| 【発明の名称】 |
釣竿 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邊 正憲
【氏名】小斎 秀範
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、第2の竿管に対する応力集中を緩和でき、第2の竿管の破損を防止できる釣竿を得ることにある。
【解決手段】釣竿1は、第1の竿管2と、この第1の竿管2よりも径が小さい第2の竿管3とを同軸状に継ぎ合わせて構成される。第1の竿管2は、第2の竿管3が取り外し可能に挿入される開口7を規定する端縁10を有し、この端縁10に連なる第1の竿管2の内周面2aに、第1および第2の竿管2, 3よりも軟らかい弾力を有する材料で造られた弾性部材13を設けている。弾性部材13は、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた時に、少なくとも第1の竿管2の端縁10を覆うように第1の竿管2と第2の竿管3との間に介在される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の竿管と、この第1の竿管よりも径が小さい第2の竿管とを同軸状に継ぎ合わせる釣竿であって、 上記第1の竿管は、上記第2の竿管が取り外し可能に挿入される開口を規定する端縁を有し、この端縁に連なる上記第1の竿管の内周面に、上記第1および第2の竿管よりも軟らかい弾力を有する材料で造られた弾性部材を設け、 この弾性部材は、上記第1の竿管と上記第2の竿管とを継ぎ合わせた時に、少なくとも上記第1の竿管の端縁を覆うように上記第1の竿管と上記第2の竿管との間に介在されることを特徴とする釣竿。 【請求項2】 請求項1の記載において、上記弾性部材は、上記第1の竿管の開口から上記第1の竿管の外に突出する突出部を有することを特徴とする釣竿。 【請求項3】 請求項1の記載において、上記第1の竿管は、上記開口が位置する継ぎ端部を有し、上記弾性部材は、上記継ぎ端部を上記第1の竿管の外側から連続して覆う延長部を有することを特徴とする釣竿。 【請求項4】 請求項1又は請求項2の記載において、上記第1の竿管は、上記開口が位置する継ぎ端部を有し、この継ぎ端部に対応する上記第1の竿管の内周面に周方向に連続する凹部を形成するとともに、この凹部に上記弾性部材を取り付けたことを特徴とする釣竿。 【請求項5】 請求項4の記載において、上記第1の竿管の継ぎ端部の肉厚は、上記第1の竿管の基本的な肉厚よりも薄いことを特徴とする釣竿。 【請求項6】 請求項4の記載において、上記第1の竿管の継ぎ端部を補強する補強部材をさらに備えていることを特徴とする釣竿。 【請求項7】 請求項6の記載において、上記補強部材は、上記弾性部材に埋め込まれていることを特徴とする釣竿。 【請求項8】 請求項4の記載において、上記凹部は、上記第1の竿管の軸方向に沿う底面を有し、この凹部の底面と上記第1の竿管の内周面との間の境界部分に、上記第1の竿管の径方向に沿う段差が形成されていることを特徴とする釣竿。 【請求項9】 請求項8の記載において、上記凹部の底面は、上記開口の方向に進むに従い上記第1の竿管の径方向外側に向けて傾斜するテーパ面であることを特徴とする釣竿。 【請求項10】 請求項1又は請求項2の記載において、上記弾性部材は、上記第2の竿管の外周面と向かい合う内周面を有し、この弾性部材の内周面は、上記開口の方向に進むに従い上記第2の竿管の外周面から遠ざかる方向に傾斜し、上記第1の竿管と上記第2の竿管とを継ぎ合わせた時に、上記弾性部材の内周面と上記第2の竿管の外周面との間に隙間が形成されることを特徴とする釣竿。 【請求項11】 請求項1又は請求項2の記載において、上記弾性部材は、上記第1の竿管に対し取り外し可能であることを特徴とする釣竿。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、複数の竿管を軸方向に継ぎ合わせて構成される釣竿に係り、特に竿管同士の継ぎ合わせ部分の構造に関する。 【背景技術】 【0002】 例えばツーピース形のキャスティングロッドは、グリップを有する手元側の元竿管と、穂先側に位置する穂先竿管とを備えている。元竿管および穂先竿管は、例えば繊維強化樹脂のような可撓性を有する材料によって造られている。 【0003】 この種の元竿管と穂先竿管との継ぎ方としては、並継ぎ、印ろう継ぎ、逆並継ぎが知られており、その中でも竿管のテーパを利用した並継ぎが最もポピュラーな継ぎ方となっている。 【0004】 並継ぎのキャスティングロッドでは、元竿管の先端内径が穂先竿管の後端外径よりも大きいとともに、この元竿管の先端に、穂先竿管の後端が挿入可能な開口を有する継ぎ端部が形成されている。そのため、元竿管と穂先竿管との継ぎ合わせ部分では、元竿管の継ぎ端部の内側に穂先竿管が嵌まり込んでいる(例えば、特許文献1参照)。 【0005】 さらに、従来のキャスティングロッドでは、元竿管の継ぎ端部の外周面に口金を装着したり糸を巻き付けることで、継ぎ端部を補強している。これにより、元竿管の継ぎ端部の強度が向上し、開口の割れや変形を抑えることができる。 【特許文献1】特開2004−24173号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 元竿管の継ぎ端部は、穂先竿管が差し込まれる開口を規定する端縁を有している。端縁は、元竿管の内周面と端面とで規定される角部によって形成され、この角部は、エッジ状に尖っていることが多い。 【0007】 このような構成によると、元竿管と穂先竿管とを継ぎ合わせた時に、穂先竿管の外周面が元竿管の尖った端縁によって取り囲まれた状態となる。そのため、魚釣の最中に穂先竿管が大きく撓むようなことがあると、穂先竿管の外周面に元竿管の尖った端縁が強く押し付けられる。 【0008】 特に端縁が位置する元竿管の継ぎ端部は、割れ防止用の補強により曲げ剛性が高いので、継ぎ端部の内周面に穂先竿管の外周面が押し付けられると、元竿管の端縁が穂先竿管の外周面に食い込むような状態となる。 【0009】 この結果、穂先竿管を撓ませようとする大きな負荷が元竿管と穂先竿管との継ぎ合わせ部分に加わった時に、穂先竿管の外周面に元竿管の端縁を介してせん断力が作用する。よって、穂先竿管のうち端縁に対応する部分に応力が集中するのを避けられず、この穂先竿管が元竿管の端縁との接触部分を支点として破損するといった不具合が生じてくる。 【0010】 本発明の目的は、第1の竿管と第2の竿管とを継ぎ合わせた状態において、第2の竿管に対する応力集中を緩和でき、第2の竿管の破損を防止できる釣竿を得ることにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る釣竿は、 第1の竿管と、この第1の竿管よりも径が小さい第2の竿管とを同軸状に継ぎ合わせる釣竿であって、 上記第1の竿管は、上記第2の竿管が取り外し可能に挿入される開口を規定する端縁を有し、この端縁に連なる上記第1の竿管の内周面に、上記第1および第2の竿管よりも軟らかい弾力を有する材料で造られた弾性部材を設け、この弾性部材は、上記第1の竿管と上記第2の竿管とを継ぎ合わせた時に、少なくとも上記第1の竿管の端縁を覆うように上記第1の竿管と上記第2の竿管との間に介在されることを特徴としている。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、例えば第2の竿管を撓ませようとする大きな負荷が第1の竿管と第2の竿管との継ぎ合わせ部分に作用した場合、弾性部材が第1の竿管の端縁との接触により変形して負荷を吸収する。 【0013】 この結果、第1の竿管の端縁から第2の竿管に加わるせん断力が緩和され、第2の竿管のうち第1の竿管の端縁に対応する部分に応力が集中し難くなる。よって、釣竿の継ぎ合わせ部分での第2の竿管の破損を防止することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図3に基づいて説明する。 【0015】 図1は、例えばキャスティングロッドのような釣竿1を開示している。釣竿1は、元竿管となる第1の竿管2と、穂先竿管となる第2の竿管3とを備えている。第1および第2の竿管2,3は、例えば強化繊維に合成樹脂材料を含浸させた繊維強化プリプレグを用いて中空の円筒状に成形されており、夫々可撓性を有している。 【0016】 本発明において、第1の竿管2は元竿管に特定されるものではなく、例えば元竿管と穂先竿管との間に位置する中竿管であってもよい。さらに、釣竿1にしてもキャスティングロッドに限らず、例えば船竿でもよいとともに、その竿管の継ぎ数も2に限らない。 【0017】 第1の竿管2と第2の竿管3は、並継ぎ方式により同軸状に継ぎ合わされている。この並継ぎを実現するため、第1の竿管2は、その先端に第1の継ぎ端部4を有するとともに、第2の竿管3は、その後端に第2の継ぎ端部5を有している。第1の継ぎ端部4の内径は、第2の継ぎ端部5の外径よりも大きく形成されている。したがって、第2の竿管3の第2の継ぎ端部5は、第1の竿管2の継ぎ端部4の内側に所定の締め代で嵌まり込むようになっている。 【0018】 図2および図3に示すように、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4は、第2の竿管3の第2の継ぎ端部5が取り外し可能に差し込まれる開口7と、この開口7に連なる凹部8とを有している。凹部8は、第1の竿管2の内周面2aに形成されている。凹部8は、第1の竿管2の周方向に連続するとともに、第1の竿管2と同軸状をなしている。 【0019】 さらに、凹部8は、第1の竿管2の軸方向に沿って延びている。この凹部8の軸方向の長さLは、第1の竿管2の基本的な肉厚T1よりも大きくなっている。ここで基本的な肉厚T1とは、開口7から第1の竿管2の軸方向に長さLだけ入り込んだ位置の第1の竿管2の肉厚のことを意味している。 【0020】 凹部8は、第1の竿管2の軸方向に沿う底面9を有している。底面9は、第1の竿管2の軸線O1と平行であり、これにより、凹部8の深さdが凹部8の全長に亘って一定となっている。凹部8の底面9は、第1の竿管2の端面2bに開口しており、実質的に第1の竿管2の内周面2aの一部となっている。凹部8の底面9と第1の竿管2の端面2bとが交差する部分は、略直角に尖る端縁10となっている。端縁10は、第1の継ぎ端部4の開口7を規定している。 【0021】 第1の竿管2の内周面2aと凹部8の底面9との境界部分に第1の竿管2の径方向に沿う段差11が形成されている。段差11は、上記端縁10よりも第1の竿管2の内側に入り込んでいる。 【0022】 このため、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の肉厚T2は、凹部8の深さdに対応する分だけ第1の竿管2の基本的な肉厚T1よりも薄くなっている。この肉厚の減少に対応するように、第1の継ぎ端部4の曲げ剛性は、第1の竿管2の基本的な曲げ剛性よりも小さくなっている。 【0023】 第1の継ぎ端部4の凹部8に円筒状の弾性部材13が取り付けられている。弾性部材13は、例えばゴム、エラストマー、EVA樹脂あるいはコルクのような材料で造られており、第1および第2の竿管2,3よりも柔軟であり、かつ弾力を有している。弾性部材13は、凹部8の底面9に接着剤や両面接着テープを用いて固着したり、あるいは第1の竿管2の成形時に凹部8に一体的に組み込むことが可能であり、第1の竿管2に対する取り付け方は任意である。 【0024】 弾性部材13は、その内径が第1の竿管2の内径よりもやや小さく形成されている。弾性部材13の内周面13aは、第1の竿管2の内周面2aよりも径方向内側に張り出している。弾性部材13の内周面13aは、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた時に、第2の竿管3の外周面3aに弾性的に接触する。 【0025】 弾性部材13は、突出部14を有している。突出部14は、第1の継ぎ端部4の開口7から第1の竿管2の外に突出している。このため、弾性部材13の突出部14は、開口7を規定する尖った端縁10を第1の継ぎ端部4の内側から覆い隠している。 【0026】 さらに、突出部14の突出端は、円弧状に形成されている。これにより、突出部14の突出端では、弾性部材13の内径が次第に拡がっており、この弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を容易に挿入し得るようになっている。 【0027】 第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせるには、まず、第2の竿管3の第2の継ぎ端部5の先端を円筒状の弾性部材13の内側に挿入する。この挿入により、第2の継ぎ端部5が弾性部材13の内周面13aに接触するとともに、弾性部材13を径方向に押し広げながら弾性部材13を貫通し、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の内側に導かれる。 【0028】 この結果、図1に示すように、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5が所定の締め代で嵌まり込み、第1の竿管2と第2の竿管3とが同軸状に連結される。 【0029】 第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた状態では、弾性部材13が第1の継ぎ端部4と第2の継ぎ端部5との間で圧縮されるとともに、開口7を規定する尖った端縁10を第2の継ぎ端部5の方向から覆っている。 【0030】 このため、例えば釣りの最中に第2の竿管3を撓ませようとする大きな負荷が第1の竿管2と第2の竿管3との継ぎ合わせ部分に作用した場合、弾性部材13が第1の竿管2の端縁10との接触により変形し、上記負荷を吸収する。 【0031】 言い換えると、弾力を有する弾性部材13が端縁10から第2の継ぎ端部5に加わる力を緩和することになり、第2の継ぎ端部5に局部的に大きなせん断が作用し難くなる。この結果、第2の竿管3のうち第1の竿管2の端縁10に対応する部分に応力集中が発生するのを回避することができ、釣竿1の継ぎ合わせ部分での第2の竿管3の破損を防止することができる。 【0032】 さらに、第1の実施の形態によると、弾性部材13は、第1の継ぎ端部4の開口7から第1の竿管2の外に突出する突出部14を有している。このため、第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を開口7に挿入する時に、第2の継ぎ端部5は、突出部14に取り囲まれた状態で開口7に導かれることになり、第2の継ぎ端部5の先端が第1の継ぎ端部4の端縁10や第1の竿管2の端面2bに直に突き当たるのを回避できる。 【0033】 したがって、弾性部材13の突出部14で第1の継ぎ端部4の開口7の周囲を保護することができ、第1および第2の継ぎ端部4,5の割れや傷付きを防止できる。 【0034】 第1の実施の形態によると、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わす時に、第2の継ぎ端部5は弾性部材13を径方向に押し広げながら弾性部材13を貫通する。この際、例えば弾性部材13と第2の継ぎ端部5との接触部分に生じる摺動抵抗が大き過ぎると、弾性部材13が第2の継ぎ端部5と一緒に凹部8の終端に向けて押し込まれたり、変形することがあり得る。 【0035】 特に弾性部材13が凹部8から剥離したり、開口7よりも第1の継ぎ端部4の内側にずれてしまうと、尖った端縁10が開口7に露出することになる。 【0036】 しかるに、第1の実施の形態の弾性部材13は、開口7から第1の竿管2の外に突出する突出部14を有するので、たとえ弾性部材13が第1の継ぎ端部4の内側に押し込まれたとしても、突出部14が尖った端縁10を第1の竿管2の内側から覆い隠す。 【0037】 したがって、尖った端縁10が第2の竿管3の外周面3aに直に接することはなく、第2の竿管3の破損をより確実に防止できる。 【0038】 さらに、弾性部材13の内径と第2の竿管3の第2の継ぎ端部5の外径を相対的に調節することで、弾性部材13と第2の継ぎ端部5との間の締め代を自由に設定できる。これにより、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた時の第1および第2の竿管2,3の嵌合長を管理することができる。 【0039】 加えて、第1の継ぎ端部4のうち開口7に対応する部分の肉厚T2は、第1の竿管2の基本的な肉厚T1よりも薄いので、第1の継ぎ端部4の曲げ剛性が小さく抑えられている。このため、例えば第2の竿管3を撓ませようとする大きな負荷が第2の継ぎ端部5から第1の継ぎ端部4に加わった場合、第1の継ぎ端部4が変形し易くなる。 【0040】 したがって、開口7を規定する尖った端縁10が第2の継ぎ端部5に強く押し付けられることはなく、第2の継ぎ端部5に対する応力集中を緩和できる。よって、釣竿1の継ぎ合わせ部分での第2の竿管3の破損をより確実に防止することができる。 【0041】 本発明は、上記第1の実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。 【0042】 例えば、図4は本発明の第2の実施の形態を開示している。 【0043】 第2の実施の形態は、凹部8および弾性部材13の形状が上記第1の実施の形態と相違している。これ以外の第1の竿管2の構成は、第1の実施の形態と同様である。 【0044】 図4に示すように、凹部8の底面9は、段差11から開口7の方向に進むに従い第1の竿管2の径方向外側に向けて傾斜するテーパ面21となっている。これにより、凹部8の深さdが開口7から段差11の方向に進むに従い連続的に減少している。この結果、凹部8の底面9と第1の竿管2の内周面2aとの境界部分での第1の竿管2の肉厚T3は、第1の竿管2の基本的な肉厚T1に近づくように増加している。 【0045】 さらに、凹部8に取り付けられる弾性部材13にしても、その外周面13bが凹部8の底面9に沿うように傾斜するテーパ面22となっている。そのため、弾性部材13の肉厚は、端縁10に対応する位置で最も大きく、段差11に対応する位置で最も小さくなっている。 【0046】 このような構成によると、凹部8の底面9をテーパ面21とすることで、凹部8の底面9と第1の竿管2の内周面2aとの境界部での第1の竿管2の断面形状の急激な変化を防止できる。このため、凹部8の底面9と第1の竿管2の内周面2aとの境界部に対する応力集中を緩和でき、この境界部での第1の竿管2の破損を防止できる。 【0047】 図5ないし図7は、本発明の第3の実施の形態を開示している。 【0048】 第3の実施の形態は、弾性部材13の形状に関する事項が上記第1の実施の形態と相違している。これ以外の釣竿1の構成は、基本的に第1の実施の形態と同様である。 【0049】 図5ないし図7に示すように、弾性部材13は、その突出部14から第1の竿管2の径方向外側に向けて張り出すフランジ部31を有している。フランジ部31は、弾性部材13と一体化されており、第1の竿管2の端面2bを第1の竿管2の外側から連続して覆っている。フランジ部31の外径は、第1の竿管2の外径と同等となっている。 【0050】 このような構成によると、弾性部材13のフランジ部31によって第1の竿管2の端面2bを保護することができる。そのため、例えば第2の竿管3を第1の竿管2に継ぎ合わせる時に、第2の継ぎ端部5との干渉による第1の竿管2の端面2bの傷付きを防止できる。 【0051】 それとともに、弾性部材13のフランジ部31が第1の竿管2の端面2bに引っ掛かった状態となるので、弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を挿入する時に、弾性部材13が段差11の方向にずれ動き難くなる。このため、弾性部材13を第1の竿管2の第1の継ぎ端部4にしっかりと保持することができ、弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を安定して挿入することができる。 【0052】 図8は、本発明の第4の実施の形態を開示している。 【0053】 第4の実施の形態は、上記第3の実施の形態を発展させたものであって、この第4の実施の形態では、凹部8の底面9が段差11から開口7の方向に進むに従い第1の竿管2の径方向外側に向けて傾斜するテーパ面41となっている。さらに、凹部8に取り付けられる弾性部材13にしても、その外周面13bが凹部8の底面9に沿うように傾斜するテーパ面42となっている。 【0054】 この結果、弾性部材13の肉厚は、開口7から段差11の方向に進むに従い連続的に減少している。 【0055】 このような構成によると、フランジ部31の存在により弾性部材13の厚さが開口7よりも外側で最も大きくなるので、開口7の周囲での弾性部材13の剛性が向上する。したがって、弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を挿入する際に、弾性部材13の過度の変形が抑えられ、第2の継ぎ端部5の挿入作業をより容易にかつ安定して行うことができる。 【0056】 図9は、本発明の第5の実施の形態を開示している。 【0057】 第5の実施の形態は、上記第3の実施の形態をさらに発展させたものであって、弾性部材13のフランジ部31の外周部に第1の継ぎ端部4の外周面4aに被さるように延長された延長部51が形成されている。延長部51は、第1の継ぎ端部4の周方向に連続するとともに、第1の継ぎ端部4の外周面4aに接している。 【0058】 このような構成によれば、弾性部材13のフランジ部31および延長部51が、第1の竿管2の端面2bから第1の継ぎ端部4の外周面4aに至る領域に接触する。このため、弾性部材13と第1の継ぎ端部4との接触面積が増大し、弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を挿入する時に、弾性部材13が凹部8の終端の方向にずれ動き難くなる。 【0059】 したがって、弾性部材13を第1の竿管2の第1の継ぎ端部4にしっかりと保持することができ、弾性部材13の内側に第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を安定して挿入することができる。 【0060】 加えて、弾性部材13のフランジ部31および延長部51は、互いに協働して第1の継ぎ端部4の外周面4aと第1の竿管2の端面2bとで規定される角部を覆って保護している。このため、例えば釣竿1をキャスティングした時に、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4が釣場の岩や石に当ったとしても、第1の継ぎ端部4の角部の欠けや傷付きを防止することができる。 【0061】 図10は、本発明の第6の実施の形態を開示している。 【0062】 第6の実施の形態は、第5の実施の形態を発展させたものである。この第6の実施の形態では、凹部8の底面9が段差11から開口7の方向に進むに従い第1の竿管2の径方向外側に向けて傾斜するテーパ面61となっている。さらに、凹部8に取り付けられる弾性部材13にしても、その外周面13bが凹部8の底面9に沿うように傾斜するテーパ面62となっている。 【0063】 図11および図12は、本発明の第7の実施の形態を開示している。 【0064】 この第7の実施の形態は、弾性部材13の形状に関する事項が第1の実施の形態と相違している。これ以外の釣竿1の構成は、上記第1の実施の形態と同様である。 【0065】 図12に示すように、弾性部材13の内周面13aは、テーパ面71を有している。テーパ面71は、段差11に近い位置から突出部14の方向に進むに従い第1の竿管2の径方向外側に向けて傾斜している。言い換えると、テーパ面71は、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた時に、第2の竿管3の外周面3aから遠ざかる方向に傾斜している。 【0066】 この傾斜により、弾性部材13のテーパ面71と第2の竿管3の外周面3aとの間に隙間72が形成されている。隙間72は、第2の竿管3の周方向に連続するとともに、第1の竿管2の端縁10の内側に位置している。 【0067】 このような構成によると、弾性部材13のテーパ面71と第2の竿管3の外周面3aとの間に隙間72が存在するので、この隙間72が第2の竿管3が撓んだ時の逃げとなる。このため、第2の竿管3の第2の継ぎ端部5は、隙間72の範囲内で第2の竿管3の径方向に自由に動くことができ、第2の竿管3に対する応力集中を緩和することができる。よって、釣竿1の継ぎ合わせ部分での第2の竿管3の破損を確実に防止することができる。 【0068】 図13は、本発明の第8の実施の形態を開示している。 【0069】 この第8の実施の形態は、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4を補強する点が上記第1の実施の形態と相違している。これ以外の第1の竿管2の構成は、第1の実施の形態と同様である。 【0070】 図13に示すように、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の外周面4aに円筒状の補強部材81が取りつけられている。補強部材81は、例えばステンレス、アルミニウム合金、真鍮、チタンのような金属材料あるいはABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン樹脂のような硬質樹脂材料により形成することができる。本実施形態の補強部材81は、例えば接着等の手段により第1の継ぎ端部4の外周面4aに固定されている。 【0071】 このような構成によれば、補強部材81によって第1の継ぎ端部4の外周面4aを保護することができ、第1の継ぎ端部4の損傷を防止できる。 【0072】 さらに、第1の継ぎ端部4の開口7の周囲の剛性が高まり、開口7の割れや変形を防止できる。そのため、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わす際の開口7の破損を回避できる。 【0073】 なお、図13に二点鎖線で示すように、補強部材81の一端に径方向内側に向けて延びるフランジ部82を一体に形成し、このフランジ部82で第1の竿管2の端面2bを連続して覆うようにしてもよい。 【0074】 図14は、本発明の第9の実施の形態を開示している。 【0075】 第9の実施の形態は、第8の実施の形態を発展させたものである。この第9の実施の形態では、円筒状の補強部材81が凹部8の底面9と弾性部材13の外周面13bとの間に介在されている。弾性部材13は、その外周面13bに周方向に連続する装着溝91を有している。補強部材81は、装着溝91内に埋め込むとともに、接着等の手段により弾性部材13に固定することが望ましい。 【0076】 このような構成によれば、補強部材81が第1の竿管2の外部に露出せずに済むとともに、第1の継ぎ端部4の外周面4aに段差を付けずに第1の継ぎ端部4を補強できる。そのため、第1の竿管2の外観が良好となる。 【0077】 さらに、補強部材81が弾性部材13と第1の継ぎ端部4との間で挟み込まれるので、補強部材81や弾性部材13がずれたり脱落し難くなる。 【0078】 図15は、本発明の第10の実施の形態を開示している。 【0079】 この第10の実施の形態は、第1の継ぎ端部4を補強するための構成が第8および第9の実施の形態と相違している。それ以外の第1の竿管2の構成は、第8および第9の実施の形態と同様である。 【0080】 図15に示すように、第1の継ぎ端部4の外周面4aに糸状体101が巻き付けられている。糸状体101は、補強部材の一例であって、第1の継ぎ端部4の外周面4a上において隣り合うループ同士が接触し合うように密着巻きされている。糸状体101は、糸止剤102によって第1の継ぎ端部4の外周面4aに固着されている。糸止剤102は、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂のような樹脂材料で構成されている。 【0081】 図16および図17は、本発明の第11の実施の形態を開示している。 【0082】 この第11の実施の形態は、弾性部材13を第1の竿管2に対し取り外し可能とした点が上記第1の実施の形態と相違している。それ以外の釣竿1の構成は、基本的に第1の実施の形態と同様である。 【0083】 図16および図17に示すように、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4に補強管111が取り付けられている。補強管111は、例えばステンレス、アルミニウム合金、真鍮、チタンのような金属材料あるいはABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン樹脂のような硬質樹脂材料又は繊維強化樹脂材料により円筒状に形成されており、第1の継ぎ端部4の外周面4aに取り外し可能に嵌合されている。 【0084】 補強管111は、第1の継ぎ端部4から軸方向に同軸状に突出している。そのため、補強管111は、実質的に第1の継ぎ端部4の一部となっており、この補強管111の突出端が第2の竿管3の第2の継ぎ端部5を受け入れる開口112を兼ねている。 【0085】 補強管111の内周面111aと先端面111bとが交差する部分は、略直角に尖る端縁113となっている。この端縁113は、補強管111の開口112を規定している。 【0086】 補強管111の内周面に弾性部材114が接着等の手段により固定されている。弾性部材114の一端は、第1の竿管2の端面4bに突き当たっている。弾性部材114は、例えばゴム、エラストマー、EVA樹脂あるいはコルクのような第1の竿管2および補強管111よりも柔軟で、かつ弾力を有する材料で造られている。弾性部材114は、補強管111の成形時にこの補強管111と一体成形するようにしてもよい。 【0087】 弾性部材114の内径は、第1の竿管2の内径よりもやや小さく形成されている。弾性部材114の内周面114aは、第1の竿管2の内周面2aよりも径方向内側に向けて張り出している。弾性部材114の内周面114aは、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた時に、第2の竿管3の外周面3aに弾性的に接触する。 【0088】 弾性部材114は、突出部115を有している。突出部115は、補強管111の開口112から補強管111の外に突出している。このため、弾性部材114の突出部115は、開口112を規定する尖った端縁113を補強管111の内側から覆い隠している。 【0089】 第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の外周面4aに金属又は合成樹脂製のリング部材116が固定されている。リング部材116は、第1の継ぎ端部4の外周面4aの上に補強管111を嵌め込んだ時に、この補強管111の先端に突き当たり、第1の継ぎ端部4に対する補強管111の嵌合長を規定する。 【0090】 リング部材116は、補強管111に対し例えばねじ込み等の手段により固定してもよい。 【0091】 リング部材116の外径は、補強管111と同等となっている。そのため、補強管111とリング部材116との境界に段差が生じないとともに、この境界が目立ち難くなっている。 【0092】 さらに、リング部材116の外周面は、補強管111から遠ざかるに従い第1の継ぎ端部4の外周面4aに近づく方向に傾斜している。これにより、リング部材116の外周面が第1の継ぎ端部4の外周面4aに滑らかに連続し、第1の継ぎ端部4の外周面4aとリング部材116との境界から段差が排除されている。したがって、リング部材116の外周面は、角のないテーパ面となっており、ここに釣糸が引っ掛かったり、傷が付き難くなる。 【0093】 このような構成によると、第1の竿管2と第2の竿管3とを継ぎ合わせた状態では、弾性部材114が補強管111と第2の継ぎ端部5との間で圧縮されるとともに、開口112を規定する尖った端縁113を補強管111の内側から覆っている。 【0094】 このため、例えば釣りの最中に第2の竿管3を撓ませようとする大きな負荷が補強管111と第2の竿管3との継ぎ合わせ部分に作用した場合、弾力を有する弾性部材114が端縁113から第2の継ぎ端部5に加わる力を緩和する。したがって、第2の継ぎ端部5に大きなせん断が局部的に作用し難くなり、第2の竿管3のうち補強管111の端縁113に対応する部分に応力集中が発生するのを回避できる。 【0095】 さらに、長期間に亘る釣竿1の使用により、例えば弾性部材114が摩耗したり、弾力が劣化した場合には、補強管111と第1の竿管2との嵌合を解除し、補強管111を弾性部材114と一緒に第1の竿管2から取り外す。そのため、弾性部材114の交換作業を第1の竿管2から離れた場所で行うことができ、弾性部材114の交換作業が容易となる。 【0096】 図18および図19は、本発明の第12の実施の形態を開示している。 【0097】 第12の実施の形態は、上記第11の実施の形態をさらに発展させたものであって、第1の竿管2に対する補強管111の取り付け方が第11の実施の形態と相違している。 【0098】 図12に示すように、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4の外周面4aに雄ねじ部121が形成されている。さらに、補強管111の内周面のうち第1の継ぎ端部4に被さる部分には、雌ねじ部122が形成されている。補強管111は、その雌ねじ部122を雄ねじ部121に取り外し可能にねじ込むことで、第1の竿管2の第1の継ぎ端部4に同軸状に連結されている。 【0099】 このような構成によれば、補強管111と第1の継ぎ端部4とを相対的に回転させることで、第1の継ぎ端部4に補強管111を連結したり、第1の継ぎ端部4から補強管111を取り外すことができる。 【0100】 このため、補強管111の着脱作業および弾性部材114の交換作業をより容易に行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0101】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係る釣竿の断面図。 【図2】本発明の第1の実施の形態において、弾性部材を取り付けた第1の竿管の断面図。 【図3】図2のF3の部分を拡大して示す断面図。 【図4】本発明の第2の実施形態において、第1の竿管と弾性部材との位置関係を示す断面図。 【図5】本発明の第3の実施の形態に係る釣竿の断面図。 【図6】本発明の第3の実施の形態において、弾性部材を取り付けた第1の竿管の断面図。 【図7】図6のF7の部分を拡大して示す断面図。 【図8】本発明の第4の実施形態において、第1の竿管と弾性部材との位置関係を示す断面図。 【図9】本発明の第5の実施形態において、第1の竿管と弾性部材との位置関係を示す断面図。 【図10】本発明の第6の実施形態において、第1の竿管と弾性部材との位置関係を示す断面図。 【図11】本発明の第7の実施の形態に係る釣竿の断面図。 【図12】図11のF12の部分を拡大して示す断面図。 【図13】本発明の第8の実施の形態において、第1の竿管、弾性部材および補強部材の位置関係を示す断面図。 【図14】本発明の第9の実施の形態において、第1の竿管、弾性部材および補強部材の位置関係を示す断面図。 【図15】本発明の第10の実施の形態において、第1の竿管、弾性部材および補強部材の位置関係を示す断面図。 【図16】本発明の第11の実施の形態に係る第1の竿管の断面図。 【図17】図16のF17の部分を拡大して示す断面図。 【図18】本発明の第12の実施の形態に係る第1の竿管の断面図。 【図19】図19のF18の部分を拡大して示す断面図。 【符号の説明】 【0102】 1…釣竿、2…第1の竿管、3…第2の竿管、7,112…開口、10,113…端縁、13,114…弾性部材。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年3月28日(2006.3.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦
【識別番号】100091351 【弁理士】 【氏名又は名称】河野 哲
【識別番号】100088683 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 誠
【識別番号】100100952 【弁理士】 【氏名又は名称】風間 鉄也
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| 【公開番号】 |
特開2007−259740(P2007−259740A) |
| 【公開日】 |
平成19年10月11日(2007.10.11) |
| 【出願番号】 |
特願2006−88017(P2006−88017) |
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