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【発明の名称】 転倒防止用具とその剥離工具及び剥離方法
【発明者】 【氏名】富田 真次

【氏名】土屋 登

【氏名】鈴木 紀博

【氏名】平野 均

【要約】 【課題】什器の底面に止め金具を取り付けるための穴を設けるなどの加工を必要とせず、強い地震などの揺れに対して転倒することのない転倒防止用具を提供する。

【解決手段】転倒防止用具は、第1のL形固定具10Aと、第2のL形固定具と、長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30とから構成される。什器は、上面602と、側面A604と、側面B606と、前面608と、背面610と、底面616とから構成される。前面608から棚板A614、棚板B616などに収納された物品を出し入れすることができる。第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bは、それぞれL形薄板と押さえ具14両面接着テープ16とから構成される。第1のL形固定具10Aは、什器60の側面A604側の底面616と前面608とが成す角に、第2のL形固定具10Bは、側面B606側の底面616と背面610とが成す角に設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に載置された機器の転倒を防止する転倒防止用具であって、
基板開口部を有する略矩形の基板と、前記基板開口部に嵌入する基板嵌入部と前記基板嵌入部の頭部に嵌入を係止する基板嵌入係止部とを有する基板押さえ具と、を備える第1の固定具及び第2の固定具と、
前記機器と前記第1の固定具と前記第2の固定具とを固定する固定手段と、
前記基板押さえ具を前記設置面に固着する固着手段と、
を具備することを特徴とする転倒防止用具。
【請求項2】
前記基板押さえ具は、前記設置面に載置された前記基板の前記開口部に前記基板嵌入部から差し込まれることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止用具。
【請求項3】
前記基板嵌入部は、略円柱体であり、前記略円柱体の一方の面に前記基板嵌入係止部が、他方の面に固着手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止用具。
【請求項4】
前記基板嵌入係止部は、前記基板開口部の面積より大きい面積を有することを特徴とする請求項1に記載の転倒防止用具。
【請求項5】
前記固定手段は、
前記第1の固定具の前記基板の一辺に前記基板に垂直に立設し、第1のベルト挿通孔を有する略矩形の第1の起立片と、
前記第2の固定具の前記基板の一辺に前記基板に垂直に立設し、第2のベルト挿通孔を有する略矩形の第2の起立片と
前記機器と前記第1の起立片と前記第2の起立片とを緊締する緊締手段と、
を備え、
前記機器の側壁を前記第1の起立片と前記第2の起立片により挟み、
前記第1の起立片と前記第2の起立片と前記機器を前記緊締手段により緊締することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項6】
前記緊締手段は、短尺ベルトと長尺ベルトとベルト緊締部を備え、
前記短尺ベルトを前記第1の起立片の前記第1のベルト挿通孔に挿通し、前記ベルト緊締部に固定し、
前記長尺ベルトを前記第2の起立片の前記第2のベルト挿通孔に挿通し、前記ベルト緊締部で緊締し、
前記機器を前記設置面に固定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項7】
前記緊締手段は、第1の短尺ベルトと第2の短尺ベルトと長尺ベルトと第1のベルト緊締部と第2のベルト緊締部を備え、
前記第1の短尺ベルトを前記第1の起立片の第1のベルト挿通孔に挿通し前記第1のベルト緊締部に固定し、
前記第2の短尺ベルトを前記第2の起立片の第2のベルト挿通孔に挿通し前記第2のベルト緊締部に固定し、
前記長尺ベルトを前記第1のベルト緊締部及び前記第2のベルト緊締部で緊締し、
前記機器を前記設置面に固定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項8】
前記第1の固定具及び前記第2の固定具の少なくともいずれか一方の前記押さえ具の前記嵌入係止部の上面に、押さえ平板を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項9】
前記第1の固定具及び前記第2の固定具の少なくともいずれか一方の基板に、前記押さえ具の前記嵌入係止部を覆うように保持体を載置したことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項10】
前記機器の上面にT形部材を設け、前記T形部材の開口部に前記長尺ベルトを挿通させたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項11】
前記固着手段は両面接着テープであることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の転倒防止用具。
【請求項12】
略矩形の薄板の開口部に嵌入する嵌入部と、前記嵌入部の頭部に前記開口部への嵌入を係止する嵌入係止部とを有する押さえ具を、前記押さえ具が固着手段により固着されている固着面から剥離する剥離工具において、
略板状の本体部と、前記本体部の一方の面に設けられた突起部と、前記本体部の一端部に設けられた把持部とを具備し、
前記突起部を前記押さえ具に設けられた剥離孔に差し込み、前記本体部を前記押さえ具に押し付け、前記押さえ具を中心として前記把持部を回動させることにより前記押さえ具を前記固着面から剥離させることを特徴とする剥離工具。
【請求項13】
略矩形の薄板の開口部に嵌入する嵌入部と、前記嵌入部の頭部に前記開口部への嵌入を係止する嵌入係止部とを有する押さえ具を、前記押さえ具が固着手段により固着されている固着面から剥離する剥離方法であって、
剥離工具の略板状の本体部の一方の面に設けられた突起部を前記押さえ具の剥離孔に差し込み、前記本体部を前記押さえ具に押し付け、前記押さえ具を中心として前記剥離工具の把持部を回動させることにより前記押さえ具を前記固着面から剥離させることを特徴とする剥離方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、床などの設置面に載置された家具、書棚などの什器の転倒を防止するために、什器をベルトと固定具で設置面に固定する転倒防止用具と、設置面に固着された固定具を剥離するための剥離工具及びその剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家具や書庫などの什器は、什器の設置面に占める面積に比して高さがあるため、地震などの振動に対し転倒し易いなどの問題点を有していた。そのため従来から、種々の転倒防止用具が提案されている。たとえば、特許文献1では、什器の側面、上面をベルトで覆い、ベルトの両端を什器の側面付近の設置面に設けられた止め金具に固定する転倒防止用具が提案されている。また、特許文献2では、壁面と什器の双方に取付金具を両面接着テープで貼り付け、これらの取付金具を玉鎖で結合し、什器の転倒を防止する家具転倒防止金具が提案されている。
【0003】
【特許文献1】 特開平6−237830
【特許文献2】 実用新案登録番号−第3016706号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で提案されている転倒防止用具では、什器を設置している設置面にベルトを固定するための止め金具が設けられている。そのため、設置面に止め金具を取り付けるための穴を開ける加工を必要とし、設置面を傷つける問題点があった。
【0005】
また、特許文献2の家具転倒防止金具では、取付金具が壁面に両面接着テープで貼り付け固定されているため、什器を移動させる場合この取付金具を剥離する必要があった。しかし、この両面接着テープで貼り付けられた取付金具を剥離するためには極めて大きな力を必用とし、通常の剥離方法ではその剥離は極めて困難であるという問題点もあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の目的は、上述した事情に鑑みなされたもので、この発明の主たる目的は、什器を設置する設置面に止め金具を取り付けるための穴を設けるなどの加工を必要とせず、また什器を移動する場合、容易に止め金具に相当する固定具を剥離でき、強い地震などの揺れに対して転倒することのない転倒防止用具を提供することである。
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項1の記載によれば、設置面に載置された機器の転倒を防止する転倒防止用具であって、基板開口部を有する略矩形の基板と、前記基板開口部に嵌入する基板嵌入部と前記基板嵌入部の頭部に嵌入を係止する基板嵌入係止部とを有する基板押さえ具と、を備える第1の固定具及び第2の固定具と、前記機器と前記第1の固定具と前記第2の固定具とを固定する固定手段と、前記基板押さえ具を前記設置面に固着する固着手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項2の記載によれば、前記基板押さえ具は、前記設置面に載置された前記基板の前記開口部に前記基板嵌入部から差し込まれることを特徴とする。
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項3の記載によれば、前記基板嵌入部は、略円柱体であり、前記略円柱体の一方の面に前記基板嵌入係止部が、他方の面に固着手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項4の記載によれば、前記基板嵌入係止部は、前記基板開口部の面積より大きい面積を有することを特徴とする。
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項5の記載によれば、前記固定手段は、前記第1の固定具の前記基板の一辺に前記基板に垂直に立設し、第1のベルト挿通孔を有する略矩形の第1の起立片と、前記第2の固定具の前記基板の一辺に前記基板に垂直に立設し、第2のベルト挿通孔を有する略矩形の第2の起立片と前記機器と前記第1の起立片と前記第2の起立片とを緊締する緊締手段と、を備え、前記機器の側壁を前記第1の起立片と前記第2の起立片により挟み、前記第1の起立片と前記第2の起立片と前記機器を前記緊締手段により緊締することを特徴とする。
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項6の記載によれば、前記緊締手段は、短尺ベルトと長尺ベルトとベルト緊締部を備え、前記短尺ベルトを前記第1の起立片の前記第1のベルト挿通孔に挿通し、前記ベルト緊締部に固定し、前記長尺ベルトを前記第2の起立片の前記第2のベルト挿通孔に挿通し、前記ベルト緊締部で緊締し、前記機器を前記設置面に固定することを特徴とする。
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項7の記載によれば、前記緊締手段は、第1の短尺ベルトと第2の短尺ベルトと長尺ベルトと第1のベルト緊締部と第2のベルト緊締部を備え、前記第1の短尺ベルトを前記第1の起立片の第1のベルト挿通孔に挿通し前記第1のベルト緊締部に固定し、前記第2の短尺ベルトを前記第2の起立片の第2のベルト挿通孔に挿通し前記第2のベルト緊締部に固定し、前記長尺ベルトを前記第1のベルト緊締部及び前記第2のベルト緊締部で緊締し、前記機器を前記設置面に固定することを特徴とする。
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項8の記載によれば、前記第1の固定具及び前記第2の固定具の少なくともいずれか一方の前記押さえ具の前記嵌入係止部の上面に、押さえ平板を設けたことを特徴とする。
【0015】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項9の記載によれば、前記第1の固定具及び前記第2の固定具の少なくともいずれか一方の基板に、前記押さえ具の前記嵌入係止部を覆うように保持体を載置したことを特徴とする。
【0016】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項10の記載によれば、前記機器の上面にT形部材を設け、前記T形部材の開口部に前記長尺ベルトを挿通させたことを特徴とする。
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる転倒防止用具は、請求項11の記載によれば、前記固着手段は両面接着テープであることを特徴とする。
【0018】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる剥離工具は、請求項12の記載によれば、略矩形の薄板の開口部に嵌入する嵌入部と、前記嵌入部の頭部に前記開口部への嵌入を係止する嵌入係止部とを有する押さえ具を、前記押さえ具が固着手段により固着されている固着面から剥離する剥離工具において、略板状の本体部と、前記本体部の一方の面に設けられた突起部と、前記本体部の一端部に設けられた把持部とを具備し、前記突起部を前記押さえ具に設けられた剥離孔に差し込み、前記本体部を前記押さえ具に押し付け、前記押さえ具を中心として前記把持部を回動させることにより前記押さえ具を前記固着面から剥離させることを特徴とする。
【0019】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる剥離方法は、請求項13の記載によれば、略矩形の薄板の開口部に嵌入する嵌入部と、前記嵌入部の頭部に前記開口部への嵌入を係止する嵌入係止部とを有する押さえ具を、前記押さえ具が固着手段により固着されている固着面から剥離する剥離方法であって、剥離工具の略板状の本体部の一方の面に設けられた突起部を前記押さえ具の剥離孔に差し込み、前記本体部を前記押さえ具に押し付け、前記押さえ具を中心として前記剥離工具の把持部を回動させることにより前記押さえ具を前記固着面から剥離させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、什器を設置する設置面に止め金具を取り付けるための穴を設けるなどの加工を必要とせず、また什器を移動する場合、容易に止め金具に相当する固定具を剥離でき、強い地震などの揺れに対して転倒することのない転倒防止用具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明に係わる転倒防止用具の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0022】
<第一の実施例>
図1は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具を「機器」としての什器に取り付けた状態を示す斜視図である。図1は、什器60が2個の転倒防止用具1により設置面50に固定される場合について示している。転倒防止用具1は、「第1の固定具」及び「第1の起立片」としての第1のL形固定具10Aと、「第2の固定具」及び「第2の起立片」としての第2のL形固定具10Bと、長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30とから構成される。什器60は、上面602と、「側壁」としての側面A604と、「側壁」としての側面B606と、「側壁」としての前面608と、「側壁」としての背面610と、底面616とから構成される。前面608から棚板A612、棚板B614などに物品を収納することができる。第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bは、それぞれL形薄板12と、押さえ具14と、両面接着テープとから構成される。L形薄板12は、略長方形の基板122と、基板122の一辺に垂直に起立する第1の起立片126と、第2の起立片132とから構成される。また、第1の起立片126にはベルト挿通孔A128と、第2の起立片132にはベルト挿通孔B134がそれぞれ設けられている。L形薄板12は、両面接着テープで底面が設置面50に固着されている押さえ具14により、設置面50に固定され、その結果、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bも、共に設置面50に固定される。このような状態で、第1のL形固定具10Aは、什器60の側面A604側の底面616と前面608とが成す角に設けられ、第2のL形固定具10Bは、側面B606側の底面616と背面610とが成す角に設けられている。
【0023】
設置面50に載置された什器60は、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bを長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30により緊締されることにより、設置面50に固定される。すなわち、短尺ベルト25は、第1のL形固定具の第1の起立片126のベルト挿通孔A126とベルト緊締部30とを結びつけ、さらに長尺ベルト20は、その一端が第2のL形固定具1Bの第2の起立片132のベルト挿通孔B134に固定され、他端が什器60の上面602を覆い、ベルト緊締部30に接続され緊締される。これにより、什器60は、設置面50に押し付けられ、固定される。
【0024】
以上説明したように、什器60は2個の転倒防止用具1により設置面50にしっかりと固定される。そのため、地震などによる強い揺れが生じた場合、什器60を固定するための壁などが周囲に無くても、設置面50に固定し、転倒を防止することができる。
【0025】
なお、本実施例では2個の転倒防止用具1を用いる場合について説明したが、転倒防止用具1を1個用いる場合、3個以上用いる場合も含まれることは言うまでもない。
【0026】
また、本実施例は、転倒防止用具1の長尺ベルト20が什器60の前面608と上面602と背面610とに渡されており、したがって第1のL形固定具10Aは、什器60の側面A604側の底面616と前面608とが成す角に設けられ、第2のL形固定具10Bは、側面B606側の底面616と背面610とが成す角に設けられている場合について説明した。しかし、転倒防止用具1の長尺ベルト20が什器60の側面A604と上面602と側面B606とに渡され、第1のL形固定具10Aは、什器60の前面608側の底面616と側面A604とが成す角に設けられ、第2のL形固定具10Bは、前面608側の底面616と側面B606とが成す角に設けられている場合も含まれることは言うまでもない。
【0027】
図2は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具を什器に取り付けた状態を示す側面図である。転倒防止用具1は、第1のL形固定具10Aと、第2のL形固定具10Bと、長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30とから構成される。第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bは、それぞれL形薄板12と、押さえ具14と、両面接着テープ16とから構成される。L形薄板12は、略長方形の基板122と、基板122の一辺に垂直に起立する第1の起立片126と、第2の起立片132とから構成される。また、第1の起立片126にはベルト挿通孔A128が、第2の起立片132にはベルト挿通孔B134がそれぞれ設けられている。また、L形薄板12は、底面が両面接着テープ16で設置面50に固着されている押さえ具14により、設置面50に固定され、その結果、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bも共に設置面50に固定される。このような状態で、第1のL形固定具10Aは、什器60の側面A604側の底面616と前面608とが成す角に設けられ、第2のL形固定具10Bは、側面B606側の底面616と背面610とが成す角に設けられている。
【0028】
設置面50に載置された什器60は、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bを長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30により緊締されることにより、設置面50に固定される。すなわち、短尺ベルト25は、第1のL形固定具10Aの第1の起立片126のベルト挿通孔A126とベルト緊締部30とを結びつける。さらに長尺ベルト20は、ベルト端部A202が第2のL形固定具1Bの第2の起立片10Bのベルト挿通孔B134に固定され、ベルト端部B204が什器60の上面602を覆い、ベルト緊締部30に接続され緊締される。これにより、什器60は、設置面50に押し付けられ、固定される。
【0029】
このように、什器60は2個の転倒防止用具1により設置面50にしっかりと固定される。そのため、地震などによる強い揺れが生じた場合、什器60を固定するための壁などが周囲に無くても、設置面50に固定し、転倒を防止することができる。
【0030】
図3及び図4はL形固定具の構成を示す図であり、図3は斜視図、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。L形固定具10は、L形薄板12と、押さえ具14と、両面接着テープ16とから構成される。L形薄板12は、基板122と、開口部124と、第1の起立片126と、ベルト挿通孔A128と、第2の起立片132と、ベルト挿通孔B134とから構成される。略長方形の薄い基板122の一辺に、第1の起立片126と第2の起立片132とが基板に対しほぼ垂直に並列に起立しており、各々の起立片には長尺ベルト或いは短尺ベルトを挿通するためのベルト挿通孔A128及びベルト挿通孔B134が設けられている。また、基板122には4個の開口部124が設けられている。
【0031】
押さえ具14は、「嵌入係止部」としての鍔部142と、「嵌入部」としての基部144と、剥離孔146とから構成される。基部144は、L形薄板12の開口部124に嵌入可能な断面形状を有し、鍔部142は、基部144より大きい断面形状を有する。このため、押さえ具14は、開口部124に鍔部142が基板122に係止される状態で嵌入されることになる。L形薄板12の基板122を設置面50に置き、4個の開口部124にそれぞれ押さえ具14を嵌入し、それぞれの押さえ具14の基部144の底部を両面接着テープ16で設置面50の固着することにより、L形薄板12は、押さえ具14により設置面50に固定される。これらのL形薄板12と押さえ具14と接着テープ16により、L形固定具10は設置面50にしっかりと固定される。剥離孔146は、両面接着テープで設置面50に固着された基部144を、剥離工具により剥離するための孔である。詳細は後で説明する。
【0032】
本実施例のL形固定具10は、底面に接着テープが貼られた4個の押さえ具14により設置面50に固着されている。この両面接着テープ16が貼り付けられている押さえ具14は、後で詳しく説明する本発明の剥離工具で容易に剥離できるものである。従来のように、L形固定具を構成するL形薄板の基板の裏面全面に直接両面接着テープを貼り付けて、L形固定部を設置面に固定した場合、両面接着テープの接着面積が広いため剥離は極めて難しくなる。これに対し、本実施例のように、4個の押さえ具14の底面に両面接着テープ16を貼り付け、L形固定具10を設置面50に固着する場合、剥離をそれぞれの押さえ具14ごとに分割して行うことが出来るため、4個の押さえ具14で設置面50に固着されたL形固定具は、極めて容易に剥離することが可能となる。また、L形薄板12の基板122に設けられる開口部124の数は本実施例では4個であるが、什器の重量、高さなどの寸法により異なり、重量が重くなり、寸法が大きくなるにつれて、L形薄板12の基板122の面積が拡がり、剥離工具で剥離できる押さえ具14の数は増えることになる。したがって、基板122の開口部124の数も増加する。
【0033】
L形薄板12には第1の起立片及び第2の起立片のように2個の起立片が設けられているが、この起立片の数も基板122の開口部124の数により変化する。すなわち、開口部124の数が多い場合は、基板122の面積は広くなり、起立片側の基板の長さも長くなる。そのため起立片の数は2個以上必用となる場合も生じる。一方、開口部124の数が少ない場合は、起立片の数は1個でもよい。
【0034】
また、什器60を第1のL形固定具10Aと第2のL形固定具Bで挟むため、それぞれのL形固定具のL形薄板12も対向する位置となる。このため、これらL形薄板12を長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30で緊締するために、並列して起立する同一構造の第1の起立片及び第2の起立片を有するL形薄板を用いて対向させることにより、1種類のL形薄板を用意することで実現可能となり、構成部材の有効利用が出来る特長を有する。
【0035】
また、本実施例では、基板122の開口124に押さえ具14の基部144が嵌入され、両面接着テープで設置面50に固着される場合、基板122の裏面と接着面50の間に隙間がある場合について示されている。これは、押さえ具14の基部144がL形薄板12の開口部124に嵌合状態で填め込まれ、基板122が押さえ具14の基部144の途中で止まっている状態にあるためである。基部144が開口部122より半径が小さくして、基板122が設置面50に接触し、基板122の裏面と接着面50の間の隙間がない状態とする場合も含まれることは言うまでもない。
【0036】
図5はL形薄板の構成図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図である。L形薄板12は、基板122と開口部124と、第1の起立片126と、ベルト挿通孔A128と、第2の起立片132と、ベルト挿通孔B134とから構成される。略長方形の薄い基板122の一辺に、第1の起立片126と第2の起立片132とが基板に対しほぼ垂直に並列に起立しており、各々の起立片にはベルトを挿通するためのベルト挿通孔A128及びベルト挿通孔B134が設けられている。また、基板122には4個の開口部124が設けられている。
【0037】
図6は押さえ部の構成を示す図で、図6(a)は斜視図、図6(b)は側面図である。押さえ具14は、鍔部142と、基部144と、剥離孔146とから構成される。基部144は、L形薄板12の開口部124に嵌入可能な断面形状を有し、鍔部142は、基部144より大きい断面形状を有する。このため、押さえ具14は、開口部124に鍔部142が基板122に引っかかった状態で係止されることになる。L形薄板12の基板122を設置面50に置き、4個の開口部124にそれぞれ押さえ具14を嵌入させ、それぞれの基部144の底部を両面接着テープ16で設置面50の固定することにより、L形薄板12は、押さえ具14により設置面50に固定されることになる。これにより、L形薄板12と押さえ具14と接着テープ16により構成されるL形固定具は設置面50に固定される。剥離孔146は、両面接着テープで設置面50に固着された基部144を、剥離工具により剥離するための孔である。詳細は後で説明する。
【0038】
本実施例では、押さえ具14の基部144が基板12の開口部122に嵌入される場合について説明したが、押さえ具14の基部144の断面形状が基板12の開口部122の断面形状より小さく、基部144が開口部122に空間的に余裕がある状態で挿入され、しかも鍔部142が開口部122が基板122に引っかかった状態で係止される場合も含まれることは言うまでもない。
【0039】
図7は長尺ベルト及び短尺ベルトを結合するベルト緊締部の平面図を、図8は、図7の平面図の直線A−A’に沿って切断した切断面を示す。ベルト緊締部30は、心棒A302と、心棒B304と、側板A306と、側板B308と、回動軸310と、固定レバー312と、斑凹凸部313と、バネ部314と、バネ押さえ部316とから概略構成されている。心棒A302と固定レバー312の回動軸310とバネ押さえ部316と心棒B304はこの順序で平行に並べられ、それぞれの両端は側板A306と側板B308とで挟み固定されている。固定レバー312とバネ押さえ部316との間には両端部が異なる方向に略直線上に延長されたコイルバネからなるバネ部314が設けられており、一端部はバネ押さえ部316に、他端部は固定レバー312に引っ掛けられている。通常このバネ部314により固定レバー312の斑凹凸部313は心棒302に圧接する状態となっている。しかし、固定レバー312を指で押すと、バネ部314は変形し固定レバー312の斑凹凸部313は心棒A302から離れ、隙間が空く状態になる。
【0040】
次に、図2と図7により、長尺ベルト20と、短尺ベルト25と、ベルト緊締部30により、第1のL形固定具10Aと第2のL形固定具10Bを緊締する構成について詳細に説明する。すなわち、短尺ベルト25のベルト端部C252は、什器60の前面608側に設けられた第1のL形固定具10Aのベルト挿通孔A126を挿通し、さらに前面608側に位置するベルト緊締部30の心棒Bを内側に巻き込み、ベルト端部D254に固着される。長尺ベルト20のベルト端部A202は、什器60の背面610側に設けられた第2のL形固定具10Bのベルト挿通孔B134を挿通し長尺ベルト20に固着される。一方、長尺ベルト20のベルト端部B204は、什器60の上面602を覆うようにし、さらに前面608側に位置するベルト緊締部30の心棒Aと斑凹凸部の間に挟み込む。これは、ベルト緊締部30の固定レバー312を指で押し付け、心棒Aと斑凹凸部に隙間を空けて、ベルト端部B204を挿通させるものである。その後ベルト端部B204を強く引っ張り、さらに、ベルト緊締部30の固定レバー312から指を離すことにより、長尺ベルト20はベルト緊締部30の斑凹凸部により固定され、什器60は、長尺ベルト20と短尺ベルト25により、上面602が設置面50の方向に強く押し付けられるように固定される。
【0041】
<第一の実施例の第一の変形例>
図9は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第一の変形例を示す側面図である。第1の実施例の転倒防止用具1は、長尺ベルト20と短尺ベルト25とベルト緊締部30を、両面接着テープ16で設置面50に固定された第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bに緊締することにより什器60を設置面50に固定するものである。これに対し、本変形例は、長尺ベルと20と「第1の短尺ベルト」としての短尺ベルトA26と「第1のベルト緊締部」としてのベルト緊締部A32にさらに「第2の短尺ベルト」としての短尺ベルト
27と「第2のベルト緊締部」としてのベルト緊締部B32とを加え、両面接着テープ16で設置面50に固定された第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bに緊締することにより什器60を設置面50に固定するものである。なお、短尺ベルトA26と短尺ベルトB27は短尺ベルト25と同じお構造である。また、ベルト緊締部A32とベルト緊締部B34は、ベルト緊締部30と同じ構造である。
【0042】
すなわち、前面608側に位置する短尺ベルト25のベルト端部C252は、什器60の同じ前面608側に設けられた第1のL形固定具10Aのベルト挿通孔A126に挿通され、さらに同じ前面608側に位置するベルト緊締部30の心棒B304を内側に巻き込み、短尺ベルト25のベルト端部D254に固着される。同様に、背面610側に位置する短尺ベルト25のベルト端部C252は、什器60の同じ背面610側に設けられた第1のL形固定具10Aのベルト挿通孔A126に挿通され、さらに同じ背面610側に位置するベルト緊締部30の心棒B304を内側に巻き込み、短尺ベルト25のベルト端部D254に固着される。
【0043】
長尺ベルト20は、ベルトの長手方向の中央部付近が什器60の上面602を覆うように置かれ、端部A202が什器60の背面610側に、端部B204が什器60の前面608側に垂れるように配置される。什器の60の背面610側に位置する長尺ベルト20のベルト端部A202は、同じく背面610側に位置するベルト緊締部30の心棒A302と斑凹凸部313の間に挟み込まれる。これは、ベルト緊締部30の固定レバー312を指で押し付け、心棒A302と斑凹凸部313に隙間を空けて、ベルト端部A202を挿通させる。さらに、ベルト緊締部30の固定レバー312から指を離すことによりベルト端部A202を心棒A302と斑凹凸部313の間に固定させるものである。次に、什器の60の前面608側に位置する長尺ベルト20の端部B204は、同じく前面608側に位置するベルト緊締部30の心棒Aと斑凹凸部313の間に挟み込まれる。これも、ベルト緊締部30の固定レバー312を指で押し付け、心棒A302と斑凹凸部313に隙間を空けてベルト端部B204を挿通させ、強く長尺ベルト20を引っ張る。その後、ベルト緊締部30の固定レバー312から指を離すことにより、長尺ベルト20はベルト緊締部30の心棒A302と斑凹凸部313により挟まれ、固定される。以上により、什器60は、長尺ベルト20と2本の短尺ベルト25と2個のベルト緊締部30により、上面602が設置面50の方向に強く押し付けられるように固定される。なお、本変形例では上記説明した以外の構成、機能は図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0044】
<第一の実施例の第二の変形例>
図10及び図11は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第二の変形例を示す図で、図11はL形固定具の斜視図、図10はL形固定具の側面図である。本変形例は、第一の実施例のL形固定具10に加え、さらに、第1の起立片126のベルト挿通孔A128の上部にベルト滑り片A130を、第2の起立片132のベルト挿通孔B134の上部にベルト滑り片B136を設けたものである。このベルト滑り片A130及びベルト滑り片B136は、長尺ベルと20及び短尺ベルト25がそれぞれのベルト挿通孔A128或いはベルト挿通孔B134を滑らかに挿通することを目的とするものである。このベルト滑り片により容易且つスムースに、ベルト緊締部30でベルトを強く引っ張り、緊締することが可能となる。なお、本変形例では、ベルト滑り片A130及びベルト滑り片B136が第1の起立片126及び第2の起立片132の外側,すなわち基板122と反対側に設けられている場合について示したが、基板122側と同じ方向に設けられている場合も同様な効果を有する。また、本変形例では上記説明した以外の構成、機能は図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0045】
また、本変形例では、基板122の開口124に押さえ具14の基部144が嵌入され、両面接着テープで設置面50に固着される場合、基板122の裏面と接着面50の間に隙間がある場合について示されている。これは、押さえ具14の基部144がL形薄板12の開口部124に嵌合状態で填め込まれ、基板122が押さえ具14の基部144の途中で止まっている状態にあるためである。基部144が開口部122より半径が小さくして、基板122が設置面50に接触し、基板122の裏面と接着面50の間の隙間がない状態とする場合も含まれることは言うまでもない。
【0046】
<第一の実施例の第三の変形例>
図12と図13は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第三の変形例を示す図であり、図12は斜視図、図13は側面図である。本変形例は、図1に示す第一の実施例の転倒防止用具に加え、什器60の上面602にT形部材35を固定したものである。このT形部材35に長尺ベルト25が挿通される。すなわち、T形部材35は、基部352に起立片354がほぼ垂直に起立しており、その起立片に開口部356が設けられている。T形部材35の基部352の裏面は、両面接着テープなどにより什器60の上面602に固定されている。什器60の上面602を覆うように置かれている長尺ベルト25はT形部材35の開口部356を挿通し、そのベルト端部A252或いはベルト端部B254の一方又は双方がベルト緊締部30で緊締される。長尺ベルトをT形部材35に挿通させることにより、地震などの強い揺れが発生した場合でも、什器60の上面602に置かれた長尺ベルト25は、揺れにより上面602から外れることは無く、揺れが持続している間にも常に安定して什器60の転倒を防ぐことが可能となる。なお、本変形例では上記説明した以外の構成、機能は図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0047】
<第一の実施例の第四の変形例>
図14は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第四の変形例を示す図である。 図14は、側面図であり、図15は本変形例のL形固定具に用いられる保持体の斜視図である。本変形例は、図1及び第図2に示す第1の実施例のL形固定具10にさらに保持体19を追加したものである。L形固定具10は、L形薄板12,押さえ具押さえ平板18は、L形薄板12と、押さえ具14と、保持体9と、両面接着テープ16とから構成される。
【0048】
L形薄板12と、押さえ具14の構成は図1及び図2に示す第1の実施例と同じなため詳細は省略する。図15に示すように、保持体19は、平板部192の両端に起立片X194と起立片Y196が設けられ、コの字形をした構成体である。本変形例は、押さえ具14の鍔部142の上面に、保持体19を載せ、その上に什器60の底面616を載置するものである。すなわち、保持体19は、押さえ具14の鍔部142を起立片X194と起立片Y196とで挟み、平板部192の上に什器60を載置することにより、什器60の加重が直接鍔部142にかからないようにしたものであり、押さえ具14の加重負担の軽減をはかり、什器60の重量による劣化を防ぐものである。なお、本変形例では上記説明した以外の構成、機能も図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0049】
<第一の実施例の第五の変形例>
図16は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第五の変形例を示す側面図である。図17及び図18は本変形例の転倒防止用具を構成するL形固定具を示す図であり、図17は斜視図、図18(a)は平面図、図18(b)は側面図である。本変形例は、図1及び図2に示す第1の実施例のL形固定具10にさらに押さえ平板18を追加したものである。L形固定具10は、L形薄板12,押さえ具押さえ平板18は、L形薄板12と、押さえ具14と、押さえ平板18と、両面接着テープ16とから構成される。
【0050】
L形薄板12と、押さえ具14の構成は図1及び図2に示す第1の実施例と同じなため詳細は省略する。本変形例は、押さえ具14の鍔部14の上面に、押さえ平板18を載せて、5箇所を皿ネジからなる固定ネジ182でL形薄板12に固定するものである。什器60の底面616に複数の脚ゴム618が取付けられている場合がある。このような場合、什器60の底面616を、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bのそれぞれの押さえ部14の鍔部142に載置しても、脚ゴム618が押さえ部14の鍔部142に必ずしも載るとは限らず、脚ゴム618が押さえ部14の鍔部142から外れて什器60が不安定になる可能性がある。そのため、押さえ部14の鍔部142の上面に押さえ平板18を設けることにより、脚ゴム618は必ず押さえ平板18に載置されることになり、脚ゴム618の付いた什器60を安定な状態で第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bに載せることが可能になる。なお、本変形例では上記説明した以外の構成、機能も図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0051】
<第一の実施例の第六の変形例>
図19は、本発明の第一の実施例の転倒防止用具の第六の変形例を示す図で、図19(a)は平面図、図19(b)は側面図である。本変形例は、第4の変形例で説明した1枚の押さえ平板18を、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bに同時に載せたものである。すなわち、第1のL形固定具10AのL形薄板12に押さえ具14を取付け、第2のL形固定具10BのL形薄板12に押さえ具14を取付けた後に、それぞれの押さえ具14の鍔部14の上面に、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bを結び付けるように1枚の押さえ平板18を載せて、固定ネジ182で第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10BのL形薄板12に固定する。このように、第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bを1枚の押さえ平板18で結び付けることにより、什器60を安定して設置面50に固定させることができる。なお、本変形例では上記説明した以外の構成、機能は図1及び図2に示す第1の実施例と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0052】
図20は、設置面に固定されている押さえ具を剥離するための剥離工具を示す図で、20(a)は平面図、図20(b)は側面図である。図1に示す転倒防止用具1を設置面50から取り除くために、まずベルト緊締部30の固定レバーを指で押して心棒A302と斑凹凸部313に隙間を空けて、長尺ベルトを強く引っ張り、長尺ベルト20のベルト端部B204を外す。什器60の上面602を押し付けていた長尺ベルト20が外されたため、什器60を第1のL形固定具10A及び第2のL形固定具10Bから取り外すことが可能となる。この段階で、短尺ベルト25の付いた第1のL形固定具10Aと、長尺ベルト20の付いた第2のL形固定具10Bが設置面50に取り残される。次に、設置面50に両面接着テープ16で固着されているそれぞれの押さえ具14を、本剥離工具40で剥離する。その結果、押さえ具14が外されて、L形薄板12も取り外し可能となり、転倒防止用具1は設置面50から完全に取り外されることになる。
【0053】
剥離工具40は、把持部402と、押さえ部404と、3個の突起部406とから構成される。剥離工具40は、設置面50に両面接着テープで固着されているL形固定具10の押さえ具14を設置面50から剥離するためのものである。押さえ具14で押さえ具14を剥離するために、押さえ具14を押さえ具14に押し付けて、右方向及び左方向と回動させる。そのため、剥離工具40は、押さえ部404の裏面側に3個の突起部406と、回動させるための把持部402を有している。
【0054】
図21は上記の剥離工具を用いて押さえ具を剥離する方法を説明するための図で、図21(a)は平面図、図21(b)は図21(a)の平面図の直線A−A’に沿って切断した切断面である。剥離工具40の3個の突起部406を押さえ具14の3個の剥離孔146にそれぞれ差し込み、把持部402を持って押さえ部404で押さえ具14を押さえ込む。この状態で、剥離工具40の把持部402を右方向及び左方向と回動させることにより、押さえ具14は梃子の原理で大きな回動力が加わり、設置面50から両面接着テープ16が剥離され、最後に押さえ具14は取り外される。以上のように補剥離工具40を使用することにより、容易に押さえ具14は剥離され、転倒防止用具1は設置面50から取り除かれる。
【0055】
本発明は、上述した実施例の手順に限定されることなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0056】
例えば、第一の実施例では第一の変形例から第五の変形例について説明したが、これらの変形例が組み合わされる場合も含まれることは言うまでもない。
【0057】
また、本実施例はベルトを用いる場合について説明したが、ベルトの他に、紐、ロープなども含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第一の実施例の転倒防止用具を什器に取り付けた状態を示す斜視図である
【図2】第一の実施例の転倒防止用具を什器に取り付けた状態を示す側面図である。
【図3】L形固定具の斜視図である。
【図4】L形固定具の構成図である。
【図5】L形薄板の構成図である。
【図6】押さえ部の構成図である。
【図7】ベルト緊締部の平面図である。
【図8】図7の平面図の直線A−A’に沿って切断したベルト緊締部の切断面である。
【図9】第一の実施例の転倒防止用具の第一の変形例の側面図である。
【図10】第一の実施例の転倒防止用具の第二の変形例の斜視図である。
【図11】第一の実施例の転倒防止用具の第二の変形例の側面図である。
【図12】第一の実施例の転倒防止用具の第三の変形例の斜視図である。
【図13】第一の実施例の転倒防止用具の第三の変形例の側面図である。
【図14】第一の実施例の転倒防止用具の第四の変形例の側面図である。
【図15】第一の実施例の転倒防止用具の第四の変形例の保持体の斜視図である。
【図16】第一の実施例の転倒防止用具の第五の変形例の側面図である。
【図17】第一の実施例の転倒防止用具の第五の変形例のL形固定具の斜視図である。
【図18】第一の実施例の転倒防止用具の第五の変形例のL形固定具の平面図である。
【図19】第一の実施例の転倒防止用具の第六の変形例を示す図である。
【図20】設置面に固定されている押さえ具を剥離するための剥離工具を示す図である。
【図21】剥離工具を用いて押さえ具を剥離する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
1 転倒防止用具
10 L形固定具
10A 第1のL形固定具
10B 第2のL形固定具
12 L形薄板
122 基板
124 開口部
126 第1の起立片
128 ベルト挿通孔A
130 ベルト滑り片A
132 第2の起立片
134 ベルト挿通孔B
136 ベルト滑り片B
14 押さえ具
142 鍔部
144 基部
146 剥離孔
16 両面接着テープ
18 押さえ平板
182 固定ネジ
19 保持体
192 平板部
194 起立片X
196 起立片Y
20 長尺ベルト
202 ベルト端部A
204 ベルト端部B
25 短尺ベルト
252 ベルト端部C
254 ベルト端部D
26 短尺ベルトA
27 短尺ベルトB
30 ベルト緊締部
302 心棒A
304 心棒B
306 側板A
308 側板B
310 回動軸
312 固定レバー
313 斑凹凸部
314 バネ部
316 バネ押さえ具
32 ベルト緊締部A
34 ベルト緊締部B
35 T形部材
352 基部
354 起立片
356 開口部
40 剥離工具
402 把持部
404 本体部
406 突起部
50 設置面
60 什器
602 上面
604 側面A
606 側面B
608 前面A
610 背面
612 棚板A
614 棚板B
616 底面
618 脚ゴム
【出願人】 【識別番号】501359412
【氏名又は名称】株式会社リンテック21
【出願日】 平成18年1月26日(2006.1.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2007−195915(P2007−195915A)
【公開日】 平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願番号】 特願2006−44518(P2006−44518)