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【発明の名称】 ベルト連結具とそれを用いた猫の首輪
【発明者】 【氏名】戸澤 政志

【要約】 【課題】雌雄嵌合部間に働く引張り外力の向きの違いにかかわらず外力が限界以上となったとき係合が外れるようにする。

【解決手段】ベルト繋ぎ部11、12から延びて互いに突き合わせ嵌合する雌雄嵌合部13、14を有する雌部材Aと雄部材Bとを組み合わせ、雌雄嵌合部13、14のベルト面に平行な嵌合面13a、14a間に、雌雄嵌合部13、14の一方または双方の弾性を利用した突き合わせ嵌合時に係合して引っ掛かり合う凹凸部13b、14bを設けて、これら凹凸部13b、14bをその引っ掛かり合いによって雌雄嵌合部13、14間の凹凸部13b、14bまわりの遊びS1、S2を利用して回動する関節部および双方の抜け止め部とし、凹凸部13b、14bにおける前記関節部まわりの回動範囲での嵌合解除側となる係合域に前記引っ掛かりを緩和する引っ掛かり緩和部を設けることにより、上記の目的を達成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルト繋ぎ部から延びて互いに突き合わせ嵌合する雌雄嵌合部を有する雌部材と雄部材との組み合わせよりなり、雌雄嵌合部のこれらに繋ぐベルト面に平行な嵌合面間に、雌雄嵌合部の一方または双方の弾性を利用した突き合わせ嵌合時に係合して引っ掛かり合う凹凸部を設けて、これら凹凸部をその引っ掛かり合いによって雌雄嵌合部間の凹凸部まわりの遊びを利用して回動する関節部および双方の抜け止め部とし、凹凸部間における前記関節部まわりの回動範囲での嵌合解除側となる係合域に前記引っ掛かりを緩和する引っ掛かり緩和部を設けたことを特徴とするベルト連結具。
【請求項2】
引っ掛かり緩和部は、凹凸部の一方または双方に引っ掛かりを緩和する傾斜面やアール面である請求項1に記載のベルト連結具。
【請求項3】
凹凸部は、雌雄嵌合部のベルトに平行な表裏の嵌合面間双方に設けてあり、引っ掛かり緩和部は、一方の面の凹凸部に設けてある請求項1、2のいずれか1項に記載のベルト連結具。
【請求項4】
表裏の少なくとも一面側の凹部は、雌部材の外面まで貫通した穴である請求項3に記載のベルト連結具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のベルト連結具における雌雄部材のベルト繋ぎ部にベルトの両端部をそれぞれ繋いだことを特徴とする猫の首輪。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、愛玩動物用、特に猫用の首輪などに用いるベルト連結具とそれを用いた猫の首輪に関するものである。
【背景技術】
【0002】
犬・猫に代表されるペットブームの高まりの中で、欧米諸国を筆頭に愛玩動物の安全が強く望まれている。
【0003】
特に、猫については次の様な配慮がなされている。猫は狭い所を通り抜ける習性を持っているが、本発明の実施の形態を示す図6に示すように鈴を付けたり或いは装飾を付けるために、首輪を付けることが一般に行われており、この首輪が前記の通り抜け時に何かに引っ掛かることがある。このような際に、その猫が引っ掛かった首輪から抜け出せず餓死してしまうケースが少なからずある。これを解消するために、首輪の一部に伸縮部を設け、引っ掛かった場合、ベルトの伸びによって猫の頭が首輪から抜けるようにしたものがある。
【0004】
この場合、首輪の一部に設けた伸縮部が、例えばゴム部分の伸びによるものでは、ゴム部分のゴム弾性を強くしておけば、猫の首を圧迫したり締め気味になったりして好ましくないだけではなく、首輪が引っ掛かった場合に、周囲の障害物の配置によっては、猫の動きが制限されて、猫が首輪を伸ばすことができる方向に首輪を引っ張っても、その方向では、猫がその首輪から抜け出すことができるとは限らず、抜け出せなかったりする。逆に、ゴム部分のゴム弾性を弱くして、首輪が引っ掛かった場合に、猫が抜け出し易くすると、猫の通常の行動中に首輪が外れることがある。
【0005】
そこで、互いに突き合わせ嵌合する嵌合部を有する雌部材と雄部材とをベルトの各端部に振り分けて配し、雌雄各部材の嵌合部相互間に、この突き合わせ方向と交差する方向に係合して引っ掛かり合い抜け止めする係合凹部と係合突部とを有し、これら係合凹部と係合突部との引っ掛かり面の少なくとも一方が、前記突き合わせ方向に対し前記引っ掛かりを緩和する方向に傾斜した斜面とし、着用中に限度以上の外力がベルトに働くと、前記斜面部に滑りが生じて係合凹部と係合突部との前記係合が外れるようにしたものが既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平8−6452号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のものは長年猫などの安全に貢献してきた。しかし、一方では、100%安全を確保するのは困難であることの指摘があり、引っ掛かりに対する安全性のさらに高いものが望まれる。
【0007】
この点につき、本発明者は種々に実験をしながら検討を重ねた結果、特許文献1に記載のものは一軸上で雌雄嵌合するものであるのに対し、猫が着用している首輪を針金などに引っ掛けてもがく場合、引っ掛かりによる引っ張り外力の方向が雌雄嵌合部が嵌合し合う一軸上でないことがある。このような場合に係合が外れにくかったり、外れないことがあることを知見した。そこで、本発明者は係合の緩和構造を有した突き合わせ嵌合の方向性を広げることを着想し、上記のような要求に対応できる技術を見出した。
【0008】
本発明の目的は、雌雄嵌合部間に働く引張り外力の向きの違いにかかわらず外力が限界以上となったとき係合が外れるベルト連結具とそれを用いた猫の首輪を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するため、本発明のベルト連結具は、ベルト繋ぎ部から延びて互いに突き合わせ嵌合する雌雄嵌合部を有する雌部材と雄部材との組み合わせよりなり、雌雄嵌合部のこれらに繋ぐベルト面に平行な嵌合面間に、雌雄嵌合部の一方または双方の弾性を利用した突き合わせ嵌合時に係合して引っ掛かり合う凹凸部を設けて、これら凹凸部をその引っ掛かり合いによって雌雄嵌合部間の凹凸部まわりの遊びを利用して回動する関節部および双方の抜け止め部とし、凹凸部における前記関節部まわりの回動範囲での嵌合解除側となる係合域に前記引っ掛かりを緩和する引っ掛かり緩和部を設けたことを特徴としている。
【0010】
このような構成では、雌雄部材の嵌合面間に凹凸部を有した雌雄嵌合部どうしをそれらの一方または双方の弾性を利用して突き合わせ嵌合すると凹凸部どうしが係合した抜け止め状態となり、ベルトの両端間を連結して猫などに装着することができる。この連結状態から凹凸部どうしの係合解除を伴い雌雄嵌合部どうしの嵌合を外すことでベルトの連結を解くことができる。猫などへの装着状態でベルトが針金などに引っ掛かるなどして左右に振れ係合し合っている凹凸部に対する引張り外力の向きが変化しても、雌雄嵌合部はベルト面に平行な嵌合面上の凹凸部を関節部とした回動で引っ張り外力の向きが凹凸部を通る線上にあるように追随して、しかも、引張り外力が凹凸部の前記回動の範囲での嵌合解除側となる係合域に設けられた引っ掛かり緩和部から外れないようにするので、外力が限度以上となったとき引っ掛かり緩和部が拗れなどによる引っ掛かりなどなく確実に働いて、凹凸部の係合解除を伴い雌雄嵌合部の嵌合が外れる。
【0011】
引っ掛かり緩和部は、凹凸部の一方または双方に引っ掛かりを緩和する傾斜面やアール面である、さらなる構成では、
凹凸部は、通常、嵌合面に対して直角な立ち下がり、立ち上がりをなして形成されてベルトの引張り外力の方向に直交し凹凸部どうしの係合が外れる向きの分力を発生させない抜け止め機能を発揮させるところ、傾斜面やアール面はベルトの引張り外力に対する傾き度に応じ凹凸部どうしの係合が外れる向きの分力を発生させ、傾斜度やアールの範囲、曲率、形状に応じ凹凸部どうしの引っ掛かり度を緩和するので、必要とされる限界外力に正しく対応できる。
【0012】
凹凸部は、雌雄嵌合部のベルトに平行な表裏の嵌合面間双方に設けてあり、引っ掛かり緩和部は、一方の面の凹凸部に設けてある、さらなる構成では、
凹凸部どうしが係合して引っ掛かり合う抜け止め機能が、雌雄嵌合部のベルトに平行な表裏の嵌合面間双方でバランスよく発揮されて、抜け止め機能が表裏の嵌合面間で一方側に片寄るのを回避することができるし、抜け止めのための引っ掛かりが表裏の嵌合面間双方の凹凸部で分担されることにより引っ掛かり代を小さくして十分な抜け止め機能を発揮することができる。
【0013】
表裏の少なくとも一面側の凹部は、雌部材の外面まで貫通した穴である、さらなる構成では、
凹部が雌部材の外面まで貫通していると、雄部材の凸部が凹部に係合する様子を外部から観察することができる。
【0014】
以上の各連結具は、雌雄部材のベルト繋ぎ部にベルトの両端部をそれぞれ繋いだ猫の首輪をも実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のベルト連結具によれば、雌雄部材の雌雄嵌合部をそれらの嵌合面間にある凹凸部の弾性的な係合を伴い突き合わせ嵌合してベルトの両端を連結するのに、ベルトが猫などに装着されて針金などに引っ掛かってベルトに引張り力が働いた状態で係合している凹凸部に対し左右に振れても、雌雄嵌合部は凹凸部を関節部として追随し引っ張り外力の向きが凹凸部や凹凸部の引っ掛かり緩和部から外れず、外力が限度以上となったとき引っ掛かり緩和部が凹凸部の係合解除をもたらし雌雄嵌合部の嵌合を外すので、従来に増して猫などの安全が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態につき図面に基づいて説明する。図1〜図5に示す実施の形態のベルト連結具1は、雌部材A、雄部材Bの組合せからなり、例えば図6に示す実施の形態の猫の首輪2のようにベルトCの両端を連結して猫に装着するのに用いられる。
【0017】
そのような猫の首輪2のベルトCなどの連結のために、ベルト連結具1の雌雄部材A、Bは図1〜図4に示すように、ベルト繋ぎ部11、12から延びて互いに突き合わせ嵌合する雌雄嵌合部13、14を有している。これら雌雄嵌合部13、14はベルト繋ぎ部11、12に繋ぐベルトCなどのベルト面に平行な嵌合面13a、14a間に、雌雄嵌合部13、14の一方または双方の弾性を利用した突き合わせ嵌合時に係合して引っ掛かり合う凹凸部13b、14bを設けている。これら凹凸部13b、14bはその引っ掛かり合いによって雌雄嵌合部13、14間の凹凸部13b、14bまわりの図1、図3に示すような中央位置で両側にできる遊びS1、S2を利用して回動する関節部および双方の抜け止め部として働く。凹凸部13b、14bにはその関節部としての図5に示すR1+R2となる回動範囲Rでの嵌合解除側となる、言い換えればベルトCが針金などに引っ掛かることにより雌雄部材A、Bの突合せ嵌合を外す図5に示すような引張り外力F0が働く側となる係合域Qに前記引っ掛かりを緩和する引っ掛かり緩和部Dを設けてある。
【0018】
前記凹凸部13b、14bどうしの係合を伴なう突合せ嵌合のための弾性は、雌嵌合部13の先端から凹部13bの形成位置をベルト繋ぎ部11側に越えるまで表裏間で切り込んだ切り込み部21により、この切り込み部21を挟んで二股状になっている表面片13c、裏面片13dどうしの弾性変形することによって実現している。このため雌部材Aはそのような弾性変形ができる樹脂材料、具体的にはポリカーボネートなどの合成樹脂成形品としてある。本実施の形態の雄部材Bは弾性動作は要らないが、雌部材Aと材料を統一するために同じポリカーボネートなどの合成樹脂成形品としてある。また、雄部材Bの凸部14bは図2、図4、図6に示すように、雄部材Bの先端側に向け低くなる、具体的には凸部14bの高さが0となるように低くなる斜面14b2を形成してある。これにより、雄部材Bの雄嵌合部14を雌部材Aの雌嵌合部13に突き合わせ嵌合するとき、雄嵌合部14の先端部が引っ掛かりなく雌嵌合部13内に挿入することができる。雄嵌合部14の先端が雌嵌合部13に入った後、雄嵌合部14を雌嵌合部13にさらに押し込んでいくと、凸部14bの斜面14b2にて雌嵌合部13の表裏片13c、13d間をそれらの弾性復元力に抗して表裏側に押し広げながら進入することができる。この進入によって凸部14bが凹部13bに対向しあったとき、雌嵌合部13の表裏片13c、13dが自身の弾性によって初期位置に復帰し凹部13bを凸部14bに係合させて雌雄部材A、Bどうしを抜け止め状態に連結する。
【0019】
前記回動範囲Rは、既述したように図5(a)に示す一方側への回動範囲R1と(b)に示す反対側への回動範囲R2とを合わせた角度範囲に設定してある。一方側の回動範囲R1は、雌部材Aにおける雌嵌合部の凹凸部13b、14bまわりのベルト繋ぎ部11側に形成した周壁15の一方側の端部15aと、雄部材Bにおける雄嵌合部14とベルト繋ぎ部12との間の一方側の肩部16aとの、一方側の遊びS1を設定しているものどうしの当接によって規制している。他方側の回動範囲R2は、雌部材Aにおける周壁15の他方側の端部15bと雄部材Bにおける雄嵌合部14とベルト繋ぎ部12との間の他方に形成した凹凸部13b、14bを関節部との他方側の肩部16bとの、他方側の遊びS2を設定しているものどうしの当接によって規制している。しかし、このようにした回動範囲Rを設定する遊びS(=S1+S2)や規制方式は別の方式によっても達成でき、具体的な方式は特に問わない。
【0020】
ここで、凹凸部13b、14bは前記関節機能を発揮するため、図1、図3に示すように平面視して円形としてある。しかし、これに限られることはなく、少なくとも凹部13bが円形であればよい。
【0021】
引っ掛かり緩和部Dは、凹凸部13b、14bの一方または双方に引っ掛かりを緩和する傾斜面やアール面を形成して実現でき、本実施の形態では図4に示すように凹部13b、凸部14bの双方に形成した丸みを持って面取りによりアール面13b3、14b3としてあり、これを傾斜面に変更することもできる。凹凸部13b、14bは、通常、嵌合面13a、14aに対して直角な立ち下がり、立ち上がりをなして形成されてベルトCなどの図4に示す引張り外力F0の方向に直交し凹凸部13b、14bどうしの係合が外れる向きの分力を発生させない抜け止め機能を発揮させるところ、アール面13b3、14b3や傾斜面はベルトCなどの引張り外力F0に対する傾き度に応じた図4に例示するような外力F0=分力F1+分力F2、分力F1=分力F3+分力F4の関係から、凹凸部13b、14bどうしの係合が外れる向きの分力F3を発生させ、アール面13b3、14b3の範囲、曲率、形状に応じ凹凸部どうしの引っ掛かり度を緩和するので、必要とされる限界外力に正しく応答できる。
【0022】
アール面13b3、14b3どうしは互いに密着していることと、嵌合面13a、14aからの立ち上がり部の接線が直角またはそれに近い設定であることと、によって、引張り外力F0に対して比較的大きな引っ掛かり力を示しながらも、アール面13b3、14b3の全域での平均的な分力成分F3によって凸部14bが凹部13bからふわっと押出されるようにして係合が解除され引っ掛かりがなくなるので、傾斜面を利用する場合限界外力に対応させる調整に比し簡単で確実なものとなる。
【0023】
本実施の形態での凹凸部13b、14bは図2、図4に示すように、雌雄嵌合部13、14のベルトCなどに平行な表側の嵌合面13a、14a間と裏側の嵌合面13a、14a間との双方に設けてある。これにより、凹凸部13b、14bどうしが係合して引っ掛かり合う抜け止め機能は、雌雄嵌合部13、14のベルトCなどに平行な表側の嵌合面13a、14a間と、裏側の嵌合面13a、14a間との、双方でバランスよく発揮される。従って、抜け止め機能が表裏の嵌合面13a、14a間で一方側に片寄るのを回避することができるし、抜け止めのための引っ掛かりが表側の嵌合面13a、14a間の凹凸部13b、14bと、裏側の嵌合面13a、14a間の凹凸部13b、14bとで分担されることにより引っ掛かり代を小さくして十分な抜け止め機能を発揮することができる。しかし、前記引っ掛かり緩和部Dは、一方の面、具体的には表側の嵌合面13a、14a間の凹凸部13b、14b間にだけ設けて、凹凸部13b、14bどうしの引っ掛かりの緩和が過度にならないようにしてある。この場合、引っ張り外力F0に対し表面側の凹凸部13b、14bの係合が先に外れることになるが、裏面側の凹凸部13b、14bによる引っ掛かりが一瞬残った状態になるが、引っ掛かりの偏りによる凹部13bに対する凸部14bの傾斜と、この凹凸部13b、14bの係合代が表側の凹凸部13b、14bの係合代よりも小さいこと、とによって少しの遅れをもって確実に係合が解除される。このとき、凸部14bの頂面と側周面との間の小さなアールが係合解除を促進する。もっとも、これに限られることはなく、表裏両側の凹凸部13b、14bに設けてもよい。
【0024】
ここで、凹部13bと凸部14bとを雌雄嵌合部13、14に対し逆の関係で設けることもできるが、図示例のように凹部13bを雌嵌合部13側に設けるのに、雌嵌合部13における表裏面片13c、13dの凹部13bは、少なくともその一方を雌部材Aの外面、つまり雌嵌合部13の外面まで貫通した穴としている。図1〜図5に示す例では裏面片13dの凹部13bを穴としてある。このように凹部13bが雌部材A、雌嵌合部13の外面まで貫通していると、雄部材Bの凸部14bが凹部13bに係合する様子を外部から観察することができる。また、表面片13cの凹部13bも貫通穴としてもよいが、図6に示すようにベルトCを連結して猫の首などに装着して使用するのに、凹凸部13b、14bどうしの嵌合部が外部に露出して異物の入り込みや他との引っ掛かり、外力などの影響で損傷するような原因にならないとも限らない。この意味で、図1〜図5に示す例のように表面片13cの凹部13bは貫通穴としないことにより、表面片13cが雌雄嵌合部13、14の嵌合部を外力から保護できる利点が得られる。
【0025】
以上のようなベルト連結具1によれば、雌雄部材A、Bの嵌合面13a、14a間に凹凸部13b、14bを有した雌雄嵌合部13、14どうしをそれらの一方または双方の弾性を利用して突き合わせ嵌合させれば、凹凸部13b、14bどうしが係合した既述の抜け止め状態となり、図6に示すように繋いだベルトCなどの両端間を連結して猫などに装着することができる。この連結状態から凹凸部13b、14bどうしの係合解除を伴い雌雄嵌合部13、14どうしの嵌合を外すことでベルトCの連結を解くことができる。猫などへの装着状態でベルトCが針金などに引っ掛かるなどして左右に振れて係合し合っている凹凸部13b、14bに対する引張り外力F0の向きが図5(a)と図5(b)との間で変化しても、雌雄嵌合部13、14はベルト面に平行な嵌合面13a、14a上の凹凸部13b、14bを関節部とした回動で引っ張り外力F0の向きが図5(a)(b)に示すように凹凸部13b、14bを通る線上にあるように追随して、しかも、引張り外力F0が凹凸部13b、14bの前記回動範囲Rの係合域に設けられた引っ掛かり緩和部Dから外れないようにするので、外力が限度以上となったとき引っ掛かり緩和部Dが拗れなどによる引っ掛かりなどなく確実に働いて、凹凸部13b、14bの係合解除を伴い雌雄嵌合部13、14の嵌合が外れるようになる。
【0026】
以上の結果、雌雄部材A、Bの雌雄嵌合部13、14をそれらの嵌合面13a、14a間にある凹凸部13b、14bの弾性的な係合を伴い突き合わせ嵌合してベルトCなどの両端を連結するのに、ベルトCが猫などに装着されて針金などに引っ掛かってベルトCに引張り力F0が働いた状態で係合している凹凸部13b、14bに対し左右に振れても、雌雄嵌合部13、14は凹凸部13b、14bを関節部として追随し引っ張り外力F0の向きが凹凸部13b、14bや凹凸部13b、14bの引っ掛かり緩和部Dから外れず、外力F0が限度以上となったとき引っ掛かり緩和部Dが凹凸部13b、14bの係合解除をもたらし雌雄嵌合部13、14の突き合せ嵌合を外すので、従来に増して猫などの安全が図れる。
【0027】
図7に示す実施の形態のベルト連結具101は、先のベルト連結具1の場合同様に雌雄部材A、Bの組合せからなるが、雄部材Bの雄嵌合部14にも先端側から凸部14bの位置をベルト繋ぎ部12側に越えるまで表裏間で切り込んだ切り込み部31を形成した点で、先の実施の形態のベルト連結具1と相違し、他は変わらないので共通する部分には同一の符号を付して重複する説明は省略する。雄嵌合部14はこのような切り込み部31により凸部14bを持った部分が二股状の表裏面片14c、14dに分割され、雌嵌合部13の表面片13cと裏面片13d間にそれらを凸部14bで表裏側に押し退けながら進入する際の反力で弾性的に押し寄せられるので、切り込み部31がない場合に比し雌雄嵌合部13、14を突合せ嵌合しやすくなる。
【0028】
もっとも、雄嵌合部14に切り込み部31を設けて、雌嵌合部13の側の切り込み部21を省略して雌雄嵌合部13、14を弾性嵌合させる嵌合構造とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は首輪に実用してベルトが針金などに引っ掛かったような場合に連結が外れる安全機能を十分に発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態に係るベルト連結具の1つの例を示す平面図である。
【図2】図1のベルト連結具の側面図である。
【図3】図1のベルト連結具の裏面図である。
【図4】図1のベルト連結具の縦断面図である。
【図5】図1のベルト連結具の雌雄部材間の回動範囲とそれに対応した係合域を示す平面図である。
【図6】図1〜図5のベルト連結具を用いた本発明の実施の形態に係る猫の首輪を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るベルト連結具の今1つの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
A 雌部材
B 雄部材
C ベルト
D 引っ掛かり緩和部
1、101 ベルト連結具
2 猫の首輪
11、12 ベルト繋ぎ部
13 雌嵌合部
14 雄嵌合部
13a、14a 嵌合面
13b 凹部
14b 凸部
13b3、14b3 アール面
13c、14c 表面片
13d、14d 裏面片
15 周壁
15a 一方側の端部
15b 他方側の端部
16a 一方側の肩部
16b 他方側の肩部
21、31 切り込み部
【出願人】 【識別番号】391027114
【氏名又は名称】株式会社ターキー
【出願日】 平成18年4月13日(2006.4.13)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝


【公開番号】 特開2007−282531(P2007−282531A)
【公開日】 平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願番号】 特願2006−110992(P2006−110992)