| 【発明の名称】 |
動物用運動具 |
| 【発明者】 |
【氏名】松山 洪植
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| 【要約】 |
【課題】対象個体に応じ、浮力の大きさや浮力のかかる作用点の位置を簡単に調整でき、且、水平方向の負荷の調整も行ない、個体の適当な部位に対する3次元方向の負荷を制御することが可能な、動物特に犬の体に簡便に固定的に装着して使用することができる着脱自在に構成される動物用運動具を提供せんとするものである。
【解決手段】犬の胴部に巻着する可撓性材料から構成され且つ背部に把手が固設されてなる装着具と、この装着具に連結され、該犬の首部に対して環状に取り付けられる首輪部材と、前記装着具の側部前方の外側表面に対して装着されたフロート部材と、前記装着具の側部後方の外側表面に対して装着されたウェイト部材とから構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水中において負乃至正の浮力を発現する浮力調整手段を、動物個体に対して固定的に装着でき、且、着脱自在に構成されることを特徴とする動物用運動具。 【請求項2】 水中において浮力の調整を行なうための1つ以上の浮力調整手段と、該浮力調整手段を所望の位置に自在に着脱でき、且、動物個体の胴部を周回上に覆って装着され、該個体に対して着脱自在に構成される装着具とを備えることを特徴とする請求項1記載の動物用運動具。 【請求項3】 装着具の外側表面の一部乃至全部が、面ファスナで構成され、該外側表面に対する浮力調整手段の着脱が該面ファスナの接着力によるものとしたことを特徴とする請求項2記載の動物用運動具。 【請求項4】 浮力調整手段が、水中において正の浮力を発現して浮きの役割を担うフロート部材であること特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動物用運動具。 【請求項5】 浮力調整手段が、水中において負の浮力を発現して錘の役割を担うウェイト部材であること特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の動物用運動具。 【請求項6】 装着具のほぼ全体に所定の浮力が作用するように、装着具に対して予め水中において正の浮力を発現する浮力体を固設することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の動物用運動具。 【請求項7】 装着具に対して自在に着脱し得るように構成される水平方向に対する抵抗力を発現する抵抗体を備えることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の動物用運動具。 【請求項8】 抵抗体が、一端が閉じられ、他端が開口した筒体からなることを特徴とする請求項7記載の動物用運動具。 【請求項9】 抵抗体をなす筒体が、水を通過させ得るメッシュ構造であることを特徴とする請求項7又は8に記載の動物用運動具。 【請求項10】 装着具に対して着脱自在に連結し得るように構成される、首部を環状に囲繞する首輪部材を備えることを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の動物用運動具。 【請求項11】 水中において水平方向に対する抵抗力を発現する抵抗体を、動物固体に対して装着したことを特徴とする動物用運動具。 【請求項12】 抵抗体が着脱自在であることを特徴とする請求項11記載の動物用運動具。 【請求項13】 抵抗体が、一端が閉じられ、他端が開口した筒体からなることを特徴とする請求項11又は12に記載の動物用運動具。 【請求項14】 抵抗体をなす筒体が、水を通過させ得るメッシュ構造であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の動物用運動具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 動物用の運動具に関し、より詳細には、浮力を調整する手段を備えた犬用の水中運動用具に関する。 【背景技術】 【0002】 四足動物、特に犬の肥満対策に関する需要が近年、急速に増加している。従来この種の対策といえば散歩や陸上訓練が一般的であり、水中での運動は殆ど行なわれていなかった。一方、過度の肥満や怪我若しくは病後のリハビリ等としては、体に大きな負担がかかり難い水中での歩行や遊泳が有効であることが知られている。これらのような視点から特許文献1に示すような動物用の運動補助具が提案されている。特許文献1の補助具は、犬等の四足動物の胴部に巻着されるジャケットと、このジャケットをプール等の水槽の縁に繋ぎ止めるための一端が該ジャケットに結合された紐状の繋留手段とから構成され、前足を該ジャケットの前足挿入孔に通して装着し、水槽中の貯水に体を浮かせて運動をさせることができるように構成されている。 【0003】 特許文献1のような補助具の場合、ジャケットが水槽に連結されて拘束されているため、頭部まで水没させず、足腰等体を部分的に水没させ、水没した前後の足を水中でばたつかせて水掻き運動させることはできる。ところが、実際に水中歩行運動をさせることや遊泳させること、或いは負荷を変えた運動をさせることはできない。また、犬はジャケットに対して上方から載置されて前足挿入孔に前足が通されただけであって、犬の体に対して正又は負の浮力を作用させることができるように構成されていないため、浮力を調整することで体型や用途、目的に応じた多彩な運動形態を実現することができるものではなかった。 【特許文献1】特開2004−81072号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 この発明は、上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、対象の動物個体に応じ、浮力の大きさや浮力のかかる作用点の位置を簡単に調整でき、且、水平方向の負荷の調整も行ない、個体の適当な部位に対する3次元方向の負荷を制御することが可能な、動物特に犬の体に簡便に固定的に装着して使用することができる、着脱自在に構成される動物用運動具を提供せんとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記課題を解決するために本発明の動物用運動具が採った手段は、水中において負乃至正の浮力を発現する浮力調整手段を、動物個体に対して固定的に装着でき、且、着脱自在に構成されることを特徴とする。 【0006】 水中において浮力の調整を行なうための1つ以上の浮力調整手段と、該浮力調整手段を所望の位置に自在に着脱することが可能であり、且、動物個体の胴部を周回上に覆って着脱自在に装着される装着具とを備えること特徴とする。 【0007】 前記装着具の外側表面の一部乃至全部が、面ファスナで構成され、該外側表面に対する浮力調整手段の着脱が該面ファスナの接着力によるものとしたことを特徴とする。 【0008】 前記浮力調整手段が、水中において正の浮力を発現して浮きの役割を担うフロート部材であること特徴とする。また、浮力調整手段が、水中において負の浮力を発現して錘の役割を担うウェイト部材であること特徴とする。 【0009】 装着具のほぼ全体に所定の浮力が作用するように、装着具に対して予め水中において正の浮力を発現する浮力体を固設することを特徴とする。 【0010】 装着具に対して自在に着脱し得るように構成される、水平方向に対する抵抗力を発現する抵抗体を備えることを特徴とし、また、この抵抗体が、一端が閉じられ、他端が開口した筒体からなり、好ましくは水を通過させ得るメッシュ構造であり、メッシュの目の大きさや密度の度合いによって抵抗値を変更、設定することを特徴とする。 【0011】 また、首部を環状に囲繞するように、首輪部材が装着具に対して独立して形成され、該首輪部材が装着具に対して着脱自在に連結し得るように構成されることを特徴とする。 【0012】 水中において水平方向に対する抵抗力を発現する抵抗体を、動物固体に対して装着したことを特徴とする。 【0013】 前記抵抗体が着脱自在であることを特徴とし、好ましくは一端が閉じられ、他端が開口した筒体からなること、より好ましくは水を通過させ得るメッシュ構造であることを特徴とする。 【発明の効果】 【0014】 この発明によれば、水中において負乃至正の浮力を発現する浮力調整手段を、動物個体に固定的に装着することができるようにしたことによって、水中歩行運動や遊泳運動を簡便にさせることができるという効果がある。また、フロート部材及びウェイト部材を、面ファスナを用いて着脱式にし、装着具の所望の位置に対して簡便に装着し得るようにしたことによって、体の前後左右の所望の部位を浮力の作用点とすることができ、且、各作用点に作用する鉛直方向の負荷の大きさを個体に応じて簡便に制御することができる。 【0015】 また、水平方向に対する抵抗となる抵抗体を、装着具に対して自在に着脱し得るように構成したことによって、水平面内における前後方向及び左右方向の負荷を制御することができる。かかる鉛直方向の浮力若しくは水平方向の抵抗の調整により、浮力の作用点、向き、大きさ等を3次元的に制御することが可能で、個体の体型や体調、或いは用途や目的に応じて多彩な運動を実現することができるという効果がある。 【0016】 また、胴部を覆う装着具に対して着脱自在に連結される首輪部材を設けたことにより、水中運動の前後における首輪の付け替えの手間を省くことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下に図1乃至図11を参照しながらこの発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施態様の犬用運動具(1)を犬(2)に装着した状態を示す斜視図である。図1に示す犬用運動具(1)は、犬(2)の胴部に巻着する可撓性材料から構成され、且、背部に把手(3)が固設されてなる装着具(4)と、この装着具(4)に連結され、該犬(2)の首部に対して環状に取り付けられる首輪部材(5)と、前記装着具(4)の側部前方の外側表面に対して装着されたフロート部材(6)と、前記装着具(4)の側部後方の外側表面に対して装着されたウェイト部材(7)を有する。 【0018】 装着具(4)は、可撓性材料から構成され、展開状態において犬(2)の胴部の周長以上の長さを有する略帯状をなし、犬(2)の胴部に着脱自在に巻着し得るように構成されている。この装着具(4)の胴部に対する巻着は、図2Aに示すように、装着具(4)裏面の長手方向の一端に、該端部に沿って固設された細幅状の面ファスナ(8)によって達成される。図2Bに示すように、装着具(4)の外側表面には、広範な領域にわたって雌(又は雄)型の面ファスナ(8)が固設され、雄(又は雌)型の面ファスナ(8)を有する物品を所望の位置に着脱自在に固着することができるように構成されている。 【0019】 装着具(4)の長手方向のほぼ中心の前方端には、首輪部材(5)を着脱自在に連結し得るように面ファスナ(8)を固設した連結部(9)が、装着具(4)の前方の端辺から凸状に突出して形成されている。装着具(4)の長手方向のほぼ中央には、前後方向にほぼ並行に配設された帯状の部材を、上向きに突出して湾曲させ、その両端を装着部に固設してなる把手(3)を備えている。 【0020】 首輪部材(5)は、可撓性材料から構成され、犬(2)の首部の周長以上の長さを有する略帯状をなし、犬(2)の首部の周長に応じてその長さを調整することができるよう、表裏がそれぞれ面ファスナ(8)の雄雌になるように構成され、連結部(9)に対し、該面ファスナ(8)を介して自在に着脱し得るように構成される(図3A及びB参照)。 【0021】 フロート部材(6)は、水中において正の浮力を発現して浮きの役割を果たす浮力体を主として構成され、該浮力体が面ファスナ(8)を介して装着具(4)の外側表面に対して着脱自在に装着し得るように構成される。つまり、フロート部材(6)は、浮力体が装着具(4)の外側表面に固設された面ファスナ(8)を介し、該装着具(4)に対して着脱自在に装着することができるように構成されていればよく、その他は特に限定されるものではない。しかし、浮力体を可撓性を有する発泡体で構成し、該発泡体の表面を適当な生地で覆い、装着具(4)の外側表面に固設された雌(又は雄)型の面ファスナ(8)に接着させる接着面に雄(又は雌)型の面ファスナ(8)を固設するという構成にすれば、単純な構造にして大きさや浮力の異なる多様な形態のフロート部材(6)を形成することができ、多彩な犬の体型や運動目的に応じることが低コストにして可能となる(図4参照)。 【0022】 ウェイト部材(7)は、水中において負の浮力を発現して錘の役割を果たす錘体を主として構成され、該錘体が面ファスナ(8)を介して装着具(4)の外側表面に対して着脱自在に装着し得るように構成される。つまり、ウェイト部材(7)は、錘体が装着具(4)の外側表面に固設された面ファスナ(8)を介し、該装着具(4)に対して着脱自在に装着することができるように構成されていればよく、その他は特に限定されるものではない。しかし、ウェイト部材(7)が全体として可撓性を発現するように、錘体を多数の小径錘球で構成し、それら多数の小径錘球を適当な生地で袋状に覆って閉じ、接着面に雄(又は雌)型の面ファスナ(8)を固設するという構成にすれば、単純な構造にして大きさや重量の異なる多様な形態のウェイト部材(7)を形成することができ、多彩な犬(2)の体型や運動目的に応じることが低コストにして可能となる。このようにウェイト部材(7)を、多数の小径錘球を袋で閉じて構成されたものを示したのが図5に示すウェイト部材(7)である。 【0023】 以上のように構成される本実施態様の犬用運動具(1)を使用する場合には、図1に示すように、装着具(4)及び首輪部材(5)をそれぞれ犬(2)の胴部及び首部に巻着し、犬(2)の体型や体重、或いは体調に応じて、所望の形態のフロート部材(6)やウェイト部材(7)を装着具(4)の外側表面の所望の位置に面ファスナ(8)を介して装着する。 【0024】 一般に、犬(2)は水に浸かる時、図6に示すように、陸上にいるのとほぼ同等の姿勢、すなわち、頭部のみを水面上に残して、首から下は水没する姿勢を維持しようとする。この際、陸上にいる時と水に浸かっている時の姿勢が同じであるとすれば、重心Xの位置は変わらない。ところが、陸上にいる時と水に浸かっている時とで姿勢が同じで重心Xが同じであっても、水に浸かっている場合には、図6に示すように頭部を水面上に出しているので、浮力は水中にある部分のみに作用することになり、結果として図7に示すように浮心Yと重心Xとがズレる。 【0025】 このズレは、浮心Yが水没している部分のみを考えた場合の重心X’に近似的に等しいとみなすと、頭部を含む体全体の重心Xから水平方向後方に体長(胸骨柄から座骨端までの直線距離)の約2%、鉛直方向下向きに胸部最大径部の長さの約3%移動する(図7参照)。つまり、この重心Xと浮心Yのズレによって、重心Xを中心とし、浮心Yを作用点とする偶力が生じ、結果として犬(2)はその頭部が下がり、臀部が上がるというような向きの偶力を受ける。 【0026】 図7に示す重心X、浮心Y及び頭部を除いた場合の重心X’は、図8に示すように、犬(2)の体をA〜Iの9つの部分に分割し、それぞれの部分の体積を図9に示すようなそれぞれの形状に近い円錐台形や球形等の解析的な図形で近似して、その総合計を犬(2)の近似的な体積として算出し、それら各部の人間に相当する部位の比重を用いてそれぞれの部位の重量を算出してその総合計をモデル犬の体重とし、各部分の重心の大きさと相対的な位置とから全体の重心Xを算出した。浮心Yは、近似的に頭部を除いた場合の重心X’に一致するものとみなした。頭部を除いた場合の重心X’は、重心Xと同様な方法で頭部のみを除いて算出した。その結果をまとめたのが、表1乃至表3である。 【0027】 表1は、A乃至Iの各部の体積と重量を算出した結果をまとめたものであり、表2はA乃至Iの各部の位置と重量をまとめて重心Xの位置を導出した結果を示したものであり、表3はC乃至Iの各部の位置と重量をまとめその結果から頭部を除く重心X’の位置を導出したものを示したものである。ただし、モデル犬の各部の体積は、図9に示す近似図形の寸法を用いて算出した。 【0028】 【表1】
【0029】 【表2】
【0030】 【表3】
【0031】 上記表2及び表3に示す結果は、縮尺度1/4.2のデータに基づいて作成されたものである。また位置x及び位置yは、図7に示すように足裏を通る水平線をx軸、鼻頂点を通る鉛直線をy軸とし、それらの交点を原点とする座標である。表1に示すようにこのモデル犬の総体重は、凡そ32kgであり、A乃至Iに分割した各部の体積や質量は、表記の通りである。 【0032】 頭を含めた体全体の重心X(x,y)は、表2に示すようにG(11.2,10.5)であり、これに対して頭部を除いた体の重心X’(x,y)は、表3に示す通り、X’(12.5,9.6)であるから、X’≒Yの近似が成り立つという仮定のもとに、重心XとYとが互いにズレていることがわかる。 【0033】 つまり、犬(2)は基本的に水中において、重心Xと浮心Yのズレによって、犬(2)は頭が下がって臀部が上がるというような偶力を受ける。そのため、犬(2)は水中において前足を活発に動かして頭部を水面上に維持しようとする運動を行なう。そこで例えば、この偶力を無くして陸上にいる時と同様の姿勢を犬(2)が保持できるようにするために、装着具(4)の外側表面の臀部位置に適当な荷重のウェイト部材(7)を装着して該偶力を相殺し、このウェイト部材(7)の装着によって沈んでしまう分を相殺する目的で、重心Xに適当な浮力のフロート部材(6)を装着する。 【0034】 このようにウェイト部材(7)及びフロート部材(6)を装着具(4)の外側表面の適当な位置に装着することで、犬(2)の体の各部にかかる負荷を無くしつつ陸上にいるのと同じ姿勢を維持することができる。また、このようにウェイト部材(7)及びフロート部材(6)を接着することで、肢の関節に異常がある犬や足を骨折している犬、或いは靱帯を損傷して体重をかけることができない犬等に対して、障害がある部分に負荷が全くかからない無重量状態のような理想的な環境を提供することができる。 【0035】 また、フロート部材(6)を重心Xよりもやや前方に接着した場合には、頭部が水面上に浮き上がり、やや臀部が沈むような格好となり、犬(2)はその力に抗して後足を動かすようになり前足中心の運動から後足の運動へシフトさせることができる。更に後足の動きを強化するためには、装着具(4)の後足に近い部分にウェイト部材(7)を装着して体後部に加重することもできる。前足を強化したい場合には、前部にウェイト部材(7)を装着し、後部にフロート部材(6)を装着してもよい。 【0036】 また、体力のある犬(2)の心肺持久力を鍛えるには、重心Xの周囲にバランス良くウェイト部材(7)を取り付けて加重してもよい。このように、拘束具としての機能の他、独立したフロート部材(6)とウェイト部材(7)の組み合わせによる浮力調整機能を付与し、拘束具と浮具とが一体になった構成としたことによって、多様な運動様式を作出することができる。 【0037】 また、図10に示すように、メッシュ生地で筒体(10)を形成してその一端を閉塞し、他端を開口させ、この開口に略半円形に形成された枠体(11)を固設して該開口部(12)を略半円形に開口させ、枠体(11)の直線部によって形成される平面部に面ファスナ(8)を固設して抵抗体(13)を構成する。このように構成された抵抗体(13)を、図11に示すように、前記面ファスナ(8)を介して装着具(4)の所望の位置にほぼ水平方向に沿って接着し、これによって進行方向における抵抗力を調整可能にする。その抵抗の大きさは、抵抗体(13)の開口の大きさやメッシュ構造の目の大きさや密度によって調整することもできる。また、抵抗体(13)を装着具(4)に対して左右対称に装着する他に左右非対称に装着することも可能であり、これによって水平面内における様々な方向の負荷を調整することが可能となり、フロート部材(6)及びウェイト部材(7)と抵抗体(13)とを多彩に組み合わせることにより、3次元方向に負荷を制御して従来にない多様な運動様式を実現することができる。更に、図16に示すように、抵抗体(13)のみを用いてもよい。 【0038】 本実施例の犬用運動具(14)は、図12に示すように、犬(2)の肩から腹部及び臀部までを覆う衣服様に形成された生地に対して、水中において浮力を発現する浮力体を縫い込んだ構造としてもよい。首周りと胴回りの適当な部分には、それらの周長を犬(2)の体格に応じて調整して装着できるように周長調整具が設けられる。背部のほぼ中心には、把手(3)が配設されていて、運動の指導員等が該把手(3)を保持して運動をコントロールできるようになっている。 【0039】 このように構成された犬用運動具(14)を水中において使用する場合には、生地に埋め込まれた浮力体によって犬(2)の体に浮力が付加され、一定の効力を得られる。しかしながら、この浮具による浮力は、鉛直上向きの一定の力が、体の同じ部位にのみかかるだけであり、用途に応じた細かな調整ができないという問題がある。例えば、後足を動かさずに前足のみを動かして前足のみに負荷をかけ、前足の筋力増強を図りたい場合には、前足部分にウェイト部材を、若しくは後ろ足部分にフロート部材を或いは両方を用いて、前足に所要の運動をさせる。また、体力のある犬(2)の場合には、浮力機能は必要とせず、水中において錘の役割を担うウェイトをつけて、運動負荷を更に増加させることができる。 【0040】 また、本実施例の犬用運動具(14)を使用する場合には、水中運動開始時に、拘束具の一種である首輪と胴輪とが一体となった所謂ハーネスから当該浮具に付け替え、水中運動終了後には浮具を外してハーネスに付け替えるということをする必要があり、手間がかかるという問題があるが、当該発明を適用すれば、本実施例のような犬用の浮具を構成することができ、従来の問題を解決することができる。 【0041】 図13乃至図15を参照して、犬用運動具(15)は、犬(2)の胴部に巻着する可撓性材料から構成され、且、背部に把手(3)が固設されてなる装着具(16)と、この装着具(16)に連結され、該犬(2)の首部に対して環状に取り付けられる首輪部材(5)とを備えている。本実施例における装着具(16)は、可撓性を有する3〜5mmの厚みの発泡材を、可撓性を有する生地で被覆し、外側表面に面ファスナ(8)を配設して縦横に適当な間隔を持って網目状に縫い目(17)を入れて構成されている。この実施例の装着具(16)は、図12の実施例よりも浮力を無くし、可撓性を向上させ、面ファスナ(8)の面積を大きくしている。 【0042】 また、首輪部材(5)の装着は、該首輪部材(5)に固設された面ファスナ(8)によってのみなされるが中型犬や大型犬の場合には、引きの力が強く、面ファスナ(8)の接合力のみでは支えきれない畏れがあるので、図14、15に示すように、テープアジャスターバックル(18)を首輪部材(5)の適当な部位に固設して装着力を補強してもよい。 【0043】 尚、中型犬や大型犬の場合、頚部の円錐形状が顕著に現れるため、首輪部材(5)を連結部(9)に装着すると、首輪部材(5)が斜め後方に引っ張られ頚部から浮いた状態となってしまう。そこで、図17に示すように首輪部材(5)の端部を装着具(4)に装着することで、首輪部材(5)の形状が単純な長方形であっても頚部から浮いてしまうことが無く、また、装着具(4)の後方へのズレを防止することができるようになる。 【0044】 図18は装着具(4)の変形例である。犬の胸部周りと腹部周りのは周囲差があり、犬種と肥満度によって大きくなってくるが、尻部に向かい極端に細くなっていく略円錐形状となっている犬もいる。この為、前述の一枚の布形状として装着具(4)では、胴体に充分に密着させることができないという問題が生じてくる。これを解消するために装着具(4)の両側に切欠きを設け先端を2つの接着部(19)とすることで、前記体型の犬にあっても隙間なく装着具を胴部に巻着することができる。尚、胸部前方には円筒状な部分も存在しているため、接着部(19)を単純に2つ設けるのではなく面積比で1.25対1となるように形成することでより胴体への密着性を高めることができる。 【0045】 前述してきたフロート部材(6)、ウェイト部材(7)の代わりにブレード状の部材を装着することで前述同様の効果を得ることもできる。例えば、装着具(4)の両側に、前後方向に延びるブレード状の部材を尻部へ行くに従い高くなるように斜めに装着することで、前方からの水流を該ブレード状の部材で受け、ブレード装着部に胴体を下方へ押し下げる力を発現させることが可能となる。また、前方を高く後方を低くなるように斜めに装着することで、上方への力を発現させることができ、このブレードを装着具(4)の前方又は後方に所望の角度で取り付けることで前足又は後足の運動をさせることができる。 【図面の簡単な説明】 【0046】 【図1】本実施態様の犬用運動具を犬に装着した状態を示す斜視図 【図2A】装着具の外側面の平面図 【図2B】装着具の内側面の平面図 【図3A】首輪部材の外側面の平面図 【図3B】首輪部材の内側面の平面図 【図4】フロート部材の斜視図 【図5】ウェイト部材の斜視図 【図6】水に沈んだ犬と水面の関係を示す模式図 【図7】座標上の犬とその重心G及び浮心B及び頭部を除く重心G’の位置関係を示す図 【図8】犬をA〜Iの9つの部分に分割する位置関係を示す模式図 【図9】A〜Iに9分割した図形をそれぞれ解析的な図形に近似したものを示す図 【図10】抵抗体の斜視図 【図11】抵抗体及びフロート部材、ウェイト部材を装着具に取り付けたものを犬に装着した状態を示す斜視図 【図12】一変形の斜視図 【図13】他の変形の斜視図 【図14A】テープアジャスターバックルの結合前の状態を示す図 【図14B】テープアジャスターバックルの結合状態を示す図 【図15】テープアジャスターバックルを取り付けた首輪部材を犬に装着した状態を示す斜視図 【図16】抵抗体を単独で使用する状態を示す図 【図17】首輪部材の他の装着方法を示す図 【図18】装着具の一変形例を示す図 【符号の説明】 【0047】 1 犬用運動具 2 犬 3 把手 4 装着具 5 首輪部材 6 フロート部材 7 ウェイト部材 8 面ファスナ 9 連結部 10 メッシュ生地 11 枠体 12 開口部 13 抵抗体 14 犬用運動具 15 犬用運動具 16 装着具 17 縫い目 18 テープアジャスターバックル 19 接着部
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| 【出願人】 |
【識別番号】504327959 【氏名又は名称】株式会社 久ヶ原スポーツクラブ
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| 【出願日】 |
平成18年2月17日(2006.2.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067644 【弁理士】 【氏名又は名称】竹内 裕
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| 【公開番号】 |
特開2007−215509(P2007−215509A) |
| 【公開日】 |
平成19年8月30日(2007.8.30) |
| 【出願番号】 |
特願2006−41512(P2006−41512) |
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