| 【発明の名称】 |
無殻ゆで卵及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡本 尚人
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| 【要約】 |
【課題】殻を剥く手間を省くことができるとともに製品への殻の混入を防ぎ、HACCPに対応可能な無殻ゆで卵を簡単に製造でき、且つ形状が崩れることなく見栄えの良い無殻ゆで卵及びその製造方法を提供する。
【解決手段】液卵黄10を鋳型I11に注入し、成形しながらフリーザI12にて凍結して凍結卵黄16を得る工程と、液卵白20を鋳型II21の一側に注入した後に前記凍結卵黄16を該液卵白内に投入し、成形しながらフリーザII22にて凍結して凍結全卵の半身23を得る工程と、前記鋳型II21の他の一側に液卵白20を注入した後、前記凍結全卵の半身23と接合し、さらにフリーザIII25にて凍結して凍結全卵26を得る工程と、前記凍結全卵26が解凍、変性固化するまで鋳型II21ごと茹で槽27にて加熱する工程と、備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液卵黄を成形しながら凍結して凍結卵黄を得た後、液卵白内に前記凍結卵黄を包含させた状態で成形しながら凍結して凍結全卵を得て、該凍結全卵が解凍、変性固化するまで加熱して無殻ゆで卵を製造することを特徴とする無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項2】 液卵黄を第1の鋳型に注入し、成形しながら凍結して凍結卵黄を得る工程と、 液卵白を第2の鋳型の一側に注入した後に前記凍結卵黄を該液卵白内に投入し、成形しながら凍結して凍結全卵の半身を得る工程と、 前記第2の鋳型の他の一側に液卵白を注入した後、前記凍結全卵の半身と接合し、さらに凍結して凍結全卵を得る工程と、 前記凍結全卵が解凍、変性固化するまで前記第2の鋳型ごと加熱する工程と、備えたことを特徴とする無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項3】 前記液卵白に凍結耐性物質を添加することを特徴とする請求項1若しくは2記載の無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項4】 前記液卵白に調味料を添加することを特徴とする請求項1若しくは2記載の無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項5】 前記凍結全卵を加熱する際に、製造するゆで卵の種類に応じて加熱温度及び加熱時間を調整することを特徴とする請求項1若しくは2記載の無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項6】 前記第1の鋳型若しくは前記第2の鋳型の形状は、製造するゆで卵の形状に応じて選択されることを特徴とする請求項1若しくは2記載の無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項7】 液卵白を第2の鋳型の一側に注入した後に他の食品材料を該液卵白内に投入し、成形しながら凍結して凍結全卵の半身を得る工程と、 前記第2の鋳型の他の一側に液卵白を注入した後、前記凍結全卵の半身と接合し、さらに凍結して凍結全卵を得る工程と、 前記凍結全卵が解凍、変性固化するまで前記第2の鋳型ごと加熱する工程と、備えたことを特徴とする無殻ゆで卵の製造方法。 【請求項8】 凍結卵黄若しくは他の食品材料が内部に含有された液卵白を凍結成形してなる凍結全卵を加熱することにより得られる無殻ゆで卵。 【請求項9】 前記液卵白に凍結耐性物質が添加されていることを特徴とする請求項8記載の無殻ゆで卵。 【請求項10】 前記液卵白に調味料が添加されていることを特徴とする請求項8記載の無殻ゆで卵。 【請求項11】 前記無殻ゆで卵の表面に図柄を施したことを特徴とする請求項8記載の無殻ゆで卵。 【請求項12】 前記無殻ゆで卵の内部に景品、くじ等の遊興物が混入されていることを特徴とする請求項8記載の無殻ゆで卵。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、生卵を割卵して得られた液卵黄及び液卵白を原材料として製造する無殻ゆで卵及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、ゆで卵を製造する方法としては、殻付の生卵を80〜100℃程度の熱湯中に浸漬して、殻を介して卵黄や卵白を加熱する方法や、遠赤外線等の熱線を照射して加熱する方法が一般的である。このようにして製造されたゆで卵は、殻をむいて、原形のまま或いは調理して食される。 しかし、殻付ゆで卵は、殻を取り除く際に時間や手間がかかったり、固化した卵白が殻に付着してうまく殻が剥けず、形が崩れてしまうなどの問題があった。 【0003】 そこで、特許文献1(特開平8−336372号公報)では、生卵を割卵した後、卵白と卵黄とに分離し、卵白または卵黄を耐熱性の合成樹脂製シート等の一定形状の容器に収納した後に加熱してゆで卵を製造する方法が開示されている。同様に、特許文献2(特開平7−284377号公報)では、生卵を割卵した後に容器中に生卵の中身を入れて密封し、該容器をボイルしてゆで卵を製造する方法が開示されている。 このように、生卵を割卵して液卵とすることで、殻と中身の分離を容易にし、さらに容器に液卵を収納して加熱することにより無殻ゆで卵を製造する方法が各種提案されている。 【0004】 また、液卵を加工する方法として、特許文献3(特許第2665599号公報)には、冷凍変性した卵黄を主成分とする食品素材と、魚肉すり身、蓄肉練成物等の他の食品素材とを接合させて卵黄含有食品を製造する方法が開示されている。これは、冷凍変性させることにより粘度が上昇してゲル化する卵黄の特性を利用し、卵黄を崩すことなく加工することを可能としている。 【0005】 【特許文献1】特開平8−336372号公報 【特許文献2】特開平7−284377号公報 【特許文献3】特許第2665599号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載される方法は、容器に収納された卵を液体の状態から加熱固化させているが、不定形な液卵は取り扱いが困難であり、また加熱中に容器からはみ出すなどして形が崩れてしまう恐れがある。 また、特許文献3に記載される方法はゆで卵を製造する方法ではないが、製造した卵黄含有食品からゆで卵を製造しようとすると、冷凍変性した卵黄を液卵白で包み込んで加熱する必要があり、この場合、卵白が液状であるため成形が極めて困難である。 従って、本発明は上記従来の技術の問題点に鑑み、殻を剥く手間を省くことができるとともに製品への殻の混入を防ぎ、HACCPに対応可能な無殻ゆで卵を簡単に製造でき、且つ形状が崩れることなく見栄えの良い無殻ゆで卵及びその製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 そこで、本発明はかかる課題を解決するために、 液卵黄を成形しながら凍結して凍結卵黄を得た後、液卵白内に前記凍結卵黄を包含させた状態で成形しながら凍結して凍結全卵を得て、該凍結全卵が解凍、変性固化するまで加熱して無殻ゆで卵を製造することを特徴とする。 また、液卵黄を第1の鋳型に注入し、成形しながら凍結して凍結卵黄を得る工程と、 液卵白を第2の鋳型の一側に注入した後に前記凍結卵黄を該液卵白内に投入し、成形しながら凍結して凍結全卵の半身を得る工程と、 前記第2の鋳型の他の一側に液卵白を注入した後、前記凍結全卵の半身と接合し、さらに凍結して凍結全卵を得る工程と、 前記凍結全卵が解凍、変性固化するまで前記第2の鋳型ごと加熱する工程と、備えたことを特徴とする。 【0008】 本発明によれば、殻から取り出し易い液卵の状態で殻を取り除き、無殻状態のゆで卵を得るようにしているため、殻を剥く手間や時間を省くことができ、また欠けた部分のない見栄えの良い無殻ゆで卵を製造することが可能である。従って、大量にゆで卵を製造する場合に適している。 また、本発明では、分離した液卵黄及び液卵白を夫々凍結して成形するようにしたため、取り扱いが容易となり、且つ、従来のゆで卵と同様の形状や、その他様々な形状に簡単に成形することが可能となる。 前記加熱して製造された茹で全卵は、第2の鋳型ごと冷却した後に脱パンすると良い。 また、本発明によれば、凍結全卵まで加工した卵を冷凍室で保存しておき、必要があるときにのみ加熱してゆで卵とすることによって、長期間の保存が可能となり、必要に応じて必要量だけ無殻ゆで卵を速やかに提供することが可能である。 尚、本発明におけるゆで卵とは、黄身と白身からなるゆで卵を始めとして、該ゆで卵に調味料等の添加物が付加された加工ゆで卵を含むものとする。 【0009】 また、前記液卵白に凍結耐性物質を添加することが好ましい。 このように、凍結耐性物質を添加することによって、凍結変性による卵の性質の変化を抑制することができ、卵の風味が落ちることがなく、従来と同等の味わいのある無殻ゆで卵を製造することができる。尚、凍結耐性物質としては、デキストリン等が挙げられる。 さらに、前記液卵白に調味料を添加するようにしても良い。 このように、調味料を添加して予め味付けをした後に凍結形成することにより、煮卵のような加工無殻ゆで卵を容易に製造することができる。 【0010】 また、前記凍結全卵を加熱する際に、製造するゆで卵の種類に応じて加熱温度及び加熱時間を調整することを特徴とする。 このように、加熱温度及び加熱時間を調整することによって、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ等の様々な大きさの茹で卵、固茹で卵、半熟卵、温泉卵、味付け煮卵などのように各種ゆで卵を製造可能である。 【0011】 さらに、前記第1の鋳型若しくは前記第2の鋳型の形状は、製造するゆで卵の形状に応じて選択されることを特徴とする。このとき、前記第1の鋳型若しくは前記第2の鋳型の形状は、製造するゆで卵のサイズ(大きさ)によっても選択されるものである。 このように、様々な鋳型を用いることにより、色々な形のゆで卵を製造することができる。 【0012】 さらにまた、液卵白を第2の鋳型の一側に注入した後に他の食品材料を該液卵白内に投入し、成形しながら凍結して凍結全卵の半身を得る工程と、 前記第2の鋳型の他の一側に液卵白を注入した後、前記凍結全卵の半身と接合し、さらに凍結して凍結全卵を得る工程と、 前記凍結全卵が解凍、変性固化するまで前記第2の鋳型ごと加熱する工程と、備えたことを特徴とする。 これにより、様々な食味を有する無殻ゆで卵を容易に製造することができ、ゆで卵の付加価値を向上させることができる。 【0013】 また、凍結卵黄若しくは他の食品材料が内部に含有された液卵白を凍結成形してなる凍結全卵を加熱することにより得られる無殻ゆで卵を提供する。 このとき、前記液卵白に凍結耐性物質が添加されていても良いし、また、前記液卵白に調味料が添加されていても良い。 さらに、前記無殻ゆで卵の表面に図柄を施したことを特徴とする。ここで、図柄とは文字、絵、写真等を含む。 さらにまた、前記無殻ゆで卵の内部に景品、くじ等の遊興物が混入されていることを特徴とする。 これらの発明では、用途に応じたゆで卵を製造することで、ゆで卵の付加価値を上げることが可能となる。 【発明の効果】 【0014】 以前記載のごとく本発明によれば、液卵白及び液卵黄を用いることにより、無殻状態のゆで卵を簡単に製造できるようになる。また、無殻ゆで卵は、殻を剥く手間や時間を省くことができ、また欠けた部分のない見栄えの良い無殻ゆで卵が提供できる。さらに、ゆで卵製品への殻の混入を防ぎ、HACCP方式に対応可能な無殻ゆで卵を簡単に製造できる。 従って、本発明は、大量にゆで卵を製造する場合に適している。 また、本発明では、分離した液卵黄及び液卵白を夫々凍結して成形するようにしたため、取り扱いが容易となり、且つ、従来のゆで卵と同様の形状や、その他様々な形状に簡単に成形することが可能となる。 さらに、本発明では、凍結耐性物質、調味料等を添加することにより風味を損なわない、若しくは風味を向上させたゆで卵とすることができる。 さらにまた、無殻ゆで卵の表面に図柄を施したり、無殻ゆで卵内に遊興物を混入させたりすることによって、ゆで卵の付加価値の向上が図れる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。 図1は本発明の実施例に係るゆで卵の製造方法を示すフロー図、図2は卵黄を成形する鋳型Iを示す斜視図、図3は鋳型Iを折りたたんだ時の斜視図、図4は鋳型Iから卵黄を取り出す図、図5は卵白を成形する鋳型IIを示す斜視図、図6は液卵白と凍結卵黄を収納した鋳型IIの斜視図、図7は図5のY−Y線断面図を示し、凍結全球卵の製造工程を示す。 尚、本実施例において、無殻ゆで卵とは、卵黄と卵白からなるゆで卵を始めとして該ゆで卵に調味料等の添加物が付加された加工ゆで卵を含むものとする。 【実施例1】 【0016】 本実施例にて用いられる装置は、液卵黄又は液卵白を冷凍するフリーザ12、22、25と、凍結卵を加熱する茹で槽27と、加熱したゆで卵を冷却するチラー槽28と、卵黄を成形する鋳型I11と、卵白を成形する鋳型II21である。 夫々の具体的構成は、図1に示したゆで卵の製造フローに沿って説明する。 原材料として、卵黄の液卵10と卵白の液卵20を用意する。これは、鶏卵等の殻付卵を割卵し、卵黄と卵白に分離することで得られる。分離方法は、手作業により殻を2つに割り、片側の殻に卵黄を残して卵白を落下させて分離しても良いし、卵黄が通過しない間隙を有する網目状若しくは柵状部材に液卵を載せ、卵白のみ落下させて分離しても良い。この方法については特に限定されない。このとき、前記割卵して得られた液卵に、デキストリン等の凍結耐性物質を添加しても良い。また、前記割卵した液卵に、調味料を添加して予め味付けするようにしても良い。 【0017】 まず、液卵黄10から凍結全球卵黄16を製造する。図2に示す鋳型I11に液卵黄10を注入して成形する。鋳型I11は、成形品形状に対応した複数の半球状穴部110を有する2の鋳型部材11a、11bからなり、これらの鋳型部材11a、22bが折曲部111を介して当接するように構成される。折曲部111はヒンジ等が設けられて図中矢印方向にのみ動くようになっている。液卵黄10をノズル31から2の鋳型部材11a、11bに略充満するまで注入し、フリーザI12にて冷凍固化する。 【0018】 卵黄が固体状態を維持可能な程度乃至は完全に冷凍固化されて凍結半球卵黄13が形成されたら、フリーザI12出口にて該凍結半球卵黄の表面を解凍14する。これは、フリーザI12から鋳型I11ごと凍結半球卵黄を取り出して自然解凍しても良いし、表面のみを僅かに加熱して解凍しても良い。 凍結半球卵黄の表面が解凍したら鋳型I11を図3に示すように折りたたみ15、該凍結半球卵黄同士を接合させ、凍結全球卵黄16を形成する。このとき、接合させた後に暫く冷却して接合部分を再度固化しても良い。 このようにして形成された凍結全球卵黄16は、図4に示されるように鋳型I11から脱パンする。 【0019】 一方、液卵白20は、図5に示す鋳型II21に注入して成形する。鋳型II21は、鋳型I11と同様に、成形品形状に対応した複数の半楕円球状穴部210を有する2の鋳型部材21a、21bからなり、これらの鋳型部材21a、21bが折曲部211を介して当接するように構成される。折曲部211はヒンジ等により図中矢印方向にのみ動くようになっている。 尚、前記鋳型I11、鋳型II21の穴部は、本実施例に記載したような半球状若しくは半楕円球状以外の形状であっても良い。例えば、四角状穴部、円柱状穴部、何れかの対象物を模した形状を有する穴部などのように、様々な形状とすることができる。 図7(a)に示すように、液卵白20は鋳型II21の片側の鋳型部材21aにのみ注入する。注入量は7〜8割程度が好ましい。 そして、図7(b)に示すように、液卵白20を注入した側に、前記形成した凍結全球卵黄16を投入する。 【0020】 次いで、液卵白20と凍結全球卵黄16が収納された鋳型II21をフリーザII22に投入し、これらを冷凍固化し、凍結(半球卵白+全球卵黄)23を得る。 さらに、図7(c)に示すように、他の片側の鋳型部材21bに液卵白20を注入し、図7(d)に示すように、該他の片側の鋳型部材21bを下側にして鋳型II21を折曲部211より折りたたみ24、図7(e)に示す状態とする。 液卵白20及び液卵黄16が充填された鋳型II21をフリーザIII25に投入して冷凍固化し、凍結全球卵26を形成する。 【0021】 そして、鋳型II21ごと凍結全球卵26を茹で槽27に浸漬する。該茹で槽27は、80℃〜100℃程度に加熱された湯が貯留されており、ここに鋳型II21を浸漬することにより、該鋳型II21を介して凍結全球卵26が間接加熱されて、凍結全卵球26が解凍した後に変性固化する。 十分に加熱され、凍結全球卵26が固化したら茹で槽27から引き上げ、冷水が貯留されたチラー槽28に鋳型II21ごと凍結全卵球26を投入して冷却する。 適当な温度まで冷却されたら、凍結全卵球26を鋳型II21から脱パン29し、茹で全球卵30を得る。尚、前記茹で槽27内の温度及び鋳型II21の浸漬時間は、製造する卵の種類によって適宜設定する。該温度及び浸漬時間を調整することによって、固茹で卵、半熟卵、温泉卵などの各種ゆで卵が製造可能である。 【0022】 このように、本実施例では、殻から取り出し易い液卵の状態で殻を取り除き、無殻状態のゆで卵を得るようにしているため、殻を剥く手間や時間を省くことができ、また欠けた部分のない見栄えの良い無殻ゆで卵を製造することが可能である。従って、大量にゆで卵を製造する場合に適している。 また、本実施例では、分離した液卵黄及び液卵白を夫々凍結して成形するようにしたため、取り扱いが容易となり、且つ、従来のゆで卵と同様の形状や、その他様々な形状に簡単に成形することが可能となる。さらに、殻が製品に混入しないため、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point;危害分析重要管理点)方式などの衛生管理基準、品質管理基準にも対応することが可能となる。 【0023】 また、上記したように、割卵して得られた液卵に凍結耐性物質を添加した後に、凍結成形するようにしても良い。該凍結耐性物質としてはデキストリン等が挙げられ、このとき、液卵に対して0.01〜1%程度のデキストリンを添加することが好ましい。 このように、凍結耐性物質を添加することによって、凍結変性による卵の性質の変化を抑制することができ、卵の風味が落ちることがなく、従来と同等の味わいのある無殻ゆで卵を製造することができる。 さらに、本実施例において、割卵して得られた液卵に、調味料を添加して予め味付けをした後に、凍結形成するようにしても良い。調味料としては、醤油、みりん、砂糖、塩、その他各種調味料が挙げられる。これにより、煮卵のような加工無殻ゆで卵を容易に製造することができる。 【0024】 また、別の実施例として、凍結卵黄の代わりに他の食品材料を用いるようにしても良い。これは、鋳型II21の片側の鋳型部材21aの半楕円球状穴部210に液卵白20を注入した後に、該液卵白20の中に他の食品材料を投入し、フリーザII22で凍結する。凍結後に、他の鋳型部材21bの半楕円球状穴部210に同様に液卵白20を注入して、これらの鋳型部材21a、21bを接合する。そして、該鋳型II21をフリーザIIIにて凍結して凍結全球卵とした後、茹で槽27にて解凍及び加熱し、チラー槽28で冷却した後に脱パン29して茹で全球卵30を得る。尚、他の食品材料としては、ゼリー、肉(から揚げ、ハム、ソーセージ)、すり身(仕上がりがカマボコ状、はんぺん状等)、液体(ソース等)が挙げられる。 これにより、様々な食味を有する無殻ゆで卵を容易に製造することができる。 【0025】 また、これらの実施例において、液卵白20注入時に内部に景品、くじ等の遊興物を投入するようにしても良い。また、液卵白20に着色剤を添加した後に凍結成形し、紅白卵のように白色以外の有色ゆで卵を製造することもできる。さらに、ゆで卵に図柄を入れることも可能である。これは、例えば液卵白20を注入前の鋳型II21の穴部内表面に予め図柄を貼りつけておき、液卵白20を注入して凍結成形後に加熱することによって卵に図柄が付着するようにしても良いし、製造後の無殻ゆで卵に可食ペイント、焼付けなどにより図柄を入れるようにしても良い。例えば、贈答用や冠婚葬祭用として無殻ゆで卵表面に文字、顔写真を入れる、企業広告を入れる、賞味期限を入れる場合などが挙げられる。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】本発明の実施例に係るゆで卵の製造方法を示すフロー図である。 【図2】卵黄を成形する鋳型Iを示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 【図3】鋳型Iを折りたたんだ時の斜視図である。 【図4】鋳型Iから卵黄を取り出す図である。 【図5】卵白を成形する鋳型IIを示す斜視図である。 【図6】液卵白と凍結卵黄を収納した鋳型IIの斜視図である。 【図7】図5のY−Y線断面で、凍結全球卵の製造工程を説明する図であり、(a)は鋳型IIの片側に液卵白を注入する図、(b)は凍結卵黄を収納する図、(c)は鋳型IIの他の片側に液卵白を注入する図、(d)は鋳型IIを折り畳む図、(e)は凍結全球卵の形に成形した図である。 【符号の説明】 【0027】 10 液卵黄 11 鋳型I 12 フリーザI 13 凍結半球卵黄 16 凍結全球卵黄 20 液卵白 21 鋳型II 22 フリーザII 23 凍結(半球卵白+全球卵黄) 25 フリーザIII 26 凍結全球卵 27 茹で槽 28 チラー槽 30 茹で全球卵 110 半球状穴部 111、211 折曲部 210 半楕円球状穴部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000148357 【氏名又は名称】株式会社前川製作所
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| 【出願日】 |
平成17年9月14日(2005.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083024 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 昌久
【識別番号】100137257 【弁理士】 【氏名又は名称】松本 廣
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| 【公開番号】 |
特開2007−74972(P2007−74972A) |
| 【公開日】 |
平成19年3月29日(2007.3.29) |
| 【出願番号】 |
特願2005−266315(P2005−266315) |
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