骨を原料とする遺骨粉と土または土砂と当該遺骨粉を固化する固化材料を上記作業車両内または/および車両外において混合して混合物を得る工程、 当該混合物を成形型に入れて固化する工程、 を含むことを特徴とする、 慰霊用モニュメントの製造方法である。 【0010】 第3の発明にあっては、 原料として遺骨粉と土または土砂を含み、固化材料で固化されたことを特徴とする、 慰霊用モニュメントである。 【0011】 第4の発明にあっては、 作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向いて製造された慰霊用モニュメントであって、 上記慰霊用モニュメントは原料として遺骨粉と土または土砂を含み、固化材料で固化されたことを特徴とする、 慰霊用モニュメントである。 【0012】 「土砂」は土および砂の両方を含むものであってもよく、土は、粘性土であってもよいし、砂質土等であってもよい。 【0013】 「遺骨粉」は、遺骨灰および遺骨を破砕等して粉末或いは粒状にしたものが挙げられるが、これに限定するものではなく、例えば、火葬の際に生じた焼却灰、または、遺骨と火葬の際に生じた焼却灰の混合物を粉末或いは粒状にしたもの等であってもよい。 【0014】 「慰霊用モニュメント」は、例えば、仏像、神像、故人等の胸像等の人物像、十字架、デスマスク、供養塔、位牌、プレート等が挙げられる。 【0015】 (作 用) 本発明に係る慰霊用モニュメントの作用を説明する。 故人の火葬及び拾骨等の儀式後、残された遺骨灰を回収し作業場所へ移送する。 必要に応じて、作業場所にて上記遺骨灰を篩いにかけ、遺骨以外のもの(義歯、骨折治療時に埋め込まれたプレート等の金具類等)を取り除く。なお、本発明に係る慰霊用モニュメントは故人を偲び供養するためのものであるから、遺族が上記遺骨以外のものを慰霊用モニュメントに混入することを希望する場合は、取り除かずにそのまま混入した状態で作成作業を行う。 【0016】 その後、遺骨灰を破砕機にかけて、粉状または粒状にして遺骨粉に加工する。 上記遺骨粉に、土または土砂と、固化材料と、無機硬化剤と、水を混合し、当該混合物を成形し固化させて慰霊用モニュメントを作成する。 なお、上記の土または土砂は、遺骨粉に係る故人の遺言あるいは遺族の意向により選定された場所のものを使用してもよい。 【0017】 上記の一連の作業は、火葬場または斎場に設けられた施設であって慰霊用モニュメントを形成する設備を備えたもので行ってもよいし、慰霊用モニュメントを形成する設備を備えた車両が火葬場等に出向き、その車両内または/および車両外にて作業を行ってもよい。 【0018】 作成した慰霊用モニュメントは、一定期間の養生及び研磨等の作業工程を経て完成する。なお、研磨作業は、造形する慰霊用モニュメントの形状や遺族の希望等必要に応じて行う。 完成した慰霊用モニュメントは、寺社等の所定の場所に一定期間安置され保管される。慰霊用モニュメントの保管期間中は、定期的に祭祀又は供養を行い、メンテナンス作業も行う。 【0019】 契約等による保管期間が経過した後、慰霊用モニュメントは、最終的な処分を行う。 最終処分の方法としては、そのまま引き続き寺社等に納めてもよいし、慰霊用モニュメントを粉砕等し、粉砕等したものを寺社、墓所、霊園、海や河川などの故人の希望する場所や縁の地等に埋葬又は散布してもよい。 また、故人等の希望に応じて、魚礁等の骨材として利用等し、自然回帰及び環境保護に寄与する方法を採用してもよい。 【発明の効果】 【0020】 本発明によれば、次の効果を奏する。 (1)本発明に係る慰霊用モニュメントの製造方法によれば、火葬場又は斎場の現地にて遺骨灰を慰霊用モニュメントに形成することができる。このため、遺骨灰が火葬場等の敷地外に持ち出されて所在不明になることがなく、遺族は、故人の遺骨灰のうち拾骨できなかった分の所在を確認でき、安心することができる。 更に、上記慰霊用モニュメントの製造方法によれば、火葬場等における慰霊用モニュメントの作成作業場所の建設費、建設場所及び維持費が不要となり、他方、遺族の依頼に応じてどの火葬場等にも向かうことができるので、顧客満足度の高いサービスが提供できる。 (2)本発明に係る慰霊用モニュメントによれば、骨壺に収納できない又は拾骨できない剰余分等の遺骨粉を用い、土または土砂と固化材料を混合し固化させたことにより、一定の硬度を備える位牌等の上記供養対象物を提供できる。また、上記慰霊用モニュメントは、構成材として土または土砂を混合しているため、一定の保管期間等の経過後の破砕作業がし易く、埋葬し、散布し、あるいは魚礁等の骨材として再利用を行うことができる。上記慰霊用モニュメントは、土または土砂を構成材として使用するため、土に戻しやすく、処置時の環境負荷が軽減できる。 更に、上記慰霊用モニュメントは、遺骨と異なり、家庭等の身近に置いていても違和感が少なく、故人をより身近に感じながら日々供養を行うことができる。 (3)更に、上記慰霊用モニュメントのうち、作業車両に慰霊用モニュメント製造用の道具を積載して火葬場又は斎場に出向いて製造されたものは、骨壺に収納できない又は拾骨できない剰余分等の遺骨粉を用いて火葬場等の現場にて位牌等の供養対象物を形成することができるため、遺族が当該遺骨粉等の所在を確認できる。また、上記慰霊用モニュメントは、構成材として土または土砂を混合しているため、一定の保管期間等の経過後の破砕作業がし易く、埋葬し、散布し、あるいは魚礁等の骨材として再利用を行うことができる。上記慰霊用モニュメントは、土または土砂を構成材として使用するため、土に戻しやすく、処置時の環境負荷が軽減できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0021】 本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。 図1は本発明に係るモニュメントの第1の実施の形態の斜視図、 図2は本発明に係るモニュメントの第2の実施の形態の斜視図、 図3は本発明に係るモニュメントの第3の実施の形態の斜視図、 図4は本発明に係るモニュメントの第4の実施の形態の斜視図、 図5は本発明に係るモニュメントの第5の実施の形態の斜視図、 図6は本発明に係るモニュメントの第6の実施の形態の斜視図である。 【0022】 まず図1に示すモニュメントについて説明する。 図1に示すモニュメントは、石碑1を象っており、土または土砂と、遺骨粉と、固化材料と、無機硬化剤と、水と、を含む混合物を使用して形成している。なお、本実施の形態では、固化材料としてセメントを使用する。 【0023】 図2は、モニュメントの第2の実施の形態として、表面に図形等の彫刻を施したブロック2を形成している。 なお、ブロック表面には、例えば故人を悼む文章や、故人の足跡や業績、故人の好んだ文章、経典等の文字のほか、記号や紋章、故人の遺影等の写真や絵、画像等、またはこれらを組み合わせたものを印字或いは彫刻してもよい。 また、ブロックの形状は、直方体のほか、例えば、立方体、柱体、錐体、球形、楕円球形等であってもよい。 【0024】 図3は、モニュメントの第3の実施の形態として、表面に文字を彫刻したプレート3を形成している。なお、本実施の形態では、プレート3上面に文字を彫刻してある。 上記プレートは、例えば故人を悼む文章や、故人の足跡、故人の好んだ文章、経典等の文字のほか、記号や紋章、故人の遺影等の写真や絵、画像等、またはこれらを組み合わせたものを印字或いは彫刻してもよい。 また、上記プレートの形状は、長方形のほか、例えば三角形、正方形その他の多角形、円形、楕円形等であってもよい。 【0025】 図4は、モニュメントの第4の実施の形態として象られた仏像4を示している。なお、仏像のほか、例えば神像、故人の胸像等の人物像或いはデスマスク等であってもよい。 【0026】 図5は、モニュメントの第5の実施の形態として象られた十字架5を示している。また、図6は、モニュメントの第6の実施の形態として象られた位牌6を示している。 上記のように、モニュメントの形状は特に限定されることはなく、他の公知形状であってもよいし、故人或いは遺族その他の者が創作した形状であってもよい。 なお、上記図2乃至図6に示した各モニュメントを構成する混合物は、図1のモニュメントを構成する混合物と同様であるため、説明を省略する。 【0027】 上記のモニュメントのうち、彫刻等の細かい装飾や造形を施すものについては、作成後の強度又は耐久性の観点から、混合する土または土砂は、砂を混合した土を用いるか、あるいは粒度の小さな砂質土を用いることが好ましい。 また、モニュメントは、内側は粘質土等を混合した混合物を使用し、外側に砂を混合した土あるいは粒度の小さな砂質土を混合した混合物を使用して形成してもよい。当該モニュメントは表面は崩れにくく又彫刻等等の加工がし易い。一方、所定期間経過後にモニュメントを破砕する際は、当該モニュメントは破砕作業がし易い。 【0028】 (作 用) 図7は本発明に係るモニュメント製造設備の運搬時を示す説明図、 図8は本発明に係るモニュメント製造設備の使用状態を示す説明図である。 図1乃至図8を参照して、1の作用を説明する。 【0029】 (A.プラント移動時) 図7を参照する。 作業者は、荷台に幌を備えた作業車両8に必要な機材を積載し、火葬場等の作業場所へ移動する。積載する機材は、破砕機71、ミキサー72、セメント・固化剤73、バケツ74、スコップ・鏝等の雑資材、作業用テント等が挙げられる。 なお、土または土砂76は、現場で採取してもよいし、予め採取して積載して作業場所へ移動してもよい。 また、破砕機71は、遺骨灰75を50mm以下(更に好ましくは40mm以下)の粒度に破砕できる能力を備えるものが好ましい。また、ミキサー72は上記粒度に破砕された遺骨粉を処理することができる能力を備えるものが好ましい。 【0030】 作業車両8は、荷台に幌等の覆いが設けられる等されて、風雨が入らない又は本質的に入らないよう形成された作業スペースが確保されていることが好ましく、上記幌等の風雨が入らない又は本質的に入らないように仕切る部材の材質は、布、木材、金属、合成樹脂等、またはこれらを組み合わせたものであってもよい。 なお、作業車両は、風雨が入らない又は本質的に入らないよう形成され、作業スペースが確保されているものであればよく、上記荷台に代えてコンテナ等を積載或いは牽引して使用してもよいし、ワンボックスカーやワゴン車、バス等の座席を取り外したもの等であってもよい。 【0031】 (B.モニュメント作成工程) 図8を参照する。 (1)火葬場等に到着した後、作業準備を行う。なお、作業は、作業車両8内で行ってもよいし、或いは、作業道具や機械の一部又は全部を作業車両8外のテント9内に展開して、作業準備を行ってもよい。 【0032】 (2)火葬場等の設備から遺骨灰75を搬出し、作業場所へ搬入する。搬入後、計量器にて当該遺骨灰75を計量する。 計量後の遺骨灰75を破砕機71に投入して破砕を行う。所定時間経過後、破砕機71内の遺骨灰75の破砕状態を確認する。なお、破砕後の遺骨灰75は50mm以下(更に好ましくは40mm以下)の粒度となることが好ましい。なお、上記破砕工程を経た当該遺骨灰75は、以下「遺骨粉」となる。 上記遺骨粉は、必要に応じて篩いにかけ、遺骨以外のもの(義歯や金属プレート等故人の遺体に埋め込まれる等したもの、あるいは、火葬の際に一緒に棺に入れられて火葬後も燃え残ったもの(例えば、硬貨、眼鏡の金属部分等))を取り除いてもよいし、遺族の希望により取り除かずにそのまま混入させてもよい。 なお、遺骨灰75の上記計量作業は、破砕工程が終了した後、または、遺骨以外のものの除去を行った後であってもよい。 【0033】 (3)遺骨粉の量に基づき、モニュメントを作成するために必要なセメント73、無機硬化剤、土または土砂76の混合量の計算を行う。 本実施の形態では、モニュメントの骨材として、遺骨粉及び土または土砂76を混合したものを使用する。なお、モニュメントの使用目的から、本来は骨材は遺骨粉100%であることが好ましいが、遺骨粉のみの骨材でモニュメントを形成することは実際には難しい。このため、上記骨材は、遺骨粉10〜100%に対し土または土砂76を90%以下混合して構成される。 【0034】 更に、上記骨材1m3に対し、無機硬化剤を5〜30リットル、セメント73を100kg〜300kgを目安として混合する。 無機硬化剤は、土または土砂、遺骨粉、セメント及び水の混合物の硬化を促進する薬剤であって、例えば、特開2001−145859に記載されているような環境負荷の少ないものが好ましい。但し、硬化剤は上記のものに限定するものではなく、同等の作用を備える公知薬剤等であってもよい。 【0035】 上述の無機硬化剤及びセメントの配合量の数値の幅が広いのは下記理由からである。即ち、一般的に、土または土砂や遺骨粉は、比重が異なる上に粒度分布が一定せず、また、使用する土または土砂の変更により粒度等の条件が変化するため、バインダーとしてのセメント等の使用量が変動するためである。 作業者は、上記の事情およびモニュメントの設置環境や設置年数を勘案し、要求される硬度を備えるモニュメントとなるように無機硬化剤及びセメントの配合量を現場等で計算し、決定する。 【0036】 なお、発明者の実験の結果、上記無機硬化剤は、上記骨材1m3あたり5リットル以上混合すれば保管等に適した所要の硬度となることが確認されているため、5リットル以上30リットル以下であればよい。更に好ましくは、上記無機硬化剤の混合量は、上記骨材1m3あたり20リットルから30リットルの間であって、30リットルを混合することが最も好ましい。 【0037】 また、発明者の実験の結果、モニュメントが保管等に適した所要の硬度となるために混合する上記セメントの量は、上記骨材1m3あたり100kg以上300kg以下であればよいことが確認されている。更に好ましくは、上記セメントの混合量は、上記骨材1m3あたり150kgから250kgの間であって、200kgを混合することが最も好ましい。 【0038】 土または土砂は、肉眼で確認できる有機物が混合されていない又は当該有機物が極力少ないものを使用し、破砕作業又は篩いに掛ける作業、あるいは破砕及び篩いに掛ける作業等を行うことによって、有機物等を取り除く又は破砕する。肉眼で確認ができる有機物や、大きな礫または土の塊が混入すると、生成後のモニュメントの硬度が著しく落ちるためである。 土または土砂は、礫や土の塊の破砕後または有機物等除去後の粒径が50mm以下(更に好ましくは40mm以下)のものを使用する。 【0039】 上記の土または土砂は、例えば、遺骨粉に係る故人の遺言より選定した場所のものであってもよいし、遺族の意向により選定した場所のものであってもよい。上記の場所は、例えば、故人の信仰する宗教等の聖地や寺社等であってもよいし、生前住んでいた土地や、縁(ゆかり)の地、或いは生誕地等であってもよい。 なお、故人の遺言又は遺族の意向が特に示されていない場合は、上記工程で混合する土または土砂は、予め採取して調達したもの、或いは現地で調達したもの、または事後的に調達するもの等であってもよい。 【0040】 (4)次に、ミキサー72に遺骨粉、土または土砂76、無機硬化剤を投入して混合し、続けてセメント73、水を混合して攪拌し、作業し易い硬さに調整して混合物を生成する。なお、混合物の体積比は、骨材(遺骨粉および土または土砂の混合物)8に対し、セメントが2、水が1であることが好ましい。 【0041】 上記混合物をミキサー72から取り出して型枠に流し込み、空洞が生じないように振動をかけながらモニュメントを成形する。 モニュメントの形態としては、前述した供養塔、人型の供養像、仏像、神像、十字架、デスマスク、位牌、故人等を偲ぶ文章や情報、経典等を記載又は彫刻したプレート等が挙げられる。一方、諸事情により、遺骨灰を大量に処理する必要がある場合は、大きな供養塔等に成形してもよい。 なお、モニュメント生成には無振動型の生成装置を使用してもよい。 【0042】 混合物の生成の際に、混合する土または土砂の色や、土等に含まれる物質(石英等)との混合量を調整し、モニュメントの色や質感の調整してもよい。また、色のみを調整する場合は着色料を使用してもよい。なお、モニュメントに着色する場合は、砂または砂質土を使用すると発色が良い。 【0043】 作成するモニュメントは一人で運べる大きさを考慮し、15kg以下(0.005m3/1個)が好ましく、上記大きさの設定値では1m3あたり約200個のモニュメントが作成できる。 なお、作成するモニュメントの大きさは、上記設定値に限定するものではなく、例えば、故人や遺族の希望等により自由に変更可能である。 【0044】 (5)上記モニュメントは、3日以上の養生の後に型から外し、バリなどを除去し整形する。なお、研磨については、造形する慰霊用モニュメントの形状や遺族の希望等必要に応じて行う。その後更に1週間以上養生の後、完成となる。 なお、養生工程は、引き続き火葬場等の敷地内で行ってもよいし、作業者の工房や工場等他の場所で行ってもよい。 【0045】 上述したモニュメント作成工程は、作業車両8内で行ってもよいし、作業車両8から作業機械等を取り出して設置したテント9等の中で行ってもよい。また、作業車両8内の設備とその近傍に設置したテント9等に設けられた設備の両方を組み合わせて作業を行ってもよい。 また、火葬場等の敷地内に上記の処理を行う施設を建設してもよい。この場合、処理施設は原則として密閉型とし、全ての作業は屋内で行うことが好ましい。上記施設内での工程及び処理方法は移動式のプラントで行う場合と同様であるため、説明を省略する。 【0046】 (C.モニュメントを使用した供養又は祭祀) (1)モニュメントの安置 まず、安置に先立ち、収容場所を確保する。収容場所は、寺社、教会、墓地、納骨堂等であってもよいし、火葬場等に施設を設けてもよい。また、自宅においてモニュメントを安置し、供養し、祭祀を行ってもよい。 収容場所を確保した後、確保した収容場所にモニュメントを収容する。収容したモニュメントは、一定期間経過後(年次毎等)に整理してもよいし、収容区分を変更してもよい。 【0047】 (2)モニュメントの保全・管理 事業又は管理主体は、上述の収容されたモニュメントの保全及び管理を行う。例えば、モニュメントの変質、破損、劣化がないか、または破損等の可能性がないか等を確認する。 なお、上記モニュメントの収容期間は、事業又は管理主体との協議により決定してもよい。例えば、3年、7年、13年、17年、25年、33年、50年等の年回忌等を節目として、収容期間を終了してもよい。 【0048】 (3)慰霊祭 事業又は管理主体は、上記モニュメントについて慰霊祭を実施する。慰霊祭の実施時期は、納骨時のみであってもよいし、春分お盆秋分等の季節毎であってもよいし、上記のように年回忌等毎であってもよい。 【0049】 (D.最終処分) 収容期間が経過した上記モニュメントの処理方法としては、例えば、供養塔等の下に事前に空間を確保し、供養終了時期が来たモニュメントから順番にプレス機や破砕機等で50mm以下に破砕し、埋葬(納骨)を行う方法が挙げられる。埋葬等は、霊園等の指定された施設の適当と考えられる場所に行ってもよい。 更に、他の方法としては、遺族の意向或いはゼロエミッション構想の下、上記破砕物を通常の再生骨材としての使用してもよいし、破砕物を原料として、魚礁、海草岩礁を作成し、設置してもよい。 上記破砕後の慰霊用モニュメントは、骨材が遺骨粉や土または土砂により構成されているため、土に戻しやすく、処置時の環境負荷が軽減できる。 【0050】 モニュメント作成は、故人又は遺族がモニュメント作成作業者に直接連絡して依頼してもよいし、火葬場等の事業主体が本作業を行う選択肢を故人又は遺族に提示し、当該選択に従って依頼してもよい。上記の場合は、故人の遺骨灰のみが混合されたモニュメントを制作することもできる。 また、当該作業が行われない又は依頼されないために火葬場等に蓄積された遺骨灰については、火葬場等の事業主体がモニュメント作成作業者に連絡等して遺骨灰の処理を依頼してもよい。この場合、遺骨灰の処理は、一定期間毎又は所定量の遺骨灰が蓄積される毎に行ってもよい。 【0051】 本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】本発明に係るモニュメントの第1の実施の形態の斜視図。 【図2】本発明に係るモニュメントの第2の実施の形態の斜視図。 【図3】本発明に係るモニュメントの第3の実施の形態の斜視図。 【図4】本発明に係るモニュメントの第4の実施の形態の斜視図。 【図5】本発明に係るモニュメントの第5の実施の形態の斜視図。 【図6】本発明に係るモニュメントの第6の実施の形態の斜視図。 【図7】本発明に係るモニュメント製造設備の運搬時を示す説明図。 【図8】本発明に係るモニュメント製造設備の使用状態を示す説明図。 【符号の説明】 【0053】 1 石塔 2 ブロック 3 プレート 4 仏像 5 十字架 6 位牌 71 破砕機 72 ミキサー 73 セメント・固化剤 74 バケツ 75 遺骨灰 76 土または土砂 8 作業車両 9 テント
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| 【出願人】 |
【識別番号】506063400 【氏名又は名称】坂田 ▲静▼弘
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| 【出願日】 |
平成18年2月23日(2006.2.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085327 【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 克彦
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| 【公開番号】 |
特開2007−222421(P2007−222421A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−47528(P2006−47528) |
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