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【発明の名称】 芝草成長調節剤およびその製造方法
【発明者】 【氏名】飯島 義彦

【氏名】山南 隆徳

【要約】 【課題】良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく、芝草の徒長を確実に抑制することにより、芝草に対して優れた矮化効果を発揮し、ゴルフ場、サッカー場、校庭、緑地などにおける芝生管理の効率性を向上させ、また、省スペース育苗を実現することにより、芝苗の生産性を改善することができる芝草成長調節剤を提供すること。

【解決手段】桂皮酸を含有することを特徴とする芝草成長調節剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
桂皮酸を含有することを特徴とする芝草成長調節剤。
【請求項2】
前記桂皮酸が、水性媒体中に分散されている請求項1に記載の芝草成長調節剤。
【請求項3】
前記桂皮酸が、分散剤を使用して分散されている請求項2に記載の芝草成長調節剤。
【請求項4】
前記桂皮酸が、フリーの桂皮酸の水に対する最大溶解度を超える濃度に、アルカリ性溶解助剤により水に溶解してなる請求項1に記載の芝草成長調節剤。
【請求項5】
前記溶解助剤が、トリポリリン酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムおよび酢酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である請求項4に記載の芝草成長調節剤。
【請求項6】
前記桂皮酸が、フリーの桂皮酸の水に対する最大溶解度を超える濃度に、カチオンポリマーにより水に溶解してなる請求項1に記載の芝草成長調節剤。
【請求項7】
前記カチオンポリマーが、キトサンである請求項6に記載の芝草成長調節剤。
【請求項8】
前記桂皮酸濃度が、30質量%以下である請求項2〜7のいずれか1項に記載の芝草成長調節剤。
【請求項9】
さらに環境分解型高分子物質を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の芝草成長調節剤。
【請求項10】
環境分解型高分子物質が、ポリビニルアルコール;ヒドロキシアルキル化、カルボキシメチル化、またはカチオン化水溶性セルロース誘導体;水溶性デンプン誘導体;水溶性キチン誘導体;水溶性キトサン誘導体;および水溶性アルギン酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項9に記載の芝草成長調節剤。
【請求項11】
バミューダグラスまたはケンタッキーブルーグラス用である請求項1〜10のいずれか1項に記載に芝草成長調節剤。
【請求項12】
桂皮酸を、分散メディアの存在下に水性媒体中に分散することを特徴とする芝草成長調節剤の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は芝草の矮化に有効な芝草成長調節剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から芝草の刈り込みは芝生管理上必須なものであるが、芝刈りは、元来、芝刈りにより芝草の葉の一部が欠損することになるので、芝草に著しいストレスを与えることになる。特に、芝刈りが繰り返して行われると、芝草の葉面の減少により光合成能力が低下し、根を含む芝草全体が衰弱してしまう。一度衰弱した芝草は、病原菌、物理的損傷、不適切な給水、環境変化などの様々なストレスの影響をさらに受け易くなる。
【0003】
従って、芝草をストレスのない状態に保つためには、刈り込みの回数をできるだけ少なくすることが考えられるが、刈り込みの回数を少なくすると、今度は芝草の徒長が問題になってくるので、芝草の適切な矮化技術の適用が必須になる。
【0004】
また、芝苗の生産においてはセル成型苗方法の利用が急増しているが、セル成型苗方法では高密度に芝苗を生産するため芝苗が徒長しやすく、芝草の徒長防止策としての有効な矮化技術が求められている。このように今日では芝生の管理・生産の両分野において、芝草の適切な矮化技術が必要不可欠なものとなっている。
【0005】
芝草の矮化技術には、矮化剤の使用、肥料成分の減少、潅水の制限、送風や接触刺激、塩分ストレスなどを使用する技術があるが、これらの技術のうち手間やコスト、そして効果の再現性、さらには矮化の実施の際の簡便性を考慮すると、芝草の矮化には矮化剤の使用が有利である。
【0006】
現在、芝草の矮化によく使用される薬剤には、マレイン酸ヒドラジド液剤、パクロブトラゾール粒剤/水和剤、フルルプリミドール粒剤/水和剤、メフルイジド液剤、トリネクサパックエチル剤などがあるが、これらの薬剤は、いずれも合成化合物を主成分とする化学農薬であり、これら化合物の中には変異原性が報告されているものもあり、また、これらの薬剤の過剰使用の際に薬害が心配されるものも少なくない。
【0007】
上記薬剤のなかの多くの化学農薬は使用濃度に依存する薬効成分であるため、薬害の回避方法や使用時期の選定などに知識と経験が必要とされ、その使用には細心の注意が必要となるばかりでなく、実際に薬害や環境汚染の発生が現実的なものとなる危惧も生じている。従って、環境に優しく人体に安全で、しかも低コストかつ簡便で作業性の良好な芝草用矮化剤の登場が強く望まれているが、このような芝草用矮化剤は現在のところ開発されていない。また、本発明者らは以前に桂皮酸を含有する植物成長調節剤に関する発明を開示した(特許文献1)。しかしながら、当該文献では芝草の成長抑制については何らの検討もなされなかった。
【特許文献1】特開2004−298176号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく、芝草の徒長を確実に抑制することにより、芝草に対して優れた矮化効果を発揮し、ゴルフ場、サッカー場、校庭、緑地などにおける芝生管理の効率性を向上させ、また、芝草の省スペース育苗を実現することにより、芝苗の生産性を改善することができる芝草成長調節剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、桂皮酸を含有することを特徴とする芝草成長調節剤を提供する。
【0010】
上記芝草成長調節剤においては、桂皮酸が水性媒体中に分散されていること;桂皮酸が分散剤を使用して分散されていること;前記桂皮酸が、フリーの桂皮酸の水に対する最大溶解度を超える濃度に、アルカリ性溶解助剤またはカチオンポリマーにより水に溶解してなること;溶解助剤がトリポリリン酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムおよび酢酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0011】
また、上記芝草成長調節剤においては、上記カチオンポリマーがキトサンであること;桂皮酸濃度が30質量%以下であること;さらに環境分解型高分子物質を含むこと;環境分解型高分子物質が、ポリビニルアルコール;ヒドロキシアルキル化、カルボキシメチル化、またはカチオン化水溶性セルロース誘導体;水溶性デンプン誘導体;水溶性キチン誘導体;水溶性キトサン誘導体;および水溶性アルギン酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種であること;およびバミューダグラスまたはケンタッキーブルーグラス用であることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、桂皮酸を分散メディアの存在下に水性媒体中に分散することを特徴とする芝草成長調節剤の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく、芝草の徒長を確実に抑制することにより、芝草に対して優れた矮化効果を発揮し、ゴルフ場、サッカー場、校庭、緑地などにおける芝生管理の効率性を向上させ、また、芝草の省スペース育苗を実現することにより、芝苗の生産性を改善することができる芝草成長調節剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明で芝草成長調節剤の有効成分として使用される桂皮酸は、植物関連の天然に存在する物質であり、さらに食品添加物でもあるので、極めて安全性が高い物質である。桂皮酸は、抗菌・防黴作用をも有する(特開平5−117125号公報)ので、本発明の芝草成長調節剤は、芝草の矮化のみならず、芝生の環境衛生の保持にも効果を発揮する。
【0015】
本発明の芝草成長調節剤は、粉末、他の担体や培養土などとの混合物、水などの液媒体中の溶液または分散液などのいずれの形態でもよい。管理の容易性や使用の容易性の点から、水性分散液または水溶液の形態であることが好ましい。
【0016】
本発明の芝草成長調節剤が水性分散液である場合には、桂皮酸の分散は単独で行ってもよいが、分散剤を用いて分散することによって安定な分散液とすることができる。分散剤の使用量は、桂皮酸の10〜100質量%の範囲でよい。
【0017】
上記で使用する分散剤としては、水性媒体で使用される分散剤であれば、いずれの分散剤も使用可能である。例えば、天然物系、無機化合物系、重合物系、または特殊活性剤系が用いられる。天然物系としては、例えば、リグニンスルホン酸塩やカルボキシメチルセルロース(CMC)などが、無機化合物系としては、例えば、ヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩などが、重合物系としては、例えば、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合物の塩、オレフィン−マレイン酸共重合物の塩などが挙げられる。特殊活性剤系としては、例えば、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩や多環の特殊非イオン活性剤などが用いられる。
【0018】
また、水系分散剤としては、天然物由来などの陰イオン系、陽イオン系、非イオン系、または両性系の各種界面活性剤が用いられる。陰イオン系界面活性剤としては、例えば、ヒマシ油、ナタネ油、オリーブ油のような油脂類の硫酸化塩および硫酸エステル化塩、マレイン酸と高級アルコールのエステルに硫酸を付加したエアロゾル型界面活性剤、脂肪酸クロリドとアミンスルホン酸であるタウリンを縮合させて得られるアミド硫酸化塩、ナフタリン系硫酸化塩、α−オレフィン硫酸化塩などが挙げられる。
【0019】
陽イオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミンの酢酸塩、アルキルアミンの塩酸塩、アルキルジエタノールアミン塩などの第1級〜第3級アミン塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩などが挙げられる。
【0020】
非イオン(ノニオン)系界面活性剤としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、ソルビタン、ショ糖などの多価アルコールと脂肪酸とのエステルのポリオキシエチレン付加物;高級アルコール、アルキルフェノール、ヒマシ油、ポリオキシプロピレンなどのポリオキシエチレン付加物;ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン付加物などの酸化エチレン重合付加型界面活性剤;モノエタノールアミン−脂肪酸縮合物、ジエタノールアミン−脂肪酸縮合物などの脂肪酸のアルキロールアマイド型界面活性剤などが挙げられる。
【0021】
両性系界面活性剤としては、例えば、ベタイン型界面活性剤、ドデシルジアミノエチルグリシン塩酸塩、N−テトラデシルタウリンソーダ塩などのアミノ酸型界面活性剤が用いられる。上記の例示分散剤のうちで特に好ましいものは、環境汚染の心配の少ないリグニンスルホン酸塩やCMCなどの天然物系分散剤である。
【0022】
上記分散液に使用する分散媒体としては、水、水と水に可溶性のアルコール類、ケトン類、エステル類、エタノールアミン類などの有機溶剤との混合溶剤が使用されるが、水が特に好ましい。
【0023】
上記桂皮酸の水性媒体中への分散は、各種粒子の分散に際し分散剤を使用する一般的に知られている分散方法により行うことができる。例えば、桂皮酸および分散剤を水性媒体中で混合し、この混合物をサンドミルなどの分散機の容器に入れ、分散処理をすることで水性分散液型の本発明の芝草成長調節剤が得られる。
【0024】
上記分散に用いられるサンドミルは、円筒状容器内に分散メディアとして小径(0.2〜5.0mm)の球状のものを内容積の30〜95%に充填し、さらに容器内部に分散メディアを攪拌する回転機構を備えている構造のものである。円筒状容器の容積は0.3〜250リットル、材質としては、例えば、安定化ジルコニア、アルミナ、ゴム製などが好ましく、分散メディアの材質としては、例えば、安定化ジルコニウム、アルミナ、ガラスビーズなどが使用できる。使用条件としては、例えば、回転数100〜3,000rpm、桂皮酸のスラリー供給量0.2〜5,000ml/min.で、必要に応じて複数回分散機を通すことが望ましい。
【0025】
上記分散に際して分散液の桂皮酸の濃度は特に限定されないが、例えば、通常は10〜30質量%程度とすることが好ましい。濃度が低すぎるとコストの問題があり、一方、濃度が高すぎると実際の使用時において希釈する際均一に希釈するのが必ずしも容易ではない。なお、該分散液の実際の使用時には30質量%濃度の分散液を30〜3,000質量倍程度に希釈して使用する。また、濃度10質量%程度の水性分散液の場合は、使用時に10〜1,000質量倍程度に希釈して使用する。なお、後述の桂皮酸水溶液の場合も同様である。
【0026】
また、本発明の好ましい実施形態では、桂皮酸を水性媒体に溶解して芝草成長調節剤とする。フリーの桂皮酸の水に対する溶解度は0.546g/l(25℃)であるので、該溶解度以上に桂皮酸を水性媒体に溶解させるために、桂皮酸の溶解にアルカリ性溶解助剤を使用することが好ましい。好ましい溶解助剤は、その水溶液がアルカリ性を呈する弱酸と強塩基の塩または塩基であればいずれも使用可能であるが、pH緩衝作用を示し、環境汚染の畏れが少なく、人体に安全であるものが好ましい。
【0027】
弱酸と強塩基の塩としては、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸3カリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどが、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましいものとして挙げられる。特に好ましい溶解助剤としては、食品添加物に指定されているトリポリリン酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、および酢酸ナトリウムなどが用いられる。
【0028】
桂皮酸の水溶液を製造するに際しては、溶解助剤の水溶液を予め調製し、これに桂皮酸を加えよく混合して溶解させることにより容易に桂皮酸の水溶液を得ることができる。溶解助剤の使用量は特に限定されないが、桂皮酸の35〜300質量%となる量が好ましい。このように溶解助剤を使用することで桂皮酸の含有量が、フリーの桂皮酸の室温での水に対する最大溶解度を超えて、30質量%以下の水溶液が得られる。水溶液の保管スペース、輸送効率などの点から、好ましい桂皮酸の濃度は0.5〜30質量%である。
【0029】
また、溶解助剤としてカチオンポリマーを使用することができる。カチオンポリマーが桂皮酸と中和することによって桂皮酸を水溶液の状態とすることができる。好適に用いられるカチオンポリマーとしてはキトサン、ポリエチレンイミン、ポリアリルイミン、カチオン化セルロースなどが挙げられるが、カチオンポリマーは特に限定されるものではなく、例えば、キトサンを用いた場合には、そのアミノ基を桂皮酸で中和する形で両物質を水に溶解せしめることが可能となり、安全で高濃度の桂皮酸水溶液を得ることができる。カチオンポリマーの使用量は特に限定されないが、桂皮酸の50〜200質量%となる量が好ましい。
【0030】
さらに、本発明の芝草成長調節剤に様々な素材を共存させることにより、遅効性や低汚染性などを具備したより実用的な芝草成長調節剤とすることができる。例えば、水性媒体に可溶であり、かつ紫外線分解、加水分解、微生物分解などの環境分解型である高分子物質を混合、造塩、包接などの何らかの形で桂皮酸と共存関係を構築することにより、効果調節型(緩効型)若しくは飛散抑制型の芝草成長調節剤を得ることができる。
【0031】
上記水性媒体に可溶であり、かつ環境分解型である高分子物質としては、環境低負荷性のポリビニルアルコール、あるいはヒドロキシアルキル化、カルボキシメチル化、カチオン化多糖である水溶性セルロース誘導体、水溶性デンプン誘導体、水溶性キチン誘導体、水溶性キトサン誘導体、水溶性アルギン酸誘導体などを用いることができる。具体例としては、特開昭63−41504号公報に示されている水で膨潤させたキトサンをアルコール中で桂皮酸をキトサンのアミノ基1個当たり約0.8〜1.0モルと反応させる方法などでキトサンと桂皮酸との塩を形成せしめることにより、ハンドリングの良い固体として用いることができる。このようにすれば、有効成分である桂皮酸の徐放効果が期待できる。また、この塩化合物は水溶性であるので、水溶液として使用することができる。
【0032】
上記で使用するキトサンとは、カニやエビの甲殻類の外皮中に存在するキチンを脱アセチル化して得られるものであり、それ自体は周知の材料であり、種々の脱アセチル化度、種々の分子量のものが市場から容易に入手できるし、また、容易に製造し得るものである。本発明においてはこれらの公知のキトサンがいずれも使用できるが、脱アセチル化度が30%以上であり、かつ酢酸1%キトサン1%水溶液の粘度が1〜10,000mPa・sであるものが好適に用いられ、脱アセチル化度が50%〜90%であり、かつ酢酸1%キトサン1%水溶液の粘度が5〜1,000mPa・sであるものが特に好適に用いられる。
【0033】
本発明の芝草成長調節剤は、桂皮酸に加えさらにキトサンを含む場合、キトサンを含まないものよりも顕著な矮化効果を示す。この理由としては、キトサンと桂皮酸とを混合することにより、上記した桂皮酸の矮化効果に加え、(1)キトサンから誘導されるジャスモン酸の矮化効果、および(2)桂皮酸を原料として合成されるフラバノンまたはカルコンなどの植物成長抑制物質による矮化効果、などの諸効果が総じて機能するためであると考えられる。上記(1)の機構は以下のようであると考えられる。キトサンは、土壌に混和されると微生物により分解され、キトサンオリゴマーを生ずると考えられる。このオリゴマーは、エリシター(高等植物に防御反応を引き起こさせる物質)として作用することが知られており、この作用により芝草はファイトアレキシンと呼ばれる抗菌活性を示す物質を合成する。具体的には、芝草が、植物成長阻害作用を有するジャスモン酸を合成することにより、矮化効果が発揮されるものと考えられる。また、上記(2)の機構としては、上記ジャスモン酸が、芝草のファイトアレキシンの合成系をさらに活性化し、その結果として、桂皮酸を原料とするフラバノンまたはカルコンなどの植物成長抑制物質が円滑に合成されることにより、矮化効果が発揮されるものと考えられる。
【0034】
本発明の芝草成長調節剤により矮化の対象となる芝草としては、暖地型芝草と寒地型芝草の双方が挙げられる。暖地型芝草としてはヒメコウライシバ、コウライシバ、ノシバ、バミューダグラス、セントオーガスチングラス、バッファローグラス、センチピードグラス、カーペットグラス、バヒアグラスなどが挙げられるが、特にバミューダグラスに対して効果が大きい。また、寒地型芝草では、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、クリーピングレッドフェスク、チューイングフェスク、ハードフェスク、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、クリーピングベントグラス、コロニアルベントグラスなどが対象芝草として挙げられるが、ケンタッキーブルーグラスなどに対し効果が大きい。
【0035】
本発明の芝草成長調節剤は、例えば、それを種々の形態で芝草に散布するか、またはその水溶液や分散液などに芝草の根や茎を浸すことにより、あるいは当該芝草が元々根の周辺に存在する桂皮酸の水溶液や分散液などを吸い上げることにより、矮化剤として作用する。桂皮酸は茎、葉、または根部から吸収されて、芝草体内を移行して矮化効果を発揮する。散布後芝草全体に移行するため、多少のかけむらは許容される。
【0036】
本発明の芝草成長調節剤の使用形態は、特に制限されないが、上記の芝草成長調節物質である桂皮酸を水に易分散性の粉体あるいは顆粒状などとして、また、桂皮酸を、水または他の溶剤との溶液、乳化液、分散液あるいは懸濁液などの液体状として使用される。
【0037】
本発明の芝草成長調節剤を液体状として使用する場合には、予め所定の濃度に希釈したものでも、濃厚液として使用時に希釈して使用するものでもよい。さらに必要により展着剤や他の植物成長調節剤、矮化剤やその他の添加剤などと混合して用いることができる。また、上記の桂皮酸をシクロデキストリンやゼオライト、シリカなどの担体に担持させた粉体、若しくはその懸濁液としても使用できる。
【0038】
本発明の芝草成長調節剤の使用量は特に制限されないが、特に効果的な使用量は、栽培用用土(肥料、添加剤も含めて)の合計量100質量部あたり桂皮酸として0.0001〜0.2質量部となる量である。使用量が多すぎると植物の成育に悪い影響を与える場合があり、少なすぎると十分な効果が発揮されない場合がある。
【0039】
一般に、矮化剤は葉や茎から矮化成分が吸収される葉面散布剤と、根から矮化成分が吸収され、矮化効果を発現する土壌潅注剤に分けられる。葉面散布剤は原液を200倍前後に希釈して、霧吹きで葉面に散布する。新芽が伸び始めたころに処理するのが効果的であるが、植物によっては効果が発現されないものもある。また、葉面や茎に薬剤が残留するので、当該植物体に接触することにより人体に薬剤が移行することがあり、薬剤の毒性が高い場合は安全性が問題となる。一方、土壌潅注剤は直接土壌若しくは栽培土に薬剤を施すもので、比較的矮化効果を発現しやすく、葉面散布剤で効果が発現されない場合は土壌潅注剤が用いられる。また、土壌潅注剤は植物体表面には薬剤の付着がないので、植物体表面から人体への薬剤の移行は考慮する必要がない。
【0040】
上記の従来の矮化剤に対して、本発明の芝草成長調節剤は、植物中に自然に存在する桂皮酸を主成分としており、極めて安全性が高いので、葉面散布剤としても土壌潅注剤としても極めて安全に用いられるが、土壌潅注剤として用いた場合により矮化効果が期待できる。主成分である桂皮酸は食品添加物であり、しかも化学合成物質を主成分とした矮化剤に散見される変異原性や環境ホルモンとしての疑いも認められていないので、極めて高い安全性を具備している。
【0041】
また、一般的には、矮化剤をその作用性から分類すると抗オーキシン性と抗ジベレリン性に分けられるが、本発明の芝草成長調節剤は抗オーキシン性を示す。すなわち、本発明の芝草成長調節剤の主成分である桂皮酸が細胞の分裂と伸長に関与する植物ホルモンであるオーキシンの作用を撹乱し、細胞分裂の抑制、呼吸作用の異常増進などが生じ、芝草の草丈が抑制されて矮化効果が発現されると推定される。
【0042】
本発明の芝草成長調節剤は、芝草の草丈を抑制することにより、芝草の芝刈りを省略、あるいは芝刈り回数を低減できるので、芝草のストレスを軽減できるだけでなく、傾斜の急な斜面や道路の分離帯など、頻繁な芝刈りが難しい場所にも使用でき、芝草の健康増進や、芝生管理従事者の安全性確保、芝生の省エネ管理などに多大のメリットをもたらす。例えば、サッカー場やゴルフ場などのスポーツ施設の芝生において、ポール際など、刈り込みしにくい部分やライン部周辺の芝草抑制処理に使用できるので、芝生管理費の合理化に貢献できる。さらに、本発明の芝草成長調節剤はリゾクトニア、フザリウム、ピシウムなどの芝病菌抑制効果(特開平5−117125号公報)をも有しているので芝生管理上非常に利用価値が高い。また、セル成型芝苗生産の際には有効に芝苗の徒長を防止できるなど、より広範な用途展開にも適用でき、芝生関連産業の発展に対する多大な貢献が期待できる。
【実施例】
【0043】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中の「部」および「%」は質量基準であり、桂皮酸の濃度は水溶液若しくは分散液の合計量100質量部に対する量である。
【0044】
[実施例1]
(0.05%および0.2%桂皮酸水溶液の調製)
蒸留水400mlに水酸化カリウム18.4gを20℃にて溶解し、これに桂皮酸50gを加えて撹拌、溶解し、蒸留水にて全量を500mlとし、桂皮酸10%の桂皮酸/水酸化カリウム溶液(pH8.8)を作製した。次に、この水溶液を蒸留水にて200倍および50倍に希釈して、桂皮酸濃度0.05%および0.2%の水溶液を作製した。
【0045】
(サッカー場使用芝生栽培キットによる芝草矮化試験)
缶入り芝生栽培キット「リトルピッチ(製造:(株)サカタのタネ、販売:横浜マリノス(株)、径:約8cm、高さ:3.5cm)」の固形の土に水を加え、栽培用土を調製した後、付属の芝種子(横浜国際総合競技場使用種)を該栽培用土に播種した。これを暗黒下20℃に置いて種子を発芽させた。その後、光照射下(照度:1,100ルックス)20℃にて栽培を続け、播種後7日目に各芝生缶の用土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、芝生缶1缶当たり50mlの上記の0.05%および0.2%の桂皮酸水溶液を各4缶の栽培用土に添加し、それぞれ0.05%桂皮酸水溶液添加区、0.2%桂皮酸水溶液添加区とした。また、通常の水やりのみの鉢を4缶用意し対照区とした。それぞれの区の芝の栽培を続け、播種から20日目に、再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸水溶液の矮化効果を調べた(草丈伸長=播種後20日目の草丈−播種後7日目の草丈)。
【0046】
この結果を下記表1に示す。表1の結果より0.05%および0.2%桂皮酸水溶液はサッカー場使用芝の矮化に有効であることが明らかになった。
【0047】


【0048】
[実施例2]
(桂皮酸−キトサン水溶液の調製)
桂皮酸40gを熱精製水410ml中で攪拌溶解し、これにキトサン(脱アセチル化度82%、酢酸1%キトサン1%濃度の溶液粘度7mPa・s)50gを加えてさらに攪拌混合した。これをG1ガラスフィルターで濾過して桂皮酸−キトサン水溶液を得た。次に、この水溶液を蒸留水にて160倍および40倍に希釈して、桂皮酸−キトサン水溶液1(桂皮酸濃度0.05%、キトサン濃度0.063%)および桂皮酸−キトサン水溶液2(桂皮酸濃度0.2%、キトサン濃度0.25%)を作製した。
【0049】
(サッカー場使用芝生栽培キットによる芝草矮化試験)
缶入り芝生栽培キット「リトルピッチ(製造:(株)サカタのタネ、販売:横浜マリノス(株)、径:約8cm、高さ:3.5cm)」の固形の土に水を加え、栽培用土を調製した後、付属の芝種子(横浜国際総合競技場使用種)を該栽培用土に播種した。これを暗黒下20℃に置いて種子を発芽させた。その後、光照射下(照度:1,100ルックス)20℃にて栽培を続け、播種後7日目に各芝生缶の用土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、芝生缶1缶当たり50mlの上記の桂皮酸−キトサン水溶液1(桂皮酸濃度0.05%、キトサン濃度0.063%)および桂皮酸−キトサン水溶液2(桂皮酸濃度0.2%、キトサン濃度0.25%)を各4缶の栽培用土に添加し、それぞれ桂皮酸−キトサン水溶液1添加区、桂皮酸−キトサン水溶液2添加区とした。また、通常の水やりのみの鉢を4缶用意し対照区とした。それぞれの区の缶の栽培を続け、播種から20日目に、再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸−キトサン水溶液の芝に対する矮化効果を調べた(草丈伸長=播種後20日目の草丈−播種後7日目の草丈)。
【0050】
この結果を下記表2に示す。表2の結果より桂皮酸−キトサン水溶液1(桂皮酸濃度0.05%、キトサン濃度0.063%)および桂皮酸−キトサン水溶液2(桂皮酸濃度0.2%、キトサン濃度0.25%)はサッカー場使用芝の矮化に有効であることが明らかになった。
実施例1および2は、ともに桂皮酸水溶液を使用したが、キトサンをさらに含む実施例2の矮化率は、キトサンを含まない実施例1の矮化率と比較すると、0.05%桂皮酸水溶液を用いた場合には111%、0.2%桂皮酸水溶液を用いた場合には125%であり、ともに矮化率が向上している。これらの効果の差は、桂皮酸とキトサンとを併用したことによる効果と考えられる。
【0051】


【0052】
[実施例3]
(0.2%桂皮酸水性分散液の調製)
桂皮酸160g、分散剤(日本製紙(株)製「サンエキス」、リグニンスルホン酸ナトリウム)80gおよび水293gを混合し、さらに1,800gのガラスビーズ(直径1〜1.25mm)をこれに加え、これを分散機((株)アールエム製並列6筒式テスト用サンドミル)の円筒型容器に入れ、回転数120rpmにて3時間分散処理を行い、30%の桂皮酸水性分散液(桂皮酸の平均粒径は0.3μm)を得た。次に、この分散液を蒸留水にて150倍に希釈し、0.2%の桂皮酸水性分散液を得た。
【0053】
(混合種の芝草に対する桂皮酸の矮化効果)
家庭用培養土((有)広田商店製「ガーデニングの土」)を天然素材連結ポット(サカタのタネ(株)「ジフィーストリップ」、50×50mm)に充填し、充分に潅水を行った。この連結ポット20セル(10連結×2枚)を底面給水トレー(サカタのタネ(株)、「ハーフトレイ」、270×270mm)内に収納した後、各ポット中の培養土に芝の種子((株)サカタのタネ;混合種、エバーグリーンローングラス)を播種した。播種後、これらを20℃の組立式室内用アルミ温室(440×840×1,500mm)内に置いて発芽させた。連結ポット置床後6日目に培養土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、上記の桂皮酸水性分散液を連結ポット中の培養土に添加した。1組の連結ポット(20セル)を0.2%桂皮酸水性分散液添加区とし、1セル当たり5mlの0.2%桂皮酸水性分散液を培養土に添加した。さらに別の連結ポット1組を対照区として桂皮酸水性分散液の代わりに同量の水を添加した。その後は各区の芝苗について通常の条件で栽培を続けた。2つの区の苗について栽培を続け、置床後13日目に再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸水性分散液の矮化効果を調べた(草丈伸長=置床後13日目の草丈−置床後6日目の草丈)。
【0054】
この結果を下記表3に示す。表3の結果より0.2%桂皮酸水性分散液は芝(混合種)の矮化に有効であることが明らかになった。
【0055】


【0056】
[実施例4]
(暖地型芝草バミューダグラスに対する桂皮酸の矮化効果)
家庭用培養土((有)広田商店製「ガーデニングの土」)を天然素材連結ポット(サカタのタネ(株)「ジフィーストリップ」、50×50mm)に充填し、充分に潅水を行った。この連結ポット20セル(10連結×2枚)を底面給水トレー(サカタのタネ(株)、「ハーフトレイ」、270×270mm)内に収納した後、各ポット中の培養土に芝の種子(タキイ種苗(株);西洋芝、バミューダグラス)を播種した。播種後、これらを20℃の組立式室内用アルミ温室(440×840×1,500mm)内に置いて発芽させた。連結ポット置床後6日目に培養土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、実施例1の桂皮酸水溶液を連結ポット中の培養土に添加した。1組の連結ポット(20セル)を0.2%桂皮酸水溶液添加区とし、1セル当たり5mlの0.2%桂皮酸水溶液を培養土に添加した。さらに別の連結ポット1組を対照区として桂皮酸水溶液の代わりに同量の水を添加した。その後は各区の芝苗について通常の条件で栽培を続けた。2つの区の苗について栽培を続け、置床後13日目に再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸水溶液の矮化効果を調べた(草丈伸長=置床後13日目の草丈−置床後6日目の草丈)。
【0057】
この結果を下記表5に示す。表5の結果より0.2%桂皮酸水溶液は暖地型芝草バミューダグラスの矮化に有効であることが明らかになった。
【0058】


【0059】
[実施例5]
(寒地型芝草ケンタッキーブルーグラスに対する桂皮酸の矮化効果)
家庭用培養土((有)広田商店製「ガーデニングの土」)を天然素材連結ポット(サカタのタネ(株)「ジフィーストリップ」、50×50mm)に充填し、充分に潅水を行った。この連結ポット20セル(10連結×2枚)を底面給水トレー(サカタのタネ(株)、「ハーフトレイ」、270×270mm)内に収納した後、各ポット中の培養土に芝の種子((株)トーホク;西洋芝、ケンタッキーブルーグラス)を播種した。播種後、これらを20℃の組立式室内用アルミ温室(440×840×1,500mm)内に置いて発芽させた。連結ポット置床後6日目に培養土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、実施例1の桂皮酸水溶液を連結ポット中の培養土に添加した。1組の連結ポット(20セル)を0.2%桂皮酸水溶液添加区とし、1セル当たり5mlの0.2%桂皮酸水溶液を培養土に添加した。さらに別の連結ポット1組を対照区として桂皮酸水溶液の代わりに同量の水を添加した。その後は各区の芝苗について通常の条件で栽培を続けた。2つの区の苗について栽培を続け、置床後13日目に再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸水溶液の矮化効果を調べた(草丈伸長=置床後13日目の草丈−置床後6日目の草丈)。
【0060】
この結果を下記表5に示す。表5の結果より0.2%桂皮酸水溶液は寒地型芝草ケンタッキーブルーグラスの矮化に有効であることが明らかになった。
【0061】


【0062】
[実施例6]
(市販除草剤との芝草矮化効果の比較試験)
缶入り芝生栽培キット「リトルピッチ(製造:(株)サカタのタネ、販売:横浜マリノス(株)、径:約8cm、高さ:3.5cm)」の固形の土に水を加え、栽培用土を調製した後、付属の芝種子(横浜国際総合競技場使用種)を該栽培用土に播種した。これを暗黒下20℃に置いて種子を発芽させた。その後、光照射下(照度:1,100ルックス)20℃にて栽培を続け、播種後6日目に各芝生缶の用土面から芝の頭頂部までの長さ(草丈)を測定した後、下記表6に示す如く、桂皮酸水溶液、市販除草剤A、市販除草剤Bを各4缶の栽培用土に添加し、それぞれ桂皮酸水溶液添加区、市販除草剤A添加区、市販除草剤B添加区とした。また、通常の水やりのみの缶を4缶用意し対照区とした。それぞれの区の芝の栽培を続け、播種から14日目に、再び草丈を測定し、矮化率(矮化率(%)={(対照区の草丈伸長−添加区の草丈伸長)/対照区の草丈伸長}×100)を算出し、桂皮酸水溶液の矮化効果を調べた(草丈伸長=播種後14日目の草丈−播種後6日目の草丈)。
【0063】
この結果を下記表7に示す。表7の結果より桂皮酸水溶液は市販除草剤と同等程度以上の芝草矮化効果を有することが明らかになった。
【0064】


【0065】


【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明によれば、良好な作業性を有するとともに、環境に優しく、毒性が少なく、芝の徒長を確実に抑制することにより優れた矮化効果を発揮し、ゴルフ場、サッカー場、校庭、緑地などにおける芝生管理の効率性を向上させ、また、省スペース育苗を実現することにより生産性を改善させることができる芝草成長調節剤を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000002820
【氏名又は名称】大日精化工業株式会社
【出願日】 平成18年2月16日(2006.2.16)
【代理人】 【識別番号】100098707
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 利英子

【識別番号】100077698
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 勝広


【公開番号】 特開2007−217337(P2007−217337A)
【公開日】 平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願番号】 特願2006−39245(P2006−39245)