トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 耳票
【発明者】 【氏名】力丸 正巳

【氏名】山村 雅人

【要約】 【課題】この発明は、牛等の家畜の耳殻がちぎれることを防止すると共に、耳標自体の再利用を防止できる構造を有する耳標を提供する。

【解決手段】この発明は、家畜、特に牛の耳に装着され、その牛の個体を識別するための手段を具備する一対のプレートからなり、一方のプレートに設けられる槍状部と、他方のプレートに設けられ、前記槍状部が押し込まれて嵌止される嵌止部からなる耳標において、前記槍状部の基部周縁に沿って環状の溝部を形成したことにある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜、特に牛の耳に装着され、その牛の個体を識別するための手段を具備する一対のプレートからなり、一方のプレートに設けられる槍状部と、他方のプレートに設けられ、前記槍状部が押し込まれて嵌止される嵌止部からなる耳標において、
前記槍状部の基部周縁に沿って環状の溝部を形成したことを特徴とする耳標。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、家畜、特に牛の耳に装着され、その牛に関する情報を読み込むための符号が付される一対のプレートからなり、一方のプレートに設けられる槍状部と、他方のプレートに設けられ、前記槍状部が押し込まれて嵌止される嵌止部からなる耳標に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、家畜を個体識別するために家畜の耳に耳標を取り付けることは公知である。この特許文献1では、この耳標の少なくとも一つの面に管理部門に用意された多数桁の家畜登録番号を印刷し、各農場において家畜の個体識別を容易に行えるようにしたものである。
【0003】
特許文献2に開示される家畜等の耳標は、耳殻を貫通可能な貫通手段が形成された雄プレートと、前記貫通手段と係着可能な係着手段が形成された雌プレートからなり、その雄プレートと雌プレートは適宜の部位で連結されていると共に、その連結部がそれぞれのプレート面の肉厚より薄く形成されているものである。
【0004】
特許文献3に開示される動物用耳標は、無線通信により動物の個体を識別する耳標であり、動物の耳殻を貫通する芯杵の先端部を槍状部とすると共に後部に抜け止め部材としての第1のフランジを設けた動物用耳標本体と、この槍状部が嵌入する掛止孔を設け、且つ、前記第1のフランジの反対側に位置する第2のフランジを形成した留め具との組み合わせからなり、前記第1のフランジ、前記第2のフランジともに皿状又は腕状として動物の耳殻への当接縁部を有すると共に、前記動物用耳標本体にアンテナを接続した電子情報記録媒体としての無線自動認識ICチップを埋設したものである。
【特許文献1】WO 00/33648
【特許文献2】特開2004−344085号公報
【特許文献3】特開2005−224214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、従来の耳標は、基本的に耳殻を貫通する槍状部を掛止孔に嵌入することによって動物に装着されるもので、動物が亡くなるまで装着され続けなければならないものである。また、簡単に取り外しができると、途中で交換されたり、情報が書き換えられたりする可能性があるため、基本的に一度取り付けたら容易に取り外せない構造となっている。さらに、この取り外せない構造ゆえに、耳標が破損しても耳殻に耳標の装着部のみが残った状態になったり、動物の耳殻がちぎれたりするという問題点もあった。
【0006】
このため、この発明は、牛等の家畜の耳殻がちぎれることを防止すると共に、耳標自体の再利用を防止できる構造を有する耳標を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、この発明は、家畜、特に牛の耳に装着され、その牛の個体を識別するための手段を具備する一対のプレートからなり、一方のプレートに設けられる槍状部と、他方のプレートに設けられ、前記槍状部が押し込まれて嵌止される嵌止部からなる耳標において、前記槍状部の基部周縁に沿って環状の溝部を形成したことにある。
【0008】
これは、槍状部が形成されるプレートの槍状部の基部周辺の強度を他の箇所よりも弱く形成することを意味する。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、耳標を構成する一対のプレートを耳標に装着した後において、耳標の所定値以上の負荷が生じた場合に、耳標を装着するための槍状部の基部が破損するために、牛等の家畜の耳殻のちぎれを防止することができると共に、外れた耳標が再利用不可能となるため、耳標の交換等の不正行為を防止することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
【実施例】
【0011】
図1に示すように、本願発明の実施例に係る耳標1は、装着される牛等の家畜の個体識別情報が付される一対のプレート2,3からなり、その一対のプレート2,3は切断可能に両者を接続する接続部4を介して一体に形成される。
【0012】
一方のプレート2は、雄側プレートであり、バーコード等の固定識別情報が付される雄側プレート本体部2Aと、この雄側プレート本体部2Aから延出する雄側プレート装着部2Bとによって構成され、雄側プレート装着部2Bの先端には、装着部の一方を構成する槍状部5が前記雄側プレート装着部2Bに対して垂直に突出形成されるものである。
【0013】
また。他方のプレート3は、雌側プレートであり、バーコード等の固定識別情報が付される雌側プレート本体部3Aと、この雌側プレート本体部3Aから延出する雌側プレート装着部3Bとによって構成され、雌側プレート装着部3Bの先端には、装着部の他方を構成し、前記槍状部5が嵌入される嵌着部6が前記雌側プレート装着部3Bに対して垂直に突出形成されるものである。
【0014】
前記槍状部5は、例えば図2及び図3に示すように、前記雄側プレート装着部2Bから、雄側プレート装着部2Bに垂直に突出する円筒状の基部51と、槍状に尖って形成されると共に背面に係止面53を有する先端部54と、この先端部54の係止面53を形成するように前記基部51から先端部54にかけて径が小さくなる縮径部52とによって構成される。
【0015】
また、前記嵌着部6は、例えば図2に示すように、実質的には、前記雌側プレート装着部3Bの先端に一体形成された肉厚部3Cから雌側プレート装着部3Bに対して垂直に突出形成されると共に、導入孔61、嵌着孔62及び先端保持孔64から構成され、前記雌側プレート装着3Bに対して垂直に穿設される嵌着孔60を具備する。このため、前記肉厚部3Bに形成された導入孔61は、前記槍状部5の縮径部52と対応して漸次径が小さくなるように形成される。さらに、前記嵌着孔62の周囲に形成された薄壁部63は、前記先端部54が挿入された時に破損して前記嵌着孔62を拡大させ、前記肉厚部3Bの端面に、前記槍状部5の係止面53が当接する嵌着面67を形成する。さらに、前記先端保持孔64に挿入された先端部54は、該先端保持孔64を画成する先端保持部65によって保持固定される。尚、先端保持部65は、放射状に延出する複数の保持壁66によって前記嵌着部6に固定される。
【0016】
これによって、槍状部5が前記嵌着部6に嵌着器具で嵌着された場合、槍上部5は前記耳標1を破損させることなく、嵌着部6から取り外すことはできないものである。
【0017】
以上の構成の耳標1において、本願発明は、前記槍状部5の基部51の周縁に沿って、前記雄側プレート装着部2Bに所定の幅と深さを有する溝部7を形成することにある。これによって、溝部7が形成された槍状部5の延出部分の強度を他の部分と比較して弱くすることができるものである。
【0018】
これによって、槍状部5が前記嵌着部6に嵌着された場合において、耳標1が取り付けられた牛等の家畜に何らかのアクシデント(例えば耳標が木等に引っ掛かる、牛同士が喧嘩をしてお互いの耳標が引っ掛かる等)が発生して、耳標1に所定以上の負荷がかかった場合、牛等の家畜の耳殻がちぎられる前に、前記溝部7の部分が破損するため、耳標が耳殻から外れ、耳殻の破損を防止できるものである。
【0019】
また、槍状部5が嵌着部6に嵌着された状態で、耳標1が耳殻から抜け落ちるため、落ちた耳標1の不正な再利用を防止できるものである。また、槍状部5を無理に外そうとした場合には、同様に溝部7が破損するため、槍状部5が嵌着部6に嵌着された状態で破損するため、不正な再利用を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本願発明の実施例に係る耳標の概略構成図である。
【図2】耳標の槍状部、嵌着部及び耳標を装着する状態を示した説明断面図である。
【図3】槍状部の構成を示した説明斜視図である。
【符号の説明】
【0021】
1 耳標
2 雄側プレート
2A 雄側プレート本体部
2B 雄側プレート装着部
3 雌側プレート
3A 雌側プレート本体部
3B 雌側プレート装着部
3C 肉厚部
4 接続部
5 槍状部
6 嵌着部
7 溝部
【出願人】 【識別番号】506119729
【氏名又は名称】株式会社ラウンドパワー
【出願日】 平成18年4月7日(2006.4.7)
【代理人】 【識別番号】100069073
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 和保

【識別番号】100102613
【弁理士】
【氏名又は名称】小竹 秋人


【公開番号】 特開2007−274967(P2007−274967A)
【公開日】 平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願番号】 特願2006−105759(P2006−105759)