| 【発明の名称】 |
ルアー |
| 【発明者】 |
【氏名】増 周司
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| 【要約】 |
【課題】フック28がボディ14に固定されうる重心移動式のルアー12の提供。
【解決手段】ルアー12は、ボディ14のガイド室32に、磁石片16及び重錘18を備えている。重錘18は、ガイド室32の内部において、前後方向に移動可能である。ボディ14には、第一フック28が取り付けられている。磁石片16の最大磁気エネルギー積は、8MGOe以上である。重錘18は、3質量%以上15質量%以下のNi、4質量%以上15質量%以下のFe及び50質量%以上93質量%以下のWを含む粉末が焼結されてなる合金からなる。第一フック28は、磁着性材料からなる。磁石片16は、磁力によって重錘18及び第一フック28を引き寄せる。第一フック28は、シャンクとこのシャンクに連続するベンドとを備えている。この第一フック28がボディに固定された状態において、シャンクとベンドとの境界点P2の直上に、磁石片16が位置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボディと、 このボディに固定された磁石片と、 このボディに取り付けられており、磁着性材料からなるフックと、 前後方向に移動可能な状態でこのボディに内蔵されており、磁着性材料からなる重錘とを備えており、 この磁石片が、磁力によってフックをボディに固定しうると共に、磁力によって重錘を前方に引き寄せうるルアー。 【請求項2】 上記フックが、シャンクとこのシャンクに連続するベンドとを備えており、 このフックがボディに固定された状態において、シャンクとベンドとの境界点P2の直上に磁石片が位置するように構成された請求項1に記載のルアー。 【請求項3】 上記磁石片が希土類磁石からなる請求項1又は2に記載のルアー。 【請求項4】 上記磁石片の最大磁気エネルギー積が8MGOe以上である請求項1から3のいずれかに記載のルアー。 【請求項5】 上記重錘がWを主成分としており、かつFe又はNiを含んでいる請求項1から4のいずれかに記載のルアー。 【請求項6】 上記重錘が、3質量%以上15質量%以下のNi、4質量%以上15質量%以下のFe及び50質量%以上93質量%以下のWを含む粉末が焼結されてなる合金からなる請求項5に記載のルアー。 【請求項7】 ボディと、 前後方向に移動可能な状態でこのボディに内蔵されており、磁石からなる重錘と、 このボディに固定されており、磁着性材料からなる磁着片と、 このボディに取り付けられており、磁着性材料からなるフックとを備えており、 この重錘が磁力によって磁着片に引き寄せられうると共に、この重錘と磁着片とが磁着した状態で重錘が磁力によりフックをボディに固定しうるルアー。 【請求項8】 上記フックが、シャンクとこのシャンクに連続するベンドとを備えており、 このフックがボディに固定された状態において、シャンクとベンドとの境界点P2の直上に重錘が位置するように構成された請求項5に記載のルアー。 【請求項9】 上記重錘が希土類磁石からなる請求項7又は8に記載のルアー。 【請求項10】 上記重錘の最大磁気エネルギー積が8MGOe以上である請求項7から9のいずれかに記載のルアー。 【請求項11】 上記磁着片がWを主成分としており、かつFe又はNiを含んでいる請求項7から10のいずれかに記載のルアー。 【請求項12】 上記磁着片が、3質量%以上15質量%以下のNi、4質量%以上15質量%以下のFe及び50質量%以上93質量%以下のWを含む粉末が焼結されてなる合金からなる請求項11に記載のルアー。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、釣りに用いられるルアーに関する。詳細には、本発明は、重心移動式のルアーに関する。 【背景技術】 【0002】 オオクチバス、ブリ及びその幼魚、スズキ等の大型の魚は、ベイトとして小魚を補食する。これら大型の魚は、フィッシュイーターと称されている。フィッシュイーターを捕獲する手段として、ルアーフィッシングが普及している。ルアーフィッシングでは、ルアーが用いられる。図6は、従来のルアー2が示された正面図である。このルアー2は、ボディ4と、ラインアイ6と、2つのフック8とを備えている。ラインアイ6には、ライン10が連結されている。キャストによりルアー2は空中を飛行し、やがて着水する。ライン10が巻かれることで、ルアー2は水中を泳ぐ。このルアー2をベイトと勘違いしたフィッシュイーターは、ルアー2に食いつく。ルアー2に取り付けられたフック8がフィッシュイーターに刺さり、フィッシュイーターが釣り上げられる。 【0003】 キャスト時やリトリーブ時に、図6において2点差線で示されるように、フック8が背側に回り込んでボディ4に絡みつくことがある。この絡みつきは、ルアー2の水中でのアクションを阻害する。しかも、絡みつきにより、ルアー2に食いついたフィッシュイーターのフッキング率が低下する。 【0004】 フックを磁着しうる磁石が内蔵されたルアーが提案されている。このルアーでは、磁着によってフックが所定位置に固定される。この固定により、フックの背部への回り込みが阻止される。 【0005】 釣り人が、ルアーを遠方へキャストしたいと望むことがある。前述のように、ルアーは空中を飛行する。飛行時には、ルアーは空気抵抗を受ける。空気抵抗の小さなルアーは、遠方へとキャストされうる。 【0006】 前述のようにフィッシュイーターは、ルアーをベイトと勘違いすることによりこのルアーに食いつく。ルアーの水中姿勢やアクションは、フィッシュイーターの勘違いを誘うものである必要がある。 【0007】 特開2001−299154公報には、重心移動式のルアーが開示されている。このルアーでは、ボディに内蔵された重錘が前後方向に移動しうる。空中を飛行するとき、重錘は後側(つまり尾側)に位置する。換言すれば、飛行時のルアーの重心は、後寄りである。ルアーは、尾を先頭にして飛行する。この飛行姿勢における空気抵抗は小さいので、ルアーは遠方へとキャストされうる。着水後、磁石に引かれて重錘は前側へと移動する。水中では、重錘は前側に位置する。換言すれば、水中でのルアーの重心は、前寄りである。この重心位置は、ルアーの水中姿勢及びアクションに寄与する。この種のルアーでは、一般的にフェライト磁石が用いられている。さらに、この種のルアーでは、重錘は、強磁性材料(具体的には炭素鋼)からなる。 【特許文献1】特開2001−299154公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 このように、磁石によってフックが固定されうるルアーは既知であり、磁石によって重錘が移動するルアーも既知である。釣り人は、両方の機能を備えたルアーを望んでいる。本発明の目的は、フックがボディに固定されうると共に、重心が移動しうるルアーの提供にある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明に係るルアーは、ボディと、このボディに固定された磁石片と、このボディに取り付けられており磁着性材料からなるフックと、前後方向に移動可能な状態でこのボディに内蔵されており磁着性材料からなる重錘とを備える。この磁石片は、磁着によってフックをボディに固定しうる。この磁石片は、磁着によって重錘を前方に引き寄せうる。本発明において「磁着性」とは、磁石に吸着されうる性質を意味する。 【0010】 このフックは、シャンクとこのシャンクに連続するベンドとを備える。好ましくは、このフックがボディに固定された状態において、シャンクとベンドとの境界点P2の直上に磁石片が位置する。 【0011】 好ましくは、磁石片は希土類磁石からなる。好ましくは磁石片の最大磁気エネルギー積は、8MGOe以上である。 【0012】 好ましくは、重錘はWを主成分としており、かつFe又はNiを含んでいる。好ましくは、重錘は、3質量%以上15質量%以下のNi、4質量%以上15質量%以下のFe及び50質量%以上93質量%以下のWを含む粉末が焼結されてなる合金からなる。 【0013】 本発明に係る他のルアーは、ボディと、前後方向に移動可能な状態でこのボディに内蔵されており磁石からなる重錘と、このボディに固定されており磁着性材料からなる磁着片と、このボディに取り付けられており磁着性材料からなるフックとを備えている。この重錘は、磁着によって磁着片に引き寄せられうる。この重錘と磁着片とが磁着した状態で、この重錘は磁力によりフックをボディに固定しうる。 【0014】 このフックは、シャンクとこのシャンクに連続するベンドとを備える。好ましくは、このフックがボディに固定された状態において、シャンクとベンドとの境界点P2の直上に重錘が位置する。 【0015】 好ましくは、重錘は希土類磁石からなる。好ましくは、重錘の最大磁気エネルギー積は、8MGOe以上である。 【0016】 好ましくは、磁着片はWを主成分としており、かつFe又はNiを含んでいる。好ましくは、磁着片は、3質量%以上15質量%以下のNi、4質量%以上15質量%以下のFe及び50質量%以上93質量%以下のWを含む粉末が焼結されてなる合金からなる。 【発明の効果】 【0017】 本発明に係るルアーでは、重錘の移動によって重心が移動しうる。このルアーでは、大きな飛距離、適正な水中姿勢及び良好なアクションが達成されうる。このルアーでは、フックの固定により、良好なアクション及び高いフッキング率が達成されうる。このルアーでは、重心移動用の磁石がフックの固定のための磁石を兼ねるので、その構造は複雑ではない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。 【0019】 図1は、本発明の一実施形態に係るルアー12が示された一部切り欠き断面図である。図1において、左右方向はルアー12の前後方向であり、上下方向はルアー12の体高方向である。このルアー12は、ボディ14、磁石片16、重錘18、リップ20、ラインアイ22、第一アイ24、第二アイ26、第一フック28及び第二フック30を備えている。フック28、30の数は1でもよく、3以上でもよい。 【0020】 ボディ14は、ベイトである小魚に類似の外形を有する。典型的には、ボディ14は合成樹脂からなる。好ましい合成樹脂は、ABS樹脂である。ボディ14が金属材料又は木質材料からなってもよい。ボディ14は中空である。ボディ14は、前後方向に延びるガイド室32を備えている。 【0021】 磁石片16は、ボディ14に固定されている。磁石片16は、ガイド室32の前端に位置する。この例では、磁石片16は円柱状である。磁石片16は、フェライト磁石、希土類磁石等からなる。大きな磁力が得られるとの観点から、希土類磁石が好ましい。 【0022】 重錘18は、ボディ14に内蔵されている。重錘18は、ガイド室32に収容されている。この例では、ガイド室32に2個の重錘18が収容されている。重錘18の数は1でもよく、3以上でもよい。重錘18の形状は、球である。重錘18の直径は、ガイド室32の高さよりも若干小さい。重錘18は、ガイド室32の中において前後方向に移動可能である。図1では、重錘18が最も前側に位置した状態が実線で示されており、重錘18が最も後側に位置した状態が二点差線で示されている。重錘18は、磁着性材料からなる。 【0023】 リップ20は板状であり、硬質材料からなる。リップ20は、ボディ14の頭部の底面に取り付けられており、前方に張り出している。図1から明らかなように、リップ20は前後方向に対して傾斜している。リップ20は、前方に向かって体高方向下向きに傾斜している。ルアー12が水中を泳ぐとき、リップ20の上面は水受け面となる。リップ20が水を受けることにより、ルアー12が潜行する。リップ20が形成されなくてもよい。 【0024】 ラインアイ22、第一アイ24及び第二アイ26は、金属線が曲げられることによって形成されている。金属線の端部は、ボディ14に埋設されている。この埋設により、アイ22、24、26がボディ14に取り付けられている。ラインアイ22には、直接に、又はスナップを介して、ラインが連結される。第一アイ24を介して、第一フック28がボディ14に取り付けられている。第二アイ26を介して、第二フック30がボディ14に取り付けられている。第一フック28は、磁着性材料からなる。第一フック28の典型的な材質は、鋼である。 【0025】 図2(a)は第一フック28が示された正面図であり、図2(b)はその右側面図である。この第一フック28は、いわゆるトレブルフックである。この第一フック28は、ちもと34、3本のシャンク36、3個のベンド38及び接合部40を備えている。ベンド38は、バーブ42を備えている。バーブ42が形成されなくてもよい。接合部40は、溶接肉盛りによって形成されている。接合部40により、3本のシャンク36が接合されている。図2において、符号P1で示されているのは接合部40の下端であり、符号P2で示されているのは、下端P1から2.0mm下方の地点である。本発明では、点P2がシャンク36とベンド38との境界点と定義される。3本のシャンク36が、ロウ接によって接合されてもよい。この場合は、ロウ接の下端から2.0mm下方の地点が、境界点P2である。3本のシャンク36が、ワイヤーで結束されてもよい。この場合は、ワイヤーの下端から2.0mm下方の地点が、境界点P2である。図示されていないが、第二フック30の形状も、第一フック28の形状と同一である。 【0026】 このルアー12の飛行時には、重錘18は、遠心力及び慣性により、図1において二点差線で示された位置に存在する。このときのルアー12の重心は、後寄りである。ルアー12は、後側を先頭にした姿勢で飛行する。このときの空気抵抗は、小さい。このルアー12では、大きな飛距離が得られる。着水後、重錘18は磁力によって前方へと引き寄せられ、磁石片16に磁着する。重錘18は、図1において実線で示された位置に存在する。この状態では、飛行時に比べ、ルアー12の重心は前寄りである。この重心位置は、水中でのルアー12にとって適正な位置である。重心位置が適正であるルアー12は、水中で適正な姿勢を保つ。重心位置が適正であるルアー12がラインで引かれると、このルアー12は良好なアクションを起こす。このルアー12は、フィッシュイーターにアピールする。 【0027】 図3(a)は図1のルアー12の使用状態が示された正面図であり、図3(b)はその一部が示された拡大図である。図3には、水中にあるルアー12が示されている。この状態では、第一フック28はボディ14に固定されている。この固定は、第一フック28が磁力によって磁石片16に引き寄せられることによって達成される。第一フック28は、第一アイ24の後方に位置している。シャンク36は、実質的に前後方向に延びている。ボディ14に固定された第一フック28は、背部へ回り込まない。このルアー12では、背部への回り込みによる不適切なアクションが生じない。このルアー12ではさらに、背部への回り込みによるフッキング率の低下も生じない。なお、第一フック28は、フッキング時にボディ14から離れる。 【0028】 このルアー12では、1つの磁石片16が、重錘18を引き寄せる機能と第一フック28を引き寄せる機能とを果たす。従って、それぞれの機能が別個の磁石で達成される場合に比べて、ルアー12の構造がシンプルである。このルアー12は、低コストで製造されうる。 【0029】 図3(b)において、符号L1で示されている直線は境界点P2の前後方向位置を表しており、符号L2で示されている直線は磁石片16の前端位置を表しており、符号L3で示されている直線は磁石片16の後端位置を表している。この図3(b)から明らかなように、直線L1は、直線L2と直線L3との間に位置している。換言すれば、磁石片16は、境界点P2の直上に位置している。磁石片16と境界点P2との位置関係が上記のように設定されることにより、第一フック28が確実にボディ14に固定される。 【0030】 磁石片16の磁力は、ボディ14を介して第一フック28を磁着しうる強さである必要がある。磁石片16の最大磁気エネルギー積は8MGOe以上が好ましく、12MGOe以上がより好ましく、16MGOe以上が特に好ましい。好ましい磁石片16の材質としては、希土類磁石が挙げられる。希土類磁石の具体例としては、最大磁気エネルギー積が30〜50MGOeであるネオジム磁石、最大磁気エネルギー積が10〜30MGOeであるサマリウム−コバルト磁石等が挙げられる。最大磁気エネルギー積が大きな磁石片16は、重錘18をも強力に引き寄せる。最大磁気エネルギー積が過大であると、キャスト時に重錘18が後方へと移動しない。重錘18の移動が許容されるとの観点から、最大磁気エネルギー積は90MGOe以下が好ましい。 【0031】 従来のルアーでは、その材質が炭素鋼である重錘が用いられている。この炭素鋼は、強磁性体である。この炭素鋼よりも磁着性が弱い重錘18が用いられることにより、磁石片16の最大磁気エネルギー積が大きい場合でも、キャスト時に重錘18が後方へと移動しうる。重錘18の好ましい材質は、以下の成分を含む粉末が焼結されてなる合金である。 (1)3質量%以上15質量%以下のニッケル(Ni) (2)4質量%以上15質量%以下の鉄(Fe) (3)50質量%以上93質量%以下のタングステン(W) (4)不可避な不純物 この粉末の主成分は、Wである。Wの比重は大きいので、Wが用いられることにより比重の大きな重錘18が得られる。この重錘18を備えたルアー12では、重心移動効果が大きい。Wは単体では磁着性を有さないので、このWが主成分とされた重錘18の磁着性は弱い。この粉末におけるWの比率は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上が特に好ましい。この重錘18では、Fe及びNiによって磁着性が発現される。 【0032】 重錘18の特に好ましい材質として、以下の成分を含む粉末が焼結されてなる合金が挙げられる。 (1)3質量%以上15質量%以下のニッケル(Ni) (2)4質量%以上15質量%以下の鉄(Fe) (3)50質量%以上93質量%以下のタングステン(W) (4)0.5質量%以上10質量%以下のコバルト(Co)又は銅(Cu) (5)不可避な不純物 この粉末の主成分は、Wである。Wの比重は大きいので、Wが用いられることにより比重の大きな重錘18が得られる。この重錘18を備えたルアー12では、重心移動効果が大きい。Wは単体では磁着性を有さないので、このWが主成分とされた重錘18の磁着性は弱い。この粉末におけるWの比率は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上が特に好ましい。この重錘18では、Fe及びNiによって磁着性が発現される。 【0033】 図4は、本発明の他の実施形態に係るルアー44が示された一部切り欠き断面図である。図4において、左右方向はルアー44の前後方向であり、上下方向はルアー44の体高方向である。このルアー44は、ボディ14、磁着片46、重錘48、リップ20、ラインアイ22、第一アイ24、第二アイ26、第一フック28及び第二フック30を備えている。このルアー44が図1に示されたルアー12と異なる点は、第一アイ24の位置、磁石片16に代えて磁着片46を備えること、及び重錘48の材質である。 【0034】 磁着片46は、ボディ14に固定されている。磁着片46は、ボディ14のガイド室32の前端に位置する。この例では、磁着片46は円柱状である。磁着片46は、磁着性材料からなる。 【0035】 重錘48は、ボディ14に内蔵されている。重錘48は、ガイド室32に収容されている。この例では、ガイド室32に2個の重錘48が収容されている。重錘48の数は1でもよく、3以上でもよい。重錘48の形状は、球である。重錘48の直径は、ガイド室32の高さよりも若干小さい。重錘48は、ガイド室32の中において前後方向に移動可能である。図3では、重錘48が最も前側に位置した状態が実線で示されており、重錘48が最も後側に位置した状態が二点差線で示されている。重錘48は、磁石からなる。磁石の具体例としては、フェライト磁石、希土類磁石等が挙げられる。大きな磁力が得られるとの観点から、希土類磁石が好ましい。 【0036】 このルアー44の飛行時には、重錘48は、遠心力及び慣性により、図4において二点差線で示された位置に存在する。このときのルアー44の重心は、後寄りである。ルアー44は、後側を先頭にした姿勢で飛行する。このときの空気抵抗は、小さい。このルアー44では、大きな飛距離が得られる。着水後、重錘48は磁力によって磁着片46と引き合う。磁着片46はボディ14に固定されているので、重錘48が磁着片46の方(すなわち前方)へと引き寄せられる。重錘48は、図4において実線で示された位置に存在する。この状態では、飛行時に比べ、ルアー44の重心は前寄りである。この重心位置は、水中でのルアー44にとって適正な位置である。重心位置が適正であるルアー44は、水中で適正な姿勢を保つ。重心位置が適正であるルアー44がラインで引かれると、このルアー44は良好なアクションを起こす。このルアー44は、フィッシュイーターにアピールする。 【0037】 図5(a)は図4のルアー44の使用状態が示された正面図であり、図5(b)はその一部が示された拡大図である。図5には、水中にあるルアー44が示されている。この状態では、第一フック28はボディ14に固定されている。この固定は、第一フック28が磁力によって重錘48に引き寄せられることによって達成される。第一フック28は、第一アイ24の後方に位置している。シャンク36は、実質的に前後方向に延びている。ボディ14に固定された第一フック28は、背部へ回り込まない。このルアー44では、背部への回り込みによる不適切なアクションが生じない。このルアー44ではさらに、背部への回り込みによるフッキング率の低下も生じない。 【0038】 このルアー44では、磁石からなる重錘48が、自らを前方へと移動させる機能と第一フック28を引き寄せる機能とを果たす。従って、それぞれの機能が別個の磁石で達成される場合に比べて、ルアー44の構造がシンプルである。このルアー44は、低コストで製造されうる。 【0039】 図5(b)において、符号L4で示されている直線は境界点P2の前後方向位置を表しており、符号L5で示されている直線は重錘48の前端位置を表しており、符号L6で示されている直線は重錘48の後端位置を表している。この図5(b)から明らかなように、直線L4は、直線L5と直線L6との間に位置している。換言すれば、重錘48は、境界点P2の直上に位置している。重錘48と境界点P2との位置関係が上記のように設定されることにより、第一フック28が確実にボディ14に固定される。 【0040】 重錘48の磁力は、ボディ14を介して第一フック28を磁着しうる強さである必要がある。重錘48の最大磁気エネルギー積は8MGOe以上が好ましく、12MGOe以上がより好ましく、16MGOe以上が特に好ましい。好ましい重錘48の材質としては、希土類磁石が挙げられる。希土類磁石の具体例としては、最大磁気エネルギー積が30〜50MGOeであるネオジム磁石、最大磁気エネルギー積が10〜30MGOeであるサマリウム−コバルト磁石等が挙げられる。最大磁気エネルギー積が大きな重錘48が用いられると、磁着片46と重錘48とが大きな力で磁着する。最大磁気エネルギー積が過大であると、キャスト時に重錘48が後方へと移動しない。重錘48の移動が許容されるとの観点から、最大磁気エネルギー積は90MGOe以下が好ましい。 【0041】 磁着性が弱い磁着片46が用いられることにより、重錘48の最大磁気エネルギー積が大きい場合でも、キャスト時に重錘48が後方へと移動しうる。磁着片46の好ましい材質は、以下の成分を含む粉末が焼結されてなる合金である。 (1)3質量%以上15質量%以下のニッケル(Ni) (2)4質量%以上15質量%以下の鉄(Fe) (3)50質量%以上93質量%以下のタングステン(W) (4)不可避な不純物 この粉末の主成分は、Wである。Wは単体では磁着性を有さないので、このWが主成分とされた磁着片46の磁着性は弱い。この粉末におけるWの比率は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上が特に好ましい。この磁着片46では、Fe及びNiによって磁着性が発現される。 【0042】 重錘48の特に好ましい材質として、以下の成分を含む粉末が焼結されてなる合金が挙げられる。 (1)3質量%以上15質量%以下のニッケル(Ni) (2)4質量%以上15質量%以下の鉄(Fe) (3)50質量%以上93質量%以下のタングステン(W) (4)0.5質量%以上10質量%以下のコバルト(Co)又は銅(Cu) (5)不可避な不純物 この粉末の主成分は、Wである。Wは単体では磁着性を有さないので、このWが主成分とされた磁着片46の磁着性は弱い。この粉末におけるWの比率は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上が特に好ましい。この磁着片46では、Fe及びNiによって磁着性が発現される。 【産業上の利用可能性】 【0043】 本発明に係るルアーは、湖沼、池、ダム、川、海等の種々のフィールドでの釣りに適している。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るルアーが示された一部切り欠き断面図である。 【図2】図2(a)は図1のルアーの第一フックが示された正面図であり、図2(b)はその右側面図である。 【図3】図3(a)は図1のルアーの使用状態が示された正面図であり、図3(b)はその一部が示された拡大図である。 【図4】図4は、本発明の他の実施形態に係るルアーが示された一部切り欠き断面図である。 【図5】図5(a)は図4のルアーの使用状態が示された正面図であり、図5(b)はその一部が示された拡大図である。 【図6】図6は、従来のルアーが示された正面図である。 【符号の説明】 【0045】 12、44・・・ルアー 14・・・ボディ 16・・・磁石片 18、48・・・重錘 28・・・第一フック 30・・・第二フック 32・・・ガイド室 34・・・ちもと 36・・・シャンク 38・・・ベンド 40・・・接合部 46・・・磁着片 P2・・・境界点
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成18年2月8日(2006.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107940 【弁理士】 【氏名又は名称】岡 憲吾
【識別番号】100120938 【弁理士】 【氏名又は名称】住友 教郎
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| 【公開番号】 |
特開2007−209229(P2007−209229A) |
| 【公開日】 |
平成19年8月23日(2007.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2006−30630(P2006−30630) |
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