| 【発明の名称】 |
ブーム式作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】関口 敏
【氏名】藤田 憲夫
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| 【要約】 |
【課題】平行リンケージ式リフト装置に対するブーム装置の上下取付固定位置を簡単且つ安全に変更できる、安価なブーム式作業機を提供する。
【解決手段】平行リンケージ式リフト装置15によって昇降駆動されるガイド支柱25,25と、該ガイド支柱25,25に結合され、その結合状態を保持したままで該ガイド支柱25,25に沿って相対的に上下動自在であり、且つ、該ガイド支柱25,25に対して複数の上下位置で固定可能なブーム支持体26,26と、該ブーム支持体26,26に固着されたブーム装置6を備える。該ブーム装置6を支柱33で支持させ、前記ガイド支柱25,25と前記ブーム支持体26,26の固定状態を解除し、前記リフト装置15を作動させて前記ガイド支柱25,25を昇降させ、前記ガイド支柱25,25の新たな位置に前記ブーム支持体26,26を固定する。その後、前記支柱33を取り外す。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体(4)と、該機体(4)に取り付けられた平行リンケージ式リフト装置(15)と、該リフト装置(15)を駆動するアクチュエータ(16)と、前記リフト装置(15)によって昇降駆動されるガイド支柱(25,25)と、該ガイド支柱(25,25)に結合され、その結合状態を保持したままで該ガイド支柱(25,25)に沿って相対的に上下動自在であり、且つ、該ガイド支柱(25,25)に対して複数の上下位置で固定可能なブーム支持体(26,26)と、該ブーム支持体(26,26)に固着されたブーム装置(6)と、該ブーム装置(6)を地面(G)上で支持する取り外し可能なブーム支柱(33)と、を備えている、ブーム式作業機。 【請求項2】 前記ブーム支柱(33)は、前記リフト装置(15)の作動によって生ずる前記ブーム装置(6)の水平方向の変位を許容しつつ該ブーム装置(6)に離脱不能に結合する連結部(35)を備えている、請求項1に記載のブーム式作業機。 【請求項3】 前記ブーム支柱(33)は、接地部材(43)と、該接地部材(43)上に水平な軸線(45)の回りで揺動自在に立設された柱本体(34)を備えている、請求項1又は2に記載のブーム式作業機。 【請求項4】 機体(4)と、該機体(4)に取り付けられた平行リンケージ式リフト装置(15)と、該リフト装置(15)によって昇降駆動されるガイド支柱(25,25)と、該ガイド支柱(25,25)に結合され、その結合状態を保持したままで該ガイド支柱(25,25)に沿って相対的に上下動自在であり、且つ、該ガイド支柱(25,25)に対して複数の上下位置で固定可能なブーム支持体(26,26)と、該ブーム支持体(26,26)に固着されたブーム装置(6)を備えているブーム式作業機(1)において、前記ガイド支柱(25,25)に対する前記ブーム装置(6)の固定位置を変更する方法であって、前記ブーム装置(6)を支柱(33)によって地面(G)上で支持させ、前記ガイド支柱(25,25)と前記ブーム支持体(6)との上下位置固定状態を解除し、前記リフト装置(15)を作動させることで前記ガイド支柱(25,25)を昇降させて該ガイド支柱(25,25)に対する前記ブーム支持体(26,26)の相対的な上下位置を変更し、その新たな上下位置で前記ブーム支持体(26,26)を前記ガイド支柱(25,25)に固定し、その後、前記支柱(33)を除去することを特徴とする、ブーム装置の上下固定位置変更方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ブーム式作業機に関するものである。詳しくは、例えば、農用ブーム式散布機の如く、機体と、該機体に取り付けられた平行リンケージ式リフト装置と、該リフト装置を駆動するアクチュエータと、前記リフト装置によって昇降駆動されるブーム装置を有するブーム式作業機に関するものである。本発明はまた、前記リフト装置に対する前記ブーム装置の上下固定位置を変更する方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 ブーム式作業機の一種として、防除剤等を散布するためのノズルブーム装置を有するブームスプレーヤが知られている。この種のブームスプレーヤは、乗用走行式の機体と、該機体に搭載された散布液タンクと、該タンク内の散布液を多数の噴霧ノズルへ向けて圧送するポンプと、前記多数の噴霧ノズルを支持するブーム装置を備えている。そして、前記ブーム式散布機によれば、前記ブーム装置を前記機体の左右方向に広げた状態で圃場を走行しながら、前記タンク内の散布液をポンプで圧送し、前記多数の噴霧ノズルにより広幅散布を行うことができる。 【0003】 さらに、前記ブームスプレーヤは、前記ブーム装置を昇降駆動する平行リンケージ式リフト装置と、該リフト装置を駆動するアクチュエータを備えている。したがって、該アクチュエータで前記リフト装置を作動させることにより、前記ブーム装置に支持された前記多数の噴霧ノズルの地上高(散布地上高)を、作物の背丈に応じた適切な高さに調節することができる(特許文献1参照)。 【0004】 ところで、前記リフト装置で前記ブーム装置を昇降させる場合、該ブーム装置の最高地上高には、前記リフト装置を構成する上リンク部材と下リンク部材の長さ等に基づく限界がある。よって、例えば、殆どの作物に対しては、前記リフト装置による前記ブーム装置の上下位置調整で十分な散布地上高が得られるが、トウモロコシのように2m以上も背丈がある作物に散布をする特別な場合には、前記リフト装置による前記ブーム装置のリフトアップでは対応できないという問題がある。 【0005】 そこで、前記上リンク部材と前記下リンク部材の揺動先端部同士を上下に連結する昇降リンク部材に上下長さの長い支柱を固着し、該支柱に対する前記ブーム装置の取付位置を、ボルトやナット等の固着具を用いて上下に変更可能とすることが考えられる。 【特許文献1】特許第3613315号公報(0020段落) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、前記方法には、次のような問題がある。まず、前記支柱から前記ブーム装置を取り外したり、該ブーム装置を新たな上下位置で前記支柱に固定したりする間、重量物である前記ブーム装置を保持するために、ホイスト等の特別な設備を要する。また、このような設備を用いない場合には、前記ブーム装置の取外作業中及び取付作業中に該ブーム装置を支えるために多くの人手が必要となる。さらに、前記ブーム装置の取付位置変更作業中に、重量物である前記ブーム装置が一度は前記支柱から完全に取り外されるので、作業に危険が伴う等の問題がある。 【0007】 省力的且つ安全な方法として、前記支柱と前記ブーム装置との間に動力昇降機構を設け、該昇降機構を構成するアクチュエータにより、前記支柱に沿って前記ブーム装置を昇降させることもできるが、その場合には、どうしてもコスト高となってしまう。特に、散布地上高を特別高くする必要性が一年の内にさほど多くはないユーザーにとっては、前記動力昇降機構を設けたことで大きなコストアップにつながることは、好ましいことではない。 【0008】 本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、平行リンケージ式リフト装置に対するブーム装置の上下取付固定位置を簡単且つ安全に変更できる、安価なブーム式作業機を提供しようとするものである。 【0009】 本発明はまた、簡単、安全且つ安価な、ブーム装置の上下固定位置変更方法を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0010】 前記課題を解決するため、本発明に係るブーム式作業機は、機体と、該機体に取り付けられた平行リンケージ式リフト装置と、該リフト装置を駆動するアクチュエータと、前記リフト装置によって昇降駆動されるガイド支柱と、該ガイド支柱に結合され、その結合状態を保持したままで該ガイド支柱に沿って相対的に上下動自在であり、且つ、該ガイド支柱に対して複数の上下位置で固定可能なブーム支持体と、該ブーム支持体に固着されたブーム装置と、該ブーム装置を地面上で支持する除去可能なブーム支柱と、を備えたものである(請求項1)。 【0011】 本発明によれば、前記ガイド支柱上における前記ブーム装置の上下固定位置の変更を、次のようにして行うことができる(請求項4)。まず、前記ブーム装置を前記ブーム支柱によって地面上で支持させる。次いで、前記ガイド支柱への前記ブーム支持体の取付固定状態を解除する。この時、前記ブーム装置は、前記ブーム支柱で支えられ、且つ、前記ブーム支持体を介して前記ガイド支柱と結合されているので、前記ガイド支柱と前記ブーム支持体との取付固定状態を解除しても、全く問題はない。次に、前記アクチュエータによって前記リフト装置を作動させ、前記ガイド支柱を昇降させて、該ガイド支柱に対する前記ブーム支持体の相対的な上下位置を変更する。そして、その新たな上下位置で前記ブーム支持体を前記ガイド支柱に固定する。その後、前記ブーム支柱を取り除く。 【0012】 このように、本発明の構成によれば、前記リフト装置に対する前記ブーム装置の上下固定位置を、作業者が一人でも簡単且つ安全に変更できる。また、巻き上げ機等の特別な設備は不要である。さらに、前記ガイド支柱と前記ブーム支持体との相互関係を前記の如く構成し、前記ブーム支柱を用いるだけで良いので、コスト上も有利である。 【0013】 好適な実施の一形態として、前記ブーム支柱は、前記リフト装置の作動によって生ずる前記ブーム装置の水平方向の変位を許容しつつ該ブーム装置に離脱不能に結合する連結部を備えたものとすることもできる(請求項2)。該連結部を設ければ、上下固定位置変更作業中に前記ブーム装置から前記ブーム支柱が外れてしまう虞れが全くない。 【0014】 好適な実施の一形態として、前記ブーム支柱は、接地部材と、該接地部材上に水平な軸線の回りで揺動自在に立設された柱本体を備えたものとすることもできる(請求項3)。上下固定位置変更作業中に前記リフト装置が作動すると、前記ブーム装置には水平方向の変位が生ずる。そこで、その変位の方向に対して前記水平軸線を直角にして、前記支柱で前記ブーム装置を支持させる。これにより、該ブーム装置の水平変位に応じて、前記水平軸線を中心として前記柱本体が揺動できる。よって、前記ブーム支柱によって前記ブーム装置を無理なく支持させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、添付図面を参照して、本発明の実施の一形態について説明する。本実施の形態に係るブーム式作業機は、畑の中を走行しながら農作物に防除液等の散布を行うブームスプレーヤである。 【0016】 図1は、本実施の形態に係るブームスプレーヤを左前方から見た概略斜視図、図2及び図3は、図1のブームスプレーヤにおいて、ブーム装置の上下固定位置変更方法を示す左側面図である。 【0017】 図1に示すように、本実施の形態に係るブームスプレーヤ1は、操向前輪2,2と駆動後輪3,3とを有する機体(乗用走行機体)4の前部に、多数の噴霧ノズル5を有するブーム装置6を備えている。前記機体4は、作物生育中の畝を跨いで走行できるように、最低地上高の高い、いわゆるハイクリアランス式の機体とされている。 【0018】 前記機体4の運転席7の付近には、前記ブーム装置6を操作するためのブーム制御装置8が配設されている。また、前記運転席7の後方には、散布液を貯留するタンク9が搭載されている。該タンク9内の散布液は、前記機体4に搭載されたポンプ10によって、前記多数の噴霧ノズル5へ向けて圧送される。前記ポンプ10は、前記機体4に搭載された走行駆動用内燃エンジン11によって駆動される。 【0019】 前記ブーム装置6は、中央ブーム12と長尺の左右各ブーム13,14を備えている。該各ブーム12,13,14の下面には、前記多数の噴霧ノズル5が等間隔で取着されている。 【0020】 前記中央ブーム12は、前記機体4の前部に、平行リンケージ式リフト装置15を介して地上高可変に支持されている。該リフト装置15は、上下に伸縮する左右一対のブーム昇降駆動用油圧シリンダ16,16をアクチュエータとして駆動される。該左右一対のブーム昇降駆動用油圧シリンダ16,16は、前記内燃エンジン11を駆動源とする油圧回路によって駆動される。運転者は、前記ブーム制御装置8を操作することにより、前記左右一対のブーム昇降駆動用油圧シリンダ16,16を伸縮作動させて、前記ブーム装置6を昇降させることができる。これにより、前記多数の噴霧ノズル5による散布地上高が調節できる。 【0021】 前記左右各ブーム13,14は、前記中央ブーム12の左右各外端部に、折り畳み自在且つ上下揺動自在にそれぞれ連結されている。すなわち、図示は省略しているが、前記中央ブーム12の左右各外端部と前記左右各ブーム13,14の間には、該左右各ブーム13,14の折り畳みと上下揺動を可能にするため、ピボット折り畳み機構と上下揺動機構が介装されている。 【0022】 前記左右各ブーム13,14は、倉庫への格納時や非散布移動時には、図1に示すように、前記機体4の左右側面に沿って折り畳んで収納される。この折り畳み収納時には、前記左右各ブーム13,14は、前記機体4の左右両側に立設されたブームレスト17によって安定的に支持される。該各ブームレスト17には、前記左右各ブーム13,14を支持する案内ローラ18が遊転自在に支持されている。該各案内ローラ18は、前記リフト装置15の作動時に前記左右各ブーム13,14に僅かに生ずる前記機体4の前後方向への移動を滑らかに案内する。 【0023】 散布作業時には、大きな散布幅を確保するために、前記左右各ブーム13,14を前記機体4の左右外方へと展張する。前記左右各ブーム13,14は上下揺動操作自在であるので、散布作業中に、前記左右各ブーム13,14の先端部側が圃場内に立設された杭や作物等に衝突するのを回避することができる。運転者は、前記ブーム制御装置8を操作することにより、前記左右各ブーム13,14の折り畳み操作及び上下揺動操作を前記運転席7から遠隔的に行うことができる。なお、散布幅を更に広げるために、前記左右各ブーム13,14を伸縮自在とすることもできるが、本発明の要旨とは関係がないので、詳細な説明は省略する。 【0024】 図2及び図3に示すように、前記平行リンケージ式リフト装置15は、左右一対の固定リンク部材20,20と、左右一対の上リンク部材21,21と、左右一対の下リンク部材22,22と、左右一対の昇降リンク部材23,23を備えている。前記各固定リンク部材20,20は、前記機体4の前部の左右両側に上下方向に向けて固着されている。前記各リンク部材20,20は、リンクピン24で相対回動自在に連結されている。本実施の形態では、前記各ブーム昇降駆動用油圧シリンダ16,16は、前記各上リンク部材21,21と前記機体4との間に架設されている。前記左右一対のブーム昇降駆動用油圧シリンダ16,16は、同時に同ストロークだけ伸縮作動する。これにより、前記左右一対の上リンク部材21,21と前記左右一対の下リンク部材22,22が、平行状態を保持したままで上下に揺動駆動される。その結果、前記左右一対の昇降リンク部材23,23が、前記機体4の前方で垂直状態を保持したままで昇降する。 【0025】 前記各昇降リンク部材23,23の前面には、左右一対のガイド支柱25,25がそれぞれ垂直に固着されている。該各ガイド支柱25,25は、前記各昇降リンク部材23,23よりも上方まで長く延び出している。前記各ガイド支柱25,25の下端部は、前記各昇降リンク部材23,23の下端部とほぼ同じ高さ位置にある。前記各ガイド支柱25,25の前後両面は、ガイドローラ転動面である。 【0026】 前記各ガイド支柱25,25には、左右一対のブーム支持体26,26がそれぞれ結合されている。そして、前記各ブーム支持体26,26の前面には、前記中央ブーム12が左右方向に向けて水平に固着されている。 【0027】 前記各ブーム支持体26,26は、前記各ガイド支柱25,25との結合状態を保持したままで該各ガイド支柱25,25に沿って相対的に上下動自在であり、且つ、該各ガイド支柱25,25に対して複数の上下位置で固定可能とされている。 【0028】 本実施の形態では、前記各ブーム支持体26,26は、後部が開口した断面コ字状の部材とされ、前記各ガイド支柱25,25の前面と左右側面を取り囲み、上下に摺動できるようにそれらの面に接触している。前記各ブーム支持体26の上部には、前ローラ27と後ローラ28が上下位置を互いにずらして転動自在に支持されている。前記前ローラ27は、前記各ガイド支柱25,25の前面に接触し、前記後ローラ28は、前記各ガイド支柱25,25の後面に接触している。 【0029】 前記各ブーム支持体26,26は、前記各ガイド支柱25,25に沿って相対的に上下動自在である。したがって、前記各ガイド支柱25,25の上下位置を固定して、それに沿って前記各ブーム支持体26,26を上下動させることもできるし、それとは逆に、前記各ブーム支持体26,26の上下位置を固定して、それに沿って前記各ガイド支柱25,25を上下動させることもできる。前記各ブーム支持体26,26は、前記各ガイド支柱25,25の前面及び左右側面に接触し、且つ、前記各ローラ27,28が前記各ガイド支柱25,25を前後から挟むように配設されている。このため、前記各ブーム支持体26,26を前記各ガイド支柱25,25に沿って相対的に上下動させても、前記各ブーム支持体26,26が前記各ガイド支柱25,25から離脱してしまうことはない。 【0030】 なお、前記各ガイド支柱25,25に対する前記各ブーム支持体26,26の結合の態様は、図示例のものには限定されず、それらが相互結合状態を保持したままで相対的に上下動自在なものであればどのような態様であっても良い。 【0031】 前記各ガイド支柱25,25には、前記各ブーム支持体26,26を複数の上下位置で固定可能とする手段として、上下一対のボルト挿通孔29,29/30,30が上下に二組配設されている。上下各組のボルト挿通孔29,29/30,30の上下間隔は同一である。これに対応して、前記各ブーム支持体26,26にも、上下一対のボルト挿通孔31,31が一組配設されている。これらのボルト挿通孔29,29/30,30/31,31は、前記機体4の左右方向に向けて、前記各ガイド支柱25,25及び前記各ブーム支持体26を貫通している。前記各ブーム支持体26の前記ボルト挿通孔31,31と前記各ガイド支柱25,25の前記上側ボルト挿通孔29,29又は下側ボルト挿通孔30,30を互いに一致させ、それらにブーム位置固定用ボルト32,32を挿通してこれにナット(図示せず)をねじ結合させる。これにより、前記各ガイド支柱25,25の上側と下側のいずれかで、前記各ブーム支持体26,26を固定することができる。 【0032】 図2に示すように、前記各ガイド支柱25,25に対して前記各ブーム支持体26,26を下側位置で固定すれば、前記ブーム装置6は、前記リフト装置15の作動により、相対的に低い上下範囲H1で昇降することができる。逆に、図3に示すように、前記各ガイド支柱25,25に対して前記各ブーム支持体26,26を上側位置で固定すれば、前記ブーム装置6は、前記リフト装置15の作動により、相対的に高い上下範囲H2で昇降することができる。 【0033】 前記各ブーム支持体26,26は、殆どの作物については、前記各ガイド支柱25,25に対して、図2に示す下側位置で固定して使用することができる。この場合、前記リフト装置15を上下に作動させることで、例えば、前記噴霧ノズル8による散布地上高を、地上45〜140cm程度の範囲で、上下に自在に調整することができる。しかし、前記リフト装置15による前記ブーム装置6の昇降のみでは、例えばトウモロコシ等、背丈が2mを超えるような作物に対しては対応できない。その場合には、前記各ガイド支柱25,25への前記各ブーム支持体26,26の固定位置を、図3に示す上側位置へと変更する。その上下固定位置変更作業(ブーム固定位置変更作業)は、図1に示すように、所定の長さを有する取り外し可能なブーム支柱33を用いることで、簡単且つ省力的に行うことができる。 【0034】 前記ブーム固定位置変更作業の手順は、概略的に言えば、次の通りである。まず、前記ブーム装置6を前記ブーム支柱33で支持させる。次に、前記各ガイド支柱25,25と前記各ブーム支持体26,26の固定状態を解除する。そして、前記リフト装置15を作動させて前記各ガイド支柱25,25を昇降させ、前記各ガイド支柱25,25の新たな位置に前記各ブーム支持体26,26を固定する。その後、前記ブーム支柱33を取り外す。 【0035】 前記ブーム支柱33について説明する。該ブーム支柱33は、次のような長さを有する。すなわち、図2および図3に示すように、前記ガイド支柱25への前記ブーム支持体26の固定位置が上側の場合にも下側の場合にも、前記リフト装置15による昇降ストロークの範囲内で前記中央ブーム12を地面G上で支持できる長さである。 【0036】 また、図1に示すように、前記ブーム支柱33は、その柱本体34の上部に、前記ブーム装置6への離脱不能な連結部35を備えている。この連結部35は、具体的には、水平方向の貫通孔36を有する上部開口コ字状の受け部材37と、該受け部材37と前記中央ブーム12を前後に貫通する支柱連結ボルト38と、該支柱連結ボルト38にねじ結合するナット39を備えている。前記受け部材37は、その上向きの開口部内に、前記中央ブーム12の長さ方向の中央部を余裕を持って受け入れることができる。そして、その受入状態で前記受け部材37と前記中央ブーム12に前記支柱連結ボルト38を貫通させ、該ボルト38に前記ナット39をねじ結合させる。これにより、前記受け部材37と前記固定ブーム12が互いに連結される。前記連結部35によって前記中央ブーム12(ブーム装置6)と前記ブーム支柱33とを結合させれば、ブーム固定位置変更作業中に前記ブーム装置6から前記ブーム支柱33が外れてしまう虞れが全くない。 【0037】 なお、前記平行リンケージ式リフト装置15の作動に伴い、前記ブーム装置6は、前記機体4の前後水平方向に所定量だけ変位する。このため、前記連結部35は、前記リフト装置15の作動によって生ずる前記ブーム装置6の水平方向の変位を許容し得るものであることを要する。具体的には、前記受け部材37と前記中央ブーム12との間に前後方向の所定量の遊びを設け、且つ、前記支柱連結ボルト38と前記ブーム支柱33間、又は、前記支柱連結ボルト38と前記中央ブーム12間に、所定量の遊びを設けておけば良い。 【0038】 また、前記支柱連結ボルト38を貫通させるための前記中央ブーム12の貫通孔40は、特別に形成する必要はなく、前記中央ブーム12に他の目的で予め形成されているものを利用することもできる。すなわち、本実施の形態では、前記中央ブーム12が、前記ブーム支持体26,26に水平に固着された鋼製の基礎ブーム12aと、該基礎ブーム12aに沿ってその下部に固着された軽金属製のノズルブーム12bを備えている。前記基礎ブーム12aには、その長さ方向の中央部と左右両端部に、前記ノズルブーム12bを取り付けるためのブラケット41が下向きに形成されている。前記ノズルブーム12bは、前記ブラケット41に対して、ノズルブーム固定ボルト42で固定されている。そこで、前記ノズルブーム12bの中央部の前記ノズルブーム固定ボルト42を一時的に取り外し、それにより空いた前記貫通孔40に前記支柱連結ボルト38を挿通することができる。 【0039】 前記ブーム支柱33は、前記柱本体34の下端部に連結された接地部材43を備えている。該接地部材43上には、左右一対の起立片44,44が形成され、該起立片44,44間に前記柱本体34の下端部が配置され、左右方向の水平な連結ピン45で連結されている。したがって、前記リフト装置15の作動に伴う前記ブーム装置6の水平方向の変位に応じて、前記連結ピン45を中心として前記柱本体34が前後に揺動できる。よって、前記ブーム支柱33によって前記ブーム装置6を無理なく支持させることができる。 【0040】 前記構成において、前記ガイド支柱25,25に対する前記ブーム装置6の固定位置を下側から上側へと変更するには、まず、図2に示すように、前記中央ブーム12(ブーム装置6)を前記ブーム支柱33によって地面G上で支持させる。具体的には、前記リフト装置15を作動させて、前記ブーム装置6を前記ブーム支柱33の長さよりやや高い地上高まで持ち上げる。そして、前記支柱連結ボルト38によって前記ブーム支柱33を前記中央ブーム12に連結し、その後、前記接地部材43が地面Gに接触するまで、前記リフト装置15を下向きに作動させる。 【0041】 次いで、前記ブーム位置固定用ボルト32,32を抜いて、前記各ガイド支柱25,25への前記各ブーム支持体26,26の取付固定状態を解除する。この時、前記ブーム装置6は、前記ブーム支柱33で支えられ、且つ、前記各ブーム支持体26,26を介して前記各ガイド支柱25,25と結合されているので、前記各ガイド支柱25,25と前記各ブーム支持体26,26の相互取付固定状態を解除しても、その解除前の状態のまま保持される。次に、前記リフト装置15を下向きに作動させ、前記ガイド支柱25,25を下降させて、該ガイド支柱25,25に対する前記ブーム支持体26,26の上下位置を上側に変更する。そして、図3に示すように、その新たな上下位置で、前記ブーム位置固定用ボルト32,32を用いて、前記各ブーム支持体26,26を前記各ガイド支柱25,25に固定する。その後、前記ブーム支柱33を前記中央ブーム12から取り外す。 【0042】 前記ガイド支柱25,25に対する前記ブーム装置6の固定位置を上側から下側へと変更する場合には、前記とは逆に、図3→図2の手順で行う。 【0043】 このように、本実施の形態の構成によれば、前記リフト装置15に対する前記ブーム装置6の上下固定位置を、巻き上げ機等の特別な設備を用いることなく、作業者が一人でも簡単且つ安全に変更できる。また、前記ガイド支柱25,25と前記ブーム支持体26,26との相互関係を前記の如く構成し、前記ブーム装置6を一時的に支持させるために前記ブーム支柱33を用いるだけで良いので、コスト上も有利である。 【0044】 なお、前記ブーム支柱33は、前記ブーム装置6を地面G上で一時的に支持できるものであれば、図1のものより更に簡素なものであっても良いことは勿論である。 【図面の簡単な説明】 【0045】 【図1】本発明の一実施の形態に係るブームスプレーヤを左前方から見た概略斜視図である。 【図2】図1のブームスプレーヤにおいて、ブーム装置の上下固定位置変更方法を示す左側面図である。 【図3】図1のブームスプレーヤにおいて、ブーム装置の上下固定位置変更方法を示す左側面図である。 【符号の説明】 【0046】 1 ブーム式作業機(ブームスプレーヤ) 4 機体(走行機体) 6 ブーム装置 15 平行リンケージ式リフト装置 16 アクチュエータ(油圧シリンダ) 25 ガイド支柱 26 ブーム支持体 33 支柱(ブーム支柱) 34 柱本体 35 連結部 43 接地部材 45 水平軸線(連結ピン) G 地面
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| 【出願人】 |
【識別番号】000141990 【氏名又は名称】株式会社共立
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| 【出願日】 |
平成18年6月8日(2006.6.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067677 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 彰司
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| 【公開番号】 |
特開2007−325547(P2007−325547A) |
| 【公開日】 |
平成19年12月20日(2007.12.20) |
| 【出願番号】 |
特願2006−159761(P2006−159761) |
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