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【発明の名称】 ペットの糞処理用具
【発明者】 【氏名】田中 栄二

【要約】 【課題】排泄後の処理が容易なペットの排泄物処理用具の提供を目的とする。

【解決手段】ペットの排泄物処理用具1は、一端側に把手部3を有する用具本体2に、多数の収容袋8,8,8,・・・が順次破断可能に連結された収容袋帯6を保持する保持部5と、収容袋帯先端の収容袋6の開口部22を開口した状態で係止する係止部4とを備えた構成にしてある。また、用具本体2の他端側が筒状に形成され、該筒状の用具本体2内に保持部5が設けられ、用具本体2と略同軸心で収容袋帯6を巻いてなるロール体9が保持部5により保持され、ロール体9から送り出された収容袋帯6先端の収容袋8を係止部5近傍に引き出すための引出口11が用具本体2の他端側に形成されているものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に把手部を有する用具本体に、多数の収容袋が順次破断可能に連結された収容袋帯を保持する保持部と、収容袋帯先端の収容袋の開口部を開口した状態で係止する係止部とを備えたことを特徴とするペットの排泄物処理用具。
【請求項2】
用具本体の他端側が筒状に形成され、該筒状の用具本体内に保持部が設けられ、収容袋帯を巻いてなるロール体が用具本体と略同軸心で保持部に保持され、ロール体から繰り出された収容袋帯を係止部近傍に引き出すための引出口が用具本体の他端側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のペットの排泄物処理用具。
【請求項3】
ロール体から繰り出された収容袋帯をロール体の軸心方向略中央部に集束させて引出口に案内する集束部を備えていることを特徴とする請求項2に記載のペットの排泄物処理用具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットの糞処理用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、飼い犬等のペットの散歩に不可避の排泄物は飼い主による収集廃棄が義務化されつつある。そのため、飼い主たちは割り箸で摘み取る、スコップ等で掬い取る、手にビニール袋を被せて掴み取る、などの手段を採っている。しかしながら、これらの手段では直接糞に接触する不快感や不潔感を拭えない。これらの点にかんがみ、多様な器具が提案されてきた。
【0003】
例えば下記特許文献1記載の犬用糞処理器は、排泄物を掬い取るシャベル部と、掬い取った排泄物を収容する中空の本体ケースと、本体ケースに収容した排泄物がケースから飛び出すのを防止する逆止弁を設けた構造のものである。この犬用糞処理器は地面や歩道等に落ちた犬などのペットの排泄物を片手で簡便に処理できるものである。
【0004】
【特許文献1】実開平6−45444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1記載の犬用糞処理器ではシャベル部によって排泄物を掬い上げてケース自体に取り入れることとなるため、その後、排泄物を廃棄する際には、ケース内に道具を差し入れて掻き出さなければならなくなる。このようなペットの排泄物処理具では、ケース自体が汚れることになり実用的でない。また、排泄物を処分するときにもその排泄物を見なければならず、取り扱いに不快感を伴う。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、排泄後の処理が容易なペットの排泄物処理用具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るペットの排泄物処理用具は、一端側に把手部を有する用具本体に、多数の収容袋が順次破断可能に連結された収容袋帯を保持する保持部と、収容袋帯先端の収容袋の開口部を開口した状態で係止する係止部とを備えた構成にしてある。
【0008】
また、前記構成において、用具本体の他端側が筒状に形成され、該筒状の用具本体内に保持部が設けられ、用具本体と略同軸心で収容袋帯を巻いてなるロール体が保持部により保持され、ロール体から送り出された収容袋帯先端の収容袋を係止部近傍に引き出すための引出口が用具本体の他端側に形成されているものである。
【0009】
そして、前記した構成において、ロール体から送り出された収容袋帯先端の収容袋の少なくとも一部をロール体の軸心方向略中央部に集束させて引出口に案内する集束部が保持部に設けられているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るペットの排泄物処理用具によれば、ペットの排泄物を収容する多数の収容袋が順次破断可能に連結され、収容袋帯を構成し、この収容袋帯が用具本体に保持されており、使用時には収容袋帯先端の収容袋の開口部を開口した状態で係止部に係止するので、ペットの排泄後は排泄物を収容した収容袋を取り外して廃棄するだけでよいので、地面や歩道等に落下した排泄物を掬い上げるといった作業をする必要もなく、簡単にペットの排泄物を処分することができる。
【0011】
また、筒状に形成された用具本体の他端側に保持部が設けられ、この保持部によって収容袋帯を巻いてなるロール体が用具本体と略同軸心で保持され、ロール体から繰り出された収容袋帯を引き出すための引出口が形成されている場合は、新たに複数の収容袋を用具本体内部に収容する作業が非常に容易となり、また、嵩張らず、散歩などの際にも容易に所持することができる。
【0012】
そして、ロール体から送り出された収容袋帯をロール体の軸心方向略中央部に集束させて引出口に案内する集束部が保持部に設けられている場合は、ロール体の軸心方向に収容袋を引き出す際であっても、軸心方向に直角な向きに収容袋が引っ張られるため、ロール体から円滑に収容袋を取り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係るペットの排泄物処理用具1の斜視図、図2は前記ペットの排泄物処理用具1の縦断面図である。各図において、この実施形態に係るペットの排泄物処理用具1は、筒状の用具本体2を備え、用具本体2の一端側には把手部3を有し、他端側には保持部5を、他端側の先端に係止部4を備えている。
【0014】
用具本体2は全長が50cm〜150cm程度の筒状体であり、用具本体2aが用具本体2bの筒内に挿入されることで長手方向に伸縮自在となっている。用具本体2の長手方向中央部には係止部4を照らす小型の照明器具27が取り付けられている。把手部3は断面が直径2cm〜7cmの略円形状である。
【0015】
用具本体2の他端側の先端部から長手方向に10cm〜30cm程度の部分は断面が長径2cm〜15cm程度の楕円状に形成され、用具本体2bの内壁が、後述するロール体9を保持する保持部5となっている。また、他端側先端開口にはヒンジ部25を介して用具本体2bに固定された蓋部材7が設けられている。蓋部材7には掛止部26が設けられ、この掛止部26により用具本体2bの先端開口を蓋止めするよう掛止される。また、蓋部材7には略円形の貫通孔である引出口11が形成されている。
【0016】
図3に、用具本体2の他端側、受部14、ロール体9、及びロール体収容部18の分解斜視図を示す。図3に示すように保持部5は多数の収容袋8,8,8,・・・が連結された収容袋帯6を巻いてなるロール体9を保持する構造を有する。即ち、ペットの排泄物を収容する収容袋8は開口部22の周長が10cm〜60cmであり、30枚〜90枚程度といった多数の収容袋8,8,8,・・・が順次破断可能に連結されて収容袋帯6を構成する。この収容袋帯6が巻かれてロール体9を形成している。
【0017】
ロール体9は筒状のロール体収容部18に収容される。ロール体収容部18は軸心方向の長さが10cm〜30cmの断面略円形の筒状体であり、上端が開口し、下端が閉止している。但し、下端が開口していてもよい。また、ロール体収容部18の軸心方向略中央部に集束部10が設けられている。集束部10とはロール体収容部18に形成された略円形の貫通孔のことであり、集束部10からロール体収容部18の一方の先端開口までスリット12で連通している。スリット12のスリット幅は1mm〜5mm程度である。スリット12の先端開口近傍はスリット幅が大きくなり扇形に広がった拡開部13となっている。
【0018】
ロール体収容部18は受部14内に挿入される。図3においては、分解した構造を示しているが、受部14は用具本体2の筒状体内壁である保持部5に固定されている。受部14はロール体収容部18を内部に容易に挿入できるよう、その内径がロール体収容部18の外径より若干大きくなっている。また、受け部14にはその下端開口から上端近傍までスリット幅が10mm〜30mmのスリット15が形成され、スリット15の上端部はスリット幅方向中央部が下方に突出した突出部16を有している。図4に拡大して示すように、受部14の筒内にロール体収容部18が挿入された際、突出部16が拡開部13に当接して周方向固定するようになっている。
【0019】
ロール体9、ロール体収容部18、受部14、及び用具本体2の軸心が全て略同軸心となるよう保持部5によって保持される。また、ロール体収容部18及び受部14にそれぞれ形成されたスリット12,15が用具本体2他端側開口の断面略楕円形の長径に沿う向きに固定され、スリット12,15と筒状の用具本体2の側壁との間には空間部28が確保される。この空間部28内で集束部10により集束された収容袋帯6が取出口11に案内される。
【0020】
蓋部材7には、引出口11から引出された収容袋帯6先端の収容袋8の開口部22を開口した状態で係止する係止部4が取り付けられている。係止部4は可撓性の合成樹脂板又は金属板等からなり平面視一部切り欠いたリング状に形成されている。湾曲部分の周方向長さは8cm〜55cm程度であり、収容袋8の開口部22の周長より若干短くなっている。また、ペットが排泄する際にペットの後ろ足に係止部4が接触しないように、切欠き端部分は、前進してややすぼめて形成されていることが好ましい。
【0021】
引続き、ペットの排泄物処理用具1の動作につき、以下に説明する。収容袋6のロール体9がロール体収容部18に収容される。この際、ロール体9から引き出された収容袋帯6がスリット12を通されて集束部10に集束される。
【0022】
続いて、ロール体収容部18は用具本体2の他端開口から筒内に挿入されて受部14に装着される。この際、ロール体収容部18のスリット12と受部14のスリット15が一致するよう、受部14に対しロール体収容部18が周方向に位置決めされ、受部14の突出部16がロール体収容部18の拡開部13に当接する。これにより、ロール体収容部18が用具本体2内で回転するといった不具合を防止できる。
【0023】
収容袋帯6は集束部10に集束されて蓋部材7の引出口11まで案内され引出口11から用具本体2の筒外へ引出され、開口していた用具本体2の他端が蓋部材7により蓋止めされる。そして、最先端の収容袋8が係止部4の切り欠いた部分から係止部4に引き込まれた後、収容袋8の開口部22が開かれ係止部4の外方へ折り返されて係止部4上に係止される。即ち、係止部4の湾曲部分の周方向長さは収容袋8の開口部22の周長より若干短く、また、係止部4は可撓性材料により構成されているので、必要により係止部4を撓ませる等して収容袋8の開口部22を係止部4に覆い被せることにより収容袋8が係止される。
【0024】
図5にペットの排泄の際のペットの排泄物処理用具1の使用態様図を示す。ペットが排泄する際には本用具の利用者が把手部3を持ち、蓋部材7の一部を地面等に着けて、収容袋8の開口部22を係止した係止部4をペットの排泄位置に置く。そして、ペットの排泄物を収容袋8内に落下させた後、係止部4から収容袋8を外すと共に、排泄物を収容した収容袋8を次の収容袋8と連結部分で破断して分離し、排泄物入りの収容袋8を廃棄する。更に、次回のペットの排泄物処理の際には収容袋帯6を引出口11から引き出し、先端の収容袋8の開口部22を開いて、係止部4に係止すればよい。
【0025】
以上より、本実施形態に係るペットの排泄物処理用具1によれば、ペットの排泄物を収容する多数の収容袋8,8,8,・・・が順次破断可能に連結されて、収容袋帯6を構成し、この収容袋帯6が用具本体2の保持部5内に保持されているので、ペットの排泄の度に新たな収容袋8を別途準備し所持するといった必要がない。また、排泄物の処分は係止部4に係止されていた収容袋8を取り外して廃棄するだけでよいので、非常に簡単にペットの排泄物を処分することができる。よって、地面や歩道等に落下した排泄物を掬い上げるといった作業をする必要がなく、直接糞に接触することで生じる不快感や不潔感も軽減できる。
【0026】
また、用具本体2の他端側が筒状に形成され、該筒状の用具本体2内に保持部5を備え、収容袋帯6を巻いてなるロール体9が保持部5により保持され、ロール体9から繰り出された収容袋帯6を係止部4近傍に引き出すための引出口11が用具本体2の他端側に形成されているので、複数の収容袋8,8,8,・・・を新たに用具本体内部に収容する作業が非常に容易となる。また、複数の収容袋8,8,8,・・・を用具本体2内に収容しているにもかかわらず、嵩張らず、散歩などの際にも容易に所持することができる。
【0027】
また、用具本体2は用具本体2aが用具本体2b内に収容されることにより、伸縮自在に構成されているので、ペットが排泄行為を行っていないときには小さくして嵩張らずに所持、保管をすることができる。また、ロール体収容部18に拡開部13が、受部14に突出部16がそれぞれ設けられているので、ロール体収容部18及び受部14の各々のスリット12,15が一致するように受部14の筒内にロール体収容部18が挿入されると、受部14の突出部16はロール体収容部18の拡開部13と当接することとなる。これにより、ロール体収容部18は用具本体2内で回転せず、収容袋帯6を円滑に引き出すことができる。
【0028】
そして、ロール体9の軸心方向略中央部に収容袋帯6を集束させる集束部10が設けられている。よって、ロール体9の軸心方向と平行方向になるよう引出口11から収容袋帯6を引き出そうとする場合であっても、収容袋帯6がロール体9の軸心方向略中央部に集束され、その結果、ロール体9の軸心方向に直角な向きに収容袋帯6が引っ張られこととなり、ロール体9から円滑に収容袋帯6を引き出すことができる。
【0029】
尚、上記の実施形態では、用具本体2の全体が筒状に形成されていたが、本発明のペットの排泄物処理用具はこれに限定されるものでなく、例えば全体又は一部が中実棒状、針金状、板状等であってもよい。また把手部3は断面が直径2cm〜7cmの略円形状であったが、手で握ることのできる大きさ、形状であれば他の大きさでもよく、形状も断面矩形状や多角形状の筒状であってもよく、中実棒状、針金状、板状等であってもよい。
【0030】
また、保持部5は断面楕円形状の筒状体内壁としたが、収容袋帯6を保持できれば、断面矩形状や多角形状の筒状体内壁又は外壁であってもよく、中実棒状、針金状、板状等の部材であってもよい。
【0031】
また、ロール体9を保持部5によって保持する際にロール体9と保持部5との間に介在する部材は上記ロール体収容部18及び受け部14に限定されず、図6に示す構成のものであってもよい。即ち、図6はロール体9を保持部5によって保持する際にロール体9と保持部5との間に介在する部材の他の実施形態を示す正面図である。同図(a)は、金属製の線条により構成されたロール体支持部19aが平面視略円形の底部20の中心を貫通し、この線条が折り返され、ロール体9の軸心方向略中央部にあたる部分に集束部10aが形成されたものである。集束部10aは線条が側面視略円形に一回転半巻かれてなる構造を有する。そして、ロール体9の軸心がロール体支持部19aに回動自在に軸支され、ロール体9からの収容袋帯6が略円形状の集束部10aの中を通され下向きに引き出されて使用される。
【0032】
また同図(b)は、金属製の線条により構成されたロール体支持部19bが平面視略円形の頂部21の中心を貫通し、この線条が折り返され、ロール体9の軸心方向略中央部にあたる部分に集束部10bが設けられたものである。集束部10bの形状は正面視略J字状である。そして、ロール体9の軸心がロール体支持部19bに回動自在に軸支され、ロール体9からの収容袋帯6が集束部10bに係止され、その後下向きに引き出され使用される。
【0033】
また、同図(c)は、平断面略円形筒状のロール体収容部18cの軸方向中央部に、集束部10cが設けられている。集束部10cは側壁の曲面に対し略直角に凸設され、上面にV字状の受け部が形成されている。尚、この受け部はU字状や他の形状であってもよい。集束部10c近傍からロール体収容部18cの上端までスリット幅1mm〜20mm程度のスリット12cが形成されている。そして、ロール体9がロール体収容部18cの上面開口からその内部に収容され、収容袋帯6がスリット12cから引き出されて集束部10cのV字状の受け部によって係止され、その後下向きに引き出されて使用される。
【0034】
尚、前記したロール体収容部18,18c,19a,19bや受部14を省略することも可能である。即ち、収容袋帯6を線条部材のようにして順次巻いていくか、又は、不規則に集合させて塊状にし、何も介さずに保持部5により保持させてもよい。これらによって、構造がより簡単となり製造コストも軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係るペットの排泄物処理用具の斜視図である。
【図2】前記ペットの排泄物処理用具の縦断面図である。
【図3】前記ペットの排泄物処理用具の用具本体の他端側における分解斜視図である。
【図4】前記ペットの排泄物処理用具のロール体収容部及び受部の部分拡大図である。
【図5】前記ペットの排泄物処理用具の使用態様図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るペットの排泄物処理用具のロール体収容部の正面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 ペットの排泄物処理用具
2 用具本体
3 把手部
4 係止部
5 保持部
6 収容袋帯
8 収容袋
9 ロール体
10 集束部
11 引出口
【出願人】 【識別番号】506122763
【氏名又は名称】田中 栄二
【出願日】 平成18年4月11日(2006.4.11)
【代理人】 【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳


【公開番号】 特開2007−275011(P2007−275011A)
【公開日】 平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願番号】 特願2006−108543(P2006−108543)