| 【発明の名称】 |
扁平状マイクロチップの生体への挿入装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】星 勝治
【氏名】鄭 長順
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| 【要約】 |
【課題】扁平状に形成された種々のマイクロチップを容易に生体に挿入できること。
【解決手段】突刺挿入部材1とスライド押出部材2と筒状収納部3とで構成する。突刺挿入部材1は、先端に先鋭部1aを、その直後にセット用凹部1bを、これより後方にこれに接続するガイド溝1c及び補助ガイド溝1dを備えている。筒状収納部3は、その中に積層した扁平状マイクロチップ4を一枚ずつ補助ガイド溝1d中に供給する要素である。スライド押出部材2は、ガイド溝1cを移動してその先端の押出帯片2aで補助ガイド溝1dに供給された扁平状マイクロチップ4をセット用凹部1b中に押し込み、その状態で突刺挿入部材1を生体に突き刺し、その後、押出帯片2aを更にセット用凹部1b中の扁平状マイクロチップ4の背後に進入させると、扁平状マイクロチップ4をセット用凹部1bの底面と垂直な方向に押し出し得るようになっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 先端に先鋭部を、該先鋭部の直後にセット用凹部を、それぞれ備え、かつその長さ方向に沿って該セット用凹部に接続するガイド部を備えた突刺挿入部材であって、少なくとも先端側の生体への突き刺し範囲が帯状である突刺挿入部材と、 先端に押出帯片を備え、該押出帯片を前記ガイド部にスライド移動自在に配したスライド押出部材であって、前記突刺挿入部材のセット用凹部に装入した扁平状マイクロチップをその裏面と該セット用凹部の底面との間に該押出帯片を進入させることにより該セット用凹部の底面に対して垂直方向に進出させるスライド押出部材と、 で構成した扁平状マイクロチップの生体への挿入装置。 【請求項2】 前記ガイド部の途中に前記扁平状マイクロチップを積層状態に収納し得る筒状収納部を取り付け、該筒状収納部を、これに収納した扁平状マイクロチップの内、最下層のそれのみを、前記スライド押出部材がその直下から退避した場合に、該ガイド部中に移動させ得るように構成した請求項1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置。 【請求項3】 前記筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップのみを前記ガイド部中に移動させる手段として、該扁平状マイクロチップの自重による下降移動を生じさせるべく、該筒状収納部の周側内面を滑面に構成した請求項2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置。 【請求項4】 前記筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップのみを前記ガイド部中に移動させる手段として、該筒状収納部の上端を閉じるべく配する蓋体と、該蓋体の下面に配したバネであって、直接に又は最上層から最下層直上までの扁平状マイクロチップを介して間接的に最下層の扁平状マイクロチップを押し下げるべく配したバネとで構成した請求項2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、家畜類その他の動物、或いは植物等の種々の生体にその個体の識別その他の趣旨で埋め込む円盤形その他の扁平状マイクロチップをそれらの生体に安全かつ能率的に埋め込むことができる扁平状マイクロチップの生体への挿入装置に関する。 【背景技術】 【0002】 生体にマイクロチップを埋め込むための手段としては、いくつかの提案がある。それぞれはその目的に違いはあるが、その埋込手段の基本構成に於いては殆ど同一である。 【0003】 例えば、特許文献1には、生体に突き刺してトランスポンダを該生体内に案内する中空針と、トランスポンダを収納しておくカートリッジと、該カートリッジに収納してあるトランスポンダを前記中空針内に送り込み、更に生体内に押し込むためのプッシュロッドと、該プッシュロッドを操作するためのレバーと、前記中空針を位置決めする位置決め手段とで構成したインジェクタが示されている。 【0004】 特許文献2には、生体に突き刺してトランスポンダを該生体内に案内する中空状の挿入針と、該挿入針に挿入したトランスポンダを生体内に押し込むための注射器とで構成した手段が示されている。 【0005】 特許文献3には、生体に突き刺してトランスポンダを該生体内に案内する中空状の案内針と、案内針中のトランスポンダを生体内に押し込むためのロッドと、該ロッドを操作する挿入治具とで構成した手段が示されている。 【0006】 特許文献4には、生体に突き刺してマイクロチップを該生体内に案内する中空状の針と、その針中のマイクロチップを生体内に押し込むと共に、該針の先端から若干生体内に進出して、該生体の体液その他を採取して後退する押出し棒と、該針及び押出し棒を保持するグリップとで構成した挿入器具が示されている。 【0007】 これらの特許文献1〜4のインジェクタ等の各手段は、基本的に管状の案内針と、これに挿入したトランスポンダ等を生体内に押し込むロッドとを備えた構成であり、その構成から生体内に挿入することが可能なトランスポンダ等は円柱状の物に限られ、それ以外の外形を持ったトランスポンダ等の挿入は不可能である。 【0008】 【特許文献1】特開平05−41932号公報 【特許文献2】特開平06−70657号公報 【特許文献3】特開平07−303431号公報 【特許文献4】特開2005−58193号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明は、扁平状に形成されたトランスポンダ等の種々のマイクロチップを安全かつスピーディに生体に挿入して埋め込むことができる扁平状マイクロチップの生体への挿入装置を提供することを解決の課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明の1は、先端に先鋭部を、該先鋭部の直後にセット用凹部を、それぞれ備え、かつその長さ方向に沿って該セット用凹部に接続するガイド部を備えた突刺挿入部材であって、少なくとも先端側の生体への突き刺し範囲が帯状である突刺挿入部材と、先端に押出帯片を備え、該押出帯片を前記ガイド部にスライド移動自在に配したスライド押出部材であって、前記突刺挿入部材のセット用凹部に装入した扁平状マイクロチップをその裏面と該セット用凹部の底面との間に該押出帯片を進入させることにより該セット用凹部の底面に対して垂直方向に進出させるスライド押出部材とで構成した扁平状マイクロチップの生体への挿入装置である。 【0011】 本発明の2は、本発明の1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置に於いて、前記ガイド部の途中に前記扁平状マイクロチップを積層状態に収納し得る筒状収納部を取り付け、該筒状収納部を、これに収納した扁平状マイクロチップの内、最下層のそれのみを、前記スライド押出部材がその直下から退避した場合に、該ガイド部中に移動させ得るように構成したものである。 【0012】 本発明の3は、本発明の2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置に於いて、前記筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップのみを前記ガイド部中に移動させる手段として、該扁平状マイクロチップの自重による下降移動を生じさせるべく、該筒状収納部の周側内面を滑面に構成したものである。 【0013】 本発明の4は、本発明の2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置に於いて、前記筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップのみを前記ガイド部中に移動させる手段として、該筒状収納部の上端を閉じるべく配する蓋体と、該蓋体の下面に配したバネであって、直接に又は最上層から最下層直上までの扁平状マイクロチップを介して間接的に最下層の扁平状マイクロチップを押し下げるべく配したバネとで構成したものである。 【発明の効果】 【0014】 本発明の1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、扁平状マイクロチップを簡単で安全かつスピーディに生体に挿入することができる。 【0015】 本発明の2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、筒状収納部に多数の扁平状マイクロチップを積層収納させた上で、これを使用すると、扁平状マイクロチップのセット操作が簡単になり、よりスピーディかつ連続的に生体への扁平状マイクロチップの挿入作業を行うことができる。 【0016】 本発明の3の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、簡単に作成可能な簡明な構成で、筒状収納部からガイド部への扁平状マイクロチップの移動が行えるものとなる。 【0017】 本発明の4の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、筒状収納部からガイド部への扁平状マイクロチップの移動がより確実に行われるものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 本発明の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置は、基本的に、突刺挿入部材とスライド押出部材とで構成したものである。該突刺挿入部材は、先端に先鋭部を、該先鋭部の直後にセット用凹部を、それぞれ備え、かつその長さ方向に沿って該セット用凹部に接続するガイド部を備えた構成要素であり、また前記スライド押出部材は、その先端に押出帯片を備え、かつ該押出帯片を前記ガイド部にスライド移動可能に配したものである。該スライド押出部材は、その先端の押出帯片を進出スライド操作して、該帯状部材のセット用凹部に装入した扁平状マイクロチップをその裏面と該セット用凹部の底面との間に進入させることにより、該セット用凹部の底面に対して垂直方向に進出させるべく使用するものである。 【0019】 前記突刺挿入部材は、その先端側の一定の範囲、即ち、少なくとも生体に突き込むこととなる範囲は、可能な限り薄い帯状とし、突き込まれる生体への負担を軽減するようにする。その先端の先鋭部は、生体によりスムーズに突き込み得るようにするためであり、その観点から鋭くかつ滑らかに突き込み得る構成とする。 【0020】 前記セット用凹部は、前記したように、前記扁平状マイクロチップをセットするための部位であり、該扁平状マイクロチップの裏面と該セット用凹部の底面との間に前記押出帯片を挿入することが可能に構成し、またこれを挿入した場合に、該扁平状マイクロチップを該底面に垂直方向に進出させることができるようにした凹部である。従ってこの底面は、扁平状マイクロチップを載せるための載置用底面と、該載置用底面の一部を切り欠いて構成した前記押出帯片を進入させるための進入用底面とで構成しておくのが適当である。この場合、特に載置用底面は、平面から見た寸法形状を、該扁平状マイクロチップの平面から見た寸法形状に対応させ、これより僅かに大きい程度とする。該扁平状マイクロチップが四辺形であれば、対応する寸法の四辺形凹部に、円盤状であれば、対応する寸法の円形凹部に構成する。またその深さも概ね該扁平状マイクロチップの厚みに対応するそれとする。 【0021】 一方、前記進入用底面は、前記押出帯片の幅を僅かに越える幅で、該載置用底面にほぼ直交するように構成し、深さは、当然、該載置用底面より深くする。もっとも該進入用底面の深さは、該押出帯片の厚みに拘わらず、単に該載置用底面より深ければよい。またこの進入用底面の高さは前記ガイド部の底面(ガイド面)と一致させるのが適当である。 【0022】 なお本発明が対象とする扁平状マイクロチップは、ICチップと、これが電波を利用して外部と情報のやり取りをするためのアンテナコイルと、これらを保護する被覆部材とで構成したものであり、アンテナコイルの形状から概ね円盤状の外観を呈する場合が多い。取り扱う情報は、多くの場合、挿入して埋め込まれる生体の識別のためのIDコードや種々の履歴情報等であり、特定のそれに限定される理由はない。自由にあらゆる情報を扱うそれを対象とすることができる。またトランスポンダやICタグ等、どのような名称で呼ばれるものも含む。 【0023】 前記ガイド部は、前記スライド押出部材の先端の押出帯片をスムーズに前記セット用凹部にスライド移動させ得、かつ該セット用凹部にセットされた扁平状マイクロチップの裏面側に進入可能に構成されている必要がある。従ってこのガイド部は、例えば、溝状に構成し、或いは、両側に側壁部を立ち上げた樋状等に構成することができる。若しくは、レール状部材を配して構成することも可能である。上記のように、前記押出帯片を案内することが可能であれば自由な構成を採用することができる。いずれにしても、ガイド部の幅は、該押出帯片の幅に対応しこれより僅かに広く構成し、かつ前記セット用凹部にセットされた扁平状マイクロチップの裏面の位置より僅かに下方に案内できるように構成する。該セット用凹部を、前記のように、載置用底面及び進入用底面を備えた構成とした場合は、当然、該ガイド部の底面(ガイド面)は、該進入用底面と一致する高さとするのが適当である。こうして、前記押出帯片をスムーズに該進入用底面上に進入し、該セット用凹部にセットされた扁平状マイクロチップの裏面下に進入することができることになる。 【0024】 前記ガイド部は、また、後述するように、その途中に筒状収納部を取り付け、該筒状収納部に収納した扁平状マイクロチップを該ガイド部に落とし込み、該ガイド部中を移動させて前記セット用凹部に送り込む構成を採用する場合であって、該扁平状マイクロチップの移送用の幅が前記スライド押出部材の幅より広い場合は、該ガイド部に該扁平状マイクロチップの寸法に対応させ、これをスライド移動させることが可能な補助ガイド部を構成することが適当である。なお、該扁平状マイクロチップの移送用の幅は、云うまでもなく、該扁平状マイクロチップが円盤状であれば、その径に対応する幅であり、平面から見て正方形であれば、その辺の長さに対応する幅である。 【0025】 ところで、このとき、例えば、前記したように、該セット用凹部に載置用底面及びこれより高さの低い進入用底面が構成してある場合は、該補助ガイド部は、該ガイド部の必要な範囲(前記筒状収納部の直下から前記セット用凹部の間)に該載置用底面とそのガイド面(底面)高さを一致させて構成することとするのが適当である。前記スライド押出部材は、云うまでもなく、該進入用底面とその底面(ガイド面)の高さを一致させた本来のガイド部を進退動作することとなる。 【0026】 なお、以上の先鋭部、セット用凹部及びガイド部を備えた突刺挿入部材は、その操作性を高めるために、後端にグリップ部を構成しておくのが適当である。 【0027】 前記スライド押出部材は、前記したように、その先端に押出帯片を備えたものであり、かつ該押出帯片を前記ガイド部にスライド移動可能に配したものである。従って先端の押出帯片は、文字通り、帯状に構成し、更に該押出帯片の先端は、前記したように、前記セット用凹部に配した扁平状マイクロチップの裏面と該セット用凹部の底面との間に進入可能とすべく、先下がりの進入用斜面部を形成しておくのが好ましい。また該押出帯片は、該扁平状マイクロチップを該セット用凹部から確実に押し出すために、その厚みを該セット用凹部の深さ方向の寸法より厚くしておくべきである。該セット用凹部に、前記のように、載置用底面及びこれより高さの低い進入用底面を構成してある場合は、該押出帯片の厚みは、該セット用凹部の進入用底面の部位に於ける深さ寸法より、厚く構成しておくべきである。 【0028】 また該スライド押出部材は、その先端の押出帯片以外は帯状にする必要は必ずしもないが、その他の部位も原則的に同様の帯状に構成し、全体を前記ガイド部にスライド自在に配することとしても良い。更に該スライド押出部材は、これをスライド操作する都合上、その一部、例えば、後端上部に操作用の摘み部を構成するのが適当である。 【0029】 なお、前記突刺挿入部材のガイド部には、前記したように、その途中に前記扁平状マイクロチップを積層状態に収納し得る筒状収納部を取り付け、該筒状収納部を、これに収納した扁平状マイクロチップの内、最下層のそれのみを、前記スライド押出部材がその直下から退避した場合に、該ガイド部中に降下移動させ得るように構成することができる。 【0030】 前記筒状収納部は、これに収納する扁平状マイクロチップの平面形状に対応させてその平面から見た筒形状を適切に設定する。例えば、該扁平状マイクロチップの平面形状が正方形であれば、正方形の角筒状に構成し、円盤状であれば、円筒状に構成する。 【0031】 またこの筒状収納部の前記ガイド部への取付位置は、できるだけ前記セット用凹部に近接するのが好ましいが、該ガイド部を構成した突刺挿入部材は、その先端側の一定の範囲を生体に突き刺すことになるものであり、従ってその範囲に該筒状収納部を構成することはできない。結局、その範囲の直後付近が好ましいことになる。 【0032】 前記筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップのみを前記ガイド部中に下降移動させる手段は、そのような機能を発揮できる種々の構成を自由に採用可能である。例えば、該扁平状マイクロチップの自重による下降移動を容易に生じさせるべく、該筒状収納部の周側内面を滑面に構成した手段を採用することができる。或いは、該筒状収納部の上端を閉じるべく配する蓋体と、該蓋体の下面に配したバネであって、直接に又は最上層から最下層直上までの扁平状マイクロチップを介して間接的に最下層の扁平状マイクロチップを押し下げるべく配したバネとで構成した手段を採用することができる。 【0033】 なお、該筒状収納部から該ガイド部中への扁平状マイクロチップの下降は、ガイド部の幅との関係で、多くの場合は、必要な範囲(該筒状収納部からセット用凹部の間)で補助ガイド部を構成して、該補助ガイド部の中に行わせる必要が生じる。該補助ガイド部は、先に述べたように、前記セット用凹部に載置用底面及び進入用底面を構成してある場合は、その内の載置用底面とそのガイド面(底面)の高さを一致させ、かつ該載置用底面と接続するように構成するべきである。 【0034】 従って本発明の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、扁平状マイクロチップを、次に述べるように、簡単で安全かつスピーディに生体に挿入することができる。 【0035】 前記扁平状マイクロチップを前記セット用凹部に配置し、前記スライド押出部材の押出帯片を前記ガイド部中を該扁平状マイクロチップの直前まで移動させた状態で、対象の生体の対象の部位に、前記突刺挿入部材をその先端の先鋭部側から所定の範囲まで突き刺し、次いで該スライド押出部材を操作して、その先端の押出帯片を該扁平状マイクロチップの裏面と該セット用凹部の底面との間に進入させ、これによって該扁平状マイクロチップを該底面に垂直な方向に進出させる。こうして、該扁平状マイクロチップは、セット用凹部の拘束から離脱させる。その後、該突刺挿入部材を該生体の該部位から引き抜けば、該扁平状マイクロチップは、生体内に残存し、該生体に埋込状態となる。 【0036】 前記したように、前記セット用凹部の底面を、扁平状マイクロチップを載せる載置用底面とこれより僅かに深い進入用底面とで構成し、前記ガイド部で該押出帯片が該進入用底面に、該底面(ガイド面)に沿って案内されるようにした場合は、該押出帯片が、該扁平状マイクロチップの裏面側に容易かつ確実に進入し、該扁平状マイクロチップをセット用凹部による拘束から容易に離脱させることができることになる。 【0037】 また、前記ガイド部の途中に筒状収納部を配した場合は、該筒状収納部に多数の扁平状マイクロチップを積層収納させた上で、これを使用すれば、よりスピーディに、扁平状マイクロチップの生体への挿入作業を行うことができる。この場合は、前記スライド押出部材を、その先端の押出帯片も含めて、該筒状収納部の下方より後方に後退させると、該筒状収納部に収納されている最下層の扁平状マイクロチップが、該ガイド部中に下降することになる。多くの場合は、該扁平状マイクロチップがスライド押出部材より幅広であるため、前記のように、該ガイド部の前記範囲に、これより幅広でその底面(ガイド面)が前記セット用凹部の載置用底面と同一高さの補助ガイド部を構成し、該扁平状マイクロチップを該補助ガイド部に下降移動させることとする。 【0038】 次いで、該スライド押出部材をガイド部を通じて進出動作させ、その先端の押出帯片で前記補助ガイド部に降下している該扁平状マイクロチップを押し、前記セット用凹部まで押し込み操作をする。該押出帯片の厚みを前記セット用凹部の進入用底面に於ける深さ(ガイド部の深さ)を越えるように構成しておけば、これを容易かつ確実に行うことができる。こうして扁平状マイクロチップはセット用凹部にセットした状態となる。前記のように、セット用凹部に載置用底面が構成してあれば、該扁平状マイクロチップは該載置用底面に載った状態でセット用凹部にセットされた状態になる。その後の操作は、先に述べたのと同様であるが、該押出帯片を更にセット用凹部側に進出させた場合、前記したように、該押出帯片の先端に進入用斜面部を構成しておくこととすれば、該押出帯片は容易に扁平状マイクロチップの裏面側に潜り込み、該扁平状マイクロチップのセット用凹部の底面に垂直な方向への移動を確実に行わせることができる。 【0039】 前記筒状収納部の周側内面を平滑にして収納した扁平状マイクロチップを降下しやすくした場合は、前記の扁平状マイクロチップの降下動作がよりスムーズで確実に行われるようになり、操作がよりスムーズになる。 【0040】 前記筒状収納部に、前記のように、蓋体を配することとし、該蓋体の裏面にバネを配した場合は、該バネによって該筒状収納部中に収納されている扁平状マイクロチップが押し下げられるため、前記の扁平状マイクロチップの降下動作がよりスムーズで確実に行われるようになる。 【実施例1】 【0041】 この実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置は、図1(a)、(b)、(c)〜図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示すように、突刺挿入部材1と、スライド押出部材2と、筒状収納部3とで構成したものである。 【0042】 前記突刺挿入部材1は、先端に先鋭部1aを、該先鋭部1aの直後にセット用凹部1bを、それぞれ備え、かつその長さ方向に沿ってその中央に該セット用凹部1bに連通するガイド溝1cを備えている。該ガイド溝1cは、該セット用凹部1b中の後記進入用底面1b2と同一深さであり、その幅と一致する幅となっており、かつ該ガイド溝1cには、前記筒状収納部3の直下から該セット用凹部1bとの間に該セット用凹部1bの径と同一幅で後記載置用底面1b1と同一深さの補助ガイド溝1dを、該ガイド溝1cとその中央側を兼用する状態で重ねて構成してある。該突刺挿入部材1は、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)、図3(a)、(e)、図4(a)〜(c)及び図5に示すように、その先端から先端側途中までを帯状に構成し、先端側途中から後部途中までを断面ほぼ半円形の棒状に構成し、後部途中から後端までを断面円形のグリップ部1eに構成したものである。前記突刺挿入部材1の先端側の帯状の部分の長さは、対象の生体への突刺深さ寸法を若干越える長さ寸法とした。 【0043】 前記先鋭部1aは、特に図2(a)〜(c)に示すように、帯状の先端部を先端中央に向かって尖る山形に構成しつつその両斜辺を刃物状に形成してなるものである。 【0044】 また前記セット用凹部1bは、図2(a)及び図3(a)、(b)に示すように、前記突刺挿入部1の先鋭部1aの直後に構成した凹部であり、この実施例1では、挿入対象の扁平状マイクロチップ4の形状、即ち、円盤状に対して寸法及び形状の両面で対応させた円形凹部に構成したものである。その底面は、特に図3(a)、(b)、(e)及び図4(a)、(b)に示すように、扁平状マイクロチップ4を載せる載置用底面1b1と、その中央に直交状態に配した、後記押出帯片2aを進入させるための進入用底面1b2とで構成したものである。該載置用底面1b1は、同図に示すように、前記円形凹部中の最先端側及び両側(突刺挿入部材1の観点から見て)の一部にのみ位置し、かつ前記したように、前記補助ガイド溝1dに接続し、かつその底面と同一高さに構成したものである。 【0045】 他方、該進入用底面1b2は、図1(a)、図2(a)、図3(a)、(b)、(e)及び図4(a)、(b)に示すように、該載置用底面1b1より幅狭で、僅かに深く構成したものであり、前記したように、前記ガイド溝1cの幅と同幅で、その底面と同一高さとしたものである。 【0046】 また前記ガイド溝1cは、前記したように、前記突刺挿入部材1の長さ方向に沿ってその中央に該セット用凹部1bの進入用底面1b2に連通すべく構成したものであり、先に述べたように、その幅及び深さも該進入用底面1b2と同一に構成したものである。該ガイド溝1cのこの幅は、前記スライド押出部材2を進退自在に配すべく、この幅を僅かに越える幅寸法とし、その深さは、該スライド押出部材2の押出帯片2aの厚みを僅かに下回る物とした。この深さは、押出帯片2aによるセット用凹部1bに於ける扁平状マイクロチップ4の押出作用を確実ならしめるためである。 【0047】 前記補助ガイド溝1dは、前記し、図1(a)、図2(a)、図3(b)、(c)、(e)及び図4(a)に示すように、前記筒状収納部3の直下から前記セット用凹部1bとの間に該セット用凹部1bの径と同一幅で前記載置用底面1b1と同一深さに構成したものであるが、この場合のその幅は、該扁平状マイクロチップ4をスムーズに移動させるべく、その径を僅かに越える寸法とし、その深さも該扁平状マイクロチップ4の厚みとほぼ同一とする。 【0048】 また前記スライド押出部材2は、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)、図3(a)、(c)、(d)、図4(a)〜(c)及び図5に示すように、その先端に押出帯片2aを備えた、全体として同幅の帯状の部材であり、その後端上部には摘み部2bを備えている。該スライド押出部材2は、同図に示すように、前記ガイド溝1cにスライド自在に配置してある。該スライド押出部材2の押出帯片2a及び本体は、摘み部2bを構成した部分を除いて、前記筒状収納部3の下方を通過して進退自在に進退動作できるようになっている。なお該スライド押出部材2は、前記したところから理解されるように、押出帯片2aを含めて前記ガイド溝1cの深さ寸法より僅かに厚く構成してある。 【0049】 前記押出帯片2aは、先に述べたように、文字通り、帯状の構成であり、その先端には前記セット用凹部1bに配した扁平状マイクロチップ4の裏面下に進入するための先下がりの進入用斜面部2a1を形成してある。前記スライド押出部材2をその摘み部2bを掴んで前方にスライド移動させると、該押出帯片2aは、前記セット用凹部1bの進入用底面1b2に進入するに至り、このとき、該進入用斜面部2a1の作用で、該セット用凹部1bの載置用底面1b1に載っている扁平状マイクロチップ4を該底面に対して容易に垂直方向に移動させることができることになる。 【0050】 前記筒状収納部3は、図1(a)〜(c)、図2(a)〜(c)、図3(a)、(c)、図4(a)〜(c)及び図5に示すように、前記突刺挿入部材1のガイド溝1cの途中に配した筒状の容器であり、この直下と前記セット用凹部1bとの間に該ガイド溝1cに重ねて構成した補助ガイド溝1d中に扁平状マイクロチップ4、4…を順次一枚ずつ供給可能とすべく構成したものである。より詳細には、この実施例1で対象とした円盤状をなす扁平状マイクロチップ4、4…を積層可能な円筒状の容器として構成したものであり、かつその周側内面を該扁平状マイクロチップ4、4…が下降し易くなるように平滑に構成したものである。 【0051】 また該筒状収納部3は、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)、図3(a)、図4(a)〜(c)及び図5に示すように、前記突刺挿入部材1の帯状の部分の後端直後、即ち、断面半円状の棒状部分の先端部分で、前記補助ガイド溝1dを跨いで立ち上げた状態に配した物である。該突刺挿入部材1の生体に突き込むことになる範囲を最小限度回避する位置関係に位置決めしたものである。また該筒状収納部3の収納容器部は、該補助ガイド溝1dに重なるガイド溝1c中のスライド押出部材2をその直下から後退退避させた場合に、その内部に積層した複数枚の扁平状マイクロチップ4、4…の内の最下層の一枚のみが該補助ガイド溝1d中に落下するように、該補助ガイド溝1dの直上に配する構成とする。 【0052】 なお前記扁平状マイクロチップ4としては、この実施例1では、円盤状のそれを対象としており、取り扱う情報は、これが挿入して埋め込まれる生体の識別のためのIDコードや種々の履歴情報等である。勿論、この実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置は、これ以外の種々の情報を扱う扁平状マイクロチップを自由に対象とすることができるのは云うまでもない。 【0053】 従ってこの実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、扁平状マイクロチップ4を、次に述べるように、簡単で安全かつスピーディに生体に挿入することができる。 【0054】 複数枚の扁平状マイクロチップ4、4…を、図3(a)、(c)に示すように、前記筒状収納部3中に積層状態に収納し、次いで、前記スライド押出部材2を、図4(a)中、矢印a1に示すように、その先端の押出帯片2aが該筒状収納部3の直下から後方に退避するまで後退させると、同図中、矢印a2に示すように、該筒状収納部3中の扁平状マイクロチップ4、4…が自重により下降動作し、最下層の扁平状マイクロチップ4が直下の補助ガイド溝1d中に降下進入することになる。 【0055】 そこで、この後、該スライド押出部材2を、図4(b)中、矢印a3に示すように、前方に向かって進出動作させ、その先端の押出帯片2aで該扁平状マイクロチップ4を前記セット用凹部1bまで押し込み操作すると、該扁平状マイクロチップ4は、同図中、矢印a4に示すように、補助ガイド溝1dをスライド移動して該セット用凹部1bに運び込まれ、その載置用底面1b1上に載置された状態となる。こうして一枚の扁平状マイクロチップ4が、該セット用凹部1bにセットされた状態となる。 【0056】 この後は、この状態で、対象の生体の対象の部位に、前記突刺挿入部材1をその先端の先鋭部1a側から所定の範囲まで突き刺し、次いで、図4(c)中、矢印a5に示すように、該スライド押出部材2をスライド進出操作し、その先端の押出帯片2aを進出させると、該押出帯片2aは、前記セット用凹部1bの進入用底面1b2に進入し、このとき、該進入用斜面部2a1の作用で、同図中、矢印a6に示すように、該セット用凹部1bの載置用底面1b1に載っている扁平状マイクロチップ4が該底面に対して垂直方向に移動させられることになる。 【0057】 こうして該扁平状マイクロチップ4は、該セット用凹部1bによる拘束から解放され、この後、図5中、矢印a7に示すように、該突刺挿入部材1を該生体の該部位から引き抜くと、該扁平状マイクロチップ4は該生体内に残存し、埋込状態となる。 【実施例2】 【0058】 この実施例2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置は、図6(a)〜(c)及び図7(a)、(b)に示すように、実施例1のそれから筒状収納部3及び該筒状収納部3から扁平状マイクロチップ4をセット用凹部1bにスライド移動させるための補助ガイド溝1dを取り除いたものである。この実施例2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置は、その他の点では、全て実施例1のそれと同様であり、同一部位には実施例1のそれと同様の符号を付してある。 【0059】 従ってこの実施例2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置によれば、扁平状マイクロチップ4を、次に述べるように、簡単に生体に挿入することができる。 【0060】 まず初めに一枚の扁平状マイクロチップ4を、手で摘む等により、図6(a)及び図7(a)、(b)に示すように、前記セット用凹部1bの載置用底面1b1上に載置する。このとき、前記スライド押出部材2を、同図に示すように、進出させて、その先端の押出帯片2aを該セット用凹部1bの直前に位置する状態としておくことにする。もっとも該スライド押出部材2は、これ以外の状態にあっても不可ではないが、このようにしておくのが好ましい。 【0061】 この後は、実施例1のこの段階、即ち、前記セット用凹部1bに扁平状マイクロチップ4を押し込みセットした段階以降と全く同様に操作して、扁平状マイクロチップ4を対象の生体内に挿入し、埋め込むことができる。 【図面の簡単な説明】 【0062】 【図1】(a)は実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図。 【図2】(a)は実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の拡大部分正面図、(b)は拡大部分右側面図、(c)は更に拡大した拡大平面図。 【図3】(a)は図2(a)のA−A線断面図、(b)は図2(a)のB−B線拡大断面図、(c)は図2(a)のC−C線断面図、(d)は図2(a)のD−D線断面図、(e)は(a)のE部分の押出帯片を除去した状態の拡大図。 【図4】(a)は筒状収納部に扁平状マイクロチップを収納させた上で、スライド押出部材を最後退させた状態の実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の部分縦断面図、(b)はスライド押出部材をその押出帯片の先端がセット用凹部の直後に至るまで進出させた状態の部分縦断面図、(c)は生体の対象部位に突き刺した上で、スライド押出部材最進出させた状態の部分縦断面図。 【図5】スライド押出部材の最進出状態のまま、生体から引き抜いた状態の実施例1の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の部分縦断面図。 【図6】(a)は実施例2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図。 【図7】(a)は実施例2の扁平状マイクロチップの生体への挿入装置の拡大部分正面図、(b)は(a)のE−E線断面図。 【符号の説明】 【0063】 1 突刺挿入部材 1a 先鋭部 1b セット用凹部 1b1 載置用底面 1b2 進入用底面 1c ガイド溝 1d 補助ガイド部 1e グリップ部 2 スライド押出部材 2a 押出帯片 2a1 進入用斜面部 2b 摘み部 3 筒状収納部 4 扁平状マイクロチップ
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| 【出願人】 |
【識別番号】594133858 【氏名又は名称】スターエンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年5月23日(2006.5.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078879 【弁理士】 【氏名又は名称】木幡 行雄
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| 【公開番号】 |
特開2007−312622(P2007−312622A) |
| 【公開日】 |
平成19年12月6日(2007.12.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−143212(P2006−143212) |
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