| 【発明の名称】 |
希釈水、塗料、及び抗菌方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石井 正良
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| 【要約】 |
【課題】塗膜に抗菌性を付与すると共に、耐候性を向上させることが可能な希釈水、抗菌性を有し、耐候性に優れた塗膜を形成することが可能な塗料、及び抗菌方法を提供する。
【解決手段】ヒノキチオール、又はヒバ油を含んだ蒸留水、好ましくはヒバのおがくずや皮を加圧蒸留して得られるヒバ蒸留水を希釈水として用い、当該希釈水を用いて塗料を希釈すると共に、当該希釈水によって希釈された塗料を外壁などの対象物に塗布して塗膜を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 塗料に添加して当該塗料を希釈する希釈水であって、 ヒノキチオール又はヒノキ油を含むことを特徴とする希釈水。 【請求項2】 塗料に添加して当該塗料を希釈する希釈水であって、 ヒバ蒸留水からなることを特徴とする希釈水。 【請求項3】 ヒノキチオール又はヒノキ油を含むことを特徴とする塗料。 【請求項4】 ヒバ蒸留水を含むことを特徴とする塗料。 【請求項5】 塗料とヒノキチオール又はヒノキ油を含む希釈水とを混合し、 前記希釈水と混合された前記塗料を抗菌する対象物に塗布する ことを特徴とする抗菌方法。 【請求項6】 塗料とヒバ蒸留水からなる希釈水とを混合し、 前記希釈水と混合された前記塗料を抗菌する対象物に塗布する ことを特徴とする抗菌方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、希釈水、塗料、及び抗菌方法に関し、特に、塗料を塗布した外壁などでの藻やカビの発生を抑える希釈水、塗料、及び抗菌方法に関する。 【背景技術】 【0002】 湿度が高く、日当たりの悪い建物の外壁や屋根などには、藻やカビが発生し易く、このような藻やカビは、外壁や屋根の塗膜を食い破り、防水機能を低下させるなどの問題があることから、住宅の外壁などに使用する塗料には、藻やカビの発生を防止するための様々な添加剤が添加されている(例えば、特許文献1参照)。 【特許文献1】特開2003−342527号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかし、防藻対策や防カビ対策はとられているが、藻やカビの発生を促進する基ととなる菌類に対する対策は何ら施されておらず、塗装後5年前後で藻やカビが発生するのが実状であった。 【0004】 ツボカビ類や接合菌類、子嚢菌類、担子菌類などのいわゆる菌類は、有機物を低分子有機物に分解して体表から吸収する従属栄養生物であり、体外の有機物を栄養源として生育するため、埃やチリなどと共に飛来する空中落下菌等を処理しなければ栄養源となる有機物土壌が形成されてしまい、防藻対策や防カビ対策を万全に施したとはいえなかった。 【0005】 また、時間の経過に伴う塗膜の劣化やひび割れ、剥離によって、防藻、防カビ対策が不十分となることもあった。 【0006】 そこで本発明では、塗膜に抗菌性を付与すると共に、耐候性を向上させることが可能な希釈水、抗菌性を有し、耐候性に優れた塗膜を形成することが可能な塗料、及び抗菌方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、塗料に添加して当該塗料を希釈する希釈水において、ヒノキチオール又はヒノキ油を含むことを特徴とする。 【0008】 また、本発明は、塗料に添加して当該塗料を希釈する希釈水において、ヒバ蒸留水からなることを特徴とする。 【0009】 本発明における塗料は、ヒノキチオール又はヒノキ油を含むことを特徴とする。 【0010】 また、本発明における塗料は、ヒバ蒸留水を含むことを特徴とする。 【0011】 次に、本発明における抗菌方法は、塗料とヒノキチオール又はヒノキ油を含む希釈水とを混合し、前記希釈水と混合された前記塗料を抗菌する対象物に塗布することを特徴とする。 【0012】 また、本発明における抗菌方法は、塗料とヒバ蒸留水からなる希釈水とを混合し、前記希釈水と混合された前記塗料を抗菌する対象物に塗布することを特徴とする。 【発明の効果】 【0013】 本発明では、耐候性を向上させると共に、藻やカビの発生を促進する有機物土壌の形成を抑えることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明に係る希釈水、塗料、及び抗菌方法を実施するための最良の形態について詳細に説明する。 【0015】 本発明に係る希釈水は、ヒノキチオールを含有するヒノキチオール含有ヒバ水であり、例えば、ヒバのおがくずと皮を蒸留タンクで加圧蒸留して生成したヒバ蒸留水をヒノキチオール含有ヒバ水として用いることができる。 【0016】 なお、ヒノキチオール含有ヒバ水は、ヒバの木を加圧蒸留して得られたヒバ蒸留水に限られるものではなく、例えば、ヒノキチオール又はヒバ油と水とを任意の割合(例えば、15:75)で混合するなど、任意の方法を用いて生成することができる。 【0017】 ただし、環境への影響などから、化学合成などの方法によって生成されたヒノキチオールを用いてヒバ蒸留水を生成するよりも、ヒバの木などを原料とし、加熱蒸留などの方法を用いてヒノキチオール含有ヒバ水を生成することが好ましい。 【0018】 以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。 【実施例1】 【0019】 本実施例では、塗料としてエコシリコンラバー(日本ペイント製)を用い、塗料とヒノキチオール含有ヒバ水(ヒバ油15%、水75%)とを体積比で10:1の割合で混合して希釈した塗料をベニヤ板に塗布し、耐候性B法を用いて検証試験を行った。 【0020】 すなわち、図1に示すように、45cm四方の箱1をアクリル板を用いて作成し、相対する2面にそれぞれ1300Wの紫外線発光灯2を設置すると共に、当該2面の中間に塗料3を塗布したベニヤ板4を設し、湿度80%、送風量0.3気圧、室温40℃の環境下で経時変化を追尾して耐候性の検証試験を行った。 【0021】 具体的には、2時間毎に84日間(2016時間)、顕微鏡による確認や写真撮影を行い、塗料表面のひび割れの状態、塗料表面の膨れ、塗料接着面の剥がれ、塗布面の光沢の劣化状況を塗料を塗布したばかりの状態と比較して判断を行った。 【0022】 また、基準となる色調見本と塗料の色との目視による比較や、赤外線感知機を用いたデータの比較に基づいて、塗料に含まれている顔料が紫外線によって劣化して白っぽくなる白亜化の判定を行った。 【0023】 そして、本実施例における耐候性B法による促進耐候劣化試験では、紫外線を2000時間照射した時点で塗膜に割れや剥がれ、膨れがなく、光沢保持率が80%以上であった。 【実施例2】 【0024】 本実施例では、塗料としてエコシリコンラバー(日本ペイント製)を用い、塗料と水道水から塩素を除去したアルカリイオン水とを体積比で10:1の割合で混合して希釈した塗料をベニヤ板に塗布し、実施例1と同様に耐候性B法を用いて検証試験を行った。 【0025】 本実施例における検証試験結果を、実施例1における検証結果と共に表1に示す。 【表1】
【0026】 表1に示すように、本実施例のける塗料は、紫外線を200時間照射した時点で塗料の膨れなどが生じ始め、紫外線を2000時間照射した時点で、白亜化度が59点以下となり、適応基準外となった。 【実施例3】 【0027】 本実施例では、塗料としてエコシリコンフレッシュ(日本ペイント製)を用い、塗料とヒノキチオール含有ヒバ水(ヒバ油15%、水75%)とを体積比で10:1の割合で混合して希釈した塗料をベニヤ板に塗布し、実施例1と同様に耐候性B法を用いて検証試験を行った。 【0028】 そして、本実施例における耐候性B法による耐候形1種の検証試験では、紫外線を2000時間照射した時点で塗膜に割れや剥がれ、膨れがなく、光沢保持率が80%以上で、白亜化度が80点以上であった。 【実施例4】 【0029】 本実施例では、塗料としてエコフッソフレッシュ(日本ペイント製)を用い、塗料とヒノキチオール含有ヒバ水(ヒバ油15%、水75%)とを体積比で10:1の割合で混合して希釈した塗料をベニヤ板に塗布し、実施例1と同様に耐候性B法を用いて検証試験を行った。 【0030】 そして、本実施例における耐候性B法による耐候形1種の検証試験では、紫外線を2000時間照射した時点で塗膜に割れや剥がれ、膨れがなく、光沢保持率が80%以上で、白亜化度が80点以上であった。 【実施例5】 【0031】 本実施例では、塗料としてセラ・オールマイティ(日本ペイント製)を用い、塗料とヒノキチオール含有ヒバ水(ヒバ油15%、水75%)とを体積比で10:1の割合で混合して希釈した塗料をベニヤ板に塗布し、実施例1と同様に耐候性B法を用いて検証試験を行った。 【0032】 そして、本実施例における耐候性B法による耐候形1種の検証試験では、紫外線を2000時間照射した時点で塗膜に割れや剥がれ、膨れがなく、光沢保持率が80%以上で、白亜化度が80点以上であった。 【0033】 実施例1乃至5に示すように本発明では、ヒノキチオール含有ヒバ水を塗料の希釈水として用いることにより、塗料の耐候性を向上させることができる。 【0034】 また、ヒノキチオール含有ヒバ水は、菌やバクテリアに対して高い殺菌力を有すると共に、白化、変色、腐敗を起こさず、経時変化が少ないため、希釈水として塗料を希釈して壁面などに塗布した場合であっても、ヒバ蒸留水の劣化に伴う影響を塗膜に与えることなく、殺菌などの効果を付与することができる。 【0035】 さらに、時間経過に伴う殺菌作用などといった効能の衰退が少なく、抗菌効果、防カビ効果を備えると共に、耐菌性、耐候性に優れ、経時変化の少ない塗膜(保護膜)を形成することができる。 【0036】 このため、水道水を用いて希釈した塗料では通常5年程度でカビや藻が発生するのに対して、約7年間はカビや藻の発生を防止することができる。 【0037】 加えて、ヒノキチオール含有ヒバ水として、自然素材を原料に作られているヒバ蒸留水を用いることにより、環境に対する負荷をさらに抑えることができる。 【図面の簡単な説明】 【0038】 【図1】実施例1乃至5で利用した検証試験装置の構成を示す断面図 【符号の説明】 【0039】 1…箱 2…紫外線発光灯 3…塗料 4…ベニヤ板
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| 【出願人】 |
【識別番号】504377530 【氏名又は名称】株式会社 レイモンドハウス
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| 【出願日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071054 【弁理士】 【氏名又は名称】木村 高久
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| 【公開番号】 |
特開2007−126405(P2007−126405A) |
| 【公開日】 |
平成19年5月24日(2007.5.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−320930(P2005−320930) |
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